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2015年6月の24件の記事

2015/06/30

自民党の大西英男議員はある意味で正しいと思う。

大西氏が重ねて持論を述べた模様。
・党から厳重注意処分を受ける
・しかし発言は変わらず。
   「(発言に)問題があったとは思わない」
   「(報道機関を)懲らしめようという気はある」
   「言論や表現の自由は民主主義の根幹で、それを否定する発言はしていない」
   「誤解、曲解を与える発言は反省している」

言論の自由という概念を全く分かっていないのは言うまでもないが、ある意味でこの種の誤解は自民党のエートスに根ざしているので、分からないのももっともだと思う。

だから、下記の朝日新聞記事では、
・党執行部の指導力が及んでいないことが明らかになった
・安倍首相の対応が問われる
と述べているけれども、見方が表層的であるように思う。

すなわち、大西氏の発言は自民党の理念に沿っており、自民党的価値において全く正しいので、その主張を枉げることは政治家としての信念からできないというのは当然だろうし、圧力に抗してその信念を貫くという点では立派な振る舞いなのである。
したがって、発言の間違いを反省するように党執行部に言われたとしても、大西氏からすれば、党の理念をゆるがせにする執行部こそ間違っているのであり、また本心は党の理念を守るとしても、世間の逆風に対して党の体面を取り繕うために処分してみせたということであれば、そのいい加減さはやはり信条を国民に問うて信を得るべき政党としては許し難いことだということになるだろう。

だから正しい政治家たらんとすればするほど、「党執行部の指導力」には抗せざるを得ないし、安倍氏の対応としても「大局を見てここは矛を収める度量も持つのが一流の政治家だ」みたいに言わざるを得ないだろうけれども、そもそもそういう「賢さ」自体のごまかしが政治家的に正しくないという感はぬぐいがたいだろう。
要するに、大西氏は自民党内の原理主義者みたいなものなので、原理論的に正しい主張をゴリゴリと押してこられるのを「世間体」みたいなものでなだめるのは簡単ではないし、そうした説得に簡単に応じて反省してみせる人は「話が分かる人」ではあるけれども政治家として高潔かと言えば疑問符がつくだろう。

これがまあ例えば(今の)共産党的であれば、「マスコミを懲らしめる」という発言自体が党の理念にそぐわないので、議員辞職勧告と除名という処分になって簡単だろうが、自民党ではややこしいだろうなあということなのである。

要するに、私は今回の一連の騒動は、安倍執行部になってから自民党がより自らの理念・政治的理想に向かって先鋭化して(要するに極右的になって)いく過程にある中で起きた現象だと解釈している。こうした傾向に敏感に染まった「跳ねっ返り」にとってみると、従来の現実妥協的・打算的・利益誘導的な自民党の政治的立場が、建て前と本音の使い分け、理念への現実主義と称する裏切りと映っているのではないかということである。

大西氏、報道機関を「懲らしめる気はある」 重ねて発言:朝日新聞デジタル(2015年6月30日19時55分)

 自民党議員の勉強会「文化芸術懇話会」での発言について、党から厳重注意処分を受けた大西英男衆院議員(東京16区)は30日、国会内で記者団に「(発言に)問題があったとは思わない」と述べた。また、「(報道機関を)懲らしめようという気はある」と重ねて語った。

 党の処分直後だけに、党執行部の指導力が個々の議員に及んでいないことが明らかになる一方、党総裁としての安倍晋三首相の対応が問われる。二階俊博総務会長は30日、大西氏の発言について「党という看板を背負ってやる以上、個人の立会演説ではない。もっと慎重であるべきだ」と批判した。

 大西氏は25日の党本部での勉強会で「マスコミを懲らしめるには広告料収入がなくなるのが一番。日本を過つ企業に広告料を支払うなんてとんでもないと、経団連などに働きかけしてほしい」などと述べていた。

 大西氏は30日、自らの発言について「問題があったとは思いません」としたうえで、「安全保障法制について事実無根の『戦争に導く』という報道をしている一部マスコミを懲らしめなければいけない。いい知恵はありませんかと(講師で作家の百田尚樹氏に)尋ねた」と説明。また、「誤った報道をするようなマスコミには広告を自粛すべきだと、個人的には思う」とも主張した。

 一方、大西氏は「言論や表現の自由は民主主義の根幹で、それを否定する発言はしていない」「誤解、曲解を与える発言は反省している」とも語った。

追記:発言詳細が出ていた。
大西英男議員、記者団とのやりとり詳細:朝日新聞デジタル(2015年6月30日23時25分)

 ■自民党の大西英男衆院議員と記者団とのやりとりは次の通り。

 逃げも隠れもしないから下がりなさい。皆さんにお話ししておきますけれども、常にマスコミの皆さんはつまみ食いするんだよ。都合のいいところだけ編集して、そして全く本人の意図と違うような報道の仕方が極めて多いんだよ。

 まず最初に申し上げるけれど、私は一言も、政治家や党が財界に圧力をかけて、そしてマスコミを懲らしめろなんてことは一言も言ってない。それがいまそういう報道されているでしょ。そんなことはない。

 私が言わんとしたことは、政治家や政党がそういう言論の自由を抑圧するようなことを言ってはいけないということをはっきり言っているんだから、あの中で。しかし、百田(尚樹)先生が講師だから、百田先生、こうしたマスコミの一部の、例えば朝日新聞の……、ここ、朝日新聞の人いるか? 従軍慰安婦の捏造(ねつぞう)記事。あれが世界をめぐって、日本の名誉や信頼がどれだけ傷つけられたかわからない。

 あるいは、今の安保法制について、全く事実無根の戦争に導く、あるいは徴兵制、全く関係ないじゃないか。日本が戦争に巻き込まれないための抑止力を高めようとしているのに、そう報道している一部マスコミがある。こういうことを懲らしめなければいけないんじゃないか。マスコミのやりたい放題じゃないか。

 そういうことで、何か良いお知恵はありませんかと百田先生にお尋ねをしたんだよ。勉強会の中で。これ何か問題がある? そしてまた問題があるというところだけ、どこかのテレビが報道しかねないから、私はあえて言わないですけれどもね、そういうことですよ。真意は。

 ――大西議員の口から「広告料をなくした方がよい」「規制をする」という発言はないということか。

 自由主義世界で、資本主義社会で、広告料をなくすなんてことができるの? だから広告を出す企業は、自らの信念と良識に基づいて選択をしなさいというのが私の気持ちですよ。日本の国を過てるような、そういった誤った報道をするようなマスコミに対して、私は広告なんかはね、自粛すべきじゃないかなとは個人的には思いますよ。

 だけど、政治家として、政治権力を使うとか、政党の力でそういうことをやるというのは、民主主義の根底を揺るがすことですよ。言論の自由や表現の自由っていうのは民主主義の根幹ですよ。

 ――与党の衆院議員が発言することで、メディア規制につながるとの懸念はないですか。

 それは今の安保法制に対する論議と同じ。全くそんな考えがない。ないんですよ。そんなことが今の日本国憲法の中でできるんですか? マスコミ規制だとか表現の自由を規制するなんてことが。できるはずがないでしょ? ましてや日本国憲法を変えようと言ったら、国民の支持が得られるはずがないでしょ?

 そんな道なんか我々は全く考えてない。自由民主党ですから。自由な言論、民主的な政治制度、それによって国民の幸せを追求していこうというのがわが自由民主党ですから。そんなマスコミ規制をするとか、言論の弾圧をするなんてのは絶対にあり得ないことですよ。

 ――結果的に木原稔青年局長が更迭され、3人が厳重注意処分を受けたことをどう考えるか。

 いま安全保障法制、日本の将来にとって大事な法律が審議されている。この安保法制に全く関係のない、党内の私的な有志の集まりの勉強会での発言について、事実無根の発言、表明すらされている。野党がそれを党利党略に使っているってことは事実ですよ。

 しかし、我々がここでそれを主張しても、野党の固い石頭には通じないでしょう。私どもは自ら退くことは退いて、安倍晋三首相や多くの関係者が心血を注いで、この問題にあたっているんですよ。そういう方にご迷惑をかけないように、それぞれが責任を取ったということですよ。

 ――ご自身が勉強会で発言したことは、問題があったと思わないということか。

 問題があったとは思いませんけれども、ただ、われわれ政治家として、こういう誤解、曲解を与えるような発言、こうやって皆さんに説明しなければ分かってもらえないような発言は今後、慎んでいかなければいけないという反省はしてますよ。

 あなたたちは勝手なところだけ自分たちの思いでつまみ上げて、そして自分たちの考えで記事を捏造することが……みなさん、全てじゃないですよ。そういう方々もいらっしゃることなんだよ。そういう新聞もあることなんで、私どもは、どんな角度から皆さんが追及しようとも、あるいは曲解しようとも、誤解を与えないように、これからね、気をつけていかなければいけないと思っていますよ。

 ――しかし、報道各社の取材では、ご自身が「マスコミを懲らしめるには広告料収入がなくなることが一番だ。われわれ政治家には言えない。ましてや安倍首相は言えない。文化人、民間人が経団連に働きかけてほしい」と。各社こう報道している。裏付けをとった上で取材をしている。「働きかけて欲しい」というのは、それは圧力をかけるように要請しているということではないのか。

 それはね、よく私の表現を聞いて欲しいと思うんだけれども、百田先生に質問しているんですよ。「そういう方法もあるんじゃないですか」ということをお尋ねしているんですよ。ですから、私どもはマスコミを懲らしめるという、その発言はちょっと、穏当を欠いていましたね。

 だけど、私たちも腹が煮えたぎっているんですよ。それは日本の名誉を陥れ、日本の信頼を傷つけた朝日新聞の捏造記事。これに対して朝日新聞は社会的な責任、何も取ってないじゃないですか。こんなことが許されるんですか。

 それによって世界の……、これはね、みなさん、みなさんの子どもたちの中で、留学している子どもたち。「おい、従軍慰安婦!」ね?「女性差別の日本人!」って言って、学校でいじめにあっているんですよ、米国やその他で。私どもが聞いているのは、朝日の記者も海外特派員の中でそうやっていじめにあった子どもがいたということも聞いていますよ。そういうことが許されていいんですか?

 マスコミだけが第三の権力? 第一の権力? 何も問われない。言論の自由という美名の下で、そういうことではね、日本の国を過つし、日本国民の尊厳、名誉が汚されると思うんですよ。私はそれについて、申し上げたわけでございまして、私は極めて民主主義的な考え方を持っています。

 言論の自由、表現の自由、そして多くのマスコミの人たちがそれぞれの、自分たちの思想信条をどのように語ろうとそれは自由ですよ。それが民主主義社会の根本じゃないですか。それについて、否定するような発言は一言もしていません。それはよく報道してくださいよ。以上ですか?

 ――批判するのは自由だが、経団連を使って圧力をかけることに言及するのは、やはり言論弾圧をしようとしているのではないか。

 そんなことはありませんね。例えばみなさんが何でこうやって給料をもらってらっしゃるの? それは広告料でしょ? そして新聞は購読料でしょ? だから、そういう国民の信頼を得なきゃいけませんよね。だからマスコミにきちんとただす、マスコミがしっかりとその意義に基づいてね、あるいは民主主義的な原点にかえって、おやりになるんであれば広告……、スポンサーも大事にしなきゃいけませんね。

 そして、視聴者もあるいは購読者も大事にしなきゃいけないでしょ。それなのに、信頼を勝ち得ていかなきゃいけないじゃないですか。お互いですよ。

 私も政治家として、選挙で選ばれてきているんですから。もうあなたたちの生まれる前。私は28歳から政治の世界に飛び込んでね、地方議会、40年余。それで国会にようやく66歳で当選しましたよ。そうした中で、私も「信なくば立たず」。私を支えてくれる、あるいは国民の信頼を得られなければ、われわれ政治家は働いていくことができないんですよ。

 私のいま、事務所やあれですね、ブログを含めて多くの人たちが「頑張れ」と。「よく言ってくれた」と。そういう激励のね、声が多いですよ。そしてみなさんね、ブログ見てください、私の。全部いま言ったことが書いてあります。昨日、今日じゃないんです。もうブログを書き続けて、毎晩遅くまでかかって大変ですけれどもね、これだけは私は有権者への責任だと思うから、義務と責任だと思うから。書き続けていますから。

 その中に一言もそんな民主主義をね、冒瀆(ぼうとく)するような言葉がないはずですよ。たまたまあの発言の前日のブログには沖縄のことについても、私触れていますよ。いま、だから沖縄の皆さんとの悲しみを、苦しみを共有しなきゃいけないんですよ、われわれの本土が。

 ――趣旨としては、例えば朝日新聞の報道を考えたとき、あの場でははらわたが煮えくりかえってしまい、思わずああいう発言をしたけれども、それは真意ではないということか。それとも、あのような事例を考えるとそうすべきだということか。

 ご意見を伺ったんですよ。勉強会ですから。あれは。百田先生を講師としてお招きをして、我々がこういった問題について、どういう指針をね、受けたらいいか。あるいはそういう参考の意見があるか。広くいろんな方々の意見を聞かなきゃダメでしょ? それで、私たちの政策を固めていくわけで。

 ――意見でなく質問だということか。

 質問ですよ。あくまで。それはよく、読んでくださいよ。我々公人ですから。全くの非公式の会をICレコーダーか何かで盗聴したと言っても言い過ぎではないような形でね、それを鬼の首でもとったようにね、われわれの発言を批判するというのは、われわれ自由な勉強できないじゃないですか。だけど、我々これから気をつけますよ。もうみなさんがね、常に壁に耳をあてていることを考えて、本音の勉強なんか、できないでしょうな。

 ――一部マスコミを懲らしめるためには、いまでも場合によって経団連などに働きかけをするのはありだとお考えか。

 私はそういう考えはありません。そういう方法もあるでしょう。ですから、百田先生の文化人のご意見を伺ったんですよ。質問したんですよ。私はそうすべきだというようなことは一言も言っていません。

 ――ご自身、そういうやり方があると思ったのでは。

 ありません。ありませんねえ。

 ――どうしてあの場でその質問をしたのですか。

 だから、マスコミにとって何が一番困るんですか? 広告料収入が入らないことでしょう。ですからそういう意味では、そういう方法もあるんじゃないですかと、一つの方法論として、私はお尋ねしたまでですよ。

