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2014年6月の19件の記事

2014/06/29

またブクマ的メモ

学長、自ら海外トップセールス 権限集中に反発の声も:朝日新聞デジタル

トップの権限強化を積極評価する記事。
他の新聞も基本的にこの論調が目立つので、これが一般的なのだろう。
だけど、自分としてはこの方向には疑問を持っている。

経営と教育と研究とは、それぞれ異なる、互いにかなり矛盾する性質があって、これらの調整は簡単ではないのだけれど、そのあたりができるトップ人材というものはあまりいない。
それと、トップが自分の意図を組織に徹底させようとして細部に介入すればするほど、上に政策あらば下に対策あり状態が出現して、この摩擦の対応ばかりに組織が追われて本業がおろそかになる。というか上への疑心暗鬼とあきらめが蔓延して、人心が離反して士気が下がったりするし、全体利益よりも個別の部署や個人の利害に関心の焦点が移ったりする。
つまり、トップの権限強化は組織人員の人心掌握とが一緒に進行すべきなのだけど(実際、大学の統治ではこの問題はずっと以前からあって、現況は多かれ少なかれそのあたりの妥協と調整の反映になっている)、今の大学改革はその点にあまり関心があるとは思えない。
現状がいいとはあまり思わないが、それでも民主的過程を軽視することは、笛吹けど踊らずをさらに強化するか、命令と処罰で動かすなら教学の環境を荒廃させることになるだろう。

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アベノミクス・想定内の破綻 - 経済を良くするって、どうすれば

消費増税以降、予想以上に消費の落ち込みが大きいという話。家計調査の結果が出てきて、最近こうした指摘がいくつか現れてきた。
物価上昇と各種増税などによって実質的な可処分所得減があるので、消費増税のショックは徐々に回復するだろうが、消費が低迷するとは以前から指摘されていた。
自分としては、安倍政権下の大型の財政出動の効果と雇用の回復の効果がどれくらいあるのかと思っていたのだが、雇用回復も非正規雇用主体で効果も限定的だということのようだ。財政出動についてはまだよくわからない。
ちょっと気になったのは、消費増税などは社会保障財源などにするとの触れ込みだったはずで、そうならこの税収増は来年度以降に公的支出になって帰ってくるのだとすれば、プラス効果は来年度以降にならないとわからないということなのかな、ということ。ただ、消費増税と同時に企業減税が行われているので、こうした効果はないのかな。
個人的には中小企業の外形標準課税がどうなるのかとその効果がどうなるのかが気になっている。

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夫の女友達(はてな匿名ダイアリー )
はてなブックマーク - 夫の女友達

夫が毎週末に友人と二人で遊びに行くようになったのだが、その友人という人が年下の未婚女性だったので、嫉妬心で我慢ならないという話。

自分でも腹も立つだろうなあと同感したのだが、この夫に「もう会わないでほしい」とまで要求できるかは自分としては微妙だった。
ところがこの記事のトラックバックや「はてなブックマーク」を見ると、多くの人が、
・別れるべき。
・浮気・不倫と同じ。
・パートナーがいるのに、他に親しい異性の友人を持つのは異常だ。
という意見なのだった。

まず、この女性は嫉妬しているので、夫にはまだ愛情を感じていると思う。だから「浮気=別れろ」は短絡的じゃないかな。夫には自分を(自分だけを)愛してほしいというのがこの女性の真の願いだと思うので。不貞行為→即離婚という公式はちょっとどうかしら。
あと関係ないんだけど、自分なら夫に腹が立つというより相手の女性の本心を勘繰ってしまうと思う。そっちの方が不安かな。

で、この夫の行為が不貞行為だとか、パートナーがいる人は異性の友人と付き合ってはいけないというのとかも、ちょっと自分は付いていけない。
確かに自分も嫉妬を感じると思うけどそれはこっちの問題だし、とにかく話し合って調整することだとしか思えない。自分がこの夫なら、不信感を持たれないようにオープンにするなどして気を遣うかな…。善悪の問題じゃないと思うんだけどな…。そりゃパートナー以外の異性が気になることもあるし、異性と遊びたくなることもあるでしょうよ、人間だもの…。
ともかく、自分の感覚が多くの人とずれている面をまた見つけてしまったのだった。

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2014/06/25

イノセント・インペリアリズム

TBS番組「噂の!東京マガジン」に苦言を呈す

こちら経由で知ったこのサイト。 いろいろなページを読めば読むほど……うーん……この。

色眼鏡を外すことの難しさをしみじみと考えさせられます。
異文化と接触する人ほど、こういう形の認知のフレームを強化してしまうという面は確かにあるのだろうなあ。
そしてそういうのが素朴なニッポン愛国心と親和的なのだろうということも。愛国心は自尊感情や日本人としての誇りといったアイデンティティを支える要素として機能していることんだなあということを知らされます。

植民地時代にインドを愛したイギリス人ってこんな感じだったのかなあ。

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2014/06/23

今日もブックマーク的メモ

福田村事件-四国新聞社
関東大震災直後の朝鮮人虐殺に巻き込まれて香川県人がなぶり殺しにされた事件。
方言を咎められたのがきっかけだったという話。
野田市の茨城県との県境近くで起きたというのも、朝鮮人に関する流言が広範に浸透していたことを伺わせる。

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隅田金属日誌(墨田金属日誌) 日本の防衛力をヨイショしたいだけではないか
中国が台湾で機雷戦を行うときに自衛隊はどれくらい活躍できるかという話。
そもそも中国が台湾政府を武力で打倒するという可能性がほとんどないと思うの。
将来的な合併・統一もないのではないかしら。日本国内の市町村合併ですらとても大変だったことを思えば、中台間でそれが実現するとは到底思えない。

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河野談話「海外へ説明を」 検証結果受け萩生田氏 - 47NEWS(よんななニュース)

……河野洋平官房長官談話の作成過程を検証した政府の報告書について、英訳版を作成して対外的に説明すべきだとの考えを示した。

 都内で記者団の質問に答え、「少なくとも慰安婦像設置の動きがあるオーストラリアなどに対し『実はこうだ』と説明するツール(道具)として活用できるのではないか」と述べた。同時に「これをもって直ちに韓国と事実関係を争うのは望ましくない」と指摘した。

正に自爆劇。このもの凄いズレ方と、「検証作業」の真意がダダ漏れな脇の甘さ。人を貶すのは趣味ではないが、本当に「バカ」なんだなあ……。
もう、オーストラリアだけじゃなくて、オランダ、カナダ、アメリカ、インドネシア、フィリピンなどを相手にして、真剣にやってみたらいいと思う。でも、どれほど強烈な批判が来ても分からないんだろうな。国土を灰燼に帰し自らの命すら脅かされる事態に追い込まれても自らの正しさを信じ続けた戦争指導者たちがたくさんいたぐらいだから。

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[現場から] 日本、それでもかろうじて残っていた信頼まで破壊した : 政治 : ハンギョレ

河野談話検証報告書を見れば、日本側は対話過程を一切秘密にすることを先に提案し、韓国側はこれを受け入れたと出ている。 それにもかかわらず、今回日本が先に‘秘密維持’という紳士協定を破ってしまったのだ。 特に、日本は両国実務者どうしの話までゴマ粒のように詳細に公開した。
……中略……
これに伴い、今後の韓-日外交は極端に萎縮せざるを得ないものと見られる。 信頼が崩壊し、実務者であれ高位級であれ、双方共に対話内容が公開される最悪のシナリオを予想しながら公式的に精製された発言だけをすることになるためだ。 時には水面下交渉や虚心坦懐に腹の内まで見せなければならない外交の立つ瀬がなくなったわけだ。
まあ、そうでしょうねえ…。「秘密保護法」とか言ってるのが情けないよね。
「秘密」が明るみに出るのはいいことだけど、所詮、当時の外交文書の公開とかじゃない、安倍政権の自己弁護のための「検証」だから、そもそも恣意性の疑いを免れないものだし。
せめて河野談話が言うところの
「われわれはこのような歴史の真実を回避することなく、むしろこれを歴史の教訓として直視していきたい。われわれは、歴史研究、歴史教育を通じて、このような問題を永く記憶にとどめ、同じ過ちを決して繰り返さないという固い決意を改めて表明する。
なお、本問題については、本邦において訴訟が提起されており、また、国際的にも関心が寄せられており、政府としても、今後とも、民間の研究を含め、十分に関心を払って参りたい。」
という観点からの「検証」であれば良かったのにねえ…。

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2014/06/22

熱水噴出孔の生態系のような政治経済システム

社福のカネに群がる県議 福祉の名の下、多額が流れた:朝日新聞デジタル(2014年6月22日18時53分)
福祉という公金の噴出孔に群がる政治家と、彼らを中心とした集票・利益配分システム。

経済学者の聖地は(経済の)生物学にあるというアルフレッド・マーシャルの有名な言葉を思い出さずにはいられない。
“the Mecca of the economist lies in economic biology rather than in economic dynamics.”

