「靖国問題」のよいまとめをブックマーク
勉強になったのでメモ。
「この「まとめ」だけ読んで「勉強になった」と満足せず、すでに小菅先生が世に出されている本を読みましょう。」
としっかり見透かされているけれど。
自由主義史観研究会の「朝日新聞に見る靖国問題」が朝日新聞をちゃんと読んでいない件 - 思いつきのメモ帳
ここから、
靖国神社参拝が「問題」化した経緯と、アメリカのアーリントン墓地との違い。付:靖国参拝での各国反応 - NAVER まとめ
自民党とそれを支援した靖国にこだわる勢力が日本の外交的自由を大きく束縛してきたことがよくわかります。
以下、感想メモ。
・1974年にエリザベス2世の献花問題を契機とした「靖国か千鳥ヶ淵かで大論争」のいきさつはちょっと知りたい。
・政府が政教分離原則に反しない公式参拝の形態を探ったというあたりも面白そう。
・あと、靖国=アーリントン説(安倍首相が主張した説)への強い違和感を表明したアメリカ人のコラムも面白かった。
・ザビーネ・ライヒェル(亀井よしこ訳)『目に見えない傷痕』晶文社、1991年 から引用された、国家による哀悼の制度化に対するドイツ人の葛藤は、非常に重要なポイントだと思う。
・連合国側が太平洋戦争に人種間戦争や植民地解放戦争という色彩を与えたくなかったという観点は一つの視角を与えるし、それは現在に続く戦後体制における諸外国の、日本の国家主義的動向に対するスタンスを理解する上でも重要。だけれども、思想性を外交的駆け引きの道具として解釈する余地を与えると、日本の国粋主義者・民族主義者から相対化されてしまいそうでもある。
【訃報】第二次大戦でビルマで戦い、特に日英間の和解に尽力したフィリップ・メイリンズさん - NAVER まとめ
こちらも面白かった。
歴史というものが無数の人びとの営為の絡まり合いによって動いていくのだということがしみじみと思われます。
これを読んで、全然つながりはないけれど、この本を思い出しました。
Amazon.co.jp: 行為の経営学―経営学における意図せざる結果の探究: 沼上 幹: 本
経営現象を因果の連鎖として描く視点を論じていて、ひたすらうならされた本。昔、講演を依頼して断られてしまったのが今でも心残り。
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私が民衆史という視点に惹かれるのは、やっぱり経済学を学んだことが起点だと思います。ミクロとマクロの絡まり合いとして社会動態を見るとき、それをどう定式化するかというのが社会理論の大きな課題だと思いますが、「市場」や「組織」とされるものの不定形性をその細部にまで立ち入って味わおうとすると、個人史や民衆史、社史研究に行き着くような気がするわけです。そこには否応なしに感情やドラマ的要素が入りこんでしまうわけで、それもまた醍醐味だなあと。
その一方で、最近、ブローデルの『物質文明・経済・資本主義』をちょこちょこと読んでいるわけですが、世界史的規模でのマクロ的社会の運動という視座にも感じ入るわけで。
全く関係のない話になってしまいました。
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