« 2013年7月 | トップページ | 2013年9月 »

2013年8月の12件の記事

2013/08/15

改めて思いをいたす日

「日本が白人の手からアジアを解放したのではなく、『黄色い白人』の占領・軍政・支配への抵抗をつうじて、第二次世界大戦以後の東南アジア諸地域の独立運動が成長していったのである」
皮肉ではあるが真実をうがっていると思います。この言葉の重さを常に忘れずにいたい。

安倍首相は靖国神社への参拝こそ控えたものの玉串料は納めたそうです。
どうしても謙虚になれない、他者の存在を理解できないその心情が、腹立たしくもあり悔しくもあり哀れでもあります。
8月15日は多くの日本人にとって重い日の一つですが、国際的にはむしろ9月2日が知られていることも重要でしょう。

東京新聞: どんな国家や民族にも、目を背けたい歴史があり、それを正当…:社説・コラム(TOKYO Web)

【コラム】筆洗(2013年8月15日)
 どんな国家や民族にも、目を背けたい歴史があり、それを正当化するための言い訳や理屈はいつか「神話」となり、過去を直視できなくする、と先日の小欄で米国の原爆神話のことを書いた▼日本にも神話はある。「大東亜共栄圏」という理想を掲げた聖戦が、アジアの国々を植民地支配から解放した、というのはその一つだろう。確かに欧米の植民地政策に苦しんだアジア各国は太平洋戦争の後、次々と独立を果たした▼その内実はどうだったのか。当初は「解放者」として歓迎された日本軍は、かつての支配者と同じか、それ以上の圧政を敷き、日本の占領地域には抗日組織が生まれる▼「日本が白人の手からアジアを解放したのではなく、『黄色い白人』の占領・軍政・支配への抵抗をつうじて、第二次世界大戦以後の東南アジア諸地域の独立運動が成長していったのである」(黒羽清隆著『太平洋戦争の歴史』)という視点は説得力がある▼フィリピンで捕虜になった大岡昇平さんは『レイテ戦記』にダバオの老人の言葉を引用した。「スペイン人はよくなかった。アメリカ人は悪かった。日本人は一層悪かった。しかし最低なのは二度目に来たアメリカ人だ」▼生きる時代、土地を人は選べない。あの時代に生まれたらどう生きていただろう。自分の身を置いて想像してみる。きょうは戦後六十八回目の八月十五日。

| コメント (0) | トラックバック (0)

2013/08/13

YouTubeの「ザ・ファクト」100人アンケートは幸福の科学の宣伝

どうにも仕事に乗り切れないので、せせらぎか森の音か環境音でも流そうと思ってYouTubeを開いたのが悪かった。
突然気持ち悪いCMが始まって仰天。→「ザ・ファクト」100人アンケート!安倍首相は靖国参拝すべき?

なんじゃこりゃぁ!アメリカで大恥をさらして各国の日本への風当たりを強くした "The Facts" と "Yes, we remember the facts."が、今度はYouTubeで宣伝かいな!?

とびっくりしましたが、説明を読むと、幸福の科学のネット番組の宣伝でした。

幸福の科学は良く知られているとおり極右的主張を繰り広げている困った人たちですが、しかしニッポンを称揚する宗教って、昔からですが、どうしてこう右翼的方向へ行っちゃうんでしょう。
「ニッポンは正しい!ニッポンを悪く言うな!ニッポンは強い!もっと強くなる!」
みたいな方向でしかアイデンティティを作れない精神ってかなり悲しいものがあるといつも思うのです。
ともあれ、YouTubeも商売でしょうけどこのCMは勘弁してほしいなあ。幸福の科学、お金持ってるなあ。

というわけで、結局仕事に乗り切れず思わずこんなメモを書いてしまう始末。思わぬ厄災でした。
…とか書いてる暇があったら仕事しよう…。

| コメント (0) | トラックバック (0)

2013/08/12

親切でびっくり

突然カメラのキタムラから電話がかかってきました。

何かと思ったら、昨日、買い物をしたときに、うっかりおつりをもらい忘れていたそうです。400円ぐらい。
わざわざ知らせて下さって、おまけに現金書留で送って下さるとのこと。

