« 「選択肢」のなさ…というより食わず嫌いor毛嫌いではないかなあ… | トップページ | 大阪市交通局長の話の続報 »

2014/12/16

記事メモ:改憲の発議を余裕で実行できる状態

自民が圧勝して維新がしぶとく残り、民主などにも改憲派がいるわけで、前回もそうでしたけどまあ当たり前といえば当たり前なんですけど。

憲法改正、当選者の84%が賛成 集団的自衛権容認69% - 47NEWS(よんななニュース)

 共同通信社は15日、衆院選当選者(475人)のうち、立候補者アンケートで回答を寄せていた458人について回答内容を分析した。憲法改正に賛成との回答は84・9%に当たる389人で、改憲の国会発議に必要な3分の2(317)を大きく上回っていることが分かった。集団的自衛権の行使容認には「どちらかといえば」を含め計69・4%が賛成した。

 憲法改正を掲げる自民党が衆院選で290議席を獲得し、改憲賛成論を押し上げた形だ。共同通信社が衆院選に合わせて実施した全国電話世論調査(トレンド調査)では改憲反対が賛成を上回っており、国民の意識とは異なる可能性もある。

記事にもあるように、世論調査ではまだ改憲に消極的、特に9条関係などはそうですから、そう簡単に事を進めるわけにはいかないでしょうけれど、徐々に右傾化が進むでしょうから安倍政権中になるかどうか分かりませんが、遅かれ早かれ改憲には直面せざるを得ないでしょう。
それに伴う再度の破局は数十年後か。我々の子や孫、あるいはその一つ後の世代がその犠牲になるのかなと。どこかで歯止めをかけたいものです。いやまあ人権を軽視する社会の犠牲は日々生み出されているわけですが。

追記
東京新聞:首相は「公約支持」というが 議席数 「改憲」減 「脱原発」増:政治(TOKYO Web)(2014年12月16日 07時08分)

9条改憲
賛成:自民、次世代:314→292
慎重・反対:公明、民主、維新、共産、生活、社民:150→174

原発再稼働
推進:自民、公明、次世代:345→327
慎重・反対:民主、維新、共産、生活、社民:119→139
(数字は議席数。いずれも無所属、諸派などは除く)
とのこと。まあ公明と維新は機を見るに敏というかどうにでも転びますからなあ…。

 政権の継続が決まった衆院選を受け、安倍晋三首相は十五日に記者会見し、自ら争点に設定した経済政策「アベノミクス」だけでなく、政権公約に盛り込んだ改憲や原発再稼働の推進も支持を得たとの考えを示した。だが、今回は九条改憲や原発再稼働に前向きな勢力は数を減らしている。改憲や再稼働を進める首相の路線に有権者が全面的に賛同したとは言い難い。 (上野実輝彦)
 首相は会見で、集団的自衛権の行使を容認する憲法解釈変更の閣議決定に関し「(今回選挙で)支持を頂いた」と明言した。改憲も「国民的理解と支持を深め広げていく」と強調。原発についても「安定した低廉なエネルギーを供給していく責任がある」と述べた。こうした政策を公約に盛り込んだことに触れ「約束を進めていく義務がある」との姿勢を示した。
 だが、九条改憲に積極的な自民党と次世代の党を合わせた議席は、公示前は衆院での改憲発議に必要な定数の三分の二に迫る三百十四あったが、二百九十二に減った。
 九条改憲を公約には入れなかったが道州制導入など統治機構改革の改憲を位置づけた維新の党も含め、改憲に前向きな勢力は総じて後退した。
 原発再稼働をめぐっても、前回衆院選では超党派議員でつくる「原発ゼロの会」などに属した脱原発派の約百二十人の七割が落選・引退したが、今回は民主党などから九人が返り咲いて議席を得た。脱原発を明確にする共産党も議席を八から二十一まで伸ばし、社民党も公示前を維持した。
 再稼働で与党と歩調を合わせる次世代を除き、慎重・反対を唱える野党の勢力は公示前の百十九議席から百三十九議席に増えた。
 いずれも多数を形成するには至っていないが、改憲や再稼働論議に与える影響が注目される。
 安倍首相が公約全体に理解を得られたとの認識を示したことについて、早稲田大の田中愛治教授(投票行動論)は「自民党の獲得議席は多かったものの、投票率が52・66%で(自民の)得票率が五割に満たなかったことを考えると、すべての政策に信任を受けたとおごれば落とし穴があり得る。多様な民意に耳を傾けることが大事だ」と話した。

*****追記の追記*****
2014衆院選:選挙結果の分析(その2止) 新議員の考えは 当選者アンケートから - 毎日新聞(2014年12月16日 東京朝刊)
 ◇消費税 軽減税率 「導入」[自]67%、[公]97%

 毎日新聞は、衆院選の全候補者を対象に実施したアンケートを、当選者に絞って再集計した。安倍晋三首相が来年10月に予定していた消費税率10%への引き上げを2017年4月に1年半先送りした判断について、「評価する」と考える当選者は81%に上り、「評価しない」は12%にとどまった。消費再増税の際、生活必需品などに軽減税率を導入するかどうかを巡っては、「導入すべきだ」(56%)が「導入すべきでない」(16%)を上回った。

 消費再増税の先送りを評価しない意見は候補者段階では3割を超えていたが、与党の圧勝で政府方針を支持する傾向が強まった。

 先送りを評価する当選者のうち、軽減税率を導入すべきだと考えるのは65%。安倍政権の経済政策「アベノミクス」を評価する意見も83%に達した。当選者の多くが、景気を腰折れさせない政策を重視していることがうかがえる。

