2018/07/17

天皇制、教育学、文科省、保守系教育運動のちょっとしたメモ

日本人間教育学会 | 日本人間教育学会 呼びかけ人
桃山学院教育大学内に事務局。

呼びかけ人代表  梶田 叡一(桃山学院教育大学学長/元兵庫教育大学長)
幹事長  鎌田首治朗(桃山学院教育大学教授)
浅田 匡 (早稲田大学教授)
五百住 満 (関西学院大学教授)
伊﨑 一夫 (奈良学園大学教授)
太田総二郎 (創価学園創価教育研究所長)
大谷 武彦 (ERP代表/元東京書籍編集局長)
加藤 明 (関西福祉大学長)
金山 憲正 (奈良学園大学副学長)
木原 俊行 (大阪教育大学教授)
杉浦 健 (近畿大学教授)
住本 克彦 (新見公立短期大学教授)
善野八千子 (奈良学園大学教授)
高木 章 (元尼崎市立小学校長)
中島 章夫 (元文部省審議官/元科学技術庁政務次官)
中洌 正堯 (元兵庫教育大学長)
中間 玲子 (兵庫教育大学教授)
中村 哲 (関西学院大学教授)
成山 治彦 (立命館小学校・中学校・高等学校長)
西辻 正副 (元奈良学園大学副学長/元文部科学省主任視学官)
比嘉 悟 (芦屋大学長)
古川 治 (甲南大学教授/桃山学院教育大学特任教授)
前田 洋一 (鳴門教育大学教授)
松田 智子 (奈良学園大学人間教育学部長)
溝上 慎一 (京都大学教授)
八木 成和 (四天王寺大学教授)
湯峯 裕 (大阪府立春日丘高等学校長)
横須賀 薫 (十文字学園女子大学長/元宮城教育大学長)
吉田 明史 (奈良学園大学副学長/元奈良教育大学教授)
渡邉規矩郎 (桃山学院教育大学特任教授/日本教育新聞社顧問)
渡邉 満 (岡山大学教授)

KAKEN — 研究者をさがす | 渡邊 規矩郎 (60452512)

1. 古川 治
2. 梶田 叡一
3. 浅田 匡
4. 西森 章子
5. 細川 和仁


皇居を護る忠臣の銅像: 紫の風に誘われて
2010年11月 1日 (月)
教育勅語120周年。2010年10月31日、湊川神社で奉告祭と記念行事。
記念行事第1部:基調講演 渡邊規矩郎氏「道は高く美し、約にして近なり~学びと育ちの原点を問う~」
記念行事第2部:塚本幼稚園幼児教育学園の全園児による教育勅語奉読、日本の歌合唱、大正琴の演奏。
記念行事第3部:鼎談 「これからの人作り~教育の肝要~」三輪尚信(皇學館大学非常勤講師)、籠池靖憲(塚本幼稚園幼児教育学園園長)、渡邊規矩郎氏

一般財団法人 日本学協会「日本人の国民性と内実劣化の不安」『日本』平成30年5月号
役員名簿

理事長 平泉 隆房(金沢工業大学教授)
常務理事 永江 太郎((一社)東京郷友連盟副会長)
理事 安見 隆雄(水戸史学会副会長)
理事 但野 正弘(植草学園短期大学名誉教授)
理事 上田 邦明(東海学園大学客員教授)
理事 川田 敬一(金沢工業大学教授)
監事 渡邉 正之(弁護士)
監事 濵田総一郎(㈱パスポート代表取締役社長)

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2018/07/15

公費が育てる極右・差別排外主義と、戦前志向教育運動

育鵬社支援団体に自治体の公費 1千2百万円、教育再生首長会議を経由 | 沖縄タイムス+プラス ニュース | 沖縄タイムス+プラス
2018年7月15日 05:00

 保守系の市町村長有志でつくる教育再生首長会議(会員131人)が、育鵬社の教科書の採択拡大を目指す日本教育再生機構に事務局を委託し、その費用として2014~17年度に計約1220万円を支払っていたことが14日、沖縄タイムスの調べで分かった。石垣と宮古島の両市を含め、九州で首長が同会議に参加している全自治体は公費で会費などを納めていることも判明。公費を財源とする首長会議の資金の大半が、結果的に特定の保守系教科書の支援団体に流れている形で、公費支出の妥当性が問われそうだ。(社会部・鈴木実)

 本紙が関連自治体への情報公開請求や取材で資料を入手した。

 首長会議は、安倍政権の掲げる「教育再生」に連動し、保守系首長が中心となって14年に結成した任意団体。毎年、総会や勉強会を開いており、再生機構が事実上、その事務局を担っている。

 15年度総会では、再生機構への事務局委託金を年120万円から360万円に引き上げることを決定。その後、実際に340万~400万円を毎年支払っていた。首長会議の年間収入の7割程度に相当する額で、再生機構のスタッフの人件費や交通費、事務所維持費などに充てられている。

 再生機構は「新しい歴史教科書をつくる会」の分裂でできた団体の一つで、06年に発足。役員には育鵬社教科書の執筆・編集関係者が複数含まれる。同教科書の採択拡大を活動の柱に位置付け、会報などで呼び掛けている。理事長は、安倍晋三首相の政策ブレーンとして知られる八木秀次・麗澤大学教授。

