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2014年12月の15件の記事

2014/12/28

経済産業省が個人情報保護を放棄しようとしているらしい。

高木浩光@自宅の日記 - 情報経済課は恥を知って解散せよ(パーソナルデータ保護法制の行方 その12)

経産省が発注した個人情報保護に関するセミナーが、ぼろぼろで悲惨な様子。
本当に電通なのか、驚くほどの怪しさ満点な受け答えが泣けてきます。
しかしそれよりも怖いのはこちらの指摘。

情報経済課の様子はここ数年ほど見てきたが、……中略……利用目的関係の義務違反や、個人データ該当性の判断に関わる事案について、結局決断できないままやり過ごしてきた。

そんな情報経済課が、さらに今、個人情報保護法の改正案で、利用目的変更のオプトアウト方式を導入させようとしている。当局が自ら取締りを怠ってきたばかりか、法の根幹に大穴を開け、制度の意義そのものを瓦解させようとしている。

「利用目的変更のオプトアウト」!
契約後に利用目的が無断で変更されても文句は言いませんよ、言い換えれば、「私の個人情報はどんなふうに流用されても文句ありません」という条項を紛れ込ませる話ではないですかね、これ。

まあ経産省なので、人権を守ることより企業利益を守ることを第一優先にするわけで、そもそもこういう役所に個人情報保護の監督権を与えていることが間違いなわけですね。
我々はこういうところでも注意しないといけないわけです。

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2014/12/25

外国人労働者問題。技能実習生の搾取問題。とりあえず朝日新聞の記事メモ。

本題と全然関係ないけど、従軍慰安婦問題に絡んで朝日新聞を批判している人って本当に何も考えていないんだろうなあ。

閑話休題。
(人手不足列島)造船所、頼みは外国人 実習生が急増、建設業と人材争奪戦:朝日新聞デジタル(2014年7月9日05時00分)

技能実習企業を立ち入り検査へ 3年に1度 政府方針:朝日新聞デジタル(2014年10月31日05時00分)
JITCOはもう潰したらいいと思うよ。

ベトナム人実習生、変わらぬ過酷な実情に支援を始めた日本語教師 - 巣内尚子|WEBRONZA - 朝日新聞社(2014年11月21日)

「中国人実習生に人権侵害」 長野の事業組合に日弁連勧告:朝日新聞デジタル(2014年12月2日05時00分)

来日実習生「時給25円」…人手不足、制度拡充の方針:朝日新聞デジタル
末崎毅、堀口元 編集委員・林美子 ソウル=貝瀬秋彦 2014年12月25日00時37分

 目の前に置かれた現金約10万円から、社長が約4万円を住居費などの名目でとっていった。日本での就職を仲介してくれたバングラデシュ人が、後日5万円を抜くと、手元に残るのは月1万円だけだった。

 「月16万円ほどは稼げる」と聞き、バングラデシュ人の元外国人技能実習生のベガム・ラベアさん(26)が来日したのは2011年秋。長崎県内の縫製工場で、中国人の実習生ら20人ほどと一緒に働いた。

 ラベアさんによると、彼女たちは、時には未明までミシンがけなどに追われた。休みは月2~3日。月400時間以上働き、残業は月200時間を超えた。1万円の手取りを時給に換算すると「25円」以下だった。工場と同じ敷地内の寮の1部屋に実習生10人と寝泊まりし、外出にも許可が必要だった。近所の農家にもらった野菜を食べた。

 12年8月、職場への不満を訴えると、帰国させられそうになった。ラベアさんは福岡空港の搭乗口で泣きじゃくり、飛行機に乗るのを拒んだ。そのまま縫製工場には帰らず、知人のツテを頼り、いまは別の食品工場で働く。縫製工場の当時を「奴隷のような扱いだった」と振り返る。

 人口減を背景にした人手不足は深刻だ。安倍政権は、現在15万人いる外国人実習生の拡充を打ち出す。

 ラベアさんは13年春、社長らを相手に賃金支払いを求め提訴した。弁護士によると、月給約10万円でも長崎県の当時の最低賃金(646円)を下回るという。社長に取材を申し込むと、「訴訟中で話せない」。

 厚生労働省が13年に監督や指導した実習生を受け入れる事業所のうち8割の1844事業所で、残業代未払いや長時間労働など労働関連法違反があった。このまま実習生の受け入れを増やして問題はないのか。

■必要だけど…揺れ動く制度、現場混乱

 メロンの産地として知られ、約7千人が農業で働く茨城県鉾田(ほこた)市。外国人技能実習生約1600人の多くが、農業で働く。騒ぎは、この夏に起きた。

 「JAほこた」の組合員農家が中国人実習生に対し、残業代を支払っていなかったことが発覚。東京入国管理局は7月、27戸に実習生の受け入れを5年間停止する処分を出した。実習生は「割増賃金の不払いがあった」と訴え、組合長は辞任に追い込まれた。

 JAほこたは、監理団体として、実習生を受け入れ、労働環境をチェックする役割を担う。農家の怒りの矛先は、JAほこたに向かった。「監理団体なのに、農家を適切に指導しなかった」との理由だ。

 だが、JAにも言い分がある。労働基準法は残業に対し割増賃金を払うよう義務づけるが、天候次第で作業時間が変わる農業は適用されてこなかった。JAによると、同じ姿勢だった東京入管は、一転して割増賃金の支払いを求めるようになった。昨年3月、農林水産省が農業分野でも割増賃金を支払うよう改めて周知したことがきっかけとみられる。制度の運用がころころ変わり、現場には説明が行き届かず混乱した。

 そもそも監理団体は同じ地域や業種で設立されることが多く、雇い主と監理団体トップが同じであることも珍しくない。実習生問題に詳しい指宿(いぶすき)昭一弁護士は「監理団体が受け入れ役と監視役の両方を担っていることが、劣悪な待遇を放置する一因だ」と指摘する。

 監理団体とともに農家に指導する立場の国際研修協力機構(JITCO)に対し、JAは年500万円の賛助金を支払ったが、巡回するだけだったという。

 処分を受けた農家は、実習生に代わる担い手が見つからない。農家の中には「もうやめる」という人もいる。JAの調べでは、イチゴの作付面積は前年の85%に落ち込んだ。JAほこたの日向寺和男・代表理事専務はいう。「農業をしてくれるなら実習生はもちろん、外国人労働者でもいい。選択肢を増やしてほしい」(末崎毅、堀口元)

■シンガポールでは…国民に不満、抑制へ転換

 1990年代から積極的に外国人を受け入れてきたシンガポール。海外の労働力に頼る「先進国」ゆえの悩みを抱えている。

 中心部のインド人街の路地に、夜になると多くの人が集まる。外国人労働者支援団体「TWC2」による給食プログラムだ。建設現場などでけがをしたり、賃金が未払いだったりして収入のない労働者が、手続きをすませ、近くのレストランで食事を受け取る。

 バングラデシュ人のアクラム・フセインさん(32)は昨年5月、ホテルで工事中に大けがをし、2カ月間で12回も手術をした。だが、手続きが煩雑で、十分な保険金も受け取れない。「シンガポールに来なければよかった」と嘆く。

 日本をしのぐペースで少子化が進むシンガポールでは、外国人労働者は今年6月で約134万人と、人口の4分の1を占める。同国政府はいま、外国人の抑制策に乗り出す。11年の総選挙で与党が議席を減らした背景に、外国人の増加に雇用が脅かされる国民の不満があるとされる。今夏には一部の管理職などについて、外国人を雇う前に国民向けに2週間の求人を出すことを企業に義務づけた。

 外国人労働者のトラブルも増える。労働者を支援するNGO「HOME」のジョロバン・ワム常任理事は「自国民と等しい条件で、外国人を雇えば問題は起きない」と話す。(編集委員・林美子)

■政府が前面、ブローカー排除

 日曜日の午後。ソウル市内にある「韓国外国人力支援センター」で韓国語の授業が始まった。東南アジアなどから来た労働者が韓国人講師から言葉を学ぶ。センターは政府が設立し、社団法人に運営を委託する。

 「ただで教えてもらえて本当にありがたい」。最前列のフィリピン人男性(36)は笑顔で語った。

 韓国で働くのは2度目。最初は2005年から3年間、南東部の工場で働いた。就労期限が来たので台湾に移り昨年、再び韓国に戻った。今は仁川市内のカーアクセサリーの工場で働く。

