とりあえずメモ:日本史教科書選定と日の丸君が代
東京新聞:実教教科書 広がる自主規制 「校長指示で選定覆る」:社会(TOKYO Web)(2014年8月19日 夕刊)
・実教出版の日本史教科書:国旗掲揚や国歌斉唱について「一部の自治体で公務員への強制の動きがある」との記述がある。
この教科書の採択を規制する動きがある都道府県(関東のみを調べたものか?)
・神奈川県:県教委が「不採択の可能性」を通知、校長が教諭の決定を覆した。
・東京都:都教委が「使用は適切でない」と通達。全校で採用見送り。
・埼玉県:高校の選定結果に県議が異議を表明。→県教育委員長が辞任。今年は採用ゼロ。
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・大阪府:実教版採用校は、府教委作成の教材を使用しかつ指導を受けることが条件。
実にえぐいですな。
すでに皇民化教育は制度化されつつあり。
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季節がら太平洋戦争のテレビ番組が多く、それを見て思ったことですが、
日本はやっぱり天皇教という宗教国家だったんだなあ…と。
そしてそれは今も続いているんだな、と改めて思います。
宗教だから、それを否定する動きには倫理感的な反発が生じ、しかもそういう反応は長期的に持続する。
NHKの5年ごとの調査 第9回「日本人の意識」調査(2013) 結果の概要
によれば、天皇に「尊敬の念を持っている」人は34%、「好感を持っている」人は35%で合計69%、対して「反感を持っている」人は1%に過ぎません。
ちなみに、「日本人は、他の国民に比べて、きわめてすぐれた素質をもっている」と思っている人は68%もいるそうです。この数字は10年前の51%から17%も増えています。天皇に「尊敬の念を持っている」という回答の動きとよく相関しているように見えて興味深い。
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東京新聞:実教教科書 広がる自主規制 「校長指示で選定覆る」:社会(TOKYO Web)(2014年8月19日 夕刊)
神奈川県教育委員会は十九日、二〇一五年度の県立高校教科書を採択し、国歌斉唱に「強制の動きがある」などと記載した実教出版(東京)の日本史教科書を選定した高校がなかったと公表した。複数の学校の教諭が「実教出版を選定したが、校長の指示で覆された」と証言しており、特定の教科書を自主規制する動きが進んでいる。 (皆川剛)
問題の教科書は、実教出版の「高校日本史A」と「高校日本史B」。昨年、国旗掲揚や国歌斉唱について「一部の自治体で公務員への強制の動きがある」との記載を県教育委員が問題視。県教委が、一四年度の使用を希望した二十八校に「教委の方針と相いれないため不採択の可能性がある」と再考を促し、全校が他の教科書に変更した。
県教委は今年四~五月、全校の校長や教頭らが集まる会議でこの経緯に触れ、「考え方は変わらない」と口頭で伝えた。県教委高校教育指導課は「特定の出版社の教科書を避けるよう指示はしておらず、あくまで留意事項を説明した」としている。
一方、複数の高校教諭によると、社会科の教諭が実教出版を選定した県立高で七月、校長が「先生方が選んだ教科書を使うわけにはいかない」と職務命令で変更させた。別の県立高では、教頭が「実教出版はダメ」と書いた会議のメモを教科担当者に渡したという。
ある男性教諭は「実教出版の教科書は新しい研究成果を取り入れ、本文は端的で注が豊富。生徒の興味に応じた勉強ができる」と評価。「校長ら管理職は現場の実態に合った教育を守ってほしいが、実際は教委と一体となり規制を進めている」と批判する。
実教出版の日本史教科書をめぐっては、東京都教委も昨年、国旗国歌の記述を理由に「使用は適切でない」との見解を都立高に文書で通達し、全校が選定を見送った。一五年度に使用する教科書の採択は今月中に行われるが、都教委は既に「考え方は変わらない」と各校に伝えている。
埼玉県教委は昨年、八校で実教出版の日本史教科書を採択したが一部県議が異議を表明。今年は希望校がゼロになった。千葉県教委は昨年、五校で実教出版の日本史教科書を採択した。
◆「国旗・国歌強制の動き」記述
<実教出版の教科書採択問題> 同社ホームページによると、教員経験者や歴史研究家らが「国際社会で通用する歴史認識を育てるため、東アジア、とりわけ朝鮮・中国との関わりを重視」して執筆。国旗掲揚や国歌斉唱について「一部の自治体で公務員への強制の動きがある」との記述がある。文部科学省の教科書検定を通っており、同省担当者はこの記述について「誤りとは言えない」とした上で、どの教科書を使うかは「県教委の判断」としている。昨年の教科書採択で、実教版を採択した埼玉県では県教育委員長が辞任。大阪府では、実教版希望校が、教委の資料集を活用することや指導を受けることを条件に採択した。
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