 九州で首長会議に参加している7県21首長の自治体に本紙が情報公開請求などで照会したところ、全ての自治体が年会費や勉強会参加費などを公費で支払っていた。

 沖縄大学の仲地博学長(行政法)は「特定の教科書と密接な関係にある団体を支援するため、首長会議がいわばトンネル団体のような形で使われていると疑われかねない。委託先や委託金額が適切なのか、市民目線での検証が必要だ」と指摘した。

 一方、首長会議の事務局は「再生機構に委託金を支払ってはいるが、特定の教科書を支援しているわけではない。本年度から委託そのものをやめることも検討している」と話した。


掲載図:「教育再生首長会議を巡る資金の流れ((魚拓))」


教育再生首長会議(会員131人)
保守系首長が中心となって14年に結成(任意団体)
九州で首長が参加している全自治体(7県21首長)は公費で年会費や勉強会参加費などを納めている

日本教育再生機構に事務局を委託(2014~17年度に計約1220万円)

15年度総会で、事務局委託金を年120万円から360万円に引き上げた。
その後340万~400万円(首長会議の年間収入の7割程度)を毎年支払っていた。

公費を財源とする首長会議の資金の大半が、特定の保守系教科書の支援団体に流れている。
首長会議がいわばトンネル団体
(実際、首長会議の収入の7割を再生機構に支払っているのだからトンネル団体と言って差し支えないだろう。)

※日本教育再生機構
育鵬社の教科書の採択拡大を目指す
理事長は安倍晋三首相の政策ブレーンとして知られる八木秀次・麗澤大学教授。

自称「保守」の人たちに共通するのは、
(1) 税金や公共財産を仲間内で食べてしまうこと、
(2) その私物化に対して全く恥だと思わない心情、
のようだ。

他人には献身を要求し(滅私奉公)、そして自分たちは私利に走って恥じるところがない。
これを日本では「愛国」だとか「保守」だとか「日本の美徳」だとか言うのだそうだ。

これらの人々を私が信用しない大きな理由がこの下劣さにある。

そして、日本の右翼という人々は、かつて本島長崎市長を銃撃したり、朝日新聞社を襲撃したように、権力から圧力を加えられながらも筋を通して主義を貫く人々は襲撃するくせに、これらの(彼らの言葉を借りれば)真の国賊と言うべき存在には、テロルどころか一切の批判・反対運動すら行わない。
私が日本の右翼という人々を信用しない大きな理由がこのご都合主義にある。

右翼の人々は、首長会議メンバーの役所前で、せめて教研集会前で例年やっているレベルの街宣ぐらいやってはどうか。まあ絶対にやらないだろうけれど。

実に唾棄すべき人たちである。

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2018/07/12

中国の統制:弁護士の自主性を抑圧する制度

中国の弁護士制度
・地元の弁護士会が毎年、弁護士を審査・当局に連絡→登録抹消・資格剝奪
・剝奪後は再び弁護士になることはできない。
・弁護士は必ず事務所に所属しなければならず、無所属で半年が過ぎると登録を抹消される→当局が管内の各事務所に圧力をかけて雇わせないことがある。

・弁護士の全国組織・中華全国弁護士協会が会則を追加
「習近平同志を核心とする共産党中央の権威と集中統一指導を固く守る」
・傅政華・司法相「弁護士は党の言うことを聞き、党に従わなければならない。弁護士に対しては優しさと厳しさが必要だ。不適切な言動は絶対に許さない」と警告。

もの凄く恐ろしい…。すごく厳しい踏み絵を迫られる世界。自分ならどうするだろうかと考える。

習近平政権って、安倍型の自民党とすごく気が合いそうなんだけどな……。

中国、人権派弁護士への圧力巧妙化 拘束よりも登録抹消:朝日新聞デジタル
2018年7月4日20時31分

 中国で人権派の弁護士らが一斉に拘束された事件から9日で3年になる。弁護士らへの圧力は続いているが、当局はより巧妙な手法を使い始めている。(北京=延与光貞)

 南部・広西チワン族自治区の南寧。冤罪(えんざい)や宗教迫害などの人権案件を引き受けていた「百挙鳴弁護士事務所」に5月中旬、地元司法局の幹部らが突然やって来て宣告した。

 「事務所はすぐ解散してもらう。今後は百挙鳴という名も使ってはいけない」

 その数日前には、一斉拘束事件で一時拘束され、関係者の弁護もした主任の覃永沛弁護士(48)の資格の剝奪(はくだつ)が通知されていた。覃さんはその場で抗議したが「他の弁護士の移籍先を確保するまでは解散しない」という条件をのませることしかできなかった。

 覃さんは「これ以上戦っても他の弁護士に迷惑をかけるだけだから」とさばさばした表情で話した。人権派を抱えれば当局に目を付けられるため、二十数人の弁護士のうち半数ほどは移籍先が決まらない。

 それでも覃さんはあきらめない。すでに法律顧問会社をつくり、人権派の若手を育てる計画だ。「もっといい仕事ができると思う。弁護士じゃなければ、当局もこれ以上、妨害できないしね」と笑い飛ばした。

 弁護士の資格を奪って活動させなくする手法は昨年から目立つ。香港のNPOや当局の資料によると、同年9月から先月までに少なくとも16人の人権派弁護士が登録を抹消されたり、資格を剝奪されたりした。