かえって恐縮するぐらい。
こっちから取りに伺えばいいんですけど、ちょっとそちら方面へ行く都合がないのでお言葉に甘えてしまいました。
ありがたいことであります。

| コメント (0) | トラックバック (0)

2013/08/11

認知の偏りの例

日本共産党は用法用量をよく守って利用しましょう - Togetter
他の政党、たとえば自民党とかについては、「用法用量をよく守って」とかいう発想は出てこないわけで。この時点で認知がゆがんでるのが明らかだけど、本人は気がつかない、と。
大体、社民党なども含めて左派と見なしても圧倒的少数なのに何を警戒しているのやら…。オーバードーズしてるのは自民も含めた極右のほうだというのに。
いい加減50年以上も前と同様のアカ呼ばわり。いつまで昭和のノリなんだか。
こういう漠然とした不安をあおるやり方は、政策的な批判などとは違うレッテル貼りで、政党政治を腐らせる有害な宣伝だということに気づくべきなのだが…。「保守」の左翼攻撃って、いつもこればかりなんだよね。イメージの話ばかりで政策論争を窒息させる。やれやれ…。

| コメント (0) | トラックバック (0)

2013/08/10

音楽ドキュメント「涙の書」~作曲家・譚盾(タン・ドゥン)の世界~

世界的作曲家の譚盾さんがぶら下げていたカメラはCanonのG11だった。テレビ見るまで全く知らない人だったけど一瞬で旧知の友人になった気分。

閑話休題。
NHKネットクラブ 番組詳細 音楽ドキュメント「涙の書」

映像と音楽が融合したステージで世界的な人気を集める作曲家タン・ドゥン。今年5月NHK交響楽団のコンサートで最新作を披露した。テーマは中国に伝わる謎の文字「女書」。女性だけが使ってきた不思議な形の文字だ。その文字が紡いでいた涙の物語とは?希望とは?タン・ドゥンは現地で女書の世界を撮影しては13楽章からなる交響曲を作り上げた。メインの楽器に選ばれたのはハープ。リハーサルや本番の演奏までを伝える。
たまたま録画に引っかかってはじめを見て驚愕した。女書という特殊な文字の伝承、1970年代には湖南省で40以上の村に伝わっていたが、現在伝承者は6人だけだという。いつ頃作られたものかはわかっていない。かつて女は学校に行かせてもらえず、読み書きを学ぶことも許されなかったのか。ひょっとしたら読み書き自体を禁じられていたのかもしれない。女書は筆の代わりに木の枝で、炭の代わりに鍋底の焦げ付きが使われたとも言う。「女は手羽先を食べさせてもらえなかった。手羽先を食べると飛べようになると言われていて、女が飛ぶことは許されなかったから」という土地の昔語りを聞きながら、纏足の歴史と「結婚の日は悲しくて仕方なかった」という老婦人たちの声が紹介される。*1
湖南省の古い農村の風景と、普段私たちがなかなか触れる機会がない中国の民衆史。語り部は自分たちの父母、祖父母の世代の人たちで、現代の人に間違いないのだが、古い伝統を受け継ぐ農村の生活を背景にして登場するので、まるで100年前の人が歴史を語っているかのような重厚感だ。

さて、番組は現代作曲家の譚盾(いい人なんだけど、すごいお金持ちみたいで乗っている車、着ている服がやたら上等で、それがまた農村生活とのすごいギャップになっていてそれも見所)が、この女書とそこにまつわる女たちの歴史・物語に魅せられて作曲が…というふうに展開するのだけれど、残念ながら録画は途切れてみられなかった。
ただ、番組のはじめではN響の音楽家たちとの練習風景があって、N響はもちろん世界のスーパートップ楽団に比べれば見劣りがするけれども、間違いなく超人の域にいる演奏家の集団。その超人(というか、神?)たちが普段着を着て楽器を操っている様が見られるのも、また身震いするほどの興奮。いやー音楽って本当にすごいですね。

あと、番組内で、譚盾が触れていたピアノがすごかった。鍵盤が一つずつ塗り分けられていて、骨組みだけ。まるで機織りの機(はた)みたいに見えるんだけど、ピアノだという。譚盾は、その鍵盤に触れながら作曲のモチーフを紡ぎ出していく。
たぶん古いピアノを改造?したものだと思うけど、あれは欲しいなあ。ピアノってあんな風にめちゃくちゃにしてしまってもいいんだ。なんだか、もっと自由になれよ、と言われている気がした。
*************

