アイスランドの捕鯨も日本人が食べるためだったとは。
その筋では知られた話だったようですが。
アイスランドから鯨肉到着 2000トン 年間消費量の3分の2 写真2枚 国際ニュース:AFPBB News(2014年05月10日 16:38)
ただアイスランド国内では鯨肉はほとんど消費されておらず、捕獲されたクジラの肉の大半は日本に輸出されている。そのほか、記事によれば、
・キプロス船籍のAlmaという貨物船が大阪市で冷凍鯨肉を荷卸し。港湾局は事前報告を受けている。
とのこと。
・アイスランドは商業捕鯨モラトリアム(一時停止)を押し切って2006年に捕鯨を再開。2013年12月、2014年の捕鯨枠を増加。
とのことですが、そうすると、日本人向けの商売として捕鯨を活発化させているとも言えそう。
ちなみにアイスランドの捕鯨業者はたった1社だけなのだそうです。
→参考:アイスランド唯一の捕鯨業者がナガスクジラ肉約2,000トンの日本への輸出を試みる | IFAW - International Fund for Animal Welfare(Thursday, March 20, 2014)
これによれば、
・アイスランドの捕鯨業者クリスチャン・ロフソンという人の会社が唯一。
・IFAWがギャラップ社に依頼した世論調査では、鯨肉を定期的に食べると回答したアイスランド人は3%。
捕鯨産業ってアイスランドの地場産業ではないのですね。
ところで、今回の輸入量2000トンですが、これがどんな数字かというと、再び上記記事によれば、
・2000トンは日本がアイスランドから過去6年間に輸入した合計量とほぼ同量。
というので、年平均の輸入量は333トンほどになります。
・2000トンは日本の年間鯨肉消費量のほぼ3分の2。
とのこと。鯨肉消費量は統計が分かりませんでしたが、新聞記事等では3000~4000トンの記述があるので大体合致します。
今回の肉はナガスクジラの肉だそうですが、ナガスクジラ属には小型のミンククジラから超大型のシロナガスクジラまで含まれるので、具体的に2000トンが何頭分になるのかは分かりません。
ところで、鯨肉の国内消費量が3000~4000トンということですが、他の肉類の消費量と比べると、
平成24年度食料・農業・農村白書によれば、
2011年度の消費仕向量は、牛肉が125万トン、豚肉が128万トン、鶏肉が210万トン。計463万トン。
また、平成24年度水産白書によれば、魚介類の国内消費仕向量は822.6万トンでした。
動物性蛋白質としては、このほかに牛乳・乳製品と鶏卵があります。
※国内消費仕向量=国内生産量+輸入量-輸出量-在庫の増加量(資料:農林水産省/食料自給率とは)
いずれにせよ、鯨肉は平均的には食生活上非常にわずかな存在だと言えるでしょう。
これは狩猟制限によって抑制された結果なのかと思ったら、そうではなくて、そもそも日本人は鯨をそれほど食べないようなのです。
鯨肉の入札不発、4分の3売れ残り :日本経済新聞(2012/6/13 10:36)
検索すると、この記事など、鯨肉がなかなか売れず困っている様子がいろいろな報道から伺えます。
日本鯨類研究所と水産庁が、各地の給食に取り込んでもらうなど消費拡大に努力していたり、鯨肉の在庫調整に悩んでいたりしています。
クジラの肉、もっと食べて! 在庫ありすぎ、学校給食にも売り込む : J-CASTニュース
ほかに、知恵袋ですが、
鯨肉の4分の3が売れ残りだそうですけど! 調査捕鯨で売れないクジラとってどうした... - Yahoo!知恵袋
この回答に出てくる、
太地町を視察 民主党の捕鯨対策議員協 - AGARA紀伊民報(2012年06月05日更新)(魚拓)
など。
なんで輸入しているのでしょうね……。
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