 事件で中心人物とされた北京の王宇弁護士を担当した湖南省の文東海弁護士(44)もその一人。5月、資格剝奪の通知を受けた。昨年、共産党が邪教として弾圧する法輪功の事件の裁判で「法廷の秩序を乱し、正常な訴訟活動を著しく妨害した」ためだ。文さんは「裁判官が法律を無視した訴訟指揮をするので抗議したが、それは理由にはならない」と憤る。

 結果が覆らないことは分かっていたが、当局の違法性を正面から訴えたいと、公聴会を要求した。5月下旬に開かれるはずだったが、当日、裁判所前で直前に不審者にからまれてトラブルになった。やむを得ず派出所で事情を説明していたら、公聴会を放棄したとみなされ、6月、取り上げが確定した。

 当局の新たな手法について文さんは「身柄を拘束すれば、国際社会の批判で政府のイメージが悪化することが分かった。資格の問題なら、批判を受けても内政問題だと反論できるからだ」とみる。「こんなやり方が長く続くはずがない。民主、自由、法治という流れは変えられない」

 反撃する弁護士もいる。

 今年1月、政治改革を求める公開書簡を発表して拘束され、4月に国家政権転覆扇動などの容疑で逮捕された北京の余文生弁護士(50)について、当局は「仲間の弁護人を解任する」という余さん自筆とする声明を家族に渡し、当局寄りの弁護人を再手配しようとした。だが余さんは拘束後、人権団体を通じ、事前に自撮りした動画を公表。「弁護人を選ぶ権利は永遠に放棄しない。拷問に遭わない限り、当局が選んだ弁護人は選任しない」と語る内容だ。

 人権派弁護士らの事件では、当局が裁判を支障なく進めるため弁護人を選任し直す例が相次ぐ。余さんはこのやり方のうそを暴いた。その後、家族が尋ねても、当局は弁護人が交代したかどうか答えないという。

奮闘する妻たち、面会活動をスタート
 当局の監視や嫌がらせを受けながら、弁護士の妻たちも奮闘している。

 15年7月に拘束された弁護士らで唯一、今も拘束が続く王全璋さん(42)の妻、李文足さん(33)は、事件から3年経つのに合わせ、この事件にかかわり、拘束されるなどした弁護士らへの面会活動を始めた。資格剝奪(はくだつ)を恐れず戦ってくれたことへの感謝の意味もある。

 2日は瀋陽の拘置所を訪れ、60代の李昱函さんに夏服などを差し入れた。有罪判決を受けた李和平さん(47)の妻、王峭嶺さん(46)らも一緒だ。

 国家政権転覆扇動の容疑をかけられている余文生さんの妻、許艶さん(35)も警察や検察を訪ね歩き、夫の釈放を訴えている。余さんは王全璋さんの弁護も担当していた。

 許さんにも監視や尾行がつき、4月には自身も国家政権転覆扇動の容疑で呼び出された。「夫を含め、弁護士は法律の範囲で活動しただけなのに資格を奪われている。国外でも関心を持ち続けてほしい。多くの人に発言してもらうことが力になる」と話した。

圧力にさらされやすい中国の弁護士制度
 中国の弁護士は司法試験合格後、法律事務所で1年間研修を受けて資格を得る。地元の弁護士会が毎年、弁護士を審査する制度があり、問題があれば、連絡を受けた当局が登録抹消や資格剝奪(はくだつ)をすることができる。剝奪後は再び弁護士になることはできない。

 必ず事務所に所属しなければならず、無所属で半年が過ぎると登録を抹消されるため、当局が管内の各事務所に圧力をかけて雇わせないことがある。

 習近平(シーチンピン)政権に弁護士の管理を緩める気配はない。弁護士の全国組織・中華全国弁護士協会は今月初めの大会で「習近平同志を核心とする共産党中央の権威と集中統一指導を固く守る」との内容を会則に加えた。

 この大会では、公安省次官として一斉拘束事件を指揮したとされる傅政華・司法相が「弁護士は党の言うことを聞き、党に従わなければならない。弁護士に対しては優しさと厳しさが必要だ。不適切な言動は絶対に許さない」と警告した。

     ◇

 〈弁護士一斉拘束事件〉 2015年7月、中国の著名な人権派弁護士や民主活動家らが国家政権転覆容疑などで一斉に拘束された。香港のNPOによると、今年5月までに計321人が取り調べを受け、15人が起訴された。当局は「弁護士らが一般事件を政治化し、反政府感情をあおり立てた」としたが、「政治的弾圧だ」との批判が根強い。

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2018/07/11

アレな企業サイト

とりあえずメモ。

南産業株式会社
多分社長が「愛国者」様。

江戸いちば
このURLのルート。この会社が運営しているらしい。

そこからつながる個人ページ。→江戸暦 - Edogoyomi
ニフティのページ。関係あるのかないのか不明。

上記企業の代表取締役の氏名で検索すると、反捕鯨映画「ザ・コーヴ」を批判するクラウドファンディングキャンペーンに賛同した同姓同名のアカウントが見つかる。
初・日本から発信!『ビハインド・ザ・コーヴ』捕鯨問題の映画アメリカ配給 - クラウドファンディングのMotionGallery(2016年11月25日終了)

