コンドームとサリー
05/04/25(月), 18:07:29
インドのコンドームの殆どがサリー工場で使われている?(Tokyo Fuku-blog)
Most Condoms in India Used to Make Saris(Yahoo! News)
上記どちらでも同じですが、要するに、
インドで年間10億個生産されているコンドームのうち本来の目的に使われているのは約1/4で、残りの大部分はサリーやおもちゃ、スリッパなどの工場で使われているということだそうです。
なんでも、コンドームに塗布されているシリコンオイルを糸の滑りを良くする潤滑剤として重宝しているそうです。
繊維産業にとって糸が切れるというトラブルは非常にイヤなものです。それを避けるためには機械の速度を落としたりするわけですが、生産能率が格段に下がるのでそれもイヤ~な感じで、良質の潤滑ができることの喜びはよくわかるのですが、それをコンドームに頼るというのは、まあ要するに材料不足なんだろうなあと。
でも、どうせならシリコンオイルを缶で買った方が遙かに安いはずだし、それもできないほど流通が不自由ではないと思うんですが…?
で、仮説。
1.コンドーム型のゴムとオイルのセットが機械にばっちりだった。つまりオイルだけじゃなくて、ゴムが付いているのが都合がいいという。
2.本当は専用部品がほしいんだけど、潤滑剤その他が入手困難
3.コンドームの方が安い(上記2と本質的には同じ。)
ちょっと調べてみたら、インドではいろんなところがコンドームの無料配布に取り組んでいるらしい。理由としては、
・人口抑制
・HIVなど性感染症の予防
・女性の地位向上など社会的な開発プログラム
があるようです。
ということは、仮説3が一番いい感じかな。つまり、ただでもらえるわけだから。言い換えると、コンドームがだぶついていると言っていいでしょう。背景には、もちろん良質な部材の不足に悩むインド工業の現状があると思います。中岡哲朗が言う「産業連関の結び目」が欠如している状態が透けて見えてきます。それと同時に、手元にある材料をうまく転用して生産をやり遂げてしまう、インド工業の「たくましさ」みたいなものも感じられます。
もっとも、コンドームをだぶつかせている理由が何かを考えると、なんとなく難しい社会構造が予想されて、憂鬱になるわけですが…。
「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事
- 日本大使館、正しい日本理解「日本は検閲の国」というイメージ広報に成功。(2019.11.06)
- 伊勢市教委、日本の戦争責任批判・犠牲者の鎮魂は許さないという姿勢を明瞭にする。(2019.10.31)
- 歴史修正主義の走狗となりアメリカで破廉恥な圧力を掛ける日本外務省(2019.10.30)
- 反天皇や日本の戦争責任を問う展示は中止、朝鮮人差別の展示は続行。(2019.10.28)
- 朝鮮学校の無償化訴訟、東京と大阪で敗訴が確定。(2019.09.03)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント