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2014年2月の10件の記事

2014/02/27

Yahoo!メッセンジャー 9.5 + Vista → 起動しない?

Windows Vista でヤフーメッセンジャーを最新版(9.5)に更新すると、メッセンジャーが起動しなくなることがある。

例:Yahoo メッセンジャー9.5にログインできません - Yahoo!知恵袋

今のところ、原因や解決策は知られていないようだ。

メッセージのやり取りだけなら、Web版を利用することで対応できる。→ Web版 Yahoo! メッセンジャー

メッセンジャーソフトを使いたい場合、一番手っ取り早い対策は、バージョンを下げて、9.0を入れること。

Yahoo!メッセンジャーヘルプ - メッセンジャー9のインストール/バージョンアップ

旧バージョン(Windows版メッセンジャー9.0)をダウンロードしたい場合は、手順3.の代わりにこちらをクリックしてください。
ここで 9.0 をダウンロードできる。→ win9.exe

Yahoo!メッセンジャーは2014年3月26日に終了するので、それ以降はこれらのインストーラファイルもダウンロードできなくなると思われる。
かといって、これらのインストーラを取っておいてもメッセンジャーをインストールすることはできない。なぜなら、これらのインストーラは、プログラム本体をインターネットからダウンロードするだけのプログラムだからだ。

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2014/02/24

「原子力帝国」だけではないニッポン

匿名 陰から 脅し 盗撮 大量メール 「反原発」に続く嫌がらせ-北海道新聞[道内](2014/02/22 11:37)

●がんで闘病中なのにお悔やみのはがきをばらまく
●自家用車を損壊:マイカーにペンキで「原発推進」の大文字。窓ガラスは粉々で、タイヤがぺしゃんこ
●ツイッターに「毎週金曜18時から20時前は官邸前に行ってるんだろう。その間、子供一人だな、イヒヒ」
●反原発団体の女性スタッフが子供と一緒に歩いている写真を盗撮、自宅に郵送。
●「コンビニで後ろにいたの気づかなかった?」という手紙
●トイレで使ったような紙、たばこの吸い殻から昆虫などを郵送(反原発派68人に約4千通)。
●故高木仁三郎氏の講演会に共産党を騙ったニセの花輪などを届ける
●全国の反・脱原発33団体に約253万通、迷惑メールを送付。「反原発教徒を皆殺しにしなければ世界平和はこない」

反原発運動へのこうしたテロ的「嫌がらせ」は、反核・平和運動への「嫌がらせ」を思い出させますし、天皇・日の丸・君が代がらみの「嫌がらせ」や暴力・殺人も思い出します。さらに昔になりますが、三井三池のような大規模な労働争議に右翼活動家や暴力団が登場したことなどもありました。そしてまた、国労の弾圧と国鉄民営化は国家の意思が明確だったわけです。

上記記事によれば、反原発運動への「嫌がらせ」犯人像として「強力で資金力のある大きな組織」を推定しているということです。
数十年にわたる全国的な「嫌がらせ」がある統一的意志に基づく組織的行動なのかは分かりませんが、しかし、反原発運動への憎悪・脅迫の意志が、陰湿な形で息長く続けられているのは確かでしょう。それぞれの行動主体はばらばらかもしれませんが、彼らをこうした「嫌がらせ」に動員する何らかの動機が存在し続けているわけです。
そしてまた、こうした反体制的な運動への「嫌がらせ」が治安権力からほとんど放置されているのもいつものことです。
他方では左翼運動家がビラをポストに入れただけで検挙するんですがね。

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最近、ETVで下北半島の原発問題のドキュメンタリーが2本放映されました。
ETV特集 核燃の村 苦悩と選択の記録2006年1月7日放送
戦後史証言プロジェクト「日本人は何をめざしてきたのか」第7回「下北半島 浜は核燃に揺れた」2014年1月18日(土)午後11時~翌0時30分

こちらを見ると、原発を地元へ受け入れさせるために、国、県を挙げて猛烈な勧誘と運動がなされたことが分かります。甘言を弄し札びらで住民の頬をはたき、権威にものを言わせ、分断と抱き込みで反対派を一人ずつ切り崩し……。そこに東京から都市銀行、不動産業者、土建業者が群がって……。

なんともはや、上記の反原発運動への「嫌がらせ」の執拗さと裏腹ではありませんか。

同じように、ETVで、沖縄での軍用地のドキュメンタリーも放映されたのですが、そこでの切り崩し手法とうり二つです。反対派が徐々に孤立し、敵視され、村八分状態に追いやられていく状況も含めて。
戦後史証言プロジェクト「日本人は何をめざしてきたのか」第1回「沖縄 ~“焦土の島”から“基地の島”へ~」2013年7月6日(土)午後11時~翌0時30分

こうした経緯を思うと、原発推進にせよ、米軍基地移設にせよ、エネルギー政策がどうとか防衛政策がどうとかいうきれいごと以前に、その推進派の中に潜む何らかの欲望を感じずにはいられないわけです。

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匿名 陰から 脅し 盗撮 大量メール 「反原発」に続く嫌がらせ-北海道新聞[道内](2014/02/22 11:37)

 「子供は家に一人だよな」と脅す。がんで闘病中なのにお悔やみのはがきをばらまく。陰険な手口は今も昔も変わらない。名も名乗らない手合いによる反原発運動に対する攻撃だ。犯人が捕まることはまれで野放しに近い。

 「子供たちに放射能の危険を残したくない」。元アイドルで情報会社社長の千葉麗子さんは反原発の思いを自己規制しない。首相官邸前デモで、ツイッターで、訴える。

 経営者としての損得を考えると、沈黙が無難だろう。だが、福島県出身。福島市職員だった父から「あぶない」と聞かされていた東京電力福島第1原発が2011年3月11日、本当に凶器になった。政府、東電の発表は、後でうそと分かることの繰り返し。自分なりにできることをやろう、と決めた。

 13年7月2日朝。登校しようと玄関を出た子供が「母ちゃんっ」と叫んだ。外に出て息をのんだ。マイカーにペンキで「原発推進」の大文字。窓ガラスは粉々で、タイヤがぺしゃんこだった。

 6日、ツイッターに書き込みが来た。「毎週金曜18時から20時前は官邸前に行ってるんだろう。その間、子供一人だな、イヒヒ」

 引っ越した。防犯カメラをつけた。警備を頼んだ。「母親の一番弱いところをついてきた。なんて陰湿」。犯人はまだ、捕まらない。

 ◇68人に合計4千通

 昨年8月と今年1月、東京新宿区立区民ギャラリーで「反原発への嫌がらせの歴史展」が開かれた。弁護士や市民運動家でつくる実行委員会(代表・海渡雄一元日本弁護士会連合会事務総長)が1980年代から今に至る、嫌がらせの実例を展示した。民主主義と表現の自由に対する犯罪だ。

 例えば、原発の危険性を専門的に分析している民間団体、原子力資料情報室(新宿区)の女性スタッフが、子供と一緒に歩いている写真がある。誰かが、こっそり撮り、自宅に郵送してきた。「いつも見張っているぞ」とでも言いたいのか。

 「コンビニで後ろにいたの気づかなかった?」という別の手紙もある。トイレで使ったような紙、たばこの吸い殻から昆虫まで、判明しているだけで反原発派68人に約4千通の郵便物が届いた。

 ◇資金力ある組織か

 反原発運動の支柱的存在だった故高木仁三郎元東京都立大助教授は1992年、地方講演の際、会場に知らない贈り主から花輪がずらり届いた。共産党の名前入りは豪華だった。全てニセ。「アカ」と印象づけたかったらしい。

 実行委員会は、これらの犯人像をこう分析する。

 《1》郵便の消印は全国、海外にまたがる《2》個人の自宅住所、出張先まで調べ上げ、写真を撮ったり器物を破壊したりしている《3》全国の集会参加者や反対運動家のリストをばらまいている《4》反対運動の内部資料や、反対運動家の郵便箱から盗んだとみられる書類もあった―、こんなことができるのは、強力で資金力のある大きな組織に限られる、と。

 昨年は、全国の反・脱原発33団体に約253万通、迷惑メールを送りつける事件も起きた。「反原発教徒を皆殺しにしなければ世界平和はこない」といった内容だ。受けた団体は大量の迷惑メールの中から真正のメールを探さなければならず、大混乱した。