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ブクマ的メモと感想メモ。

鋭い。ていうか、忘れてならない視点。
犯罪被害と自衛の精神論 - ある精神病患者の一日

他にも。
抑圧者は抑圧者であることを喜ぶのか - ある精神病患者の一日
旧型コンピュータ≠わたし、には心があります - ある精神病患者の一日

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日本の地方私学のことをいろいろ想像させられる。
営利大学連鎖倒産時代が迫るアメリカ 略奪的(predatory)経営姿勢にオバマ政権がNO 卒業率31.5%、平均負債額408万円の惨状 - Market Hack

卒業率が3割というあたり、日米の教育組織の違いが表れている気がする。
日本の中小私学では、実質就職率が5割程度というところがざらにあるので、状況は似たり寄ったりだろうと想像する。ただ、卒業率が3割というのはない。だいたい6割から7割はある。
これは、日本の大学の場合、実際には学士の資格に見合う実質を持っていない学生でも、何とかして卒業させてしまおうとする姿勢が強いのに対し、アメリカの場合はそれほどではないということだろうと想像する。

どうして日本の学校は、そのように、とりあえず形を付けてあげることにこだわるのか。理由はよくわからないが、マインド的には「何とか卒業だけはさせてあげないと」という気持ちが強く働き、それが暗黙の合意になっているということは言えると思う。このような形の学生関与が当然のものとなっている。「学士力」なる言葉が現れたのはこの象徴だろう。

教育への公的支援が貧弱で、そのしわ寄せが学生やその家庭になされているのは日米両国の共通の特徴だが、アメリカの場合は退学という形で調整され、日本では、学卒者の就職・雇用段階での選別と大卒資格の空洞化という形で調整される。そのようになっているのかもしれない。

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「徳」を失った日本の悲劇 - vanacoralの日記
暴言を吐いた議員を辞職させるべきという主張へのこちらのコメント。

暴言に社会的制裁を加えるべきという発想そのものは理解できる面もあるけど、
誰がどういう基準で暴言と判断して、罪の加重を決めるのでしょうか?
国民感情で決めるとかってなると、まんま人民裁判になっちゃうとおもいますけど
これは議員がそもそも有権者が選挙で選んで代表として送り込んだ存在だという前提が抜けているので、論点を外している。「正しいことだから何をやっても良い」という考え方が怖い、ということも言われているが、そもそも「何をやってもよい」ということが主張されているわけではないので失当だ。

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はてなブックマーク - 犠牲者数の推移 - 誰かの妄想・はてな版
日本がしたことを直視できないブクマがたくさん。何とか違う話にしたいという願望が透けて見える。
本体は南京事件の犠牲者推定が事件発生時から大きくは変わらず、30万人を中位値とみなして特に問題がないことを簡潔に示した記事。

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嘘をつく、ごまかす、腹芸で事を収めようとする、本筋でない論点を持ち出す、間違った理解を改めず共通理解を避ける。ここ数日のそうした事例をいくつか。

従軍慰安婦証言を否定しても河野談話をゆるがすことはできないことが、検証報告書で明らかにされた - 法華狼の日記
報告書自体のバイアス。その政治的意図。

山本一郎氏の都議会セクハラ野次解説とは何なのか | 小林聖
山本氏だけじゃないが、論点ずらし、はぐらかしの指摘。構図を揶揄して差別を正当化する。陰険。

公明党、なんと卑劣な裏切り! 「自衛権行使『新3要件』公明が原案 自民案装い、落としどころ」(西日本新聞) - kojitakenの日記
自衛権行使「新3要件」公明が原案 自民案装い、落としどころ - 西日本新聞
いかにも公明党らしい話。権力へのこびへつらい、無原則な妥協という公明党の本質が強力な安倍政権下で露出している1件。それが建前と本音の調整の強化を要請し、そのために執行部の内通と隠ぺい、ガス抜きのプロセスがちょっと見えやすくなったという話。
しかしこの種のことはあらゆる組織で見え隠れする話だろう。自分もその立場に立てば、そのような卑劣なふるまいをしてしまうのではないかと危惧する。つまり、我々は、このような執行部的な立場に立てば、息をするように自然に嘘をついてしまうのだろうし、ごまかし、逃げ、足元を見、抱き込み、反対者の抗議をガス抜きが大変だとせせら笑う、そういう低劣な品性をさらけ出してしまう存在なのだろう。この自覚を持って自制することがおそらく決定的なのだ。

ヤジ都議認定へ声紋分析 辞職も要求へ - 政治ニュース : nikkansports.com
この問題の対応も全く典型的。

日本の戦争責任、北朝鮮がらみの差別、日の丸君が代の強制の問題を追及しようとする動きには、ありふれた反応ではあるけれど、きりがないので今回は取り上げない。

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2014/06/21

海外で話題になっている日本の労働搾取

というお題で、いくつか紹介されていますが、身につまされるものも。

79%が労働法違反…日本の「外国人技能実習制度」に海外から批判 “搾取的”と米国務省も報告 | ニュースフィア

これは良く知られた話で、日本が人権後進国だという評判の一角をなすものですが、下記の話は個人的にも思わず「あるある」と思ってしまった事例。

日本の理不尽な残業、どう断る? 外国人就労者、“「ガイジン」だから無理”との声 | ニュースフィア

金曜日の夜に翻訳を頼まれ、自宅で8時間かけて仕上げるも、残業代も代休もない。交渉しようとしても、上司が「こちらの前提としているところが理解できない」のだという。みんな優しいし問題を起こしたくはないのだけれども、法律違反だし、利用されたと感じている
うわっ、これものすごく心当たりがある。
いや、私の知っているケースは上司ですらなくて、偉い人が外国人職員に割り込み的に頼んだのですが。
その偉い人も切羽詰まっていたのではありますが、突如、客先に持っていく契約書原案を翻訳しろとその人に言ったので、その人は、2日ほど徹夜的な風呂敷残業をして乗り越えたんですね。

その人も優しくて、愚痴めいたことは言わずに熱心に取り組んでくれたんですけど、この案件の背景事情の説明も無しに「翻訳しろ」だけだったので、認識の摺り合わせに苦労したと言っていました。

今回の出来事で気になったのは、この突然仕事を振ってきた偉い人が、こういう割り込み的な仕事の振り方に何も悪びれたところがなかったことです。私なんかも慣れてしまっていてあまり違和感も感じなかったですけど、やっぱり「おかしいですよ」と言わないといけないですね。
でも、この偉い人はいつも土壇場まで仕事を放置していて、どうにもならなくなってから突然泣きつかれるので、
「筋違いだけど、拒否すると客先に迷惑がかかる」
と思って引き受けちゃうんですね…。この発想がそもそも間違っているのかな……。

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上記記事の元ネタはどうもこれでしょうね。
Opinion: The great cultural difference between Japanese companies when set up in The West. : japan

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今年も順当に実績を積み重ねるわが国。

アメリカの人身売買報告で、わが国ニッポンは順当に第2級国家の位置を確保しました。10年連続。
ちなみにアジアの国では韓国と台湾が Tier1 に入っています。
原文はこちら → Trafficking in Persons Report 2014
さらについでですが、昨年の報告の日本語訳がこちら → 2013年人身売買報告書(抜粋・日本に関する報告) 主要報告書 | 米国大使館 東京・日本

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いくつかの報道から。

「JKお散歩」は人身売買=米国務省が年次報告書 (時事通信) - Yahoo!ニュース魚拓
・女子高生とデートできるとうたった「JKお散歩」と呼ばれる接客サービスを新たな性目的の人身売買の例として示した
・「援助交際」も人身売買の例に挙げ、「日本に来る外国人の女性や子供の中には、到着後すぐに売春を強要される者もいる」と指摘。
・「日本人男性は、東南アジアやモンゴルでの児童買春ツアーの大きな需要源」
・政府が運営する技能実習制度で来日した人も含め、外国人労働者が強制労働の被害者になりやすい実態がある

東京新聞:外国人技能実習「強制労働の温床」 米報告書 JK散歩は人身売買:国際(TOKYO Web)魚拓
・安倍政権が新たな成長戦略の素案に拡充を盛り込んだ「外国人技能実習制度」について、劣悪な強制労働の温床になっていると批判。
・外国人技能実習制度が本来の趣旨から外れた「出稼ぎプログラム」になっているとし、取り締まりの強化を求めた。

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さすがわが国ニッポンは、日々、報告書を裏書きする日々の実践に励んでいるわけで。

