馬毛島が気になる
馬毛島は種子島の隣にあります。普天間基地の移転問題で話題に出ました。
この前佐多岬に行ったときに眺めたこともあって、ちょっと興味が出たところです。っていうか、正直そんな島知らなかったので、「どんな島なの」ってのが大きいかな。
で、この前テレビでちょっと見たら、なんだか不思議なことになっています。
1.島全体に滑走路を建設中。島全部が飛行場になるみたいな。
インチョン空港も島をつぶして空港にしたとか聞いたけどそんな感じかなあ。
2.島はほぼすべて「馬毛島開発」という会社の所有。
結構大きな島なんだけど1社が独占して、社員が少数住んでいるだけらしい。
なんで独占することになったのかとか、あんな所に飛行場作ってどうするつもりかとか、ちょっと謎だなあとよけいに興味が。
で、南日本新聞の特集を見てみたり、「馬毛島開発」とか、社長である「立石勲」さんとかでググってみると、なんかいろいろ怪しそうな話が出てきました。
こんな話とかこんな話とかこんな話とかこんな話とか。
この中でも馬毛島開発の立石さんに心惹かれます。自治体「独立」を掲げてみたり、と思ったら突如引っ込めてみたり。なんかフレッシュです。阿久根の竹原さんにもフレッシュさを感じるわけですが。
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関係ありそうなリンクを追記。(信頼性等はとりあえずおいておく)
平和相互銀行・乱脈不正融資事件(事件史探求)
平和相銀:派閥争い。創業者小宮山一族 vs. 監査役・伊坂、稲井田社長ら新経営陣
昭和58(1983)年、伊坂・稲井田コンビが馬毛島売却を計画(防衛庁レーダ基地として)したが頓挫。
政界汚職が噂されるも表面化しなかった模様。平和相銀は住友銀行が吸収した。
参考:「衆議院会議録情報 第126回国会 法務委員会 第1号」を「平和相互銀行」「平相銀」等でテキスト検索。
ecotamano3
馬毛島の採石事業差し止め訴訟、請求棄却(2004年12月14日、鹿児島地裁)
漁業者、自然保護団体、住民らが訴え。2002年2月には仮処分決定したが、それを覆した。
馬毛島開発の事業に対して2004年12月現在で7件訴訟が起こされている。
参考文献として下記2点が挙げられている。
「馬毛島裁判報告 馬毛島訴訟弁護団代表 菅野 庄一」 (環境と正義 43号)
「馬毛島保全の根拠と方策ー生態学の立場から 京都大学理学部動物生態学研究室 立澤 史郎」 (環境と正義 53号 54号)
海亀通信(2000年2月16日~)
1999年末、種子島に使用済み核燃料中間貯蔵施設を誘致する動きが表面化→馬毛島も候補地と。
立石建設→馬毛島開発の採石事業(他に山羊の放牧場、個人用飛行場建設など)
県、西之表市:日本版スペースシャトルHOPEの着陸場計画。誘致成功なら馬毛島開発から島を買い取る合意がある。実際には誘致は困難。
Y代議士、浜脇氏(種子島漁協長・中種子町議):中間貯蔵施設を支持。
馬毛島開発:立石建設の現地法人。太平洋クラブが大株主。同クラブは住友系で、歴代国会議員が多数加盟。住友と原子力産業とのかかわりは深い。太平洋クラブは平和相互銀行の系列会社だった。
馬毛島開発は、採石事業の開発など、地元と調整がない・認可がない状態でも工事を進めちゃう体質みたい。
「立石建設は島の98%以上を取得済みだが、残る地権者の一部と係争中。3月にも和解決着の見込みで、土地は立石側に渡る公算が強い。あとは、5つの浦に漁協名義の土地が少しずつと、名士一族の所有地若干、そして小中学校跡の市有地(4~5000坪)がある。西之表市は立石に学校跡地を売らないと決議済み。」(種子島ネットワーキング報告 (2000.2.19現地調査))
立石建設が馬毛島買収に使ったお金には諸説あるみたい。
1.276億円:裁判で証言された金額とのこと。(太平洋クラブが?)