 海渡代表は呼び掛ける。「原発再稼働に向け、反原発運動を分裂させるため、嫌がらせは続くだろう。われわれはひるまない。再犯を防ぐためにも、犯行に加担した人は名乗り出てほしい」

 ◇一転「申し訳ない」と

 檜山管内せたな町の法華寺住職大塚泰淳さん(69)には確信がある。1988年、北電泊原発前で抗議の断食をした。後日、街宣車が寺に現れボリュームを上げた。「大塚、出て来いっ」

 本堂に招き入れ、言い分を聞いた。「売名行為をやめろ。原発は必要だ」。溝は埋まらない。だが、話し合いを約束し、以来、手紙のやりとりが続いた。

 3・11直後、男が書いてきた。「あなたの言うとおりだった。申し訳ない」

 大塚さんは言う。「人には仏性があり、必ず仏になれる。どんなことをされても、その人を軽んじたり、憎んだりしてはならない。逆に、被害を受け苦労しても、いつか必ず花開く時が来る。諦めてはいけない」

 とはいえ脅し、嫌がらせがこれだけのさばる社会とは一体何か。福島県知事時代、いったんは原発を容認したものの、東電のトラブル隠しなどで反原発に転じた佐藤栄佐久さんは断罪する。「これはもう原子力帝国だ。日本の劣化だ」(徃住嘉文)

ETV特集 核燃の村 苦悩と選択の記録2006年1月7日放送
 使用済み核燃料再処理工場など「核燃料サイクル」の立地で大きな変ぼうを遂げた青森県六ケ所村。かつての「過疎と出稼ぎの村」は、いま財政力、住民の平均所得ともに青森県一という豊かな村に生まれ変わった。人口は横ばいだが、就職先が増え、村内には若い人の姿が目立つ。その一方で、開発の是非をめぐって激しい政争を繰り返してきた村の歴史は、いまなお村民の胸に複雑な思いを宿している。貧しいなかでも互いに助け合って暮らしてきた村の人間関係も変わった。
 六ヶ所村は当初「大規模石油コンビナート」として開発されるはずだった。1969年、国の新全国総合開発計画に基づく「むつ小川原開発」である。367戸1811人の立ち退きを含む計画の受け入れをめぐって村は揺れた。村民をまっぷたつに割った激しい村長選挙が行われ、村は開発推進を選択した。しかし、7900ヘクタールに及ぶ土地買収が終ったところで石油ショックに見舞われ、計画は頓挫する。土地を売って高額の補償金を手にしたものの仕事がない。そして、広大な空き地となった開発区域にやってきたのは、全国どこにも引き受け手のなかった「核燃料サイクル」だった。村では再び対立が始まる…。
 国や県、大企業によって巨大開発計画が推進されるとき、その舞台となる過疎の村ではいったい何が起こっていったのか?…NHKに残された過去の映像記録を駆使するとともに、新たな証言によって、人々の思いに迫る。

戦後史証言プロジェクト「日本人は何をめざしてきたのか」第7回「下北半島 浜は核燃に揺れた」(2014年1月18日(土)午後11時~翌0時30分)
これまでの放送|NHK 戦後史証言プロジェクト

かつて青森県下北半島は貧困のどん底に喘いでいた。辛酸を嘗めた戦後開拓。冷害。希望を託したビート栽培も自由化で頓挫した。沿岸漁業も規模が零細で、中学生が夜はイカ漁に出るしかない状態だった。60年代の「むつ製鉄」、70年代の「むつ小川原開発」と工場誘致も相次いで失敗。1960年代半ばの高校進学率は20%で、若者たちの多くは集団就職で村を離れていった。
そうした暮らしが変わり始めたのは、1980年代の核燃料サイクル基地の六ヶ所村への誘致だった。村を二分した激しい対立が繰り返されたが、結果として、原子力マネーは村を変えた。
いま六ヶ所村は全国でも数少ない地方交付税の未交付団体。若者たちは、希望すれば地元で働くことができるようになった。後に続けと、東通村は原発、むつ市は使用済み核燃料の中間貯蔵施設、大間町はフルMOX原発建設へと舵をとった。下北半島はいまや有数の原子力産業集積地になったのである。
全国でも類を見ないほどの大きな変貌を遂げた下北半島、その戦後史を関係者の証言から綴る。

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隠蔽体質は組織の本能

自衛隊、警察などの治安組織はもちろんですが、それ以外の官公庁、学校、企業、さらには自治会やクラブ、サークル、ご近所付き合いのグループに至るまで、およそ「組織」に擬せられる集団には、内部事情を隠そうとする本能があります。
私的な組織・集団であれば、問題が起きない限りそれでもいいのでしょうが、公的な組織には、こうした隠蔽体質を牽制する強い仕組みが必要です。これらは市民から負託を受けて権力を行使する機関であり、その行使には陰に陽に様々な権益が伴うからです。
特定秘密保護法は、こうした隠蔽体質にお墨付きを与え、市民・内部構成員からの異議申し立てを排除するものですが、実際、こんな法が無くても、内部告発は、あたかもそれが不正であるかのように強力に圧殺されるわけです。

というわけで、朝日新聞の記事を3つクリップしておきます。最近はどこも無料で記事が読めなくなってきて悲しい。英字紙も原文が読めないからなあ。
朝日新聞デジタル:いじめアンケート破棄図る 存在発覚後に海自の担当者 - ニュース(2013年7月31日)

 海上自衛隊の護衛艦「たちかぜ」乗組員の男性(当時21)がいじめを受け、2004年に自殺したことをめぐり、海自が「破棄した」としていた全乗組員へのアンケートが残っていた問題で、アンケートの存在を知った海上幕僚監部の担当者が昨年6月、実際に破棄しようとしていたことが分かった。海自が30日に発表した。…

「あれは『ない』書類」 直訴を黙殺、海自のいじめ調査:朝日新聞デジタル(2013年12月8日11時41分)
 海上自衛隊が「ない」と言い続けた文書の存在を告発した男性が、処分されようとしている。組織のうみを出そうと、警鐘を鳴らし続けた現役の3佐。都合の悪い情報は隠し、告発には罰をもって対処する海自。特定秘密保護法への懸念は、もう現実化していた。

 懐には、ICレコーダーを忍ばせていた。説得に失敗したら、人生が破滅する――。覚悟のうえでの「直訴」だった。

 2011年1月26日。3佐は海自の幹部の一人である首席法務官の部屋を訪ねた。「隠している文書があります。正直に公開すべきではないかと」。自殺した「たちかぜ」乗組員へのいじめを調べたアンケートを公開するよう求めた。

 部屋に入ったのは午後1時。乗組員の遺族が起こした訴訟の一審判決が言い渡される30分前だった。「文書が隠されたまま判決が出てしまっていいのか」。そんな思いに背を押された。

 だが、返事はつれなかった。「どうしようもないじゃない。今言われても」

 なぜ3佐の進言に応じなかったのか。この元幹部=退職=は朝日新聞の取材に「信じている部下が調べて『ない』と結論が出ていたのだから、当時は『ない』と信じていた」と答えた。


海自、いじめ自殺告発者の懲戒検討 文書持ち出し問題視:朝日新聞デジタル(2013年12月8日05時44分)
 【高野遼】海上自衛隊の護衛艦「たちかぜ」乗組員の自殺に絡み、「いじめを示す調査文書が隠されている」と内部告発した3等海佐(46)に対し、海自が懲戒処分の手続きを始めた。遺族らに「捨てた」としていた海自は告発後、原本が見つかったと謝罪していた。特定秘密保護法で行政機関の情報隠しが懸念される中、秘密でもない文書への内部告発まで萎縮させる隠蔽(いんぺい)体質が、改めて浮かび上がった。

 3佐は2008年の告発時、調査の関連文書のコピーを証拠として自宅に保管していた。海自はこれを規律違反だと主張。3佐は「正当な目的であり、違反にあたらない」と争う構えだ。内閣府の審査会は今年10月、「不都合な事実を隠蔽しようとする傾向がある」と海自の姿勢を厳しく批判。海自の現役事務官も、遺族が国を相手に起こした損害賠償請求訴訟で「上司から文書を『捨てろ』と命じられた」とする陳述書を提出している。