都議会ヤジ:女性蔑視、海外に波紋 五輪イメージダウンも - 毎日新聞魚拓
・CNN:「性差別は日本企業では一般的」。「依然として男性が社会的地位の大半を占め、高所得を得ている」。
・ロイター:日本企業の慣例として「女性は結婚・出産後に退職を勧められることも多く、働く女性はお茶くみなど、さまつな仕事をさせられる」
・フランス公共ラジオ:「日本は職場への女性の進出が先進国で最も低い国の一つ」。政府の子育て支援が乏しく、性差別も根強いため、女性が働きにくいとの見方。

で、桝添知事が曰く、
「一生懸命、東京の食材を使っておいしいものを食べさせたって、『何だ、片一方でこんなことをやってるじゃないか』って言われるのは非常に心外だ」

IOC委員って食い物で釣れるんですねえ…。勉強になります。

都議会ヤジ:発言者は名乗り出ろ 自民・石破幹事長 - 毎日新聞
幹事長の曰く、
「誰であれ『自分でした』と言っておわびすべきだ。仮にわが党であったとすれば、党としておわびをしなければいけない。大変申し訳ない」
だそうですが、
「今の時点で自民党議員と決まったわけではない。特定して言っているわけではない」
なのだそうです。……党として調査したり、都の議員団に要請したりする気はないのね。詰め腹を切らせはするけど自分の手を汚すつもりはないらしい。

産経新聞社も今回はヤジ氏を全面批判。石破幹事長ともども切断処理に躍起ですが、なんで今回はこんなに頑張るんでしょうね。沖縄の少女レイプ事件で何を言っていたっけ……。

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で、報告書でやり玉に挙がっている技能実習制度、これは長年労働搾取と差別の温床となっていることで海外にも有名ですが、要するに甘言を弄して外国人をだまして来日させ、日本人の奴隷として雑巾のごとく使い捨てる政府公認の人身売買制度であるわけです。それを今回、産業界の意を受けてこれをさらに拡大するわけです。まさに、人身売買報告書の指摘を堂々とやってのけてみせる。さすが、素晴らしい人権意識に彩られた美しい国であります。

参考までに毎日新聞から拾った記事をいくつか。
外国人技能実習制度:「優秀な実習生は最長5年に延長」 - 毎日新聞2魚拓1魚拓2

社説:外国人労働者拡大 まず実習制度を見直せ - 毎日新聞魚拓

外国人技能実習制度:拡充方針 手取り数万円、休みなし 労組「使い捨て是正が先」 - 毎日新聞(2014年06月11日 東京朝刊)

人手不足を背景に、外国人技能実習制度の拡充方針が打ち出された。実習生は日本の縫製業や農業、建設業などを支えているが、劣悪な環境に苦しむケースが後を絶たず、支援団体からは「拡充より先に外国人を使い捨てにする現状を正すべきだ」との声も上がる。
 2月上旬、東京都足立区の縫製工場。日本人従業員の姿はなく、2011〜12年に実習生として来日した20〜40代の中国人女性6人が働いていた。基本給は月6万5000円、残業代は時給400円という違法な水準だったが、土日も休めなかった。壁が薄く隙間(すきま)風が吹く工場の2階に住まわされ、光熱費込みで1人月5万円弱の家賃を徴収された。手元に残るのは月数万円だった。実習生が増えると、経営者に鉄パイプなどの資材を渡され、台所兼倉庫を自分たちで増築した。「来日2週間で後悔した。『3年で300万円以上稼げる』と聞いたが、半分にもならない」。20代女性は嘆いた。
 昨秋、実習生を支援する全統一労働組合(東京都)に加入し日本人経営者と団体交渉を始めた。経営者が総額1000万円以上の未払い賃金の存在を正式に認めたのは、3月になってからだった。
 埼玉県の建設会社で型枠工として働いていた中国人の男性研修生(31)は昨年12月、大きなパネルを運んでいて腰を痛めた。悪化したため病院に行こうとすると、受け入れ仲介団体から「仕事中のけがと言うな」と迫られた。
 航空券を手配され「自主都合」で帰国させられそうになった。勤務先と全統一との交渉を経て、ようやく労災申請した。国際研修協力機構(JITCO)によると、12年度に作業中の事故で死傷した実習生は前年度比98人増の994人。うち4人が亡くなっている。
 多くの実習生たちは中国の送り出し機関に数十万円の手数料を借金して支払っている。中国での年収を超える金額だ。返済のため、奴隷のような待遇でも泣き寝入りするしかない。全統一の鳥井一平さん(60)は「働き手が必要なら、実習制度ではなく、正面から外国人を受け入れ、権利保護や定住支援の枠組みを作るべきだ」と強調する。【河津啓介】

 ◇成功夢見るミャンマー青年来日 「昔の集団就職の国際版」

 低賃金労働の温床と批判される外国人技能実習制度だが、貧しい国の若者たちは制度を利用し、将来の成功を夢見て来日する。
 ミャンマー人青年2人が8日深夜、羽田空港の国際線到着ゲートから出てきた。同国最大の都市ヤンゴン出身のチョーザヤウィンさん(32)とイェトゥウィンさん(28)だ。実習生として金沢市で3年間、社員約40人の小さな金属機械塗装会社で働く。航空会社のミスで、衣類や日本語の教科書を詰めたスーツケースが羽田に届かなかったが、2人は「夢ガカナイマシタ」と、たどたどしい日本語で喜びを語った。
 出迎えたのは、同国で実習生の送り出しにかかわる社団法人「SBS国際産業人材育成センター」の渋谷修二理事(58)。「まだゼロに近いが、勤勉で向学心が強い。これから増えます」と語る。
 入管統計によると、昨年末時点の国内の実習生15万5206人の約7割、10万7174人が中国人で、14%の2万1632人がベトナム人だ。一方、ミャンマー人受け入れは昨年5月からで、来日数は今年3月時点で159人にすぎない。
 だが、急成長した中国では日本での実習の魅力は減少。ベトナム人も賃金が上がり、失踪などのトラブルが少なくない。日本の経済界は今、ミャンマーやラオス、カンボジアに注目している。
 チョーザヤウィンさんとイェトゥウィンさんの給与は最低賃金レベルで、家賃や水道光熱費を引いた手取りは8万円ほど。帰国の旅費は自腹なので3年間一度も帰らない覚悟だ。
 制度の趣旨を理解した企業で実習すれば、若者たちは夢を実現できる。そう渋谷さんは信じる。「地方の若者が希望と不安を胸に上京した昔の集団就職の国際版です。羽田空港が上野駅に見える」【井上英介】

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2014/06/15

分かっているけどできないこと

ADHD児の苦悩 - うちの子流~発達障害と生きる

こちらで紹介されている
#2 成人期「ADHDの正しい理解のために」 - YouTube

これの後半ぐらいから冷や汗が出てくる。心当たりありすぎ。自分は診断を受けていないけれど、以前からどうもADHD的な傾向が強いのは自覚していたけれど。

ADHDの特徴の一つとして、他人とのコミュニケーションが自分本位になってしまい、周りの人から嫌がられるという筋が多いようだけど、それを学習した結果、できるだけ自分を出さず当たり障りのない付き合い方をするという適応もあると思う。
で、表面的には人付き合いが良くておだやかに見えるけど、本当は距離の取り方が分からなくて信頼とか友情とかを構築できない、という。思ったことを口に出せないんだよね、怖くて。

※ちょっと似てるけど微妙に自分とは違っていた感じがするのが場面緘黙症。ただ対人関係に対する強い不安や緊張が言動を抑制するという点では共通性を感じる。怖くて動作が緩慢になってしまうというのはその通りだったし。
長崎県教育センターWeb情報第146号 理解を指導に「場面緘黙~学校でしゃべれない子~」
五藤義行「『少女たちのミューティズム』 The Girls in Mutism 場面かん黙児との月日」場面かん黙Q&A (場面緘黙症・選択性緘黙症) 茨城県教育図書館・情報センター)

忘れ物、遅刻、作業が進まなくなることについて、自分でできる生活対応として、
#6 環境調整と薬物治療について - YouTube
には、確かに有効なテクニックのヒントがいくつかあった。ただ、既に気をつけているんだけどそれでもできない、ってことがある。ちゃんとテクニック通りやってるんだけど、それでも失敗する。困る。

一番厄介なのは、やる気が出ないこと。仕事が停滞したり、締切に遅れたりするともうダメ。
訓練が必要なことはアタマでは分かってるんだけど、すごく抵抗感が強い。…いや、だからこそ「訓練」なのだけど。
今の自分は、仕事や家族による義務のおかげで心理的強制力が働くので、かろうじて社会生活を営めている感じ。
しかし常に逃げたい気分や嫌々やらされている感、義務感が強いので、日常的にストレスがかかっていて生活も仕事も楽しめていない。
この辺はどうしたらいいのかなあといつも思っている。

