2017/11/15

記事クリップ。

使い勝手のいい備忘録を作りたくてあれこれ使っているけれど、どうもしっくりくるものがない。ブログは便利だけど記事作成にちょっと時間と手間がかかるんだよなあ。

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新たな不正疑惑 「加計学園」認可前に学生募集していた?|政治|ニュース|日刊ゲンダイDIGITAL
2017年11月14日

■文科省規定違反か

 文科省・大学設置審の答申を受け、14日、林芳正文科相から獣医学部の新設を正式に認可された加計学園。また新たな疑惑が噴出している。

 問題になっているのは、加計学園が認可される前に学生を募集していた可能性があることだ。文科省の規定では、認可前に、募集要項の配布など学生募集は一切行えないことになっている。ところが加計学園は、獣医学部の定員140人のうち、20人を韓国の留学生枠として募集していた疑いを持たれているのだ。

 今月4日、加計学園はソウルで韓国人留学生向けの入試説明会を開催。「卒業後は韓国で獣医師になれる」と強調し、「韓国より簡単」と参加した学生にも好評だったという。もし、この入試説明会で、募集要項を配っていたら完全にアウト。認可取り消しもあり得るのだ。

 加計学園に事実関係と見解を質問したが「きょう中の回答は難しい」とのこと。文科省の大学設置室は「担当者不在」を理由に未回答だった。

「野党は加計学園が規定違反をしていたかどうか、徹底的に追及する予定です。なにしろ、獣医学部がスタートしたら、毎年、巨額の助成金が支払われる。加計学園の加計孝太郎理事長の証人喚問も要求する予定です」(政界関係者)

■「答申2カ月遅れ」に他校カンカン

 さらに当初、8月に出されるはずだった認可が2カ月遅れたことで、思わぬ“しわ寄せ”が出ている。

 教育学部など設置審に学部の新設などを申請したのは、加計学園の他に16校あった。この16校の答申も遅れてしまったのだ。少子化で学生確保に必死の大学にとって、2カ月の遅れは死活問題である。学生を募集する期間が短くなるからだ。今回、学部新設を申請し、認可を得たある大学の担当者がため息交じりにこう言った。

「学生数のパイが限られている中で、学生募集のスタートが2カ月以上も遅れたのは正直、痛いですよ。せめて、問題のない学校だけでも先に答申してくれればありがたかった。ただ、文科省から答申が遅れている理由の説明はありませんでした。私たちの申請が原因で遅れているのかもしれず、待つしかなかった。これから急ピッチで開学準備を進めるしかありません」

 加計学園は、お祝いムード一色。週刊朝日によると、学園幹部は「学生の募集、集まり具合はどうか」とゴキゲンだという。

うちの家族ですら
「野党はいつまでモリカケ問題ばかりやっているんだ、だから国会はダメで、だから選挙には行く気がしない」
と言い放つぐらいだから、安倍自民党が負けるわけはないし、彼らがデタラメをやればやるほど彼らの支持は盤石になるわけである。
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平和大使演説阻止へ圧力 外務省公電で判明 「高校生に退出要求もできる」 核保有国?が日本に - 西日本新聞
2017年11月14日 06時00分

 2014年以降、毎年8月にジュネーブ軍縮会議で核兵器廃絶を世界に訴えてきた日本の高校生平和大使の演説が今年は見送られたことに関し、核保有国とみられる一部の加盟国が今年2月以降、高校生にスピーチをさせないよう日本政府に圧力をかけていたことが、西日本新聞が入手した外務省の公電で分かった。同国の軍縮大使は「自分は高校生に議場から出て行くよう求めることもできる」などと日本の軍縮大使に迫り、当初強く反論していた日本側も見送りに応じた。

 本紙は外務省に、この問題に関する情報公開を請求。軍縮会議日本政府代表部の高見沢将林軍縮大使がジュネーブやウィーンで他国の軍縮大使らから受けた「問題提起」について、岸田文雄外相に報告した公電などが開示された。公電は秘密指定を解除されているが、相手国名や発言の詳細は黒塗りにされていた。

 高校生平和大使は、日本政府が1日だけ政府代表団に登録する形で、軍縮会議本会議場でスピーチを認められてきた。開示された公電や外務省の内部文書によると、同国の軍縮大使や次席が今年2月以降、日本側に「軍縮会議の手続き規則は、高校生が政府代表団の一員になることを認めていない」と数回にわたり指摘。「毎年続くようであれば、しかるべき対応をせざるを得ない」とスピーチの見送りを求めた。

 日本政府側は当初「若い世代の活動を通じて、核兵器使用の惨禍について正確な認識が深まり、『核兵器のない世界』に向けた国際社会の機運が高まっていくことを期待している」などと反論した。

 しかし、同国の軍縮大使は「自分は高校生に本会議場から出て行くよう求めることもできるし、実際にそうすることも考えたが、無垢(むく)な高校生を困惑させることはしたくないので思いとどまった経緯がある」「今後は手続き規則違反として異議を申し立て、ブロックする」とまで迫った。

 こうした要請を受け、外務省は見送りを決めたという。理由について外務省は(1)高校生を政府代表団に含めるには加盟国の合意が必要なため、手続き上難しい(2)本会議場で高校生がスピーチしようとしても、報道機関に公開されている場で止められてしまいかねない-と説明している。

 公電の国名は黒塗りされているが、前後の文脈などから核保有国とみられる。

 外務省軍備管理軍縮課は「強硬な言い方で問題提起する国が出てきたのは今年になってからだが、手続き面を問題視する声は以前からあった。(今年7月に採択された)核兵器禁止条約の制定とは無関係。来年以降の対応は未定」としている。

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■背景に核禁止条約も

 鈴木達治郎・長崎大核兵器廃絶研究センター長の話 高校生のスピーチをここまで強く阻むのは異常だ。昨年までは容認していたことを考えると、核兵器禁止条約制定の動きも踏まえて核保有国が被爆国・日本に核保有国寄りの態度を鮮明にするよう圧力をかけたのではないか。スピーチを例年通りに行うと、軍縮会議の円滑な運営に影響を与えるリスクはあるが、公の場でスピーチに抗議するほどの理由があるとは思えない。日本として堂々と主張を貫く選択肢もあったかもしれない。「核なき世界」への日本の立ち位置をもっと明確にし、核保有国と非保有国の橋渡しのための政策をきちんと作っていくべきだ。

=2017/11/14付 西日本新聞朝刊=


若者の思い「政治が翻弄」 平和大使演説阻止へ圧力 「核の傘」依存 長崎の関係者落胆 - 西日本新聞
2017年11月14日 06時00分
 核兵器廃絶を訴える高校生平和大使たちの演説が今年、ジュネーブの軍縮会議で実現しなかった背景には、核保有国とみられる他国からの日本政府に対する圧力があった-。西日本新聞が入手した外務省の公電からは、核兵器禁止条約の採択に向け大詰めを迎える中、一部核保有国の強硬な姿勢や、被爆国ながら「核の傘」に依存する日本政府の苦しい立場が浮かぶ。核廃絶運動に携わる長崎の関係者からは、落胆の声が上がった。

 公電によると、スピーチ見送りの要請があったのは今年2月10日、同国の軍縮代表部次席主催の昼食会だった。次席が進藤雄介公使に対し「貴国が毎年軍縮会議で実施している高校生のスピーチを止めていただけないか」と発言した。

 進藤公使は「次世代を担う若い世代に核軍縮・不拡散関連業務を委嘱している」などと反論したが、次席は「考えは分かるが、少なくとも軍縮会議の場ではふさわしくない。高校生の意見表明の場ではない」「高校生を日本政府代表団に1日だけ含めるという方法は問題がある」と指摘した。

 3月3日には、同じ国の軍縮大使が高見沢将林大使に「日本国内に原爆に対する特別な感情があることは理解しているので昨年は公の場で反対はしなかった」とした上で「今後は手続き規則違反として異議を申し立て、ブロックする」と強硬な姿勢を見せた。外務省はこれを受けて、スピーチの見送りを決めたという。

 唯一の戦争被爆国である日本は、米国の「核の傘」に依存することを考慮し、7月に採択された核兵器禁止条約に署名していない。日本が主導し、国連総会に毎年提案している核兵器廃絶決議案でも今年は条約に直接触れておらず、被爆者らからは批判の声が上がる。

 軍縮会議が開かれたジュネーブを8月に訪れた今年の高校生平和大使を務める溝上大喜さん(17)=長崎市=は「核保有国を含め多くの国々の人から、自分たちの活動は大きな意味があると言われていた。反対意見があったのが事実なら、悲しい」と話した。