 海自は乗組員が04年に自殺した直後、「たちかぜ」の乗組員190人にいじめの有無を尋ねたアンケートを実施。しかし遺族が05年に情報公開請求すると、原本は破棄したと答えた。3佐は当時、遺族の訴訟を担当。職場に原本があると知り、08年に防衛省の公益通報窓口に告発したが、海自は認めなかった。

 このため12年4月、「海自は文書を隠している」とする陳述書を東京高裁に提出。海自が再調査し、破棄は撤回された。海上幕僚監部広報室は朝日新聞の取材に対し、「個人のプライバシーを侵害する恐れがあるため回答を控える」としている。

     ◇

 〈「たちかぜ」乗組員の自殺〉 2004年10月、乗組員(当時21)が東京都内で電車に飛び込み自殺した。遺書には先輩隊員から暴行を受けたと記されており、後輩隊員らがエアガンで撃たれたり、アダルトビデオの買い取りを強要されたりしたことが発覚。遺族は「先輩隊員のいじめが原因」と約1億3千万円の賠償を求めて提訴した。横浜地裁は11年1月、いじめを認め、国と先輩隊員に計440万円の支払いを命じた。遺族が控訴し、訴訟は継続中。

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2014/02/21

安倍首相「戦後教育はマインドコントロール」、市民は順調に空気を読むの図。

安倍内閣。衆参両院で与党は圧倒的多数で政治基盤も盤石。おまけに、側近が失言・暴言を一斉放火のごとくぶちまけようが、原発を再稼働しようが特定秘密保護法を強行しようが靖国を参拝しようが改憲をぶち上げようが…要するに何を言おうがやろうが、支持率は全然下がりません。

こういう情勢下、日本国民は従順に空気を読んでおります。
東京新聞:「政治的」作品撤去を 都美術館「クレーム心配」:社会(TOKYO Web)(2014年2月19日 朝刊)
要するに、安倍政権批判、「保守」右翼思想主張批判が混じった作品を東京都美術館が撤去しようとしたわけですが。
・「靖国参拝への批判など」「小室副館長は取材に『こういう考えを美術館として認めるのか、とクレームがつくことが心配だった』と話す。」
・作者が自筆の紙(靖国参拝批判を書いた紙)を取り外したため会場使用は認めたが、苦情があれば撤去を求める方針。
・この定期展は今回で七回目だが、来年以降、内容によっては使用許可を出さないことも検討。

だって。まあ、都知事は桝添さんになったし、安倍首相に取り入ることは都の重要事項ですからね。
中国でも指導者が変われば下々の態度も一変しますから、同じ東アジアの国としては当然の対応。
美術館運営者が「こういう考えを美術館として認めるのか」という愚にも付かない「クレーム」(笑)にすら対抗できないほどにナイーブだという情けなさはもちろんなんですが。

こちらのエントリを見た方が全体像がよく分かる。
このアートから靖国参拝批判だけ削除させるって、逆に検閲の真意が明らかになるだけだと思うのだが - 法華狼の日記

そのほかに、
東京新聞:はだしのゲン 都内で撤去請願 教委・議会に14件:社会(TOKYO Web)(2014年2月21日 朝刊)
とか、
東京新聞:米加州の慰安婦像撤去求め提訴 日系人ら:国際(TOKYO Web)(2014年2月21日 13時59分)
とかの、安倍さんの先兵みたいな人たちも地道に活動しています。でもまあ、さっきの美術館副館長みたいな「普通の」人たちが空気を読むようになることこそが、世の中が大きく変わるためには大切ですね。
このように、順調に安倍さんの理想とする「美しい国」が生まれつつあります。

そうなれば、まあ、こんな感じにもなるわけです。
国権の 最高機関の 慣れの果て - vanacoralの日記
・野党議員の質問に答えず、「小バカにしたような笑みをうかべる」安倍氏と麻生氏。
・答弁書をめくり飛ばして答弁漏れを繰り返す麻生氏。
・野党議員の質問中に「両手を大きく伸ばしてノビ」、「聞きもせずに麻生大臣と談笑」、「『時間、時間、終わりだ』と声に出し、手持ちの資料を放り投げる」安倍氏。

そして満を持して持論を力説する安倍総理。
東京新聞:戦後教育はマインドコントロール 首相、衆院委で発言:政治(TOKYO Web)(2014年2月21日 朝刊)

 安倍晋三首相は二十日の衆院予算委員会で、教育改革に関し「教育基本法は(第二次大戦後の)占領時代につくられたが、衆参両院で自民党単独で過半数をとっていた時代も手を触れなかった。そうしたマインドコントロールから抜け出す必要がある」と意欲を示した。
      ◇
 安倍晋三首相は二十日の衆院予算委員会で、戦後に長く教育基本法を見直さなかったことを「マインドコントロール」と表現し、教育改革に意欲を示した。
 首相は第一次安倍内閣で掲げていた「戦後レジーム(体制)からの脱却」とのうたい文句について「あえて使っていないが、捨てたわけではなく、変わらない」と強調。「憲法や教育制度を私たちの手で変えていくことこそが、戦後体制からの脱却になる」と力説した。
 憲法については「(戦後の)占領時代につくられ、時代に合わない仕組みもある。不磨の大典ではない」と述べた。政府・自民党は今国会で、自治体の教育委員会のあり方を見直す関連法改正を目指している。
 一方、首相は自衛隊の海外での武器使用基準見直しでは「相当、抑制的になっている。法改正していくことになる」と、緩和のための自衛隊法改正を目指す考えを示した。
 国連平和維持活動(PKO)など海外での自衛隊の武器使用基準は現在、正当防衛と緊急避難に限定されている。首相は海外での邦人救出や、PKO活動時に他国軍の救助ができないと説明し「本当に認められないのか」と訴えた。
憲法+教育制度→「戦後レジーム」で、教育基本法→「マインドコントロール」だそうです。
で、今やってるのは、教育委員会を無力化して政治家が教育を統制できるようにし、「道徳」を教科に格上げし、日本の戦争責任を否定する歴史修正主義で歴史教育をすること。それと、自衛隊の積極的な海外展開、実力行使に道を開くこと。そして自民党の改憲案=天賦人権論の否定、滅私奉公、国による私人の権利統制と個人に対するイエやクニの優越。
ということで、「戦後レジーム」はこれの反対になるわけでしょうね。安倍氏によれば、21世紀の今や世界中の人が「マインドコントロール」されているということなのでしょう。

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2014/02/20

安倍首相の経済ブレーンの本田さん+菅官房長官が、WSJの記事にお怒りとのことなので、とりあえず魚拓しておきました。

「真意伝わっていない」 本田内閣官房参与、米紙に抗議:朝日新聞デジタル
WSJが「修正する用意がある」と返答したということなので、とりあえず元の記事を記録しておきます。
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※2014年2月21日追記
本田参与、米紙に抗議 - WSJ.com2014年 2月 21日 07:00 JST
WSJによれば、WSJ発行者のダウ・ジョーンズ社が「『修正をする用意があると申し出た事実もない』と菅長官の発言を否定した」そうです。
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本田参与 米紙の記事内容を否定 NHKニュース
●WSJが本田参与のインタビュー記事で、本田氏がアベノミクスの目的について「より強力な軍隊を持って中国に対じできるようにするためだと語った」などと報じた。
●本田氏はこれを否定。「全くの曲解だ。私が言ったのは、東アジアのパワーバランスが、平和や秩序の維持のために重要だということであり、『アベノミクスの目的が軍事目的だ』などと絶対に言っていないし、思ってもいない。」
●本田氏は、安倍総理大臣の靖国神社参拝について、「インタビューで、『私は高く評価しているが、靖国問題については一切、仕事としてはタッチしていない』と伝えた。私は、靖国神社が日本人にとって特別な場所だということを説明しようとしただけだ」と述べた。

ところで、本田氏は、別のところではこんな感じのことを言っているようです。
【仙台「正論」懇話会】本田内閣官房参与が講演「日本は侮られていた」 - MSN産経ニュース