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メモ:情報監視審査会と秘密国会

秘密保護法:衆参に常設「情報監視審査会」 与党が合意 - 毎日新聞2014年05月19日 23時03分(最終更新 05月20日 02時31分)

 自民・公明両党は19日、特定秘密保護法に関するプロジェクトチーム(PT)の会合で、政府の特定秘密指定などの運用を監視する国会機関の与党案に合意した。衆参両院に「情報監視審査会」を常設し、公明党の主張に配慮して運用改善や特定秘密の国会提供などを政府に勧告する権限を付与する。しかし勧告は政府の情報開示などを強制できない。審査会が内部告発や報道を受けて調査を行うかどうかもあいまいで、恣意(しい)的な秘密指定をチェックできるか、実効性は不透明だ。

 自公両党は、同法の修正協議に加わった日本維新の会、みんなの党などと協議し、今国会中の国会法改正を目指す。

 与党案の情報監視審査会は衆参それぞれ議員8人で構成。各会派の議席に応じて委員数を割り当て、正副議長も出席・発言できる。非公開の「秘密会」とし、開催する国会内の部屋には電波の遮断や盗聴防止、入退室の制限をかける。

 秘密保護法は秘密を漏えいした場合、5年以下の懲役か、500万円以下の罰金を科すと定めているが、議員が国会の本会議や委員会の討論などで漏らした場合には憲法の規定を踏まえ、衆参各院が懲罰をかすかどうか判断する。

 審査会の具体的な活動としては、政府が国会に提出する同法運用の年次報告をもとに、秘密を指定した行政機関の長から説明聴取、審議する。必要に応じ政府に特定秘密の提供を求め、指定や解除が適切かどうかを検討するとともに、不適切な点があれば運用の改善を勧告する。

 政府が国会の常任・特別委員会への特定秘密の提供を拒否した場合、委員会から要請があれば、審査会は政府に秘密の提供を求めたり、提供可能な範囲などについて検討したりする。また審査会は、委員会に提供すべきだと判断すれば、政府に勧告する権限がある。

 しかし勧告には強制力がないため、政府が提供を拒否した場合、審査会は政府の釈明を聞くだけで、秘密の中身や指定の妥当性を監視できない。また、与党案は、提供の基準について「安全保障に著しい支障を及ぼすおそれがある場合を除く」と秘密保護法の条文を踏襲するにとどまっており、「政府が恣意的な秘密を国会に渡すはずがない」と批判を浴びそうだ。

 自民党は当初、監視機関が秘密の提供を受けるのは「国会の委員会から要請があった場合」に限り、秘密指定の適否も判断しない案をまとめたが、公明党は運用改善などの勧告権を盛り込むよう主張していた。【笈田直樹、阿部亮介】

秘密会設置法案/国会を政府の秘密保護体制にくみこむ しんぶん赤旗2014年6月13日(金)
改憲手続き 教育委 農業破壊 秘密会設置/国会最終盤 悪法次々可決・成立 しんぶん赤旗2014年6月14日(土)

国会(情報監視審査会)は、特定秘密のチェックを果たせるのか? 政府の第三者機関は?│立憲政治の道しるべ(南部義典) | マガジン9
特定秘密の国会監視機関は本気で運用監視を行えるのか? / 三木由希子 / 情報公開クリアリングハウス | SYNODOS -シノドス-
情報監視審査会なるもの - 弁護士深草徹の徒然日記
国会の情報監視審査会の創設は無意味か? - さくら通り法律事務所

地方紙が一斉に反対・懸念の社説を掲げています。
一方、大手では、今のところ毎日新聞の社説だけしか見つかっていません。

社説|情報監視審査会/特定秘密のチェックできぬ | 河北新報オンラインニュース(2014年06月03日火曜日)

 ことの性質上、筒抜けにするわけにはいかないが、秘密指定の恣意(しい)性を排除するチェック機能がいかにも不十分と言わざるを得ない。
 自民、公明両党が衆院に提出した特定秘密保護法の運用状況を監視するための国会の監視機関「情報監視審査会」を衆参両院に設置する国会法改正案だ。
 共同提出を見送ったものの、日本維新の会などは基本的に賛成の方向で、今国会中に成立する公算が大きい。
 審査会は衆参別々の常設機関として設置。メンバーはそれぞれ8人で、各会派の議席数に応じて割り当てる。非公開の秘密会で、会議録も公開しない。
 審査会は政府から毎年、運用状況について報告を受け、特定秘密の指定や解除に問題があれば、改善を勧告できる。ただ、強制力はなく、政府は従う義務を負わない。特定秘密の提出を求めることもできるが、政府は提出を拒否できる。
 改正案のあらましを示せば、こうなる。
 さて、こうした仕組みで政府による特定秘密の指定が妥当か否か、国会が適切に監視できるようには思えない。
 まず、指定などに問題があっても、そうした特定秘密を把握できるかどうかだ。何が特定秘密に指定されているか自体、秘されている状況で、その問題性に迫ることは極めて困難だ。
 詳細はともかく、最低限、指定の一覧表程度の情報開示がなければ、そもそも審査の俎上(そじょう)に載せることすらかなうまい。
 政府が提出を拒否できる範囲も曖昧で、都合の悪い情報が全て隠されてしまう恐れがある。
 政府内に独立性の高い第三者機関が設置されるのであればまだしも、当面、期待しにくい状況では国会の監視機能に頼るより方法はない。
 であれば、秘密指定に関わる政府の権限強化に見合う形で、国会の行政監視機能を強めるべきではないか。少なくても、開示を拒否できる秘密を最少にとどめる縛りが必要だ。
 各会派の勢力を割り振る審査会の構成も、議席数を単純にあてはめると、衆参両院とも自民が大半を占め、民主が1~2人、分裂の維新が衆院で出せるかどうか。少数政党の出る幕はない。秘密の管理上、相応の制約はあろうが、人数を多少増やすなど一定数の議席を確保している会派への配慮はあっていい。
 与党が政府に開示を要求することなど想定しにくく、政府の報告や秘密を指定した行政機関の長による説明を聞くだけに終わってしまいかねない。相当な問題意識を持たない限り、形骸化以前の「お飾り」と化してしまう事態さえ、否定できまい。
 内部告発者の明確な保護措置も抜け落ちている。秘密指定の行き過ぎを防ぐ一つの歯止めとして、明文化を検討すべきだ。
 特定秘密保護法の施行は12月。情報公開の枠を外れた秘密の無制限の拡大を抑えるため、審査会の機能充実が重要だ。精力的な審議で法案の修正協議を進めるよう強く求めたい

鹿児島の情報は南日本新聞 - 社説 : [秘密法監視機関] 強制力なく実効性疑問( 5/30 付 )
 特定秘密保護法の運用をチェックする国会の監視機関をめぐり自民、公明両党は制度設計案で合意した。今国会中に国会法改正案を成立させる方針だ。

 合意案によると、衆参両院に常設機関の「情報監視審査会」(仮称)を設置する。政府から毎年、秘密保護法の運用状況について報告を受け、必要に応じて特定秘密の内容を提出するよう要求できる。改善すべきだと判断すれば、政府に指定解除などを勧告できるという。

 だが、勧告に強制力はない。秘密提供を求めても、政府が秘密保護法の規定を盾に「わが国の安全保障に著しい支障を及ぼす」と言い張れば有効な対抗手段はない。

 これでは恣意(しい)的な秘密指定に歯止めをかける役割は十分果たせない。審査会の権限をきちんと整備するため、国会審議で徹底した議論を求めたい。

 審査会は衆参それぞれ8人で構成し、審議は非公開の秘密会形式で開く。メンバーらが特定秘密を漏らした場合は懲罰の対象となる。

 自民党はもともと常設の新機関に消極的で、党の原案では「政府による秘密指定の可否を判断しない」としていた。与党協議で審査会に勧告権を持たせたものの、「特定秘密の指定や解除は行政権の執行であり、三権分立の観点から国会の過度な介入はできない」としている。

 だが、それでは審査会が政府の報告を追認するだけになってしまう。国権の最高機関である国会が行政機関をチェックできなければ、国民の理解は得られまい。

 秘密保護法には、違法秘密や当局者の保身のために指定された疑似秘密を禁止する規定はなく、恣意的な指定によって秘密が膨らむ恐れが強い。

 監視機能の実効性を確保するには、審査会にある程度強い権限が必要だ。秘密の提供には政府は必ず応じる仕組みにし、その代わり、事務局の国会職員には国会が独自の適性評価を行うなど、秘密保全措置に万全を期すようにする。

 秘密を扱う公務員らからの内部告発を受ける体制づくりも欠かせない。いじめを苦に自殺した海上自衛官をめぐる訴訟では、隠し続けた調査文書の存在が海自隊員の告発で明らかになった。内部告発者の不利益にならないよう保護措置を強化したい。