 「韓国人との間に賃金の差別はないし、部屋も食事も会社が提供してくれる。とても満足している」

 男性は、韓国が04年に導入した外国人労働者の「雇用許可制」に基づいてやってきた。韓国政府と外国人労働者を送り出す国が覚書を結び、両国の公共部門が労働者の選定にかかわる。覚書の締結先は当初の6カ国から15カ国に増えた。

 受け入れ期間は基本的に3年だが、一定の条件を満たせば最長で通算9年8カ月働ける。少子高齢化が進む韓国では現在、他の制度の適用者も含め、約85万人が製造業や農畜産業などで働いているとみられる。

 韓国ではきつい肉体労働などを避けるムードが広がり始めるなかで93年、日本の技能実習制度に似た「産業研修生制度」を始めた。だが、労働者としての権利が保障されず、低賃金で働かされる例が続出。不法滞在者も急増したため、現在の制度に移行した。

 政府が前面に出て悪質なブローカーなどは排除され、在留外国人に占める不法滞在の割合も04年の27・9%から、今年9月には11・8%に減った。

 生産可能人口100人あたりの高齢者は40年には韓国が約57人、日本は約63人になるとの予測がある。外国人労働者の人権問題に取り組む団体からは「少子高齢化が進めば、外国人はより必要になる。定住させる方向に進むべきだ」との意見も出ている。

 日本政府も、技能実習制度の見直し策として、送り出す国との「取り決め」の締結を検討する。中島隆信・慶大商学部教授(応用経済学)は「企業や団体が自らの利益のために制度を利用するのは当然で、日本は制度を抜本的に見直す必要がある。韓国の例は参考になる。労働力として受け入れれば、トラブルにも両国で責任をもって対応するようになる」と指摘している。(ソウル=貝瀬秋彦)

     ◇

 〈外国人技能実習制度〉 日本の技術を学んでもらうため、外国人を受け入れる制度。上限は3年。簡単な作業をする単純労働者として受け入れてはいないが、農漁業、繊維など68職種で約15万人が働く。安倍政権は、働ける期間を最長5年にしたり、新たに介護や林業も加えたりすることなどを検討している。建設については、2020年の東京五輪までの時限措置として実習後、さらに2~3年働くことを認める。低賃金など劣悪な労働環境にあるとして、米国務省は「人身売買報告書」の14年版で、「強制労働の事例がある」と批判している。

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2014/12/17

橋下氏と大阪市が入れ墨訴訟で敗訴。

大阪市の入れ墨調査は違法 大阪地裁 NHKニュース(12月17日 16時18分)

私も入れ墨やタトゥーは嫌いで見るのも嫌ですが、それとこれとは話が違うので、こうした判決は良かった。願わくば大阪市が控訴しないことを。
「大阪市は、職員倫理規則で、職員が新たに入れ墨をすることなどを禁止し、違反した場合は、懲戒処分にする」としているそうですが、これも止めてほしいと思います。髪の毛が数センチ伸びたから校則違反として、教師にハサミで切られた中学校時代を思い出します。男子は丸刈り、女子はおかっぱが決まりで、髪の毛を掴まれて引き倒された女子もいました。廊下に横一列に座らされ、バリカンで虎刈りにされた男子たちもいたなあ…。
当時は、アレを当たり前と思い、校則を破った生徒が悪い、校則を守る学年じゃないのは自分たちの落ち度で、先生たちの厳しい指導に報いなければ…と思っていたからなあ…。あの呪縛が解けるのには何年もかかりました。

大阪市が教職員を除くすべての職員に行った入れ墨の調査で、回答を拒否して懲戒処分を受けた男性が処分の取り消しなどを求めた裁判で、大阪地方裁判所は、「社会的な差別につながるおそれがある情報の収集は個人情報保護条例に違反し違法だ」などとして、懲戒処分や配置転換を取り消す判決を言い渡しました。

大阪市は、橋下市長の指示で、おととし5月から教職員を除くすべての職員およそ3万3500人を対象に、腕や足などに入れ墨がないか調査を行い、回答を拒否した6人が戒告の懲戒処分を受けました。
このうち、大阪市交通局の職員の安田匡さん(56)は、入れ墨がないことは上司が確認していたとしたうえで、懲戒処分やバスの運転手から内勤への配置転換を取り消すよう求めていました。
17日の判決で、大阪地方裁判所の中垣内健治裁判長は、「入れ墨は社会的な差別につながるおそれがある個人情報に当たり、市の調査はそうした情報の収集を原則として禁止した市の個人情報保護条例に違反し違法だ」と指摘しました。
そのうえで、「仕事上、配置転換の必要性は全くないのに、懲戒処分の取り消しを求める裁判を起こしたあとに行われている。裁判を受ける権利を侵害する不当な意図や目的があり、裁量権の逸脱と乱用があった」として、懲戒処分と配置転換をいずれも取り消したうえで、大阪市に110万円を支払うよう命じました。
大阪市の入れ墨の調査では、回答を拒否して懲戒処分を受けた別の職員も裁判を起こしていて、裁判所の判断が示されたのは初めてです。

原告「元の職場に戻り仕事に励みたい」

判決のあと、裁判所の前で原告の安田匡さんが「勝訴」と書かれた大きな紙を掲げると、集まった支援者から拍手が上がりました。
安田さんは「当然の結果だと思います。元の職場に戻って、バスの運転手として一から仕事に励みたい」と話していました。

大阪市交通局「内容精査し対応検討」

判決について、大阪市交通局は「判決内容を精査したうえで今後の対応を検討したい」としています。

大阪市の入れ墨調査の経緯は


大阪市が入れ墨の調査をすることになったきっかけは、おととし2月、児童福祉施設の男性職員が、施設の子どもに入れ墨を見せて怖がらせたという報道でした。
橋下市長は、「公務員の入れ墨は、市民に威圧感や不安を与え、大阪市の信用を損ねる」としておととし5月から、教職員を除くすべての職員、およそ3万3500人を対象に、腕や足などに入れ墨がないか調査するよう指示しました。調査の結果、職員のおよそ99.9%が回答し、このうち、110人余りが「入れ墨がある」と答えました。
これを受けて、大阪市は、職員倫理規則で、職員が新たに入れ墨をすることなどを禁止し、違反した場合は、懲戒処分にすることを決めました。
さらに、調査への回答を拒否した6人の職員を職務命令に違反したとして戒告の懲戒処分にし、このうち安田さんなど2人が、処分の取り消しなどを求める訴えを起こしていました。

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北星学園大学の英断と勇気に感謝。

大学脅迫問題 元朝日記者の雇用継続へ NHKニュース(12月16日 23時18分)

文科相の一言も後を押したのかなと思いますが、関係者の努力と勇気、その苦労に敬意を表します。
彼らの一身に辛苦を背負わせてしまうことになったことに心苦しさを覚えます。
そしてこうした陰湿で悪質な脅迫を以て人々を抑圧し社会を統制しようとする人々に怒りを覚えます。さらに、こうした脅迫が有効で、しかも寛容に認められていることを示してしまった今回の経緯について悔しく、忸怩たる思いを持ちます。
せめて自らが前面に立つ様々な小さな試練において、今回北星学園大学の人々が示したような勇気と意志を持とうと思います。

大学脅迫問題 元朝日記者の雇用継続へ NHKニュース(12月16日 23時18分)

北海道の私立大学が「元朝日新聞記者の非常勤講師を辞めさせないと学生に危害を加える」と脅迫を受けていた問題で、学長が「来年度は講師を雇用しない」としていたこれまでの方針を転換し、「雇用の継続を決めた」と16日夜に開かれた学内の会議で報告したことが関係者への取材で分かりました。

札幌市の北星学園大学ではことし5月以降、「いわゆる従軍慰安婦の問題の取材に関わった朝日新聞の元記者の非常勤講師を辞めさせなければ学生に危害を加える」という内容の脅迫が相次ぎ、大学は10月、学生の安全や入試への影響などを理由に、来年度は講師を雇用しない方針を表明しました。
これに対し、大学の内外から「暴力的な脅迫で講師の人事が左右されれば、憲法で保障された学問の自由が損なわれる」という批判の声が寄せられ、大学が理事会などの場で改めて検討していました。
これについて北星学園大学は16日夜、学部長らを集めた会議を開き、関係者によりますと、田村信一学長がこれまでの方針を転換し、「来年度も講師の雇用を続けることを決めた」と報告したということです。
大学では17日、記者会見して詳しく説明するとしています。

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大阪市交通局長の話の続報

1.藤本局長が、イベント会社をしているお友達に「アンタのところに頼むわ」と勝手に口約束した
2.交通局内部から「これ止めましょう」という話が出て取りやめになった
3.お友達には、キャンセル料として、税金を800万円ポンと出してあげた
ということだそうです。
……これって、藤本局長がポケットマネーで800万円出してあげるべき話じゃないですかね?