 本田氏は、中国が尖閣諸島(沖縄県石垣市)の上空に防空識別圏を勝手に設定した背景について「日本経済の衰えがある。日本への恐れがなくなってきている」と分析。竹島(島根県隠岐の島町)や北方領土の問題も含め「日本は侮られていた」と指摘した。
えーと、日本経済が衰えた → パワーバランスが崩れた → 中国が強硬になっているという話ですよね。この理路は、日本経済を強くする → 中国に対抗できる という話につながるような。経済成長の果実を軍備増強に直接使うかどうかは別にしても、WSJはそんなに論点を外しているようには見えないんですが。中国を敵国視し、中国を牽制できる強い日本を目指すために経済成長が必要だという点においては。
あと、本田氏が靖国参拝を高く評価しているという点はきちんとWSJに伝わっているようですし、記事でも曲解していないと思うんですが。
ちなみに、この「正論」懇話会というのは、産経新聞社のお仲間がやっている活動で、全国各地で講演会などをしているんですね。本田氏はこの集まりに呼ばれて、全国各地で「アベノミクスでつくる新しい日本」という講演を何度もやっていらっしゃいます。いいですね、同じネタで講演料を稼げて。

あと、こんなことも。ロイターのインタビュー。2012年12月のことのようです。
本田悦朗 - 世間話 - Yahoo!ブログ
●外交面では「戦後レジーム」からの脱却が最重要と強調。自主憲法制定とともに、中国について「拡張主義」に歯止めが必要とした。

──外交政策はどうなりそうか。
「一番大事な問題は、戦後の日本のあり方を見直すこと。いわゆる戦後レジームから脱却し、日本本来の国際社会における役割を見つめ直して増強していく。メドベージェフ・ロシア首相の北方領土訪問、李明博韓国大統領の竹島訪問、尖閣諸島に対する攻撃的な中国の態度により、国民はかなり目覚めてきている」
「中国の拡張主義に対して、出ていくときは出ていくという歯止めも必要」

──安倍総裁は前回の首相就任時は最初の外遊先に中国を選んだ。
「中国との関係改善努力はする。しかし前回とは違った対応になる。まず米国を訪問することになるだろう」

──従軍慰安婦問題をめぐる宮沢政権時代の河野談話について、安倍総裁が見直すと発言したことが波紋を呼んだ。
「従軍慰安婦への強制は存在しない。安倍総裁が必要とあれば自分の談話を出せばよい」

こちらは時事通信社『外交』のインタビュー(2013年2月18日収録)。
時事ドットコム:消費増税は延期を - 「外交」~Diplomacy~
TPPが不可欠か?という質問に対して。

TPPへの参加には、大きく二つの側面が考慮されなければなりません。一つは、安全保障の側面です。この意味では、日本は中国や北朝鮮からの脅威に対抗するためにも、日米同盟を中心とする環太平洋の民主主義グループに参加すべきです。この意味では、「TPPに参加しない」という選択肢はないのかもしれません。
 もう一つの考慮すべき側面は、歴史と伝統と文化に基づいた日本国民の主体的選択、言い換えると、「日本の民主主義」が本当に守れるのか、という側面です。(以下略)
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ナショナリスト本田悦朗氏がアベノミクスで目指す目標 - WSJ.com魚拓
 【東京】本田悦朗氏。安倍晋三首相の経済再生計画で中心的な役割を担う顧問(内閣官房参与)だが、戦時中の話を熱く語るナショナリストでもある。
 本田氏はウォール・ストリート・ジャーナルとのインタビューで、第2次大戦中の神風特攻隊の「自己犠牲」について語りながら、涙ぐんだ。
 昨年12月の安倍首相による靖国神社参拝については、特攻隊員など戦争で死んだ数百万の兵士たちを追悼するために、首相が参拝したことを喜んでいるとし、「誰かがこれをしなければならなかった」と語った。その上で、「私は首相の勇気を高く評価する」と述べた。
 14人のA級戦犯も合祀されている靖国神社への首相参拝は、日本の隣国であり、かつての日本の軍事侵略の犠牲となった中国と韓国の怒りを買った。
 この参拝によって、東アジアでは大胆な経済再生計画によって安倍首相がどこに向かおうとしているのかという厄介な疑問が浮上した。安倍氏は、経済政策と同時に軍事力強化のため平和憲法を改正することを目標に掲げており、中国は安倍首相を軍国主義者だとしている。
 日本の力を誇示するかのような安倍首相の動きに対する東アジアの反応は複雑だ。フィリピンやベトナムなど中国の台頭に反発する国は、中国との勢力均衡上、より強い日本を歓迎している。実際、日本は両国に巡視船を提供しているのだ。
 安倍首相の経済分野での政策を練るブレインの1人である本田氏は、「アベノミクス」の背後にナショナリスト的な目標があることを隠そうとしない。同氏は、日本が力強い経済を必要としているのは、賃金上昇と生活向上のほかに、より強力な軍隊を持って中国に対峙できるようにするためだと語った。同氏は中国に「深刻な脅威を感じている」としている。
 急速に軍事力を増強し、経済的に拡大する中国に対する日本人の恐怖は根深く、この不安は「失われた20年」によって増幅されている。1990年代初めにバブルがはじけた時、日本のGDPは中国のそれより約10倍も大きかった。しかし、今ではその半分強でしかない。
 日本は中国のような核兵器を持ってはいないが、その通常兵力は強力な抑止力になっている。そしてもちろん日本はアジアにおける米国の主要な防衛同盟国だ。
 しかし、多くの日本人は東アジアにおける米国の力の持続性に不安を抱いており、毎年軍事費を2桁の伸びで拡大している中国は、2、3年(5~10年と言う人もいる)で、いざ戦争となれば日本を打ち負かせる力を持つのではないかと恐れている。両国は東シナ海の諸島の領有権をめぐり激しく対立し、そこで武力衝突が偶発的に起きる恐れもある。
 本田氏のナショナリスト的な感情は中国に対するものにとどまらない。同氏にとっては、中国の脅威から日本を守れるような経済力をつけるだけでは十分でなく、日本が世界の舞台で主体的行動を取れる活力があり、後見人としての米国にも頼らない、周辺国とのしがらみに左右されない国になることを望んでいる。
 これも同氏が首相の靖国参拝を支持する理由だ。同氏は「日本の首相が靖国参拝を避けている限り、国際社会での日本の立場は非常に弱い」とし、「われわれは重荷を背負った日本を見たくはない。自立した国としての日本を見たい」と語った。
 本田氏は大学教授でもあるが、その言わんとすることを強調するため神風特攻隊が米空母に体当たりするさまを頭の高さに上げた左手を落として表現した。同氏は「日本の平和と繁栄は彼らの犠牲の上にある」と、目を真っ赤にさせながら言い、「だから安倍首相は靖国へ行かなければならなかったのだ」と語った。
 安倍首相は周囲に率直な物言いの側近を集めており、その多くは日本政治の右派だ。彼らは新聞の見出しになり議論を巻き起こす一方、重要な問題について首相の考えを知る手がかりを提供している。
 人事に政治的な力が働いたとされるNHKの籾井勝人会長は先月の就任会見で、戦中の「従軍慰安婦」に関する発言で物議を醸した。この問題は韓国との関係において依然火種になっている。しかし、同会長は、大騒ぎすることではないといった調子で、このような女性は世界のどこの戦場にもいると述べたのだ。
 本田氏の主張は、日本は日本が望むように歴史を解釈し、それを表現する権利を持たなければならないというものだ。同氏はそれが「純粋に日本人の精神と魂に関わる問題だ」と述べた。

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ブックマーク的なメモ。

2ちゃんねるで一個人が個人攻撃をしかけて、まとめブログが利用しているという共犯関係 - 法華狼の日記
【特定日本人】アフィブログ文化圏をヘイトスピーチの拡散に用いる煽動者の実例、文五右衛門 ◆bDBIBrQs3A - hompig
後者の分析から。


  • 彼自身は積極的に誹謗中傷の書き込みを行うことはなかった。
  • 彼はニュース速報板のスレ立てに専念し、ニュース速報板のスレ立てを起点に『憎悪煽動のシステム』を駆動させることで、ネット上に自らの意図した憎悪と誹謗中傷を拡散させていく。
  • 文五右衛門のスレ立て後の書き込みは、ニュースソースの追記と、批判に対する反論として一度ずつ。
  • 彼はソースを提示するのみで、誹謗中傷を書き込んでいない。
  • しかし、上記スレは438、333まで伸び、スレには煽りや誹謗が記された。
  • 憎悪と誹謗をコピーしたアフィブログは量産されてツイッターへと拡散されていく。
  • こうして、ヘイトはネット上に拡散された。
  • ヘイトが燻ぶるニュース速報板に小さな火種を持ち込んで、焚き付けた憎悪の炎をアフィブログ文化圏を経由させることで、爆発的にネット上に拡散させる。彼が意図した通りの結果である。
  • これが文五右衛門 ◆bDBIBrQs3Aが用いる煽動の手法だった。

