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2011年5月の7件の記事

2011/05/31

君が代の起立斉唱条例可決へ

予想されたことですが。
毎日新聞の記事から。

大阪府議会:君が代の起立斉唱条例可決へ…「維新の会」

 大阪府議会で過半数を占める首長政党「大阪維新の会」は30日、府内の公立学校教職員に君が代の起立斉唱を義務付ける条例案を、来月3日の府議会本会議で単独可決・成立させる方針を固めた。校長の起立斉唱命令を合憲とした30日の最高裁判決が追い風となった。君が代の起立斉唱を義務付ける条例が、都道府県では初めて制定される。

 条例案は橋下徹知事率いる維新が25日に提出。「我が国と郷土を愛する意識の高揚」や「服務規律の厳格化」を目的に掲げ、府立と府内市町村立の小中高校、特別支援学校の教職員らを義務付けの対象としている。府施設での国旗の常時掲揚も義務付ける。

 条例案に罰則規定はないが、橋下知事は不起立を繰り返した教職員を懲戒免職とする処分基準を作り、条例案を9月府議会に提出する方針。【堀文彦】

毎日新聞 2011年5月30日 20時24分(最終更新 5月30日 20時32分)

この記事にある「校長の起立斉唱命令を合憲とした30日の最高裁判決」については以下の通り。

君が代訴訟:「教職員への起立命令は合憲」最高裁が初判断

 卒業式の君が代斉唱時の不起立を理由に、東京都教委が定年後の再雇用を拒否したのは「思想や良心の自由」を保障した憲法に違反するなどとして、元都立高校教諭の申谷(さるや)雄二さん(64)が都に賠償を求めた訴訟の判決で、最高裁第2小法廷(須藤正彦裁判長)は30日、「校長の教職員に対する起立斉唱命令は合憲」とする初判断を示した。その上で、申谷さんの上告を棄却。申谷さんの敗訴とした2審判決(09年10月)が確定した。

 公立校での君が代斉唱を巡っては、最高裁が07年2月、都内の小学校長が音楽教諭にピアノ伴奏を命じた行為を合憲と判断したが、教職員全体が対象となる起立斉唱命令について憲法判断したのは初めて。

 裁判官4人全員一致の判断。小法廷はまず「起立斉唱行為は卒業式などの式典での慣例上の儀礼的な性質を有し、個人の歴史観や世界観を否定するものではなく特定の思想を強制するものでもない」と指摘。ただし、起立斉唱行為を教員の日常業務に含まれないとした上で「国歌への敬愛表明を含む行為で思想と良心の自由に間接的制約となる面がある」と位置付け、間接的制約が認められるかどうかは「命令の目的や内容、制約の態様を総合的に考慮し、必要性と合理性があるかどうかで判断すべきだ」との判断基準を示した。

 その上で申谷さんのケースを検討。教育上重要な儀式的行事では円滑な進行が必要▽法令が国歌を「君が代」と定める▽「全体の奉仕者」たる地方公務員は職務命令に従うべき地位にある--ことを挙げ「間接的制約が許される必要性や合理性がある」と結論付けた。

 申谷さんは04年3月、当時勤めていた都立高校の卒業式で、校長命令に反し君が代斉唱時に起立せず、戒告処分になった。07年3月の退職を前に非常勤職員としての再雇用を都教委に申し込んだが、不合格となった。

 1審・東京地裁判決(09年1月)は校長の起立斉唱命令を合憲とする一方、「再雇用拒否は裁量権の乱用」として約210万円の支払いを命じたが、2審・東京高裁は都側の広範な裁量権を認めて1審を取り消す逆転判決を言い渡していた。【伊藤一郎】

毎日新聞 2011年5月30日 15時44分(最終更新 5月30日 23時05分)

「間接的制約」もやむを得ないという根拠として国旗国歌法が掲げられています。
確か、国旗国歌法の立法時には「強制しない」という説明があったと思うのですが、やはりいったん法律となってしまうと、最高裁もこのように判断してしまうのですね。当時の人たちはまさにこのような事態を恐れて反対していたわけですが、やはり現実になってしまいました。