この事案をきっかけにして、
1.交通局の随契の88.5%が内規違反だったことが明るみに出る
2.契約管財局の調査→外部監察チームの調査へと、どんどん話が大きくなる
というわけで、交通局全体を巻き込む藤本局長の捨て身の攻撃力には舌を巻きますな…。

大阪市交通局長、事前に発注約束 イベント中止問題:朝日新聞デジタル(2014年12月16日18時38分)

 大阪市交通局が中止したイベントに800万円を随意契約で支払った問題で、藤本昌信交通局長が事前に発注を約束していたことがわかった。発注の約束は口頭で、公文書は作成していなかった。市契約管財局は16日、外部有識者で構成する市入札等監視委員会で報告。「意思形成プロセスが不明確だ」と指摘する第2次中間報告を公表した。

 問題のイベントは、昨年10月に地下鉄駅構内に芸術作品を展示し、終電後にカクテルパーティーを行う内容。藤本局長は昨年4月、知人からの提案で実施を決め、翌5月に知人が関わるイベント制作会社に発注を約束した。内容に内部から異論が出て昨年9月に中止を決め、キャンセル料などのため翌10月に随契で800万円を支払った。契約書は「調査研究」の名目で5月に結んだように装った。

 市契約管財局は「契約と中身が一致していない」と指摘。800万円の金額の妥当性についても更なる説明を求めた。入札等監視委員会の委員からも「最初からイベントありきで契約が結ばれている。順番が逆で、手続き的にもおかしい」という意見が出た。

 市契約管財局は藤本局長から事情を聴く必要があると判断し、弁護士で作る外部監察チームに調査を依頼する方針。入札等監視委は外部監察チームの結果を踏まえ、来年1月中にも最終報告をまとめる考えだ。外部調査には、局長の知人がデザインした壁画作品を選んだ公募なども対象にする予定。

 中間報告では、交通局が2011年4月から14年9月までに結んだ随意契約3225件のうち88・5%の契約事務が審査不十分など市の内規違反だったことも明らかにした。

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2014/12/16

記事メモ:改憲の発議を余裕で実行できる状態

自民が圧勝して維新がしぶとく残り、民主などにも改憲派がいるわけで、前回もそうでしたけどまあ当たり前といえば当たり前なんですけど。

憲法改正、当選者の84%が賛成 集団的自衛権容認69% - 47NEWS(よんななニュース)

 共同通信社は15日、衆院選当選者(475人)のうち、立候補者アンケートで回答を寄せていた458人について回答内容を分析した。憲法改正に賛成との回答は84・9%に当たる389人で、改憲の国会発議に必要な3分の2(317)を大きく上回っていることが分かった。集団的自衛権の行使容認には「どちらかといえば」を含め計69・4%が賛成した。

 憲法改正を掲げる自民党が衆院選で290議席を獲得し、改憲賛成論を押し上げた形だ。共同通信社が衆院選に合わせて実施した全国電話世論調査(トレンド調査)では改憲反対が賛成を上回っており、国民の意識とは異なる可能性もある。

記事にもあるように、世論調査ではまだ改憲に消極的、特に9条関係などはそうですから、そう簡単に事を進めるわけにはいかないでしょうけれど、徐々に右傾化が進むでしょうから安倍政権中になるかどうか分かりませんが、遅かれ早かれ改憲には直面せざるを得ないでしょう。
それに伴う再度の破局は数十年後か。我々の子や孫、あるいはその一つ後の世代がその犠牲になるのかなと。どこかで歯止めをかけたいものです。いやまあ人権を軽視する社会の犠牲は日々生み出されているわけですが。

追記
東京新聞:首相は「公約支持」というが 議席数 「改憲」減 「脱原発」増:政治(TOKYO Web)(2014年12月16日 07時08分)

9条改憲
賛成:自民、次世代:314→292
慎重・反対:公明、民主、維新、共産、生活、社民:150→174

原発再稼働
推進:自民、公明、次世代:345→327
慎重・反対:民主、維新、共産、生活、社民:119→139
(数字は議席数。いずれも無所属、諸派などは除く)
とのこと。まあ公明と維新は機を見るに敏というかどうにでも転びますからなあ…。

 政権の継続が決まった衆院選を受け、安倍晋三首相は十五日に記者会見し、自ら争点に設定した経済政策「アベノミクス」だけでなく、政権公約に盛り込んだ改憲や原発再稼働の推進も支持を得たとの考えを示した。だが、今回は九条改憲や原発再稼働に前向きな勢力は数を減らしている。改憲や再稼働を進める首相の路線に有権者が全面的に賛同したとは言い難い。 (上野実輝彦)
 首相は会見で、集団的自衛権の行使を容認する憲法解釈変更の閣議決定に関し「(今回選挙で)支持を頂いた」と明言した。改憲も「国民的理解と支持を深め広げていく」と強調。原発についても「安定した低廉なエネルギーを供給していく責任がある」と述べた。こうした政策を公約に盛り込んだことに触れ「約束を進めていく義務がある」との姿勢を示した。
 だが、九条改憲に積極的な自民党と次世代の党を合わせた議席は、公示前は衆院での改憲発議に必要な定数の三分の二に迫る三百十四あったが、二百九十二に減った。
 九条改憲を公約には入れなかったが道州制導入など統治機構改革の改憲を位置づけた維新の党も含め、改憲に前向きな勢力は総じて後退した。
 原発再稼働をめぐっても、前回衆院選では超党派議員でつくる「原発ゼロの会」などに属した脱原発派の約百二十人の七割が落選・引退したが、今回は民主党などから九人が返り咲いて議席を得た。脱原発を明確にする共産党も議席を八から二十一まで伸ばし、社民党も公示前を維持した。
 再稼働で与党と歩調を合わせる次世代を除き、慎重・反対を唱える野党の勢力は公示前の百十九議席から百三十九議席に増えた。
 いずれも多数を形成するには至っていないが、改憲や再稼働論議に与える影響が注目される。
 安倍首相が公約全体に理解を得られたとの認識を示したことについて、早稲田大の田中愛治教授(投票行動論)は「自民党の獲得議席は多かったものの、投票率が52・66%で(自民の)得票率が五割に満たなかったことを考えると、すべての政策に信任を受けたとおごれば落とし穴があり得る。多様な民意に耳を傾けることが大事だ」と話した。

*****追記の追記*****
2014衆院選:選挙結果の分析(その2止) 新議員の考えは 当選者アンケートから - 毎日新聞(2014年12月16日 東京朝刊)
 ◇消費税 軽減税率 「導入」[自]67%、[公]97%

 毎日新聞は、衆院選の全候補者を対象に実施したアンケートを、当選者に絞って再集計した。安倍晋三首相が来年10月に予定していた消費税率10%への引き上げを2017年4月に1年半先送りした判断について、「評価する」と考える当選者は81%に上り、「評価しない」は12%にとどまった。消費再増税の際、生活必需品などに軽減税率を導入するかどうかを巡っては、「導入すべきだ」(56%)が「導入すべきでない」(16%)を上回った。

 消費再増税の先送りを評価しない意見は候補者段階では3割を超えていたが、与党の圧勝で政府方針を支持する傾向が強まった。

 先送りを評価する当選者のうち、軽減税率を導入すべきだと考えるのは65%。安倍政権の経済政策「アベノミクス」を評価する意見も83%に達した。当選者の多くが、景気を腰折れさせない政策を重視していることがうかがえる。

