同時代的報道 2026年6月2日
狂気に逆らう反戦教師、拘束は誇り 国際通年企画「はたらく世界地図」(2)イスラエル編 見えぬ隣人、対話の心を|47NEWS(よんななニュース)
2026年05月31日 12時00分共同通信
政治的中立「違反」で現場は萎縮 専門家ら「明確なガイドラインを」:朝日新聞
2026年6月1日 20時30分
辺野古沖事故 国会議員・記者の乗船歴要求/国が行政目的逸脱の質問 | しんぶん赤旗|日本共産党
2026年5月31日
外国人のマンション取得、規制は当面見送り…自衛隊基地周辺など「重要な土地」は国籍問わず強化へ : 読売新聞
2026/06/01 15:00
以下、関連記事と併せて全文を記録(改行位置や無駄なスペース文字を一部修正)。
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狂気に逆らう反戦教師、拘束は誇り 国際通年企画「はたらく世界地図」(2)イスラエル編 見えぬ隣人、対話の心を|47NEWS(よんななニュース)
2026年05月31日 12時00分共同通信
聖地は目の前にある。キリスト教とイスラム教、ユダヤ教の由緒ある祈りの場が集う東エルサレム旧市街は数百メートル先だ。だが、普段は聞こえるキリスト教会の鐘の音も、イスラム教徒へ祈りの時を告げるモスクからのアザーンも耳に入らない。かび臭く、窓がない一室に閉じ込められた。イスラエルの高校教諭メイル・バルヒン(64)は2023年11月、西エルサレムの拘置所地下の独房で5日間を過ごした。扇動容疑で警察に逮捕、国家反逆と公共秩序を乱す容疑に変更、拘束されたからだ。
▽非国民
この約1カ月前の10月7日、イスラム組織ハマスの奇襲を機に始まったイスラエルのパレスチナ自治区ガザへの苛烈な攻撃を見て「国内主要メディアが伝えない戦争の実相を皆が知るべきだ」と決意した。犠牲になった子どもたちの写真と共に「狂気を止めよう」と交流サイト(SNS)に投稿したのが問題視された。
商都テルアビブ近郊の公立高校で歴史と公民を教えていたが、当局に「イスラエルをおとしめ、テロを助長する言動だ」として解雇され、教員免許も取り上げられ、警察に呼び出された。
地元メディアは、イスラエル国旗を背景に、モザイク処理されたメイルの顔写真を掲載し「非国民」と報じた。起訴はされず、解雇無効を争った裁判では職場復帰の仮決定が出て、24年1月に学校に戻った。職員室に100人以上の生徒が押しかけ「ハマスの支援者」と叫びドアを激しくたたいた。授業はできず、生徒から唾を吐かれた。多くの保護者も復帰反対のデモをした。
教育省などが控訴し、再び学校を離れた。「妥協策」として授業をビデオ録画したが、視聴されることはなかった。完全勝訴を得て再復帰したのは新学年が始まった9月。久しぶりに対面した生徒は厳しい視線を向けてきた。出席を拒んだ者もいる。同僚教師の大半は口をきかなくなった。【写真】パレスチナ自治区ヨルダン川西岸ヘブロンで、パレスチナ人を警戒するイスラエル軍兵士=2025年11月
▽野蛮
緊迫した雰囲気の教室で、メイルは切り出した。「今日まで私の身に起きたことを知っているね。君たちをもっと知りたいし、君たちも私を知ってほしい」。初回の授業はこれだけ。生徒は黙り込んで聞いていた。
イスラエルに住むユダヤ人にとってパレスチナ人は「テロリスト」か「テロ支援者」との見方が多勢だ。教科書の地図にパレスチナはない。「テロ対策」であればガザで多くの女性や子どもが殺害されるのも許される。「民主社会が崩壊している」。メイルの危機感は深まる。
ある女子生徒が授業で「パレスチナ人に人権はあるのか」と質問した。「当然だ。人種や宗教にかかわらず誰でも同じ生きる権利がある」と応じると議論は沸いた。大半が「人間の顔をした動物だ」「虐殺者」と反発して教室を離れ、残ったのは2人だけだった。
1948年のイスラエル建国でパレスチナ人が故郷を追われ約70万人が難民化した史実も知らない。メイルは「これが現実だ」とかみしめる。
授業では対話を重視し、自身の見解を押しつけない。米国の黒人奴隷解放、南アフリカのアパルトヘイト(人種隔離)を取り上げ「自分ならどうするか」考えてもらう。自由と平等という人類共通の価値を理解してもらえるよう腐心する。▽洗脳