 ――そういう方法論を考えているんだったら、言論の自由を規制しようという考えがあるのではないか。

 だから、全くないんですよ。日本国憲法の中で言論の自由を規制するなんてことができるはずがないでしょ? そしてそんなことはあってはならないことですよ。お互いに意見をただしあう、戦いあわす中で、あるいはお互いの異なった主張であっても、主張をしあう中で、われわれはより良いあしたをつくっていこうというのが議会制民主主義の根本じゃないですか。

 その時に、そんな一つの私たちの自民党のイデオロギーだけを金科玉条として、あとの意見は抑圧していくっていうんじゃ、戦前のファシズムじゃないですか。そんなことは絶対に許されない。

 ――懲らしめる気がないのに、なぜ広告料を引きあげるべきだという選択肢が思いつくのですか。

 だから懲らしめようという気はあるんですよ。

 ――あるのですか。

 あるんですよ。一部マスコミですよ。だって、社会的制裁を受けてないじゃない。朝日新聞はどうしたんですか? 日本や日本国民の名誉や信頼を傷つけて。いま世界中をあたかも従軍慰安婦で、女性を抑圧したというのはね、広がっているじゃないですか、世界に。これ、いいんですか? これ逆にいいんですか、みなさん、そんなことで。ええ? そういうことで、私はこれは何らかの国民的な方法を考えていかなきゃいけないな。それについて百田先生のご意見を伺ったということです。では、ここで終わります。

 ――はっきり確認したいのですが、朝日新聞という特定の会社を挙げましたが、そうした報道をしている社に対して、経団連を通じて広告収入を断つという方法で懲らしめるという考えが前提としてあったのか、なかったのか。

 ありません。断じてありません。

 ――今回、党の処分に関しては、メディア側が曲解して書いたことによって、野党が強く出ているから、迷惑をかけたとして身を引いたのであって、自身の発言に問題があったとは思わないということか。

 私の発言に、誤解や曲解を受ける部分が全くなかったとは言いません。だから冒頭言ったでしょ? 私もこれから議会人として、誤解や曲解を受けないように発言には慎んでいきたいと思っていますよ。そして、政党人として、この難局の時に私たちの、私たちは「あんな発言はない、誤解だ誤解だ」と言ったって、マスコミの皆さん、許さないじゃないですか。国会でも許さないじゃないですか。

 そういうことで、この大事な安保法制の審議が遅れるということは日本人の一人としても、座視できない。快く党の先輩がお考えになった処分であれば、それを謹んで受けよう、早く国会、円滑化して欲しいですよ。本来の日本の平和を守るためにはどうしたらいいかを論議してほしいですよ。以上です。

いつも思うことだけれども、百田氏にしても安倍氏にしても同じで、この種の人たちはどうしてこんなに被害者意識が強いのだろう。

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2015/06/29

東電と除染費用、池上彰氏が暗黒面に落ちていた件

一つ目。東電が環境省からの請求に2%しか応じていなかったとのこと。
どういうことだったのだろうか。記事では手続きが煩雑だったことが一因であるような書き方だが。
どこが対立点で、環境省側は何を妥協し、東電は何を納得したのだろうか。そしてその妥協の影響は今後どこへ響くのだろうか。

東電、市町村除染費支払いへ 約430億円、請求額の6割近く - 47NEWS(よんななニュース)(2015/06/29 19:42 【共同通信】)

 東京電力が市町村実施の除染費用支払いを事実上拒否している問題で、東電が24日、約430億円の支払いに応じる方針を環境省に伝えたことが29日、分かった。請求額の6割近くに相当し、残りについても支払いに向けた確認作業を進めているという。

 これまで東電は請求額約761億円の2%の約17億円しか支払っておらず、環境省は繰り返し支払いを求めていた。

 環境省は12年11月以降、書類がそろい費用が確定した分から東電に順次請求。しかし東電がほとんど応じなかったため、協議の上、除染規模の大きな上位1割を重点的に確認する代わりに、残りは手続きを簡略化することが決まった。

二つ目。池上彰氏の件。

慰安婦問題の件などでちょっと怪しいなあと思っていたら、やっぱり暗黒面に落ちていた池上氏。
この番組は見ていないけれど「番組紹介」を読む限り「ああ…やっぱり」というヘイトスピーチのソフト版みたいな印象。
「相手のことを知りましょう」という体裁で「反日」の理由を相手の内在的事情に求めていくという姿勢。
「(我々は悪くないんだけど)先方には我々を嫌いたくなる事情があるんですよ、分かってあげましょうね-(私たちってなんて優しくてけなげなんでしょう)」
まあそんな感じの番組っぽい。

池上彰緊急スペシャル - フジテレビ

お詫び
6月5日に放送した金曜プレミアム「池上彰 緊急スペシャル!」において、韓国の方に日本についてインタビューしているVTRで、2カ所合わせて約10秒、翻訳テロップ並びに日本語吹き替えナレーションの内容と異なる映像を、誤って使用していたことが分かりました。

(1)女性がインタビューに答えるシーン
「嫌いですよ、だって韓国を苦しめたじゃないですか」と、答えている部分で、誤って、韓国を好きな理由について話している、「文化がたくさんあります。だから、外国の人がたくさん訪問してくれているようです」という映像部分を使用していました。この女性は、インタビューの別の部分で、実際に「日本が嫌いです」と答えています。
(2)男性がインタビューに答えるシーン
「日本人にはいい人もいますが、国として嫌いです」と、答えている部分で、誤って、「過去の歴史を反省せず、そういう部分が私はちょっと…」と話している映像部分を使用していました。この男性も、別の部分で実際にこのように発言しています。

いずれも、編集作業でのミスに加えて、最終チェックが不十分であったため、誤った映像を放送してしまいました。
視聴者の皆様、インタビューにご協力いただいた方々、並びに関係者の皆様にお詫び申し上げます。今後はこのようなことがないよう再発防止に努めてまいります。

で、この番組紹介によれば
普段何気なく見ているニュース。実はそのニュースの背景には私たちの生活に大きくかかわる出来事が存在する。
今、私たちは何を学び、何を知るべきなのだろうか?池上彰が独自の視点で解説するこの番組を見れば、これまで分からなかったニュースが理解できること間違いなし。
ということなので、メディアリテラシーを鍛える実習みたいなものだったのかなあ…と(皮肉)。

金曜プレミアム『池上彰緊急スペシャル!』 - とれたてフジテレビ

(2)なぜ韓国人はそこまで日本が嫌いなのか?

・韓国人の日本に対する最新世論を調査!日本を嫌いな理由をランキングで解説。
・学生時代からの反日教育、小学校から高校まで存在するという「独島部」の活動とは?
・「反日」の原点は建国当時の憲法にあった!?第二次世界大戦中に日本に抵抗するために中国に出来た「大韓民国臨時政府」。しかし、その実態は?

池上彰
「日韓基本条約が結ばれて50年…記念の年ですよね。50年ともなれば、それこそいろんなイベントが開かれてもいいはずなのに、全くそれがない。政府レベルだけではなくて、民間レベルでも何とかしようという動きにはなっていない。国が対立しているだけではなく、それぞれの国民が何となく相手のことを嫌っているという、異常な状況ではないか…と思うんですね。もちろん、日韓基本条約が結ばれる前にも日韓関係は決して良くなかったんですが、逆に悪くもなかった…お互い無関心だったわけです。それがこの条約が結ばれ、次第に少しずつ関係が良くなり、とりわけワールドカップの時に日韓共同開催があり、それ以降韓流ドラマがはやったことによって非常に日韓関係が良くなったわけですね。やっとお隣同士が仲良くなったかなぁと思ったら、今日みたいなことになってしまった…。
“一体これはこのままでいいんだろうか?”ということが、番組スタッフと私との共通の問題認識なんですね。果たして、その原因は一体何か、韓国はなぜ反日なんだろうかということを冷静に見ていくと、韓国には韓国の事情があったりすることが見えてきます。
いますぐに、日韓関係が良くなることはないけれども、“これ以上悪くさせることもないよね”、ということですよね。あらためて、振り返ってみて、“お互いのことを知ろうよ”ということだけではなく、私たち日本のことを韓国の人たちが意外に知らないんじゃないかな?そんな心持ちでこの番組を視聴者の皆さんにお伝えしたいと思っております」
すごいよね、池上氏。仲が悪い理由を全部相手に投げている。「こっちに非があるんじゃないか」という意識がまったく見えてこない。我々(「反日」の人を「韓国人」と十把ひとからげにしていいなら、過去の日本人も含めて「我々」としてもいいだろう)が彼らをどれほどの惨禍に巻き込んだか、その苦しみを我々がどう扱っているか、そして今もなお在日朝鮮韓国人を含む彼らをどのように差別し続けているかを問わず、「どうしてボクタチのことを嫌うのかなあ」と言う。
蛇足だが、「韓国人はなぜ反日なのか」という、「韓国人」という一般化自体がすでに差別でありヘイトスピーチだということは言うまでもない。これをソフトにして「韓国にはなぜ反日の人がいるのか」という問いかけにしても、その問いをどう扱うかによってはまたこれも差別、レッテル張りになることも当然のことである。

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2015/06/28

認知構造に基づく親和性?:大西英男氏の場合

またあの人…マスコミ懲らしめろ発言はセクハラやじの大西英男氏 ― スポニチ Sponichi Annex 社会

 自民党若手議員による勉強会で報道機関に圧力をかけるような発言が出た問題で、「マスコミへの広告料収入をなくせ」などと発言したのは大西英男衆院議員だったことが27日、分かった。過去には上西小百合衆院議員へのセクハラやじで問題になった当選2回の68歳。党執行部は勉強会代表の木原稔青年局長を更迭するなどの処分をしたが、“言論封じ”問題の余波はまだまだ続きそうだ。

 勉強会は安倍首相に近い若手議員37人が出席した「文化芸術懇話会」。冒頭の数分間を除き、マスコミには非公開となった。出席者への取材などによると、講演が終了し質疑応答に移った後、大西氏が「マスコミを懲らしめるには広告料収入がなくなるのが一番。文化人や民間人の方々が、マスコミはとんでもないと経団連などに働き掛けてほしい」などと、講師として出席していた作家の百田尚樹氏に呼び掛けた。

 意に沿わない報道を排除しようとする考えがうかがえる問題ある内容。当初、誰の発言だったのか特定されていなかったが、取材が進められていた。

 大西氏は東京16区選出。江戸川区議、東京都議を経て2012年に初当選を果たした“安倍チルドレン”の一人。

 14年には、衆院総務委員会で、日本維新の会(当時)の上西小百合衆院議員が少子化問題について質問した際、「子供を産まないとダメだぞ」とのやじを飛ばし、騒動を起こした。大西氏は自身のやじだったことをいったん否定した後、上西氏に電話で謝罪。当時の石破茂幹事長から厳重注意を受けた。

 都議時代から大西氏を知る自民党関係者は「汚いやじを飛ばすことで有名だった。今回の発言者が大西氏だったと聞いても全く驚かない」とあきれ顔。別の関係者は「声が大きいので壁を通じて外まで届いてしまったのだろう」と話した。

 また、長尾敬衆院議員(比例近畿)は、「沖縄の特殊なメディア構造をつくってしまったのは戦後保守の堕落だった。左翼勢力に完全に乗っ取られている」との発言を自身のものと認めた。
[ 2015年6月28日 05:30 ]

大西氏は都議時代からこのような人だったらしいが、いつもながら興味深いのは、こういう人が「選良」として当選し続けるということ。いろいろ考えさせられる。

おまけ。

百田尚樹さんはTwitterを使っています: "もし今回の発言で、私が謝罪させられたり、社会的に葬られたりしたら、今後、内輪の席であっても、誰も「○○新聞はつぶれろ」と言えなくなるなあ。 密告や盗み聞きで、その発言が新聞社に知られると、大変なことになる。 新聞社の悪口を言えば、社会的に抹殺される時代がくるかも(^_^;)"

もし今回の発言で、私が謝罪させられたり、社会的に葬られたりしたら、今後、内輪の席であっても、誰も「○○新聞はつぶれろ」と言えなくなるなあ。
密告や盗み聞きで、その発言が新聞社に知られると、大変なことになる。
新聞社の悪口を言えば、社会的に抹殺される時代がくるかも(^_^;)
2015年6月27日 20:05
この発言に賛意を表するツイートがたくさんあってしみじみする。

別の反応→はてなブックマーク - 百田尚樹さんはTwitterを使っています: "もし今回の発言で、私が謝罪させられたり、社会的に葬られたりしたら、今後、内輪の席であっても、誰も「○○新聞はつぶれろ」と言えなくなるな

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安保法制:広がる反対の運動

とりあえず記録として。

ハチ公前で安保法案反対集会 大学生ら数千人:朝日新聞デジタル(2015年6月28日00時37分)

 若者であふれる東京・渋谷で27日夕方、大学生らが安全保障関連法案に反対の集会を開いた。SNSで知ったという人や、買い物帰りの人も加わって参加者は数千人規模に。「本当に止める」などと書かれたプラカードを掲げて、ハチ公前を埋め尽くした。

 主催したのは、都内の大学生らでつくる「SEALDs」(シールズ)。毎週金曜に国会前で抗議行動をしているが、「関心がない同世代にも知ってほしい」と渋谷集会を企画した。菅直人元首相や共産党の志位和夫委員長らも参加した。

 中心メンバーの大学生が街宣車に立ってスピーチをするたびに歓声が上がり、周辺はライブ会場のような雰囲気に。筑波大3年の本間信和さん(20)は「政府は大切な議論のプロセスをすっ飛ばし、自分たちに反対する言論を締め出し、国民の意見に耳を貸さぬまま、憲法を解釈によって変えようとしている。国民主権という言葉を思いだそう」と訴えた。


「争いを葬れ」喪服の行進 名古屋で安保法案反対デモ:朝日新聞デジタル(2015年6月28日00時30分)
 喪服で無言の集団が繁華街をゆく。そんなデモが27日、名古屋・栄であった。葬送を思わせる行進の狙いは、安全保障関連法案への反対。人が亡くなる戦争につながるという趣旨だ。

 自営業者や主婦らがネットなどで呼びかけ合い、愛知県や岐阜県から約40人が集まった。「平和を手放すな」「戦争立法はいらない」という横断幕やプラカードを持っての静かな抗議に、買い物客が足を止めスマホで撮影していた。