 与党時代に自民、公明両党と消費増税で合意した民主党は先送りを「評価する」が45%にとどまり、「評価しない」も29%あった。党内の意見は割れている。

 公明党は97%が軽減税率を導入すべきだという考え。一方、自民党は「導入すべきだ」が67%で、「導入すべきでない」も7%あった。党内には17年4月の再増税と同時に軽減税率を導入することに慎重論が根強く、公明党との温度差につながっているようだ。

 年金制度改革に関して、「国民の負担を増やしても給付を維持すべきだ」が37%。うち84%が再増税先送りを評価しており、年金給付を維持する社会保障財源をどうまかなおうとしているのか、データからは見えてこない。

 ◇河野談話「見直す」 [自]52%、[公]0%

 従軍慰安婦の移送や慰安所の設置に旧日本軍が関与したことを認めた1993年の河野洋平元官房長官の談話について、「見直すべきでない」と考える当選者は43%で、「見直すべきだ」の38%をやや上回った。日本による過去の植民地支配と侵略を認めて謝罪した村山富市元首相の談話(95年)は「見直すべきでない」が56%で、「見直すべきだ」の28%を大きく上回った。

 政府は両談話を継承する方針を表明しており、見直し論議がすぐに高まる可能性は低いとみられる。ただ、自民、公明両党の当選者の考えを比較すると、違いは明確だ。

 河野談話について、自民党では「見直すべきだ」が52%で、「見直すべきでない」の23%の倍以上になった。これに対し公明党は97%が「見直すべきでない」と考えている。

 一方、村山談話を巡っては、自民党で「見直すべきでない」(39%)と「見直すべきだ」(38%)が拮抗(きっこう)。公明党は河野談話同様、「見直すべきでない」が97%を占めた。

 維新の党は、河野談話は「見直すべきだ」48%、「見直すべきでない」43%。村山談話は「見直すべきでない」60%、「見直すべきだ」35%だった。

 ◇原発「必要」55%

 日本に原発が「必要だ」と考える当選者は55%で、「必要でない」の23%を大きく上回った。全候補者でみると「必要でない」が50%、「必要だ」が35%だったが、選挙を経て逆転した。原発を「重要なベースロード電源」と位置付け、再稼働を目指す自民党の圧勝を反映した形だ。

 自民党は80%が「必要だ」と回答。「原発ゼロを目指す」と公約した公明党は「必要だ」が39%を占めたが、「必要でない」も15%あった。「2030年代原発ゼロ」を掲げた民主党は「必要でない」(49%)が「必要だ」(7%)を大きく上回った。

 「原発フェードアウト」を掲げる維新の党は「必要でない」が70%。共産党は全員が「必要でない」と回答した。

 前職は「必要だ」59%、「必要でない」18%。新人は「必要でない」(53%)が「必要だ」(37%)を上回った。

 ◇沖縄負担軽減 基地「引き受ける」25%

 沖縄県の4小選挙区ではすべて非自民候補が勝利した。沖縄の民意は全国的な自民党圧勝とは違う答えを出した。米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設問題は安倍政権の大きな懸案になる。

 在日米軍基地の7割が集中する沖縄の負担を軽減するため、地元で基地を「引き受けてもいい」と考える当選者は25%、「引き受けたくない」は19%だった。一方で選択肢以外の回答を記した人が30%を占めた。負担軽減の具体策を議論する難しさが読み取れる。

 自民党は「引き受けてもいい」27%、「引き受けたくない」12%。公明党は「引き受けてもいい」が42%と主要政党の中で最も高く、「引き受けたくない」は9%。維新の党は「引き受けてもいい」(30%)と「引き受けたくない」(35%)がほぼ拮抗(きっこう)し、民主党は「引き受けたくない」(33%)が「引き受けてもいい」(16%)を上回った。

 沖縄2区で当選した照屋寛徳氏(社民党)と3区の玉城デニー氏(生活の党)は「引き受けたくない」と回答。1区の赤嶺政賢氏(共産党)は「日本から撤去すべきだ」と記述した。4区の仲里利信氏(無所属)は無回答だった。

 ◇核武装検討「反対」67%

 日本の核武装について、「将来にわたって検討すべきでない」と考える当選者は67%で、2012年衆院選時の61%より6ポイント増えた。「今後の国際情勢によっては検討すべきだ」も20%で前回の29%から9ポイント減。慎重姿勢がやや強まっている。

 「検討を始めるべきだ」は1%(前回5%)、「核兵器を保有すべきだ」と答えたのは自民党の武藤貴也氏(滋賀4区)だけだった。

 自民党では「検討すべきでない」が56%で過半数だった半面、「今後の国際情勢によっては検討すべきだ」が27%。維新の党は「検討すべきでない」70%、「今後の国際情勢によっては検討すべきだ」20%。共産党は全員が「検討すべきでない」とし、民主党の90%、公明党の94%も「検討すべきでない」と考えている。

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2014/12/15

「選択肢」のなさ…というより食わず嫌いor毛嫌いではないかなあ…

Yahoo!ニュース - 公共対決の大阪3・5区、無効票率が突出 15%前後 (朝日新聞デジタル)(12月15日(月)15時57分配信)

大阪府内の小選挙区で合計17万4618票=無効票率:4.84%
全国で2番目に無効票率が高かった前回2012年の4.62%を上回る。

急な衆院選で候補者が少なく、選択肢を失ったことが背景にあるとみられる。

とりわけ公明党と共産党の一騎打ちになった
大阪3区:15.25%(前回10.83%)
大阪5区:14.90%(同10.20%)
兵庫8区:10.41%(同4.15%)

公明+共産+生活の党
大阪6区:11.31%(同11.14%)
※こちらは前回と変化がない。

「選択肢を失ったこと」の効果について、有意差はありそう。
他の選挙区のサンプルも集めてみてほしい。公明、共産の組み合わせだけなのかとかも。
投票率も有意に下がっていそうだけれど、それとの関連性はどうなのだろうか。

共産党ってどうしてそんなに「選択肢」にならないのかな…。一番まともな政策を掲げていると思うし、穏健だし、概して潔癖だし、議会活動も一番熱心なんだけどねえ…。

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したたかで意外に地盤が強い橋下維新

赤旗政治記者・@akahataseiji: 【資料】維新の党・橋下徹共同代表が総選挙の敗北宣言を行った街頭演説の起こしはリンクの通りです。TwitLonger━When you talk too much for Twitter

確かに「敗北宣言」ではありますが、投票前の演説でこれはいかにも橋下氏らしいというか、したたかだなあ…という印象。
要するに、勝ち馬の尻に乗って自公の票のおこぼれを分けてくださいという話ですよね、これ。
自公は多少票を減らしてもほとんど損はないけれど、その自公にとってはわずかな票が、維新にとっては大きな意味を持つということで。巨象とアリとの対比でもって維新への投票を呼び掛けている。
しかも、多数を占めると思われる自公…というより安倍内閣…の政策に親和的な人たちに、維新に投票すれば、自公の政策をいっそう強化・純化させられると訴えている。要するに、自公じゃなくて維新に投票しても大丈夫ですよ、それどころかもっと尖鋭化できますよというわけです。

で、維新は41議席を取り、現有42議席をほぼ維持。退潮傾向が鮮明な党勢からすれば「勝利」と言ってよいでしょう。袂を分かった石原氏の次世代の党は、選挙前の19議席から小選挙区の2議席へ大きく議席を減らしたわけで、橋下維新の本隊はまるごと生き残っていると言っていいのではないかと思います。大阪市の比例得票では自民党を抑えて第1位だったとか。大阪の人たちは橋下維新の最大の犠牲者だろうと思うのですが、依然として根強い支持があるようです。

ところが、

衆院選:維新の橋下共同代表「結果が全て。惨敗だ」 - 毎日新聞(2014年12月14日 23時35分(最終更新 12月15日 01時07分))
維新・橋下代表「完敗です」 本拠地・大阪で苦戦 - 選挙:朝日新聞デジタル(2014年12月15日01時25分)

と言っているそうで、これもかなり意外な印象。上記朝日の記事によれば、

維新は本拠地・大阪で前回、12選挙区を制したが、今回は5選挙区どまり。ただ、7人は比例復活
とのことですから、小選挙区での敗北を指しているのかも。でも結局復活したようですが。
「ふわっとした民意」の底流にある既存政治不信やメシア願望、「状況を動かしてくれている」というカリスマ評価はやはり相当に強固で、それが維新への応援に結び付いているのではないでしょうか。国政では公明党よりもはるかにキャスティングボートを握る位置に立ちそうですし、民主党をけん制したり、台風の目になるかもしれません。こうした国政の展開が響けば、都構想の成り行きも含めてまだひと波乱ありそうです。

