密室化させないというのが大切だと思う
少し以前のニュースですが。
CNN.co.jp:アフガン市民を気晴らしに殺害 米兵取り調べ映像を入手
どうしようもない事件ではあるのですが…。
では、「気晴らし」じゃなかったら人間を殺してもいいのかというと、そういうわけでもないわけで。
「戦争」とかいう言葉で、我々の中にも、日常的な殺戮に対する心理的な防御ができてしまっているように思います。
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ところで、このニュースでちょっとすごいと思うのは、米軍は自軍兵士の取り調べでも、ちゃんと映像を残しているということ。そしてそれを対外的に流出させる人がいるというのもすごいし、CNNとかがそれをスクープとして公開するのもすごい。
日本の現状ではちょっとあり得なさそう。
現状では、もちろん取り調べが誘導尋問だとか恫喝だとかでトラブルが頻発しているのは周知の通りだし、警察も取り調べを可視化することにはすごく抵抗しているし。
おまけに、そうした映像をメディアにリークしようという人は日本のサラリーマンにはほとんどいないだろうし、実際、公益通報の制度を整えているにもかかわらず、
asahi.com(朝日新聞社):厚労省、内部告発を放置 通報者は規則違反理由に解雇 - 社会
というような状態で、おまけに、この解雇処分に対しては厚労省も自治労共済も放置の方向みたいだし。
そして、日本のメディアも国家の大義を背負ったナショナリズムに直結した事業で、こうした不都合を報道するかというと、あまりやらなさそう。
おまけにもう60年以上経った旧軍の蛮行を表面化させるだけで感情的になったり、あげくにはテロや恫喝に走る連中が日本にはぞろぞろいるし。
アメリカが立派な国だと言うつもりはないけれど、見習うべきこともまたたくさんあるなあとは思うわけです。
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ところで、以下のリンク先にはその取り調べビデオの一部が出ていますが、これがヒアリングの勉強になる。
ニュースとかの英語は明瞭で聞き取りやすいけど、普通のアメリカ人の普通のしゃべり方ってすごく聞き取りが難しくないですか?
それがですね、このビデオ、字幕付きなんですよ。一部だけですけど。で、何度か聞いてみたけれど…、やっぱり難しい。勉強にはなるんだけどねえ…。
CNN.co.jp:アフガン市民を気晴らしに殺害 米兵取り調べ映像を入手
アフガニスタンに駐留していた米兵らが今年1月から5月の間にアフガニスタン市民3人をふざけて殺害したとされる事件で、CNNは殺害にかかわったとされる兵士の取り調べ映像を入手した。残忍で冷酷な殺害の様子が語られている。映像には、5月に軍の捜査官が22歳の兵士を取り調べた様子が映っている。この中で兵士は、上司である軍曹の命令に従い、無防備なアフガニスタン人男性を連れ出し、手投げ弾を使って殺害したと話している。
兵士は、この男性のほかに2人の一般男性を射殺した罪にも問われている。
起訴状などによると、兵士らは麻薬を吸い、遊び目的でアフガニスタン市民の殺害を企て、実行したという。
殺害を命令したとされる軍曹は被害者の指や脚の骨と歯を収集しており、別の兵士は被害者の頭蓋骨(ずがいこつ)を保管していたという。
また、兵士らが被害者を射殺した後で遺体の写真を撮影したり、互いの写真を撮り合ったりしていたとの情報や、麻薬を毎日のように使用していたとの兵士の証言もある。
映像に映っていた兵士の弁護士は、この兵士は以前受けた爆撃で脳を損傷し、処方薬を服用していたうえ、麻薬を吸い、軍曹の命令に逆らえない状況にあったと述べ、軍曹が事件の首謀者だと主張している。
殺害にかかわったとされる5人の兵士については、公判前の取り調べ尋問が今後数週間内に行われる予定。
国防総省はいずれの事件についてもコメントしていないが、CNNに宛てた声明で、取り調べ映像が流出したことは問題だとしている。
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