 昨年の臨時国会で成立した特定秘密保護法は12月に施行される。政府は四つの監視機関設置を打ち出したが、運用の在り方など固まっていない。国民が納得できる監視の仕組みづくりを急ぐべきだ。


信濃毎日新聞[信毎web] 秘密法を追う 監視審査会 追認機関は要らない06月02日(月)
06月02日(月)
 衆参両院に「情報監視審査会」を新しく設けるための法案を、自民、公明両党が衆院に提出した。

 特定秘密保護法の運用をチェックする―とのうたい文句と反対に、審査会は政府の対応を追認するだけの機関になる心配が大きい。民主党などの賛成も得られていない。

 法案は問題が多すぎる。秘密保護法の本体と合わせて廃案、廃止にすべきだ。

 法案によると、審査会はメンバー8人の常設機関になる。政府から秘密法の運用状況について報告を受け、必要に応じて特定秘密を提出するよう要求できる。運用の改善、秘密指定の解除といった勧告もできる。

 ただし勧告に強制力はない。指定解除を政府に拒まれたら、審査会としては打つ手がない。

 秘密法はもともと、「安全保障に著しい支障」があると政府が判断するときは国会への情報提供を拒否できる仕組みになっている。勧告に強制力がないのでは、確かなチェックは難しい。

 与党協議では、内部通報を受ける窓口を審査会に設けるよう公明党が主張した。数十万件にもなる特定秘密の中から問題をはらむ情報や、本来秘密にすべきでない情報をかぎ分けるには内部通報が有効、との考えからだ。

 公益通報者保護法が2006年に施行され、内部告発を守る仕組みができたとはいっても、公務員が自分の役所の窓口に通報するのはやはり大変だ。特定秘密の窓口は国会こそふさわしい。

 法案には自民党の反対で内部通報者を保護する制度は盛り込まれていない。内部通報を生かすよりも、封じ込めを意図しているとみられても仕方ない。

 委員の数にも問題がある。委員は会派の議員数に応じて配分される。衆参各8人では少数会派からは出せない。与党ペースになるのは目に見えている。

 問題はまだある。与党だけの合意で法案を出したことだ。

 審査会は国会の運営、議員の身分に影響する。審査会で聞いた情報を議員が国会の外で漏らせば秘密法が直接適用され、最高で懲役5年。本会議など院内で明らかにした場合の懲罰はこれから検討する流れになっている。

 憲法51条がうたう国会議員の免責特権にも関わる重大な問題だ。自公だけで進めることは許されない。法案の撤回を両党に求める。


国会の情報監視審査会 単なる追認機関では無意味だ | 社説 | 愛媛新聞ONLINE2014年06月03日(火)
 自民、公明両党は、特定秘密保護法の運用をチェックするため、衆参両院に「情報監視審査会」を設置することを柱にした国会法改正案を衆院に提出した。
 政府の秘密指定が不適切な場合に指定解除などを勧告できるとしているが、強制力がなく、実効性に疑問を持たざるを得ない。一層の権限強化を模索するべきだ。
 世論の強い反対を押し切る形で与党が成立させた特定秘密保護法は、特定秘密の定義が曖昧で、範囲が際限なく広がる可能性がある。憲法で保障された国民の「知る権利」を損なう恐れがある、非常に問題が多い法律だ。
 国会の審査会は、政府の恣意しい的な秘密指定に歯止めをかける「最後のとりで」とならなければならない。
 自民の当初案は政府に勧告できる権限がなかったが、公明の要求に従ったという。とはいえ、政府が「安全保障に著しい支障がある」と判断すれば拒否できる。拒む理由を明らかにさせることはできるが、官僚機構が曖昧な理由で秘密を隠し続ける可能性が残るのは間違いない。
 そもそも何が隠されているかを知る手だても限定的だ。政府職員などから内部通報を受ける仕組みもない。このままでは単なる「追認機関」になりかねない。
 監視の実効性を確保するために、例えば議長が「国益に支障がない」と判断すれば提出を義務付けるなどの仕組みを、事前に強化しておかなければならない。
 審査会の委員構成にも問題がある。原案では衆参両院で8人ずつの委員を各会派の議席数に応じて割り当てるとしている。現状では与党の議員が大半を占めることになる。最低でも与野党同数にするべきだ。
 秘密の指定が妥当かどうかをチェックするため、国会以外にも三つの監視機関が設置されることになっている。
 1月に設置された有識者による情報保全諮問会議は現時点で唯一、民間人が関与する組織だが、審議内容は「秘密そのものではなく、指定、更新、解除の件数の予定」(政府の国会答弁)という。これでは監視機関とは言えない。
 ほかに、内閣官房に「保全監視委員会」、内閣府に「情報保全監察室」を設ける予定だが、メンバーは官僚中心となる見通し。いわば身内で、チェック機能は期待できそうにない。
 秘密保護法に対する国民の不安は非常に大きい。国会の審査会がきちんと機能しなければ、行政府が秘密を独占することで立法府より優位に立ち、三権分立のバランスが崩れる恐れもある。国会議員一人一人にとっても正念場だ。まずは衆院での真剣な討議を望みたい。

国会の秘密監視 形ばかりの審査会では(6月4日)-北海道新聞[社説]
 特定秘密保護法の運用を監視する国会機関を設置するための国会法改正案が、近く衆院で審議入りする。提出した自民、公明両党は、年末の秘密保護法施行に向け、今国会中の改正を目指す。

 衆参両院それぞれに常設機関の「情報監視審査会」を新たにつくり、政府の秘密指定が不適切と判断すれば改善を勧告する。

 だが勧告には強制力はなく、実効性を欠く。

 そもそも秘密保護法は、閣僚らが「安全保障に著しい支障を及ぼす恐れがある」と判断すれば、国会への秘密提供を拒める。

 政府が都合の悪い秘密を国会に渡すとは考えにくく、行政機関の恣意(しい)的な指定を防ぐのは困難だ。

 国民の知る権利を守るには、同法を廃止するしかない。

 改正案によると、審査会は衆参それぞれ8人で構成し、審議非公開の秘密会形式で開催する。

 政府から秘密保護法の運用状況について毎年報告を受け、必要に応じて特定秘密の内容を提出するよう要求する。改善すべきだと判断すれば、政府に指定解除などを勧告する。

 しかし、秘密保護法では何が秘密なのかも秘密だ。提出を求める秘密を選び出すことさえ難しい。

 公明党は、不適切な秘密指定を知る手だてとして政府職員から内部通報を受ける仕組みを整備するよう主張したが、自民党が難色を示し、見送られた。

 審査会や国会の各委員会の求めに対し、政府が特定秘密提出を拒否した場合、審査会は政府に提出を勧告する権限を持つ。

 だがこれも強制力はなく、内閣に非開示理由の説明を求めるだけだ。官僚機構が曖昧な理由をつけて秘密を隠し続ける恐れがある。

 審査会の委員は各会派の議席数に応じて割り当てるため、与党が多数を占める。秘密指定をチェックするのではなく、逆にお墨付きを与える機関になりかねない。

 現行法でも国家公務員には守秘義務があるが、国会の国政調査活動には最大限、協力するというのが従来の政府の立場だ。

 しかし、秘密保護法は政府が情報を独占し、国会議員の秘密漏えいには罰則を科して国政調査権を侵害する。

 与党は審査会による政府への勧告に強制力を持たせない理由を「国会の過度な介入は三権分立を侵す」と説明するが、秘密保護法こそ三権分立を危うくする悪法だ。

 国会が率先して取り組むべきは、秘密保護法の廃止である。


社説:秘密法と国会 これでは監視できない - 毎日新聞(2014年05月23日 02時32分)
 特定秘密保護法で、行政機関の特定秘密指定を監視する国会の機関について自民、公明両党が合意した。

 衆参両院に「情報監視審査会」を設置し、特定秘密の指定・解除について調査に当たる。政府への勧告権などはあるが、強制力はない。

 これでは、行政機関の恣意(しい)的な指定を止めるには不十分だ。両党は今国会での国会法改正を目指し22日、一部の野党にこの合意案を説明した。国民の共有財産である国家の情報が不当に隠されない仕組みにするため、野党も含めた国会の場で議論を尽くすべきだ。

 両党の合意によると、審査会は常設機関で、各8人の委員は各会派の議席数に応じて割り当てる。また、会議は非公開で行われ、情報漏えいには罰則や懲罰を科す。

 与党の委員が多数を占めることが想定される中で、審査会が単に政府の秘密指定の判断を追認するだけの機関となってはならない。行政をチェックする国会の役割が問われる。

 合意案によると、審査会は秘密の指定や解除の状況について行政機関側から説明を聞き、問題があると考えれば特定秘密の提出を求めることができる。ただし、政府側が「国の安全保障に著しい支障を及ぼす恐れがある」と判断すれば、拒否できる。また、政府が特定秘密を提出した場合に、審査会は調査して問題があれば運用改善を勧告できるが、政府は従う義務を負わない。