*1. ただ、成城大学の劉氏が書かれた「『女書(ニュウ・シュウ)』とは?世界で唯一の女性だけの文字と歌」カレイドスコープ|NHK交響楽団によると、女書の実像は少し違うようだ。すなわち、

女性が漢字を学ぶチャンスの少なかった時代には、女文字が書ける人も多くはありませんでした。したがって、女文字が書ける女性は「君子女(ジゥン・ズー・ニュウ)」と自称していたそうで、たいへん誇らしい存在でした。
とのこと。また、女書がある湖南省江永県は比較的豊かな農村で、女性は農作業をせず針仕事に従事し、また女性だけが集まる行事が様々あるということで、貧困と差別の苦境を耐える抵抗の文学のような意味づけは一面的な見方になるようだ。
*************
NHKクラシック トピックス:NHK
音楽ドキュメント「涙の書」
~作曲家・譚盾(タン・ドゥン)の世界~(仮)
BSプレミアム 3月27日(水)午後3:00~4:00

中国湖南省の村々に"女たちの間でのみ書かれ読み継がれる文字"がある。
世界的に活躍するアカデミー賞・グラミー賞作曲家の譚盾(タン・ドゥン)氏は、かねてより故郷に伝わるこの文字に深い関心を寄せている。

そして、この不思議な文字"女書"で伝えられる物語をテーマに、今年の5月22日、NHK交響楽団による世界初演に向けた創作に取り組んできた。

これは同時に、タン氏にとって、ドキュメンタリーと音楽の融合という新たな可能性を探る試みの場ともなった。
番組では、タン氏とともに湖南の村々に女書を取材、音楽作品が誕生するまでを描く。

譚盾(タン・ドゥン)

現代中国を代表する作曲家。1957年、中国湖南省生まれ。文化大革命期、政府の命令で農業に従事しながらも、農民楽団を結成。村に残るシャーマニズムの影響を受けた独自のスタイルは、この頃に培われた。
その後、北京音楽院に学び1985年渡米、コロンビア大学博士課程で現代音楽を学ぶ。

中国返還式典のため「交響曲1997天地人」以降、2008年北京オリンピック、上海万博への作品提供など、様々なシーンで活躍を繰り広げている。映画「グリーン・ディスティニー」でグラミー賞、アカデミー賞を授賞。NHK交響楽団とも縁が深く、委嘱作品「門」、オペラ「TEA」などを作曲・指揮。2011年中国ベストアーティスト賞受賞。

| コメント (0) | トラックバック (0)

2013/08/07

心の問題で自由

首相「閣僚の靖国参拝、心の問題で自由」と容認  :日本経済新聞
日の丸君が代への起立斉唱の拒否については「心の問題で自由」とは絶対に言わないくせにね。

追記
産経しか見あたらないので微妙ですが…。
旭日旗使用「問題なし」政府、見解作成へ 韓国の反日ナショナリズムを牽制+(1/3ページ) - MSN産経ニュース
本当だったら頭が痛い。外交を自分から難しくしてどうするのか(このところずっとだけど)。
この旗が遥か昔からどういう意味合いで受け取られているか(使われているか)良く知っているはずなのに。自分の気持ちは最優先、他人の気持ちは分からない。というか逆なでしてるんだから良く知っているのか…。

旭日旗は嫌がらせの旗 - vanacoralの日記
こちらの指摘の通りだと思います。サッカーの試合で掲げた人は明らかに嫌がらせのツールとして使ってる。愛国者なら糾弾しないといけないレベル。韓国サポーターが安重根とかを掲げるのはまだわかる(止めた方がいいと思うけど)。

| コメント (0) | トラックバック (0)

2013/08/04

インターネットは便利ですね

ちょっとぐぐるとすぐ答がわかりますから。

しばらく前に、近所の自治会掲示板に1枚のポスターが貼られていたのです。こんな感じ。

Twitter / sekibbb: 私、日本人でよかった。 このポスターを作ったのは、 皇室を ...

