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2014/06/21

今年も順当に実績を積み重ねるわが国。

アメリカの人身売買報告で、わが国ニッポンは順当に第2級国家の位置を確保しました。10年連続。
ちなみにアジアの国では韓国と台湾が Tier1 に入っています。
原文はこちら → Trafficking in Persons Report 2014
さらについでですが、昨年の報告の日本語訳がこちら → 2013年人身売買報告書(抜粋・日本に関する報告) 主要報告書 | 米国大使館 東京・日本

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いくつかの報道から。

「JKお散歩」は人身売買=米国務省が年次報告書 (時事通信) - Yahoo!ニュース魚拓
・女子高生とデートできるとうたった「JKお散歩」と呼ばれる接客サービスを新たな性目的の人身売買の例として示した
・「援助交際」も人身売買の例に挙げ、「日本に来る外国人の女性や子供の中には、到着後すぐに売春を強要される者もいる」と指摘。
・「日本人男性は、東南アジアやモンゴルでの児童買春ツアーの大きな需要源」
・政府が運営する技能実習制度で来日した人も含め、外国人労働者が強制労働の被害者になりやすい実態がある

東京新聞:外国人技能実習「強制労働の温床」 米報告書 JK散歩は人身売買:国際(TOKYO Web)魚拓
・安倍政権が新たな成長戦略の素案に拡充を盛り込んだ「外国人技能実習制度」について、劣悪な強制労働の温床になっていると批判。
・外国人技能実習制度が本来の趣旨から外れた「出稼ぎプログラム」になっているとし、取り締まりの強化を求めた。

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さすがわが国ニッポンは、日々、報告書を裏書きする日々の実践に励んでいるわけで。

都議会ヤジ:女性蔑視、海外に波紋 五輪イメージダウンも - 毎日新聞魚拓
・CNN:「性差別は日本企業では一般的」。「依然として男性が社会的地位の大半を占め、高所得を得ている」。
・ロイター:日本企業の慣例として「女性は結婚・出産後に退職を勧められることも多く、働く女性はお茶くみなど、さまつな仕事をさせられる」
・フランス公共ラジオ:「日本は職場への女性の進出が先進国で最も低い国の一つ」。政府の子育て支援が乏しく、性差別も根強いため、女性が働きにくいとの見方。

で、桝添知事が曰く、
「一生懸命、東京の食材を使っておいしいものを食べさせたって、『何だ、片一方でこんなことをやってるじゃないか』って言われるのは非常に心外だ」

IOC委員って食い物で釣れるんですねえ…。勉強になります。

都議会ヤジ:発言者は名乗り出ろ 自民・石破幹事長 - 毎日新聞
幹事長の曰く、
「誰であれ『自分でした』と言っておわびすべきだ。仮にわが党であったとすれば、党としておわびをしなければいけない。大変申し訳ない」
だそうですが、
「今の時点で自民党議員と決まったわけではない。特定して言っているわけではない」
なのだそうです。……党として調査したり、都の議員団に要請したりする気はないのね。詰め腹を切らせはするけど自分の手を汚すつもりはないらしい。

産経新聞社も今回はヤジ氏を全面批判。石破幹事長ともども切断処理に躍起ですが、なんで今回はこんなに頑張るんでしょうね。沖縄の少女レイプ事件で何を言っていたっけ……。

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で、報告書でやり玉に挙がっている技能実習制度、これは長年労働搾取と差別の温床となっていることで海外にも有名ですが、要するに甘言を弄して外国人をだまして来日させ、日本人の奴隷として雑巾のごとく使い捨てる政府公認の人身売買制度であるわけです。それを今回、産業界の意を受けてこれをさらに拡大するわけです。まさに、人身売買報告書の指摘を堂々とやってのけてみせる。さすが、素晴らしい人権意識に彩られた美しい国であります。

参考までに毎日新聞から拾った記事をいくつか。
外国人技能実習制度:「優秀な実習生は最長5年に延長」 - 毎日新聞2魚拓1魚拓2

社説:外国人労働者拡大 まず実習制度を見直せ - 毎日新聞魚拓

外国人技能実習制度:拡充方針 手取り数万円、休みなし 労組「使い捨て是正が先」 - 毎日新聞(2014年06月11日 東京朝刊)