たかだか起立斉唱しない程度で「儀式的行事」の「円滑な進行」が妨げられたと言えるのか、はなはだ疑問なのですが…。この調子なら保護者や生徒、その他の人も「間接的制約」を受けてもやむを得ないことになりそうですね。

それより、君が代とか日の丸を「儀式的行事」から外せばいいだけの話じゃないかと思うのですが。国民の思想と良心の自由を制約してまでして、なぜ日の丸君が代への忠誠を演じさせなければならないのか、さっぱりわかりません…というか、気持ち悪い。「集会では必ず毛沢東語録を携帯し暗唱せよ」と言われたら嫌な気持ちになる人は多いだろうと思うんですが、それと同じことをしているってことがなぜわからないんだろう。橋下さんは朝鮮学校の無償化の件で、北朝鮮がなんとかかんとか…と言って無償化の障害を作ったと記憶していますが、自分がそのいわゆる北朝鮮的な原理に従っていることにはお気づきではないようで。

あ、そうか、彼は専制政治と民主制とのたたかいをやってるのじゃなくて、単に金正日+主体思想に基づく専制政治と、橋下+皇国主義に基づく専制政治とのたたかいを演じているつもりなのね。

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2011/05/28

君が代条例関連

心臓をぎゅっとつかまれたようなすごくいやな気持ちです。不安が募ります。
こういう強権を振り回す有様は本当に悲しいです。

橋下知事は、免職も条例化すると言っているようです。違憲性が強いと思いますが、それを裁判で問うには誰かが犠牲にならなければならないでしょう。その苦しみを思うと、非常につらく悲しいです。無名の人々の犠牲を礎にして少しずつ積み上げられてきた権利や自由が、こんな風にいとも簡単に奪われてしまうという有様を見ると、絶望的な気持ちになってきます。

朝日新聞から記事をまとめておきます。

君が代不起立の教員、実名公表も 橋下知事、検討の構え


2011年5月18日21時52分

 「大阪維新の会」の大阪府議団が5月府議会で成立をめざす、君が代斉唱時の教員の起立義務化条例案について、維新の会代表の橋下徹知事は18日の記者会見で、不起立を繰り返した教員の学校名と実名の公表を検討する考えを示した。

 府は現在、懲戒処分した職員の実名を原則として公表していない。橋下氏は会見で「職務命令違反を繰り返す教員の名前は保護者も知りたいと思う。府民の総意をもとに実名公表の基準を考える」などと述べた。

 維新の会は5月府議会で「君が代条例」の成立を図り、9月府議会で起立を拒む教員の処分ルールを定める条例案を提出する方針。

 橋下氏はまた、処分条例案の対象を君が代不起立に限らず、他の懲戒処分にも広げる考えを示した。ただ、実名公表の対象を君が代不起立のケースに限るかどうかについては「よく考えなければ」と明示しなかった。

大阪府教育長「現場に任せて」 君が代条例巡り知事に


2011年5月19日15時37分

 「大阪維新の会」の大阪府議団が5月府議会で成立をめざす君が代斉唱時の教員の起立義務化条例案について、同会代表の橋下徹知事は19日、中西正人教育長と意見交換した。中西教育長は来春の卒業式から府立学校の全教員に起立を求める職務命令を教育長名で出し、不起立の教員には現場の指導で対応する考えを表明。しかし、橋下氏はあくまで条例化をめざす姿勢をみせた。

 中西教育長は「問題のある学校には、文書や口頭で教員に指導し、学校の現状に応じて粘り強い指導を続けていきたい」と述べた。これに対し、橋下氏は「僕の立場で号令をかける」と主張した。

 維新の会は君が代条例を5月府議会で成立させ、繰り返し起立を拒む教員を懲戒免職にする処分条例案を9月府議会に提出する方針だ。府教委はこれまで、教員の不起立が目立つ府立高校の校長を面談などを通じて指導。校長は指導に従わない教員に対し、文書で職務命令を出してきた。

 4月の入学式では府立高校27校で計38人が起立しなかったが、府教委は校長の職務命令が出ていた2人のみを戒告処分。残り36人は処分しなかった。地方公務員法により公立学校の教員は上司の職務命令に従う義務があるため、教育長が全教員に起立を求める職務命令を出せば、起立しなかった教員全員を懲戒処分することができる。