 高校生平和大使派遣委員会共同代表の平野伸人さん(70)=同市=は当時、外務省から他国が反対していると説明を受け「米国に忖度(そんたく)しているのではないか」と感じたという。“圧力”を示す文書の存在を受け「高校生たちの純粋な思いが政治に翻弄(ほんろう)され、会議で伝えられなかったのは残念。愚直に核廃絶を訴えていくという決意を新たにするしかない」と語った。

【ワードBOX】高校生平和大使

 核兵器廃絶を求める署名を集め、国連へ提出する高校生。1998年、長崎の2人が反核署名を携えて米ニューヨークの国連本部を訪ねたのが始まり。市民団体「高校生平和大使派遣委員会」が毎春、被爆地の広島や長崎を中心に公募で選ぶ。2013年以降は外務省の「ユース非核特使」の委嘱を受け、14年からは夏に国連欧州本部(ジュネーブ)での軍縮会議本会議場で代表者がスピーチをしてきたが、今年は見送られた。代替措置として日本政府代表部主催のレセプションで、3人の高校生が各国外交官ら約60人を前にスピーチした。

=2017/11/14付 西日本新聞朝刊=

初期の報道への反響では、高校生スピーチの中止は日本政府・外務省自身の積極的な意思だと受け止められていたと思う。
今回の公電の秘密指定解除にはその批判をかわしたい外務省の意思があるのかな、と邪推。
それと、外国からの批判を突っぱねて、事を表面化させることで高校生スピーチを妨害する国を目立たせるという方法もあったのじゃないかと思ったり。
黒塗りされた国名は日本語2文字らしいから、中国、米国、英国が上げられそうだという話もある。
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衆院選:知の巨人・内田樹氏 至極真っ当な提言! 安倍独裁制 本当の正体 - 毎日新聞
2017年11月14日
ウェブ記事としてはちょっと長文なのでここに保存するのはためらわれる。

全体の趣旨は共感できるけど、前半は余談めいていてしかもあちこち変だった。
「知の巨人」とかいう見出しも恥ずかしい。これは内田氏に非はないだろうけど、毎日新聞の「知」の低劣さを象徴している。買う気を失う。

安倍自民の圧倒的強さを制度的に、かつ若干陰謀論的に解明しようとして、小泉ブーム、維新や希望の党などの躍進を説明できなくなってしまった印象がある。そうした「自民に限りなく近い非自民」的な何かを求める風潮の由来や根強さを解明しつつ、それを変えるための方向を論じないといけないような気がしているんだけど。

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2017/11/09

私たち自身が、自らの手で、人を殺した。

「理解追いつかず」 青酸事件で裁判員会見、専門家求める声 : 京都新聞
2017年11月07日 23時25分

 京都地裁の裁判員裁判で初の死刑判決が言い渡された7日、裁判員3人が地裁で会見に臨んだ。

 長期審理だったが、女性裁判員は「評議や意見交換の機会があり、心理的・精神的負担は少なかった」と振り返った。青酸を用いた犯行手口から、証人尋問などで化学の専門用語が飛び交った。「理解が追いつかず質問も浮かばなかった。素人にも分かりやすい言葉で説明してほしかった」と言及した。

 被告の認知症については「病状の判断に関して複数の証人が必要だったかもしれない」「認知症の専門家が公判を傍聴し、意見を聞く機会があれば判断は変わっていた可能性もある」などの声が上がった。

 裁判では裁判員の負担軽減のため法廷に提出される証拠が絞られた。しかし、「被告の通帳も出てこず、借金がいくらあったのか最後まで分からず疑問が残った」「審理時間が掛かっても出せる証拠は全て出してもらい、判断したかった」と述べた。

 弁護側が控訴した点については、「私たちが考えた上での判決でやりきった感がある。控訴審ではプロの判断を仰ぎたい」。

心証はクロ。ほぼ被告の犯行だろうと思える。けれども、確信がない。何か腑に落ちない。検察の説明にもよく分からない部分や疑問が残っている。
そして、求刑は死刑。判決までの時間も無い。同調圧力も感じる。
そういうときに、私は自分一人だけで「もうちょっと待ってほしい」「死刑は本当に妥当なのか」などと言い続けることができるか。
私が、自らの意思で、人殺しに積極的に荷担する。それに立ち向かうことができるか。

人殺しではないけれど、人に処分を下すこと、間接的に人の処分につながる裁定をすることには、これまで何度も関わってきた。事情や道理を十分に(徹底的に)審理しないままに、原案作成者の意を汲んだり、その場の雰囲気に同調したりして、なんとなく判断したことも多い……というか、そういうことがほとんどだ。その意味では、私も小さな殺人に何度も手を染めてきた一人なのだ。

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京都新聞の関連報道。捜査や取り調べの問題も指摘されている。

青酸連続殺害、謎の中に高齢社会の影 26日に初公判 : 京都新聞
【 2017年06月23日 12時17分 】

 関西在住の高齢男性4人が青酸化合物で相次いで不審死した事件は26日、京都地裁で初公判を迎える。殺人罪などに問われる筧千佐子被告(70)の弁護側は無罪を主張する方針だ。事件を巡っては、結婚相談所で出会った高齢男性と結婚や交際を繰り返し、遺産相続したことが注目された。高齢男性が抱える老いと孤独、公正証書遺言を用いた相続-。「後妻業」という言葉が世間に広まるなど社会に衝撃を与えた。一方、真相は謎のままだ。死亡時に病死と判断された被害者もおり、捜査機関の初動対応の在り方も突きつけている。

■老いの孤独と不安

 「年金は少ないなと思ったけど、子どもさんがいないのがね、一番の魅力やったかな」

 結婚後約2カ月で死別した向日市の夫勇夫さん=当時(75)=との結婚理由を逮捕前の千佐子被告に尋ねた時の答えだ。2013年6月に結婚相談所を通じて知り合い、わずか5カ月でスピード婚。「彼のお金がどうのこうの思っていませんよ」ときっぱり語った。

 子どもがいない▽年金収入あり▽老後が安心-。千佐子被告が結婚相談所で見合い相手に求めていた条件だ。実際に連絡を取った男性は妻に先立たれたり、結婚経験がなかったという。勇夫さんは妻子を亡くし、大阪府貝塚市の本田正徳さん=当時(71)=らも妻に先立たれていた。知人男性(78)は、「もうすぐ結婚する」と喫茶店で千佐子被告を紹介する本田さんのうれしそうな姿を覚えている。

 高齢化と核家族化が進み、配偶者と離別や死別し、介護など今後の生活に不安を抱えて子どもと離れて独りで暮らす人は多い。結婚相談所は需要に応えて高齢者の出会いに対応したサービスを充実させてきた。一方で、国民生活センターによると、結婚相手紹介サービスをめぐるトラブル相談のうち、60歳以上の割合は増加しているという。

■公正証書遺言に課題

 財産の相続を約束する公正証書遺言-。一連の事件では、遺産相続の方法にも関心が集まった。

 公正証書遺言は裁判所の判決と同等の効力があり、死後速やかに遺言内容を実現できる長所がある。全国的に作成数が年々増えているが、作成者は法定相続人に相談することなく作成できるため遺産をめぐる訴訟に発展するケースもある。

 今回の事件では、本田さんと兵庫県伊丹市の日置稔さん=当時(75)=ら複数の男性が千佐子被告を相続人とする内容で作成していた。日置さんのケースでは、子らと遺産配分でトラブルになっていた。

■司法解剖の態勢不備

 なぜ青酸による死が見過ごされたのか。司法解剖を巡って、警察の初動捜査の遅れと態勢の不備が浮き彫りになった。被害男性2人は司法解剖されず、当初は病死などと判断された。本田さんは司法解剖されていたため、事件が顕在化した後に保存されていた血液を再鑑定し青酸が検出された。だが、保存は任意で、義務付ける法律はない。京都府警が、勇夫さんに関して司法解剖で事件性に着目したのが端緒だった。

 全国の警察が2013年に取り扱った変死体などは約17万体にのぼるが、司法解剖が実施されたのはわずか5%にとどまる。警察庁の有識者研究会による11年の報告では、犯罪死の見逃しは1998年以降で43件あり、うち38件は解剖されていなかったという。見逃し対策で死因究明推進法が2012年に成立したが、時限立法のため、14年に失効。国は同年に推進計画を閣議決定し、全国の都道府県に協議会の設置を要請している。