イスラエルでは高校卒業後、男女共に徴兵がある。従軍は自身の転機だった。82年、戦車部隊の一員としてレバノンでシリア軍と向き合う最前線に立った。スコープをのぞくと敵の戦車の主砲がこちらを捉えた。眼前を覆う黒い砲口。先に砲撃し難を逃れたが「この恐怖は脳裏を離れない」。イスラエル軍は長く、レバノンに居座ったが「安全」は訪れなかった。
なぜ戦争は繰り返されるのか。そうした疑問を抱き、地元ヘブライ大で戦争論を専攻し、権力者の都合で戦争が始まり市民が犠牲になる実情を学んだ。パレスチナの友人もでき「敵と信じ込まされた自分を恥じた」。「国家の洗脳」の恐ろしさ、教育の重要性に触れ、教職の道を選んだ。【写真】ユダヤ人入植者の居住区とパレスチナ人の居住区を区切る扉の前を警戒するイスラエル軍兵士と、前を歩くパレスチナ人の女性=2025年11月、ヨルダン川西岸ヘブロン
自治区ヨルダン川西岸では占領地が拡大、入植者の暴力が続き隣人の存在はイスラエルで不可視化される。ガザ虐殺を批判し退任に追い込まれた大学教授もいる。パレスチナ関連本を扱う書店は当局の捜索を受け店員が逮捕される。メイルは「こんな状況だからこそ自分の拘束を誇りに思う」。「抑圧」の実情を世界に知らせ、不条理に気付く生徒や元生徒も出てきたからだ。
国内でユダヤ至上主義が強まるが、自身が信奉するユダヤ主義は違う。「自分にとって嫌なことを他人にするな」。古代の宗教指導者の教えを若者と共有したい。「憎悪を乗り越え、隣人と机を並べて学ぶ場を夢見る」。そっぽを向いていた生徒も耳を傾け始めた。【写真】イスラエル国会前で、反戦を訴えるメッセージを掲げるメイル=2025年11月、エルサレム
【取材後記】独房の悲痛な叫び
メイルは拘置所の廊下で悲痛な叫びを何度も聞いた。自身がいた独房は「ハイリスク」の容疑者や被告らがいる区域。アラビア語で詳細は不明だが、声の調子からパレスチナの若者だと分かり「いつ出られるか分からない彼らの絶望を感じた」。
パレスチナ自治政府は、エルサレムの旧市街などがある東側を将来の首都と位置づけるが、イスラエルの占領下にある。
イスラエル当局は理由や期限を明示しない「行政拘禁」によって多数のパレスチナ人を捕らえている。拘束中の死者も多い。言論の自由や隣人への抑圧が「テロ対策」として許される社会の危うさを実感した。(敬称略、文は共同通信編集委員・三井潔、写真は共同通信写真部員・武隈周防=年齢や肩書は2026年1月14日、新聞用に配信した当時のものです)
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政治的中立「違反」で現場は萎縮 専門家ら「明確なガイドラインを」:朝日新聞
2026年6月1日 20時30分
同志社国際高校(京都府)の沖縄・辺野古での平和学習について、政治的中立性を欠き教育基本法違反だと文部科学省が認定したことを受け、主権者教育などに取り組む「笑下村塾」が1日、文科省で会見を開いた。
代表のたかまつななさんは、「違反認定だけでなく、どうすべきだったか具体例を提示しないと現場は萎縮する」とし、何を守れば政治的に中立かが明確にわかるガイドライン作りの必要性を訴えた。
たかまつさんは、主権者教育の実施率は9割だが、現実の政治的事象について扱うのはその中で3割未満にとどまるとした文科省調査を紹介。「政治的中立性は難しく教育現場はすでに萎縮している。今回のことがさらに萎縮を助長するのでは」と懸念を述べた。
また、萎縮を招かないために、ガイドライン策定のほか、主権者教育の教材を超党派で作る仕組みや、中立性違反を疑う批判などから平和学習に取り組む教員を守る手立てを講じるよう提案した。高校教諭「政治的中立に配慮した授業は多くの労力」
会見には、たかまつさんのほか、主権者教育に取り組む高校教諭や学生らも参加した。
私立中・高の社会科教諭、大畑方人さんは、教育基本法違反という強いメッセージにより、学校現場に「政治的なテーマは扱わない方が安全」という空気が広がることを心配する。
実際に教員数人と話す中で、「沖縄の平和学習で基地問題に触れない方がいいのか」「外部講師との連携が難しくなるのでは」といった戸惑いの声を聞いたという。
