Tポイントカードだけじゃなくてヤフーの利用も危ないことに。
ニュース - ヤフーとCCC、Tカード購買履歴とWeb閲覧履歴を相互提供へ:ITpro
Tカードでリアルの日常生活を監視され、ヤフーでネット上の生活を監視され、どっちの会社からも、リアル、ネットの両方の行動を観察できるというわけです。
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追記(2014年6月22日)
Yahoo!から自分の情報を流されるのを拒否する窓口→カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社への情報提供について - Yahoo! JAPAN
ただし、Yahoo! JAPANでTポイント(Tカード)の利用手続きをしていない人は、「Tポイント利用手続きを完了されていないため、情報提供はいたしません」と出るので、特に何もしなくても大丈夫のようです。
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一応、ユーザがこの情報連携を拒否できる仕組みを用意するそうです。
まあ、誰もその信頼性をチェックできないんですけどね。
よくある話ですが、こういうヤバイ仕組みって、初めに作った人たちがいくら良心的運営を心がけていても、しばらくするとそんな運営精神はどこかに行ってしまうんですよね。
だから歯止めの規則をガチガチに用意しないといけないのですが、運営側は絶対嫌いますね、そういうの。自由が利かなくなるから。そのフリーハンドが一番危険なんですが。
まあ、今回は民間企業の私的な規約ですから、そもそも運営を外部から監視することなどできないわけです。
CCCの提供情報:商品購入履歴、キャンペーンやサービスの利用履歴、属性や嗜好性など
ヤフーの提供情報:Web閲覧履歴や広告閲覧履歴、キャンペーンへの参加情報、ユーザーの興味や関心など
で、ヤフー広報によると、「履歴情報および特性情報」は個人情報には当たらないと考えているそうです。
このほか、聞いていて楽しくなる情報活用がいろいろと。
例1:ヤフーが官公庁(=警察、税務署、その他)に自由に情報提供
その情報提供には、多分Tカードからの情報も活用されるのでしょう。
・「法令違反の可能性があるユーザー」に
・官公庁が注意を促す際、
・ヤフーがユーザーの連絡先などの個人情報を任意で官公庁に開示
するそうです。
「法令違反」かどうかはヤフーが判断するんですって。
ある日突然警察から電話が来て、「ちょっと署に来てほしい」なんてことが起きるかもですね。
役所の人がうっかりサンで、あなたのアレなサイトでのアレな書き込みや、アレなソフトをダウンロードしていることをついうっかりご家族や会社の人にもらしてしまったり…なんてことも?
例2:健康情報や疾病履歴なども生データを提供
「HealthData Labo(ヘルスデータラボ)」などのサービスを利用する人は、自分の健康データが外部に流される可能性があるみたいです。
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『1984』ではビッグブラザーという存在がありましたけど、現代はそんな存在はどこにもなくて、様々な企業が分散保有する個人情報が、状況に応じて何となくつなげられて、何となく利用されていくという、どこにも実体はないけれどもどこでも広範な監視が実現するという、すごく曖昧な監視が浸透し遍在していく過程にあるのかもしれません。
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