 本田さんらの不審死の見逃しを教訓とし、大阪府警は昨春からほぼ全ての変死体に対し、薬物使用の痕跡がないか調べる簡易検査を実施している。事件性の有無を専門に調べる「検視調査課」も新設し、態勢強化に努めている。

■財産目当て増える

 高齢男性の連続不審死事件を描いた小説「後妻業」の著者で直木賞作家の黒川博行さん(68)の話 団塊の世代が65歳を超える中、財産目当ての結婚をもくろむ女性は増える。知人が財産被害に遭い、結婚相談所を取材した。資産を持つ男性は高齢であるほど、女性にもてる。女性が資産狙いだと分かっていても付き合ってしまう。

 身の回りの世話をしてくれて、話し相手になる女性は高齢男性の孤独感を紛らわせてくれる存在だ。離れて暮らす息子や娘らから再婚を反対されても「俺の資産だから好きに使わせろ」と強く出る。男性ならではのさががそうさせてしまうのだろう。「後妻業」に防止策はない。今回の裁判は、離れて暮らす家族がいる人や独居男性など、広い層に身近な問いを突きつけている。


青酸連続殺害、筧被告は無罪主張 京都地裁初公判  : 京都新聞 http://www.kyoto-np.co.jp/top/article/20170626000059
【 2017年06月26日 12時10分 】

 結婚相談所で出会った高齢男性らに青酸化合物を服用させ殺害したなどとされる連続殺人事件で、向日市の夫らへの殺人罪3件と強盗殺人未遂罪に問われた筧千佐子被告(70)の裁判員裁判の初公判が26日午前、京都地裁(中川綾子裁判長)で始まった。千佐子被告は罪状認否で、文書を読み上げて、4事件いずれについても「全て弁護人に任せてあります」と話した。弁護側は男性たちの死因や飲ませた人物に疑問があるとして「青酸を飲ませたことはない。4事件全て争う」と無罪を主張した。

 物証や目撃者といった直接証拠が乏しい中、検察側が積み重ねる状況証拠を裁判員がどう判断するかが焦点となる。

 検察側は総括冒頭陳述で、4事件の共通点を挙げて、動機は遺産目的などとし「借金を抱え、高齢男性との見合い、交際、結婚を繰り返し、被害者はいずれも親しい間柄の高齢独身男性」と説明。事件直前に財産の遺贈を受ける旨の公正証書遺言が作成されたり、事件直後から金庫を開けようとしたりするなどの共通点を挙げた。殺人罪3件で相続した遺産は計約3470万円以上で、強盗殺人未遂罪では4千万円の借金を免れようとしたと述べた。

 弁護側は、「(被告は)死んでほしい、死んでも構わないと考えたことはない」と殺意を否定。被告は、昨年の地裁による精神鑑定で「軽度の認知症」と指摘されており、弁護側は冒頭手続きで住所が思い出せなかったことを挙げ、「事件のこともほとんど記憶にない。事件当時は物事の善悪の判断や感情のコントロールができなかった。法廷で自分の権利を守ることができない」と話し、責任能力の有無や訴訟能力も争う姿勢を示した。

 公判前の争点整理段階で、弁護側は捜査段階での一部関与を認める調書について「直前の記憶すら不明瞭で、捜査官の厳しい取り調べが続き、正常な判断ができないまま迎合してしまった」として任意性と信用性を否定しており、公判の大きな争点になる。今後の公判では、捜査員の証言や取り調べを録音録画したDVDの証拠採否も焦点になりそうだ。

・事件の起訴事実  起訴状によると、筧千佐子被告は2013年12月28日夕、向日市の自宅で、夫の勇夫さん=当時(75)=に致死量の青酸化合物を服用させ、青酸中毒で死亡させた。12年3月に本田正徳さん=同(71)=、13年9月に兵庫県伊丹市の日置稔さん=当時(75)=を同様の手口で殺害した。07年12月に借金返済を免れようと、神戸市の末広利明さん=09年に79歳で死亡=に青酸化合物を服用させ殺害しようとした、としている。判決は11月7日。実審理期間は裁判員裁判で過去2番目の長さとなる135日間。開廷回数は48回の予定。

青酸連続死「殺して遺産手に」 調書公開、弁護側は任意性争う : 京都新聞
【 2017年08月08日 23時00分 】

 京都府向日市などの高齢男性4人に青酸化合物を服用させたとされる連続殺人事件で、殺人罪などに問われた筧千佐子被告(70)の裁判員裁判の第18回公判が8日、京都地裁(中川綾子裁判長)であった。内縁の夫の本田正徳さん=当時(71)、大阪府貝塚市=について、被告が殺害した動機などを語った捜査段階の供述調書などが公開された。

 供述調書は本田さん事件で大阪府警に再逮捕された後の2015年2月13日に検察官が作成した。

 供述調書を巡っては、弁護側は任意性を争い、無罪を主張している。被告は逮捕された時はすでに認知症で「直前の記憶すら不明瞭だった」とし、供述は「厳しい取り調べが連日続き、取調官に迎合した作り話で信用できない。真実ではなく、記憶にないことを想像した調書」と指摘。本田さん事件について自白する直前も長時間の追及を受け続けていたと批判している。

 【公開された供述調書】

 莫(ばく)大な借金を抱え、返済を援助してくれる男性を捜そうと見合いを繰り返していました。借金によって私の悪い部分が出てきました。うそをついてでも他人から金を借りようとし、交際男性を遺産目当てで、毒で殺したことがありました。他人を殺すことは精神的に負担がかかるもので、できれば殺さずにお金の援助を受けたいという気持ちが強くありました。

 本田さんを積極的に殺したいと思った訳ではありません。自分自身の中の悪い部分が出る前に援助を受けることを望んでおり、殺すのは最終手段であって、自然なお付き合いの中でお金をもらいたいとの思いがありました。

 当初、本田さんは借金を理解していてくれて非常にうれしかったですし、殺す気持ちも薄れてきました。しかし、本田さんのお金に対する態度が変わってきたように思います。最初に言っていたのと違うなと思い始め、お金の援助を期待できなくなってきました。私の悪い部分が再び強くなり、殺して遺産を手に入れようと思ったのです。

青酸連続死「証拠は不十分」 弁護側、3件目審理で主張 : 京都新聞
【 2017年08月25日 12時30分 】

 京都府向日市などの高齢男性4人に青酸化合物を服用させたとされる連続殺人事件で、殺人罪などに問われた筧千佐子被告(70)の裁判員裁判の第20回公判が25日、京都地裁(中川綾子裁判長)であり、知人の末広利明さん=死亡時(79)、神戸市=への強盗殺人未遂罪の審理が始まった。

 検察側は冒頭陳述で「金銭の返済を免れる目的で末広さんを毒殺しようとした」と述べ、弁護側は「病気や青酸化合物以外の薬毒物で障害が発生した可能性がある」などと無罪を主張し、殺意や動機も否定した。

 起訴状では、2007年12月18日午後2時ごろ、約4千万円の借金の返済を免れようと、神戸市中央区で青酸化合物を服用させ、殺害しようとした、としている。末広さんは高次機能障害や視力障害が残り、09年5月に亡くなった。

 検察側は、事件発覚後に救急搬送先の検査データなどを精査した結果、「青酸中毒と矛盾しない症状だった」と指摘。事件の2年前から投資名目で被告は末広さんと多額の金銭をやりとりし、「当日は返済約束日で会っていたが、返済資金はなかった」と述べた。

 弁護側は司法解剖や毒物検査が実施されていないことから、「末広さんの身体から青酸成分が検出された証拠はない。青酸中毒とするには疑問が残り、証拠は不十分だ」と批判した。認知症を理由として訴訟能力も争う姿勢を示した。

 裁判は起訴された殺人罪3件と強盗殺人未遂罪の計4件を事件ごとに審理。末広さん事件は3件目で、9月4日に被告人質問、6日に中間論告と弁論がある。

「殺した」「イメージない」被告の供述変遷 京都・青酸連続死 : 京都新聞
【 2017年09月26日 22時50分 】

 京都府向日市などの高齢男性4人に青酸化合物を服用させたとされる連続事件で、殺人罪などに問われた筧千佐子被告(70)の裁判員裁判の第32回公判が26日、京都地裁(中川綾子裁判長)であった。2013年に亡くなった内縁関係の日置稔さん=当時(75)、兵庫県伊丹市=に対する被告人質問で、「逮捕されているから殺したと思う」と殺害を認める一方、「殺したイメージが湧かない」と否定するなど被告の供述が変遷した。