会社を私物だと思っているんだなあと。
まあ、企業家というものはそうでなければならないのかもしれないけれど。

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2018/07/05

警官が制圧→窒息死→罰金30万円。テレビが一部始終を撮影→警察が押収、テレビ局は抗議もせず報道もせず。

鹿児島・警官取り押さえ男性死亡:警察官による制圧死 撮影したTBS、映像を放送せず - 毎日新聞
2018年7月5日 東京朝刊

 鹿児島市で2013年、会社員男性が鹿児島県警の警察官に取り押さえられた際、死亡する事件があった。業務上過失致死罪で2人の警察官が有罪判決を受けたが、事件は警察に密着取材するTBSテレビの番組の撮影中に起きていた。事件の一部始終は制作スタッフが撮影。この映像を県警が押収していた。TBSは映像を放送しておらず、押収に対する抗議もしていない。報道機関としての対応を疑問視する声が出ている。【川名壮志】

当局押収「抗議なし」

 事件は13年11月24日午前2時ごろ、鹿児島市の繁華街で発生。けんかの通報で駆けつけた警察官2人が、路上で会社員男性(当時42歳)を取り押さえた。男性は路面に押さえつけられ、胸部などの圧迫による低酸素脳症で同日夜に死亡した。

 遺族の刑事告訴を受け、鹿児島地検は警察官2人を業務上過失致死罪で略式起訴。鹿児島簡裁は事態を重くみて「略式不相当」と判断し、正式裁判で審理した鹿児島地裁は15年7月、警察官2人にそれぞれ罰金30万円を言い渡し、確定した。

 判決によると、警察官が駆け付けた際、興奮した男性が蹴りつけるなどしたため転倒させ、1人が背中に膝を押し当てて体重をかけた。男性が抵抗し、2人がかりで3分にわたり押さえつけた。判決は「抑圧に及んだ経緯にはやむを得ない面がある」としたうえで「漫然と制圧行為を継続した」と指摘した。

 男性の遺族は「現場には他の警察官もいたが、事件を回避する注意義務を怠った」として、国家賠償法に基づき、県警を所管する鹿児島県を相手取り、損害賠償を求める民事訴訟を起こした。

 関係者によると、事件当時、警察官にはTBSから取材を請け負った番組制作会社のスタッフが同行していた。同社はTBSからドキュメンタリー番組「密着警察24時」の制作を受注しており、スタッフは警察官が男性を押さえつけた経緯の一部始終を撮影していた。

 この映像は放送されていない。また、県警が制作会社から映像を押収したことも判明している。

 一方、検察は略式起訴前、押収映像を遺族側に見せた。起訴の判断について説明する際、「報道関係者が撮影した」と遺族に告げたうえで見せたという。遺族はこの時、男性の「助けて」「死ぬ、死ぬ」などの声をレコーダーに録音。遺族側はその内容を文書にし、事件の状況を示す証拠として民事訴訟に提出した。

遺族「報道して真相を明らかに」

 遺族側が問題視しているのは、この映像が放送されなかったことだ。男性の父親(80)は取材にこう訴える。「息子が命を奪われた現場に、テレビのスタッフがいたと知って驚いた。警察官が人を死なせてしまったのに、なぜその映像を報道しないのか。報道で真相を明らかにしてほしかった」

 遺族の代理人弁護士は「警官の制圧と死亡の因果関係や、結果を回避できたかどうかを判断する上で、映像は大きな支えになる」と言う。

 服部孝章・立教大名誉教授(メディア法)は「映像を報道しないのは、権力を監視する役割を怠ったといえる」と話す。

 映像を押収されたことについて、TBS側はその事実を公表していない。捜査当局によると、押収に対する抗議もなかった。鈴木秀美・慶応大教授(メディア論)は「報道機関として押収に抗議しないのはおかしい」と話す。

 捜査機関によって映像や録画を差し押さえられることに、テレビ局は抵抗してきた。1990年3月、TBSの番組「ギミア・ぶれいく」が、暴力団関係者が市民を脅して債権を取り立てる場面を放送した。傷害事件とみて捜査した警視庁が、証拠としてビデオテープを押収した際、TBSは「報道の自由が妨げられる」として抗議。押収取り消しを求めて準抗告を申し立てた。最高裁は「取材の自由は尊重されるべきだ」としながら「(このケースの)事情を総合すると適正、迅速な捜査のためにはやむを得ない」とTBSの特別抗告を棄却している。

 今回の問題で、毎日新聞はTBSに2度、文書で取材を申し込んだ。同局は「番組制作過程等については、従来、事実の有無を含めてお答えしていない」としている。番組制作会社も取材に応じていない。

 この事件を調査している宮下正昭・鹿児島大准教授(報道論)は「今からでもTBSは映像を使って報道し、事件の経緯を明らかにすべきだ」と話す。

問われる「密着番組」 識者「権力監視の役割果たせ」

 番組の取材中に起きた事件の映像が放送されなかった問題には、警察の協力を得て成立する「警察密着番組」であったことが背景にあると指摘されている。

 各地の警察活動にカメラが密着するドキュメンタリー番組は民放キー各局が放送しており、人気番組になっている。テレビ局が警察に企画を持ち込み、内容の交渉を経て実現している。警察にとっては現場の活動を国民に知ってもらうメリットがある。テレビ局側には、報道機関としての視点をどこまで確保できるかが課題になる。

