温暖化で氷が溶けると海水面は上がるのか――地球温暖化の嘘を鋭く告発する上田和男氏
産経新聞から対照的な記事を2つご紹介しましょう。
南極の氷床融解「限界点、越えてしまった」 NASA、支え失った氷が浮いた状態 - MSN産経ニュース(2014.5.13 11:47)
・NASAなどが、温暖化する海の影響により南極氷床の融解に歯止めがきかなくなり、大幅な海面上昇が避けられそうにないと発表。
発表内容を淡々と伝える報道記事ですが、同じ産経新聞にはこうした温暖化説の誤りを簡潔に論じたコラムが存在しています。
【国際ビジネスマンの日本千思万考】日本人の「今そこにある危機」は「CO2」でも「原発」でもない、中国のPM2・5こそ健康蝕む脅威である (1/6ページ) - MSN産経west(2014.4.27 07:00)
例の上田和男氏のコラムです。
最初の小見出しがこれ。
海面上昇の原因は海氷にあらず、別の理由がNASAの研究を一刀両断に全否定です。
では温暖化論のどこが誤っているのでしょうか。上田氏は、温暖化を「決めつける」データが一部地域の気温だけで、しかも「せいぜい数年、数十年程度」の現象しか捉えていないと断じます。
ではなぜ海水面は上昇しているのでしょうか。上田氏は次のように考察します。
海面上昇に限っていえば、考えられる原因としては、雨量増、護岸工事や埋立地の増加、森林減に伴う河川の泥、堆積物の流れ込み…とさまざまありそうですが、定説はありません。ただ少なくとも氷が解けたものではないはずです。「少なくとも氷が解けたものではないはずです。」
海水面が上昇しているのは確かだ。しかしその原因は氷が解けたものではないはずだ。
上田氏のこの洞察を極めてシンプルな科学的常識から導き出します。
氷の体積が水より大きいことは、理科好きの小中学生でも良く知っているように、氷が解けたなら海面は下がるはずでしょう。
水は凍ると膨張し体積が増える→氷が溶ければ体積が減る→氷が溶ければ水位は下がる
そう。温暖化で氷が溶ければ、海水面は下がるはずなのです。NASAはこんな「小中学生でも良く知っている」初歩的なことも無視している。上田氏は
「海氷が解けて、海水面が上昇した」などと、ふざけたような記事やコメントをあちこちで見かけるたびに、世の中の常識・良識はいったいどこへ消えてしまったのかと思わざるを得ません。と嘆き、
こうしたしろうと的思い込みや、気象学者の短期的データ盲信、あるいはそれに乗っかって、排出量の+-を、国家や企業間の取引材料にして商売ネタにしようと企む金融筋の不逞(ふてい)な輩たちを告発しています。NASAなど全く不逞な輩の最たるものですね。
しかし上田氏によれば、最近はこうしたCO2主犯論に対抗する「良識派」も増えています。その「国際的発信者」らがいうには、温暖化は超長期の現象なので、その究明には100年程度のデータではとても足りないとのこと。
彼ら国際的発信者たちがいうには、地球の歴史は生物誕生後でも32億年、人類誕生後でも100万年もすぎており、およそ温暖化と氷河期の周期は10万年ぐらいの周期を繰り返してきたわけで、たかが50年、100年の地上データだけで、地球の温暖化を唱えるのはナンセンスだと決めつけています。えっ?……「決めつけている」って、「温暖化がナンセンス」というのは間違っているってことですか?
もちろん違います。goo辞書によれば、「決めつける」には「一方的にきびしくしかりつける」という意味もあり、ここは「良識派」が温暖化論者を「一方的に」「きびしくしかりつけ」ているのですね。
goo辞書の例文に「いらいらしているしず子は、あたまから弟を決めつけた」という例文があるように、「良識派」の「いらいら」をも踏まえた表現になっていると解すべき箇所です。
ちなみにこのコラムの後半には、「気管枝」という表記も出てきますが、これも「気管『支』」の誤記ではありません。もともと肺胞へ細かく枝分かれする器官なのですから、「気管枝」の方が正しいのです。そうに違いないのです、上田氏がそう表記しているわけですから。
話を戻しましょう。
氷が溶ければ体積が減る。こんな明白な事実から地球温暖化の嘘と「不逞の輩」たちの罪を見事に暴いた上田氏。
そのコラムを連載している産経新聞もまた「ナンセンスなCO2主犯論」などにごまかされるような新聞社ではありません。その証拠に、次のような社説を……
【主張】温暖化対策 今は原発を動かすときだ - MSN産経ニュース(2014.4.16 03:34)
国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第3作業部会が、温室効果ガスの排出削減に関する新たな報告書を公表した。……中略……あ、あれ……?
日本は現時点で全ての原発が停止し、火力発電による二酸化炭素の排出増が続いている。
……中略……地球規模の温暖化対策に背を向けるような姿勢では、国際社会の理解は得られない。
産経新聞社も「ナンセンスなCO2主犯論」に染まってしまっている……。
上田和男氏の連載を続けている新聞社にしてこのていたらく。温暖化の嘘が横行する世情を物語っているかのようです。
厳しい現実ですが、良識派の旅は始まったばかり。上田氏の戦いはこれからなのです……きっと……。
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