 被告人質問は起訴された4事件ごとにあり、最後となった。被告は全事件で殺害や関与を認めたが、直後に否定するなど不安定な供述が目立った。弁護側は「認知症の影響で責任能力と訴訟能力がない」と全事件で無罪を主張している。

 被告は殺害を認めたが「殺してもメリットがない」「殺すほどのうらみもない」などと否定もした。遺産の取得については「(殺害理由には)遺産もある」「一銭も手にしていない」などと揺れ動いた。裁判長が公正証書や遺産取得の一覧表などを示し、被告に記憶を問う場面もあった。

 裁判員の質問には、4事件で殺した認識があるのは夫の筧勇夫さん=当時(75)、向日市=だけ、と被告は答えた。その上で、「遺族にどう償うか」と問われると、「私が死ぬ以外どうして償えますか。申し訳ないという気持ちはある。今すぐにでも死刑にしてください」と述べた。

筧被告の個別審理終了 青酸連続死、4事件全て : 京都新聞
【 2017年10月02日 13時41分 】

 京都府向日市などの高齢男性4人に青酸化合物を服用させたとされる連続事件で、殺人罪などに問われた筧千佐子被告(70)の裁判員裁判の第34回公判が2日、京都地裁(中川綾子裁判長)であった。内縁の夫だった日置稔さん=当時(75)、兵庫県伊丹市=への殺人罪の中間論告と中間弁論があり、起訴された4事件の個別審理は全て終了した。

 裁判は、殺人罪3件と強盗殺人未遂罪1件を個別に審理し、事件ごとに中間論告と中間弁論を実施した。5日に4件の遺族の意見陳述、10日に検察側から4事件全体の最終論告と求刑があり、11日に弁護側が最終弁論をして結審する。判決は11月7日。

 弁護側はこの日の弁論で、「被告は(認知症の影響で)被告人質問で同じ話を繰り返し、異なる理由を説明する」などとして訴訟能力を否定した。弁護側は責任能力や死因、動機なども争っており、全事件で無罪を主張している。

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2017/10/29

日本国内の人身売買・強制売春で日本人の被害が増えているという記事

風俗店の寮「すぐ逃げて!」 人身取引、日本人も被害:朝日新聞デジタル
鈴木春香2017年10月29日07時12分

 暴力や脅迫によって強制的に労働させられる「人身取引」事件で最近、日本人被害者の数が増えている。風俗店で働く若い女性が、根拠のない多額の借金を背負わされるケースが後を絶たないといい、捜査側は取り締まりを強化している。

 警察庁によると、昨年1年間の人身取引事犯の被害者は46人。うち日本人は25人で、統計を取り始めた2001年以降最多だった。日本人被害者は、出会い系サイトなどを利用して売春を強制させられるといった性的搾取が84%を占めた。

 元々、フィリピンやタイなどの外国人女性がだまされ、日本への渡航費用などの名目で多額の借金を負わされたうえ、飲食店や性風俗店で働かされるケースが多かった。

 日本人の被害者が増えたのは、ネットの発達などで女性が性風俗店の募集に直接、アクセスしやすくなり、短期を含めた就労間口が広がったことが考えられるという。加えて、取り締まりの強化に伴い、認知件数が増えたことも影響したとみられる。

■身に覚えない請求120万円

 名古屋市内の風俗店で、借金名目で法外な請求を押しつけられたり、抱えそうになったりした女性たちを取材した。

 「初心者歓迎、好待遇、寮も貸し出せます」。そんなうたい文句を求人サイトで見つけた女性(20)は、働き始めて間もない今年2月、男性社員から寮の契約書と一緒に「債務証明書」を渡された。

 エアコン消毒2万1600円、カギ交換3万4020円、その他72万円――。明細には、身に覚えのない計約120万円もの金額が書かれていた。「早くしないと俺も社長に怒られちゃうからさ」。1対1の狭い室内で、男性社員から押印を迫られた。無理やりではなかったが、よく意味がわからなかった。

 印鑑を持って出勤すると、同じ店で働く「先輩」から携帯に電話がかかってきた。「すぐ逃げて! 店はどうでもいいから」。事情はのみ込めなかったが、気迫に押されて警察署に向かった。この店が従業員に根拠のない「借金」を背負わせて収入を搾取する悪質業者だと知った。

 記者はこの「先輩」にも話を聞いた。電話をしたのは、店に言われるまま債務証明書にサインをして大変な目にあった別の女性を知っていたからだという。

 その女性は、関東の実家を出て名古屋に出てきた。キャバレーで働いていたが、妊娠し中絶。身寄りも無く、中絶費用の肩代わりをしてくれた寮付きのこの店で昨秋から働き始めた。

 正午から翌朝6時まで週6日の勤務。どれだけ働いても1日2千円しかもらえない。食パンしか食べられない日もあり、毎日同じ服だった。髪がべたつき、客がつかなくなると、社員から「ヤミ金で金借りて返せ」と迫られていた。この女性も警察に届けた。先輩は「2人とも弱い立場で契約の知識もなく狙われたんだと思う。奴隷みたいで、見ていられなかった」と話す。

■事件化、高いハードル

 県警はこの店の経営者の男を風営法違反(無届け)の容疑で逮捕した。押印を求めてきた社員は恐喝未遂などの容疑で逮捕されたが、不起訴処分となった。捜査関係者によると、店には、恐喝罪の適用を回避するため、怒鳴ったり、暴力を振るったりしないように書かれた「マニュアル本」もあったという。刑法の人身売買罪を適用するためには、金銭での売り買いを立証しなければならず、立件のハードルは高い。

 警察は風営法や売春防止法、出入国管理法などで取り締まっているが、風営法違反(無届け)だと罰金刑で終わることが多いという。捜査幹部は「人身取引事件では、被害者が搾取を容認してしまっているケースもある。犯意の立証は難しい。軽い刑罰で済んでしまっているのが現状だ」と話す。(鈴木春香)

掲載図1:スマホで撮影した「債務証明書」を見せる名古屋市の女性(画像の一部を修整しています)【魚拓】)
掲載図2:押印を求められた約120万円の「債務証明書」。末尾には「賃金より差し押さえ、または支払う」と書かれている。女性がスマートフォンで撮影し保存していた(画像の一部を修整しています)【魚拓】)
掲載図3:名古屋市の女性を助け出した「先輩」。「こんなことは無くなってほしい」と話した【魚拓】)

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2017/10/26

2014年6月の日刊ゲンダイの記事。パソナと淡路市。

公共資産と税金の私物化。

竹中平蔵パソナ会長 TV出演で顔を真っ赤にして逆ギレ|政治|ニュース|日刊ゲンダイDIGITAL
2014年6月6日

■「利益相反」批判に…

 いつもながら、この男の詭弁には呆れ果てる。慶応大教授でパソナ会長の竹中平蔵のことだ。

 人材派遣会社の経営者が政府の会議で雇用に関する政策を左右する。利益相反の立場には疑念を抱かざるを得ないのだが、実は竹中は、自らの“利益誘導”疑惑について、TV番組で真正面から追及されていた。その際の色をなして言い訳する姿は、明らかに「墓穴」を掘っていた。

■「失礼だ!無礼だ!」

 番組は先月10日に名古屋ローカルで放送された「激論コロシアム」(テレビ愛知)。学者や知識人、芸能人が10人ほど登場し、「安全保障」「雇用問題」「安倍政権」など比較的堅いテーマを討論する。TVタックルみたいな番組だ。そこで経済評論家の三橋貴明氏がこう問いただしたのだ。

「なぜ諮問会議などで民間議員という名の民間企業の経営者が、自分の会社の利益になるような提案をするのか」

 これに竹中はシレッとこう答えた。

「それ(その考え)はおかしい。企業の代表としてではなく、有識者として入っているんですよ」

「ならば企業の代表を辞めたらどうか」と突っ込まれると、「どうしてですか?」と逆質問。揚げ句に自分のことを棚に上げてこう言い放った。

「(自分が入っている)経済財政諮問会議や産業競争力会議は違うが、政府の審議会は利益代表を集めた利益相反ばかりなんです。それをつぶさなきゃいけない」

 語るに落ちるとはこのことだが、三橋氏がパソナグループの取締役会長の竹中も“同じ穴のムジナ”だという趣旨で言い返すと、顔を真っ赤にして逆ギレした。

「私はそれ(労働規制緩和)に対して何も参加していない。派遣法について何も言っていない。根拠のない言いがかりだ。失礼だ!無礼だ!」

 だが、この竹中の反論はウソだ。竹中は昨年3月の産業競争力会議の場で、「労働移動支援助成金」の予算大幅アップを主張。<今は、雇用調整助成金と労働移動への助成金の予算額が1000対5くらいだが、これを一気に逆転するようなイメージでやっていただけると信じている>と発言した結果、前年度の2億円が今年度は150倍の300億円に増額されたことを、先日、日刊ゲンダイ本紙は伝えた。再就職支援のための巨額の税金がパソナなど人材サービス会社に流れるような発言をしながら、よく言うよ、である。

