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2014/02/08

淡々と安倍政権がらみの報道を記録。

ニュースクリップ。

動2014:NHK経営委員発言 官房長官「長谷川氏の文書、承知していなかった」 - 毎日新聞

2014年02月06日 東京朝刊
 NHKを巡る騒動が収まらない。経営委員の長谷川三千子埼玉大名誉教授が就任前、朝日新聞社で1993年に拳銃自殺した右翼団体元幹部を礼賛する追悼文を発表していたことが明らかになった。
 5日午前の記者会見で矢面に立たされた菅義偉官房長官は、長谷川氏を起用した理由を「わが国を代表する哲学者、評論家として活躍し、わが国の文化にも精通している」と繰り返し、文書については「承知していなかった」と論評を避けた。
 同じころ、参院予算委員会では民主党の有田芳生氏が同じ経営委員の作家、百田尚樹氏の発言を取り上げた。有田氏は、百田氏が東京都知事選の応援演説で「南京大虐殺はなかった」と持論を展開したばかりか、他の主要候補を「人間のくずみたいなもの」と批判したと指摘。安倍晋三首相の見解をただした。
 首相は「聞いていないから感想を述べようがない」とかわしたが、再三の追及に「延々とこれを補正予算案(審議)の場でやるつもりですか」と声を荒らげる場面もあった。

 ◇民主・榛葉氏「バランス感覚が欠けすぎだ」

 NHKについては、従軍慰安婦などを巡る籾井(もみい)勝人会長の発言が問題になり、政権が沈静化に努めている真っ最中。そこに、首相の肝煎りで起用した長谷川、百田両氏の問題が加わり、火消しは容易ではない。5日、国会内で講演した田中均元外務審議官は「NHK経営委員なる方がいろんなところでいろんなことを言っている。残念なことだが、外国(米国)のイメージは日本の信頼性が落ちているということだ。日本の国益を害している」と苦言を呈した。
 田中氏は昨年6月、「侵略の定義は学界的にも国際的にも定まっていない」という首相の国会答弁に毎日新聞紙上で懸念を表明し、首相が自身のフェイスブックで「外交を語る資格はない」と応酬した経緯がある。
 民主党は「あまりにバランス感覚が欠けすぎている。当然、首相に任命責任はある」(榛葉(しんば)賀津也参院国対委員長)と攻勢を強め、長谷川、百田両氏の国会招致を要求する構えだ。政府関係者は「そういう人だと分かっていて選んだのだろうが、たがが外れている」と嘆いた。

「あの人達、さすがにまずいでしょ?」→「いや、人柄とか知らんかったし」という問答。政権としては、やった者勝ちという趣旨なんでしょう。これで逃げられるのが我々の社会。

しかし、NHK経営委員はボロボロですな。橋下氏の「民間登用」とそっくり。

NHK経営委員:新聞社拳銃自殺事件礼賛の追悼文 官房長官、問題なし - 毎日新聞

2014年02月05日 東京夕刊
 菅義偉(すがよしひで)官房長官は5日午前の記者会見で、NHK経営委員の長谷川三千子・埼玉大学名誉教授が、朝日新聞社で拳銃自殺した右翼団体元幹部を礼賛する追悼文を発表していたと毎日新聞が報じたことについて「経営委員が自らの思想、信条を表現することは妨げられていない。放送法に違反するものではない」と述べ、問題視しない姿勢を示した。
 そのうえで長谷川氏のNHK経営委員としての適格性について、菅氏は「我が国を代表する哲学者、評論家として活躍している。我が国の文化にも精通している」と指摘、適任だとの考えを強調した。
 また、同日午前の参院予算委員会で、民主党の有田芳生氏は、NHK経営委員の作家、百田(ひゃくた)尚樹氏が東京都知事選で応援演説に立った際、対立する主要候補を「私から見れば、人間のくずみたいなものだ」と発言したと指摘。安倍晋三首相の見解をただした。
 これに対し、首相は「そこで聞いていたわけではない。聞いていないから感想を述べようがない」と答弁。有田氏は、長谷川氏の追悼文についてもただしたが、首相は「読んでいないから答えようがない」と述べるにとどめた。
 長谷川、百田両氏とも昨年11月、NHK経営委員に就任。ともに2012年の自民党総裁選で首相を支援した。【影山哲也、青木純】
菅氏は安倍氏以上にたちが悪い人だなあとよく思います。それにしても、安倍氏にしろ、現在の自民党首脳部は、どうしてこれほどに「お友達」に甘いのでしょうかね。そして、自ら確固たる信念を持って理想とする価値について、国会で堂々と論戦することからは徹底的に逃げる。
彼らが大好きな「日本の指導者」としての矜持も誇りもないのかとため息が出ます。……いや、まさにその「プライド」のはき違えに気づかないほどに低質な人たちを「指導者」に我々が選んでいるわけですが。

NHK経営委:百田氏、都知事選で演説 歴史認識持論展開 - 毎日新聞

2014年02月04日 11時35分(最終更新 02月04日 15時05分)
 NHK経営委員を務める作家の百田尚樹氏が3日、東京都知事選で街頭演説に立ち、南京大虐殺はなかったなどと歴史認識に関する持論を展開した。経営委の政治的な発言を禁じる規則はないが、不偏不党を求められるNHKの経営に影響力を持つ立場だけに、籾井勝人(もみい・かつと)会長の従軍慰安婦に関する発言に続き、波紋を広げている。
 菅義偉官房長官は4日の記者会見で「放送法に違反するものではない。個人的な発言で、政府としてのコメントは控える」と述べ、問題視しない考えを示した。また、政府が百田氏を経営委員に推薦した理由を問われ「幅広く評論活動を行い、小説家としても出版され、国民の皆さんに理解されている(から)」と説明した。
 一方、政府関係者は「権限を持っている経営委員の発言なので、NHKの立場と思われかねない」と指摘。「法的に問題がないとはいえ、NHK会長の職務を監督することを考えれば評価は微妙だ」と懸念を語った。
 百田氏は3日、都内3カ所で行った田母神俊雄候補を応援する街頭演説で「1938年に蒋介石が日本が南京大虐殺をしたと宣伝したが、世界の国は無視した。そんなことはなかったからだ」などと主張。自ら政治的発言をすることにも触れ「プライベートで誰を応援しようが自由。もしこれで『経営委員にふさわしくない』と言われたら、いつクビになってもいい」と述べた。
 NHK経営委事務局は「ほとんどの経営委員は兼職が認められており、個人の思想・信条に基づいた行動は妨げられない」としている。【鈴木美穂、黒田阿紗子】
歴史修正主義者が歴史について書いた本が、販売部数で歴代トップになった国。それがニッポンです。
永遠の0:原作本が「ONE PIECE」超えの376万部で歴代首位に - 毎日新聞
2014年01月23日
 22日に発表されたオリコン週間本ランキング(27日付)によると、実写映画が公開中の百田尚樹さんの小説「永遠の0」(講談社)の売り上げが累計で376万5000部に達し、2011年2月発売の尾田栄一郎さんの人気マンガ「ONE PIECE」61巻(集英社)が記録した371万8000部を抜いて、総合、文庫、コミックの全部門を通じ歴代1位の記録となった。
 「永遠の0」は、09年7月に発売された百田さんのベストセラー小説。昨年12月21日に人気グループ「V6」の岡田准一さん主演で実写映画が公開され、売り上げが加速した。同ランキングの昨年12月23日付から先週の23日付まで、4週連続で週間売り上げ10万部超えを記録し、今週も10万部を売り上げて5週連続の首位を獲得した。
そして、高校生男子の間にもかなり浸透している様子。映画化されると影響が大きいですね。学校読書調査の「5月1カ月に読んだ本」(教科書、参考書、マンガ、雑誌等を除く)で堂々のランクインです。

特集:第59回学校読書調査 広がる読み聞かせ 不読率、大幅に減少(その2止) - 毎日新聞

今年「本屋大賞」を受賞して話題になった作家、百田尚樹さんの小説で、年末に映画が公開される「永遠の0」は昨年挙がっていなかったが、高2、3の男子でともに2位、高1女子で5位、高1男子で7位になった。
まあ、こうやって薄いベールのようにして、歴史修正主義が日本社会の「常識」としてしみ込んでいくわけです。そしてこうした「空気」は、諸外国がなぜ日本の戦争責任問題にこれほど強く反応するか理解できない社会を生み出し、諸外国への感情的反発を高め、それが日本の頑なで強硬な外交路線につながり、外交での選択の幅を狭めて日本の政治的孤立化を招き、近隣諸国との紛争解決を遠ざけることにつながるわけです。やれやれ…。
ところで、BBCは経営委員を選考チームが公募するそうですね。
社説:NHK経営委員 限度超えた安倍カラー- 毎日新聞
 政権のメディアに対する態度が問われるのはもちろんだが、NHK経営委員の選び方も議論する必要があるだろう。英国放送協会(BBC)も視聴者からの受信料収入で運営する公共放送だ。経営委員に当たるBBCトラスト委員は「文化・メディア・スポーツ省」に置かれた選考チームが公募する。NHK人事にも、政治介入を防ぐための厳格な仕組みが必要で、今後の課題だ。
ただチームが政府の中にあるなど問題も残っていますが、「政治介入を防ぐための厳格な仕組み」を目指す点では評価できます。日本って、こういうタイプの、権力を掣肘するための制度を導入することを非常に嫌いますね。基本的に市民を信頼せず、どちらかというと敵視しコントロールする対象と見なし、自分たちの思うことをさせてくれない面倒くさい連中だという意識が大きいんだと思います。厄介なのは、我々市民も含めて、そういう意識に無自覚な点でしょう。

安倍氏が「お子様」だなあと思う事例
ブックウオッチング:新刊 『日本よ、世界の真ん中で咲き誇れ』=安倍晋三、百田尚樹・著 - 毎日新聞

2014年02月05日 東京朝刊
 (ワック・1470円)
 「永遠の0(ゼロ)」作者と首相の対談と評論集。百田氏が2012年の自民党総裁選前に書いた「安倍晋三再登板待望論」や、それを受けての対談、首相になってからの対談「取り戻すべき日本とは何か」などを収める。
ワックだし、もういかにも。恥を知らない人たちだからこそか…。

以下、お子様が「リーダー」になるととんでもないなあという話。

安倍首相:靖国参拝 「米にしっかり説明」強調−−衆院予算委 - 毎日新聞

2014年02月03日 東京夕刊
 衆院予算委員会は3日午前、安倍晋三首相らが出席し、13年度補正予算案に関する基本的質疑を行った。首相は、昨年末の自身の靖国神社参拝について「米国にも誤解を与えることがないようしっかりと説明することによって、日米の絆を揺るぎないものにしていきたい」と述べ、参拝を非難している中国、韓国に加え米国にも理解を求めていく考えを強調した。日本維新の会の山田宏氏への答弁。靖国参拝を巡っては米政府が「失望した」との声明を発表している。
 特定秘密保護法で秘密指定された公文書の廃棄の可否を判断するため内閣府に新設される「独立公文書管理監」(審議官級)の任命については、山田氏が「国会同意人事にして外部性を意識した組織にすべきだ」とただした。森雅子特定秘密保護法担当相は「国民が納得できる形にするよう検討項目に入れたい」と述べ、国会同意人事とするか検討する考えを示した。【影山哲也、青木純】
「誤解を与えることがないようしっかりと説明する」→自爆行為。大いにやってもらいたい。ていうか、米国は誤解していないと思いますが。
それよりも、秘密保護法の人事が国会同意事項ですらなかったという呆然とする話。「保守」が本質的に自意識肥大の独裁指向だという事例。