 参加した岐阜県羽島市の理学療法士、松崎哲郎さん(36)は安倍政権の出方が気になる。首相に近い議員らでつくる勉強会で報道機関を威圧するような発言があったことには「メディアへの攻撃を許してはいけない」。勉強会代表の自民党青年局長は更迭されたが、「党の役職を解かれるだけ。幕引きを狙ったんでしょう」と話した。

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陰謀論大好きな人たち

「マスコミ懲らしめるには…」文化芸術懇話会の主な意見:朝日新聞デジタル(2015年6月26日20時54分)

 25日に開かれた自民党文化芸術懇話会で出た主な意見は次の通り。

●大西英男衆院議員(東京16区、当選2回)

 「マスコミを懲らしめるには、広告料収入がなくなるのが一番。政治家には言えないことで、安倍晋三首相も言えないことだが、不買運動じゃないが、日本を過つ企業に広告料を支払うなんてとんでもないと、経団連などに働きかけしてほしい」

●井上貴博衆院議員(福岡1区、当選2回)

 「福岡の青年会議所理事長の時、マスコミをたたいたことがある。日本全体でやらなきゃいけないことだが、スポンサーにならないことが一番(マスコミは)こたえることが分かった」

●長尾敬衆院議員(比例近畿ブロック、当選2回)

 「沖縄の特殊なメディア構造をつくったのは戦後保守の堕落だ。先生なら沖縄のゆがんだ世論を正しい方向に持っていくために、どのようなアクションを起こすか。左翼勢力に完全に乗っ取られている」

●百田尚樹氏

 「本当に沖縄の二つの新聞社は絶対つぶさなあかん。沖縄県人がどう目を覚ますか。あってはいけないことだが、沖縄のどっかの島でも中国にとられてしまえば目を覚ますはずだ」

 「もともと普天間基地は田んぼの中にあった。周りに何もない。基地の周りが商売になるということで、みんな住みだし、今や街の真ん中に基地がある。騒音がうるさいのは分かるが、そこを選んで住んだのは誰やと言いたくなる。基地の地主たちは大金持ちなんですよ。彼らはもし基地が出て行ったりしたら、えらいことになる。出て行きましょうかと言うと『出て行くな、置いとけ』。何がしたいのか」

 「沖縄の米兵が犯したレイプ犯罪よりも、沖縄県全体で沖縄人自身が起こしたレイプ犯罪の方が、はるかに率が高い」

 「政治家というのは、理念、信念、大事ですが、言葉が大事だ。戦争と愛については何をしても許されるという言葉があるが、政治家もある程度『負』の部分はネグったらいい。いかに心に届くか。その目的のためには多少……もちろんウソはダメですが」

自信を持って断言するが、この人たちの今回の反省ポイントは
「ひどい会合をやってしまった」
ではなくて、
「やっぱりマスコミは極悪だ。これからは絶対に話が漏れないところでやろう」
であろう。
自民党でもお叱りが出ているが、絶対に
「次からはもっと上手くやれ」
という話が出ているに違いない。

…というか、これまではこういう下卑た話はさすがに下ネタレベルの集まりや極右集団の集会とかでやっていたわけで、メディアも関知してもアレな人たちの気持ち悪い与太話にいちいち取り合わなかったり、変につつく痛い目に遭ったりするので放置していたわけである。
それが、このところ安倍氏のおかげで気がゆるんだお調子者が無邪気に与太を信じ込んで先鋭化してしまった。まあこの種の人たちにとって世界の不都合は全てアカと中国・韓国人とその手先の仕業であって、世界は常に正邪の戦争で成り立っているのだから、「マスゴミ」や「寄生虫」や「プロ市民」やらをたたきつぶせと叫ぶのは理の当然である。従って、彼らを「切腹もの」とか評している自民党内の人たちにおいても心情的には彼らに共感を持っているはずであるし、また、この世界観に共感を持つ支持者たち(JCやら日本会議やら……)の心情に応えないわけにはいかないのである。

少なくとも近い将来において、自民党はこうした極右的ルサンチマンに満ちた勢力と縁を切れないし、排外主義と国家主義はいっそう社会に浸透するであろう。従って今後もこうした突出はあちこちで現れるであろうし(それが今回のように話題になるかは別として……というかそもそもこの種の話は昔からなされてきたわけである)、いずれは国民世論として「反日メディアはつぶせ」という声が大きくなり、本当に報道機関が閉鎖される日が再び来ることもまた十分ありえるであろう。

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自組織の党是と本質を露呈しただけなのに個人に責任をかぶせてしたり顔で憤ってみせる。

木原・自民青年局長を更迭へ 党幹部「世が世なら切腹」:朝日新聞デジタル(2015年6月27日13時39分)

 自民党は27日、安倍晋三首相に近い議員でつくる勉強会「文化芸術懇話会」で、沖縄の地元紙をはじめ報道機関を威圧するなどの発言が出た問題に関連し、懇話会代表の木原稔・党青年局長を更迭する方針を固めた。野党が厳しく批判しており、安全保障関連法案の審議への影響を懸念し、早期に事態収拾を図る必要があると判断した。

 党執行部の一人は27日、「青年局長の更迭は当然。世が世なら切腹ものだ。勉強会で問題発言したのは別の議員かもしれないが、責任は免れない」と語った。

 25日の勉強会の初会合では、出席議員から「マスコミを懲らしめるには広告料収入がなくなるのが一番」などと政権に批判的な言論を封じるような声が出た。また、沖縄のメディア事情について質問した議員に、講師として招かれた作家の百田尚樹氏が「沖縄の二つの新聞社は絶対つぶさなあかん」などと語っていた。

 26日の安保関連法案を審議する衆院特別委員会で、野党が追及したほか、与党内からも批判の声があがった。これを受け、自民の佐藤勉国会対策委員長は26日、国会内で木原氏を呼んで事情を聞き、「委員会に迷惑をかけている。しっかり反省して欲しい」と注意。木原氏自身も陳謝していた。

「世が世なら切腹ものだ」
このアナクロニズム。
現自民党の世界観を素直に信じ、純化し先鋭的に表現し行動しようとしただけなのに、この言われよう。2・26事件の青年将校と北一輝みたいなもので、青年の純真さは常に利用され裏切られる運命にある。

まあ自民党の中では所詮大甘な「処分」とやらでお茶を濁すだけなのだろうけどね。

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妄想が出ているようですね。

「百田さんにも言論の自由ある」 松井一郎・大阪府知事:朝日新聞デジタル

 松井一郎・大阪府知事(維新の党顧問)は26日、自民党議員の勉強会での百田尚樹氏の発言をめぐり「(メディアに)『圧力をかけよ』と言ったのは自民党。自民党をたたくのはいいが、講師として行った百田さんにも表現と言論の自由はある」と擁護した。さらに「ここぞとばかりに復讐(ふくしゅう)だな。朝日(新聞)と毎日(新聞)は、百田さんの表現と言論の自由を奪っているのではないか。圧力をかけて」などと、発言についての報道にも疑問を呈した。大阪府庁で記者団に語った。
元々駄目なおっさんだったがここまで来るともはや病膏肓に入る感がある。好きこのんで自爆しなくてもいいのにと思うが、彼のオトモダイ界隈と支持基盤ではこういう発言が好評価を受けるのだろう。

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百田氏「軽口、冗談のつもりだった」 沖縄紙つぶせ発言:朝日新聞デジタル(2015年6月26日20時38分)

 安倍晋三首相に近い自民党の若手議員による勉強会「文化芸術懇話会」(代表=木原稔・党青年局長)の25日の初会合で、講師役で首相と親しい作家の百田尚樹氏が、政権に批判的な沖縄の地元紙について「沖縄の二つの新聞社は絶対つぶさなあかん」などと発言していた。これについて百田氏が、朝日新聞の取材に応じた。

     ◇

 〈百田尚樹氏の話〉 報道されている発言内容は事実だが、講演で言ったのではなく、講演後の出席議員との雑談のなかでポロッと出た軽口だった。冗談のつもりで、本意ではない。出席者の誰かが「沖縄の人やメディアの意識はやっかいだ」と言ったので、それに答える形で「やっかいやなあ、(沖縄の二つの地元紙は)つぶさんとなあ」とは言った。地元紙はほとんど読まないし、自分の悪口ばっかり書くからきらいだが、本当に潰さないといけないとまで思っていない。出版社や新聞社はアンタッチャブルな領域で、権力によって圧力をかけられるべきではない、とも思っている。

     ◇

 百田尚樹氏は大阪府出身。放送作家として人気バラエティー番組「探偵!ナイトスクープ」(朝日放送)などを手がける。2006年に「永遠の0」で作家デビュー。同作はドラマや映画になるベストセラーになった。13年には「海賊とよばれた男」で本屋大賞を受賞。13年11月~15年2月、NHKの経営委員を務めた。12年の自民党総裁選前に「安倍首相を求める民間人有志による緊急声明」に発起人の1人として名を連ねるなど、安倍首相の支持者として知られ、首相との共著もある。

「本当に潰さないといけないとまで思っていない。出版社や新聞社はアンタッチャブルな領域で、権力によって圧力をかけられるべきではない」
……苦笑。

差別発言やハラスメント行為を批判された人が、弁解すればするほど火に油を注ぐケースがしばしばあるが、それと全く同じ状況になっている。この人は本当に何を批判されているのかが全く分かっていないのだろう。
意識の陥穽とはまさにこのようなもの。実に恐るべきである。

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2015/06/26

強制連行・労働訴訟:国に対して提訴

中国人強制労働で遺族ら13人提訴 首相謝罪文を要求:朝日新聞デジタル(太田航2015年6月26日13時28分)

 第2次大戦中、日本政府の労働政策で強制的に日本へ連れて来られ働かされたとして、中国人の元労働者と遺族計13人が26日、国に慰謝料など約7100万円の賠償や総理大臣名の謝罪文の交付を求める訴訟を大阪地裁に起こした。戦後70年を迎え、原告たちは「国の加害責任をはっきりさせたい」としている。

 原告は元労働者2人と、亡くなった元労働者の遺族11人。1943年ごろから終戦間際の45年までに、中国・華北地方で日本軍やその協力者らに拘束されるなどして日本へ連れて来られ、秋田県大館市の花岡鉱山や大阪港周辺の荷役現場などで働かされたという。

 花岡鉱山では45年6月、労働者らが虐待に蜂起し、多数の犠牲者が出る「花岡事件」が起きた。90年代、生存者や遺族は当時の使用企業・鹿島組(現・鹿島)に損害賠償を求めて提訴。2000年、鹿島が5億円を信託して救済基金にあてることで和解が成立した。

 しかし、今回の原告弁護団は「当時の企業は政府の奨励のもとで中国人を強制的に働かせており、国家としての法的責任は免れない」と主張している。

 中国人元労働者らが同様に西松建設を訴えた訴訟で07年の最高裁判決は「72年の日中共同声明で、個人を含めて賠償請求権は放棄された」と判断。原告弁護団は「日中共同声明は個人の賠償請求権放棄を明記しておらず、最高裁の判断は誤り」とし、判例を変更して元労働者らを救済するべきだと訴えている。

■「日本政府は反省ない」

 「日本政府は大きな苦しみを与えておきながら反省していない」。提訴のため来日した原告の張広勲(ツァンクァンシン)さん(87)は会見で訴えた。

 10代だった終戦の約2年前、花岡鉱山へ。指示が理解できないと監視役に平手打ちされた。冬の厳しい寒さはセメント袋を体に巻いてしのいだ。花岡事件に加わって拘束され、水も食料も与えられなかった。多くの仲間が息絶えた。

 日本の降伏で解放され帰国。あれから70年、今も手の震えが残り、悲惨な経験を忘れた日はない。「日中の人々の友好は歴史を反省してこそ実現する」(太田航)

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沖縄の2紙をつぶせについて:とりあえず記録。

安倍氏:「「報道が事実なら大変遺憾だ」「報道の自由は民主主義の根幹をなすもので、尊重するのは当然だ」
谷垣氏:「血の気の多い人たちが、血の気が多くなりすぎて発言が右であり左であることは時々ある。クールマインドでやっていただきたい」

首相の露払いというか鉄砲玉というかの百田氏がおなじみの突出発言。
それに対して親分が「まぁまぁ、若い衆が調子に乗って」的に収めにかかるという、相変わらずの田舎芝居。

百田氏にしゃべらせる自民党の若手も含めてこうやって露払いをしつつ「穏健で理性的な安倍政権」を演出するという現象が自生的に出現しているのがちょっと興味深いが、しみじみと「保守派」の気持ち悪さがにじみ出ているなあ…と。

百田氏発言:安倍首相「事実なら大変遺憾だ」 - 毎日新聞(2015年06月26日 12時56分(最終更新 06月26日 14時31分))

 ◇「沖縄2紙をつぶせ」 平和安全法制特別委の集中審議で

 自民党の25日の勉強会で、安全保障関連法案に関して作家の百田尚樹氏らから「沖縄2紙をつぶせ」など報道機関に圧力をかけるような発言が出た問題で、安倍晋三首相は26日午前の衆院平和安全法制特別委員会の集中審議で「報道が事実なら大変遺憾だ。(勉強会は)党の正式会合ではない。有志の会合だ。発言がどのように報道されたかは確認する必要がある」と述べた。

 首相は事実関係を確認していないとしたうえで、「党において、さまざまな議論が行われる。基本的には自由と民主主義を大切にするので、報道の自由は民主主義の根幹だと言うことでの議論だと思っている」と理解を求めた。

 勉強会に参加した加藤勝信官房副長官は「(百田氏は)作家としての立場で話していた。そうした視点の意見は拝聴に値すると思った」と理由を説明した。

 菅義偉官房長官は26日午前の記者会見で「我が国は憲法で表現の自由が保障されている」と強調。米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設を巡り政権批判を強める琉球新報と沖縄タイムスについては「地元メディアの報道は許された自由だと考える」と述べた。

 加藤官房副長官の出席については「政治家としての自由で、制約すべきでない」と問題視しない考えを示した。

 政権内からも会合への批判が出ている。石破茂地方創生担当相は「我々は政権の側にいる。言論の弾圧と受け取られかねないようなことは心していかねばならない」と批判。山口俊一沖縄・北方担当相は「自民党本部でやった会合。場所柄を考えていただきたい」と述べた。宮沢洋一経済産業相も「報道の自由を脅かすようなことは適当ではない」と述べた。