「雇用について制度や法律を変えるほどの力があるのに、パソナ会長ではなく“有識者”として語るという状態が許されていることが問題なのです。民間議員選考のシステム是正が急務です」(ジャーナリスト・佐々木実氏)

県議会でも問題視…兵庫・淡路島は“パソナ島”になっていた|政治|ニュース|日刊ゲンダイDIGITAL
2014年6月11日

■県や市から予算と土地

 ASKA事件をキッカケに政官との癒着が次々と発覚しているパソナだが、兵庫県「淡路島」が「パソナ島」になっていることをご存じだろうか。次々できるパソナグループの施設で島が埋め尽くされる勢いなのだ。

 4年前、廃校になった市立野島小学校の跡地を淡路市から譲り受けて造ったレジャー施設「のじまスコーラ」を運営するのは、「パソナふるさとインキュベーション」。1階のカフェではウッドデッキで焼きたてパンを食べられ、2階のイタリアンではコース料理と音楽の生演奏を楽しめる。3階のテラスでは瀬戸内海に沈む夕日を一望できる。

 島の東側に車を30分ほど走らせると、古民家を改装した「春風林」に着く。新神戸からパソナ所有のクルーズ船「コンチェルト」に乗せてきた国会議員や芸能人をもてなす施設で、コース料理が食べられる。いわば「淡路島の迎賓館」。元参議院議長の江田五月や落語の桂文枝も“おもてなし”を受けた。

 そのそばには1人2000円で農業体験ができるパソナの農園「チャレンジファーム淡路」があり、北部にある県立淡路島公園の中の4.3ヘクタールの敷地にはこれからパソナのテーマパーク「淡路マンガ・アニメアイランド」も建設する。

■不透明な関係が県議会でも問題に

 まあ、淡路島はどこもかしこもパソナ、パソナなのだが、問題は施設の一部の土地が市からの無償譲渡であることだ。さらに、パソナグループは「農業人材育成事業」として11年度に4億800万円、「淡路島6次産業人材育成事業」として12年度に1億5400万円の予算を兵庫県から受け取っている。県は「企画提案コンペを経て適切に選定しました」(しごと支援課)と説明するが、「淡路島とパソナ」の関係については早くから疑惑の目が向けられていて、2011年の兵庫県議会では、公募は何社か、なぜパソナが選ばれたのか、最初にパソナありきの事業ではないかなど、追及された。質問に立った杉本ちさと県議(共産党)はこう言う。

「3年前に兵庫県は国に総合特区案『あわじ環境未来島構想』を提出しました。そこにはパソナとの協働事業が最初から盛り込まれていたのです。最初からパソナありきの事業といわれても仕方ないと思い、質問しました。しかもパソナは『農業人材育成』をうたいながら、ホームページでは『芸術家の卵』を募集していた。そうしたら淡路島にパソナのレジャー施設が乱立していると聞いて驚愕(きようがく)しました。改めて県とパソナの関係を追及しなくてはなりません」

 淡路市の門康彦市長は西麻布の迎賓館「仁風林」で〈淡路市の未来について語った〉と2010年11月8日のブログに書いていた。井戸敏三県知事は「仁風林」でおもてなしを受けている。不透明な関係について説明を聞きたいが、パソナは「回答を差し控えさせていただく」とのことだった。

地元住民の本音は? “パソナの島”と化した淡路島現地ルポ|政治|ニュース|日刊ゲンダイDIGITAL
2014年6月17日

 ASKA事件をきっかけに政官との不透明な癒着が露呈したパソナ。日刊ゲンダイは11日、兵庫県・淡路島がパソナに“乗っ取られている”ことを報じた。県や市がパソナに土地の一部を無償譲渡したり、巨額の補助金をつけたりして、島中、パソナの関連施設だらけなのである。「パソナ島」と化した現地を訪れると、島民がパソナに抱く感情は複雑だった。

 パソナはここ数年、グループ企業を通じて「農業実習」「新規事業立ち上げ」などの業務名目で、数百人の契約社員を淡路島で雇用している。当然、感謝されているのかと思ったら、むしろ、不気味がられていた。

 明石港から高速フェリーで13分、島の玄関口「岩屋港」に降り立つと、すぐ目の前に民宿を改装したパソナの契約社員向け宿泊施設「絵島館」が見える。15分ほど歩いた場所にも三洋電機の元保養所「淡路浦荘」を改装した研修施設「凛風館」があるが、どちらも「パソナ」の看板は掲げられていない。

 付近住民に絵島館はまだ「パソナの施設」として知られていたが、凛風館は「無人施設」と思われているようだ。近所のお年寄りはこう言った。

「パソナで働く人はこっちに来たかと思ったら、すぐにいなくなっちまってのー。住民票も島に移さんし、町内会にも入ってくれんから、誰が誰だか分からんのよ。えっ! 淡路浦荘にパソナの人が住んどるの? ホンマかいな。まあ、ほとんどが契約社員らしいから、悪気がないのはよう分かっとるけど、年寄りにはちょっと不安やわ」

 凛風館から淡路市役所に向かって車を10分走らせると、国道28号線沿いに古民家風の建物が現れる。聞けば淡路島出身の三洋電機創業者・井植歳男氏の実弟、祐郎氏の別宅だったそうだが、約1年半前にパソナの迎賓館「春風林」になった。

 パソナ所有のクルーズ船に乗せてきた政治家や官僚を接待する施設で、元参院議長の江田五月や落語家の桂文枝も“おもてなし”を受けた。有名指揮者もブログに「コース料理を食べた」とつづった場所だ。

■自治体は何のために土地やカネを与えているのか

 春風林の評判を聞くと、近所の老人は顔をしかめてこう言った。
「井植さんが住んどったころは、いかにも由緒ある旧家という感じだったけどな。パソナのものになった途端、庭にモンゴルの『パオ』(移動式住居)みたいな建物がポコポコできてヘンテコになってしもた。簡易宿泊所らしいけど、うちらには何の挨拶もないから、中で何をしちょるかよう知らん。週末になると黒い高級車が3台くらい横付けされて、若い男女が30人くらい乗ったマイクロワゴンが横付けされるんやけど、何をしとるのやら……」

 ASKA事件以降はパタリと静かになったというが、「パオ」の中で何が行われているのか――。春風林の正面玄関のチャイムを鳴らしても、電話をかけても不在なのか、誰も出てこなかった。

 地元住民も首をかしげている施設に、県や市が便宜を図るのは不可解だ。

パソナ島に化けた淡路島 4億円かけた小学校まで無償譲渡|政治|ニュース|日刊ゲンダイDIGITAL2014年6月18日

 兵庫県・淡路島には、源義経との悲恋で知られる舞の名手・静御前が尼僧になって移り住んだという伝説がある。静御前の扇をイメージして1994年に造られた音楽専用ホール「しづかホール」。ここも今では「パソナホール」になっている。淡路市は12年4月にパソナグループを「指定管理者」に指定。パソナは、市から年間予算2000万円の税金をもらい、ホールを管理・運営している。施設を使う時は、淡路市民は市ではなくパソナに利用料を払わなくてはならない。
 ホールの近くを散歩しているお年寄りがこう言った。
「しづかホールは地元では『でんでん虫』って呼ばれて親しまれとるんよ。扇というより丸っこくて、でんでん虫みたいじゃろ。それがいつの間にかパソナの施設になってしまって寂しいよ」

 島の人間が「乗っ取られた」と思っているのは、しづかホールだけじゃない。

 島の入り口“岩屋港”から車を20分走らせると、淡路島の観光スポット「のじまスコーラ」にたどり着く。4年前に閉校になった野島小学校を改装した複合施設で、イタリアンやバーベキューが楽しめるのだが、この土地も建物も淡路市からパソナに無償譲渡された。