******
追記(2014年12月17日)

橋下氏の総括では、擁立した候補者の約半数が落選→「負け」ということだという報道が出てますね。

橋下氏“ぶち切れ”「(衆院選意味ないと)言えよ!」 声荒らげ取材打ち切り - 芸能社会 - SANSPO.COM(サンスポ)

比例票が大きく減ったという観測をどこかで見ました。減るのは予想通りなので、それ自体を「敗北」と称するのもどうかなとは思っていましたが、そういうことではなかったのかもしれません。

******
衆院選:維新の橋下共同代表「結果が全て。惨敗だ」 - 毎日新聞2014年12月14日 23時35分(最終更新 12月15日 01時07分)

 「選挙は結果が全て。負けは負け。大阪の小選挙区が半減するとしたら惨敗だ」。退潮傾向となった維新の橋下徹共同代表(大阪市長)は午後9時前、大阪市内のホテルに設けた維新の開票センターで記者会見し、与党大勝を許した選挙戦を振り返った。一方、深夜に単独で会見した松井一郎幹事長(大阪府知事)は大阪府内の比例代表で第1党になる見通しになったとして「土俵際で残った。統一選でもう一勝負できる」と大阪都構想の実現へ強気の一面も見せた。

 橋下氏の会見には松井幹事長も同席し、予定を大幅に超えて1時間以上に及んだ。背後に置かれたボードには当選議員の名前はまばらなまま。2人とも終始、厳しい表情を崩さず、時折、ぶぜんとした様子も見せた。

 敗戦の原因について橋下氏は「地方議員の経験のないまま国会議員になった1年生議員の中には勘違いしている人もいる。政党としてのガバナンス(統治)をきかせていく」と党の立て直しに向けて危機感をのぞかせた。一方で、「(党の国会議員の)人間性や道徳性を高めるつもりはないが、もっと政策立案や与党を追及する能力を極めていくべきだ」「野党として(安倍政権との)けんかのやり方が最悪だ」などと持論を展開した。

 躍進した前回は民主政権や自民など既存政党を批判し、無党派層を指す「ふわっとした民意」をつかんだ。橋下氏は「前回選が異常で、根拠のない期待感があったが、党の実態が見え始めた面がある」と振り返る一方、「(前身の日本維新発足から)まだ2年しかたっておらず、地域に根差した組織もない我々がこれだけの票を得た」として影響力を維持したことを強調した。

 大阪都構想の実現を目指す維新にとっては、来春の統一地方選が正念場となる。前回選と打って変わって大阪府内の小選挙区で苦戦したことを受け、橋下氏は「府議会、市議会では自民、公明が対決姿勢を強めるだろう」としながらも「最後は住民投票で決めるので、比例票を考えれば(今回の選挙結果は)影響しない」と強気の姿勢を見せた。【熊谷豪、重石岳史、松井聡】

維新・橋下代表「完敗です」 本拠地・大阪で苦戦 - 選挙:朝日新聞デジタル2014年12月15日01時25分


 維新の党の橋下徹代表(大阪市長)は、14日午後8時45分すぎから大阪市内で記者会見し、「自民党、公明党を国民が支持したということ。選挙結果がすべて、負けは負け」と述べ、「完敗です」と語った。

 1時間以上に及んだ会見で橋下氏は「維新も民主党も過半数を擁立せず、政権選択選挙にならなかった」「(選挙戦で)維新はメッセージを統一できなかった。僕の責任だ」と敗戦の弁を並べた。

 一方で「前回と比べて風が変わったか」という質問に対しては、「前回が異常で、今回も普通以上に(有権者の)応援をもらっている。組織もないのに、ここまでの票を入れてもらっている」と強気に語った。今後の維新の体制については「国会議員団と協議する」と述べるにとどめた。

 維新は本拠地・大阪で前回、12選挙区を制したが、今回は5選挙区どまり。ただ、7人は比例復活し、松井一郎幹事長は「土俵際で残っている」と述べた。

 維新は「日本維新の会」として臨んだ前回衆院選で「第三極ブーム」を巻き起こし、54議席を獲得して第3党に躍進した。しかし今年5月、野党再編などをめぐって石原慎太郎氏のグループと対立し、分裂。9月に江田憲司氏率いる結いの党と合流し、今回の衆院選では84人を立てていた。


橋下氏“ぶち切れ”「(衆院選意味ないと)言えよ!」 声荒らげ取材打ち切り - 芸能社会 - SANSPO.COM(サンスポ)(2014.12.16 14:54)
 維新の党共同代表の橋下徹氏(大阪市長)は16日、衆院選での維新の獲得議席が改選前から1減の41議席となったことについて、擁立した候補者の約半数が落選したとして「負けだ」と総括した。

 一方、過去最低の投票率23・59%を記録した自身の出直し市長選が批判的に報道されたにもかかわらず、戦後最低の投票率52・66%を記録した今回の衆院選が同様に批判されていないとして、激高。記者団に「(衆院選は意味がないと)言えよ」と声を荒らげるなどし、取材を打ち切った。

 橋下氏は衆院選後、初の登庁となり、記者団の取材に応じたが、序盤から「投票率のところの報道が弱い。メディアは過去最低の投票率だった出直し市長選を『意味がない』と散々批判したのだから、今回も、もっと批判するべきだ」と持論を展開。記者団とのやり取りでヒートアップしていき、「(衆院選は意味がないと)言えよ」と迫った。

 記者団から「出直し市長選について『意味がない』とは言っていない」との声が上がると、「じゃあ、出直し市長選について『意味がある』と断言しろよ」と怒りをあらわにしていた。

 やりとりをしていた記者が「(断言)しません」と返すと、橋下氏は「終わり」と取材を打ち切り、足早に立ち去った。(産経新聞)

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2014/12/11

まーた選挙前の見え透いたお為ごかしですか

時事ドットコム:賃金統計、分かれる評価=与野党、応酬激しく【14衆院選】

●賃金統計指標に対する評価
自民:賃上げ率は過去15年間で最高だ。←名目賃金の話。
民主:実質賃金は16カ月連続でマイナスだ。
まあ、実質の方が大事だよってのは、高校の政治・経済でも学部の経済学入門でも学ぶことですけどね…。

●非正規労働者を対象とした各党の政策アピール
自公:正社員への転換を進める方針
野党:正社員への転換 + 「同一労働同一賃金」の実現
野党の方が包括的やん……。

ところで、民主党政権下で派遣労働の規制を強化して労働者保護を進めたのを、あっさり反故にして規制をほぼ全廃したのは、自公ではなかったですかね……。
あと、正社員の残業規制とかも全部削ろうって非常に強硬な国会運営をしたのは、自公じゃなかったでしたっけ……。
その自公が、「非正規の正社員への転換を進める」って、それ一体何の冗談?実効性ある政策手段として何を考えてるの?「正社員」って例の限定正社員とか、アレな名前だけ正社員じゃないでしょうね?
あっ、賃金統計でも名目賃金にこだわってたから、やっぱり「正社員」も、名目正社員、実質非正規社員って奴なのかもしれませんね。

たいがい、選挙前だけの見せかけのポーズ……まあこれは民主党とかもそうなんだけど……は、つくづく止めてもらえないかと思いますね。前もTPPとか原発とか平気でウソついてたし。