安重根:「死刑判決受けた人物」 答弁書を閣議決定 - 毎日新聞

2014年02月05日 東京朝刊
 政府は4日、初代韓国統監の伊藤博文元首相を暗殺した安重根(アン・ジュングン)を「伊藤博文を殺害し、死刑判決を受けた人物だ」とする答弁書を閣議決定した。菅義偉官房長官が1月20日の記者会見で「テロリストと認識している」と述べたことに韓国側が反発していたが、答弁書ではこうした表現は見送った。鈴木貴子衆院議員(新党大地)の質問主意書に答えた。
「事実を述べただけ」と逃げるつもりでしょうが、「テロリスト認識している」意識はすけすけです。これで「韓国は、基本的価値を共有する重要な隣国だ」(NHKニュース 2013/11/14(木))などとよく述べられたものです。

道徳の教科化:特別教科、改めて意欲示す 衆院予算委で首相 - 毎日新聞

2014年02月04日 東京朝刊
 安倍晋三首相は3日の衆院予算委員会で、道徳教育について「内容を見直し、抜本的な改善・充実を図っていきたい」と述べ、施政方針演説で言及した道徳を特別の教科として位置づけることに、改めて意欲を示した。生活の党の畑浩治氏への答弁。
 また、下村博文文部科学相は教育行政の最終権限を首長に移す地方教育行政法改正案を今国会に提出する方針を重ねて表明。公明党が「政治的中立性が保てるか疑問を禁じ得ない」(山口那津男代表)と懸念を示していることを踏まえ「教育における政治的中立性は担保される必要がある。与党で協議するとともに、たくさんの賛同を得られるようにしたい」と述べた。日本維新の会の中田宏氏への答弁。【影山哲也、青木純】
この前、小学校の校長先生と話す機会がありましたが、今の詰め込み型になって、「ゆとり教育」以降に現場で積み上げてきた実践がどんどん崩れてしまった…と嘆かれていました。今の若い世代がたくさん持っている良さをどうして認めないんだともおっしゃっていて、はっとさせられました。

安倍首相:96条改正、必要性強調 改憲要件緩和で - 毎日新聞

2014年02月04日 東京夕刊
 衆院予算委員会は4日午前、安倍晋三首相や関係閣僚が出席して安倍政権の基本姿勢に関する集中審議を行った。首相は、憲法改正の発議要件を緩和するための憲法96条の改正について「たった3分の1の国会議員が反対することで国民投票の機会を奪っている。さまざまな議論を呼びかけ、(改正の)必要性は今後とも訴えていきたい」と述べ、必要性を改めて強調した。
 戦後憲法が一度も改正されていない理由については「憲法に指一本触れてはならないという気持ちに国民全体が陥っていたのではないか」と指摘。「(憲法の)原案は事実上占領軍が作った。私たちの国の憲法は私たち自身で書く精神こそ未来を切り開く」と持論を展開した。日本維新の会の小沢鋭仁氏への答弁。
 また8日にロシア・ソチで行うプーチン・ロシア大統領との首脳会談に関し、首相は「大統領との信頼関係を深めつつロシアとの協力をあらゆる分野で進め、日露関係を全体として高めることによって、今後の平和条約締結交渉の前進を図っていきたい」と述べ、北方領土問題解決への意欲を改めて示した。自民党の萩生田光一氏への答弁。首相はソチ冬季五輪開会式に出席するため、7日午後にロシアに出発する予定。
 総額5兆4654億円の補正予算案は4日夜の衆院本会議で与党の賛成多数で可決され、通過する。参院では5日に実質審議入りし、6日に採決する日程で与野党が合意しており、参院本会議で可決、成立する見通し。【影山哲也、青木純】
「押しつけ憲法論」は言い訳に過ぎなくて、本音は現憲法の規定が邪魔だという話に過ぎないわけです。もちろん、彼らの目指しているのは、基本的人権の制限と軍部を中心とした統治体制、少数の国家主義者を軸とした政治という方向性で、まあ、簡単に言えば戦前社会の再現です。安倍内閣はあと数年以上続くでしょうし、在任中でなくても、彼の置き土産によって、改憲も実現するかもしれません。

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