 野島小学校には合計4億3700万円の税金が市と国から投じられ、1988年に完成した。内訳は用地購入費が1億8300万円、用地造成費が9500万円、校舎建設費が2億2900万円である。ところが、廃校直後の11年、市は「土地・建物の両方合わせても6000万円の不動産価値しかない」と低い評価を出し、門康彦市長がパソナへの“無償譲渡”を決めてしまった。

 野島小学校の近所住民からは「譲渡ではなく貸与でよかったのではないか」「校舎だけ貸せばよかったのに」「公共の施設がタダでパソナのモノになり悲しい」という声が聞こえてくる。

■不動産鑑定士の選定も売却試算も市が主導

 淡路市はなぜパソナに小学校を無償譲渡したのか。
「校舎を壊し、更地にしてから土地を売却すると1億円以上の費用がかかって赤字になるという試算になったのです。だったら、パソナさんに無償譲渡して複合施設を運用してもらい、固定資産税を払ってもらった方がいいという行政判断をしました」(企画政策部)

 しかし、野島小学校の資産価値を鑑定する不動産鑑定士を選定したのも淡路市だし、更地にして土地売却した場合の金額を試算したのも淡路市だ。小学校OBの間では、「パソナありきだったのではないか」と囁かれているという。門康彦市長はパソナの迎賓館「仁風林」で南部靖之社長に“おもてなし”を受けたことがあるから、疑惑が芽生えるのも当然だ。

 このままだと、淡路島は本当にパソナに乗っ取られてしまう。

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2017/08/08

「政務研究会―京都政務セミナー」と宮崎健介氏のリンク

twitterでちょっと話題になっていた。簡単な検索記録。

元衆議院議員の宮崎健介氏が京都市の下鴨神社で講師を務めるセミナーが開催される。
ポスター画像【魚拓】, その2

セミナー名は「政務調査・政務活動 京都政務セミナー」。平成29年9月5日、6日の2日間計4回の日程。参加費は各回1万5千円、4回通しだと4万8千円。

このポスターは素人の手作り感がある。
講座タイトルが「前衆議院議員特別講座 今の時代に求めらている議員像」と大きな誤植がある。「29年9月5日」と年号を付けない、など。

主催団体は「政務研究会―京都政務セミナー」というらしい。
ウェブサイト→政務研究会 -京都政務セミナー-
「今の時代に求められている議員像 in KYOTO」という見出しが大きい。スマートフォン用にデザインされているようだ。
ウェブサイトは非常に簡素で、セミナー案内以外にほとんど内容がない。団体の概要紹介もなく、誰が主催者なのかも分からないし、いつから行われているセミナーなのかも分からない。

宮崎氏以外には、次の「公演」(「講演」ではなく)が予定されている。
11月:神道扶桑教現管長、元小池百合子秘書官の宍野史生氏
12月:衆議院議員金子めぐみ氏
※12月の金子氏は宮崎氏の妻である。

ところで、宮崎氏のセミナー案内には次のように氏のプロフィールが紹介されている。

8infinity株式会社 代表取締役。(神社仏閣の経営支援及びプロデュース)
1981年 東京都新宿区生まれ。1999年 早稲田大学高等学院卒業。2003年 早稲田大学商学部卒業。同年 日本生命保険に入社。2004年 人材派遣会社のインテリジェンス(現・パーソナルキャリア)に転職。2005年 ITベンチャーのドリコムに転職。2007年 株式会社ネオトラディションを創業。2012年 第46回衆議院議員総選挙で京都3区から出馬し初当選。2014年 第47回衆議院議員総選挙で2回目の当選。
その後辞職し、新会社を設立したことには触れていない。

氏の会社である「8infinity」のサイト:8infinity株式会社
会社概要は以下のように記載されている。

運営者:8infinity株式会社
住所:京都市伏見区竹田真幡木町64番地
電話番号:0120-55-1175
URL:https://www.8infi.co.jp/
Email:8infinity株式会社
事業内容:神社仏閣の総合経営支援及びプロデュース
     プログラミング教室事業
     宿坊事業
     研修事業
資本金:10,000,000円
そして、こちらのウェブサイトもほとんど内容がない。「サービス内容」というページは白紙状態だ。

ところで、この「8infinity」のサイトと上記の「政務研究会」のサイトは、同じ人or事務所が作っているような気がする。なんとなく似ているのだ。

宮崎氏のこの事業については週刊現代の記事がある。
不倫で辞任・宮崎謙介元議員は新会社を設立して「実業家になる」(週刊現代) | 現代ビジネス | 講談社

妻がテレビで「ネタ」を解禁する一方で…

宮崎氏本人に聞いた

「そこそこ仲良くやってますよ」

日曜朝の情報番組『サンデー・ジャポン』(TBS系・4月9日放送)に出演した金子恵美衆議院議員(39歳)は、夫婦仲を聞かれると、そう即答。

「ビジネスカップルでしょ?」「好感度のため?」と突っ込まれても、「そんなことないですよ」と笑顔でかわしていた。

夫である宮崎謙介元衆議院議員(36歳)は、育休をとりたいと宣言していながら、妻の妊娠中に女性タレントと不倫していたことが発覚。昨年2月に議員辞職し、離婚はなんとか免れたものの反省の日々を過ごしている。

「1歳になる長男と家族3人で、議員宿舎で暮らしています。夫婦仲について、宮崎さんは『家族として仲良くしている』と言っていました。

なんとなく今の状態が分かりますね。宮崎さんは、金子さんの事務所に出入りして政治活動をサポートしながら育児をしていましたが、昨年末に知人と新しい企業法人を立ち上げて頑張っていますよ」(自民党関係者)

その会社名は『8infinity』。宮崎氏が代表取締役を務め、役員はほかにいない。いったいどんな会社なのか?宮崎氏本人に聞いた。

――設立した会社について教えてください。

「個人事業をメインでやっています。(業務内容は)特に公表しているものではなく、他に関係者もいるので、お話しできないんです。すみません」

――近況についてお話を聞きたいのですが。

「取材は一律でお断りをしています。(夫婦仲については)それは妻が言っている通りでございますので。私が特にコメントする立場ではありません。わざわざありがとうございます。失礼します」

終始丁寧な受け答えだったが、新会社については口を濁した。

代わって宮崎氏の親しい知人はこう語る。

「教育関連の事業を行っています。メインは子供たちにコンピュータのプログラミングを教えるプロジェクトだと聞いています。

いずれはスポンサーをみつけて事業を大きくしたい気持ちが彼にはある。もともと宮崎さんは議員じゃなくて商売人に向いているんですよ。いまはイキイキと仕事しています」

金子議員の父で、月潟村(現新潟市)の元村長・金子由征氏はこう語る。

「会社について報告はありました。これからの生活のこともあるわけだから頑張って、と伝えましたよ。私たち夫婦も月の半分以上は上京して、子育てを手伝っています。(宮崎氏には)子供の面倒を見ながら仕事も頑張ってくれという気持ちです。

また議員の不倫のニュースがありましたけど、ウチのほうは夫婦仲良く、一生懸命家族で頑張っていますので、もう大丈夫ですから。過去は過去で、これからしっかりやってもらいたいですね」

実業家として成功し、「ゲス不倫」の汚名を晴らすことができるか。

「週刊現代」2017年5月6日・13日合併号より

こちらの記事には、「神社仏閣の経営支援及びプロデュース」とか「8infinity株式会社では、神社仏閣の総合経営支援及びプロデュース業を柱とし」とかの、神道・仏教系の事業には言及がない。代わりに「メインは子供たちにコンピュータのプログラミングを教えるプロジェクトだ」という話が出ている。どちらが「メイン」なのだろう。あるいは事業内容が変わってきているのだろうか。事業内容の筆頭には「神社仏閣の総合経営支援及びプロデュース」が挙がっているのだが……。
もう一つ、宮崎氏は東京の議員宿舎でお子さんと生活されているとのことだが、この会社は京都市伏見区に所在地があり、そして今回の「セミナ-」も京都市で行われる。伏見区は確かに元の選挙区だった京都府第3区に含まれているのだが……。

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2017/07/09

節操のない毎日新聞

毎日新聞とジュンク堂書店が百田氏のサイン会を宣伝。

2017年7月8日付毎日新聞(大阪版のみ?)夕刊の5面に、百田尚樹氏サイン会の広告が掲載された。
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ジュンク堂大阪本店で『今こそ、韓国に謝ろう』を買った人に7月16日の百田氏サイン会の整理券を配布中とのこと。