 与党内でも懸念する声が上がっており、谷垣禎一幹事長は26日午前の記者会見で「メディアに対して批判、反論はあっていいが、主張の仕方にも品位が必要だ」と苦言を呈した。公明党の井上義久幹事長も記者会見で「政治に関わる者としては言論、報道の自由はしっかり尊重すべきだ」と批判した。

 また、民主、維新、共産3党は26日午前の衆院平和安全法制特別委員会の理事会で、会合について抗議した。自民党側は陳謝した。

 民主党の長妻昭氏によると、自民党の江渡聡徳筆頭理事が「謝罪する」と述べ、浜田靖一委員長も「しかるべき人に注意したい」と語った。

 浜田靖一委員長は26日午後の特別委冒頭で、百田氏らの発言について「確認したところ、そのような趣旨の発言があったことが分かった。私としては、はなはだ遺憾であると存じている」と述べた。【高本耕太、村尾哲】

それにしても、
安倍氏:「報道が事実なら」とか「党の正式会合ではない」とか「発言がどのように報道されたかは確認する必要がある」
とか、弁護と歪曲への欲望がにじみ出ている。こういうときには絶対に「言語道断」とか言わない。
加藤官房副長官:「拝聴に値すると思った」
が論外なのは言うまでもないし、こんな発言が許されるのが今の惨状だが、
菅官房長官:「地元メディアの報道は許された自由だ」
とか、そもそも「自由」は許されて得るものではないのに相変わらず強権的な人である。
石破氏:「言論の弾圧と受け取られかねないようなことは心していかねばならない」
というが、「受け取られかねない」ではなくて弾圧そのものだし、そもそもこの人自身、公安の許可を得ているデモを「テロ」呼ばわりした人物で、「どの口が言ってるのか?」という話。

山口氏:「場所柄を考えていただきたい」
党内集会でなければいいという発言。つまり話の趣旨には賛成なのだろう。

谷垣氏:「主張の仕方にも品位が必要だ」
上品に弾圧しましょうと言わんばかり。

こうしてみると、党執行部に抵抗できる人とそうでない人とが浮き彫りになるような気がする。おそらく党内の立場も関係しているのだろう。
ユーゲントやSSなどが過激に傍若無人に振る舞って、それをナチス上層部が「遺憾である」と言ってみせているような構図である。

首相「報道の自由は尊重」 百田氏発言「沖縄紙つぶせ」:朝日新聞デジタル(2015年6月26日13時45分)

 安倍晋三首相に近い自民党の若手議員による勉強会「文化芸術懇話会」(代表=木原稔・党青年局長)の25日の初会合で、講師役で首相と親しい作家の百田尚樹氏が、政権に批判的な沖縄の地元紙について「沖縄の二つの新聞社は絶対つぶさなあかん」などと発言していたことが分かった。首相は26日の国会審議で、こうした発言について「報道の自由は民主主義の根幹をなすもので、尊重するのは当然だ」と述べた。

 安全保障関連法案を審議する衆院特別委員会で、民主の寺田学氏がこうした発言を問題視。浜田靖一委員長が自民党に聞き取りし、事実関係を確認した。

 参加者などによると、会合では、出席議員が米軍普天間飛行場の移設問題で政権に批判的な沖縄タイムスと琉球新報を挙げ、「沖縄の特殊なメディア構造を作ったのは戦後保守の堕落だ。左翼勢力に完全に乗っ取られている。沖縄の世論のゆがみ方を正しい方向に持っていく」と主張した。

 これに対し、百田氏は「沖縄の二つの新聞社は絶対つぶさなあかん。沖縄県人がどう目を覚ますか。あってはいけないことだが、どこかの島でも中国にとられてしまえば、目を覚ますはず」と語った。

 さらに百田氏は「もともと普天間基地は田んぼの中にあった。周りに何も無い。そこに商売になるということで住みだした。そこを選んで住んだのは誰やねん」「沖縄は本当に被害者やったのか。そうじゃない」などと語ったという。

 このほか、出席議員からは、政権に批判的なメディアに関し「マスコミをこらしめるためには広告料収入がなくなるのが一番。経団連に働きかけて欲しい」などの声も出た。

 これを受け、民主党、維新の党、共産党の野党3党は26日、特別委の理事会で、百田氏らの発言や、その場に加藤勝信官房副長官が出席していたことを問題視して抗議。民主によると、自民の江渡聡徳理事が謝罪したという。


「沖縄の地元紙、左翼に乗っ取られている」 自民勉強会:朝日新聞デジタル(2015年6月26日11時38分)

 安倍晋三首相に近い自民党の若手議員が立ち上げた勉強会「文化芸術懇話会」(代表=木原稔・党青年局長)の25日の初会合で、出席議員が、沖縄の地元紙について「左翼勢力に完全に乗っ取られている。沖縄の世論のゆがみ方を正しい方向に持っていく」と発言していたことが分かった。

 出席議員は米軍普天間飛行場の移設問題で政権に批判的な沖縄タイムスと琉球新報をあげて「沖縄の特殊なメディア構造を作ったのは戦後保守の堕落だ。左翼勢力に完全に乗っ取られている」などと批判した。

 出席者などによると、講師役として招かれた、首相と親しい作家の百田尚樹氏は「もともと普天間基地は田んぼの中にあった。そこを選んで住んだのは誰やねん」「沖縄は本当に被害者やったのか。そうじゃない」などと答えたという。

 このほか、政権に批判的なメディアに関し「マスコミをこらしめるためには広告料収入がなくなるのが一番」などの声も出た。

 これに対し、民主、維新、共産の野党3党は26日、安全保障関連法案を審議する衆院特別委の理事会で、若手議員の発言を問題視して抗議した。

 自民の谷垣禎一幹事長は26日の記者会見で「血の気の多い人たちが、血の気が多くなりすぎて発言が右であり左であることは時々ある。クールマインドでやっていただきたい」と話した。

「経団連に働きかけ、マスコミ懲らしめを」 自民勉強会:朝日新聞デジタル(2015年6月25日22時56分)

 安倍政権と考え方が近い文化人を通し、発信力の強化を目指そうと、安倍晋三首相に近い若手議員が立ち上げた勉強会「文化芸術懇話会」(代表=木原稔・党青年局長)の初会合が25日、自民党本部であった。出席議員からは、広告を出す企業やテレビ番組のスポンサーに働きかけて、メディア規制をすべきだとの声が上がった。

 出席者によると、議員からは「マスコミを懲らしめるには広告料収入がなくなるのが一番。経団連に働きかけて欲しい」「悪影響を与えている番組を発表し、そのスポンサーを列挙すればいい」など、政権に批判的な報道を規制すべきだという意見が出た。

 初会合には37人が参加した。官邸からは加藤勝信官房副長官が出席し、講師役に首相と親しい作家の百田尚樹氏が招かれた。同会は作家の大江健三郎氏が呼びかけ人に名を連ねる「九条の会」などリベラル派に対抗するのが狙い。憲法改正の国民投票まで活動を続けたい考えだという。

産経新聞は気持ち悪いので普段は見ないのだけれど、その記事によると、この「文化芸術懇話会」は、

芸術家との意見交換を通じ「心を打つ『政策芸術』を立案し、実行する知恵と力を習得すること」を目的としている
とのこと。

安倍首相支持の勉強会「文化芸術懇話会」が発足 - 産経ニュース(2015.6.25 21:55)

 自民党の若手国会議員有志は25日、芸術家を講師に招いて意見交換する勉強会を発足させた。出席者には、安倍晋三首相(自民党総裁)に近い議員も多く、9月の総裁選を前に首相の無投票再選の機運を高める狙いがある。

 新勉強会は「文化芸術懇話会」。設立趣意書によると、芸術家との意見交換を通じ「心を打つ『政策芸術』を立案し、実行する知恵と力を習得すること」を目的としている。

 この日、党本部で開いた初会合には加藤勝信官房副長官や薗浦健太郎外務政務官、萩生田光一総裁特別補佐ら首相を支持する議員を中心に37人が出席、作家の百田尚樹氏の講演に耳を傾けた。

 代表に就任した木原稔党青年局長は会合後、記者団に「党所属国会議員として、党や政府が進めようとしていることを後押しするのは当然だ」と強調。総裁選に向け、首相の「応援団」として活動するとみられる。今後は月1回のペースで会合を開催する予定。

 一方、党内のリベラル系議員による勉強会「過去を学び『分厚い保守政治』を目指す若手議員の会」も同日、漫画家の小林よしのり氏を講師に招いて会合を開く予定だったが、「運営上の都合」(同会)により急(きゅう)遽(きょ)中止した。

産経記事が内容に全く触れていないのが笑える。

しかも自民党の「リベラル系」と自称する人たちが呼んだ講師が小林よしのりだというのが輪を掛けてひどい。自民党って本当にファナティックな極右集団になったのだなあ…という思いを深くする。それが国会の多数派を占めている我が国の現状。

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アレ。

面白いのでメモ。

英霊を被告にして委員会

タイトルは何となく故やしきたかじんのテレビ番組を思い起こさせる。
影響を受けたのかなあ…などと想像。

書かれている内容はなかなかしみじみさせられる。
本当なら各ページで魚拓を取りたいぐらいだが余りにもばかばかしいので見送っている。

これに関わっている人の現段階での名簿が公開されている。
「英霊を被告にして委員会」補助参加人名簿 <H27-1-20 現在 1700 名;手続き中を含む>魚拓
そうそうたる?面々。まあ分かりやすい。
こちらの法は今後何かの参考になるかもしれない。

一つ、「ご家族は世帯主と思われる方を掲載」とあるのだが、名前を書いた人で公開しても良いというのなら、全員載せてもいいと思う。それとも「補助参加人」が勝手に自分の家族の名前を書いちゃった感じなのだろうか。それはそれで問題だと思うが…。

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2015/06/24

気になっていること。

ようやく近頃になって安保法制へ反対する意見が新聞紙上でも目立つようになってきました。
しかし政府与党は国会会期を3ヶ月も延長してどうあってもこの法案関係を通すつもりでいるようです。維新の党などとも、着々と出来レースというか田舎芝居というか、手打ちをする準備を整えている様子。

会期延長についていえば、安倍総理は「改革国会」などと言っているので、問題は安保法制だけではないわけです。例えば労働者派遣法の改悪なども重大な問題です。
しかし毎日新聞などの紙面を見ている限り、こちらの取り扱いは非常に軽い。

話を戻すと、新聞紙上で焦点を当てられている安保法制反対の論点は、主に解釈改憲の不当性であるように見えます。即ち、安保法制は憲法違反なので反対という論理です。

もちろん他の論点も紙面上で言及されてもいますが、大きく取り扱われているのは憲法違反だ、立憲主義の危機だというもの。

この論点はもちろん大切ですが、しかし、これまでの右翼と自民党のある意味正統派の主張、即ち改憲すべきだという主張にはこの議論は抵抗力を持たないのではないか。

この次に控えている改憲キャンペーンと国民投票に備えるには、9条が象徴する平和主義が国防上も国際貢献上も必要なのだという議論が必要なのではないか。

このように思うわけです。

新聞を見ていても、紛争当事者の片方に肩入れすることの危険と損失、紛争への巻き込まれの危険、戦争体験が加害者へも深刻なダメージを与えること、日本の軍事的選択範囲の拡大が及ぼす周辺諸国への影響、軍国的なムードの高まりが民主主義や人権を抑圧することへの不安、武力行使が平和をもたらすどころかさらに地域情勢を混迷化させている現実などについては、断片的ではありますが掲載されています。こうした声をつないでいって、日本国の国際平和と安全保障のあり方について、軍事力の可動性を高まる以外の道があり、そしてそれが現実的にも有効なのだということを示していくことが必要なのだと思います。

日米安保と自衛隊の存在は平和主義にとってガンのようなものですが、共産党でさえこれらの廃止には国民的な合意が必要だと言っているぐらい、安全保障問題の解決には長期的な視野が必要です。しかし古くは警察予備隊から始まってPKO法や周辺事態法など着実に平和主義の礎は崩されてきていて、そして今回の集団的自衛権の問題です。日米安保と自衛隊への言及が情勢的に難しくても、日本は絶対に戦争はしない・戦争には関わらないということこそ国是とすべきだという論点を再確認していくことが大切だと思います。

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2015/06/22

水産資源保護にも種の保存にも無関心な水族館

東京・葛西臨海水族園:おかえりマグロ 大量死、3カ月ぶりに77匹投入 原因は不明のまま - 毎日新聞(2015年06月22日 東京夕刊)

 目玉展示のマグロ類が大量死した東京都立葛西臨海水族園(江戸川区)で、新たにクロマグロ77匹が大水槽に入れられ、22日、一般公開された。3月にクロマグロ1匹だけになって以来3カ月ぶりに群泳展示が復活した。

 投入されたクロマグロはいずれも1歳で全長80〜90センチ、体重10〜13キロ。21日の閉園後に、大水槽に放された。水槽のアクリル板には、マグロが衝突する前に気付くようにと、5センチ幅の黄色いテープが貼られた。1匹だけ残った大型の先輩マグロとともに、尾びれを小刻みに動かしながら勢いよく泳ぎ回った。

 水量約2200トン、直径約30メートルのドーナツ形大水槽で見られるマグロ類の群泳は、1989年の開園以来、同園の目玉だった。昨年12月1日時点でクロマグロ63匹、スマ67匹、ハガツオ35匹の計165匹が飼育されていたが、相次いで死に、3月24日にはマグロ1匹になった。

 大量死の原因は不明のまま。同園は3〜4月に他の水槽で飼育しているアカシュモクザメ2匹と、群れで泳ぐタカサゴ約500匹を試験的に入れ、大水槽内の飼育環境を確認した。異常は見られなかったため、5月15日にハガツオ21匹、同22日にスマ29匹を投入した。その後、スマは半数以上がアクリル板に衝突して死んだものの、環境に慣れるまでに減少する個体数として問題ない範囲と判断し、クロマグロの投入を決めた。

 22日は午前9時半に開園すると、子供らが大水槽を取り囲み、歓声を上げた。田畑直樹園長は「たくさんの応援を全国からいただき、感謝している」と話した。【山本浩資】

 ◇原因は不明のまま

 再スタートを切った葛西臨海水族園だが、元の展示状態にはまだ遠い。3月以来、唯一生き残って大水槽を守り続けた「奇跡の1匹」について、同園の担当者は「この1匹のおかげでマグロ展示を続けられた」と感慨深げに語る。この1匹は全長約140センチで、推定3〜4歳。この日、新しい仲間が加わったものの、全長80〜90センチと一回り小ぶりだ。以前のように120〜150センチの大型の個体が群れをなして泳ぐ姿を見られるまでには、1〜2年かかるという。