文科省の見解を受け「学校現場は一定程度襟を正す必要がある」としつつ、「正直、政治的中立性に配慮した授業作りは多くの時間と労力がかかる。苦労して扱うくらいなら、最初から扱わない、トラブルは避けた方が安全と考える教員や管理職が増えることも十分考えられる」。ガイドラインのほか、学校現場の負担を減らすためにも多様な教材を提供する教育機関が必要だと話した。
学生団体で政治教育の出張授業などをする大学生の谷昊埜さんは、「文科省の違反という判断に異論はない。でも大事なのは根本の政治教育や平和教育の部分は否定していないということ。そこを萎縮してはいけないと強く思う」と述べた。コメントプラス
たかまつなな 笑下村塾代表
提案
①
辺野古ボート転覆事故で亡くなられた方に心よりご冥福をお祈りいたします。
ありえない安全管理であり、未然に防げなかったのか、絶対に同じ事故を繰り返してはならない、そのためには調査および再発防止に全力をあげることが必要です。
今回の文科省による認定については、主権者教育のさらなる萎縮につながると思い会見を主催しました。
自分の発言の要旨です【目的】
⚫文科省の政治的中立性への違反認定を受け、主権者教育を行う専門家が集まり、萎縮に繋がらないように提言する。
⚫主権者教育の研究者、主権者教育に熱心な学校の先生、海外で視察した若者、実際に主権者教育を行う大学生、主権者教育を10年やってきた私で話す。
⚫18歳選挙権導入から10年、改めて政治的中立性や主権者教育を考える。【今回の認定をどう思うか・現場の声】
⚫文科省が調査や見解を公開したことは意義がある。安全管理には問題があることが明白である。
⚫たしかに同志社国際高校の辺野古基地移設のバランスは欠けているが、このままでは、現場の萎縮につながると思います。
⚫既に現場は、政治的中立性で萎縮している。主権者教育の実施率は9割を超えるが、「現実の政治的事象について考察を深める話合いや意見交換、議論」をしている学校 は29.3%に留まる。完璧な政治的中立性というものはないし、難しすぎるから、実施率が低い。
⚫日本は消極的中立性(やらないことで中立を保つ)・欧州は積極的中立性(多様な視点を提供し能動的な市民を育成する)。
基地問題、安全保障、防衛、外交を議論しないまま大人になっていいのか。
⚫すでに、アクター(実践者)は資金難などで減少している。リスクばかりが目立ち、実践的な専門家が育ちにくい環境にある。
⚫文科大臣が「萎縮効果は全くない」との発言。ぜひ萎縮しないために具体策を講じて欲しい。
⚫「様々な見解が十分提示されていなかった」という文科省の指摘はその通りではあるが、どうすればよかったのかの例を提示、こうしたら良かったと示して欲しい。そうではないと、萎縮につながると思う。
2026年6月1日 21:18提案
②
【提言】
ー主権者教育をしやすくするー
忙しい先生を守りながら、やりやすい環境を整備してください。
「やる」よりも、「やらない」方がリスクにならないという結論にこのままではなる。
それは、こどもたちにとっても不幸であります。⚫政治的中立性のより明確なガイドラインを作る。(その際、公選法との整合性などをとり、必要なら法改正。)
⚫政治対立にならないように、超党派で中立性や教材の合意形成する仕組みを作る。(政治家を呼ぶルールや窓口創設)
⚫現場の先生を守る仕組みを作る。熱心にやる先生ほどリスクにさらされる。萎縮するか決めるのは政府でも政治家でもない。先生の視点にたってください。
そして、文科省にはブレーキだけではなく、アクセルも踏んで欲しい。<その他・中立性>
⚫主権者教育の副教材の見直し。
⚫10年の検証。現場の先生の有識者会議を設置。
⚫政府が主権者教育を促進する専門組織を作る。(選挙管理委員会以外の担当を考える。)<その他 主権者教育で必要なこと>
⚫学校内民主主義の法律を作る。(こどもたちが自分たちでルールを決める。ドイツ・フランスは法律がある。)
⚫若者の声を政治に反映するのを仕組み化する。(リバースメンター、ユースカウンシル、若者評議会 法律で定める国も。)
⚫主権者教育のアクターを育てる、増やす。若者団体への資金分配をする。(スウェーデンは30-40億円毎年分配。)---
当日の様子を動画でも公開しています
https://youtu.be/6UbV7XtS21w