見た瞬間、事故りそうになりました。運転中だったので。

あんまり気持ち悪いので近寄りもせず急いで離れました。
自治会掲示板に貼ってあるのがさらに気持ち悪さをあおっています。

で、この前また通ったら、まだ貼ってありました。すっかり忘れていたので二度びっくりです。
さっきふと思い出して検索したら上のが出てきた次第。
ついでにこんなまとめサイトがヒットしました。

【怪奇現象】 「私、日本人でよかった。」というポスターがそこら中に貼られる事案が発生 | 【2chまとめ】ニュース速報嫌儲板

私以外にも気持ち悪いと思った人がいるんだなあと思ってちょっとほっとしたというか。

| コメント (0) | トラックバック (0)

抗議文の原文が必要ですね。

こちらに触発されて。
日本右翼の言いがかりレベルが異常な域に達している - 誰かの妄想・はてな版

【米西部で慰安婦像設置】「賛同」は虚偽 東大阪市が米グレンデール市に抗議 姉妹都市解消も - MSN産経ニュース
「東大阪市が設置に賛同したかのような虚偽の記述があるとして、東大阪市がグ市に抗議文を送っていた」
という感じで、
従軍慰安婦の銅像設置に東大阪市が賛成したとされた!東大阪市が怒った!
みたいな報道です。

でも、上記「誰かの妄想」で紹介されているグレンデール市の文書はそんな感じには読めません。要するに、

  • 各姉妹都市に「うちの広場に姉妹都市の記念碑とか建てられるスペースを作るんだけど、記念碑とか建ててみたいと思う?」と聞いたら、みんな「思う!」って答えてくれた
  • 記念碑の維持費は姉妹都市から出資してもらってまかなうから市の財政には直接負担にならないよ
という話です。記念碑スペースの維持は6つの姉妹都市全部から共同出資だよと読めないこともないけれど、記念碑を建てていない市も出さないといけないと読むのはちょっと無理じゃないかなあ。なのに、どうしていきなり抗議文という激しい意思表示になるんでしょう。そもそも疑念があるなら問い合わせれば済むことですよね。姉妹都市なんだし。
で、はてな?と思ってグレンデール市のウェブサイトを軽く検索しましたけど、やっぱりこの文書以上の記述は出てきませんでした。

東大阪市は本当に「従軍慰安婦の銅像設置」に自分たちが賛成したのは虚偽だと抗議したのでしょうか。だとしたら市役所の英文解釈の水準が恥ずかしいのでは…?英語を読み間違えた上に、直接問い合わせないでいきなり抗議文って、ちょっとものすごく恥ずかしくないですか。いや私も人のことは言えないので間違ってるかもしれないけど。

で、他のニュースを検索したら、こんなのがありました。共同通信配信です。
Mayor sends protest letter to Glendale | The Japan Times

AUG 2, 2013
OSAKA – The city of Higashiosaka, Osaka Prefecture, has sent a letter of protest to its sister city of Glendale, California, claiming the U.S. city has made false statements regarding the “comfort women” memorial it recently unveiled, municipal officials said Friday.

The statement in question, found on the Glendale city website, says each of its sister cities has “expressed an interest in developing a monument or memorial” within the park space where the bronze statue of a woman in traditional Korean clothing was erected to represent Korean women forced into sexual slavery by the Japanese military.

“A maintenance fund will be established to cover the cost of any general maintenance and any vandalism or graffiti removal,” it says. “This fund will ensure that all maintenance costs related to sister cities monuments/memorials are covered by our sister city partners.”

Glendale’s six sister cities include the South Korean cities of Goseong and Gimpo.

Higashiosaka Mayor Yoshikazu Noda said in the letter that his city never expressed such interest, nor has it given “any consent to share the expenses for the establishment of the fund.”

On the comfort women issue itself, “Higashiosaka city has never expressed any thoughts,” the mayor wrote, adding, “the people of Higashiosaka are hurt” by the move to install the memorial.

なんか産経記事とニュアンスが違う…。要するに、
  • 記念碑設置に興味があると答えたことはないよ
  • 維持費の分担に合意した覚えもないよ
  • ついでに言うけど慰安婦の像については市民が傷ついているよ
ということですよね。慰安婦像の設置に賛成したのは虚偽!って抗議したんじゃないような?