 この仕組みでは国会が監視の権限を十分に果たすのは無理だろう。

 両党は「三権分立である以上、国会の権限を強くしすぎることはできない」と説明するが、国権の最高機関である以上、実効性をもって監視する役割を果たすのは当然だ。

 欧米にも強制力のある秘密開示の命令権は国会にないとされる。だが、たとえば米国には政府内に独立性と権限が極めて強い組織がある。

 わが国の場合、政府内で特定秘密の指定をチェックする組織がいまだ固まっておらず、第三者的な目での監視が期待できる現状ではない。国会の果たす役割はより大きいと言える。少なくとも、特定秘密の提出や勧告に行政側が従うことを「原則」とし、拒否できる場合を限定すべきだ。

 また、「何が秘密かも秘密」というのが特定秘密だ。秘密を特定する調査力が問われる。常時監視をうたう以上は、専門性の高いスタッフを質量ともに充実させなければならない。

 両党合意から重要な点も抜け落ちた。公務員が「国民に知らせるべきだ」と判断し、審査会に内部通報した場合の保護措置が、公明党案にあったが、自民党と合意できなかった。この点もしっかり検討すべきだ。

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足らぬ足らぬは工夫が足らぬ。

こちらのメモでちょっと触れたトヨタ自動車が税金を払っていなかった話。

庶民増税「また楽しからずや」 トヨタ自動車の広告/志位委員長が演説会で批判(しんぶん赤旗2014年5月25日(日))

 「節約は実は生活を豊かにするのだと気づけば、増税もまた楽しからずやだ」
……中略……
 庶民増税を「また楽しからずや」などと人ごとのように語る広告は、自分では消費税を1円も払っていないトヨタならでは。
……中略……
 自分たちで庶民増税を押し付けておいて、“生活を見直せ”“ムダをなくせ”という広告は、財界の身勝手さを示しています。(信)
前から何かに似てるなあと思っていたけど思い出しました。

これでした。
足らぬ足らぬは工夫が足らぬ - Google 検索

かたや大政翼賛会、かたや経団連。安倍政権下でもありますし、よく合っています。

今や外国人を低賃金労働力として下層民化する動きも活発ですし、軍を海外展開させる準備も着々と進めていますし、いったん国策に反すると見なされた内容は教育から排除される一方で、為政者が「健全」と見なす倫理を教育させる権力が強化されているわけで、皇国の再興は着々と進んでいます。

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2014/06/13

日本政府のあまりにもあまりな愚かしさ。

徹夜明けのぼんやりしたアタマでぼーっとネットサーフィン(死語)をしておりましたら、何というか朝から情けなさに体を絞られるようなお話にぶつかってしまいました。

朝日新聞の山中季広氏は産経新聞に移籍した方がいい - シートン俗物記

何のこっちゃと思っておりましたら、下記の2本でちょっと触れた知覧の記憶遺産の話でした。
知覧の特攻隊資料が世界記憶遺産に申請という件: 思いついたことをなんでも書いていくブログ
記憶遺産:特攻隊員の遺書は落選。: 思いついたことをなんでも書いていくブログ

上記シートン博士が厳しく批判されているのは朝日新聞のこの記事です。
(日曜に想う)記憶遺産、負のせめぎあい 特別編集委員・山中季広:朝日新聞デジタル(2014年6月8日05時00分)

シートン博士の山中氏批判には全く異論がないのでそこは触れません。

一点、山中氏がユネスコになぜ取材に行ったのかがよくわかりません。ユネスコだって当たり障りのないことしか言えないでしょうに。それに、山中氏がユネスコ本部に取材に行った時期は、まだ特攻遺書が日本政府から推薦されるか分からない時期だったのですが、どうなるか分からないのになぜわざわざユネスコに取材に行ったのかという気がします。もうちょっと待てば日本政府の推薦選考の結果も分かるのだし、それからでも良かったのではないかとも思うわけです。
あと、札びらでユネスコの頬をはたく金持ちみたいな論調が気に入らないけどまあそれも飛ばします。

私が思わずがっかりしたのは、この山中氏の記事中にあった南九州市の考え方についてです。シートン氏も引用している箇所ですが、

 申請にあたった南九州市の桑代睦雄係長(53)によると、神風特攻隊は海外では自爆テロの先例と目されがち。申請書ではあえて「神風」の語を使わず、「大死一番」「七生轟沈(しちしょうごうちん)」といった決死の遺筆も外した。

 提出したのは親や恋人、幼いわが子に宛てた日記や遺書計333通。読むと、極限状況でつむがれた言葉の清明さが胸に迫る。

結局、南九州市は史料の扱い方はおろか、記憶遺産の意義すら理解していなかったわけです。

自分が気持ちよくなる部分だけを取り出してそれ以外を隠すのは、記憶遺産としての価値を本質的に毀損することです。
シートン氏が

もちろん、「知覧特攻隊員の遺書」の記憶遺産登録、というのは、漂白化・美化が目的ですから、中国・韓国側の批判は当たっているわけです。でなければ、「申請書ではあえて「神風」の語を使わず、「大死一番」「七生轟沈」といった決死の遺書も外し」たりはずがありませんから。
と述べたのは全く的確な指摘だったと言わざるを得ません。そしてまた特攻平和会館もまた、「漂白化・美化」のための施設だったことが明白になりました。
このような形の登録申請であったなら、確かに日本の選考委員会で「日本からの視点のみの説明。世界的な重要性の説明が望まれる」と指摘されたのもうなずけます。

それにしても、たとえ靖国神社と同様の大東亜戦争史観を持っていたとしても、史料や歴史遺産に対する認識があまりにお粗末すぎます。文物を守る立場の行政がこのていたらくでは南薩地域の文化資源の保全など到底望めません。

追記(2014年6月14日)
特攻遺書の選別はしていないという記事が出てきました。
特攻隊遺書、記憶遺産候補漏れ ネット上では「当然だ」の声も : J-CASTニュース(2014/6/13 19:27)

一方、南九州市では、J-CASTニュースの取材に対し、遺書の選定などの配慮はしていないと担当者が説明した。本人と特定できた遺書はすべて申請しており、その中には、「大死一番」「七生轟沈」といった遺筆も入っていたとした。また、「神風」は海軍で使っていた表現で、知覧特攻隊は陸軍なのでその表現は使わず、申請で「神風」の表現を省いたわけではないという。
上記山中氏の記事では「南九州市の桑代睦雄係長」と取材先を明記していましたので、このあたりの実際がどうだったのかは気になるところです。

*****
南九州市の対応よりもっとがっかりしたのが、菅官房長官が中国に抗議したという報道です。

時事ドットコム:記憶遺産申請「極めて遺憾」=慰安婦資料、中国に抗議-菅官房長官


 菅義偉官房長官は11日午前の記者会見で、中国が旧日本軍による南京事件と従軍慰安婦に関する資料を国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界記憶遺産に登録申請したことについて、「極めて遺憾だ」と不快感を示した。北京の外交ルートを通じて中国に抗議し、申請を取り下げるよう申し入れたことも明らかにした。
 菅長官はユネスコ事務局に登録申請の事実を確認したと説明。「中国がユネスコの場を政治的に利用し、日中間の過去の一時期における負の遺産をいたずらにプレーアップしようとすることは極めて遺憾だ」と強調した。南京事件の犠牲者数に関しても「具体的な数はさまざまな議論があり、政府として断定することは困難だ」と指摘した。 (2014/06/11-12:14)
自国の過去を直視できず、その不快感をよりによって自分たちが悪逆非道の限りを尽くしたその犠牲者にぶつけるとは、一体何という浅ましさなのでしょうか。

南京大虐殺にせよ従軍慰安婦にせよ、これらこそ正に世界史的な記憶とする価値のある重要な事件であって、ホロコーストなどの他の負の遺産と並び、決して忘れてはならないものの一つのはずです。
それの登録に全面的に協力することは我々の最低限の義務であるはずなのに、なぜこの様な無様な振る舞いをしていまうのでしょうか。このような知性も倫理観もない政府をいただき、近年まれに見る高支持率で支えているのが我々なのです。

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記憶遺産:特攻隊員の遺書は落選。

知覧の特攻隊資料が世界記憶遺産に申請という件: 思いついたことをなんでも書いていくブログ
以前こちらで言及した件。

世界記憶遺産:候補に「東寺百合文書」「抑留者引き揚げ」 - 毎日新聞(2014年06月12日 20時42分(最終更新 06月12日 23時11分))