自公の選挙前の宣伝、特にそれ以前の彼らの主張と合わないことは、ことごとくウソだと思うことにしたほうがいいですね。

 衆院選の投開票を14日に控え、賃金・雇用に関する与野党の応酬が激しさを増している。第2次安倍政権下での2年間の賃金統計指標に対する評価も真っ二つに割れ、大きな争点となっている。
 「賃上げ率は過去15年間で最高だ。来年も再来年もその翌年も賃金を上げていく」。安倍晋三首相はこう繰り返し、アベノミクスの成果を強調している。これに対し、民主党の海江田万里代表は「実質賃金は16カ月連続でマイナスだ」と反論する。
 実際、賃金の統計には明暗が交錯する。厚生労働省の毎月勤労統計調査によると、1人当たりの名目賃金を示す「現金給与総額」は10月の速報値まで8カ月連続で前年同月から増加した。しかし、物価上昇を加味した実質賃金指数は消費税増税などの影響が大きく、マイナスに沈んでいる。
 賃金が相対的に低い非正規労働者を対象とした各党の政策アピールも相次ぐ。自民、公明両党は正社員への転換を進める方針を打ち出しており、野党の多くは正社員への転換に加え、雇用形態などにかかわらず同じ働きをしている労働者には同じ賃金水準を適用する「同一労働同一賃金」の実現を掲げている。
 日本総合研究所の山田久調査部長は「名目賃金の上昇はアベノミクスの成果と評価できるが、不十分だという指摘にも一理ある」とした上で、「単に数字が良いか悪いかではなく、将来に向けた考え方や政策の議論が深まれば、より建設的になる」と指摘している。(2014/12/11-18:33)

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2014/12/08

放送大学の「錯覚の科学」が面白い

「クリティカル・シンキング」の本を読めばいいのかもしれないけれど。

放送大学 授業科目案内 錯覚の科学('14)
主任講師 菊池 聡 (信州大学教授)
放送時間(平成26年度)第1学期:(金曜)16時00分~16時45分, 第2学期:(金曜)5時15分~6時00分

講義概要

私たちの脳が認識する世界と、客観的な世界にズレが生じる現象が、「錯覚」である。心理学の諸研究は、視覚や聴覚といった知覚を中心として、記憶や思考などさまざまな心的過程で生じる錯覚の特徴やメカニズムを明らかにしてきた。これらの研究成果を、心理学だけではなく美術史などの多様な分野から紹介し、錯覚が私たちの日常生活や社会、文化、芸術に与える影響を学際的に検討する。これらを通して、人が世界を認識する独特の仕組みについて理解を深めていく。
前回たまたま見て、前から見ていたらよかったなあと思った講義。
前回は第10回だった。
第10回 身近な情報の錯覚
私たちは、身の回りの出来事からさまざまな情報を読み取って解釈し、判断や意思決定の材料としている。その際に、情報が持つ統計的な性質を見落とすと、そこに誤った因果関係を発見してしまうことがある。
【キーワード】 平均への回帰の錯誤、前後論法、同時発生の原因、サンプリングバイアス
以下、自分なりの理解をメモしておく。
●平均への回帰
極端な値が中庸に戻る傾向を、極端な値に対して行動した結果だと因果関係を誤認するケース。
例:ほめる・叱る
学校の成績=その子の実力+ランダム浮動 と考えられるとき、
中間試験で実力以上のよい(悪い)成績→期末試験では成績は落ちる(上がる)
という傾向が出やすい(確率的に)。しかし、仮に、賞罰がまったく成績に影響を与えない場合でも、

よい成績→誉めた→成績が落ちた or 悪い成績→叱った→成績が上がった

という時間推移を経ると、あたかも、「誉めれば怠ける」「叱れば努力する」という反応があるかのように思い込みやすい。

●前後論法
子どもの学業成績と賞罰との関係を正しく把握するには、本来なら、
よい成績を取った子供達に、誉める、叱る、何もしない
悪い成績を取った子供達に、誉める、叱る、何もしない
という操作を行って効果を比較すれば、平均への回帰の効果を中立化できる。
しかし、通常は、こうした作業はできない。多くの場合、我々は、時間的に前に起こったことと後に起こったこととを並べてそれらの間に関係があるという考え方を採用している。
しかし、この論法は不完全であって、しばしば誤りを引き起こす。平均への回帰もその一つ。

●同時発生の原因
効果のあるダイエット店
そのダイエット店の客を調べたら、実際に多くの人がダイエットに成功していた。
だが、効果の原因は、その店の料金が高額のために客が食費を節約しなければならなくなったことにあるのかもしれない。また、ダイエット店まで歩いて通うことが原因なのかもしれない。
人は、「ビフォア・アフター」の間の変化について、その間に起きた印象的な事象(この場合は、大金を払ってダイエットに取り組んだという事象)を、その原因と見なしやすい。本当の原因は、それに付随する地味で目立たない小さな事柄にあるかもしれない。

ある人が、巣から落ちた鳥の雛を見つけて可愛そうに思った。何とか空に帰してあげたいと思い、その人は、雛に飛び方を教えるべく、雛に航空力学を講義した。やがて雛は無事に飛べるようになった。
全く無関係の事象を、原因だと誤認するケース。自然な変化を、それとは無関係の行動の結果だと思ってしまう。

全くダイエットに効果がないエステ店であっても、そのエステ店のダイエット法を1年続けた人たちを調査すると、確かにダイエット効果が認められる。
なぜなら、効果がなかった人たちは1年未満でその店を見限るから、1年続けた人たちは皆、偶然効果が出た人たちだけ残っている状態になっている。

大学の授業評価では、どんな授業でも高評価が出る。
期末アンケートを受講生に書いてもらうのが一般的な方法だが、期末にはこの授業を低く評価する学生は残っていない。

******
●前後論法的な認知バイアスが強力だなあと思った例
パソコンで画面をクリックすると画像が変わったので、次の画像を見ようと思って、クリックを繰り返したが何も起こらなかった。
おかしいな、と思ったら、画像の切り替えは一定時間ごとに自動的に起こるようになっていて、クリックは全く関係なかったことに気付いた。
→無意識のうちに、自分の働きかけが対象物を変化させるという因果関係を信じ込んでしまっている。

●鳥の雛に航空力学を教えたという笑い話は、景気対策の評価でもよくあると思う。
例えば、選挙前には与党が政策の成果を強調するが、その多くはそれ以前からの景気回復トレンドの反映にすぎないだろう。

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海外経験がある人はスパイ予備軍として国家からマークされる

いかにも内調や公安らしい。

海外経験は漏えいリスク 秘密保護法で内調 - 47NEWS(よんななニュース)(2014/12/07 18:02 【共同通信】)

 海外で学んだ経験や働いた経験があると、国家機密を漏らす恐れが高まる―。10日施行の特定秘密保護法の制定過程で、同法を所管する内閣情報調査室(内調)がこうした考えを関係省庁に示し、学歴や職歴の調査が必要と強調していたことが7日、共同通信の情報公開請求で開示された政府文書で分かった。

 文書は内調が2011年11月、内閣法制局との会合で示したメモ。

 海外の学校や国内の外国人学校で教育を受けた経験、外国企業での勤務経験も挙げ「外国への特別な感情を醸成させる契機となる」「外国から働き掛けを受け、感化されやすい。秘密を自発的に漏えいする恐れが存在する」としている。

共同通信はよい仕事をしてくれました。情報公開制度の大切さが身に染みますね。

こんな馬鹿げた発想が実際に政策を動かす力になっているという事実も、秘密保護法によって見えなくなるわけです。
統治機構や行政組織をよりよいものにするためにも、政策決定プロセスでの議論の進み方が見えることはとても大切なのですが、そうしたカイゼンのタネの「見える化」もできなくなってしまいます。日本の政治学や行政学の研究水準も低下してしまうかもしれません。

情報の保全や公開は、官僚の暴走と無責任体質との抑止力でもあって、例えば旧日本軍と帝国政府の暴走と自滅は、情報隠蔽と言論統制のなれの果てであるわけです。
かつての自民党による小泉改革や、今の維新、みんななどに所属した人々は、こうした官僚支配の構造を打破し、「抵抗勢力」を封じ込め、「政治主導」の「決められる政治」を目指した(目指している)わけです。しかしながら、そうした人々が、官僚の横暴を許す情報隠蔽制度を支持したのは、ちょっと興味深いことです。

******
そういえば、私の知人の体験談ですが、その人は自分の祖父母の世代に戦時中の北朝鮮に縁があったそうなのですが、北朝鮮による拉致事件が大きく取り上げられた頃、警察に呼び出されて事情聴取されたそうです。ご本人は、当たり前ですが、全く北朝鮮とは関わりもなく、当初は何で呼び出されたのか全く分からず、北朝鮮との関係をあれこれ聞かれても「???」状態だったとか。後で警察の意図がうっすらと分かって、ぞっとしたと言っていました。
これとは別の話ですが、大学の留学生寮に、定期的に警察官がやってきて、在寮者のリストを求めたり留学生の近況を尋ねてくるという話を聞いたこともあります。