君が代起立条例に反対声明 教員ら「強制は教育なのか」


2011年5月25日

 大阪府内の教員、弁護士でつくる「日の丸・君が代」強制反対ホットライン大阪のメンバーが24日、「大阪維新の会」が府議会に議員提案する予定の「君が代起立条例」に反対するアピールを出した。「不起立を選択せざるを得なかった教職員の心情を無視し、自分に逆らっている者への敵意があるだけ」として反対の声を上げるよう呼びかけた。

 ホットラインは12年前の国旗・国歌法制定をきっかけに開設。毎年の入学式、卒業式の前後に教員らの相談に乗ってきた。だが法律の制定後、国歌斉唱時に起立しない教員への処分が進むにつれ、近年は相談件数も減って事務局の担い手も高齢化。学校現場でも団塊の世代の退職とともに「君が代」を歌うことに抵抗がない若手教員が採用され、斉唱時に立たない教員はごく少数になったという。

 メンバーの一人である府立高校教諭(52)は、特攻隊に志願した父が「教育にだまされた」と語るのを聞いて育ち、君が代は歌わないと決めた。国歌斉唱が導入された2000年度以降不起立を貫いてきた。

 だが橋下知事が不起立の教員を免職することも辞さない姿勢を打ち出すと、教員仲間から、「免職されては元も子もない。教師でい続けることを選ぶべきだ」と心配されたという。「私はもはや少数派かもしれないが、いろいろな考えがある中で、強制するというのはそもそも教育なのだろうか。ただ黙っていることはできません」と話した。(阿久沢悦子)

君が代起立条例案を提出 大阪維新の会、成立は確実


2011年5月25日21時40分

 大阪府の橋下徹知事が率いる地域政党「大阪維新の会」の府議団は25日、5月府議会で成立をめざす「君が代条例」案を議長に提出した。橋下氏が強調する教育現場の「服務規律の厳格化」を条例の目的として明記。政令指定市を含む府内の公立小中高校などの教職員が対象で、成立すれば君が代の起立斉唱を義務づける全国初の条例となる。

 条例案の名称は「大阪府の施設における国旗の掲揚及び職員による国歌の斉唱に関する条例」。

 維新の条例案に対し、大阪府議会の他会派は「すでに教委が起立を指示しており、条例化は不要」などと反発。ただ、維新が過半数を占めるため、条例成立は確実な情勢だ。

 条例案は、国旗・国歌法や教育基本法、入学・卒業式での日の丸掲揚と君が代斉唱を義務づけた学習指導要領の「趣旨を踏まえる」と定義。制定の目的には、府民とりわけ子どもが伝統と文化を尊重▽国と郷土を愛する意識の高揚▽府立学校及び府内の市町村立学校での服務規律の厳格化――などを掲げた。

 条例案はまた、君が代の起立斉唱を求める公務員の対象を、府内の公立小中高校と特別支援学校の教職員と明記した。府教委が任命・処分権を持たない大阪・堺の2指定市の教員も対象とし、公立校教員に的を絞っている。一方、小中学校の教職員に対しては、地方教育行政法に基づき市町村教委が「服務監督権」を持っているため、条例案では「市町村教委の服務監督を侵すものではない」と配慮を示した。

 条例案には罰則はなく、維新側は、教職員の規範を定める条例と位置づけている。この条例で義務化された起立斉唱を拒んだ教員は、地方公務員法で定めた公務員の法令順守義務に違反することになる。同会は9月府議会で、複数回違反した教職員を懲戒免職にすることなどをルール化した条例の成立もめざす。

 1989年に告示された学習指導要領と、99年制定の国旗・国歌法を踏まえ、各都道府県教委は君が代斉唱時に教員を起立させるよう公立学校長らに指示し、市町村教委に対しても指導・助言。各教委は校長の職務命令に従わない教員の処分を繰り返しており、09年度には東京都や大阪府、広島県などの6教委が教員24人を懲戒処分にした。

