バイラルマーケティングが行き過ぎてるのかな
ベストセラー盗用疑惑、TDL逸話集「最後のパレード」(読売新聞)
「最後のパレード」 東京ディズニーランドでの客とスタッフのエピソードを集めた本としてベストセラーになっている「最後のパレード ディズニーランドで本当にあった心温まる話」(サンクチュアリ・パブリッシング発行、中村克著)に、読売新聞に掲載された「小さな親切はがきキャンペーン」の入賞作品がほぼそのまま収録されていることがわかった。ほかにも、掲載されている複数のエピソードが、過去にインターネットの掲示板「2ちゃんねる」に投稿された文章と酷似していることも明らかになった。
ディズニーランドの「キャスト」の接客がすばらしいという話はいろいろと語られていて、いろいろなエピソードがあるそうだ。実際、ディズニーランドの「成功」や接客教育などの本がたくさん出ているくらい。でもその中には真偽不明な都市伝説みたいなものが結構混ざっているらしい。たとえば子供を失った夫婦がレストランでお子様ランチを注文する話は真偽不明なものらしい。
まあ、こういうエピソードとも言えない怪しい話も、ディズニーランドを楽しむ一つのネタとして消費するのなら決して悪くないとは思うのだが、今回の報道のようなディズニーランド礼賛本が出される陰にはディズニーランド側が一枚噛んでるんじゃないかとついつい勘ぐってしまったりするわけで。年を食って根性が曲がってしまった身としては。TDLがすばらしいという噂はすでに自己増殖局面に入ってるのだろうけど、それを時々テコ入れすることは、お客様に夢と感動を与えるTDLにとって都合がいいはずだしね。
今回あからさまだなあと思ったのが、
「脳梗塞(こうそく)で障害が残った車いすの夫とその妻が、「ドナルドダック」に背中や腕をさすられ、感激したという話」
が、じつは
「ディズニーランドではなく、地元の遊園地に出かけた時のことを書いた」
話だったということ。
単なる盗作ではなく、すでにでっち上げ・ねつ造の域に入っている。
著者の中村氏は、読売新聞に載った作品がほぼそのまま収録されていることについて、「ネットなどいろいろなところから題材を仕入れたと本にも書いてある」と釈明。「15年間現場にいたから、こういう話はいくらでも聞いている。決してうそではない」とする一方、「全部本当かどうかは分からない」とも話している。
「題材を仕入れた」とか「決してうそではない」とか「全部本当かどうかは分からない」とか香ばしすぎる。
中村氏がねつ造したかどうかはわからない(少なくとも「やってない」とは言うだろう)。しかし少なくとも、無断転載・盗作の責は負うことになる。出版社(サンクチュアリ・パブリッシング)もずさんな管理を露呈してしまったわけだ。物書きと出版社が踏まえるべき初歩の初歩たる著作権について無知だったわけだから。
で、著作権のイロハも知らない中村氏の経歴を見ると。
著者の中村氏について、同書の略歴欄には、1982年に同ランドを運営するオリエンタルランドに入社し、約15年間、社員指導などを担当したと記されている。
なんとオリエンタルランド元社員。あの、小学生が卒業記念に描いたミッキーマウスの絵を消させるくらいに著作権管理に厳格な会社の社員だったわけですよ。(参考)
何冊も本になるくらいすばらしい社員教育法を実践しておられる企業の、よりにもよって「約15年間、社員指導などを担当」してきた人が、会社の重要方針である著作権管理について全く無知だったとはねえ。一体これは何を意味してるんでしょうね。
追記:
ところで上で「参考」として上げたページですが、面白いです。いい拾いものをしました。困った校長をどう理解していいか悩む著者の姿勢がよくわかる。結構面倒で深刻な話なのにからっと明るくてしかも観察がすっきりしていて読みやすいし、皮肉も効いてたりして楽しいです。
ベストセラー盗用疑惑、TDL逸話集「最後のパレード」
「最後のパレード」 東京ディズニーランドでの客とスタッフのエピソードを集めた本としてベストセラーになっている「最後のパレード ディズニーランドで本当にあった心温まる話」(サンクチュアリ・パブリッシング発行、中村克著)に、読売新聞に掲載された「小さな親切はがきキャンペーン」の入賞作品がほぼそのまま収録されていることがわかった。ほかにも、掲載されている複数のエピソードが、過去にインターネットの掲示板「2ちゃんねる」に投稿された文章と酷似していることも明らかになった。
読売新聞掲載の作品とほぼ同じ内容だったのは「大きな白い温かい手」と題された文章で、脳梗塞(こうそく)で障害が残った車いすの夫とその妻が、「ドナルドダック」に背中や腕をさすられ、感激したという話。社団法人「小さな親切」運動本部が2004年に実施した同キャンペーンで日本郵政公社総裁賞を受けた作品に酷似しており、文末を「です・ます」にしたり、「重度の」を「重い」にしたりするなどの言い換えはしているが、文章の流れや表現はほとんど変わらない。
この作品は同年11月24日の読売新聞夕刊に掲載されているが、執筆した大分県内の女性は、同書で使うことを一切知らされなかったという。女性は「ディズニーランドではなく、地元の遊園地に出かけた時のことを書いた」と話している。
一方、2ちゃんねるには同ランドでの感動した出来事を紹介するコーナーがあり、そこへの書き込みと酷似した文章も、同書には複数収録されている。2ちゃんねるに書き込まれた時期は、同書の出版以前だった。
同書の末尾には参考文献が挙げられ、「関連サイトの情報を参考にさせていただきました」との記載もあるが、外部の文章を引用したなどの記述はなかった。
著者の中村氏は、読売新聞に載った作品がほぼそのまま収録されていることについて、「ネットなどいろいろなところから題材を仕入れたと本にも書いてある」と釈明。「15年間現場にいたから、こういう話はいくらでも聞いている。決してうそではない」とする一方、「全部本当かどうかは分からない」とも話している。
同書の初版発行日は先月10日。発行元のサンクチュアリ・パブリッシングの鶴巻謙介社長は、「エピソードは、著者が見聞きしたり、ディズニーランドの社内で語り継がれたりしている話だと聞いているが、ネットや新聞に酷似した文章があるとは知らなかった。著者や編集者から詳しい経緯を聞きたい」と話している。
◆「最後のパレード」=33章から成り、ディズニーランドであったとされるエピソードを紹介している。著者の中村氏について、同書の略歴欄には、1982年に同ランドを運営するオリエンタルランドに入社し、約15年間、社員指導などを担当したと記されている。発行元によると、これまでに約23万部が売れたという。
(2009年4月20日03時06分 読売新聞)
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