人手不足を背景に、外国人技能実習制度の拡充方針が打ち出された。実習生は日本の縫製業や農業、建設業などを支えているが、劣悪な環境に苦しむケースが後を絶たず、支援団体からは「拡充より先に外国人を使い捨てにする現状を正すべきだ」との声も上がる。
 2月上旬、東京都足立区の縫製工場。日本人従業員の姿はなく、2011〜12年に実習生として来日した20〜40代の中国人女性6人が働いていた。基本給は月6万5000円、残業代は時給400円という違法な水準だったが、土日も休めなかった。壁が薄く隙間(すきま)風が吹く工場の2階に住まわされ、光熱費込みで1人月5万円弱の家賃を徴収された。手元に残るのは月数万円だった。実習生が増えると、経営者に鉄パイプなどの資材を渡され、台所兼倉庫を自分たちで増築した。「来日2週間で後悔した。『3年で300万円以上稼げる』と聞いたが、半分にもならない」。20代女性は嘆いた。
 昨秋、実習生を支援する全統一労働組合(東京都)に加入し日本人経営者と団体交渉を始めた。経営者が総額1000万円以上の未払い賃金の存在を正式に認めたのは、3月になってからだった。
 埼玉県の建設会社で型枠工として働いていた中国人の男性研修生(31)は昨年12月、大きなパネルを運んでいて腰を痛めた。悪化したため病院に行こうとすると、受け入れ仲介団体から「仕事中のけがと言うな」と迫られた。
 航空券を手配され「自主都合」で帰国させられそうになった。勤務先と全統一との交渉を経て、ようやく労災申請した。国際研修協力機構(JITCO)によると、12年度に作業中の事故で死傷した実習生は前年度比98人増の994人。うち4人が亡くなっている。
 多くの実習生たちは中国の送り出し機関に数十万円の手数料を借金して支払っている。中国での年収を超える金額だ。返済のため、奴隷のような待遇でも泣き寝入りするしかない。全統一の鳥井一平さん(60)は「働き手が必要なら、実習制度ではなく、正面から外国人を受け入れ、権利保護や定住支援の枠組みを作るべきだ」と強調する。【河津啓介】

 ◇成功夢見るミャンマー青年来日 「昔の集団就職の国際版」

 低賃金労働の温床と批判される外国人技能実習制度だが、貧しい国の若者たちは制度を利用し、将来の成功を夢見て来日する。
 ミャンマー人青年2人が8日深夜、羽田空港の国際線到着ゲートから出てきた。同国最大の都市ヤンゴン出身のチョーザヤウィンさん(32)とイェトゥウィンさん(28)だ。実習生として金沢市で3年間、社員約40人の小さな金属機械塗装会社で働く。航空会社のミスで、衣類や日本語の教科書を詰めたスーツケースが羽田に届かなかったが、2人は「夢ガカナイマシタ」と、たどたどしい日本語で喜びを語った。
 出迎えたのは、同国で実習生の送り出しにかかわる社団法人「SBS国際産業人材育成センター」の渋谷修二理事(58)。「まだゼロに近いが、勤勉で向学心が強い。これから増えます」と語る。
 入管統計によると、昨年末時点の国内の実習生15万5206人の約7割、10万7174人が中国人で、14%の2万1632人がベトナム人だ。一方、ミャンマー人受け入れは昨年5月からで、来日数は今年3月時点で159人にすぎない。
 だが、急成長した中国では日本での実習の魅力は減少。ベトナム人も賃金が上がり、失踪などのトラブルが少なくない。日本の経済界は今、ミャンマーやラオス、カンボジアに注目している。
 チョーザヤウィンさんとイェトゥウィンさんの給与は最低賃金レベルで、家賃や水道光熱費を引いた手取りは8万円ほど。帰国の旅費は自腹なので3年間一度も帰らない覚悟だ。
 制度の趣旨を理解した企業で実習すれば、若者たちは夢を実現できる。そう渋谷さんは信じる。「地方の若者が希望と不安を胸に上京した昔の集団就職の国際版です。羽田空港が上野駅に見える」【井上英介】

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