 クロマグロは水槽内では繁殖しないため、同園は高知県沿岸部などで1歳になるまで蓄養された幼魚を、海と水槽の水温差が小さくなる毎年6月ごろに移送して投入してきた。クロマグロは光や振動などの刺激に敏感で、大量死前に死んだものの多くは、何らかの刺激に驚いて猛スピードで泳ぎだし、水槽の壁に衝突死していた。

 大水槽に隣接する水槽で改修工事をしていたこともあり、同園は「繊細な魚なので音や光など複合的な要因が考えられる」として、引き続き原因究明を続けるという。【山本浩資】

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2015/06/19

派遣法規制緩和:衆院委員会通過→衆院通過

2度廃案に追い込まれたが執拗にこだわり続けた安倍政権。派遣会社と経団連。緩和され続けていたものを民主党政権下でもやっとわずかに戻したところが自民党政権下でさらに緩和。

労働者派遣法改正案:衆院委可決 3年制限、事実上撤廃 - 毎日新聞(2015年06月19日 東京夕刊)

 企業が同じ職場で派遣労働者を使える期間の制限(最長3年)を事実上撤廃する労働者派遣法改正案は19日午前、衆院厚生労働委員会で自民、公明両党の賛成多数で可決された。同一労働同一賃金法案の成立を条件に採決に応じた維新の党は、改正案には反対した。改正案は同日午後の衆院本会議でも可決される見通し。政府・与党は24日までの会期を延長し、改正案の今国会成立を図る。

 衆院厚労委は12日、渡辺博道委員長(自民)が改正案の質疑終結を宣言したが、民主、共産両党が反発し、19日午前に安倍晋三首相が出席して追加の質疑を行った。首相は「派遣の道を選ぶ人には待遇改善、正社員を希望する人には正社員の道を開く法案だ」と制度改正の意義を強調した。

 現行の労働者派遣法は、企業が同じ職場で派遣労働者を受け入れることができる期間を原則1年、最長3年(通訳など専門26業務は無期限)と定めている。これに対し、改正案は専門26業務を廃止し、派遣期間の上限を一律に3年に設定。現在は3年を超えると同じ仕事で派遣労働者を使えないが、改正案では、労働組合などの意見を聞いて人を入れ替えれば、使い続けることが可能になる。同じ派遣労働者でも、事業所内で働く場所を替えれば、さらに3年働ける。派遣会社に無期雇用されている派遣労働者は、期間の制限なく派遣先で働ける。

 改正案には労働者の雇用安定措置も盛り込まれ、派遣期間が3年に達した労働者を直接雇用するよう派遣先に依頼したり、自ら無期雇用したりすることなどを派遣会社に義務付ける。派遣労働者のキャリアアップのための計画的な教育訓練実施も派遣会社に求める。また、届け出制と許可制に分かれている派遣制度を許可制に一本化する。

 改正案は昨年の通常国会と臨時国会で2回廃案になった経緯がある。今国会では日本年金機構の加入者情報流出問題が表面化し、衆院厚労委での採決がずれ込んでいた。19日の衆院厚労委では、同一労働同一賃金法案も自公維3党の賛成多数で可決された。民主党は退席した。【堀井恵里子】

維新の小ずるさが目立つ。
最近、毎日新聞は民主党を推しているような気がしている。

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彼岸へ行ってしまった人たち

自衛隊は、なぜ拉致被害者を奪還しに行かないのでしょうか? | 救う会・福岡(2015.06.15)

救う会会員「日本政府は、なぜ拉致被害者を(自衛隊を送って)奪還しに行かないのでしょうか?」

防衛省「現在はあくまで政府間の話し合いでの解決を目指しており、自衛隊としては外部からの武力攻撃が発生、または発生する危険が迫っているという事態の認定を政府がしなければ出動はできません。(自衛隊が)出動する時は国と国との戦いレベルになっているということです」

(中略)

まさに現実を直視しない、戦後日本の特徴がよく現れていると思います。拉致を実行したのは、北朝鮮の工作員、つまり兵士です。拉致の目的は、日本社会や韓国社会へ潜入させるスパイを教育させることです。実際に拉致被害者に教育を受けたスパイが捕まっています。北朝鮮にとって拉致は戦争行為の一環なのです。

拉致を直接侵略(=戦争)と看做さない日本は、戦わずして北朝鮮に降伏していることになります。

しかし、もし私たちの望みどおりに、防衛相が拉致問題担当大臣を兼任すれば、北朝鮮に対する凄まじい圧力になるでしょう。閣僚の人事権はひとえに総理大臣にあります。誰がどの大臣を兼任しようが、誰からも文句は言えません。

防衛省の返答が慣れている感。時々この手の問い合わせが来るのではないか。この記事を書いた人が綺麗にまとめただけかもしれないけれども。

ご家族の心痛は察するに余りあるけれども、単なる心痛だけではここまでこじらせてしまいはしないだろうなあ…と思わず遠い目になってしまう。

●参考
北朝鮮拉致疑い:60代男性を国内で発見 - 毎日新聞(2015年06月18日 20時11分(最終更新 06月18日 20時47分))

 神奈川県警は18日、北朝鮮による拉致の疑いが排除できないとして捜査・調査を行う行方不明者880人のうち、60代の男性1人を国内で発見したと発表した。
 県警によると、男性は20代だった1980年に失踪。今月になって国内で発見され、身元確認を進めていた。本人に事情を聴くなどし、北朝鮮による拉致事件に巻き込まれた可能性はないと判断したという。【村上尊一】

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なんて名前を付けたらいいだろう。

スゴイ人のスゴイ仕事をみたら、「おおースゴイ!俺も頑張らなくちゃ-」ってなって、なんか妙にやる気が出る現象。

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2015/06/16

「わかるだろ、な?」:陰湿な強制は常に明示されない。

文科相 国旗・国歌で適切な判断を要請 NHKニュース(6月16日 16時55分)

下村文部科学大臣は、国立大学の学長らを集めた会議に出席し、入学式などでの国旗や国歌の取り扱いについて、「国旗掲揚や国歌斉唱が長年の慣行により広く国民の間に定着している」などと述べたうえで、各大学で適切に判断するよう要請しました。
安倍総理大臣は、先の国会審議で、国立大学の入学式や卒業式で国旗掲揚や国歌斉唱を行っていないケースがあると指摘されたのに対し、「国立大学の運営が税金で賄われていることに鑑みれば、教育基本法の方針にのっとって正しく実施されるべきではないか」などと述べました。
これに関連して、下村文部科学大臣は、16日国立大学の学長らを集めた会議に出席し、入学式などでの国旗や国歌の取り扱いについて、「国旗と国歌はどの国でも国家の象徴として扱われている。国旗掲揚や国歌斉唱が長年の慣行により広く国民の間に定着していることや、平成11年に国旗および国歌に関する法律が施行されたことを踏まえ、各国立大学で適切に判断いただけるようお願いしたい」と述べました。
今回の要請を巡っては、国内の大学教授らで作るグループが「学問の自由と大学の自治を揺るがしかねない」などとして反対する声明を発表しています。
下村大臣は16日の要請のあと記者団に対し、「最終的には各大学が判断されることであり、要請が大学の自治や学問の自由に抵触することは全くない。昔と比べると、国旗や国歌に対する国民の意識も変わってきたと思うので、時代の変化を各大学で適切に判断していただきたい」と述べました。
安倍、下村の鉄壁ラインなので当然の発言だが、大臣としての発言ゆえに強力に作用する。

このニュースによれば、
0.議員(次世代の党の松沢成文氏)が「国立大学が日の丸君が代やってないよ」と指摘
1.安倍首相が「大学も日の丸君が代を敬え」と国会答弁
2.文科省が国立大学の学長を集めて「君ら、分かってるよな?」と訓辞
という流れ。

状況:文部科学大臣が、国立大学の学長らを集めて訓辞。

1a.「国旗掲揚や国歌斉唱が長年の慣行により広く国民の間に定着している」
1b.「平成11年に国旗および国歌に関する法律が施行された」
2.以上を踏まえ、各大学で「適切に」判断するよう「要請」。

安倍首相の発言
「国立大学の運営が税金で賄われていることに鑑みれば、教育基本法の方針にのっとって正しく実施されるべきではないか」など。

下村文科相の発言
「国旗と国歌はどの国でも国家の象徴として扱われている。国旗掲揚や国歌斉唱が長年の慣行により広く国民の間に定着していることや、平成11年に国旗および国歌に関する法律が施行されたことを踏まえ、各国立大学で適切に判断いただけるようお願いしたい」
「最終的には各大学が判断されることであり、要請が大学の自治や学問の自由に抵触することは全くない。昔と比べると、国旗や国歌に対する国民の意識も変わってきたと思うので、時代の変化を各大学で適切に判断していただきたい」

「適切な判断」を「要請」という嫌らしさ。
今回は、「適切な判断」のための考慮条件まで言及して「わかるだろ?」とほのめかしている。

しかしなぜ婉曲的な表現にとどまっているかというと、こういう思想信条の強制ができないという憲法上の制限があるからなので、そうした歯止めがいかに大切かがよく分かる。
思想信条や良心に干渉しようとする企ては、このように常に現れる(日本ではとりわけ天皇教への帰依を軸として滅私奉公・お上に楯突くな型の右翼的圧力が公権力からかかることが多い)ので、こうしたものにはいちいち反対・抵抗する必要があるし、歯止めを増やす努力をしつづけなければならない。

****
1.「運営が税金でまかなわれている」ことを論拠とするなら、国立大学といえどもその活動費が100%税金であるわけではないのだから、およそ税の恩恵を受けている者は全て国等の規制に従うべきとするか、受けている恩恵の程度によって従う義務があるかどうかの線引きを行うしかない。極端に言えば、公道を利用する者は税の恩恵を受けているのであるし、優遇措置等で法人税の減免を受けている企業(大企業等では毎年軽く億を超える減免を受けている)もまた、税の恩恵を受けていると言える。
前者であれば、全ての国民、あらゆる法人に「要請」してはどうか。教育基本法はともかくとしても、国旗国歌法は全ての国民・法人にかかるだろう。後者であれば、大企業はもちろん、福祉法人や生活保護世帯においても、儀式等の都度の口元チェックを義務づけてはどうか。
冗談はさておき、「金をもらうなら言うことを聞け」ということが公共目的においても全て通用するのなら、人権も何もあったものではない。次に、仮にそれが通用するとしても、スポンサーは国民である。納税者の総合的意思をどう判断するかは非常にやっかいな問題であって、世論や議員や議会の議決等で決められるというのはプリミティブに過ぎる。

2.教育基本法に従えという趣旨は、同法第2条5項の「我が国と郷土を愛する」という目的=日の丸掲揚君が代斉唱ということだろうが(この文言自体、彼らが改悪して入れ込んだものだ)、同法には「学問の自由の尊重」や特定の政治教育・政治的活動の禁止や特定の宗教教育・宗教的活動の禁止も規定されている。日の丸君が代は自民党など特定政党の根本思想の一つであって、政治問題の一つである上に、天皇教という宗教の重要祭祀の一つであるから、日の丸掲揚・君が代斉唱は特定の政治・宗教に荷担する行為に他ならない。ゆえに、教育基本法に従えば、日の丸君が代は排除せざるを得ない。
ゆえに、安倍氏の教育基本法の則れという表現そのものが嫌らしさを多分に含んだ権力的な物言いになっている。

*********************
参考1:参議院会議録情報 第189回国会 文教科学委員会 第7号(2015年4月23日)
共産党の田村議員がこの問題についての文科省の見解を質している。

田村議員:こういう要請そのものもやめるべきだと思いますが、いかがですか。
下村大臣:(前略)今回の要請はあくまでも要請でありまして、大学に対して圧力となるようなものではございません。
田村議員:しかし、今回、文部科学省が二〇一三年度、二〇一四年度の入学式、卒業式の国旗・国歌の取扱いを調査した、これが明らかになった。このような調査と大臣の要請ということが結び付くと、これは、大学の側はこの要請を単なるお願いとは受け取れない、要請に応じることを求められているんじゃないかというふうに受け止めるんじゃないかというふうに思うんですね。(後略)
田村議員:(前略)やはり、これ、要請をする、調査をする、また要請する、調査する、こういうことをやったらお願いじゃないと思う。(後略)
下村大臣:元々これは松沢委員が予算委員会で質問したことが端を発して、衆議院、参議院における文部科学委員会や文教科学委員会でも結構再三再四質問されていることでありますし、私の方もそれに対して、それぞれ各大学の自主的な判断に委ねられているということも申し上げているわけでありますから、これは強制的なことではなくて、各大学がそれぞれ適切に判断されることだと思います。
田村議員が攻め切れていないのがもどかしい。

・次世代の党の松沢成文議員が繰り返し圧力を掛けていて、それに内閣が呼応している。
いわば松沢氏は安倍内閣の露払い・尖兵の役割を果たしている。

・大学の自主判断だといいながら「適切な判断」を「要請」している理由については逃げられてしまっている。
いくら松沢議員から再三質問されても「それは各校の自主判断の領域だから省として関知しない」と回答することは可能だったし、調査を行っても「特段の要請は行わない」とすることもできたはず。

・それでもなお、この委員会答弁では、「適切な判断」とは各大学の自由な判断基準によるものだという解釈も可能だった。今回のNHK報道に出てくる発言では、そうした解釈の余地もなく、日の丸君が代を積極的に扱えという意味で「適切な判断」という語が使われている。

参考2:教育基本法

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「潮目が変わった」のか単に学者が叫んでいるだけになるかは、我々国民次第。

報道ステーション 憲法学者に聞いた~安保法制に関するアンケート調査の最終結果

自由記述のコメントで、「自衛隊が憲法違反だというのが多数派だ」というものがあった。へー、やっぱりそうなんだ。

いくつかのコメントを見ると、

1.集団的自衛権を防衛政策上必要と見なすかどうかは別にして、
2.今回上程されている安保法案が憲法に反するのは疑いない。
3.したがって、集団的自衛権を認めるためには改憲が必要。