2026年6月1日 21:19
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何が政治的中立? 辺野古沖転覆事故、文科省の認定に戸惑う教員たち [辺野古沖転覆事故]:朝日新聞
2026年6月1日 20時30分 本間ほのみ 小林直子 編集委員・宮坂麻子 植松佳香
米軍普天間飛行場(沖縄県)の名護市辺野古への移設工事について、同志社国際高校(京都府)の学習内容が政治的中立性を定めた教育基本法に違反すると文部科学省が認定した。「政治的に中立な教育」とは――。1947年の法施行後、初めてとなる判断を、平和教育をはじめ校外学習に携わる教員らはどう受け止めたのか。
東京都の私立高は毎年秋、修学旅行で沖縄県を訪ねてきた。沖縄戦の資料を展示する平和祈念資料館やひめゆりの塔、米軍基地を巡るなどし、現地の人々と話す。
「政治的中立性」には注意を払ってきた。教頭は「地元の人や県外から来た人などさまざまな立場の話を聴き、多面的に平和について生徒たちが考えられるような旅程を意識している。色んな保護者の意見もある。(対立する立場の)一方に偏るプログラムにはならないようにしてきた」。考え直すきっかけに
一方、同志社国際高をめぐる一連の経緯を受け、安全性の確保や政治的中立性への懸念から、修学旅行や平和学習そのものをやめる動きが全国の学校に起きないか心配だ。「子どもたちがより考えを深められる平和学習のあり方を考え直すきっかけになることはいいが、取りやめる方向にはならないでほしい。個人では足を運ばないかもしれない場所に、学校として行く修学旅行の意義は大きいはずだ」
5月28日には東京私立中学高校協会の定期総会があり、近藤彰郎会長が、約430校の校長らを前にあいさつで辺野古の事故にも触れた。
私立学校には、建学の精神があり教育の自立性が担保されている。近藤会長は「文科省は、平和教育を否定するものではないとはっきり言っている。今回は極めてまれな例」と萎縮しないよう促した。中立性については取材に対し、「生徒に考えさせ教育を深めようと思えば、おのずと多様な意見を提示することになる。我々は通知一本で改革を迫られる。国に意見を言うためにも、各学校が真摯(しんし)に教育に向き合っていかなければならない」と話した。議論は尽くされたのか
神奈川県内の公立高で教える60代の社会科の男性教員は、修学旅行での平和学習のほか、生徒や卒業生と一緒に、安全に配慮しながら戦争や災害の遺構を巡り、体験者の声を記録するフィールドワークを30年以上続けてきた。
賛否が対立する問題を取り上げる場合、あえて一方の意見だけを紹介する時もある。反発する生徒は出てくる。だからこそ、全体で様々な意見を表明しやすくなり、議論が深まるのだという。「反対派がいるということは、賛成派もいるということ。生徒が深く考えるきっかけを与えるのが教員の仕事だ」
文科省の判断について、「そもそも何が『政治的中立』なのか。事故発生から2カ月程度の短期間の調査で、違反を認定できるほどの議論が尽くされたとは思えない」と指摘する。
「このままでは前向きに取り組んでいる若い教員が萎縮したり、戸惑ったりして、『平和学習はちょっとやめておこう』となってしまう可能性がある」と話す。そうなれば、学習の機会を生徒から奪うことにもなる。「文科省は、教育基本法の解釈も含めて丁寧に説明するべきだ」文科省は「総合的に考えた結果」
初めて「政治的中立性」を理由とした違反を認定した文科省。同志社国際高への調査で「把握した事実を総合的に考えた」結果だった、という。
文科省は、学校の研修旅行での辺野古に関する学習について、①事前や事後学習も含めて様々な見解を十分に示していなかった、②抗議船の認識がありながら生徒を乗せ見学させていたことなどを問題視した。
5月22日に公表した調査報告書では、①について沖縄県の見解は学習させていたが、様々な見解を十分に提示していたことが確認できないと指摘。学校側も、辺野古への移設工事を扱う学習でバランスが取れていたかは「至らない点があった」とした。文科省は「特定の見方・考え方に偏った取り扱い」と判断した。