少年犯罪データベースドアから。
大学はいったいどういうことになっておるのかね : 少年犯罪データベースドア

拙著『戦前の少年犯罪』を出したときに、一般読者は間違いを指摘してくれたり建設的な意見が多かったのですが、学者さんは「この事件の出典はなんですか」とか「出典表示のないものは研究として認められない」というような見当外れのものばかりで、いったいどうなってるのかと驚きました。
…中略…
こういう反応を見て、どうもいまどきの学者さんは自分で典拠を検証することに慣れてない。それ以前に、出典表示とはなんのためにあるのか、きちんと学んでいないのではないかと感じました。出典表示は遡って自分の眼で検証するためにあるのに、孫引きのための便利な道具だと思ってるらしいんです。
グラフを更新したついでに、リンゴとミカンはどっちが多いかについても : 少年犯罪データベースドア
逆に云うと、この手のリンゴとミカンはどっちが多いかレベルのデータを確認するだけで、自分の思考の間違いに気づいて、一歩進化できるフィードバックを得ることができるわけです。
少年犯罪データベースも煎じ詰めれば、リンゴとミカンはどっちが多いかを示すための活動でありまして、少年犯罪にまったく興味のない私が少年犯罪データベースなんかやってるのも、それも統計よりも個別の具体事例を網羅することに力を入れてるのも、まあこういうことですね。
少年犯罪自体はたんなるサンプルで、己の世界認識に歪みがあることを自覚できるのなら対象は何でも良いわけです。いや、どっちかというと、単純なほうがいい。
ダニエル・カーネマン『ファスト&スロー』なんかで取り上げられてるような、じっくり考えないと間違いに気づかない、まさしくシステム2の高度な問題ではなく、システム1の直感でも判るはずのリンゴとミカンはどっちが多いかレベルの問題で、我々の世界認識はいかに大きく歪んでいるのかに気づくほうが意味がある、また文明の担い手としてじつはそっちのほうが重要ではないかと見ているのです。
現代社会の数多くの問題は、この程度の世界認識の歪みに気づくだけで解決することがほとんどのような気さえしているのです。考える前にやるべきことはあるだろというのは、こういうことでもあります。

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2014/02/16

「日本だけが悪い」とはだれも言っていない

しばらく前の記事ですが、気づいていなかったのでクリップ。
分かりやすく、良い記事だと思います。
しかし、この記事を書いた堀山氏は何カ国語できるんだろうか。
サラダボウル:少女像への国際的視線=堀山明子- 毎日新聞2013年08月05日 13時30分

 米カリフォルニア州グレンデール市に旧日本軍従軍慰安婦を象徴する少女像が設置される前夜の7月29日、除幕式のため訪米した元慰安婦、金福童(キムボクドン)さん(87)がユダヤ系博物館で証言するというので聞きに行った。隣接するロサンゼルス市内にある第二次大戦中のユダヤ人虐殺を記録するホロコースト博物館で行われた。

 日本の戦争責任を問う元慰安婦の集会はソウルで何度も取材したが、米国では初めて。「事実を家族に打ち明けた?」「慰安婦と名乗り出た理由は」。質疑応答で司会者が、戦後の生活環境や社会に適応していく経過について細かく質問していたのが印象的だった。ホロコースト生存者や子孫の社会復帰に力を入れるユダヤ系らしい観点だと思った。

 「人ごとと思えなかったわ」。集会後にエレベーターで一緒になった中年女性が興奮した表情で話しかけてきた。「私、南米コロンビア系なの。少女の誘拐や売春の強要は、今もしょっちゅう起きている」。国際犯罪組織による人身売買事件と重ね合わせ、被害者救済のために何ができるか、考えさせられたという。

 本番の除幕式ではアルメニア系のシナニャン市議が、約100年前にオスマン帝国でアルメニア系住民約150万人が虐殺されたとされる事件に触れながら、慰安婦への連帯感を力説した。「私の先祖は虐殺の被害者。トルコから何の謝罪もなく、今も傷が癒えていない」

 碑が設置されたグレンデール市は人口約20万人のうち3割がアルメニア系。虐殺事件の戦後処理を促す下院決議を07年に可決させたアルメニア系のアダム・シェリフ連邦下院議員の選挙区でもある。日韓摩擦が飛び火した現場は、全米でも有数の人権問題に敏感な都市なのだ。

 7月の公聴会で反対意見を述べた日本人は「人権問題はどの国にもある」と主張。「米軍周辺にも売春宿はあった」と逆襲する人もいた。

 米国は軍隊内の性暴力撲滅運動の真っ最中。「日本だけが悪い」とはだれも言っていない。むしろユダヤ系、アルメニア系、性暴力に悩む女性が時空や経緯を超え、それぞれ身近な事件と絡め、元慰安婦の痛みに共鳴しているというのが今の構図だ。被害者の傷と向き合う普遍的な言葉でなければ、米社会では届かないだろう。(ロサンゼルス支局)

最後の段落は全くその通りで、このことに気づかない・理解しようとしない論は「日本」をますます孤立させるだけでしょう。
記事で出てくるユダヤ系の司会者、コロンビア系の女性、アルメニア系の市議らの視野の広さに比べると、少女像に反対した日本人の言葉の偏狭さが目立ちます。この言葉を聞いた人たちは、「なるほど、こういう状況だからこそ、像を建てる意味が確かにある」と思ったことでしょう。「保守」の人々の運動は、だからまさに「自爆的」であるわけです。
恐ろしいのは、少し考えれば簡単に到達できるであろうこうした理路に、きわめて多くの日本人が、全く気づけない・気づこうとしないという現状です。
我々は、我々の戦争責任について学び考えるということからずっと逃げてきましたし、自らを正当化する言説に慣らされ続けてきました。これは公的な態度でもあったし、自民党をはじめとする保守層の強い意志でもありました。こうした流れが、今の慰安婦問題などでの、日本人の偏狭な認識、どうしても被害者に寄り添って考えられない思考障害を生んでいるのだと思います。
しかし、かつての家永裁判が典型的ですが、こうした幼児的な自己愛が主流であった中で、それに対抗する動き、すなわち、「日本」という狭い認識枠組みを乗り越えて、時空をまたぐ普遍的な人権概念の中で加害責任という問題に向き合おうとしてきた動きもまた確かにあったのです。
政府や自民党などの保守層、右翼などが絶えず圧力をかけ、恫喝し、行政命令や処分や解雇やでこれらの人々の人生を奪い、時に殺人テロまでも起こして潰そうとしてきたにもかかわらず、今もなお、人権を守ろうとする人々は確かに存在し続けています。私たちは、この日本でこうした運動が継続してきたことの価値、こうした運動こそが日本を世界から孤立させず、普遍的な価値を掲げる「価値観外交」と「尊敬される国」へと導いてきたのだという事実とを改めて認識する必要があります。そして、今からそれを担うのは、どこかの人権運動家や歴史家や、立派な政治家などではなく、他ならぬ自分たち自身でなければならないのだということを、はっきりと自覚しなければなりません。

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2014/02/08

淡々と安倍政権がらみの報道を記録。

ニュースクリップ。

動2014:NHK経営委員発言 官房長官「長谷川氏の文書、承知していなかった」 - 毎日新聞

2014年02月06日 東京朝刊
 NHKを巡る騒動が収まらない。経営委員の長谷川三千子埼玉大名誉教授が就任前、朝日新聞社で1993年に拳銃自殺した右翼団体元幹部を礼賛する追悼文を発表していたことが明らかになった。
 5日午前の記者会見で矢面に立たされた菅義偉官房長官は、長谷川氏を起用した理由を「わが国を代表する哲学者、評論家として活躍し、わが国の文化にも精通している」と繰り返し、文書については「承知していなかった」と論評を避けた。
 同じころ、参院予算委員会では民主党の有田芳生氏が同じ経営委員の作家、百田尚樹氏の発言を取り上げた。有田氏は、百田氏が東京都知事選の応援演説で「南京大虐殺はなかった」と持論を展開したばかりか、他の主要候補を「人間のくずみたいなもの」と批判したと指摘。安倍晋三首相の見解をただした。
 首相は「聞いていないから感想を述べようがない」とかわしたが、再三の追及に「延々とこれを補正予算案(審議)の場でやるつもりですか」と声を荒らげる場面もあった。