という考え方が中心ということのようで、ほぼこれまでの各社の報道の通りの印象。
結局、政府として取るべき正当な手段は改憲だということだろう。

****
考えてみると、このアンケートは菅氏が「合憲だという学者は沢山いる」と述べたことがきっかけになったようなものだから、菅氏からすれば苦々しいの一言だろう。さらに元をたどると衆院憲法審査会の参考人招致がきっかけだったわけで、
・この制度があったこと
・自民党が露骨な参考人選びをしなかったこと
・民主党の中川氏が安保法案について質問したこと
が契機になっている。
自民党としては
・安保法案の解釈が話題になることが想定外だった
・自党が選んだ参考人が、まさか自党の見解に反することをいうとは思わなかった
ということだったらしいので、油断というかおごりというかがあったのかもしれない。数でごり押しできる勢力を持っている上に強権的な政権・党執行部を持っているので、気がゆるんでいるというか視野狭窄に陥っていたということかもしれない。

ともあれ専門家集団の公的な意見表明の機会が生まれたことは、瓢箪から駒というか、まあ良かったことではないか。

専門家というのはあまり先日の政治問題にはコミットしないものだが、憲法の専門家集団が今回やっと声を上げたわけである。
現状、国会は改憲の発議ができるぐらいに改憲派が多く、集団的自衛権を含む軍備強化・戦争容認は基本的な論調になっている。さらに、現政権はこの法案をごり押しするつもりらしいし、それは実際にできる情勢にある。
従って、状況は非常に良くないのだが、それでも学者は声を上げたわけで、それを生かせるかどうかはわれわれ国民の意思表明次第であろう。

***
安全保障関連法案に反対する学者の会
安保関連法案に反対する憲法研究者
上脇博之 ある憲法研究者の情報発信の場

衆院審査会:「安保法制は憲法違反」参考人全員が批判 - 毎日新聞2015年06月04日 21時34分(最終更新 06月04日 23時19分)

 衆院憲法審査会は4日、与野党が推薦した憲法学者3人を招いて参考人質疑を行った。この日は立憲主義などをテーマに議論する予定だったが、民主党の中川正春元文部科学相が、集団的自衛権の行使容認を含む安全保障関連法案について質問したのに対し、全員が「憲法9条違反」と明言した。政府・与党は今国会で、関連法案の必要性を丁寧に説明して国民の理解を得ようとしているが、専門家から批判的な見解が示されたことで、今後の審議への影響を懸念する声も出ている。
 ◇「解釈、整合性確保」官房長官

 参考人は、自民党、公明党、次世代の党推薦の長谷部恭男氏、民主党推薦の小林節氏、維新の党推薦の笹田栄司氏。自民党の委員に続いて質問に立った中川氏は「先生方が裁判官なら安保法制をどう判断するか」と各氏の見解を聞いた。

 長谷部氏は集団的自衛権の行使容認について「憲法違反だ。従来の政府見解の基本的枠組みでは説明がつかず、法的安定性を大きく揺るがす」と指摘。「外国軍隊の武力行使と一体化する恐れが極めて強い」と述べた。

 小林氏も「憲法9条は海外で軍事活動する法的資格を与えていない。仲間の国を助けるために海外に戦争に行くのは憲法違反だ」と批判した。政府が集団的自衛権の行使例として想定するホルムズ海峡での機雷掃海や、朝鮮半島争乱の場合に日本人を輸送する米艦船への援護も「個別的自衛権で説明がつく」との見解を示した。

 笹田氏は従来の安保法制を「内閣法制局と自民党が(憲法との整合性を)ガラス細工のようにぎりぎりで保ってきた。しかし今回、踏み越えてしまった」と述べた。

 これに対し、安保法制に関する与党協議会で公明党の責任者だった北側一雄副代表は「9条でどこまで自衛の措置が許されるか、(憲法解釈を変更した)昨年7月の閣議決定に至るまで突き詰めて議論した」と反論。憲法上許される自衛の措置には集団的自衛権も一部含まれるという見解を示して、違憲ではないと強調した。

 これに関連し、菅義偉官房長官は4日の記者会見で「憲法解釈として法的安定性や論理的整合性が確保されている」としたうえで、「まったく違憲でないという著名な憲法学者もたくさんいる」と述べた。

 しかし、3人の参考人がそろって安保法制を批判したことに、自民党国対幹部は「自分たちが呼んだ参考人が違憲と言ったのだから、今後の審議に影響はある」と認めた。一方、民主党の長妻昭代表代行は会見で「本日の憲法審査会での議論を踏まえて質疑する」と述べ、5日に再開する衆院平和安全法制特別委員会で政府を追及する考えを示した。【田中裕之、高橋克哉】

 長谷部恭男氏(はせべ・やすお)早稲田大大学院法務研究科教授。東京大卒。著書に「憲法と平和を問いなおす」など。

 小林節氏(こばやし・せつ)慶応大名誉教授。慶応大卒。著書に「白熱講義! 集団的自衛権」「憲法改正の覚悟はあるか」など。

 笹田栄司氏(ささだ・えいじ)早稲田大政治経済学術院教授。九州大卒。著書に「司法の変容と憲法」「実効的基本権保障論」など。

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2015/06/15

中国の労働運動の記事

「世界の工場」中国で活発化する労働運動 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News(2015年06月15日 17:40 発信地:北京/中国)

確か中国ではいかにも建前的な官製の労組があるという話だと思っていたので。
以下、メモ用のポイント。

・労組連合は政府系の一連合しか認めていない。
・ストライキや職場放棄の組織は中国で合法だが、「公共秩序混乱を目的とする集会」は違法。
・中国政府は過去10年の間に、雇用主による社会保険料や工場移転に伴う補償金の支払いなど、労働者の権利を守るための画期的な法案をいくつも可決した。

中国において労使関係、労働秩序がどう形成されていくのかは興味深いところ。まさに巨大な実験場のような歴史的イベントの最中だと思う。

この記事が少し面白いのは、中国が社会主義国だという前提を微塵も感じさせない書き方になっているところ。中国においては資本家と労働者の階級闘争があり、国家は資本家の味方で労働者の敵だという認識が当たり前のように現れている。それがなかなか率直でいかにも海外メディアらしいと感じられる。

【6月15日 AFP】中国の靴工場の労働者たちが、安い料理店に集まってストライキについて話し合っていると、警官が押し入ってきてリーダー格の何人かを連行した。「彼らはドアを突き破って入ってきて、私たちに動くなと命じた」と、ある女性労働者はAFPに語った。暴力を振るわれたという証言もあり、背中をけがし、大きな包帯を巻いた女性もいた。

 ジーンズからスマートフォンまであらゆるものの工場が立ち並ぶ中国南部・広東(Guangdong)省。伊高級ブランド「コーチ(Coach)」などの靴を製造しているという同省番禺(Panyu)のライド(Lide)工場では、従業員2000人以上が道具を置き、工場の外に派手な色のマットを敷いて泊まり込み、未払いの手当てを要求した。

 ストライキを組織した人々は拘束されたが、24時間以内に釈放された。全従業員による先月のこのストライキで工場の生産はとどこおり、数週間後には労働者たちが勝利を手にした。

「世界の工場」と呼ばれる中国の労働者たちはかつて低賃金でもおとなしく働いていたが、最近では賃上げや環境改善を求めて立ち上がることが増えている一例だ。

■抗議行動、過去3年で3倍に

 低賃金労働者は中国の経済成長を長く支えてきた要だが、最近の新しい運動の動きは当局を不安がらせている。

 楼継偉(Lou Jiwei)財政相は先月、労働力に牽引される経済から、もっと労働集約度が低く付加価値がより高い産業へとシフトできる前に、高賃金によって製造業の利益が出なくなれば、中国は「中所得国の罠」にはまると警鐘を鳴らした。同氏は、労使交渉を促す法律は「恐ろしい」と述べ、米国の自動車業界で破産が相次いだのは行き過ぎた「労組の力」のせいだと非難した。

  香港の労働権利保護団体、中国労工通報(China Labour Bulletin、CLB)によれば、中国で昨年起きた労働者による抗議行動は1379件。過去3年で3倍以上の増加だ。

 ここ数十年で中国最大のストライキが起きたのも昨年だった。ナイキ(Nike)やアディダス(Adidas)などの靴を製造している裕元工業(Yue Yuen Industrial)の広東省の工場で働く数万人の労働者が決起。逮捕者が出たものの経営側の譲歩を勝ち取った。

 一党独裁の中国共産党は独立した労働運動を恐れており、労組連合は政府系の一連合しか認めていない。この連合は2億9000万人の組合員がいると称しているが、姿勢は経営者寄りである。しかし労働運動家らによれば、生産年齢人口の減少による労働力不足と、最近の法改正で労働者の権利が広がったことで労働者たちは勢いづいている。「労働者たちは自分たちの権利だけではなく、自分たちで運命を決める力と能力をつけつつある労働者階級の一部であることに目覚めている」とCLBは述べている。

■「与えられるべき社会的地位」

 活動家のウー・グイジュンさんが、製造業の中核である広東省深セン(Shenzhen)に13年前に来たときには、月給数百元という低賃金にもかかわらず、ストライキなどほとんど聞いたこともなかった。「労働者は一人一人であがいていて、自分たちの権利を守ることについては、ほとんど話していなかった」という。

 現在、地方から深セン市に出稼ぎにくる労働者の月給は平均2864元(約5万7000円)と、2013年から10%上昇している。労働者たちは意欲に燃えていると、ウーさんはいう。「生活水準が高まり、与えられてしかるべき社会的な地位を求め始めている」

 ウーさんは13年に勤務していた家具工場の突然の閉鎖で、従業員たちの抗議を率いて以来、労働運動家となった。ストライキや職場放棄の組織は中国で合法だが、「公共秩序混乱を目的とする集会」を組織したとして、起訴が取り下げられるまで1年間勾留されたことがある。現在は労働者の権利擁護団体を立ち上げ、若い労働者たちにストライキの戦術や、ソーシャルメディアの活用の仕方などを助言している。警察からは常に嫌がらせや拘束の脅迫を受けているが、構わない。

 当局は、統治を正当化する重要な要素として一般の人々の生活水準を上げることと、当局幹部と密接なつながりを持っていることが多い地元産業に、健全な利益を確保することの間でジレンマに直面している。同時に彼らは、社会の混乱を嫌い、経済成長を望んでいる。だが中国は労働コストにおいて、他のアジア諸国との激しい競争にさらされてもいる。

 格差が広がる中、中国政府は過去10年の間に、雇用主による社会保険料や工場移転に伴う補償金の支払いなど、労働者の権利を守るための画期的な法案をいくつも可決した。しかし靴工場のライドは、当局が誰の味方かをよく知っている。「政府はただ、私たち従業員に圧力をかけてくる。雇用主を代弁しているんだ」と勤続10年以上の従業員はいう。一方、どの企業も警察も、AFPの取材依頼に対してコメントしようとしなかった。

 6日間のストライキの後、ライドの従業員たちは、十分な譲歩を引き出せたとして仕事へ戻った。「私たちは基本的には求めていたものを手にした」と、ある女性従業員は語った。「でも給料はまだ低いから、満足はできない」(c)AFP/Tom HANCOCK

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2015/06/12

自民党村上誠一郎氏の日弁連集会での発言から

「あまりに傲慢」自民・村上議員が「安保法制反対集会」で自民党執行部を批判(全文)|弁護士ドットコムニュース(2015年06月10日 15時47分)

本論である安保法制のことではなく、「へぇー、そうなんだ」と思ったところをメモ代わりに抜粋しておく。

ところが昨今、やはりこれもマスコミの人に反省してほしいんですが、小選挙区になって、公認と比例と、人事まで党幹部に握られてしまって、なかなか昔のように自分の考えていることが言いにくくなってしまいました。
小選挙区制は自民党偏重のゆがみが強く出る制度であったというだけでなく、自民党内部の力関係も変化させる効果があったと。そしてそれは中央集権型だったという指摘。

28年前には(※1985年に国会提出されたいわゆる『スパイ防止法案』について)、大島(理森)さんや谷垣(禎一)さんまでが「おかしい」と言って廃案にしたんです。ところが(2013年の特定秘密保護法については)、いちばん被害を受けるというか、当事者であるマスコミの人たちが、最後の総務会で私が指摘するまで、誰も指摘しなくなった。
大島や谷垣がスパイ防止法案には反対していたが、特定秘密保護法になると考えを変えたという話。
それからもう一つ、バッジを付けている先生方も反省してほしいのは、去年の公務員法の改正ですよ。私は最後まで反対した。なぜならば、600人の人事を全部官邸に持っていった。こうなれば官僚諸君は、もう正論も本音も言わなくなるよ。私は最後まで総務会で抵抗したんですが、これも官邸の意向ということで通ってしまった。案の定、それから、公務員は正論も本音も言わなくなりました。
これは知らなかったが、官邸≒自民党執行部に結局権力が集中する構造が徐々に作られてきているという話。 こういう構造的な問題は一見地味だがその効果は実は絶大でしかも長期に及ぶことが多いので、こういう指摘があることは知っておいても良い。 また、こういう中央集権的な構造変化が現在の安倍内閣の「暴走」を支えている(即ち、それは内閣支持率を下げるような世論喚起も難しくなっているという点も含めて)ということがあるかもしれない。だとすると、現在の状況は徐々に準備されてきたことだということにもなり、その多数の小さな準備を阻止できなかったという問題にもなる。
それから、もう1点。来年から18歳の人たちが有権者になります。私は、次の世代が気の毒です。 このままでいけば、財政がおかしくなる、金融がおかしくなる、社会保障もおかしくなる。 そのうえ、地球の裏側まで行くことになる。
村上氏は要するに現在の内閣の政策全般に反対的だということらしい。
私は、父の言ったことが自分の政治命題だと考えております。
結局二世議員は先代の思想を引きずるものなのか…という印象。その点では安倍氏が祖父の遺志を継ごうとしていることに重なる。
結論はどういうことかと言いますと、もしこういうことで突破されれば、次の世代は、アメリカの要求を断ることもできません。歯止めもありません。
これは「制度がないのでできません」という、形式に仮託してお断りするという技が使えなくなるということだろうが、つまり、アメリカという国は、日本にとって「嫌です」と言うことがほとんど不可能な、それほどまでに要求を断りにくい相手だということのようだ。これは即ち、日本はアメリカの属国、植民地のようなものだという認識なのだろう。
不肖・村上誠一郎が、ただでさえやせ細った身体で、国会に来て必死にお願いをしたのは、後輩である(福島)瑞穂先生が、体重では負けないだろうからというんですが・・・。
政治信条では全くそりが合わない、水と油、犬猿の仲だろうと思っていたのだが、それでも福島氏のことを「瑞穂先生」と呼ぶあたり、弁護士仲間ということなのか、議員同士の同僚感覚ということなのか。いずれにせよ国会議員の仲間感覚を少し垣間見られて興味深い。