 局関係者によると、こうした番組の制作は、報道部門でなくバラエティーなど娯楽番組を受け持つ部署が担当するのが通例だ。報道とバラエティーの両方の制作に関わった経験がある民放プロデューサーは「視聴率を稼ぐことが優先される民放にとって、警察密着番組は低予算で多くの視聴者を獲得できる人気番組。一方で公権力を監視する役割を担う放送局が、下手をすると警察のPR番組を作ってしまう危うさがある」と話す。

 このプロデューサーはこうも指摘する。「長く番組を制作していれば撮影中に事件処理を巡るトラブルに遭遇したり、警察が加害者になるケースに居合わせたりすることも起こりうる。その際にどう対応するかが問題だ。番組の性格によらず、テレビ局として犯罪を報じないことはあり得ない」

 元日本テレビ・ディレクターの水島宏明・上智大教授(ジャーナリズム論)は「警察密着番組は警察の全面協力の下に制作する弱みはあるが、事件が起きれば報道機関としての姿勢が問われる。TBSが撮影の事実も捜査機関に押収された経緯も公表していないのは強い違和感を覚える。権力へのチェックは報道機関の役割。『密着番組は警察べったり』と受け止められないために、番組の在り方を考える必要もあるだろう」と話した

2013年の事件。判決は15年。
人を一人殺しても30万円払えばチャラになるのか。遺族はやりきれないのではないか。亡くなった人は42才会社員、遺族には生活苦が待っているのかもしれない。色々な辛さが重なって民事訴訟につながっているのかも。

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2018/07/04

ファストファッション、安価な衣料品があふれる豊かさの陰にあるもの

プチプラ服が抱える闇 時給400円、納品せかされ続け:朝日新聞デジタル
2018年7月3日16時29分
【動画】在庫処分業者の倉庫に集まる大量の「新品」の服。国内の縫製加工工場は安い加工賃に苦しめられている=小玉重隆、藤田さつき撮影

 多くの新品の服が売れ残り、廃棄されている。背景には、流行を追いかけ、より安く大量に供給する衣料市場の現状がある。その影響は、国内の製造現場で働く人の暮らしも脅かしている。

新品の服、売れずに廃棄「年10億点」 人気ブランドも
 「プチプラおめかし服1847円♪」「2点で650円。即買い推奨」

 インターネットのブログに掲載されているカーディガンやワンピースはおしゃれで、とてもその価格には見えない。流行を押さえ、作りもしっかりしている。

 プチプラは「プチ(小さい)プライス(値段)」の略。紹介するブログは、ファッション雑誌の購読数ほどの読者数を誇るものもあるほど人気だ。

 2000年代以降、安くて流行を押さえた「ファストファッション」が定着し、消費者はお金をかけずにおしゃれを楽しめるようになった。ネット通販も広がり、経済産業省が6月に公表した資料によると、国内の衣料品の供給量はバブル期の約20億点から20年で約40億点に倍増した。一方、家計の衣料品の購入単価は約6割に減った。

 競争が激しくなり、メーカーは費用を抑えようと人件費の安いバングラデシュなどに発注するようになった。業界の事情に詳しい小島ファッションマーケティングの小島健輔代表は「これらの国の工場は、技術がなくても働けるように作業を細分化し、規模を大きくしている。メーカーは大量に発注する必要があり、売れる数はそこまで増えていないのに、供給量が大幅に増えた」と分析する。

 「他の業者も似たような商品を出せば大量に売れ残るが、半年から数カ月前に発注しているため、途中で減らすのは難しい。売れ残れば、製造コストの安さは帳消しになってしまう」

 そのしわ寄せは働く人たちに向かい、低賃金と長時間労働につながる。「同じ単純作業の繰り返しで、技術を身につけて給与を上げる仕組みになっていない」と、小島さんは指摘する。

「憧れの日本にやっと来たのに……」
 国内を代表するアパレル産地の愛知・岐阜両県にまたがる名岐地区では、生産の海外化のあおりで縫製業者が激減した。いま、残る工場の主な働き手となっているのは中国や東南アジア出身の技能実習生だ。

 「憧れの日本にやっと来たのに…(残り:1806文字/全文:2685文字)

衣料品供給量はバブル期の20億点から20年で40億点に倍増。
売れ残りは大量に廃棄処分。
国内縫製業者は単価切り下げで損益分岐点以下でも仕事を受けている。
縫製業者では技能実習生が働き、毎日12時間労働を繰り返しても月に数万円しか支払いがなく残業代なども付かない。

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2018/06/15

「嘘は悪い」ではなく「誠実や正しさとは何か」を考えさせるべきと説く校長先生

改めて立派な先生なんだなと思わされたインタビューだった。

前川喜平氏を授業に招いた元校長、抗議殺到したが信念持つ│NEWSポストセブン
2018.06.15 07:00

 誤解を恐れず言えば、上役の求める“事実”を上手に編集して話せる人こそが出世している実態が連日、テレビや新聞を通じて明らかになったのが、森友・加計問題の“功績”かもしれない。つまり、エラくなりたければ、ウソつきにならなくてはいけない。翻って、わが子から「それでもウソはいけないの?」と問われたら──。教育者の上井靖さんは今年2月、校長を務めていた名古屋市内の中学校に前川喜平・前文部科学省事務次官を招き授業を開講。賛否が噴出したが、今もなお前川氏による授業は必要だったと考える。なぜか。上井さんが「わが子に『ウソはよくない』と教えてもいいですか?」という疑問に答えを出す。