 ◇民主・榛葉氏「バランス感覚が欠けすぎだ」

 NHKについては、従軍慰安婦などを巡る籾井(もみい)勝人会長の発言が問題になり、政権が沈静化に努めている真っ最中。そこに、首相の肝煎りで起用した長谷川、百田両氏の問題が加わり、火消しは容易ではない。5日、国会内で講演した田中均元外務審議官は「NHK経営委員なる方がいろんなところでいろんなことを言っている。残念なことだが、外国(米国)のイメージは日本の信頼性が落ちているということだ。日本の国益を害している」と苦言を呈した。
 田中氏は昨年6月、「侵略の定義は学界的にも国際的にも定まっていない」という首相の国会答弁に毎日新聞紙上で懸念を表明し、首相が自身のフェイスブックで「外交を語る資格はない」と応酬した経緯がある。
 民主党は「あまりにバランス感覚が欠けすぎている。当然、首相に任命責任はある」(榛葉(しんば)賀津也参院国対委員長)と攻勢を強め、長谷川、百田両氏の国会招致を要求する構えだ。政府関係者は「そういう人だと分かっていて選んだのだろうが、たがが外れている」と嘆いた。

「あの人達、さすがにまずいでしょ?」→「いや、人柄とか知らんかったし」という問答。政権としては、やった者勝ちという趣旨なんでしょう。これで逃げられるのが我々の社会。

しかし、NHK経営委員はボロボロですな。橋下氏の「民間登用」とそっくり。

NHK経営委員:新聞社拳銃自殺事件礼賛の追悼文 官房長官、問題なし - 毎日新聞

2014年02月05日 東京夕刊
 菅義偉(すがよしひで)官房長官は5日午前の記者会見で、NHK経営委員の長谷川三千子・埼玉大学名誉教授が、朝日新聞社で拳銃自殺した右翼団体元幹部を礼賛する追悼文を発表していたと毎日新聞が報じたことについて「経営委員が自らの思想、信条を表現することは妨げられていない。放送法に違反するものではない」と述べ、問題視しない姿勢を示した。
 そのうえで長谷川氏のNHK経営委員としての適格性について、菅氏は「我が国を代表する哲学者、評論家として活躍している。我が国の文化にも精通している」と指摘、適任だとの考えを強調した。
 また、同日午前の参院予算委員会で、民主党の有田芳生氏は、NHK経営委員の作家、百田(ひゃくた)尚樹氏が東京都知事選で応援演説に立った際、対立する主要候補を「私から見れば、人間のくずみたいなものだ」と発言したと指摘。安倍晋三首相の見解をただした。
 これに対し、首相は「そこで聞いていたわけではない。聞いていないから感想を述べようがない」と答弁。有田氏は、長谷川氏の追悼文についてもただしたが、首相は「読んでいないから答えようがない」と述べるにとどめた。
 長谷川、百田両氏とも昨年11月、NHK経営委員に就任。ともに2012年の自民党総裁選で首相を支援した。【影山哲也、青木純】
菅氏は安倍氏以上にたちが悪い人だなあとよく思います。それにしても、安倍氏にしろ、現在の自民党首脳部は、どうしてこれほどに「お友達」に甘いのでしょうかね。そして、自ら確固たる信念を持って理想とする価値について、国会で堂々と論戦することからは徹底的に逃げる。
彼らが大好きな「日本の指導者」としての矜持も誇りもないのかとため息が出ます。……いや、まさにその「プライド」のはき違えに気づかないほどに低質な人たちを「指導者」に我々が選んでいるわけですが。

NHK経営委:百田氏、都知事選で演説 歴史認識持論展開 - 毎日新聞

2014年02月04日 11時35分(最終更新 02月04日 15時05分)
 NHK経営委員を務める作家の百田尚樹氏が3日、東京都知事選で街頭演説に立ち、南京大虐殺はなかったなどと歴史認識に関する持論を展開した。経営委の政治的な発言を禁じる規則はないが、不偏不党を求められるNHKの経営に影響力を持つ立場だけに、籾井勝人(もみい・かつと)会長の従軍慰安婦に関する発言に続き、波紋を広げている。
 菅義偉官房長官は4日の記者会見で「放送法に違反するものではない。個人的な発言で、政府としてのコメントは控える」と述べ、問題視しない考えを示した。また、政府が百田氏を経営委員に推薦した理由を問われ「幅広く評論活動を行い、小説家としても出版され、国民の皆さんに理解されている(から)」と説明した。
 一方、政府関係者は「権限を持っている経営委員の発言なので、NHKの立場と思われかねない」と指摘。「法的に問題がないとはいえ、NHK会長の職務を監督することを考えれば評価は微妙だ」と懸念を語った。
 百田氏は3日、都内3カ所で行った田母神俊雄候補を応援する街頭演説で「1938年に蒋介石が日本が南京大虐殺をしたと宣伝したが、世界の国は無視した。そんなことはなかったからだ」などと主張。自ら政治的発言をすることにも触れ「プライベートで誰を応援しようが自由。もしこれで『経営委員にふさわしくない』と言われたら、いつクビになってもいい」と述べた。
 NHK経営委事務局は「ほとんどの経営委員は兼職が認められており、個人の思想・信条に基づいた行動は妨げられない」としている。【鈴木美穂、黒田阿紗子】
歴史修正主義者が歴史について書いた本が、販売部数で歴代トップになった国。それがニッポンです。
永遠の0:原作本が「ONE PIECE」超えの376万部で歴代首位に - 毎日新聞
2014年01月23日
 22日に発表されたオリコン週間本ランキング(27日付)によると、実写映画が公開中の百田尚樹さんの小説「永遠の0」(講談社)の売り上げが累計で376万5000部に達し、2011年2月発売の尾田栄一郎さんの人気マンガ「ONE PIECE」61巻(集英社)が記録した371万8000部を抜いて、総合、文庫、コミックの全部門を通じ歴代1位の記録となった。
 「永遠の0」は、09年7月に発売された百田さんのベストセラー小説。昨年12月21日に人気グループ「V6」の岡田准一さん主演で実写映画が公開され、売り上げが加速した。同ランキングの昨年12月23日付から先週の23日付まで、4週連続で週間売り上げ10万部超えを記録し、今週も10万部を売り上げて5週連続の首位を獲得した。
そして、高校生男子の間にもかなり浸透している様子。映画化されると影響が大きいですね。学校読書調査の「5月1カ月に読んだ本」(教科書、参考書、マンガ、雑誌等を除く)で堂々のランクインです。

特集:第59回学校読書調査 広がる読み聞かせ 不読率、大幅に減少(その2止) - 毎日新聞

今年「本屋大賞」を受賞して話題になった作家、百田尚樹さんの小説で、年末に映画が公開される「永遠の0」は昨年挙がっていなかったが、高2、3の男子でともに2位、高1女子で5位、高1男子で7位になった。
まあ、こうやって薄いベールのようにして、歴史修正主義が日本社会の「常識」としてしみ込んでいくわけです。そしてこうした「空気」は、諸外国がなぜ日本の戦争責任問題にこれほど強く反応するか理解できない社会を生み出し、諸外国への感情的反発を高め、それが日本の頑なで強硬な外交路線につながり、外交での選択の幅を狭めて日本の政治的孤立化を招き、近隣諸国との紛争解決を遠ざけることにつながるわけです。やれやれ…。
ところで、BBCは経営委員を選考チームが公募するそうですね。
社説:NHK経営委員 限度超えた安倍カラー- 毎日新聞
 政権のメディアに対する態度が問われるのはもちろんだが、NHK経営委員の選び方も議論する必要があるだろう。英国放送協会(BBC)も視聴者からの受信料収入で運営する公共放送だ。経営委員に当たるBBCトラスト委員は「文化・メディア・スポーツ省」に置かれた選考チームが公募する。NHK人事にも、政治介入を防ぐための厳格な仕組みが必要で、今後の課題だ。
ただチームが政府の中にあるなど問題も残っていますが、「政治介入を防ぐための厳格な仕組み」を目指す点では評価できます。日本って、こういうタイプの、権力を掣肘するための制度を導入することを非常に嫌いますね。基本的に市民を信頼せず、どちらかというと敵視しコントロールする対象と見なし、自分たちの思うことをさせてくれない面倒くさい連中だという意識が大きいんだと思います。厄介なのは、我々市民も含めて、そういう意識に無自覚な点でしょう。