なお、Wikipediaの記述によれば、

1.外国人参政権には反対、女性宮家には反対、日本会議メンバー。紛れもないタカ派だろう。
2.その一方で、原発再稼働には慎重派、特定秘密保護法には反対、そして今回の集団的自衛権への反対意見。

なかなか面白い。
……まあ、原発も特定秘密保護法も集団的自衛権も、明確に反対しているわけではなくて、「拙速だ」という言い方のようだけれども。

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2015/06/09

唖然とする恥さらし

時事ドットコム:台湾慰安婦館、取りやめを=菅官房長官

 菅義偉官房長官は5日午後の記者会見で、台湾初の慰安婦記念館を開館すると馬英九総統が述べたことに関し、「そうした動きが本格化するようであれば、わが国の立場と相いれない。台湾側にさまざまなルートを使ってしっかり説明して、取りやめになるように詰めていきたい」と語り、開館見合わせを台湾側に働き掛ける考えを示した。 (2015/06/05-18:15)
こういう発言が日本政府として出てくることが、身の毛がよだつほど恥ずかしい。安倍氏の非道さは言うまでもないが、菅氏の悪辣さは小市民的狡猾さが透けて見える分だけ余計に気持ち悪い。

・広島の平和記念館はアメリカの立場と相容れるのだろうか。
・靖国神社の展示は連合国の立場と相容れないと思うがあそこに参拝するのはいいのだろうか。

「我が国の立場と相いれない」ものを「取りやめ」させるのが正しいというのが政治的立場なんだったらまずは隗より始めよで日本政府から範を示して、他国の立場と相容れないものは「取りやめ」たらいいのではないか。相手に「俺の立場を尊重せいや」と圧力を掛けるばかりで「お前の立場は知らん」というのであれば、単なるわがままであって馬鹿にされ、警戒され、疎まれるばかりだろう。そういうことを平気で公言できてしまう今の内閣の感覚が耐えられない。

******
そういえば、先日NHKの朝のテレビニュースを眺める機会があった。
アメリカの歴史学者の声明についての解説ニュースだったのだが、その内容がひどかった。

1. 慰安婦問題を否定し、日本の責任を認めようとしない動きが高まっていることへの批判だという文脈を一切説明せず、
2. 声明文の中国や韓国の動きを論じる部分だけをつまみ食いして、この問題が中国や韓国の過剰な反応によるものだという印象を作り出し、
3. 日本と中国韓国等の「両者」の話し合いによる意識のギャップを埋めることが大切だ、とおためごかしで問題の本質から目を背ける。

NHKがことさら取り上げた文言は確か以下の部分だった。

1.この問題は、日本だけでなく、韓国と中国の民族主義的な暴言によっても、あまりにゆがめられてきました。
2.元「慰安婦」の被害者としての苦しみがその国の民族主義的な目的のために利用されるとすれば、それは問題の国際的解決をより難しくするのみならず、被害者自身の尊厳をさらに侮辱することにもなります。
3.「慰安婦」の正確な数について、歴史家の意見は分かれていますが、恐らく、永久に正確な数字が確定されることはないでしょう。

これらが本文中でどのような位置づけにあるのかを見れば、これらの文言だけを切り取って、「中国や韓国にだって非があるんだからなあ」というニュースを作ることが、どれほど恣意的な歪曲になっているのかがわかるだろう。このエントリの最下部に、朝日新聞が掲載した声明全文を対照資料として掲げておく。

我々の父祖がどれほど残虐なことをしてしまったのか、我々は何を批判されているのかという本質を見ようとしない・見ることもできないのはNHKばかりでなく他の新聞等の論調も似たようなものだ。だが、これが日本の主要な言論の状況であるとすれば、慰安婦問題の解決はおろか日本への不信感と危険視は決して収まることはないだろう。自らの戦争責任に正面から向き合うことをしないで、どれほど対話や「相互理解」(笑)に努めたところで、被害国の国民感情を逆撫でする以外のことになるはずがない。

殺人鬼が被害者遺族に向かって「俺らの気持ちも分かれや、はぁ?」といってるのと同じ醜悪さだということに自覚すら持てない意識の低さ。これを公共放送が朝から全国に垂れ流しているという低劣さに吐き気がした次第である。


参考


日本の歴史家を支持する声明(全文):朝日新聞デジタル(2015年5月7日21時22分)
 米国の歴史研究者らが公表した声明の全文は次の通り。(原文のまま)

     ◇

歴史「偏見なき清算を」 米の日本研究者ら187人声明
 日本の歴史家を支持する声明

 下記に署名した日本研究者は、日本の多くの勇気ある歴史家が、アジアでの第2次世界大戦に対する正確で公正な歴史を求めていることに対し、心からの賛意を表明するものであります。私たちの多くにとって、日本は研究の対象であるのみならず、第二の故郷でもあります。この声明は、日本と東アジアの歴史をいかに研究し、いかに記憶していくべきなのかについて、われわれが共有する関心から発せられたものです。

 また、この声明は戦後70年という重要な記念の年にあたり、日本とその隣国のあいだに70年間守られてきた平和を祝うためのものでもあります。戦後日本が守ってきた民主主義、自衛隊への文民統制、警察権の節度ある運用と、政治的な寛容さは、日本が科学に貢献し他国に寛大な援助を行ってきたことと合わせ、全てが世界の祝福に値するものです。

 しかし、これらの成果が世界から祝福を受けるにあたっては、障害となるものがあることを認めざるをえません。それは歴史解釈の問題であります。その中でも、争いごとの原因となっている最も深刻な問題のひとつに、いわゆる「慰安婦」制度の問題があります。この問題は、日本だけでなく、韓国と中国の民族主義的な暴言によっても、あまりにゆがめられてきました。そのために、政治家やジャーナリストのみならず、多くの研究者もまた、歴史学的な考察の究極の目的であるべき、人間と社会を支える基本的な条件を理解し、その向上にたえず努めるということを見失ってしまっているかのようです。

 元「慰安婦」の被害者としての苦しみがその国の民族主義的な目的のために利用されるとすれば、それは問題の国際的解決をより難しくするのみならず、被害者自身の尊厳をさらに侮辱することにもなります。しかし、同時に、彼女たちの身に起こったことを否定したり、過小なものとして無視したりすることも、また受け入れることはできません。20世紀に繰り広げられた数々の戦時における性的暴力と軍隊にまつわる売春のなかでも、「慰安婦」制度はその規模の大きさと、軍隊による組織的な管理が行われたという点において、そして日本の植民地と占領地から、貧しく弱い立場にいた若い女性を搾取したという点において、特筆すべきものであります。

 「正しい歴史」への簡単な道はありません。日本帝国の軍関係資料のかなりの部分は破棄されましたし、各地から女性を調達した業者の行動はそもそも記録されていなかったかもしれません。しかし、女性の移送と「慰安所」の管理に対する日本軍の関与を明らかにする資料は歴史家によって相当発掘されていますし、被害者の証言にも重要な証拠が含まれています。確かに彼女たちの証言はさまざまで、記憶もそれ自体は一貫性をもっていません。しかしその証言は全体として心に訴えるものであり、また元兵士その他の証言だけでなく、公的資料によっても裏付けられています。

 「慰安婦」の正確な数について、歴史家の意見は分かれていますが、恐らく、永久に正確な数字が確定されることはないでしょう。確かに、信用できる被害者数を見積もることも重要です。しかし、最終的に何万人であろうと何十万人であろうと、いかなる数にその判断が落ち着こうとも、日本帝国とその戦場となった地域において、女性たちがその尊厳を奪われたという歴史の事実を変えることはできません。

 歴史家の中には、日本軍が直接関与していた度合いについて、女性が「強制的」に「慰安婦」になったのかどうかという問題について、異論を唱える方もいます。しかし、大勢の女性が自己の意思に反して拘束され、恐ろしい暴力にさらされたことは、既に資料と証言が明らかにしている通りです。特定の用語に焦点をあてて狭い法律的議論を重ねることや、被害者の証言に反論するためにきわめて限定された資料にこだわることは、被害者が被った残忍な行為から目を背け、彼女たちを搾取した非人道的制度を取り巻く、より広い文脈を無視することにほかなりません。

 日本の研究者・同僚と同じように、私たちも過去のすべての痕跡を慎重に天秤に掛けて、歴史的文脈の中でそれに評価を下すことのみが、公正な歴史を生むと信じています。この種の作業は、民族やジェンダーによる偏見に染められてはならず、政府による操作や検閲、そして個人的脅迫からも自由でなければなりません。私たちは歴史研究の自由を守ります。そして、すべての国の政府がそれを尊重するよう呼びかけます。

 多くの国にとって、過去の不正義を認めるのは、いまだに難しいことです。第2次世界大戦中に抑留されたアメリカの日系人に対して、アメリカ合衆国政府が賠償を実行するまでに40年以上がかかりました。アフリカ系アメリカ人への平等が奴隷制廃止によって約束されたにもかかわらず、それが実際の法律に反映されるまでには、さらに1世紀を待たねばなりませんでした。人種差別の問題は今もアメリカ社会に深く巣くっています。米国、ヨーロッパ諸国、日本を含めた、19・20世紀の帝国列強の中で、帝国にまつわる人種差別、植民地主義と戦争、そしてそれらが世界中の無数の市民に与えた苦しみに対して、十分に取り組んだといえる国は、まだどこにもありません。

 今日の日本は、最も弱い立場の人を含め、あらゆる個人の命と権利を価値あるものとして認めています。今の日本政府にとって、海外であれ国内であれ、第2次世界大戦中の「慰安所」のように、制度として女性を搾取するようなことは、許容されるはずがないでしょう。その当時においてさえ、政府の役人の中には、倫理的な理由からこれに抗議した人がいたことも事実です。しかし、戦時体制のもとにあって、個人は国のために絶対的な犠牲を捧げることが要求され、他のアジア諸国民のみならず日本人自身も多大な苦しみを被りました。だれも二度とそのような状況を経験するべきではありません。

 今年は、日本政府が言葉と行動において、過去の植民地支配と戦時における侵略の問題に立ち向かい、その指導力を見せる絶好の機会です。4月のアメリカ議会演説において、安倍首相は、人権という普遍的価値、人間の安全保障の重要性、そして他国に与えた苦しみを直視する必要性について話しました。私たちはこうした気持ちを賞賛し、その一つ一つに基づいて大胆に行動することを首相に期待してやみません。

 過去の過ちを認めるプロセスは民主主義社会を強化し、国と国のあいだの協力関係を養います。「慰安婦」問題の中核には女性の権利と尊厳があり、その解決は日本、東アジア、そして世界における男女同権に向けた歴史的な一歩となることでしょう。

 私たちの教室では、日本、韓国、中国他の国からの学生が、この難しい問題について、互いに敬意を払いながら誠実に話し合っています。彼らの世代は、私たちが残す過去の記録と歩むほかないよう運命づけられています。性暴力と人身売買のない世界を彼らが築き上げるために、そしてアジアにおける平和と友好を進めるために、過去の過ちについて可能な限り全体的で、でき得る限り偏見なき清算を、この時代の成果として共に残そうではありませんか。

署名者一覧(名字アルファベット順)

ダニエル・オードリッジ(パデュー大学教授)

ジェフリー・アレクサンダー(ウィスコンシン大学パークサイド校准教授)

アン・アリソン(デューク大学教授)

マーニー・アンダーソン(スミス大学准教授)

E・テイラー・アトキンズ(北イリノイ大学教授)

ポール・バークレー(ラファエット大学准教授)

ジャン・バーズレイ(ノースカロライナ大学チャペルヒル校准教授)

ジェームズ・R・バーソロミュー(オハイオ州立大学教授)

ブレット・ド・バリー(コーネル大学教授)

マイケル・バスケット(カンザス大学准教授)

アラン・バウムラー(ペンシルバニア・インディアナ大学教授)

アレキサンダー・ベイ(チャップマン大学准教授)

テオドル・ベスター(ハーバード大学教授)

ビクトリア・ベスター(北米日本研究資料調整協議会専務理事)

ダビンダー・ボーミック(ワシントン大学准教授)

ハーバート・ビックス(ニューヨーク州立大学ビンガムトン校名誉教授)

ダニエル・ボツマン(イェール大学教授)

マイケル・ボーダッシュ(シカゴ大学教授)

トマス・バークマン(ニューヨーク州立大学バッファロー校名誉教授)

スーザン・L・バーンズ(シカゴ大学准教授)

エリック・カズディン(トロント大学教授)

パークス・コブル(ネブラスカ大学リンカーン校教授)

ハルコ・タヤ・クック(ウイリアム・パターソン大学講師)

セオドア・クック(ウイリアム・パターソン大学教授)

ブルース・カミングス(シカゴ大学教授)

カタルジナ・シュエルトカ(ライデン大学教授)

チャロ・ディエチェベリー(ウィスコンシン大学マディソン校准教授)

エリック・ディンモア(ハンプデン・シドニー大学准教授)

ルシア・ドルセ(ロンドン大学准教授)

ロナルド・P・ドーア(ロンドン・スクール・オブ・エコノミックス名誉フェロー)

ジョン・W・ダワー(マサチューセッツ工科大学名誉教授)

マーク・ドリスコル(ノースカロライナ大学チャペルヒル校教授)

プラセンジット・ドアラ(シンガポール国立大学教授)

アレクシス・ダデン(コネチカット大学教授)

マーティン・デューゼンベリ(チューリッヒ大学教授)

ピーター・ドウス(スタンフォード大学名誉教授)

スティーブ・エリクソン(ダートマス大学准教授)

エリサ・フェイソン(オクラホマ大学准教授)

ノーマ・フィールド(シカゴ大学名誉教授)

マイルズ・フレッチャー(ノースカロライナ大学チャペルヒル校教授)

ペトリス・フラワーズ(ハワイ大学准教授)

ジョシュア・A・フォーゲル(ヨーク大学教授)

