欲しい本
私には自分の知らない人々の暮らしや気持ちに対する好奇心がすごくある。
その一端が民衆史や民俗に関する興味なのだけれど、想像をかき立ててくれる写真や絵は特に好き。
というわけで、たまたま本屋で見つけたこのシリーズ。書棚に見つけた瞬間、目が飛び出そうになって思わず手に取り、眺めているうちに心臓がのどから飛び出そうになった。
1950年代の生活に密着した写真集。これの部分的な復刻版が出ていた。
この写真集は1950年から58年にかけて286冊出されたそうだが、啓蒙的な意味もあったようで、写真だけでなく、本文自体が当時の知識人たちが日本社会をどのように見ていたかがにじみ出ていて興味深い。
というわけで、この復刻版を全部注文してしまった。
しかし全部で286冊。今回の復刻版はわずかに25冊に過ぎない。他は古本かぁ!と思っていたら、1990年頃に「ワイド版」というのが(また一部だけ!)復刻されていたらしい。
参考
岩波写真文庫 (イワナミシャシンブンコ) - 関心空間
復刻ワイド版は初版本と比べて、紙質やインク、印刷技術の進歩から全体的に写真の解像度が向上しています。…中略…
コレクションとして蒐集されるのであれば、背の状態の良い初版本を根気強くお探しになられることをお薦めします。
往時の生活・風俗など資料収集として写真を分析をする場合には、解像度が良く見易い復刻ワイド版を推薦します。
同じタイトルで初版本と復刻ワイド版を合わせ見ると面白い発見があるかも知れません。*拡大鏡をご利用になる場合には直径10センチ、倍率2倍(面積4倍)程度の手持ちルーペが重宝します。
ルーペで写真を分析して時代考証を自ら探る楽しみは、容赦なく復刻ワイド版に軍配が上がります。
店主は日常、ルーペを脇に置いて復刻ワイド版を観賞しています。(2005/6/29→ *10/3))
どうしよう、ワイド版も欲しくなってきちゃった…。
この記事へのコメントは終了しました。
コメント