②について学校側は、抗議船の認識を持っていた教員は「ごく一部」と説明。だが文科省は、牧師でもある船長が、研修旅行の開会礼拝で抗議活動に関する説明を複数年でしていることなどから、「教員の相当数が抗議船という認識を持っていたと考えざるを得ない」と結論づけた。
他にも、過去の研修旅行のしおりに「ヘリ基地反対協議会」の座り込みをお願いする文書を掲載▽政治的中立性の確保について記した2015年の通知を今回一度も参照していない――などを問題視した。
15年の通知には、政治的教養の教育として、「現実の具体的な政治的事象も取り扱い、実践的な指導を行うことが重要」と明記されている。そのうえで、現実の利害などの対立のある事柄を取り上げる時は様々な見解を提示することが重要▽指導が全体として特定の政治上の主義などを支持・反対することがないよう留意――などが書かれている。
文科省幹部によると、社会的なインパクトも考え、違反と言い切るか省内でも直前まで慎重な議論があったという。ただ、「事実関係が明らかになるにつれ、悪質だという認識が強まった」としている。■文科省が同志社国際高校を教育基本法違反と判断した主な根拠
・事前や事後学習で様々な見解を十分に提示していたことが確認できない
・多くの教員が抗議船という認識を持ちながら教育活動として船からの見学を実施
・牧師でもある船長が研修の開会礼拝で抗議活動に関する説明を複数年実施
・過去の研修旅行のしおりに「ヘリ基地反対協議会」の座り込みをお願いする文書の掲載
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文科省の「違法」指摘、「主権者教育への無関心広がる」専門家の危惧 [辺野古沖転覆事故]:朝日新聞
2026年6月1日 20時30 聞き手・高浜行人
米軍普天間飛行場(沖縄県)の名護市辺野古への移設工事をめぐる同志社国際高校(京都府)の学習内容について、文部科学省が政治的中立性を定めた教育基本法に違反すると判断した。教員に萎縮が広がるとの指摘があるが、どんな影響が考えられるのか。主権者教育の実態に詳しい広島大学の川口広美准教授(シティズンシップ教育)に聞いた。――学校現場では、教育の政治的中立性はどのように受け止められていますか。
多くの教員が、守らなければいけないものとして意識しています。今回、文科省が違反認定の根拠にした教育基本法14条2項を詳細に知っている教員は多くはありませんが、空気感として浸透しています。
現実社会の課題の議論「一度もない」6割
――中立性を守らなければならない空気は何をもたらしていますか。
学校では、沖縄の基地問題を含む安全保障や原発問題といった、意見が分かれる現実社会の課題について、深く扱う機会が少ない実態があります。
私の研究の一環で行った2021年度の調査では、意見が分かれる現実社会の課題について、直前の学期で議論を行ったかを問う設問に「一度もない」と答えた高校教員が6割超に上りました。「1~2回」と少なかった例も含めると9割を超えました。
受験準備に時間を割かなければならないなど、ほかの要因もありますが、中立性への意識が、こうした学習の回避につながっている側面があります。――現実社会の問題を学ぶ機会が少ないということでしょうか。
新聞記事を紹介するなどして「こういう問題がありますよ」と、伝えている教員は少なくありません。ただ、知識として知るだけでは、平和で民主的な国家を形成する主権者を育てる教育としては不十分です。
時間をとって議論することで、生徒自身が多様な見方を知りながら自分の考えを発信し、それによって自身の意見を形成できます。学校教育の役割の根幹に関わる重要な学びです。線引きあいまい 無関心招く恐れ
――文科省の違法認定が、どのように影響すると考えますか。
人命が失われたことは重大で、安全管理の不備を指摘するのはもっともです。ただ、教育基本法の施行から79年間、中立性を逸脱するような行為は他にもあったはずなのに、今回だけ認定に至ったことには首をかしげます。
教員にとっては、どこまでやれば違法と認定されるのか、線引きがあいまいなように感じられるでしょう。「どうなればアウトなのかよくわからないから、議論などしない方が安全だ」。そんな意識が働く可能性があります。
新聞記事を紹介することも含め、現実社会の問題を扱うこと自体の機会が減る危惧もあります。結果的に、教員も生徒も無関心になるとすれば問題です。