 与党時代に自民、公明両党と消費増税で合意した民主党は先送りを「評価する」が45%にとどまり、「評価しない」も29%あった。党内の意見は割れている。

 公明党は97%が軽減税率を導入すべきだという考え。一方、自民党は「導入すべきだ」が67%で、「導入すべきでない」も7%あった。党内には17年4月の再増税と同時に軽減税率を導入することに慎重論が根強く、公明党との温度差につながっているようだ。

 年金制度改革に関して、「国民の負担を増やしても給付を維持すべきだ」が37%。うち84%が再増税先送りを評価しており、年金給付を維持する社会保障財源をどうまかなおうとしているのか、データからは見えてこない。

 ◇河野談話「見直す」 [自]52%、[公]0%

 従軍慰安婦の移送や慰安所の設置に旧日本軍が関与したことを認めた1993年の河野洋平元官房長官の談話について、「見直すべきでない」と考える当選者は43%で、「見直すべきだ」の38%をやや上回った。日本による過去の植民地支配と侵略を認めて謝罪した村山富市元首相の談話(95年)は「見直すべきでない」が56%で、「見直すべきだ」の28%を大きく上回った。

 政府は両談話を継承する方針を表明しており、見直し論議がすぐに高まる可能性は低いとみられる。ただ、自民、公明両党の当選者の考えを比較すると、違いは明確だ。

 河野談話について、自民党では「見直すべきだ」が52%で、「見直すべきでない」の23%の倍以上になった。これに対し公明党は97%が「見直すべきでない」と考えている。

 一方、村山談話を巡っては、自民党で「見直すべきでない」(39%)と「見直すべきだ」(38%)が拮抗(きっこう)。公明党は河野談話同様、「見直すべきでない」が97%を占めた。

 維新の党は、河野談話は「見直すべきだ」48%、「見直すべきでない」43%。村山談話は「見直すべきでない」60%、「見直すべきだ」35%だった。

 ◇原発「必要」55%

 日本に原発が「必要だ」と考える当選者は55%で、「必要でない」の23%を大きく上回った。全候補者でみると「必要でない」が50%、「必要だ」が35%だったが、選挙を経て逆転した。原発を「重要なベースロード電源」と位置付け、再稼働を目指す自民党の圧勝を反映した形だ。

 自民党は80%が「必要だ」と回答。「原発ゼロを目指す」と公約した公明党は「必要だ」が39%を占めたが、「必要でない」も15%あった。「2030年代原発ゼロ」を掲げた民主党は「必要でない」(49%)が「必要だ」(7%)を大きく上回った。

 「原発フェードアウト」を掲げる維新の党は「必要でない」が70%。共産党は全員が「必要でない」と回答した。

 前職は「必要だ」59%、「必要でない」18%。新人は「必要でない」(53%)が「必要だ」(37%)を上回った。

 ◇沖縄負担軽減 基地「引き受ける」25%

 沖縄県の4小選挙区ではすべて非自民候補が勝利した。沖縄の民意は全国的な自民党圧勝とは違う答えを出した。米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設問題は安倍政権の大きな懸案になる。

 在日米軍基地の7割が集中する沖縄の負担を軽減するため、地元で基地を「引き受けてもいい」と考える当選者は25%、「引き受けたくない」は19%だった。一方で選択肢以外の回答を記した人が30%を占めた。負担軽減の具体策を議論する難しさが読み取れる。

 自民党は「引き受けてもいい」27%、「引き受けたくない」12%。公明党は「引き受けてもいい」が42%と主要政党の中で最も高く、「引き受けたくない」は9%。維新の党は「引き受けてもいい」(30%)と「引き受けたくない」(35%)がほぼ拮抗(きっこう)し、民主党は「引き受けたくない」(33%)が「引き受けてもいい」(16%)を上回った。

 沖縄2区で当選した照屋寛徳氏(社民党)と3区の玉城デニー氏(生活の党)は「引き受けたくない」と回答。1区の赤嶺政賢氏(共産党)は「日本から撤去すべきだ」と記述した。4区の仲里利信氏(無所属)は無回答だった。

 ◇核武装検討「反対」67%

 日本の核武装について、「将来にわたって検討すべきでない」と考える当選者は67%で、2012年衆院選時の61%より6ポイント増えた。「今後の国際情勢によっては検討すべきだ」も20%で前回の29%から9ポイント減。慎重姿勢がやや強まっている。

 「検討を始めるべきだ」は1%(前回5%)、「核兵器を保有すべきだ」と答えたのは自民党の武藤貴也氏(滋賀4区)だけだった。

 自民党では「検討すべきでない」が56%で過半数だった半面、「今後の国際情勢によっては検討すべきだ」が27%。維新の党は「検討すべきでない」70%、「今後の国際情勢によっては検討すべきだ」20%。共産党は全員が「検討すべきでない」とし、民主党の90%、公明党の94%も「検討すべきでない」と考えている。


« 「選択肢」のなさ…というより食わず嫌いor毛嫌いではないかなあ… | トップページ | 大阪市交通局長の話の続報 »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 記事メモ:改憲の発議を余裕で実行できる状態:

« 「選択肢」のなさ…というより食わず嫌いor毛嫌いではないかなあ… | トップページ | 大阪市交通局長の話の続報 »