安倍氏が「お子様」だなあと思う事例
ブックウオッチング:新刊 『日本よ、世界の真ん中で咲き誇れ』=安倍晋三、百田尚樹・著 - 毎日新聞

2014年02月05日 東京朝刊
 (ワック・1470円)
 「永遠の0(ゼロ)」作者と首相の対談と評論集。百田氏が2012年の自民党総裁選前に書いた「安倍晋三再登板待望論」や、それを受けての対談、首相になってからの対談「取り戻すべき日本とは何か」などを収める。
ワックだし、もういかにも。恥を知らない人たちだからこそか…。

以下、お子様が「リーダー」になるととんでもないなあという話。

安倍首相:靖国参拝 「米にしっかり説明」強調−−衆院予算委 - 毎日新聞

2014年02月03日 東京夕刊
 衆院予算委員会は3日午前、安倍晋三首相らが出席し、13年度補正予算案に関する基本的質疑を行った。首相は、昨年末の自身の靖国神社参拝について「米国にも誤解を与えることがないようしっかりと説明することによって、日米の絆を揺るぎないものにしていきたい」と述べ、参拝を非難している中国、韓国に加え米国にも理解を求めていく考えを強調した。日本維新の会の山田宏氏への答弁。靖国参拝を巡っては米政府が「失望した」との声明を発表している。
 特定秘密保護法で秘密指定された公文書の廃棄の可否を判断するため内閣府に新設される「独立公文書管理監」(審議官級)の任命については、山田氏が「国会同意人事にして外部性を意識した組織にすべきだ」とただした。森雅子特定秘密保護法担当相は「国民が納得できる形にするよう検討項目に入れたい」と述べ、国会同意人事とするか検討する考えを示した。【影山哲也、青木純】
「誤解を与えることがないようしっかりと説明する」→自爆行為。大いにやってもらいたい。ていうか、米国は誤解していないと思いますが。
それよりも、秘密保護法の人事が国会同意事項ですらなかったという呆然とする話。「保守」が本質的に自意識肥大の独裁指向だという事例。

安重根:「死刑判決受けた人物」 答弁書を閣議決定 - 毎日新聞

2014年02月05日 東京朝刊
 政府は4日、初代韓国統監の伊藤博文元首相を暗殺した安重根(アン・ジュングン)を「伊藤博文を殺害し、死刑判決を受けた人物だ」とする答弁書を閣議決定した。菅義偉官房長官が1月20日の記者会見で「テロリストと認識している」と述べたことに韓国側が反発していたが、答弁書ではこうした表現は見送った。鈴木貴子衆院議員(新党大地)の質問主意書に答えた。
「事実を述べただけ」と逃げるつもりでしょうが、「テロリスト認識している」意識はすけすけです。これで「韓国は、基本的価値を共有する重要な隣国だ」(NHKニュース 2013/11/14(木))などとよく述べられたものです。

道徳の教科化:特別教科、改めて意欲示す 衆院予算委で首相 - 毎日新聞

2014年02月04日 東京朝刊
 安倍晋三首相は3日の衆院予算委員会で、道徳教育について「内容を見直し、抜本的な改善・充実を図っていきたい」と述べ、施政方針演説で言及した道徳を特別の教科として位置づけることに、改めて意欲を示した。生活の党の畑浩治氏への答弁。
 また、下村博文文部科学相は教育行政の最終権限を首長に移す地方教育行政法改正案を今国会に提出する方針を重ねて表明。公明党が「政治的中立性が保てるか疑問を禁じ得ない」(山口那津男代表)と懸念を示していることを踏まえ「教育における政治的中立性は担保される必要がある。与党で協議するとともに、たくさんの賛同を得られるようにしたい」と述べた。日本維新の会の中田宏氏への答弁。【影山哲也、青木純】
この前、小学校の校長先生と話す機会がありましたが、今の詰め込み型になって、「ゆとり教育」以降に現場で積み上げてきた実践がどんどん崩れてしまった…と嘆かれていました。今の若い世代がたくさん持っている良さをどうして認めないんだともおっしゃっていて、はっとさせられました。

安倍首相:96条改正、必要性強調 改憲要件緩和で - 毎日新聞

2014年02月04日 東京夕刊
 衆院予算委員会は4日午前、安倍晋三首相や関係閣僚が出席して安倍政権の基本姿勢に関する集中審議を行った。首相は、憲法改正の発議要件を緩和するための憲法96条の改正について「たった3分の1の国会議員が反対することで国民投票の機会を奪っている。さまざまな議論を呼びかけ、(改正の)必要性は今後とも訴えていきたい」と述べ、必要性を改めて強調した。
 戦後憲法が一度も改正されていない理由については「憲法に指一本触れてはならないという気持ちに国民全体が陥っていたのではないか」と指摘。「(憲法の)原案は事実上占領軍が作った。私たちの国の憲法は私たち自身で書く精神こそ未来を切り開く」と持論を展開した。日本維新の会の小沢鋭仁氏への答弁。
 また8日にロシア・ソチで行うプーチン・ロシア大統領との首脳会談に関し、首相は「大統領との信頼関係を深めつつロシアとの協力をあらゆる分野で進め、日露関係を全体として高めることによって、今後の平和条約締結交渉の前進を図っていきたい」と述べ、北方領土問題解決への意欲を改めて示した。自民党の萩生田光一氏への答弁。首相はソチ冬季五輪開会式に出席するため、7日午後にロシアに出発する予定。
 総額5兆4654億円の補正予算案は4日夜の衆院本会議で与党の賛成多数で可決され、通過する。参院では5日に実質審議入りし、6日に採決する日程で与野党が合意しており、参院本会議で可決、成立する見通し。【影山哲也、青木純】
「押しつけ憲法論」は言い訳に過ぎなくて、本音は現憲法の規定が邪魔だという話に過ぎないわけです。もちろん、彼らの目指しているのは、基本的人権の制限と軍部を中心とした統治体制、少数の国家主義者を軸とした政治という方向性で、まあ、簡単に言えば戦前社会の再現です。安倍内閣はあと数年以上続くでしょうし、在任中でなくても、彼の置き土産によって、改憲も実現するかもしれません。

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2014/02/06

警察の証拠ねつ造と権力監視と秘密保護法

とても興味深い。
高知白バイ衝突事件で裁判所が「第3の説」 - Apes! Not Monkeys!  本館
こちらで拝見した事件。これだけでは何のことやら理解できず、参照先を確認。

シリーズ:高知白バイ衝突死 | ニュース | KSB瀬戸内海放送
この第1回。警察の証拠ねつ造が極めて強く疑われることが分かりやすく説明されています。

概要は、
1. 中学校の生徒・教師を乗せたスクールバスが、白バイと衝突、白バイに乗っていた巡査長が死亡。
2. 警察は、バスが道路を右折中に白バイと衝突したとして運転手を逮捕、起訴。
3. 運転手側は、右折待ちで停止していたところ、白バイが突っ込んできたと主張。

で、警察側の主張は、
バスは動いていた。衝突時に急ブレーキを掛けて停止した。その証拠に、道路にブレーキ痕が残っている。
というもの。
ところが、
・この証拠となる写真は、事件から8ヶ月経ってから示された。運転手は全くその写真が理解できなかったと言っている。
・警察が主張するバスの移動速度5~6kmに比べてブレーキ痕が長すぎ、鮮明すぎる。
・証拠写真とされるブレーキ痕は形状がかなり不自然。
さらに、
・数多くの同乗者は、「バスは停止していた。白バイが突っ込んできた」と述べている。
・事故直後に逮捕された運転手が約1時間後に現場検証されたときには、警察車両から降ろされず、ブレーキ痕の有無を確認させられていない。
という状況。
警察が身内を守るために証拠をねつ造したのではないかと疑われるという話です。

