自分の「とらわれ」にとらわれて
自戒を込めてメモ。
大阪の教育相談の記事から抜粋。
「相談にくる多くの親は『自分の子育てが間違っていたのか』と苦しんでいます。」
自分も、自分が間違っているのではないかというおそれは常にあって、迷いも多いなあと。
「私たちはじっくり話を聞いて、どうしたらいいか自分で気づくようお手伝いしています」 「でも、教師にありがちな結論を急いだり、指示や助言をしたりといった上から目線になっちゃうのは、気をつけんとあかん」
親や先生という立場で、「自分で気づくようお手伝い」というのが、形式的には分かっているのだけれど、なかなか難しい。無意識に上から目線になってしまう。自分は人間関係をうまく構築できない人間なのではないかとほとほと悩んでいます。
母親自身、成績がいいことが幸せだと育てられてきましたが、それが嫌で反発して結果として苦労をしょい込んだ。だかしら子どもには勉強させてきたというのです。「勉強ができる方がいいですよね。その方が幸せですよね」と念押しする母親。「自分の思いを優先させないで、子どもの気持ちを確認しましょうね」と話し合っても、押しつけてしまう。母親のとらわれ」をぬぐい去るのは、容易ではありません。
確かにその通りで、自分の「とらわれ」がどうしてもぬぐえない。それ以外の考え方が体で分からないから、切り替えられない。また、自分が狭くとらわれているということに気がつかない。ここが苦しい。子どもたちを苦しめているのがわかっているのに、修正できない。どうしたらいいのかわからないのです。
兄の就職活動の過酷さを目の当たりにして、「あんなことは自分にはできない」と3年になった途端に学校に通えなくなってしまった大学生もいます。
これもきつい一言。
私の周りの人たちは、実はこれがすごく多いのではないかと。なのに進路指導や相談では、余計に追いつめるような形になっているのではないか。しかし、ゆっくり気持ちをほぐしたり、一人一人に合った「就職」の形を一緒に模索したりという時間はとてもないし、就活のタイミングは刻々と過ぎていくわけで。
私の内心では、押しつけは良くない、小中高とひたすら大人の押しつけに応え続けた結果、自己肯定感を失った子どもたちをそこから解放することが大事だと思っているわけです。でもそう言いながら、結局自分も、就活を押しつけているという…。そりゃあ、もう付いていけないという子は逃げるわなあと思います。結局、救いたい子が一番救えていない。エリート主義みたいになってしまっている。でもどうしたらいいのか全く分からない。このこともまたすごく悩んでいます。
教師と親 向き合う つながる
大阪の教育相談室で
登校拒否拒否、ひきこもり…「親と子の教育相談室」は大阪教育文化センターが1985年から始めた相談室です。現役教師とOB、計27人が相談にあたっています。
「開設当時は非行や学力問題が多いと予想しましたが、ふたをあけたら95%が登校拒否やひきこもりでした」。こう話すのは、小学校教師OBとして同相談室をとりまとめる茶園真先(まさみつ)さん(68)です。
「相談にくる多くの親は『自分の子育てが間違っていたのか』と苦しんでいます。私たちはじっくり話を聞いて、どうしたらいいか自分で気づくようお手伝いしています」競争に疲れ
元中学校教師の相談貞、馬場野成和さん(62)が対応している中学3年男子生徒のケース。母親は兄を「ええ学校行きや」と育ててきましたが、高2になって激しく反抗。その姿を見た弟が行き詰まりを感じてか学校に行けなくなってしまった、というのです。
母親自身、成績がいいことが幸せだと育てられてきましたが、それが嫌で反発して結果として苦労をしょい込んだ。だかしら子どもには勉強させてきたというのです。「勉強ができる方がいいですよね。その方が幸せですよね」と念押しする母親。「自分の思いを優先させないで、子どもの気持ちを確認しましょうね」と話し合っても、押しつけてしまう。母親のとらわれ」をぬぐい去るのは、容易ではありません。
別の子どもは、親の期待に応えようと小中一貫校の進学コースにすすんだものの、進学のための競争に疲れて学校に行けなくなりました。こうしたケースが増えるのではないか、と2人は心配しています。幅広い連携
同相談室の相談件数は昨年1年間で1383件。最近では高校中退者やひきこもる若者たちの相談が6割を占めます(グラフ)。兄の就職活動の過酷さを目の当たりにして、「あんなことは自分にはできない」と3年になった途端に学校に通えなくなってしまった大学生もいます。相談対象の年齢が上がるにつれ、就業や居場所の確保など従来の「不登校支援」の枠にとどまらない、幅広い連携が不可欠となっています。
学校のようすがわかっている教師だから、登校拒層・ひきこもりや進路の相談に応じやすいこともあると茶園さん。「でも、教師にありがちな結論を急いだり、指示や助言をしたりといった上から目線になっちゃうのは、気をつけんとあかん」。自戒の言葉です。(しんぶん赤旗 2011年4月20日)
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