学校で扱わないと、意見が分かれる現実社会の問題は大っぴらに語ってはならないとタブー視する生徒の認識が強まり、学校以外でも遠ざかることになるかもしれません。SNS上では議論ができるかもしれませんが、自分と同様の意見が表示されやすい傾向もあり、学校教育の代わりにはならないでしょう。――文科省は教育基本法違反を指摘した報告書で、違反とした根拠を具体的に説明したとの立場です。
政治的に中立であるかどうかを判断するのは、そもそも非常に難しいことです。
目の前にいる生徒の持つ意見が一方に偏っていれば、あえて逆の意見に言及することもあるでしょう。一方の意見が当然とされているようなテーマであれば、あえて反対意見を扱うという判断があるかもしれません。
原発再稼働問題のように、社会的な風潮が変化するテーマでは、時とともにどこが中立かも変わります。政治的中立、本当に正しく判断できたのか
政治的中立性は、専門職である教員が、そうした様々な要素を勘案しながら、学校活動の全体を通じて実現を図るものです。少なくとも、一つの活動の教材やしおりに何が書かれていたかや、生徒へ向けた発言内容のみで判断できるものではないと思います。
今回、文科省は学校にも聞き取りを行っているようですが、それでも本当に正しく判断できたと言えるのか疑問が残ります。教員にとっては、何が違反と言えるのかは腑(ふ)に落ちないのではないでしょうか。――今後、現実社会の問題について議論することの活性化に何が必要ですか。
文科省がなぜ教育基本法違反を認定したのか、過去に政治的中立性が議論になりながら認定がされなかった事例と比較しつつ、より具体的に説明することが重要です。
その上で、学校における議論の重要性を説明し、積極的に後押しを進めてもらいたいです。論争的な課題を扱う際のガイドラインの整備や教員同士が実践を共有できるネットワークづくりなどの支援が重要です。
現場では、今回のことを機に、政治的中立性へのより深い理解が広がることを期待します。何となく中立性に配慮するということではなく、こういう法律があって、ここに気をつけていれば大丈夫、となれば、論争的なテーマにも挑戦しやすくなると考えます。
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辺野古沖事故 国会議員・記者の乗船歴要求/国が行政目的逸脱の質問 | しんぶん赤旗|日本共産党
2026年5月31日
沖縄県名護市辺野古沖で2人が死亡した船2隻の転覆事故を巡り、海上運送法を管轄する沖縄総合事務局が、船を運航していた「ヘリ基地反対協議会」に対し、過去の報道関係者の取材履歴や特定の国会議員の乗船履歴を質問していたことが分かりました。同協議会の代理人を務める弁護士が29日に発表したコメントで事実を指摘し、「事故の原因究明という本来の行政目的を逸脱し、政治的な意図があると言わざるを得ない」と批判しています。コメントによると、同協議会は運航実態に関する1回目の質問書(8日付)に書面で回答。25日付の再質問書で国会議員の乗船履歴などを問われたとしています。
関係者によると、再質問書では「しんぶん赤旗」が過去に乗船したことを報じた日本共産党の国会議員(元職含む)らの名前を挙げた上で、他の議員ら乗船者名や日時を質問。過去に実施した報道関係者の取材・撮影のための乗船募集についても乗船日時などを問いただしているといいます。
コメントの中で、代理人弁護士は「新基地建設反対運動の内部情報や関係者の情報を取得しようとする政治的な意図や、意図的な連帯責任の押しつけがあると言わざるを得ない」と強調。事故と直接関係のない広範な情報の提供に応じることは困難であるとして、総合事務局に説明を求めると述べています。
国政調査権侵害 許されない行為
小池書記局長がコメント日本共産党の小池晃書記局長は、内閣府沖縄総合事務局が国会議員の乗船履歴や報道関係者の取材履歴を再質問していたことについて、「海上運送法上の調査とはまったく関係のない、権限を逸脱した調査であり、許されない行為だ」と批判。また、「憲法にもとづく国政調査権への重大な侵害であり、報道の自由への挑戦だ。痛ましい事故を政治的に利用することは許されず、撤回を求めていきたい」とコメントしました。