ジュンク堂も断れないのかしれないが、氏のサイン会を開くなど恥辱の極みだと思わないのだろうか。
本はほぼ全てジュンク堂で買っていたのだが、今後は書店を代えざるを得ない。残念の極み。

毎日新聞は、すでに先日、当該の本の広告を掲載していた。その時もひどくがっかりしたのだけれど、広告主がいることだから……と我慢した。しかし、今度の広告には「企画・制作/毎日新聞社広告局」とある。
もちろん依頼があったからこういう広告を出したのだろうと想像できる。しかし、今回は主体的にレイシズムの宣伝に荷担したわけだ。積極的に、毎日新聞社として、この醜悪な書物を推薦しているわけである。

ジュンク堂と毎日新聞社に対しては、百田氏のこれまでの言動とこの書物に対する見解を聞きたい。

ちなみにその夕刊の7面には「毎日通販」という会社の「筑紫金うなぎ蒲焼き」の広告が掲載されている。

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2017/06/29

「プレミアムフライデー」を動かす人々

以下の記事に引っ張られて。
「プレミアムフライデー、3人に1人が参加」 自画自賛広告に疑念。『早く帰らなくてもOK』になぜかすり替わってる | 生田綾(ハフポスト)
「プレミアムフライデー 定着の兆し」 全面広告に失笑...「虚構新聞」もネタに : J-CASTニュース
虚構新聞:「3人に1人が参加 プレミアムフライデー、定着の兆し

嘲笑されている。ハフポストの生田さんは怒っているけど。

嘲笑するのは当然だが、この馬鹿げた施策にも国費が投じられているわけで。
この馬鹿げた公共事業でどんな人たちがご飯を食べているのだろうか。

プレミアムフライデー推進協議会公式サイト
この公式サイト、お金がかかってるなあ……(血税をたくさん食べてるなあ)と思う一方で、組織に関する説明がほとんどない。事務局が博報堂で、経産省が主管だということしか分からない。

博報堂か……。

で、この公式サイトが貼っている、誰の文書か記名がない平成28年12月12日付「プレミアムフライデー推進協議会の設立について」というPDFファイルによれば、専従事務局員を2名新たに雇っているそうだ。
補助金が終わると雇用が終わる短期雇用かなあ……。

この文書によれば、この協議会、設立時の幹事としては経産省+15団体とのこと。
で、この16者の後から、幹事を追加してもいいらしいんだけど、現時点での幹事の一覧は分からない。
つまり、どういう人たちが運営しているのかは公式サイトでは分からないことになっている。

そして、幹事会の議事は非公開、配付資料は原則公開だけど、非公開にしてもいいらしい。
どうして非公開にするのかというと、「率直かつ自由な意見交換を確保するため」だそうだ。

で、この16名の幹事だけど、経産省のPDFファイルによれば、以下の通り。

伊藤 廣幸 一般社団法人日本フランチャイズチェーン協会 専務理事
乾 敏一   全国商工会連合会 専務理事
井上 淳   日本チェーンストア協会 専務理事
上田 正尚  一般社団法人日本経済団体連合会 産業政策本部長
江口 法生  一般社団法人日本スーパーマーケット協会 事務局長
越智 良典  一般社団法人日本旅行業協会 理事・事務局長
栗原 博   日本商工会議所 地域振興部長
近内 哲也  日本百貨店協会 専務理事
島原 康浩  一般社団法人新日本スーパーマーケット協会 事務局長
鈴木 秀昭  日本小売業協会 事務局長
戸張 隆夫  一般社団法人日本アパレル・ファッション産業協会 専務理事
新津 研一  一般社団法人ジャパンショッピングツーリズム協会 専務理事
林 揚哲   経済産業省流通政策課 課長
村上 哲也  一般社団法人日本ショッピングセンター協会 事務局長
元松 明彦  一般社団法人日本専門店協会 専務理事
吉田 康夫  全国商店街振興組合連合会 専務理事
出所:プレミアムフライデー推進協議会名簿(経産省・PDF)
この名簿が置いてあるページ:経済産業省2016年12月12日付ニュースリリース「プレミアムフライデーの実施方針・ロゴマークが決定しました(METI/経済産業省)

ハフポストの生田さんは時短が忘れられていると怒っているけれど、このメンバーを見れば分かる。労働関係の人が誰もいない。流通とレジャーだけ。経産省も流通政策課が担当課になっている。事務局は博報堂だし。そもそも時短は関係なかったんだなあ。
じゃあどこから時短みたいな話が流布されるようになったのか……は、世論のイメージ操作の例としてちょっと興味深いけれど、今回は突っ込む余裕がない。

そもそも、上記の謎の文書によれば、この「プレミアムフライデー」なる構想は、経産省が絡む「検討会」とか「非公式会議」とかで進められてきたものらしく、そこでどういう人たちがどういう議論をしてきたかというのが全く分からないんだよね。

現時点で経産省サイトに対して「プレミアムフライデー」で検索して最も古いのは平成28年11月25日付の「世耕経済産業大臣の閣議後記者会見の概要」。もう最終段階で、経団連、流通と旅行業界が関わっているということだけしか分からない。

ところで、個人的に許せないのが、この「プレミアムフライデー推進協議会」にかかっているお金。補助金の枠組みが、「平成28年度中小企業消費者行政推進調査等委託費(産業界・地域と連携した消費需要喚起対策事業)」となっていること。
なんと中小企業対策予算から出ているんだよね。

このアホみたいな無駄金、中小企業対策予算なんです。で、事務局は博報堂。どこが中小企業なのかと。
いや、そりゃコンテンツ制作やキャンペーンで下請けや孫請けに中小零細のメディア系事業者は入ってくるでしょうけど、そういうのを中小企業対策と言うなら東京五輪だって中小企業対策になりますよ。
そんなことはどうでも良くて、こんな事業に支出してる蔭で抑えられた支出があるわけで、大企業や「幹事」を食わせるために本当の中小企業向けの支援が減らされているのが許せない。

おまけに、この博報堂への委託費がいくらなのか、さらにこれ以前の「非公式会議」やら「検討会」やらに国が出した金はいくらだったのか。全く分からない訳です。

他人の金を使って、嘲笑されるようなコンテンツでお茶を濁して、お為ごかしで楽しく遊んで飲み食いして、何ら咎められることもないんだから、そりゃあ止められないだろうと思うよね。

そして最後に言っておくと、今回話題になった新聞広告、あれ、読売新聞への全面広告だからね。
安倍首相が自分で答弁する代わりに「読売新聞を読め」と言ったあの読売新聞。
官邸を援護して前川前事務次官への個人攻撃記事を載せたあの読売新聞。
記者会見で菅官房長官を追及した東京新聞の望月記者に激怒して、東京新聞のキャップを怒鳴り上げたという読売新聞。
ここに全面広告を打ったわけです、プレミアムフライデー推進協議会。

読売新聞の新聞広告掲載料金について|新聞広告ナビ
によれば、
読売新聞全国版、朝刊、モノクロ、面指定なし、1回掲載の場合の料金は、全15段(1ページ)で、4791万円。
読売新聞広告料金表(2017年4月)」によれば、多色刷りにすると追加料金が854万円。
これらが皆、中小企業向け予算から出ているわけです。そして金額や関係者は不明。

嘲笑している場合じゃないかもしれない。

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2017/05/28

ヘイト扇動記事のはずが。

韓国人飼い主のマナーの悪さに日本人が怒り「韓国にはもう犬を送らない」=「犬を食べようが食べまいが、韓国は犬が暮らしにくい国」―韓国ネット- Record China(配信日時:2017年5月27日(土) 12時0分)

1.韓国人客のモラルの低さに憤った日本の店が「韓国には売らない」と。
2.それらの客のモラルの低さを批判し、韓国社会の未熟さを嘆く韓国人たちの声が高まる
という記事。

中国や韓国へのヘイトが目立つレコードチャイナ。
今回も韓国への悪印象を狙ったとおぼしき記事だが、むしろ韓国社会の正常さを浮き彫りにすることになっている。

むしろ際立つのは、この日本の店のずさんで差別的な対応。質の悪い客を「韓国人」というラベルでくくり、「韓国には売らない」とするのは明確に差別だからだ。この記事の「韓国」を例えば「北海道」とか「東京」とかの別の地名(何なら自分の故郷や愛着のある土地の名前)に置き換えてみれば問題は明らかだろう。

店側のこうした差別的対応に対して怒りもせず、店側の心情を思いやったり、悪質な飼い主らの問題を自分たちの問題として引き受けようとする韓国人らの姿勢は公平で建設的だ。

もちろん韓国内の意見もこうした建設的なものばかりであったはずはないだろう。レコードチャイナが一面的な声だけを紹介している可能性は大いにある。
でもまあ、もし立場を入れ替えて、日本と韓国が入れ替わって韓国の店が「もう日本には売らない」とブログに書き込んだとしたら日本国内でどんな反響があるかなあと思うと、ちょっと彼の国がうらやましくなったりもする。

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2017/05/23

時効完成後の逮捕?