 * * *
 ウソはついてはいけないもの。それはそうです。でもね、ウソは誰もがついてしまうものでしょう。

 子供もウソをついてしまったら、自分が悪いことをしたとわかっています。そこで大人が「ウソをつくなんていけないことだ」「本当のことを言いなさい」と頭ごなしに叱ってしまえば、子供はサッと心の蓋を閉じてしまう。それは、自分がなんでウソをついてしまったのか、わかろうともしてくれないことに失望するからです。

 子供のウソが発覚した時には、その裏にある気持ちの変化を確認し、同じようなことがあったらどうしたいか、どうするべきかを一緒に考え、子供自身に決めさせることが重要です。「これが正しい」「こうするべき」と大人が押しつけてしまえば、自分で考えて解決しようとする力、答えを見つける力が育たなくなってしまいます。

 加計学園問題で渦中の人となった前川喜平・前文科省事務次官を招いて授業をしてもらったのも、子供たちに、自分たちで何が正しいかを考えて判断する力をつけてほしいと思ったから。文科省から問い合わせがあっただけでなく、一般のかたからもクレームの電話が殺到しましたが、そんなときも考えていたのは「何がこの人をこうさせるのか」という背景です。子供たちにも同様の経験をしてもらいたかったので、「報道の人たちには、自分が思っていることを正々堂々と話していい」と伝えました。

 物事の正しさを自分で判断し、またその基準は常にアップデートされるべきです。「ウソはよくない」ではなく、「誠実や正しさとは何か」という問いで考えさせることで、一律に「ウソ=悪」という思考ではなくなります。人を傷つけるようなウソをついてしまうなど過ちを犯しても、それを受け入れ、謝罪するなどしてやり直し、誠実に変えることもできます。そうした可能性があることに気づかせる教育が必要だと思っています。

※女性セブン2018年6月28日号

文科省の圧力にも柔和でありながら毅然とした対応をしていて見事だったのが印象に残っている。陰にいた政治家らの圧力は言うに及ばず、市民からのクレームも殺到していたと聞き、学校・生徒に迷惑を掛けるという心苦しさや家族への心配、自己保身の誘惑もあったのではないかと思う。自分だったら簡単に屈してしまいそうで、そもそも「忖度」して「空気を読み」「自粛」してしまいそうだ。
この人は自分自身で「誠実や正しさとは何か」を考えてきた蓄積があるのだろうと思う。その強さを持ちたい。この先生に教わった生徒たちは幸せだと思う。

この先生は上井靖氏。1958年生まれらしい。教員の定年は60才なので昨年度末で退職されたのだろう。記事では元校長となっている。最後にいい仕事を遺された。

「過去の行為とは別」 前川氏講演、適切と中学校長:朝日新聞デジタル
2018年3月16日18時46分

 前川喜平・前文部科学事務次官が講演した名古屋市立八王子中学校(同市北区)の上井(うわい)靖校長が16日、市役所で記者会見した。文科省からの質問について「すごく抵抗があるわけではない」と述べる一方、「(前川氏は生徒を)とても勇気づけてくれる方だ」と講演は適切だったとの認識を示した。

 上井校長は約3年前に前川氏の講演を聞いて感銘を受け、今回の講演を依頼したという。「(前川氏が天下り問題に関与した)過去の行為とは切り離して考えた」と説明した。

 「質問には真摯(しんし)に答えた。文科省が内容を確認したい気持ちは分からなくはない」として、文科省への批判を避けた。

 文科省のメールは、質問の目的を明確にしていなかった。会見に同席した市教育委員会の藤井昌也指導室長は、「授業の内容に踏み込んでの質問はあまり経験したことがない。意図はきちんと聞いていかないといけない」と述べ、今後文科省に問い合わせる方針を示した。(関謙次)

     ◇

 上井靖・名古屋市立八王子中校長の記者会見での発言は次の通り。

 ――文部科学省から前川喜平・前文部科学事務次官の講演についての質問を受けたが。

 「文科省に対し腹が立っているということはない。こういう状態になっていることは自然体で受け止めている」

 ――前川氏を講演に招く時、文科省のこうした反応は考えなかったのか。

 「なかった。話が分かりやすく、ぜひ子どもたちにエールを送ってほしいという思いでお願いした」

 ――提供を求められた音声データを、なぜ渡していないのか。

 「記録用にビデオを撮った。ほとんどが前川さんの話なので、渡すなら前川さんの承諾が必要と思い、控えさせていただいた」

 ――文科省は繰り返し前川氏の天下り問題による辞職や出会い系バー利用について質問しているが。

 「そこを詳しく聞きたいのかなとは思った」

 ――文科省は、問題を起こした人物を教育現場に出すことは妥当かと質問しているが。

 「何かした人は絶対にだめだとは、人権教育の上でもしたくない。過去の行為を切り離して考えた。前川さんは多くの人が知っていて、講演には地域の方もたくさん参加した。どんな話をしたのか、文科省がきちんと把握したい、確認したいという気持ちは分からないでもない」