産経の記事だと東大阪市長は「グ市が適切な対応を取らない場合は姉妹都市提携の解消も視野に検討する考えを示した」そうで、えらく強硬なんですけど、Japan Times の話だと、率直に言って抗議文を送るような話でもないと思うんですけど。それこそ「え?聞いてないんだけど?」って問い合わせればいいと思うんですけど、役所同士の関係って、そういうのはダメなのかな。東大阪市が何に憤っているのか、わけがわかりません。いつもの通りの産経の誤報って解釈が一番すっきりするんですけど。

ついでに言っておくと、私は慰安婦の像には賛成で、「市民が傷ついている」って意思表示することは東大阪市の恥になると思っています。

追記
「慰安婦」像設置 憂うべき米国での「反日」拡大 : 社説・コラム : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
社説でこのめちゃくちゃさ加減には頭が痛くなります。でたらめだらけ。
自分で勉強してないジャンルに偉そうな口を出すのは止めようよ…自重できないのかな。
慰安婦問題を「反日」の枠で反射的に反発するのがどれくらい情けなくて恥ずかしいことなのか、新聞ですらわからなくなってきているのか。所詮は読売とは言え、徐々に世論が情けなくなってきていることの表れかもしれません。

| コメント (0) | トラックバック (0)

2013/08/03

「登板過多は危険だ」という認識抜きの取材?

(cache) 済美・安楽の772球 米国人から見た高校野球(上)  :日本経済新聞
(cache) 済美・安楽の772球 米国人から見た高校野球(下)  :日本経済新聞

高校野球で投手が過酷に使いつぶされているという批判に、甲子園の決勝戦という頂点を中心にした価値観から異を唱えようとしたコラム。
アメリカでは投手の肩は消耗品だから壊さないように投球制限が必須という認識がある。そのアメリカの考え方からは、日本の、特に高校野球の連投に次ぐ連投というやり方は批判の対象でしかない。しかし、それは一面的な見方で、実は日本には長い間培われてきた独特の野球文化がある。投手の酷使はその文化から生み出されており、そしてその文化は一概に否定できないものだ。

おおむねこういう話なのだけれど、じゃあその文化って?というと、それは要するに甲子園が聖地であるということ。つまり、極端に言うと、甲子園の決勝戦で投げられるなら人生の全てを犠牲にしても構わないと覚悟し、甲子園に出るために全てを犠牲にして戦う意志を固めた人の思いを、「君には将来がある(かもしれない)よ」という軽い言葉であきらめさせるのが正しいことなのか?ということ。将来本当にプロで活躍できるかも分からない、それに、そもそも将来野球を続けるつもりもなく、ここで完全燃焼することを決意している人に、「ボールを投げることすらできなくなるよ」と言っても意味があるのか。
この問題提起は確かにそれなりの意味を持つと思う。現状の野球業界システムを簡単には変えられないという状況で、個々の選手はそれこそ燃え尽きたいと思っていたとしてその思いを否定するのが酷だというのは確かに言えるだろう。

まあそれはそうなのだけど、この話って実はアメリカで批判されるとか別に関係なく、国内でももう20年以上も前から問題になっていることではある。なのに遥か昔に延長戦の回数が制限されたぐらいで高野連はほとんどシステムを変えていないので批判されているという面はある。このコラムはアメリカ人が日本の野球文化に気づくという話なので、そうした話がない。最後に「感情論でなく、冷静な議論へと発展するきっかけとなれば」とあるけれど、これは要するにアメリカで無理解な日本批判が広がるのが嫌だという話で、あまり建設的な動機ではない。大げさに言うと妙な愛国心と島国根性が透けて見える。要するに、高校球児の心身をどう守るか、古くから言われてきた選手の情熱と責任感につけ込んで彼らの才能をすりつぶすようなシステムをどう修正すればいいのかという視点は一切ここからは出てこない。

一番がっかりしたのは文末の

ただ、番組には医師も討論に参加し、「『登板過多は危険だ』というのは意見ではない。事実だ」とも訴えている。データがあるそうで、この点はもう少し詳しく聞いてみたいところだ。
という部分。この著者である丹羽政善さんは、連投が危険だというのは事実だとは言えないと思っているのだろうか。甲子園の大会で772球を連投しても危険だとは思わないということなのだろうか。このコラムは、連投が危険だということは十分に踏まえた上で、それでもなお、体を壊してでもやり抜くべきだという何かがあるのだという趣旨だと思っていたので、大いに失望した。