2.5億円:立石社長が住友銀行に支払った金額は5億円と馬毛島開発の所長後庵氏が証言。
3.15億円:種子島の(中間貯蔵施設?)反対運動関係者からの情報
ちなみに、「後庵氏は校長を3期勤めた教育者で、立石社長は水産高校(枕崎市)の教え子」とのことで、元水産高校校長の後庵弥三郎氏のことだろうか。
参考:昭和57年12月14日 南日本新聞「寝耳に水 沿線ショック 鹿児島交通線の廃止」
(南薩線廃止を新聞はどう伝えたか)
米軍再編現地レポート 馬毛島の米軍関連基地誘致の動き
「自主・平和・民主のための広範な国民連合『日本の進路』地方議員版38号(2008年2月発行)」
昭和55年無人島となるまで、サトウキどやサツマイモ栽培など農業と豊な漁業で最大500人の人口を有するまでにぎわった。
その馬毛島に、平成19年2月米軍関連の(NLP)施設誘致の話が、、朝日新聞こよって最初に報道された。そこからほぼ一年後の今年1月5日、再び新聞報道で、防衛省が馬毛島を最有力候補地に絞り、年内こ現場調査を実施する予定と報道された。
このときまでの「馬毛島問題」
環境負荷が大きい公共事業的開発に対する見直し論議を含めた、いわゆる持続可能な地域開発を模索した動きであった。
「馬毛島の自然を守る会」は馬毛島の豊な自然の価値を認めてもらうこと、豊かな漁場が破壊されないことを訴えて、これまで採石工事や採砂工事などの差し止め裁判、及び不当な土地買収の無効を訴えた裁判運動を平成11年から展開してきた。
馬毛島を巡る経緯
昭和50年代に馬毛島開発株式会社が馬毛島の土地を買収。平和相互銀行の子会社であった。その当時は国の石油備蓄基地の候補地とされた。
昭和51年馬毛島開発計画審議会の報告によると、一年間で審議会5回、現地調査2回が行われ、慎重な調査審議がなされたとある。当時は、鹿児島県農政局はもとより、九州農政局などを巻き込んで、農業、漁業、畜産振興、そして環境保全、石油備蓄など、多岐にわたって議論された。
土地の買占めが進み昭和55(1980)年に無人島となる。
志布志湾との誘致合戦に敗れ、石油備蓄基地は鹿児島県志布志湾に決定。大型レジャーランド構想が出されるも立ち消え。
平成7(1995)年に立石氏が「住友銀行」から買収。
※上記海亀通信の後庵氏証言によると、276億円という数字は備蓄基地誘致合戦時代に平和相互銀行が使ったお金とのこと。
※喜入にも備蓄基地があるんだけど…。
馬毛島 - Wikipedia
ここには、
「ピーク時の1959年には113世帯528人が住み、サトウキビ栽培や酪農を営んでいたが、河川がなく農業に適さない土地であることに加え、害虫や鹿の農作物被害が増加、生活が困窮し、徐々に島民が減少していった」
とあるけど、川は複数あったらしい。今は開発されてどうなったかわからないけど。
馬毛島の自然を守る会上屋久町支部/馬毛島の入会権訴訟等を支援する会
馬毛島が個人所有になっていった歴史とその後、昭和26年に奄美大島などから入植した人たちの苦難、開発を巡る経緯などいろいろ。一番詳しくわかるかも。
ここは酷い馬毛島ですね 障害報告@webry/ウェブリブログ
いくつかリンク先。
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コメント
またまた反対のオンパレード。高度成長後の日本人は反対者数人で日本の未来を左右するようになった。もともと大多数がそれに引きずられて反対側に回る習性がある。この島の開発に関しこれまでの反対はもういいとして、この度の日米安保を基本とする国策、自民・民主双方が同じ方向でほぼ決定している米軍の訓練施設を一番日本人の暮らしに影響が少ない馬毛島に作ろうとしている。沖縄の空を飛んでみなさい厚木の岩国の空を飛んでみなさい眼下、硫黄島なんて小型機では遠くて行く気もしない。人家密集地で訓練の安全地帯ではありません。米軍機パイロットは誰のために訓練してるのでしょうか、それも時たま訓練では技量にうっかりミスが生じやすくなり危険なんです常に研ぎ澄ましていないとジェットパイロットは勤まりません。1回の有ってはならない事故、機体だけでも海へ落としましょう。それには、馬毛島が最も適地です。そして、パイロットと関係者に十分訓練していただいて、日本の国防、世界のテロと戦っていただこうではありませんか。なんで反対が先に立つ自分の生きてる時に一つくらいは世のために涙をのんで賛成に回ってください。現日本国の先送りできない決定、それが馬毛島の最善の国土利用です。