 ――林芳正文科相が記者会見で、学校が十分に調べずに前川氏を招いたのは「必ずしも適切とは言えず、もう少し慎重な検討が必要だった」と述べたが。

 「そう思われたんだな、というだけ。発言を否定するとかではなく、受け止めはいろいろあるのだろうと思っている」

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2018/06/05

財務省、公文書改竄、他省の文書を差し替え工作、しかし「忖度なし」とか「停職」とかでけりを付けようとする。

余りにめちゃくちゃなので記念に記録。

国交省文書こっそり差し替え=コピー示され失敗-財務省:時事ドットコム

 学校法人「森友学園」への国有地売却に関する決裁文書改ざんで、財務省職員がつじつまを合わせるため、国土交通省に出向き、同省内に保管されていた文書を改ざん後の文書に差し替えていたことが4日、財務省の調査報告書で分かった。しかし機転を利かせた国交省職員が保管文書のコピーを提示し、原本は無事だったため、失敗に終わった。

 問題の文書は、学園への土地貸し付け契約の際に作成した「貸付決議書」。財務省から国交省に改ざん要請があったとの一部報道を受け、同省は内部調査を行い、財務省に合わせて4日、結果を公表した。
 それによると、財務省理財局の職員が昨年3月以降の時期に、国交省の室長級職員に対し、同省で保管する決裁文書に「最終版がある」と説明。4月下旬ごろ、国交省で文書を確認したいと申し出た。
 国交省職員は不審に思い「原本を部外者に触れさせるべきではない」と判断。原本のコピーを含む紙ファイルを用意し、同省会議室で閲覧させた。同省職員は立ち会わなかったため、室内で何があったか不明だったが、財務省の調査報告書によると、理財局職員はこのとき文書を差し替えた。(2018/06/04-20:55)


首相答弁後に記録廃棄=財務省は「忖度」否定-森友改ざん問題:時事ドットコム
 学校法人「森友学園」への国有地売却に関する決裁文書改ざんや交渉記録廃棄の問題で、財務省は4日、調査報告書と関係者20人の処分を公表した。報告書は安倍晋三首相が昨年2月、国会で「私や妻が関係していたなら、首相も国会議員も辞める」と答弁した後、学園側との交渉記録の廃棄が進められていった実態を指摘。ただ、財務省は首相官邸に対する「忖度(そんたく)」はなかったと結論付けた。

 報告書によると、昨年2月の首相答弁を受け、理財局の中村稔総務課長が理財局内や近畿財務局に首相夫人の昭恵氏の名前が入った書類の存否を確認。総務課長は政治家らの問い合わせ状況などを示すリストを作成させ、当時理財局長だった佐川宣寿前国税庁長官に提出した。佐川氏はこうした文書について、「保存期間1年というルールに従うべきだ」との考えを示したため、総務課長は交渉記録を廃棄するよう指示されたと受け止めたという。
 報告書は一連の問題について「佐川氏が方向性を決定付け、総務課長が中核的役割を担った」と認定。佐川氏は改ざんに関し「昨年2月から3月にかけて積み重ねてきた国会答弁を踏まえた内容とするよう念押し」していた。
 4日に記者会見した麻生太郎財務相は、「(首相夫人の)昭恵氏が関与したので文書を修正したという事実は認められなかった」と説明。矢野康治官房長は会見で、廃棄や改ざんの動機について、「(官邸への)忖度あるいは忖度に類する事実はなかった」と強調した。
 処分に関しては、麻生氏が閣僚給与12カ月分、計約170万円を自主返納するが、辞任は改めて否定した。佐川氏は3カ月分の停職処分に相当するとし、退職金4999万円から513万円を差し引く。中村総務課長は停職1カ月の懲戒処分とした。(2018/06/04-22:54)

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2018/05/22

会社ぐるみで一人の従業員を監視、異常な記録を堂々と労働審判に提出

分刻み“監視”はパワハラ? トイレの回数・時間も社内で共有 会社側「労務管理のため」|【西日本新聞】
2018年05月13日 06時00分

 国会で働き方改革関連法案の審議が続く中、職場のパワーハラスメント(パワハラ)への関心が高まっている。特命取材班にも「会社で上司や同僚から監視され続けた」と訴える声が寄せられた。トイレの回数や時間も記録されたという。会社側は「労務管理のため」と説明する。パワハラに当たらないのか。

 「私一人だけ監視され、苦しかった」。こう訴えるのは、大分県中津市に住む40代女性だ。2014年8月、ある薬品販売会社の支店に入社。事務員として17年12月まで働いた。

 女性の話によると、支店ではサービス残業が常態化し、支店長が「サービス残業はうちの伝統だ」と口にしていた。抗議した女性には残業代が支払われるようになったが、同僚との関係が悪化。「仕事ができない。完全に駄目」と暴言を浴び、一人だけお茶を出されないなど職場ぐるみの嫌がらせが始まったという。女性はストレス性の過敏性腸症候群を発症し、頻繁にトイレに行くようになった。

 「監視」はその後始まった。同僚が女性のトイレ時間や回数の計測表を作り、メールで支店や本社の社員に送信。17年1~11月には、支店長が女性の行動を別の同僚に報告させていた。