# 外国人のマンション取得、規制は当面見送り…自衛隊基地周辺など「重要な土地」は国籍問わず強化へ : 読売新聞
2026/06/01 15:00
政府は秋の臨時国会に重要土地等調査・規制法の改正案を提出し、自衛隊基地周辺など安全保障上重要な土地の取得について、国籍を問わず規制を強化する方向で調整に入った。価格高騰を受けた外国人によるマンションの取得規制は当面見送る。外国人に絞った購入制限は現時点で困難だと判断した。複数の政府・与党関係者が明らかにした。
重要土地等調査・規制法は現在、安保上、重要な施設周辺(おおむね1キロ・メートル以内)について、自衛隊の司令部機能など特に重要な施設周辺の土地取得に事前の届け出を義務付けており、その他は政府が不当な使用がないか調査を行うことができると定めている。
政府は今回の法改正で、届け出制から踏み込んだ「許可制」の導入や、調査を行える範囲を拡大するなどの対応を検討する。外国人の取引だけを規制しても、依頼を受けた日本人が代理人となるなど「抜け穴」が生まれ、実効性が保てないとして、規制対象の国籍は問わない方針だ。
自民党外国人政策本部の土地法制を巡る報告案でも、安保上の重要土地の規制強化を求めており、政府は与党と連携して具体化を急ぐ構えだ。
【図】外国人を巡る土地法制に関する当面の政府方針
政府は3月に外国人の土地などの取得規制を検討する有識者会議を設置し、安保上の重要な土地やマンション売買に関する規制のあり方などを検討してきた。
日本は世界貿易機関(WTO)加盟国が結ぶサービス貿易に関する一般協定(GATS)で、加盟時に外国人の土地取得を規制する留保条項を盛り込んでいない。マンション売買を巡り、政府内では経済活動や財産権の制約につながる一般不動産の取得規制に慎重論が強く、「内外無差別」の観点からも国籍を限定した規制は難しいとの判断に傾いた。
与党内には「外国人による投機目的の購入が都市部のマンション価格高騰を生んでいる」との声もあったが、国土交通省の調査では、昨年1~6月に売買された東京都内の新築マンション取得者のうち外国居住者は3・0%にとどまった。
与党にはマンション価格の抑制策を求める声が根強いことから、政府は外国人取得の実態解明を進めつつ、有効な対策を検討する。
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描くことで、悪夢を抜け出した 国際通年企画「はたらく世界地図」(1)フランス編 風刺漫画家たちの10年|47NEWS(よんななニュース)
2026年05月31日 12時00分共同通信
編集会議はいつものように談論風発だった。風刺漫画家のコリンヌ・レイ(通称ココ)は、携帯の時計を見た。保育園に娘を迎えに行く時刻だ。ココは身支度を整え、そっと編集部を出る。「さよなら」は告げなかった。
2015年1月7日、パリ中心部の風刺週刊紙シャルリエブド本社。ココが編集部から階段を下りると、男2人と出くわした。覆面姿、手に自動小銃。「編集長はどこだ。シャルリへ案内しろ」。ココは凍り付いた。
拒むことは不可能だった。銃口を向けられ「編集長か、おまえかだ」。編集部へ戻り、震える指で入り口の暗証番号を押す。ドアが開き、男たちが飛び込んだ。銃声、また銃声。何が起きたかはすぐに分かった。そこから先の記憶は、ない。▽理想の職場
イスラム教預言者ムハンマドの風刺画を載せた週刊紙が、国際テロ組織「アルカイダ」を名乗る兄弟に襲われ、編集長や漫画家ら12人が射殺されたシャルリエブド事件は、世界を震撼(しんかん)させた。
事件後、パリの広場には犠牲者への連帯と表現の自由を訴える「私はシャルリ」のプラカードがあふれた。一方で預言者を冒涜(ぼうとく)した週刊紙が「復讐(ふくしゅう)」に遭うのは自業自得と冷笑する声もあった。
国内外に論議が広がったが、シャルリエブドで働く者にとって、事件はつい先ほどまで一緒にいた仲間が、一瞬にして無残に殺された悪夢以外の何ものでもない。
「事件は人生を根底から変えてしまった」。2025年9月、43歳になったココは、そう振り返った。
漫画を描くのは、小学生の頃から得意だった。先生の似顔絵を描くと、友人たちが噴き出した。シャルリエブドとの出会いは、美術学校の恩師の一言だ。描いた漫画を見て「インターン先をシャルリにしては」。1カ月の研修後、新人漫画家として採用された。