日本の警察、公安などにとって、外国人(特に中国、韓国、北朝鮮など、その次にアジアアフリカ諸国の人たち)は、犯罪予備軍であり、スパイや治安撹乱要員でもあるというのが基本認識らしいということは、我々が知っておいてもいいことでしょう。

そういえば、先日県警の偉い人と懇談する機会があったのですが、まだ異動してきて日が浅いと言っていたのに、地域のいろいろな人の消息にやたら詳しかったので驚きました。警察官僚の情報収集力と記憶力に舌を巻いた次第です。同時に、自分もその網の中に入っているのかと思うと、ちょっと薄ら寒い怖さを感じましたが…。

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2014/12/04

Inclusive Wealth Index という指標

福島 清彦 (立教大学特任教授)
衝撃レポート これが日本の実力だ 資本 国連調査で「世界一の豊かさ」 GDPを超える新経済統計。日本の強みは設備・インフラと教育力|文藝春秋SPECIAL|本の話WEB

「ニッポンすげー!さすが俺たちのニッポン!」とかは、どうでもいいのだが。

以前ちらっと新しいマクロ的福祉指標の試算がされているというのをどこかで読んだのだけれど、これだったのかもしれない。高校生も政治・経済で習うNNWをはじめ、この種の福祉指標の試みは枚挙にいとまがないが、とりあえず後で読むようにリスト化。
GDPはもうダメ!みたいな論調は、この種の指標提唱者につきものだけど、国民経済計算が経済指標でしかないことは極めて当たり前のことなので、こういう語り方をする人たちは、ある種のトンデモさんたちだと言って差し支えないと思う。

福島氏は野村総研で定年まで勤め2004年に退職、2005年4月から立教大学へ移り、2010年に65歳の定年を迎えてその後特任教授になったようだ。
CiNiiから:「福島清彦教授の略歴および業績」立教経済学研究 64(3), 161-167, 2011-01-20
大谷 順彦「福島清彦先生の人と学問」立教経済学研究 64(3), 155-160, 2011-01-20

ところで、上の文藝春秋の記事より下記の方が情報量も多いし読むならまだこちらの方が良さそうだ。
福島清彦「暮らしの質を重視する新指標とアベノミクスの功罪」経営・情報研究 : 多摩大学研究紀要 (18), 79-100, 2014(多摩大学機関リポジトリ - 暮らしの質を重視する新指標とアベノミクスの功罪

福島氏が扱っている福祉指標が Inclusive Wealth Index というもの。
記事中で紹介されている「国連の2012年のレポート」というのがおそらく下記。
UNEP and UNU-IHDP (2012) "Inclusive Wealth Report 2012, Measuring progress toward sustainablity", UNEP
ダウンロードが非常に重い。

スマートフォン用のページらしいが、「Inclusive Wealth Report」でググると、International Human Dimensions Programme on Global Environmental Change という団体のサイトがトップに来る。
Inclusive Wealth Index
PCでは非常に読みづらい。
団体概略:About — Inclusive Wealth Index
これによると、アドバイザとして、Partha Dasgupta が上がっているから、一応ちゃんとしているのかなあと思う。このレポートのディレクターとなっている Anantha Duraiappah は国連大学で、東大の客員のようだ。

*****
どういう計算をしているか分からないので、文藝春秋の記事への評価は保留。しかし、UNEPの元々の提唱者が日本についてもレポートを出しているのに、福島氏が自分で計算してみたというのがちょっとどうしてなのかなと思う。それと、用語が…?「生産した資本」とか、固定資本形成のことかとか思ってしまうし…。フローなのかストックなのかもよく分からないし、というかそもそもそうした活動概念ですらないものを合成して誤解を招きそうな名前を付けるのはどうなのだろうか。いやまあ、福祉指標はたいていそういうものではあるのだけど。

個人的にちょっと意外だったのは、立教大学の山口義行氏に金融論の論説や記事が多かったことだ。氏は中小企業論というか中小企業経営的な仕事が専門だと思っていたので。CiNiiには96年以前の業績が見られないが、当初は組合論や労働研究が多かったようだが、中小企業金融や地域金融の業績が増えているので、そうだったのかーという感じ。

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2014/12/03

とあるデマ記事の顛末

下記のはてなブックマークに関連した件で。
はてなブックマーク - 個人情報を出すつもりはないんですけどね。 - 誰かの妄想・はてな版

話題のページ本体は消されましたが、興味深いので利便性を考えてリンクを集めました。

◆出来事の流れ◆

1.山田高明さんという方がデマ記事を作成。
記事1:(cache) 渡辺輝人弁護士の過剰反応から分かった運動サイドが一番触れられたくない事 : アゴラ - ライブドアブログ

2.scopedog氏がデマ部分を指摘。
記事2:個人情報を出すつもりはないんですけどね。 - 誰かの妄想・はてな版

3.山田氏が記事を削除、同一ページに謝罪文を掲載。
記事3:(cache) お詫び : アゴラ - ライブドアブログ

4.山田氏が謝罪文を削除。
Blogger Alliance | 404 Not Found

◆以下資料◆

1.発端となった元記事(記事1)

記事1の前半部分は、記事2に引用されているので省略する。
実はこのサイトに『山田高明氏の捏造 2014-04-30』と題する記事がある。
これは、私の「従軍慰安婦問題ではなぜ“被害者家族の抗議”がないのか?」という記事を受けて、反論として書かれたもので、皆さんもまず一読してほしい。
端的にいえば、渡辺氏の反論はナンセンスな揚げ足とりである。私は呆れて氏のブログ内で再反論しようと思った。ところがコメントを書く欄には「なぞなぞ認証に回答する必要があります」とある。

(図 略 引用者注)

なかなか面白い趣向である。私はこういうセンスは嫌いではない。だが、クリックしてみると、出てきたのがコレ。

(「官房長官時代に統一教会に祝電を打った総理大臣の名前を漢字で」という質問。図略。 引用者注)

なんと、「安倍晋三」と書かないとコメントできないのだ。ドン引きである。私はとくに安倍氏の支持者ではないが、さすがにこれは気持ち悪い。
そこで放置しておこうと思ったが、ふと、興味深いことに気づいた。それは弁護士ともあろう者が、なぜこのような稚拙な論法と卑劣なレッテル貼りに及んだのか、その真の理由に気づいたからだ。そしてその瞬間、この件は私と渡辺弁護士の「私闘」ではなくなり、公共の言論空間にとって大きな意味を持つものとなった。だから、私は大勢の人々の目に触れるここ「アゴラ」に舞台を移すことにした。

慰安婦問題の核心を突いてしまう質問とは?

慰安婦の行く末について、渡辺氏自身が紹介する韓国政府と挺隊協の主張はこうだ。
「しかし、多くは日本軍によって殺されたため帰ることができず、ひどい病気にかかってまともに歩けない状態だったり、故郷に帰るすべを知らず、遠い他国に残されたままの場合も数多くありました。」

だとすると、「なんで終戦直後にたくさんの慰安婦家族から抗議の声が上がらないのか?」というのは、誰もが思い浮かぶごく常識的な疑問ではないだろうか。
ところが、渡辺氏はこの疑問自体には、直接的には回答を避けて、私に対してひたすらレッテル貼りを続ける。いわく、
「相手の不幸につけこんで慇懃無礼に嘲笑」
「元慰安婦や支援者らを侮辱する論法」
「過酷な体験の後、それ故に家族を持てなかった被害者に対し『慰安婦少女の両親や兄弟を名乗る人が現れたことすらない』とあげつらうのが歴史修正主義者の特徴」