      ■

 同社は17年12月、女性に解雇通知書を渡し、直後に解雇の有効性を確認する労働審判を申し立てた。その過程で、同僚の報告をまとめた「週報」が証拠書類として示された。

 「週報」には離席時間だけでなく、「鼻にティッシュをねじ込みながらカレンダーを眺める」「携帯メール」など、女性の行動が分刻みで記されていた。プライベートの予定を記した女性の卓上カレンダーの写真を添え、携帯電話の通話先や就業後の行動を探る記述もあった。女性は記録されていたことを知らなかったという。

 特命取材班に対し、同社は「就労時間中に長時間にわたって離席し、職務専念義務に違反していた。プライベートを四六時中監視したわけでなく、労務管理上、必要かつ妥当だった」と説明。職場で女性の就労態度に対する苦情があり、指導しても改善されないため報告させたという。一方、トイレの計測表を社内で共有した点については「問題があった」と認めた。

 その後、同社が申し立てを取り下げたため、労働審判の結論は出ていない。

      ■

 厚生労働省の有識者検討会が3月にまとめた報告書では、パワハラは「職務上の地位など優位性を背景に、適正範囲を超え、精神的・身体的苦痛を与えたり、職場環境を悪化させたりする行為」とされている。

 女性のケースについて、労働問題に詳しい森岡孝二関西大名誉教授(企業社会論)は「着替えや喫煙の時間を計り、労務時間から引く事例はあるが、今回は女性に精神的苦痛を与えており、極めて珍しい。業務に必要な範囲を逸脱し、パワハラ行為だ」と指摘する。

 もっとも、パワハラと業務命令との境界は、あいまいな面がある。

 全国の労働局などが設置する「総合労働相談コーナー」には16年度、パワハラを訴える相談が計約7万900件寄せられたが、必ずしもパワハラとはいえず、業務上合理的な理由があるとみられる事例もあった。厚労省ハラスメント防止対策室は「パワハラの法律上の定義はなく、労働関係法令にも取り締まりの規制はないのが現状」と打ち明ける。

 NPO法人「労働者を守る会」(東京)の坂本真一理事は「会社の規模や当事者の気持ち、相手の立場などでパワハラかどうかは変わり、セクハラ以上に基準が見えにくい。パワハラのない職場づくりに向け、ケース・バイ・ケースで考えていくしかない」と話した。

=2018/05/13付 西日本新聞朝刊=

監視行為が異常なのは当然として、もっと怖いのは、会社の中の人たちが、この異常な行動を異常だと思わなかったらしいこと。
多くの社員が、当たり前の業務の一つとして、日常の一コマとして同僚をじわじわと追いつめていく。ホラームービーのような現実。ナチスドイツ時代の絶滅収容所の職員たちのようだ。

そう言えば、最近話題になっている「余命なんとか」というブログに扇動されて弁護士懲戒請求を出した人々の話。
その人々の中に、弁護士である自分の弟を対象に懲戒請求を出した人がいたらしい。
曰く、その弟は反日的な日弁連に抵抗しなかったから懲戒に値するのだそうで、その弟と妻の二人は、非常時には殲滅(殺害)対象となってもやむを得ないのだそうだ。
この人やこれに類する人たちは、自分の身近で親しい人が「殺されてもやむを得ない、殺されるに値する罪を犯したのだから」と思い、自ら積極的に懲罰しようとしているわけだが、その理由が「日弁連の決定に抵抗しなかったから」という程度のことなのである。

上の記事の会社で同僚を分刻みで監視した人々とよく似ているなあと思うわけである。
君が代を歌っているか、口元を観察する校長先生たちとも同型の心情であろう。

参考:摸摸具和 「余命本1」「HB」と弁護士の弟に送ってきましたが、聞いたら読んでいな... : 【懲戒請求】余命三年時事日記騒動についての資料やあらすじ【13万】 - NAVER まとめ

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2018/05/20

大学非常勤・期限付き教員の割合

大学教員、半数は非常勤 常勤も4分の1が「期限付き」:朝日新聞デジタル
5/20(日) 11:45配信

 全国の大学の教員のうち約半数は非常勤で、常勤の専任教員も約4分の1が「特任」「特命」などの形で任期付き雇用となっていることが、朝日新聞と河合塾の共同調査「ひらく 日本の大学」で分かった。一般企業と同様、非正規や有期雇用が増えている形で、教育や研究の安定とともに、こうした教員の処遇が今後の課題となりそうだ。

 調査は昨年、国公私立大751校を対象に実施した。この質問に回答した659校の教員をみると、本務者(専任教員)は16万9458人、兼務者(非常勤教員)は延べ16万9164人でほぼ同数。ただ、非常勤教員は複数の大学をかけ持ちしている例もあり、延べ人数となる。また、専任教員のうち、任期付きは4万4401人だった。任期なしの専任教員は12万5057人で、全体に占める割合は約36・9%だった。

 非常勤教員の割合を国公私立別…

掲載図:「大学の教員数の推移」(魚拓

今回の調査は実数ではない。延べ人数。
どこかの大学の教員があちこちで非常勤をしていたりするし、一人で複数校を掛け持ちしたりするから、単純に回答を合計しても実数は分からない。
同じ大学で複数の科目を持つのも普通なので、個別大学の回答も、非常勤担当の授業数なのか、講師が何人いるのかで変わってくる。今回は後者のようだ。

特任教員などの場合、他に本業を持っている場合もある。
問題が深刻なのは非専任非常勤の人で、こちらは非常勤講師組合の調査があるような気がする。

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