「先輩たちはインテリで鋭かった。でもふざけるのも好き。活気があって、理想の職場だった」
ココは、シャルリが自分を一人前に育ててくれたと感じている。だからこそ「自分が犯人を編集部に入れた」という自責の念に押しつぶされた。「他に方法はなかったか」と自問し、心理療法士に何度も通った。▽最良の治療法
現在、シャルリエブドの発行責任者を務めるローラン・スリソー=通称リス=(59)は事件の日、編集部の床で息を潜めていた。犯人に右肩を撃ち抜かれたが、一命を取り留めた。「今でも時々、恐怖がよみがえるよ」と表情を曇らせる。
【写真】2015年1月7日、男2人に襲撃され12人が死亡したパリ中心部にある風刺週刊紙シャルリエブド本社の現場。社屋の外は捜査関係者でごった返した。
けがが癒える間もなく、ベテラン漫画家だったリスは難題に突き当たった。事件の1週間後に発行された特別号は、国外を含めて約800万部を売り上げた。だが、多くの同僚が殺された中で、これからも発行を続けられるのか。
「生き残った者はぼうぜんとしていた。目標を見失っていた」。約1カ月後、リスは全員を集めて問いかける。「週1回発行は可能か」。9割が「やろう」と答えた。
「フランスで、風刺週刊紙がテロで廃刊に追い込まれるなんてあり得ない。テロリストを勝たせるわけにはいかない」
だが、編集部の再出発は難航を極めた。新たに漫画家を雇おうとしても尻込みされる。家族に「シャルリを辞めて」と懇願され退社する者もいた。事件後、スタッフの8割が入れ替わった。現在はウェブ版5万部、店頭売り1万8千部まで復調したが、リスは「この10年は、20年にも感じた」と労苦を語る。【写真】パリのシャルリエブドの旧社屋近くには、テロで亡くなった風刺漫画家らを哀悼する壁画が描かれている。壁画の前に、赤いバラとろうそくが供えられていた=2025年11月、パリ
リスは、テロを経験した同僚がトラウマを乗り越えられたのは、毎週の締め切りに合わせ描き続けたからだと思っている。「感じたことを表現する。これが最良の治療法だった。シャルリのせいで殺されたが、シャルリのおかげで生き延びることができた」
▽「突っ走れ!」
ココもまた、描くことで悪夢を抜け出した。20年、事件の裁判に証人として出廷を求められ、あの日のことを漫画本にしようと思い立った。
「これまで胸の奥に封印した嘆きを、法廷で話せるようになりたい。でも予想以上につらい作業だった」。描きながら泣いた。そのうち悲劇から少し距離を置けたと感じた。本は「また描く」という題で出版された。
「風刺とは、疑いを喚起することだ」とリスは語った。どんな宗教も信仰対象への疑いは許さない。硬直した教義に疑いを差し挟み、笑いに変える。笑いは時空を超え、普遍的だと言う。「食欲に似ている。テロを経験した後も食べずにいられないように、笑いを捨てることも無理なんだ」
2人に目の前で漫画を描いてもらった。10分ほど黙考した後、一気にペンを走らせる。ココは海に浮かぶ「シャルリ」号に大波が迫るシーンを描いた。ココとおぼしき女性が「船長、時事問題の波が来ます」と叫ぶ。船長役のリスが答える。「ひるむな。突っ走れ!」【写真】ココとリスが筆者の目の前で描いた漫画。左側はココの作品。右側のリスの作品では、おばあさんが『100年間発行が続くシャルリエブドのために』と声を張り上げている=2025年9月
【取材後記】ボディーガード
シャルリエブド発行責任者のリスは、2人の屈強な男に付き添われてインタビューの場に現れた。テロの標的になり得る要警護対象者として、常にボディーガードを帯同するのだという。
「最後に地下鉄に乗ったのは、2015年1月7日。あの事件が発生した日だよ」と、苦笑いを浮かべる。移動はいつも、ボディーガードが運転する車だ。「混雑する場所では、安全を保てないと言われるんだ」
パリ市内と目される編集部の住所も「厳秘」扱い。インタビューは、指定されたインテリアデザインの店で行われた。笑いを生み出す仕事の裏にある、緊張した日常が垣間見える。(敬称略、筆者は共同通信編集委員・軍司泰史、写真は共同通信契約カメラマン・沢田博之=年齢や肩書は2026年1月7日、新聞用に配信した当時のものです)
