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2013/06/20

同じ穴のなんとやら

どれほどその地域のことを深く知っても、また、その地域に長く暮らしても、必ずしもその地域に親しみや共感を感じるようになるとは限らない。
たとえば、中国でビジネスをしている人が書いた本の中には、中国人の蔑視とあざけりに充ち満ちた本は珍しくない。

国際交流や外国での長期滞在、地域研究が何の役にも立っていない事例。
1.「対馬は韓国のものだ」と言い出した韓国人:日経ビジネスオンライン
2.「中華世界」復活を喜ぶ韓国人:日経ビジネスオンライン
まだ続くそうですが。…やれやれ。

岡本隆司(おかもと・たかし)京都府立大学文学部准教授
鈴置高史(すずおき・たかぶみ)日本経済新聞社編集委員
お二人の対談なんだそうで。
鈴置さんは、ソウル特派員(87~92年)、香港特派員(99~03年と06~08年)。
岡本さんは、専門は近代アジア史とのことで、中国朝鮮を中心とした研究があるみたい。

社会の固有性に着目して社会の動きを読み解くというのはごく当たり前の研究態度だけど、その一部の反応性を国民性や文化みたいな曖昧な概念に回収して語ってしまうってのは、史学者なら最も避けるべき論法なんじゃないのか?歴史=大きな物語みたいなビジョンは、もう時代遅れの「愛国」な人たちのよすがぐらいにしかならないと思うが…。岡本氏はこの対談が公開されて、恥ずかしくないんだろうか?

どんな社会にも質の低い主張をする人たちはいて、そうでない人たちもいる。
また、相手の言動には自分の言動も反映されている。
そういう簡単なことを無視したお話は、相変わらずつまらないし、なんでも困ったことは全部相手の問題にしてしまっていて、地に足が付いた建設的な話はちっとも出てこない。
そして、人間の下劣な心性を刺激して、醜いゼノフォビア、差別と簡単に結びつく。

下記のごとく、さっそく、下劣なコメントが集まっている。においをかぎつけた虫が好物のエサにたかっているかのようだ。
上記1のコメント欄
上記2のコメント欄
言い方は一見ソフトなものがおおいけど、それこそがまさに上品な差別。「私は差別と黒人が嫌いだ」と同じで、一番厄介なものでもある。
そして、ネットでおなじみの人々。
京大教授 「韓国人とまともな議論は不可能。反日のことしか頭にない。」:特定しますたm9(`・ω・´)
こっちの方がむき出しなだけに、まだかわいげがある。いや、とんでもないんだけど。

編集委員には何も期待しないけど、せめて研究者であるならば、自分が何を引き寄せるのか、自らの言論の政治性や品性について十分に内省的であってほしい。岡本氏ではないけれど、たとえば、かつて京大法学部の看板であった高坂さんのあるお弟子さんの惨憺たる現状を見ると、しみじみとそう思う。

◆ ◆ ◆ ◆ ◆
追記(2013年6月21日)
似たような話は続くもので。
「中国人うそつき」法務局支局長、人権研修で : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

「フィリピン人はちゃらんぽらん」「中国人は自己主張、自尊心が強く、うそつき」
なんだそうです。
うん、法務省の本音が出ましたね~。

国連「人権侵害的なひどい発言は抑制して下さいよ」
政府「別にそうする義務はないし」
って情けない話が先日あったばかりですけど、なかなか面白いです。
ああ、そう言えば参事官が、別に左翼系団体じゃない市民団体を「左翼のクソども」呼ばわりしてみたり、総理大臣が、自民党支持者を含むTPP反対派を「左翼が妨害」とか言ってみたりしてましたね。中山さんって人が、「慰安婦の化けの皮」とか言ってたりしていたので、みんな「これくらい言ってもいいんだな」ってネジが緩んできたのでしょうか。いい感じです。

「中国人うそつき」法務局支局長、人権研修で

 広島法務局東広島支局長(58)が、広島県大崎上島町で開かれた人権問題の研修会で外国人を差別する発言をしていたことがわかった。


 町などは「不適切」として支局長に見解を求めている。

 町などによると、研修会は、町や企業など42団体でつくる「町企業関係者等人権推進協議会」が17日に企画し、協議会のメンバー約30人が参加した。

 支局長は講師として招かれ、「雇用と人権」と題して講演。外国人雇用の注意点を語る中で、「フィリピン人はちゃらんぽらん」「中国人は自己主張、自尊心が強く、うそつき」などと発言した。「分かりやすく説明するために少し耳障りな言葉もあったと思うが、公の場ではこのような発言はしない」とも述べた。

 終了後、参加者から「発言の真意を知りたい」との声があり、同協議会は19日、支局長に対し、「外国人雇用の阻害につながる不適切な発言で、不快感を与えた」と書面で見解を求めた。

 支局長は取材に応じておらず、同法務局は「事実関係を調査中でコメントできない」としている。

(2013年6月21日09時21分 読売新聞)

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