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2009/06/01

さすがにこれはどうかな…

性犯罪の仮釈放者にGPS、行動把握へシステム検討…法務省 : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

特定の人間を悪魔化するのは直感的にすごく反発があるんだけど…。
アメリカの半分と韓国ではすでに実施済みとのこと。「刑期を終えた後も一生付けさせる州がある」とか、もう江戸時代の入れ墨と同じというか、何のために刑が期間限定なのか意味がないというか。
足や腕に装着するということは、プールで泳いだり温泉に入ったりはもちろん、健康診断なども含めて人前に肌をさらせないってことですよね…。あなたの周りでお風呂や温泉に入るのが嫌いな人、プールや海で泳ぎたがらない人、どんなに暑い日でも、どんなにくつろいだ時間でも長袖や長ズボンでいる人などがいれば、ひょっとしたらその人は性犯罪常習と認定された人かもしれませんよ。

性犯罪に依存性・常習性があることはよく知られているけれど、こうした処置の背後には、それが決して治らないものだという意識があるような気がします。本人が悔い改めることができないばかりか、当人がどんなに自らを改めようと努力しても決して性犯罪を自力で止めることはできないのだというような…。あるいは、そんなことに多大な労力と費用をかけるわけにはいかないということもあるかもしれません。

こうしたタイプの犯罪抑止措置の話を聞くたびに疑問に思うのが、これで本当にその犯罪が抑止されるのか、こうした措置は間接的に自分たちの首を絞めるのではないか、何かもっと大切なことを見失っているのではないかということです。上手く言えないけど。もちろん被害者の苦痛(被害後一生続く様々な後遺症も含めた)や、自分がいつ誰に襲われるか分からないという不安や恐怖が放置されるべきものではないのは明らかなのですが…。

じゃあ性犯罪対策はどうしたらいいんだ、もっといい対案を出せということになるかと思うんですが、即効性のある妙案ってのはないと思うんですね。一般的な防犯対策に加えて、地道なことですが、性教育や人権教育なども含めて、絶対にしてはいけないことだという意識を強めていくことが一番大切なことではないかと思います。特に「男を誘うような格好をしておいて…」とか「やられた方にも隙がある」とか「女は口では嫌だ嫌だというが…」とかの意識や「男は強くなければ」みたいな意識なんかをどうにかしないといけないような気がします。

話は変わりますが、この記事で山下弁護士が「本人が同意するのであれば一概に悪いとは言えない」と言っていますが、そりゃ普通、本人は同意するんじゃないでしょうかね。身柄を完全に支配された状態で、しかも人倫にもとる最低最悪の性格異常者という烙印を押されていてですよ、「GPS付けてもいいですか」って聞かれて「いやです」って答えるのはかなり勇気がいるんじゃないかな。「付けてくれたら(仮)釈放してあげるんだけどな~」とか言われたらなおさらじゃないかしら。

ところでGPSを付けて抑止できるとすれば、「俺は監視されている」「犯行現場にいたことがばれてしまう」っていう意識への期待ということですよね。四六時中こんなプレッシャーがかけられてたら性格歪みそうだなあということはともかく、どうなんだろう、犯行を隠蔽してしまえばいいんだって思ったりしないだろうか?あるいは接近禁止区域が指定されてそこに近寄るなってこともありそうですね。もう少し発展させれば、潜在的被害者にもGPSを付けて、一定距離以内に接近しないように警報を鳴らすとかもできそうです。もっと言えば、もう全ての人がGPSを付けておいて、各種の属性に合わせて接近禁止領域を動的に設定すればいいんじゃないでしょうか。ロリコン認定された人は幼児・児童には近づけないとか万引き常習認定された人はスーパー・コンビニなどには近づけないとか贈収賄関係者は議会や役所、料亭などには入れないとか。

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 法務省は、全地球測位システム(GPS)を使って、仮釈放者の行動を把握する仕組みの検討を始めた。

 当面の対象は性犯罪を犯した人で、今後2年かけて海外の運用状況を調査し、導入の妥当性を見極める。性犯罪の被害者は「新たな被害が減るきっかけになってほしい」と期待するが、保護観察の現場からは「仮釈放者との信頼関係を築きにくくなるのではないか」と懸念する声も出ている。

 現在、韓国や米国の半分以上の州では、性犯罪の常習性がある仮釈放者らにGPS付きの足輪などを装着させ、行動を監視している。米国では刑期を終えた後も一生付けさせる州があるという。

 2年前の法制審議会の調査によると、英国も、破壊しない限り外れない発信装置を腕や足に装着させていた。同省はこの3か国に加え、フランス、ドイツ、カナダ、スウェーデンなど、監視制度がある国に担当者を派遣し、現状や効果などを研究する。

 小学5年の時に被害に遭い、今も折に触れて事件を思い出す後遺症のため通院を続ける関東地方の女性(21)は、インターネット上で被害者の交流の場を作り性犯罪防止を訴えてきた。「被害者の間でも国の対策は遅れているとの声は大きかった。前向きな取り組みが始まることは評価できる」と話す。

 全国被害者支援ネットワークの山上皓理事長も「性犯罪を繰り返す加害者がいる以上、GPSによる監視は必要だ。装着を条件に仮釈放を早めれば、加害者のためにもなるのではないか」と賛成する。

 一方、仮釈放者と信頼関係を築きながら再犯防止を目指してきた保護観察官たちの間では戸惑いもある。

 かつて連続強姦(ごうかん)事件を起こした仮釈放者らの指導を行ったことがある保護観察官は「初めは指導を嫌がった人も徐々に『自分の女性に対する見方は偏っていた』と理解が進み、こちらの思いも伝わったように感じた」と振り返り、「GPSによる監視システムが、われわれと仮釈放者の関係を変えることになりはしないか」と心配する。

 また、受刑者の人権問題に詳しい山下幸夫弁護士は「本人が同意するのであれば一概に悪いとは言えないが、プライバシーや人権の観点から、行動に関する情報の取り扱いは慎重に考えるべきだ」と指摘する。

 同省の調査では、性犯罪で服役し1999年に仮釈放された人が2004年末までに再び性犯罪を犯した割合は8・3%。同省幹部は「海外の事例を研究し、まず、児童が被害者となった事件の仮釈放者への利用を検討することになるだろう」と話している。

(2009年6月1日14時40分 読売新聞)

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