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2014/10/05

「大学の若大将」のロケ地?

●若大将がバスで芦ノ湖近くへ降り立つシーン。伊豆箱根バスが止まる停留所。
たぶん、箱根ビジターセンターのあたりだと思う。今は公園管理事務所前というバス停があるが、そこはやや道のカーブに近すぎる。
Google マップ - 箱根ビジターセンター

映画では道路幅がやや狭く、対向できるもののセンターラインなどはひかれていない。道沿いは杉が伸びた人工林のようになっている。今は雑木林のようになっているからずいぶん景観が変わった。
若大将が降りたバス停では、背景はなだらかな下り斜面で、そこには杉の若木のような気が草原にたくさん生えている。高原のような趣で、芦ノ湖と対岸のおそらく三国山がすっきりと見えている。今は、雑木が高く茂って見通しが利かないし、ビジターセンター前は土地をおそらく造成したのだろう、駐車場で見切れて湖面は見えない。

この道を下り、緩やかな左カーブを曲がると、そこが箱根園で、箱根ロープウェイの桃源台駅がある。この駅の開業は昭和35年(1960年)で、映画封切り時の昭和36年には真新しい駅舎があり、湖畔には町もあったはずだが、映画のシーンでは全く家も何も見えない。ただ、芦ノ湖の対岸が一面緑に覆われているのは、今も変わらないようだ。

この次の別荘地でのシーンも基本的にこの近くだろう。別荘のテラスの背景の山の見え方がバス停とほとんど変わらないことからそれがわかる。湖尻峠北側の山麓の林の一部が伐採されている様子が見えるが、現在のGoogleマップで衛星画像を見ると、ちょうどその形に植林がされているらしいことがわかる。
Google マップ

●大学対抗水泳大会の会場へ向かう祖母(りき)と妹(照子)が降りるバス停
映画では渋谷駅行きの小田急バスの競技場前という停留所となっている。
映画では、バス停は交差点の緩やかなカーブの脇にあり、奥に中央線らしき赤い電車が小高い線路を走る様子が見える。線路に沿った道は奥に向かって少し登り坂になっているように見える。交差点の向こう側は店や民家のようだ。角には皮膚科の笠井医院という看板が見える。その隣の隣に「大洋練炭豆炭」「神戸燃料店」という店があるようだ。

で、これは国立競技場前の首都高速4号線外苑入口近くの交差点ではないかと思うのだが…。
Google マップ

首都高速4号線は昭和39年(1964年)に開通したそうだから、このころにはまだなくて当たり前。映画では舗装は石畳になっているが、今は当然アスファルト舗装になっている。
小田急の競技場前という停留所は今はないのではないか。

このシーンの次に、青大将が車で右折してくる場面があるのだが、これには神戸燃料店の隣に、立派な石造りの門と階段、大きな石垣が映っている。何か分からないが、この上には当時都体育館があり、その前はまた別の建物が建っていたようなので、そこへつながる出入り口だったのだろうか。だが今はそれは首都高速4号線の外苑入口になっていて、全く跡形もなくなっている。しかし、外苑入口脇の民家の土台にある石垣は当時のままで、そこだけがわずかに当時をしのばせる。なお、その隣はおそらく神戸燃料店だったと思われるが、神戸燃料店が土台にしていた石垣は現在は切り下げられてすっかりなくなっている。

こちらの記述
第四章・第一節/渋谷川の源流を訪ねる(加瀬竜哉.com : no river, no life)
に掲載されている1947年(昭和22年)の国立霞ヶ丘競技場(当時/明治神宮外苑競技場)付近の航空写真を見ると、都道414号線の外苑橋はもうこのころには存在していた。他方、交差点は今よりも大きかったらしく、映画の場面とは整合的に見える。

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この後にも東京の街並みが見える。さすがにそれはどこだか分からないが、今とは全く異なった様相に時の流れを感じる。
また、バスは三菱ふそう製、腕木式の方向指示器がぴょんと立ち、地名がない「2、あ2223」というナンバープレートが付いている。青大将の車のナンバーは、「3、す5746」である。

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コメント

はじめまして。
箱根のバス停の場所、全くわかりませんでしたが参考になりました。
ありがとうございました。

投稿: 田沼久太郎 | 2015/01/16 17:25

>田沼さん

今はなくなってしまった昔の風景や生活の様子に思いをはせるのが好きで、若大将シリーズも懐かしさから見ていました。それで映画に出てくる光景がついつい気になってしまい、ちょっと調べてみたわけです。
全く自分の好きでしたことですが、お役に立てたのは光栄です。お知らせくださりありがとうございます。

投稿: muttbob | 2015/01/17 20:07

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