今回は4点の申請があり、それを2点に絞らねばならなかったわけですが、そのうち1点は東寺百合文書に内定していたので、残り1枠をシベリア抑留の記録、特攻隊員の遺書、全国水平社設立宣言が争っていたわけです。

シベリア抑留の記録は、

・「舞鶴への生還」(同・京都府舞鶴市)は抑留者がシラカバの皮につづった「白樺日誌」など570点。

で、それが選ばれた理由としては、

・市文化財に指定され、世界的な重要性などが高評価を受けた。

とのこと。

他の落選理由は、

・「特攻隊員の手紙」は「日本からの視点のみの説明。世界的な重要性の説明が望まれる」と指摘。「全国水平社創立宣言」は保存性や公開性の説明が必要とされた。

ということだそうです。
やっぱり、特攻作戦が人類史上も重要な普遍的な問題を提起しているという観点からアピールしないと難しいということだったのかなあ、と思ったりします。

他方、記憶を受け継ごうとする営み全体が評価対象になるのだろうと思っていましたが、この記事を見ると、どうも資料そのものの価値、保存性、公開性が審査対象になっているようです。

以前も述べましたが、特攻の記憶は美談的な扱いにせず、原水爆と同様「過ちは二度と繰り返しませぬから」の精神で平和研究の礎としてほしいし、知覧は特攻研究のメッカになる資格があると思います。鹿児島には神風の他に震洋の基地もあったし、ずーっと沖合ですが大和の沈没地点もあるし、特攻作戦とは縁が深い土地ですから。
他にも、鹿児島には戊辰戦争以来の戦没者追悼碑も各地に点在しているので、明治維新以降近代日本が抱えた負の歴史をたどり、国家と民衆との関わりについて考える旅もできると思います。

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2014/06/11

じわじわと浸透する朝鮮人差別

東京新聞:強制連行追悼碑 設置許可問題 取り消しの請願を採択 県議会常任委:群馬(TOKYO Web)

8人の委員のうち6人が自民党だったそうで、宜なるかな。
県議会は自ら差別に手を染めることになってしまいました。

一方産経新聞は喜びを込めてこの件を報道。
朝鮮人追悼碑、撤去弾み 群馬県会委 設置取り消し請願採択 - MSN産経ニュース
毎回のことながら、うんざりします。

「政治的利用」という言葉は決して中立的なものではなく、特定の立場や考えを排除するときにだけ発動される言葉なのですが、その見せかけの中立性にこだわって過去の記憶を抹消し、朝鮮人差別を制度化する。
自らの意に染まない人たちを排除する機会を虎視眈々と狙って、わずかな瑕疵を捉えて抑圧する。
わが国のいつもの光景とは言え、情けないかぎりです。

東京新聞:強制連行追悼碑 設置許可問題 取り消しの請願を採択 県議会常任委:群馬(TOKYO Web)(2014年6月10日)

 県立公園「群馬の森」(高崎市)にある韓国・朝鮮人の強制連行追悼碑をめぐり、県議会の産経土木常任委員会は九日、碑を管理する市民団体が碑を政治利用したとして、別の市民団体などが県に設置許可の取り消しを求めている請願を採択した。請願に法的な拘束力はなく、県は慎重に審査を続ける。 (菅原洋)
 追悼碑は二〇〇四年に設置され、「記憶 反省 そして友好の追悼碑を守る会」(前橋市)が管理。県は碑の前の追悼集会で一部の参列者に政治的な発言があったとみて、一月末の設置期限後も更新を保留している。
 請願は、市民団体「新しい日本を考える群馬の会」(富岡市)などが提出した計三件。
 席上、リベラル群馬の後藤克己県議は「自分も県職員の仕事をしていたが、問題は口頭で指導するレベル。守る会は指導に従って県に回答しており、県は何を慎重にしているのか分からない」。一方、自民の原和隆県議は「政治的な発言があったと思う。県はいつまで判断を延ばしているのか。しっかりと迅速に、厳正に判断するべきだ」と主張した。
 三件は賛成六、反対二の賛成多数で採択された。うち一件は「政治利用した」と指摘する部分のみ採択した。
 委員会終了後、県土整備部の幹部二人は報道陣に対し、施行令解説で政治利用への留意を求めている都市公園法に触れ、「客観的にみて政治的な発言なのか、程度や内容なども含めて最終的に判断したい」と述べた。
 委員会には、請願を支持する団体や守る会の会員らが訪れ、傍聴席が満席で入れない人もいた。いずれの団体にも所属しない玉村町の主婦(51)は「請願を出した人々は強制連行の史実をみようとしておらず、人権感覚がおかしいのではないか」と語った。

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2014/06/10

東京では居住地での差別意識が強いの?

足立区への差別意識 - カルトvsオタクのハルマゲドン/カマヤンの燻る日記

東京、と言うか関東圏で仕事をしていたとき、そして今も出張で東京に行って東京住まいの人たちと話をしていると、時々、上記のような感じで、「どこそこは……で、どうのこうの」という話を聞く。
大抵は、その土地やその土地の人をさげすんだり嘲ったりする文脈でそういう話が出てくる。

東京に住み始めたころは、とにかく、周りの人たちがどこに住んでいるかとかどこの出身だとかがずいぶん雑談の出自判定ネタみたいなジャンルになっていて、それで驚いた覚えがある。少なくとも自分の認識では地元でそういう話はほとんどしなかったので。

初めは県単位で、例えば茨城県は東北の田舎者の土地だみたいな言い方が主なのかと思っていた。けれど、後になって、東京都23区内でもなんだか土地ごとに細かい蔑視感覚がまとわりついているらしいことが分かった。区単位や駅単位でも、そういう「あそこに住んでいる人たちは……」という意識がほのかについて回るらしい。そして、そういうカジュアルでライトな差別感覚(一種のマイクロアグレッション?)に触れるたび、正直いつも居心地の悪いものを感じている。
これは某国に住んでいたとき、そこの人たちが似たような排外意識をカジュアルに語っているのに遭遇したり、外国の人たちと雑談していて、他民族への嫌悪を気軽に語られたりするときの居心地の悪さと似ている。外国の民族差別者に対面して、彼・彼女の発言にどう関わっていいのか困るというような。
やんわりと異を唱えると、彼・彼女はその土地がいかに呪われていてそこの住民がいかにろくでもない連中かを、あれこれ証拠を挙げて立証してくれようとするので、余計に困ってしまう。

だから決して関東圏(というか東京圏かな?)だけのことではないと思うのだけれど、どうしてこんなに土地がらみのカジュアルな蔑視が多いのだろうとは以前から疑問に思っている。


関連エントリ
思いついたことをなんでも書いていくブログ: 地域意識

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2014/06/08

今回の台湾出張のメモ

今日はノルマンディー上陸70周年。

中国とか台湾とかでホテルに泊まるとCNNをぼーっと点けておくことが多いのですが、D-DAYに関係するいろいろなことを紹介する番組をかなり長くやっています。
ロシアも含めて欧米の指導者が勢揃いし、海面に上陸用舟艇を走らせたり砂浜に砲撃を模した爆発を再現したりした式典の様子を見ると、ファシズムを克服したことが(連合国側はもちろん、枢軸国側にも戦渦に巻き込まれた地域にも、莫大な犠牲を伴いながら)、70年度の今ですら、欧米にとって基本的な正統性の根拠になっているのだな、と思わされます。


*******

同行者の人ですが、ある夫婦と知り合って曰く、その夫婦が中国人と韓国人のカップルだと知って驚いた、と。

どうして?と聞くと、

「だって、中国人と韓国人って仲が悪いじゃないですか」

とのこと。

このカジュアルな差別意識(それも誤情報に基づいてる)。

台湾に来ると、日本人が、台湾を持ち上げようとして大陸(共産党政府や大陸の中国人たち)をけなすのが嫌い。
このカジュアルな差別意識。
第三者をけなさないと相手をほめられないのか、と。

今回はまだ「台湾人は親日だから」が出ていないので助かってる。

*******

ただ、今回は、同行の男性が若い女性の前でも平気で、日本人が台湾で買春する話をするので非常に不快。

その男性が台湾駐在の人に頼んで日本人街にあるスナックに連れて行ってもらった。それに同行したのだけれど、その一角だけは見事に日本にある場末の盛り場ムードが再現されていて(悪い意味で)感心した。
その男性が、駐在の人に、しつっこく、連れ出しだとか連れ込みだとかいう話を振って、二人でそういう話(つまり今でも日本の男性は台湾に来るとよく買春しているという話)をしているのだけれど、すぐ後ろに随行の若い女性がいるんだよね。

何度介入して話題を遮断してもまた戻ってくるので非常に不快。

*******

においが辛くて避けていた臭豆腐をとうとう食べる羽目になった。

食べるのは食べられたのだけど、食べた後に鼻腔から臭豆腐の臭気が上ってくるのには参った。
宿に帰って着替えようとしたら服からも臭豆腐のにおいがしてきてこれにも参った。

いつか良さがわかるようになりたいものです。……現状その見込みはまるでないけれど。

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2014/06/06

国内用カーナビを海外に持って行ったら測位がかなりずれる?