共謀罪がらみの民心操作の一環だろうという推測は措いておいて。

「中核派」捜索で逮捕の男 渋谷の警察官殺害の指名手配犯か | NHKニュース(5月22日 23時19分)

大阪府警が先週、広島県内で過激派「中核派」の関係先を捜索して男2人を公務執行妨害などの疑いで逮捕し、警察はこのうちの1人が、顔や体の特徴などから昭和46年に東京・渋谷で、警察官を殺害したとして指名手配されている男と見て、確認を進めています。
捜査関係者によりますと、大阪府警は今月18日に過激派「中核派」の広島県内の関係先を捜索し、部屋にいた男2人を公務執行妨害などの疑いで逮捕しました。

警察は、このうちの1人が顔や体の特徴などから、昭和46年11月、暴徒化した仲間らと東京・渋谷区の派出所などを襲い新潟県警から応援に来ていた当時21歳の警察官を鉄パイプで殴ったり、火炎瓶を投げつけたりして殺害したなどとして、警視庁に殺人などの疑いで指名手配されている大坂正明容疑者(67)と見ているということです。

警視庁は、大坂容疑者が組織的な支援を受けながら逃亡を続けていると見て全国に指名手配するとともに、最高で300万円の懸賞金をかけるなどして行方を捜査していました。捜査関係者によりますと、男は黙秘しているということですが、警察はDNA鑑定を行って最終的な身元の確認を進め、身元が確認できれば、警視庁は殺人などの疑いで逮捕する方針です。

公安は昔からこの人を把握していただろうと思う。とにかく「過激派」はよく監視しているので(他にすることはないのかと思うぐらい)。だから、たぶん今をこのカードを使うタイミングだと判断したんじゃないだろうか。

ところで、1971年の事件だから46年経っている。時効はどうなっているのだろう。

最高裁「殺人の時効撤廃、さかのぼって適用できる」なぜ「合憲」と判断したのか? - 弁護士ドットコム
法務省だより あかれんが Vol.31 1/7
これらによると、たぶんこんな感じ。

1971年11月 事件発生。当時の公訴時効は15年。

1986年11月 公訴時効完成。

2005年1月 公訴時効の延期。殺人罪などは15年から25年に。このとき、改正前の罪については、「従前の例による」とされて遡及適用されないことになった。

2010年4月 公訴時効の延期(2回目)。殺人罪の時効は廃止。この時期までに時効が完成してない場合、時効は適用されないことになった。

2015年12月 最高裁判決。「犯罪が改正法の施行前に犯されたものであっても,その施行の際公訴時効が完成していないのであれば,改正後の公訴時効に関する規定が適用されます。」[2]

というわけで、これまでの記述では、すべて「時効が完成していなければ」という限定がついている。この事件については、仮に、殺人罪の公訴時効廃止前の規定であった25年で計算しても1996年には時効になっている。だから、単純な計算では、免訴されることになるんじゃないかと思う。

免訴が想定される被疑者をわざわざ捕まえてニュースにするというのは……というふうに勘ぐりたくもなるけれど、それは単なる勘違いかもしれない。
・何らかの事情で時効が完成していなかったのかもしれない。例えば長く海外に滞在していたとか。
・本来、時効かどうかに関わらず、警察は被疑者を発見したら逮捕送検するものなのかもしれない。
など。

法律の知識がなくてよく分からないが、それにしても大阪府警の捜査員は45年前に発生して20年以上前に時効になっているぐらいの事件の容疑者を、よく覚えていたものだなあ。

追記(2017年5月23日)

時効は完成していなかったという解説があった。

40年以上前の殺人事件に公訴時効が成立しない理由を解説しよう - 弁護士三浦義隆のブログ

1.共犯の被疑者が起訴されて、時効の進行が停止した。
2.その被疑者が裁判中に心神喪失となり、公判手続きが停止した。
3.2010年になって殺人罪の時効が廃止された。

こういう流れで時効にならなかったということだそうだ。
上記1は共犯がいる以上やむを得ないとしても、2や3は当人からすれば(表現は悪いが)運が悪いとしか言いようがない。何という巡り合わせだろう。
逆に見れば警察や被害者遺族からすればこの巡り合わせのおかげで犯人に迫れたということになるかもしれない。

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2017/05/15

またウォッチ対象を見つけてしまった……。

フリーWEB塾「郷什塾」へようこそ!

郷中教育は薩摩藩の郷士教育の慣習で、鹿児島県にはこれを称揚する人が多い。
それはまぁいい…んですが、アレな方向とくっつくとこうなるんだなという感じ。まあ元々郷中教育自体その方向と親和的な感じなんで「ああそうなるよね」という納得感はあります。

郷中教育に詳しくないのでよく分かりませんが、確か「郷中」が普通で「郷什」とは書かなかったような気がします。会津藩の(!)什と混ぜた造語なのでしょうか。まあ漢字や読み方をいじって手前勝手に概念を拡張して悦に入るってのは自意識肥大した人にはよくあるので生暖かい気持ちがわき上がります。

私からすれば、鹿児島は薩摩藩の圧政に苦しんだ土地だという印象があるのですが、なぜか島津氏や武家に自己同一化して誇りにしている人が多い。

で、創始者の岩渕秀樹という方、各地で後援会やセミナーをやっているそうで、まあ当然青年会議所がお得意先みたいですが、大学や企業でも講演してみるようです。新潟大学やALSOKとか……。

しかし、この手のアレな団体や人って本当に多くて到底追い切れませんね。
愛国保守って本当に商売になるんだなあ……としみじみ思いますが、単に右翼という一言でくくれるものでもなく、トンデモなニセ科学や陰謀論やいろいろな要素がコンタミになっていて一種独特の芳香があります。で、それがさりげなく福祉や男女共同参画や社会教育や地域振興の場で行政とつながっていたりする。実は根は広く深く広がっているんですよね。自営業や中小企業の経営者とか地域のきもいりがそれ系だったりすることもあるので余計にそういう傾向が出ます。私のイメージでは、儒教的価値観+ヤンキー文化が根っこではないかと思っています。その意味では孔子の責任を追及したい。

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で、講演先に「一般財団法人子どもの未来支援機構」ってのがありまして。
かなり手広く活動しているようなんですが、役員の方々が面白そうです。まだ見てませんが。

法人概要 | 子どもの未来支援機構

ところで、「こども」と「未来」の付いた団体などはすごくたくさんあるんですね。今回初めて気付きました。

NPO法人日本子ども未来支援ネットワーク
こちらの名前で検索すると、元理事が事件を起こしていたりします。

「こども」「みらい」「支援」「ネットワーク」「機構」を持つ団体や行政部署は結構多そうです。ほとんど間違い探しの様相を呈しています。
詳しくないのですが、国の政策との関係でしょうか。

いかにもお役所的な組織の例:一般社団法人沖縄こどもみらい創造支援機構(Facebook)

で、個人的には、こちらで後援会が告知されている武藤杜夫さんにちょっと注目したい。ポスター(画像)が半端じゃなくかっこいいです。
この方、肩書きが「沖縄少年院 法務教官」となっています。確か今年法務省を辞めて「日本こどもみらい支援機構」の代表になったそうなのですが、法務省現役当時からこのスタイルでポスターを作っているのですね。

くるとん / 武藤杜夫講演会チケット(2017/5/27開催)画像魚拓

各地で講演を展開されているようです。本もあります。

んで、こんな人が講演の感想を書いています。

なぜ、少年院で人生が変わるのか? 武藤杜夫氏の講演を聞いて。|神谷宗幣オフィシャルブログ「変えよう!若者の意識~熱カッコイイ仲間よ集え~」Powered by Ameba

神谷さんはあの「龍馬プロジェクト」の人。じわじわとつながっていきますねえ……。

「なんちゃら先生」みたいに国会議員になりアレな主張をするようにはならないでほしいものです。

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