 ただ、処分をめぐる司法判断は割れている。最高裁は07年、君が代のピアノ伴奏を拒んで処分された教員の訴訟で「校長の職務命令は合憲」と判断。一方、東京高裁は今年3月、都立校の教職員167人の処分を「懲戒権の乱用」として取り消した。(池尻和生)

「起立強制条例案は憲法違反」 日弁連会長が声明で批判


2011年5月27日5時30分

 大阪府の橋下徹知事が率いる「大阪維新の会」の府議団が成立をめざす教職員に君が代の起立斉唱を義務化する条例案について、日本弁護士連合会は26日、宇都宮健児会長名で「起立・斉唱を強制することは憲法の思想・良心の自由を侵害する」などと批判する声明を発表した。

 声明は「教育の内容と方法に対する公権力の介入は抑制的であるべきという憲法上の要請に違反するもので看過できない」と主張。橋下氏が強調する「公務員組織の規律の厳格化」については「教職員は(憲法上)『全体の奉仕者』だが、職務の性質と無関係に一律全面的に公務員の憲法上の権利を制限する根拠とならない」と批判。府議会に条例案を可決しないことを求めた。

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記憶とは動的なものらしい

俗に「人は信じたいものを信じる」といいますが、それが外挿された架空のイメージなど様々なものに影響されているということが確かめられたそうです。

広告で生まれる「ニセの記憶」:研究結果 | WIRED VISION

この理論は、人間は記憶を呼び起こすたびに、その記憶を作り直し、ニューロンレベルで細部を微修正するという事実に基づくものだ。われわれは自分の記憶を、常に変わることのない「印象」ととらえ、それを思い出す「行為」とはまた別物として考えようとするが、実際はそうではない。 すなわち、記憶とは、常に変わらない情報が蓄積されているわけではなく、常に変化する「プロセス」であることが明らかになってきているのだ。いわば、思い出すたびに書き換えられるファイルのようなものだ。何かを思いだせば思い出すほど、記憶の正確さは失われて行く

記憶というのは、脳内ニューロンの結合パターンで、そのパターンは固定されていくものだと思っていましたが、どうやら、むしろ動的平衡状態として維持されているということのようですね。
生命現象がそもそも動的平衡状態としてとらえられるべきだという考え方と整合的で、なるほどなあと。

体験時の状況を正確に覚えているという意味での「確かな記憶」というものが、もはや原理的にありえない、となったならば、たとえば犯罪捜査での証言とか自白とかいうものの正当性をどのように評価したらいいのだろうなどと思ってしまいますね。

また、家族や知人のイメージやその人たちと過ごした情景も、実は自分の「思い込み」が混ざっていた…というふうに考えると、ちょっと怖くなってきますね。

あるいは、こうした虚偽の記憶を共有し、確かめ合う過程こそが、実は「家族や仲間になる」ということの真実なのかもしれません。

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2011/05/26

鹿児島でもできないかなあ

「日本は安全」香港の学生、観光地回りアピール : 巨大地震 : 特集 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

鹿児島にも中国からの留学生がたくさんいます。
中国からの観光客も増えてきているのですが、今年は打撃が大きいみたい。
県や関係団体などに呼びかけて似たようなことができたらいいなあと思うのですが…。

 香港大学日本研究学科の学生ら15人が、福島第一原発の事故で広がる「日本は危険」という負のイメージの払拭に一役買おうと、北海道や東京の観光地を回っている。

 帰国後、自分たちの体験を交流サイトのフェイスブックやブログで発信し日本観光は安全とアピールする。

 札幌市時計台などを25日に訪れた1年生の鍾楚燕さん(19)は読売新聞の電話取材に、「札幌の町の様子からは震災の影響は全く感じられない。私たち普通の学生が食事や観光を楽しんでいることを知ってもらえれば、日本を敬遠する香港市民の気持ちも変わるはず」と話した。

 東日本大震災の発生により、4月に香港から日本を訪れた旅行者数は前年同月より87%も減った。

(2011年5月25日18時13分 読売新聞)