野球だけでなく、特に競技的要素を持つ部活動にはこの種の情熱と犠牲という問題がつきまとう。生徒の熱意と努力、能力の向上を引き出しつつ彼らの心身を守れるシステムを作るということはとても難しい問題だ。アメリカにだって似た問題はあるに違いない。だからこそ、日米の文化の違いを確認して相互理解を深めようみたいな軽い話にせず、アメリカ人記者との議論をもっとしっかり書き込んでもらいたかったと思う。

| コメント (0) | トラックバック (0)

勉強しないといけないことが多すぎるなあ…。

強迫性障害の治療ガイドライン
統合失調症より有病率が高く、人口の1~2%で、男女比は等しく、かつ発症は幼児期を含む全ての年代で、発症年齢のピークは10歳前後と21歳、とのこと。
出会っていないはずがないのですが、まだ職場では直接対応した経験はありません。

過食症と身体醜形性障害,さらに心気症や抜毛症,強迫的爪咬み・皮膚摘み取りもOCD類縁疾患に含まれるようになった。まとめてOCDスペクトラム障害と呼ばれる。
とのことなので、深刻・重症化しなくて日常生活を送れているけれど、何らかの強迫的なストレスを抱えている(あるいは生理的にそういう傾向を持つ)人はもっと多いのだと思います。「身体醜形性障害は一般人口の0.5~0.7%」だそうです。

統合失調症と似ていて誤診されることもあるそうで、我々も注意が必要だなと思います。
また、他の障害や問題と複合していることもあるでしょうから(たとえば注意欠陥がひどいのと同時に同時に爪かみや皮膚摘み取りが目立つというような)、複眼的な視点も必要でしょう。
いずれにせよ、専門家として診断できたり対応できたりするわけではないのですが、現場的にある程度のノウハウ?は持っておきたいです。

そういえば、以前、臨床心理士の人に相談していて、
「あなたはカウンセラーではないのだから」
とアドバイスされたことがあります。親なら親、教師なら教師と、それぞれに本人に対する意味と役割がある。決してカウンセリング的な対応をする必要はないのだと。本人への理解と共感は必要だけれど、教師なら教師と生徒という関係性の中で積極的な指導や助言、訓練をするということがあってもいいのだし、親なら親子という関係性の中で子供とふれあうということでいいのだというのです。カウンセラーも、ある決めごとの中で接しているところがあるけれども、その決めごとにそれ以外の人がとらわれる必要はない、カウンセリング的な方法を模倣する必要は必ずしもないのだ、という感じの話でした。この話を聞いたときは、全ての役割を背負わなくてはならないというような気負いと負担感を漠然と感じていたので、肩の荷が下りたというか、周囲との共同の中で対応することに気づかされたというか、そんな覚えがあります。

| コメント (0) | トラックバック (0)

2013/08/01

従軍慰安婦問題に関する解説サイトが開始

Fight for Justice 日本軍「慰安婦」―忘却への抵抗・未来の責任

関係者の方々のご苦労に頭が下がります。
これは過去の問題ではなく、まさしく今の我々の問題です。
自分なりに勉強していきたいと思います。

| コメント (0) | トラックバック (0)

計算折紙

面白そうな展覧会です。
東京大学大学院総合文化研究科・教養学部 駒場博物館
特別展「計算折紙(コンピューテーショナルオリガミ)のかたち」(7月20日(土)~9月23日(月・祝))
「超折る」オリガミ=計算折紙が凄い、見ないとわからない(エキサイトレビュー) - エキサイトニュース(1/2)
東京大学大学院総合文化研究科・教養学部 駒場博物館 展覧会スケジュール

形って面白いですね。
寺田寅彦のエッセイに形の話があったような。中谷宇吉郎も雪の結晶の研究で有名だし。折り紙とはかなり趣旨も手法も異なりますが、なぜか同じように心惹かれます。

| コメント (0) | トラックバック (0)

« 2013年7月 | トップページ | 2013年9月 »