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2010/05/27

市比野温泉に行ってきた

この前の土曜日に市比野温泉に行ってきました。鹿児島市内からだと車で1時間半ぐらいかな。


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小雨がぱらつく中、はじめに入ったのがグリーンランド市比野ふれあい館。ホテルのお風呂です。

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330円ですが大きなお風呂。泡風呂、ジェットバスなどの大きな浴槽の他に、サウナ、蒸気風呂、露天風呂も付いています。おまけにボディソープとシャンプーまで付いていて330円なのはびっくりです。
お湯は弱アルカリ性の温泉で、少しぬるぬるします。みょうばん泉っぽい。循環濾過しているそうです。

ここでまず1時間ぐらい、出たり入ったりしながらぼわーっとしました。

で、ふれあい館はどうやら市比野温泉の入り口だったらしいので、奥に進んでうろうろしていると、「昭和湯」と書かれた家を見つけました。
どう見ても普通の家ですが、「温泉」とあるので悩みました。

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5時を過ぎたところだったのですが、覗いてもだれもいません。廃業したのかな?それにしては掃除が行き届いているし…。
しばらく前をうろうろしてると、近所のおばさんが昭和湯のおじさんを呼んでくれて入れてくれました。150円だそうです。

お風呂場はこぢんまりとして古びた印象ですが、掃除がきちんとされていて気持ちいい。洗面器も汚れ一つぬるぬる一つ付いていません。びっくり。

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洗い場も蛇口もなし。鏡が二つありますが、あとは浴槽だけ。
静まりかえった中に温泉が流れるちょろちょろという音だけが響いています。

で、掛け流しだと思うんだけど、お湯がえらい気持ちいい。グリーンランド市比野と泉質は同じだけど、ちょっとぬるぬる感が強い感じ。ややぬるめでいつまででも入っていられそう。
レトロな雰囲気と静けさの中のちょろちょろという水音、よく磨かれたタイル。全部独り占めでした。

しばらくして、地元の方らしいおじさんが入ってきて、軽く挨拶。気持ちいいお湯を堪能してから出てきました。

ぐぐってみると、たくさん出てきますね、昭和湯のレポート。場所などはこちらから。→Google

それから、湯冷ましに散歩しつつ、公衆浴場の「下の湯」に向かいました。

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下の湯の建物は国の電源交付金で建てられたようで、それだけに立派。集会施設にもなっているようです。お客さんが入れ替わり立ち替わり、盛んに出入りしていて、地域のお風呂屋さんっていう感じ。
で、お風呂ですが、シャワーと蛇口付き。お湯は熱め。泉質はやっぱり同じ系統です。料金は150円。券売機は千円札となぜか二千円札に対応している珍しい機械でした。

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市比野の街ですが、川に沿って細長く伸びた小さな街で、いい感じに寂れた温泉街の風情。至る所に昔のにぎやかだった頃の面影をとどめています。まあ率直に言えば「地方は厳しいなあ…」という印象ですが。

街のいろいろなところをカラー舗装したりしてがんばってるんですけど、焼け石に水状態みたいですね。

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せっかく歩行者向けに舗装もお金をかけたんですが、歩行者が全然いません。車しか通らないので舗装がもったいない。まあ、でもこの雰囲気がかえって旅情を誘いますね。

その道端の家。

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金のしゃちほこ、黒瓦が渋い。玄関の洋風の扉が和洋の不思議なマッチング。いい感じです。

散歩の途中で不思議なものを見つけました。納屋の扉みたいな所なんですが…

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なんて書いてあるのか。「毎晩飲むべからず」かなあと思うんですが、「ば」の次の文字は「ん」じゃなくて「に(尓)」じゃないかなあと思うし、よくわかりません。

別の道で見つけたお宅。

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草むした石塀と立派な日本家屋。丸窓っぽいのも見えたり、モダンな感じがあります。
草むした壁、その垂直さ加減とか草の生え方とかがいかにも鹿児島、南九州って感じで、すごく気に入っています。こういう壁のある家に住みたい。

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その家の近所にある上等湯温泉。残念ながら閉鎖されたようです。(→参考

周囲は田舎の町そのもの、周りに猫が数匹ぼーっとしていて、時間が止まったみたいな感じ。なごみまくり。

で、近くにお寺があるんですが、そのそばに中越パルプの保養所がありました。

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薩摩地方の伝統的邸宅という落ち着いた風情。ゆとりある生活を感じさせます。こういう家か別荘がほしい。

で、その近くから見た街の様子。

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正直な話、この街の将来は暗いと思います。それは鹿児島のどの街でもそうなんですが。
この温泉がかつての賑わいを取り戻すとは思えないし、街に大きなインパクトを与える産業を育てることも難しいでしょう。
ただ、外野の人間から見ると、それでもいいのかもな、と思ったりします。この土地で商売をしている人は、生き残りをかけた撤退戦を強いられてそれどころじゃないでしょうが、ゆっくりと街が老いてしぼんでゆき、数十年をかけて小さく落ち着いた佇まいを得ていくいうのが、こうした街――高度成長期に急速に拡張し、その後急速に廃れてきた街――の最善の行き方なのじゃないかなあという気がするのです。


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