訳あって台湾に来ています。

普段からポータブルナビとして林道踏破やまちあるきでも重宝しているソニーのカーナビ NV-U97V ですが、GPSロガー代わりに台湾に連れてきたわけです。

もちろん地図はないので現在地表示は無理ですが、測位情報で緯度経度は知ることができます。

それで早速測位データから Google マップで場所を調べてみたわけですが、どうも500メートルぐらいはずれている感じです。測地系の問題かなあと思って応日本測地系、世界測地系の両方で見てみましたが、どちらも駄目。

日本の領域だけに特化させた簡易的な近似計算法か何かを使っているのでしょうか?
謎であります。

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追記(2014年6月16日)

帰国後、GPSログを確かめてみたところ、ログ上は誤差はあまりありませんでした。国内使用時と変わらない感じでした。
ナビ設定画面上の測位情報の表示だとずれていたので、ちょっと不思議です。何か勘違いしているかな?

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ところで、Q&Aサイトの OK Wave で、すごく上から目線の質問者を発見。

[Q&A] ナビって海外でも使えるの? 【OKWave】

「水曜どうでしょうヨーロッパ21カ国の旅」を見てて思ったのですが、日本で売ってる持ち運びできるカーナビを海外で使えるのですか?
という質問に対して、何人かの人が答えてくれているのですが、回答への返事が……。

・根拠が無い情報、知ったかぶりをして、おまけに余計な文章がある迷惑回答は大っ嫌いなのでこんな書き方してますが、正直な感想です。

・断言するならちゃんと調べてからにしてください。回答という行為をするときの義務です。

・これからも回答を続けるならこういう文章を心がけてください。

・いいですね。簡単で回答者番号を取り入れつつ同じ情報を入れ、ほかの方法も取り入れる。

先生が生徒の作文を論評するみたいな調子で、回答者の文面を滅多切り。

この人、他にも質問していないかなあと思ったのですが質問履歴は非公開でした。残念。

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2014/06/04

タイムスクープハンターに出ていた運動会の種目が全く想像できない件

2014年5月24日(土)のタイムスクープハンター「元祖なでしこサッカー」で、明治39年に行われた香川県立丸亀高等女学校の運動会種目が表示された。

ところが、どんなものか想像できない種目がたくさんあった。
明治39年10月17日付の『香川新報』が丸亀高女の運動会のプログラムを紹介しているのだが、その内容がよくわからないのだ。

丸亀高等女學校の遊戯
今十七日擧行の県立丸亀高等女學校に於る運動会各生徒の遊戯の種類は左(さ)の諸種なりと
名稱
開会式學年
フートボール生徒有志
躰操(?(球?)竿第一)北第四學年
躰操(?(判読不能)鈴)第三學年
躰操(連續徒手)第二學年
遊戯(ファトニアン)第一學年考按
遊戯(カドリール)南四學年發按
競技(撫子)第三學年
競技(紅葉狩)第二學年
遊戯(ヒールエンドトー)第一學年
遊戯(タンツポルカ)第四學年
競技(髪結)第二學年
躰操(徒手)第一學年
遊戯(カレドニアン四五段)第三學年
遊戯(ピースマーチ)第四學年
競技(採集くらべ)第一學年
遊戯(マジコルカ)第二學年
餘興遊戯(孤鶴)北四學年發按
遊戯(コンスタンチノープル)南四學年發按
競技(子守)第三學年
競技(輕気球)第四學年

旧字体はなるべく再現したが字形の違いなどを再現するのはあきらめた。
「遊戯」の多くがダンスだろうということは想像がつく。しかしそれ以外がさっぱりわからない。何とも優雅な名前が多いのだが…。
また「競技」とあるがそれが個人、クラス、学年対抗のどれかもわからない。
新聞に運動会のお知らせが出たということは、生徒の家族以外も見物に来たのだろうか。

番組は、大正時代に東京蹴球団に2人の女性が在籍していて、その2人をメンバーに入れて試合をしたという回想録(原島好文「ソツカー十年の思ひ出」『運動界』10巻4号)から、名前が残っていないその2人の由来を探って数年前の丸亀市に飛ぶ……というストーリー。いつも通り、当時の時代状況をほうふつとさせてくれる作りになっていた。

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2014/06/03

「河野談話の維持・発展を求める学者の共同声明」に社会科学系の人の参加が少ないこと

賛同者一覧 - 河野談話の維持・発展を求める学者の共同声明

歴史学の人が多いのは当然として、一見して、文学や社会学、女性学、哲学など、昔の区分で言えば、文学部に入っていたような領域の人が多いなあ、と。

理工系、医薬系などのいわゆる「理系」はほとんどいません。さびしいことですが、何となく「やっぱりそうかもなあ」と思わないこともない。

残念なのは、法学系、経済学・経営学系が少ないこと。この Change.Org の取り組みが、単にこの種の人脈を持たず、話題が広がらなかっただけなのかもしれませんが……。

社会科学に関わる以上、人権問題にどのように関与するかは、職業(profession)上、直面せざるを得ない態度問題であり、従軍慰安婦問題もまた、その延長線上にある課題ではないかと思うのですが。
さらに、歴史修正主義の問題は、学問や科学と社会との界面に現れるSTS、即ち科学論、技術論的な問題も含んでいる非常に難しくまた興味深い課題でもあると思うのですが。
また、戦争責任、戦後責任が戦後日本でどのように扱われてきたのかという問題は、占領期から日米安保体制を経て現在に至る日本の軌跡の重要な一側面でもあり、また政治や外交を通じて社会や経済に影響を与え続けているアクチュアルなテーマでもあると思うのですが。

様々な分野で関心が広がってほしいところです。

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2014/06/02

人間は命令と罰で動かせるというやせ細った人間観。

ちょっとびっくりしてソースを見たら本当だったのでメモ。

ごみ屋敷に住みたくて住む人なんていない ~ごみ屋敷禁止法案のバカらしさ~(藤田孝典) - 個人 - Yahoo!ニュース

断片的に引用。
・「止めなさい。罰金ですよ」と言ってやめられたらこんな簡単なことはない。
・ごみを溜め込む原因をこれだと見極めるのは難しい。溜め込む本人もわからないことが多いだろう。
・常識的に考えれば、不衛生で危険なところに住みたいと思う人はいない。
・何より大切なことが、その人の心の動きを理解しようとする姿勢を持ち、信頼関係を構築していくこと。
・例え、強制的な手段で介入し、ごみを片付けたとしても、すぐにまたごみを溜めてしまうのだ。
・このことは高齢者や地域課題にかかわる行政、福祉関係者の方なら多かれ少なかれ知っていることだと思う。

これを見ると、「ごみ屋敷」の主に命令を出し、罰金などを科すことでごみ屋敷問題を解消しようとする法案のようですが、ごみ屋敷問題が当人の心身の障害や生活困難など複雑な問題から生まれていることは言わば常識のはず。
いくらなんでもこんなアホな法案はないでしょ、と思って、ソースを見たら本当でした。

小宮山国対委員長、ゴミ屋敷禁止法案提出 |生活の党
法案概要(PDF)
法案要綱(PDF)
法案(PDF)

本当に命令と代執行、罰則とで処理しようという法案でした。目を疑う内容です。
当人が信頼できない人たちが介入して強制的にごみを排除されれば、さらに問題は悪化するでしょう。ご近所や自治体への不信は一層強まって対話の基礎すら築けなくなるでしょう。福祉的な介入すら不可能になってしまいかねない。
っていうか、ここまでやるなら、ごみ屋敷の主を強制的に施設で拘禁するしか機能しないと思う。かつてハンセン病患者を徹底的に排除し社会的に抹殺したのと同じようにして「クリーンな環境」を作るのであれば、あるいは、今後全国各地に続々と生まれてくるごみ屋敷予備軍を封じ込めることができるかもしれない。

まあ、この藤田氏が語ることで意は尽くされていると思います。
教育問題でも、現場実践の実質をあまりに知らない介入が多いと思いますが、それと似ている。

上記法案を提案したのが、「日本維新、みんな、結い、生活の野党4党」とのこと。
「ああ、やっぱり……」というため息しか出てこない。
どうして、現場で苦闘している人たちから丹念に聞き取りをしたり、その人たちに寄り添ったりしようとしないのでしょうね。

日本維新、みんな、結い、生活。これらの党の名前を忘れないように。
まあ、もうすぐ、また離合集散して名前も変わりますけど。

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