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2011/05/20

どさくさ紛れにまた一歩…

参議院の憲法審議会の規程が参議院で可決されました。
改憲に向けた手続きがまた一歩進みました。
今回のことが大きいのは、これで改憲のための制度はすべて整ったということです。
つまり、あとはやるかやらないかだけ。

報道では、審議会の委員選定などは白紙状態で当面は動き出さないだろう、という見方が多いようです。
でも、いずれは動き出すことになるでしょう。
これまでも、
「憲法に改正規定があるのに、その実際を規程する法律・制度がないのはおかしい」
という論理を改憲派は主張してきたし、その延長として、
「審議会があるのにその規程がないのはおかしい」
という主張があったわけです。
では次には、
「審議会があるのに委員もおらず、活動もないのはおかしい」
という主張が出てくるのは明らかでしょう。そして、憲法の審議とは改憲のための審議に他ならないわけです。

改憲派からすれば、いつでもやれる準備は整った、あとはいつやるかだけの問題です。
そして、改憲したい最大の理由は、9条のこと。さらには国民主権の制限です。

自民党はもちろん改憲派ですが、民主党は混在しています。そしてどちらかといえば、改憲派のほうが優勢でしょう。もっとたちが悪いと思うのは、民主党には、権力が壟断され、制度が恣意的に運用されることへの警戒感がはなはだ薄いと思われることです。民主主義を有効に機能させるためには、為政者からすれば非常に面倒かつ非効率に思われることでしょうが、権力抑制的な規則や運用こそが最も重要なものであるにも関わらず、です。

今回の参議院の規定も、報道によれば、ねじれ国会で民主党が自民党に歩み寄る材料に使われたと言われています。国家の背骨にあたる憲法の取り扱いを決める議論を政争の具に用いるというルーズさには、民主主義というものが本来不安定で、その維持には不断の努力が必要だということがわかっていないという印象を受けます。「平和ボケ」とはまさにこのことでしょう。

残念ながら、あちこちの首長にプチ独裁者が高支持率で選出され、他人の芝生を土足で荒らす所業が喝さいを受ける世の中です。改憲派の狙う改憲案が通ってしまう恐れは十分にあると思います。

最後にいくつか目にとまった報道類を残しておきます。

憲法審査会 規程の制定に道理ない(5月19日)-北海道新聞[社説]

参院はきのうの本会議で改憲案を審議する憲法審査会の規程を制定した。

 民主、自民、公明各党などが賛成し、共産、社民両党は反対した。

 憲法審査会は2007年に成立した国民投票法に基づいて衆参両院に設置された。その運営手続きを定めた規程は衆院では09年に制定されている。衆参両院で審査会規程が設けられたことにより、形の上では国会での改憲審議の土俵が整った。

 しかし改憲を政治日程に乗せる環境はなく、今回の制定にはなんらの道理もない。衆院ではいまだに委員が選任されておらず、参院でも審査会を動かすめどは立っていない。

 ではなぜ、この時期に規程を設ける必要があったのか。

 首をかしげるのは民主党の路線である。民主党は2年前の衆院での規程制定の時には野党として反対し、当時政権にあった自公両党の強引な採決を批判した。

 ところが今回は一転して自公と足並みをそろえた。わかりにくい方針転換の背景には、規程制定を求める自民党などに配慮することで、野党が多数を握る参院での法案審議に協力を得たいとの思惑もあるようだ。

 あまりに便宜的な対応である。憲法論議は数の論理によらずできる限り各党の合意を得て進めるべきだ。急ぐ必要のない規程制定について民主党から説得力のある説明はない。

 民主党は規程制定に符節を合わせたように、党の憲法調査会を復活させ、前原誠司前外相を会長に充てる人事を決めた。憲法をめぐる党内論議を活性化させるためだという。

 前原氏はこれまで集団的自衛権の行使に積極的な立場をとり、最近も改憲のハードルを下げる必要があるとし、厳格な改正手続きを定めた96条を改めるよう主張している。

 もとより議員としての憲法論議は自由だが、こうした姿勢で党内の意見集約を図るつもりなら問題だ。

 いま政治に必要なのは大震災の救援・復興に向けて、憲法25条が保障する「生存権」を確保するために全力を挙げることだ。

 被災地ではなお11万人以上が避難生活を余儀なくされ、原発事故は収束の見通しが立たない。そうした状況下での改憲論議は的外れであるばかりか国民の支持も得られまい。

 与野党は、欠陥だらけと評される国民投票法を放置してきた。同法は「任期中の改憲」を掲げた安倍晋三首相の下で強行されたが、参院特別委が付帯決議で求めた最低投票率など民主主義のルールにかかわる検討事項は全く論議されていない。