投稿: 近未来人 | 2011/05/18 11:02
近未来人さん、こんにちは。
普天間基地の移設については、政府は現状沖縄県内という筋で決着させたい意向だと思っていたのですが、馬毛島移設という目もあるのでしょうか。
徳之島も含め、鹿児島県への移転という案は早い段階で消えたと思っているのですが…。
投稿: | 2011/05/20 11:21
発言してよろしいですか。
近未来人さんの
他の候補地は(人家密集地で訓練の安全地帯ではありません。)
(訓練では技量にうっかりミスが生じやすくなり危険なんです常に研ぎ澄ましていないとジェットパイロットは勤まりません。1回の有ってはならない事故、機体だけでも海へ落としましょう。それには、馬毛島が最も適地です。)
(日本の国防、世界のテロと戦っていただこうではありませんか。なんで反対が先に立つ自分の生きてる時に一つくらいは世のために涙をのんで賛成に回ってください。)
???こんな無責任な意見、島外に住んでて国防の事しか考えてないか、自分の利益になるからか立石社長の回し者か・・・?と思う程不愉快です。
土地買収から現在まで、「利権の島」と言われた大物右翼に政治家・不可解な金銭の流れの噂・・・
色々な誘致候補、採石の為と24時間貨物飛行場工事の名目で許可を取り現在の様な滑走路を作っている。
米軍訓練 誘致の為の滑走路にしか思えないのは、私だけではないと思います。
あの開発費用はいったいどこから出てるの?と疑問です
今までの行動を見ていて何処をどう信用すれば賛成出来ると言うのでしょうか?
馬毛島は個人所有名義であっても、種子島であることには変わりなく いつも島民は 自然を破壊しまくって変わり果てて行く馬毛島を悲しい思いで見ているのです。
馬毛島開発の誘致問題を生理的にもまったく受け入れる気持ちにはなりません。
しかも、種子屋久地方は一年を通して濃霧や雨が多く 鹿児島本島からの風と南からの風がぶつかる位置の為風も強い、飛行機や船の運休は良くある事です。 飛行にはかなりリスクはあります。
西之表市・中種子・南種子もそれなりの人口があります、九州でも高い山 世界遺産の屋久島もあります。
いずれも、見えている目と鼻の先の島のです・・・
それに、南種子で打ち上げたロケット音は遠く離れてる西之表市まで聞こえてきます、なのにすぐ目の前の馬毛島での戦闘機の音が聞こえない訳がなく24時間タッチアンドゴー訓練なんてとんでもない、危険だしうるさくて眠れないと思います。
馬毛島周辺は漁師さん達の良い漁場です船もよく出てます、海に落ちれば安全なんて事はありえないのです!
この島が安全地帯の適地なんて簡単に言わないでほしいです。
日本の将来を考える事は間違いではないが、自分達が自分の生活の為に安心を守りながら自分達の為に毎日生きるからこそ、他の人の事を冷静に考え思いやれるんです。
戦時中じゃああるまいし、日本国の為に自分達は我慢し涙をのんで生きてるうちに世の為に役に立ちます・・・
なんて何で言わなきゃいけないのか意味がわからないし
島民に対して侮辱です。
馬毛島は個人名義でも種子島は種子島!
島民・子供たちの未来の為安心・安全の為全島民が賛成しない限り断固反対!!
今、政治が震災・原発・退陣で騒いでる内に、反対運動が徳之島の様に全国に知れ渡る前に極秘に決めちゃえ~みたいな感じがして、何て卑怯なセコイ考えだと思います。
アメリカに急かされても、取り返しのつかない事にならない様に「急がば回れ」でじっくり正々堂々と検証 議論して結論を出してほしい。
投稿: 島人 | 2011/06/03 15:40
島人さん、こんにちは。
米軍訓練の候補地として明示されてしまい、難しいことになってきましたね。地元の方は心配かつ複雑な日々をお過ごしのこととお察しします。
うろんなことで当時気づきませんでしたが、近未来人さんの「近未来人」というペンネームは、報道前の時期にすでにこの件についてご存じであったということを意味しているのかもしれませんね。
馬毛島が翻弄されてきた歴史と地域の人々の思いは、私のような外部のものにはなかなかうかがい知れませんが、今回の件に地元が強く反発されているのも故のないことではなかろうとも思います。
報道によると防衛省とタストン・エアポートとで売買交渉が始まったということですが、立石氏側は相変わらず賃貸契約を主張しているようですね。立石氏側が賃借を主張する理由はどの辺にあるんでしょう。
投稿: muttbob | 2011/06/27 15:53