*********
警察の証拠ねつ造や証拠隠滅がしばしば報じられます。また、えん罪事件も後を絶ちません。
そしてまた、こうした不正が古今東西で起こり続けていることは、論を待ちません。従って、こうした人権抑圧や横暴は、権力機関、治安組織には避けがたい宿痾のようなものだと考えることができます。警察がいかに善良な人びとだけで構成されるようにしても、警察という役割と組織の宿命としてこうした傾向は必然的に起こってしまうものだということです。
「だから仕方がない」、「警察とはそういうもの」
というのではなくて、「だからこそ、こうした傾向をいかに防止できるか」を考えなければなりません。捜査や取り調べの改革などの意義はそこにあるわけです。
そして、この改革の大きな方向には、捜査過程をできるだけ透明化すること、起訴内容を客観的に検証可能にすることがあると思います。すなわち、組織の内的な偏向を外的な(多数の)力で牽制し、誤りを正すという方向です。
これは、他の行政機関についても進められてきた情報公開推進の方向とも重なっていると思います。これらには、権力機関に隠し事の余地を与えると、いずれ必ず腐敗するという認識が下敷きにあります。そしてこの認識は、権力の暴走を防ぐために人類が生み出してきた最も基礎的な智恵の一つであると思います。

翻って、特定秘密保護法。

この実現を強力に推進した安倍氏にはこうした認識は全くなく、権力の運営は、指導者の属人的・個人的な意志・能力に委ねてよいのだと考えているようです。

時事ドットコム:秘密指定「私が監視」=安倍首相-衆院予算委

 安倍晋三首相は31日午後の衆院予算委員会で、特定秘密保護法の運用について「首相である私が、正しく行政機関が秘密指定をしているかどうかを、国民の代表としても見る」と述べ、秘密指定の妥当性を自ら監視する意向を強調した。民主党の岡田克也前副総理への答弁。
 政府は、秘密指定の監視機関として「保全監視委員会」や「情報保全監察室」を設置するが、いずれも政府関係者で構成されるため、機能を疑問視する声が強い。首相としては、自ら積極的に監視する姿勢を示すことで、国民の理解を促したい考えとみられる。(2014/01/31-20:49)
もちろん、「私が監視する」と大見得を切った安倍氏は、
●秘密保護法への反対言論に対して「自民党で検証するべき」と圧力を掛け(1)、
●「安倍政権打倒が朝日新聞の社是だ」と名指しで恫喝し(1)、
●自ら作った秘密保護法の定めを無視して、当局が恣意的に秘密文書を廃棄しても構わないと述べ(2)、
4.鳩山氏が政府見解と異なる認識を外交筋に述べると怒るくせに、NHKの経営委員が同じことをしても「個人的見解は自由」と許し(3)、……
と、いう資質の人なんですが。

賢人政治を信奉する人ほど、人間の限界や誤謬への認識が甘い(正確に言うと、人間一般と言うより「自己・自分」の限界や誤謬への認識が甘い)という事例の一つなのかもしれません。
ともあれ、「ボクちゃんの理想のクニづくりゴッコ」に振り回される我々は巨大な迷惑を被っているわけです。

***************:
(1)時事ドットコム:秘密法報道に不満爆発=安倍首相「3年後に検証を」-参院予算委
(2)東京新聞:秘密文書、手続き抜きで廃棄も 緊急時と首相、秘密保護法で:政治(TOKYO Web)
(3)ダブルスタンダード内閣、あるいは歴史修正主義を外部委託する安倍政権 - 誰かの妄想・はてな版

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2014/02/03

外国人医療介護者の受け入れ:N3級で大丈夫なのかな?

下記2本のニュース。
日越EPA候補者、受け入れ希望の応募殺到 | 医療介護CBニュース(2013年07月22日 21:51)
日越EPA候補者、9割超が日本語試験合格 | 医療介護CBニュース( 2014年01月31日 20:31 )

これらによれば、
ベトナムから看護師と介護福祉士を2014年夏に初めて受け入れる予定。
日本側斡旋事業者は、「国際厚生事業団 JICWELS」(JICWELS) →EPA看護・介護受入事業|公益社団法人国際厚生事業団 JICWELS

2012年秋  受け入れ事業開始。
同年末~2013年初頃? 日本語研修が始まる(1年間)。学費は「日本側」が負担。
   受け入れ候補者は、看護師候補者25人と介護福祉士候補者125人。→後、1名減。
   看護師候補25人中21人、介護福祉士候補124人中115人が日本語能力N3級以上に合格。
   N2を取った人もいる。

受け入れ希望(求人)が大幅超。
   2013年7月22日段階で、受け入れ希望機関・施設が129施設、304人の求人。
   2014年1月31日段階で、看護師は25施設、介護福祉士は101施設が受け入れ希望。
   求人件数は合格者数の倍以上→272人(1施設平均2人)以上。

N3は「日常会話がある程度理解できる」というレベルなのだけど、実はこれが食わせ物で、実は日常会話というのはかなり難易度の幅が広い。
N1, N2, N3いずれも何人も見てきたけれど、N3は、英検で言うとよくて準2級ぐらいじゃないかな。日本語で旅行や消費生活はできるし、単純なアルバイトは片言でもできるけれど、学校の授業や事務的作業はかなり厳しいように思う。
看護師や介護福祉士は単純労働ではない専門性が問われるんじゃないか。せめてN2級は必要じゃないかと思うんだけど…。
ちなみに大学学部留学でN2以上、大学院だとN1以上を要求される。それでも語学面で大きな問題を抱える留学生は少なくない。

この制度のことはよく知らないが、JITCOという忌まわしき先例があるからなんとなく不安を覚えてしまう…。
どうかこの候補者たちにとって今回のチャレンジが幸多いものでありますように。

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日越EPA候補者、受け入れ希望の応募殺到 | 医療介護CBニュース(2013年07月22日 21:51)

 日本との経済連携協定(EPA)に基づき、来年夏に初来日するベトナム人の看護師と介護福祉士の候補者の受け入れを希望する医療機関や介護施設の数が129施設に上り、候補者150人を大幅に上回る304人の求人があったことが、キャリアブレインの取材で分かった。ベトナムとの協定では、日常会話をある程度理解できるレベルとなる日本語能力試験「N3」の合格が来日の要件となっており、施設側の期待の高さがうかがえる。

 ベトナム人候補者の受け入れ事業は、昨年秋に開始。現在、看護師候補者25人と介護福祉士候補者125人が、首都ハノイで1年間の日本語研修を受けており、日本側は学費などの費用を負担している。

日越EPA候補者、9割超が日本語試験合格 | 医療介護CBニュース( 2014年01月31日 20:31 )

 日本との経済連携協定(EPA)に基づき、今年夏に初来日する予定のベトナム人の看護師と介護福祉士の候補者149人のうち、日本語能力試験合格の要件を満たした候補者が全体の9割超に上ることが31日、分かった。来日前最後の試験の合格者がこのほど発表され、最終的に136人が語学要件をクリアした。今後、候補者と受け入れ側の希望をすり合わせるマッチング作業を経て、早ければ3月中にも雇用契約が結ばれる。【敦賀陽平】

 ベトナム人候補者の受け入れ事業は、一昨年秋にスタート。候補者は首都ハノイでの1年間の日本語研修を修了した後、日本語能力試験「N3」を取得する必要がある。同試験は「N1」から「N5」まで5段階に分かれ、N3は日常会話をある程度理解できるレベルに相当する。

 研修を修了した看護師候補者25人と介護福祉士候補者124人のうち、日本語能力試験の要件を満たしたのは、看護師が21人、介護福祉士が115人となった。関係者によると、中にはN2に合格した候補者もいるという。

 候補者をあっせんする「国際厚生事業団」(JICWELS)では2月上旬、受け入れを希望する医療機関と介護施設側に候補者の希望を伝え、同月内に1回目のマッチングを実施。そこで決まらなかった場合、3月中旬に2回目のマッチングを行った後、4月中旬ごろまでに雇用契約が締結される見通しだ。

 JICWELSによると、看護師候補者は25施設、介護福祉士候補者は101施設が受け入れを希望しており、求人件数は日本語要件をクリアした候補者の倍以上に達している。

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