 とりわけ民主、自民二大政党の責任は重い。成立の経緯と内容に問題が多い同法は廃止するのが筋だ。

民主、憲法審査会規程採決棄権の4氏を注意 : 政治 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

 参院民主党執行部は18日、参院本会議での参院憲法審査会規程の採決を棄権した相原久美子、有田芳生、今野東、田城郁の4氏をそれぞれ口頭で注意した。


 大河原雅子氏は19日に注意する。

 ◆参院憲法審査会規程の採決を棄権した民主党議員と棄権理由◆

 相原久美子氏「国民投票法に反対したので、賛成することには忸怩
じくじ
たる思いがあった」

 有田芳生氏「内面の理由から判断した」

 大河原雅子氏「いま採決しなければならない理由がない」

 今野東氏「理由は何も言わない」

 田城郁氏「ノーコメントだ」

(2011年5月19日00時20分 読売新聞)

きょうの潮流 2011年5月20日(金)

 「予算(案)を参議院に送る直前に突如として修正案として出そう。もう時間がないから、あーあーといっているうちに通してしまおう」▼1954年、日本に原子炉をつくるための予算がついたいきさつです。語っている人は中曽根元首相。当時、衆院議員でした。政権党に“修正案に反対するなら予算を通さない”と迫り、認めさせました▼中曽根氏によれば、「それで日本の原子力は動き出した」。いまや、原発は54基におよびます。しかし、わが国の原子力事始めは、国会でのまともな議論を素通りした政治の取引から出発したのでした▼「憲法は日本の一番大事な国の決まりだ。なぜいま急いでやらなければいけないのか」。こちらは、2年前の民主党の参院議員会長の発言です。参院では憲法審査会規程の採決に応じない、という話です。規程は、憲法「改正」の原案を審査し提出する憲法審査会の運営手続きを定めます▼ところが、政権をとった民主は、自民や公明とともに規程を可決させました。「ねじれ国会」乗り切りへ自民に歩み寄った、といいます。「一番大事な国の決まり」を、取引の材料におとしめるつもりか▼原子力といい、憲法「改正」の準備といい、重大事をわけの分からないうちに通す政党・政治家。震災や原発事故への対応の遅れは「非常事態」を想定しない憲法の欠陥のせい、という説にいたっては責任逃れもはなはだしい。欠陥憲法だという「新憲法制定議員同盟」の会長は、いまも原発推進の中曽根氏です。

憲法審査会規程に対する紙議員の反対討論/参院本会議

 日本共産党の紙智子議員が18日、参院本会議で行った憲法審査会規程に対する反対討論は次の通りです。

 私は、日本共産党を代表して、憲法審査会規程案に反対の討論を行います。

 なぜ、いま憲法審査会規程なのでしょうか。

 そもそも憲法審査会は、4年前(2007年)、改憲手続き法の制定にともなう国会法改定で、改憲を目的とした憲法の調査を行い、「憲法改正原案」を審査し提出する機関として規定されたものです。当時、安倍政権のもとで自民党などが目指す9条改憲のスケジュールにそって、慎重審議を求める圧倒的多数の国民の声を無視し、強行成立させました。この横暴な自民党政治に国民はノーの審判を下しました。そうした経過から、今日まで参議院は審査会規程をつくらず、審査会を始動させてこなかったのであります。

 ところが今回、菅政権は「ねじれ国会」をのりきる思惑で自民党の要求を受け入れたといわれています。憲法改正にかかわる問題を政権維持の手段にするなど、言語道断であり、断じて許されません。

 提案者は、「改憲手続き法が成立して4年もたつのに、憲法審査会規程をつくらないのは立法不作為だ」としきりに言いますが、この議論は「憲法に改正規定がありながら、手続き法がないのは立法不作為だ」と言って手続き法を強行した4年前の理屈と同じです。