散々である。私という人間はそんなに冷酷非情なのだろうか(慇懃無礼というのは事実だが)。私的には当然の疑問を口にしたまでである。だが、この人身攻撃まがいの反論が、逆にヒントをくれた。結論から言うと、運動サイドにとって、これほど触れられたくない疑問はないのだ。なぜなら、彼ら自身もまともに答えることができないからである。私は無邪気にもそれに触れてしまったというわけだ。
だから、発言者を指して、要は「かわいそうな元慰安婦の方々を嘲笑する血も涙もない人間だ」という風に印象操作する。そうやって発言者の信用を貶め、二度と口にさせないように躍起になっているのだ。私は「なるほど」と膝を打った。ここが運動サイドのアキレス腱だったのである。だが、こういうアンフェアな真似をされると、生まれつきの天邪鬼の私は、逆に言いたくなるものだ。だから、彼らが一番訊かれたくない質問を、再び繰り返そう。「なぜたくさんの家族から抗議の声が上がらないのか」と。
この質問に対して納得のいく回答をすることは難しいだろう。
第一は、「日本軍が家族もろもろとも皆殺しにして口封じしたからだ」と嘘をつくことだ。だが、この嘘はリスキーで、大半の人から疑いの目を向けられることは必至だ。それだけの大量虐殺の証拠はあるのか。目撃者はどこにいるのか。なぜ人口動態グラフに欠落がないのか、等など。結局は嘘をカバーするために新たな嘘を重ねなければならない。
第二は、「朝鮮人の親が、自分の娘を、朝鮮人の業者に売り飛ばしたからだ」と認めることだ。ちょうど、朴裕河(パク・ユハ)世宗大教授の『帝国の慰安婦』を受けて、「朝鮮日報日本語版 14 07 20」のコラムが以下のごとく記したように。
「しかし、慰安婦問題では朝鮮人も責任を避けられない、という指摘は認めざるを得ない。娘や妹を安値で売り渡した父や兄、貧しく純真な女性をだまして遠い異国の戦線に連れていった業者、業者の違法行為をそそのかした里長・面長・郡守、そして何よりも、無気力で無能な男性の責任は、いつか必ず問われるべきだ。」

今問えよ(笑)。
女衒から巨額の前金また送金を受け取っていた親としては、公然と世間に顔を出し辛いものだ。ただし、それでもなお、自分の娘が生きて帰って来ない事態に対してたくさんの家族から抗議がないのは不自然だと見ることもできる。だから、第二の回答をもってしても世間を完全に納得させることはできず、おかしいとの突っ込みが入るだろう。
そすると、答える側は、結局は質問の前提そのものを否定せざるをえなくなる。一つは、「多くが日本軍によって殺されたという話は最初から嘘でした」と認めることだ。だが、自分を嘘つきと認めることは、彼らにとって自殺行為になる。他人を陥れても守りたい世間体だ。もう一つは、以下の渡辺氏のように曖昧にしてしまうことだ。
これまで「慰安婦」として連行された女性たちが何人で、戦争が終わった後生き残った人は何人なのか、またそのうち帰国したのは何人か、正確に把握されていません。

煙に巻くつもりなのだろうか。だが、この論理ならば、そもそも日本を告発すること自体がおかしいではないか。これで起訴が成り立つのか、弁護士自身が一番よく知っているはずだ。日本を告発する時には「8~20万と推定される」などと具体的に数字を挙げながら、「なんで家族から抗議がないのか」と突っ込まれる側になると、こうやってボカして曖昧にするのは卑怯である。そもそも戦後の南北両政府は日本帝国時代の役所と戸籍簿をそのまま受け継いでいるから、こんな言い分は通らない。妙齢女性の行方不明者はすぐに割り出せるし、その家族と周辺に簡単な聞き込みをするだけで、強制連行された疑いがあるか否かはすぐに判明する。だいたい家族のほうから韓国警察に捜索願いが行くはずだ。
ご覧の通り、どの返答であれ、結局は運動サイドにとって都合が悪いのである。だから、一瞬して矛盾を露呈させてしまうこの質問は彼らとってタブーなのである。
(次回が反論の本番だ)
(フリーランスライター 山田高明 yamadataka*mbr.nifty.com *=@)

2.山田氏の謝罪文(記事2)

弁護士の渡辺輝人様および同氏の関係者の皆様、読者の皆様方へ。

この欄にて発表しました「渡辺輝人弁護士の過剰反応から分かった運動サイドが一番触れられたくない事」
なる記事は、私の愚かな誤解に基づくものでした。

渡辺様のサイトである「ナベテル業務日誌」の中で紹介されている『誰かの妄想・はてな版』を見て、てっきり渡辺様の手によるものと誤解し、ご本人に対しまして見当違いな批判と無礼を働いてしまった次第です。

ご本人への確認をとらず、ライターとしてたいへん軽率でした。
ご迷惑をおかけした渡辺輝人様および関係者の皆様、読者の皆様方に対して、深くお詫び申し上げたいと思います。

たいへん申し訳ありませんでした。

2014年12月2日 午前4時

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2014/12/01

ネット上では近々クローンを作れるようになるのかも…

スマホからライフログをいろいろ取れるようになっているのかな…という話の延長なんですけど。適当に思いついてしまったのでメモ的に。

今、BS放送のDlifeというチャンネルで、Orphan Black というテレビドラマをやっていまして、それが、主人公、まあ若い女性でサラっていう名前なんですが、彼女がたくさん自分のクローンに出会うっていう話なんですよ。
で、この話はまだよく分からないんですが、クローンを作ってるのは、どうやら謎の組織で、大きな陰謀が隠れているようなんです。こうした、闇の組織の陰謀で、クローンやら新生物やらが…という設定は、ありがちなんですけど、現実はその先を行くんじゃないかな、と。つまり、闇の組織とか権力の陰謀とかがなくても、クローンとかは個人レベル、小さい仲間グループ程度で作れちゃうんじゃないか。

多分、実物、肉体とかメカニズムとしてのですね、そういう物理的な実体を持つクローンを作るのは、多分大きな組織とかがないと無理でしょうけど、バーチャルなクローンなら、ひょっとしてできるような気がするんですね。
ツイッターやフェイスブックでの言動を模倣して、それらしく振る舞うクローン。……ああ、そういうのはbotと言うんでしたっけ、それの精密なものですね、イメージとしては。
他の情報も(他の会社が貯蔵している情報から調達して)リアル世界での私生活や身体的特徴までトレースして、それに基づいて、本人が知らないところで、ブログを書いたりあちこちのSNSに投稿したりして、そこで生まれたフォロワーさんたちとネットワークを作っていく。で、本人はその存在に全く気付いていない……というような。
で、何かの拍子にそのクローンの投稿が炎上したりしてですね、本人が訳も分からず炎上に巻き込まれてリアルにストーキングされたりして、そのクローンの存在に気付くんですけど、その言動を追っていくと、どう見ても自分が書いたもののように見えて仕方ない…という。そうこうして、本人はネット上の活動を全部止めるんですが、後からネットを見たらクローンが完全に自分の人格を代替して活動していて、しかも、そういうクローンが自己増殖的にたくさん生まれているという。で、止めさせようとして介入するんだけど、もう手に負えないというか。こんな感じのクローン的活動を生み出すワームがネット上に蔓延してしまって…みたいな話はどうですかねえ。

まあクレジットカードのなりすましとかはもう普通にあることなんで、ある意味とっくに実現しているのかもしれませんね。

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昨日のツイッター案件の追加

ASCIIが ReadWrite の記事を紹介していました。
昨日の記事から特に新しい情報はないですが、参考まで。FBがアプリ開発キットを作っていたのは寡聞にして知りませんでした。スマホを持つ=ライフログ垂れ流しって認識でいいんでしょうか…汗

ASCII.jp:なぜツイッターはインストールされたアプリを知りたがるのか?(2014年12月01日 17時00分更新)

「広告のためだ。」

とのことで、以下、ポイントのみ。
・ツイッターは今後、ユーザーが自分のスマートフォンにダウンロードするすべてのアプリを絶えず追跡していく
・フェイスブックも同社の開発キットを使って作られたすべてのスマートフォンアプリを追跡している
・要するにツイッター自身の収益が目的

・ツイッターのアプリ追跡はiOSは27日から、Androidも来週には開始
・アプリ起動時、追跡設定方法の説明画面が表示される。
・ツイッターは、ユーザーがこの通知を受け取るまで、アプリの追跡を開始しない。
・ユーザーが通知を見逃さない限り、この追跡を完全にオプトアウト(無効化)することは可能。

オプトアウト方式って要するに、「チェックし忘れたお前が悪い」型のルールだと思うんですが、プライバシーに踏み込むことをオプトアウトにするってのはたちが悪いんじゃないかねえ。

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