変なスパム?みたいのが来ていた。
メールを整理していたら、Invitation from the Oxford Round Table というメールを発見した。学会への参加呼びかけらしいが、初めて見た会議名だったので疑問を持った。
差出人は、Oxford Round Table (Mardev_IBIS@ibis.academicbookinformationservice.net)とある。
academicbookinformationservice.net というのが出版社か広告会社ぽくって怪しい感じだが、最近の学会は事務局を企業に代行してもらうことも多いのでこれだけではなんだかわからない。
そして返信先が NY036630_TER (mardevemails@mardev.com)。差出人と一致しておらず、Mardev という名前だけ一致している。個人専用サイトで管理しているのだろうか。疑問が残る。
本文はこんなふうに始まる。
TO: 私の名前
FROM: Anne Watkins, Chair, Programme Committee
RE: Invitation to the Oxford Round Table
なんで RE: になってるのだろうと思う。それで、文面だが要約すると、
テロリズムが世界的な安全保障の大問題となっているので、Oxford Round Table の第3回年次シンポジウムを Exploring the Nature of Terrorism というタイトルでやりたい。ついては、あなたを約40人の学者グループに招きたい。セッションはオックスフォード大学の Pembroke College で3月29日から4月3日まで、世界の安全保障問題に関して開くので、そこでの発表と論文投稿をお願いしたい。論文は査読の後、Oxford Round Table の雑誌に掲載する。
ということ。40人しか参加者がいないのかな、それなのに日にちが妙に長い(6日間)のはなぜだろうと思うけれど、文面は別にそれほど変に思わない。
で、次はこんな感じ。
宿泊は Pembroke College でしてもらう。5泊分の参加費は2940ドル、ただし水曜の夕食は除く。参加費に含まれていないのは、航空券代と空港から現地までの交通費だけ。他の人を連れてくるのも大歓迎(ただし費用は払ってね)。
ということなんだけど、5泊6日で30万円ってどうなんだろう。他の学会に出たことはあるけれど、宿泊込みとはいえ、学会参加費だけでこんなに取られたことはない。ていうか、オックスフォード大学での学会に参加できる(=箔が付く)ってのを利用した商売じゃないの、これ?
それで、最大の疑問なんだけど、どうしてこの招待状が私のところに送られてきたのか。というのは、そもそも、私はテロリズムの研究家でも軍事や安全保障の専門家でもなんでもないのだ。全然関係ない人にまで送り付けているということは、こういう学歴や業績好きの人向けのスパム(ディプロマミルみたいなやつ)なのか、このラウンドテーブルの運営が相当苦しくて変なことに手を出しちゃったのかどちらかなんじゃないかという気がする。そもそも、自分が何者かとか会議日程とかの詳細を一切示さず、いきなりテロリズムがどうしたとか話を始めるところも怪しいし、これ、そもそもこんなことを本当にオックスフォード大学が認めているのか?
っていうわけで、取りあえず Oxford Round Table で検索してみると、こんなのとこんなのがひっかかった。
要するに、個別のカレッジとは協定を結んでいることはあるけれど、オックスフォード大学とは無関係だということ。わざわざ Disclaimer としてこんなことを別ページに書いているあたり、私のように訳の分からないメールをもらった人からの問い合わせに業を煮やした大学から、この団体にクレームが来たんじゃないだろうか。
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