 しかし、審査会規程がないことで、国民の権利が侵害された事実はどこにもなく、「立法不作為」論はそもそも成り立ちません。

 だいたい国民は憲法改正を求めてはいません。

 この十数年間、改憲勢力は執拗(しつよう)に改憲の機運を盛り上げようとしてきましたが、国民はそれをきっぱりと拒否してきました。今日にいたるまで、改憲勢力が主眼とする9条改憲を求める声は、どの世論調査でも一貫して少数であり、多数になったことは一度もありません。

 したがって改憲手続きを整備する必要は、まったくないのです。審査会規程が未整備であることを問題にするのなら、むしろ、改憲手続き法そのものを廃止すべきです。

 しかも改憲手続き法の内容は、国民主権の原理に反し、どんなに投票率が低くても国民投票が成立し、有権者の2割台、1割台の賛成でも改憲案が通る仕組みとなっており、公務員や教育者の国民投票運動を不当に制限していることなど、きわめて不公正で反民主的なものです。

 だから、民主党も手続き法に反対し、衆議院の審査会規程に反対したのではありませんか。

 参議院では、手続き法の採決に際して、民主党が提案し、最低投票率の問題など手続き法の根幹にかかわる18項目の付帯決議を議決しています(2007年5月11日憲法特別委員会)。この付帯決議で指摘された問題は、今日までまったく議論されていません。

 にもかかわらず、民主党は、衆議院で反対したものと同じ内容の規程案を自ら提案し、何らの議論もなく決定しようとしています。いったい国民にどう説明するのでしょうか。その姿勢がきびしく問われています。

 いま、未曽有の大震災と原発事故のもとで、政治がやらなければならないことは、生存権を保障した憲法25条を生かし、憲法の立場に立って、何よりも人命と生活を最優先にして、被災者を救援し、原子力災害の危険を除去し、そして生活再建と復興にむけてあらゆる手をつくし、全力をあげることです。こうした重要課題が山積しているときに憲法審査会規程を制定することは、断じて認められません。

 すべての人々が安心して平和に暮らす権利を定めた日本国憲法の精神と原理を全面的に生かしていくことが求められていることを強調し、私の反対討論を終わります。

憲法審査会規定、与党の本会議採決に抗議する - 保坂展人のどこどこ日記

こちらは2009年6月の衆議院での議決の時のものです。
保坂氏はこの記事を残されると思うので、そこで引用されている辻元清美氏の反対討論だけこちらにもとどめておきます。

保坂氏が

2年前の採決以上に、与党のなかから緊迫感が感じられない。この採決がどのような意味をもつのか、ピンときていない様子だった。自分が歴史のなかで果たす役割を自覚しない国会議員が多すぎる。私たちはいま時代の転換点にいることを、あらためてかみしめるべきだ。
と述べたことは、私も同感です。

 社民党の辻元清美です。

私は、社会民主党・市民連合を代表して、衆議院憲法審査会規程の制定に反対の討論をいたします。

 本日、この本会議で採決を強行することは(ヤジ:強行してねえだろ!)、立法府として、2年前と「同じ過ち」を繰り返すことであり、これは、前回以上に愚かな行為であると、まず、申し上げなければなりません。

 みなさん、もうお忘れでしょうか。
2年前、国民投票法案の与党案が、この本会議場が騒然となる中で、強行採決されたときのことを、もう一度思い出していただきたいと思います。
当時、与党推薦の参考人で改憲推進の立場の方からも、「力任せに進めれば、この国が割れてしまう」と、非難の声が上がる中での採決でした。

 新聞でも「廃案にして出直せ」「時期も運びもむちゃくちゃだ」と批判されました。(ヤジ:朝日新聞だろ!)

当時の総理大臣は安倍晋三さんで、「私の内閣で憲法改正を成し遂げる」という発言を繰り返していました。それに対して、「憲法は国会案件であるのに、行政府の総理大臣が音頭を取るのは、三権分立の意味を理解しているのだろうか」という懸念の声が、与党側からも出る中での、強行採決ではなかったではないですか。

この経過は、賛成・反対の立場に関わりなく、憲政史上、「恥ずべき行為」であったということを、皆さんに、思い返していただきたい。

このような政府・与党の強引なやり方に対して、国民は参議院選挙で、ノーを突きつけたのではないですか。(ヤジ:年金だ!)

 憲法という最高法規を論ずるにあたって、もっとも大切なことは、「主権者たる国民の民意」と「議会内のコンセンサス」です。これが、立憲主義の国の、国際的な常識です。

 憲法は今の与党の「私物」ではありません。衆参両院での調整もなく、さらに、衆議院の任期が残り3ヶ月という時期に、憲法審査会規程の制定を強行する必要性は、どこにあるのでしょうか。

 まさか、「政権交代の前に既成事実を作ってしまえ」という意図ではないと信じたいところですが。そのような「浅はかな行為」ととられても仕方がないと申し上げなければならないのは、情けない限りです。みなさんいかがでしょうか。

何をそんなに急いでいるのでしょうか?先ほど自民党の登壇者から、憲法を論ずるにあたって大切なのは、与党の度量と野党の良識だという発言が紹介されました。

本日、与党だけで採決する、それに突っ走ろうとすることが、与党の度量ですか。与党のあせりではないですか、みなさん。(ヤジ:野党の良識はどこいった!)

堂々とやりましょうよ。

 最後に「立法府の良識をとりもどそう」と呼びかけて、私の反対討論を終わります。

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2011/05/17

ちょっと強くなったらすぐに本性むきだし。わかりやすい人。

君が代で立たない教員辞めさせる 大阪府の橋下知事 - 47NEWS(よんななニュース)

「国旗国歌を否定するなら公務員を辞めればいい。身分保障に甘えるなんてふざけたことは絶対許さない」

虚構の皇国blogさんが「「日の丸・君が代」フェティシズム」とおっしゃっていますが、まさにその通りの事態が進行しています。

特定の「愛国心」とやらのデモンストレーションを権力でもって強要する、これこそまさに、日の丸・君が代が象徴する「日本」の麗しき姿そのものですね。

日の丸・君が代って明治以来の中央集権とファシズム、皇国史観の象徴なのに、これが地方分権とか大阪都とかを唱えて、東京中心の構造を打破するとか言ってる人の本質であるわけです。

地方分権とか言いながらその本質は結局のところ、恫喝を恫喝と思わない、プチ独裁者。まったく、戦前からのニッポンの伝統にあいふさわしい。これを大阪府民の過半数が支持しているわけですから、反権力とかいうナニワの伝統とやらもお里が知れるってものです。


 大阪府の橋下徹知事は16日、入学式や卒業式での君が代斉唱時に教育委員会などの指導に従わず起立しない教職員について「辞めさせるルールを考える」と述べ、排除していく考えを明らかにした。強硬な姿勢に教職員側の反発も予想される。

 知事は「国旗国歌を否定するなら公務員を辞めればいい。身分保障に甘えるなんてふざけたことは絶対許さない」とも強調。府庁で記者団の質問に答えた。

 知事が代表の「大阪維新の会」の府議団は、教職員に起立を義務付ける条例案を5月議会に提出予定で、提出されれば可決の見通し。

2011/05/16 21:40 【共同通信】

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2011/05/09

久しぶりに

忙しくて(まさに心を亡くしている状態で)しばらくアクセスしていなかったら、スパムコメントの山になっていましたよ!

面倒なので全消し。

部屋の温度が26度。湿気も多くてムシムシ状態。
5月の初めからエアコンというのも嫌なので、なんとかがんばりたいと思っていますが、汗だくです。

ブルボンのしっとりソフトクッキー、ダイエーとジャスコには相変わらずないのですが、ニシムタに入荷!
さっそく買いだめしました(と言っても2袋だけ)。

しかし、ほっくりと柔らかな生地にミルクっぽい甘さのお菓子って、暑いときにはいまいち食べる気になりませんね。
気温と嗜好って関係あるんだなあ。

明日から中国出張。行きたくないけど行ってきます。帰りは土曜日の予定。

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