セーラ・フレドリック(ボストン大学准教授)

デニス・フロスト(カラマズー大学准教授)

サビーネ・フリューシュトゥック(カリフォルニア大学サンタバーバラ校教授)

ジェームス・フジイ(カリフォルニア大学アーバイン校准教授)

タカシ・フジタニ(トロント大学教授)

シェルドン・M・ガロン(プリンストン大学教授)

ティモシー・S・ジョージ(ロードアイランド大学教授)

クリストファー・ガータイス(ロンドン大学准教授)

キャロル・グラック(コロンビア大学教授)

アンドルー・ゴードン(ハーバード大学教授)

ヘレン・ハーデーカー(ハーバード大学教授)

ハリー・ハルトゥニアン(ニューヨーク大学名誉教授)

長谷川毅(カリフォルニア大学サンタバーバラ校教授)

橋本明子(ピッツバーグ大学教授)

サリー・ヘイスティングズ(パデュー大学准教授)

トム・ヘイブンズ(ノースイースタン大学教授)

早尾健二(ボストンカレッジ准教授)

ローラ・ハイン(ノースウェスタン大学教授)

ロバート・ヘリヤー(ウェイクフォレスト大学准教授)

マンフレッド・ヘニングソン(ハワイ大学マノア校教授)

クリストファー・ヒル(ミシガン大学助教授)

平野克弥(カリフォルニア大学ロサンゼルス校准教授)

デビッド・ハウエル(ハーバード大学教授)

ダグラス・ハウランド(ウィスコンシン大学ミルウォーキー校教授)

ジェムス・ハフマン(ウイッテンバーグ大学名誉教授)

ジャネット・ハンター(ロンドン・スクール・オブ・エコノミックス教授)

入江昭(ハーバード大学名誉教授)

レベッカ・ジェニスン(京都精華大学教授)

ウィリアム・ジョンストン(ウェズリアン大学教授)

ジャン・ユンカーマン(ドキュメンタリー映画監督)

イクミ・カミニシ(タフツ大学准教授)

ケン・カワシマ(トロント大学准教授)

ウィリアム・W・ケリー(イェール大学教授)

ジェームス・ケテラー(シカゴ大学教授)

ケラー・キンブロー(コロラド大学ボルダー校准教授)

ミリアム・キングスバーグ(コロラド大学助教授)

ジェフ・キングストン(テンプル大学ジャパン教授)

ヴィキター・コシュマン(コーネル大学教授)

エミ・コヤマ(独立研究者)

エリス・クラウス(カリフォルニア大学サンディエゴ校名誉教授)

ヨーゼフ・クライナー(ボン大学名誉教授)

栗山茂久(ハーバード大学教授)

ピーター・カズニック(アメリカン大学教授)

トーマス・ラマール(マギル大学教授)

アンドルー・レビディス(ハーバード大学研究員)

イルセ・レンツ(ルール大学ボーフム名誉教授)

マーク・リンシカム(ホーリークロス大学准教授)

セップ・リンハルト(ウィーン大学名誉教授)

ユキオ・リピット(ハーバード大学教授)

アンガス・ロッキャー(ロンドン大学准教授)

スーザン・オルペット・ロング(ジョンキャロル大学教授)

ディビッド・ルーリー(コロンビア大学准教授)

ヴェラ・マッキー(ウーロンゴン大学教授)

ウォルフラム・マンツェンライター(ウィーン大学教授)

ウィリアム・マロッティ(カリフォルニア大学ロサンゼルス校准教授)

松阪慶久(ウェルズリー大学教授)

トレント・マクシー(アマースト大学准教授)

ジェームス・L・マクレーン(ブラウン大学教授)

ガビン・マコーマック(オーストラリア国立大学名誉教授)

メリッサ・マコーミック(ハーバード大学教授)

デイビッド・マクニール(上智大学講師、ジャーナリスト)

マーク・メッツラー(テキサス大学オースティン校教授)

イアン・J・ミラー(ハーバード大学教授)

ローラ・ミラー(ミズーリ大学セントルイス校教授)

ジャニス・ミムラ(ニューヨーク州立大学ストーニーブルック校准教授)

リチャード・マイニア(マサチューセッツ州立大学名誉教授)

中村美理(ウェズリアン大学准教授)

ユキ・ミヤモト(デポール大学准教授)

バーバラ・モロニー(サンタクララ大学教授)

文有美(スタンフォード大学准教授)

アーロン・ムーア(マンチェスター大学准教授)

テッサ・モーリス=スズキ(オーストラリア国立大学教授)

オーレリア・ジョージ・マルガン(ニューサウスウェールズ大学教授)

リチャード・タガート・マーフィー(筑波大学教授)

テツオ・ナジタ(シカゴ大学名誉教授)

ジョン・ネイスン(カリフォルニア大学サンタバーバラ校教授)

クリストファー・ネルソン(ノースカロライナ大学チャペルヒル校准教授)

サトコ・オカ・ノリマツ(『アジア太平洋ジャーナル:ジャパンフォーカス』エディター)

マーク・ノーネス(ミシガン大学教授)

デビッド・桃原・オバミラー(グスタフ・アドルフ大学准教授)

尾竹永子(ウエズリアン大学特別講師、アーティスト)

サイモン・パートナー(デューク大学教授)

T・J・ペンペル(カリフォルニア大学バークレー校教授)

マシュー・ペニー(コンコルディア大学准教授)

サミュエル・ペリー(ブラウン大学准教授)

キャサリン・フィップス(メンフィス大学准教授)

レスリー・ピンカス(ミシガン大学准教授)

モーガン・ピテルカ(ノースカロライナ大学チャペルヒル校准教授)

ジャネット・プール(トロント大学准教授)

ロジャー・パルバース(作家・翻訳家)

スティーブ・ラブソン(ブラウン大学名誉教授)

ファビオ・ランベッリ(カリフォルニア大学サンタバーバラ校教授)

マーク・ラビナ(エモリー大学教授)

シュテフィ・リヒター(ライプチヒ大学教授)

ルーク・ロバーツ(カリフォルニア大学サンタバーバラ校教授)

ジェニファー・ロバートソン(ミシガン大学教授)

ジェイ・ルービン(ハーバード大学名誉教授)

ケネス・ルオフ(ポートランド州立大学教授)

ジョルダン・サンド(ジョージタウン大学教授)

ウエスリー・佐々木・植村(ユタ州立大学准教授)

エレン・シャッツナイダー(ブランダイス大学准教授)

アンドレ・シュミット(トロント大学准教授)

アマンダ・C・シーマン(マサチューセッツ州立大学アマースト校准教授)

イーサン・セーガル(ミシガン州立大学准教授)

ブォルフガング・ザイフェルト(ハイデルベルク大学名誉教授)

マーク・セルデン(コーネル大学上級研究員)

フランツイスカ・セラフイン(ボストンカレッジ准教授)

さゆり・ガスリー・清水(ライス大学教授)

英子・丸子・シナワ(ウィリアムス大学准教授)

パトリシア・スイッペル(東洋英和女学院大学教授)

リチャード・スミスハースト(ピッツバーグ大学名誉教授)

ケリー・スミス(ブラウン大学准教授)

ダニエル・スナイダー(スタンフォード大学アジア太平洋研究センター副所長)

M・ウイリアム・スティール(国際基督教大学教授)

ブリギッテ・シテーガ(ケンブリッジ大学准教授)

ステファン・タナカ(カリフォルニア大学サンディエゴ校教授)

アラン・タンスマン(カリフォルニア大学バークレー校教授)

セーラ・タール(ウィスコンシン大学マディソン校准教授)

マイケル・ティース(カリフォルニア大学ロサンゼルス校准教授)

マーク・ティルトン(パデュー大学准教授)

ジュリア・トマス(ノートルダム大学准教授)

ジョン・W・トリート(イェール大学名誉教授)

ヒトミ・トノムラ(ミシガン大学教授)

内田じゅん(スタンフォード大学准教授)

J・キース・ヴィンセント(ボストン大学准教授)

スティーブン・ブラストス(アイオワ大学教授)

エズラ・ヴォーゲル(ハーバード大学名誉教授)

クラウス・フォルマー(ミュンヘン大学教授)

アン・ウォルソール(カリフォルニア大学アーバイン校名誉教授)

マックス・ウォード(ミドルベリー大学助教授)

ローリー・ワット(ワシントン大学(セントルイス)準教授)

ジェニファー・ワイゼンフェルド(デューク大学教授)

マイケル・ワート(マルケット大学准教授)

カレン・ウイゲン(スタンフォード大学教授)

山口智美(モンタナ州立大学准教授)

山下サムエル秀雄(ポモナ大学教授)

ダーチン・ヤン(ジョージ・ワシントン大学准教授)

クリスティン・ヤノ(ハワイ州立大学マノア校教授)

マーシャ・ヨネモト(コロラド大学ボルダー校准教授)

米山リサ(トロント大学教授)

セオドア・ジュン・ユウ(ハワイ大学准教授)

吉田俊(西ミシガン大学教授)

ルイーズ・ヤング(ウィスコンシン大学マディソン校教授)

イヴ・ジマーマン(ウェルズリー大学准教授)

ラインハルト・ツェルナー(ボン大学教授)

この声明は、2015年3月、シカゴで開催されたアジア研究協会(AAS)定期年次大会のなかの公開フォーラムと、その後にメール会議の形で行われた日本研究者コミュニティ内の広範な議論によって生まれたものです。ここに表明されている意見は、いかなる組織や機関を代表したものではなく、署名した個々の研究者の総意にすぎません。

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2015/06/08

赤嶺政賢氏の追及

派兵恒久法案 国連決議の内容は無関係/「軍事」要請なくても米軍支援。衆院特委で赤嶺氏が追及(2015年6月6日(土))

赤嶺氏は確か従軍慰安婦問題についての追及でも鋭さが光っていたと思う。

どう頑張っても他の解釈が不可能な文言、文書を取り出してきて、その内容について相手に質しつつ、それと矛盾する相手の言動の非を問う。

党首討論での志位和夫氏の追及を激賞した話もあったが(松井孝治「あな怖ろしや、党首討論」BLOGOS, 2015年05月22日)、赤嶺氏の仕事もなかなかではないかと思っている。

 日本共産党の赤嶺政賢議員は5日の衆院安保法制特別委員会で、戦争法案の一角をなす派兵恒久法案が、非軍事的措置を求める国連決議を根拠に自衛隊が米軍の無法な戦争を支援できる仕組みになっていることを暴露しました。
 戦争中の他国軍への軍事支援を可能にする恒久法案は、国連決議の存在を実施要件としています。しかし、どのような国連決議であるかは極めてあいまいです。

 赤嶺氏は、中谷元・防衛相が過激組織ISに対する空爆への軍事支援も、国連安保理決議2170号、2199号を根拠にすれば、恒久法案で可能としていることを指摘。しかし、両決議には「軍事的措置を求める規定も、自衛権への言及もない」とただしました。外務省の平松賢司総合外交政策局長は「(決議はIS等による)資金の獲得防止等を内容としており、特に武力の行使についての言及はない」と認めました。

 赤嶺氏は、軍事的措置を求めていない決議を根拠に「なぜ、軍事的措置が取れるのか」と追及しました。しかし、中谷防衛相は「脅威に対して国際社会が国連憲章の目的にしたがって共同で対処している」と答えるだけでした。

 赤嶺氏は、ISへの空爆をしている米国自身も国連決議を根拠にせずに集団的自衛権を根拠にしているとして、「恒久法は国連決議を根拠とするかのように装っているが、実際は、決議とは関係なく軍事支援を行うことが可能だ」と述べました。

 さらに赤嶺氏は、安倍政権が自衛隊を派兵して軍事支援したイラク戦争では、根拠とした大量破壊兵器が存在しなかったと指摘。しかし、安倍政権はその検証も行っていないとして、「無法な戦争に加担したことへの責任もとらない政府が戦争法案を提出することなど許されない」と厳しく批判しました。

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2015/06/03

このフィッシングには引っかかる

漠然と想像していたレベルを遙かに超えていたのでメモ。

はてなブックマーク - 上原 哲太郎さんはTwitterを使っています: "怪しいメール開く方がアホだろ見たいな話が出回っているようなので、7年ほど前に私が受け取ったメールを晒しておきますね(一部隠してます)

1.差出人も偽装されている。実在。
2.内容も全く普通のよくある業務メール。しかも偽装した差出人がいかにも出しそうなもの。
3.ウィルスチェッカーが反応しないマクロを仕込んだエクセルファイル(しかもxls)

日常的な業務ルーチンに入ったモードでこんなのを受け取ったら、引っかからない方がおかしい。
率直に言って、業務中の現実的な対処法として何ができるのか、頭を抱えるレベル。

ツイッターでこれを出した上原哲太郎氏(現在立命館大学教授とのこと)には、
「こんなメールに引っかかる方が馬鹿」
という趣旨の反論が寄せられているが、そういう人はまともに組織内で仕事をしたことがないのだろうかと逆に不思議に思う。
また、
「年金機構の職員をかばっている」
という趣旨の批判も見られるが、それも的を外したゲスの勘ぐりというものだ。氏のツイートの趣旨は、この種の攻撃の現状は一般に思われているよりも遙かに巧妙化しており、その実情をまず知ってからでなければ有益な対策や責任追及もできないだろうというところにあるのだと思われる。また同時に、一般の甘い認識に対して警鐘を鳴らす意味もあるだろう。

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2015/06/02

コント?

子供たちの教育を担う学校を監督する文科省の最高権限者であり、道徳の教科化を推進する最有力者の一人である下村博文氏。
氏がこのような明白な嘘と世迷いごとを平然と放言するという現実。
これは笑っていいところですかね。

下村文科相「五輪は屋根なし前提だった」 : 社会 : スポーツ報知(2015年6月1日6時0分)

 2020年東京五輪・パラリンピックのメイン会場となる新国立競技場で、開閉式屋根を五輪で見送るなど整備計画が大幅に見直される問題で、下村博文文部科学相は31日、「(19年ラグビーW杯、五輪はフィールド部分を覆う開閉式)屋根がないのが前提だった」と述べた。五輪招致活動の際、屋根が開閉するイメージシーンをPRしていたが、「開閉式屋根は五輪とは関係のない話」とした。フジテレビ系「新報道2001」に出演し、明らかにした。

 また、開閉式屋根を五輪後設置とする理由について「(旧国立は)騒音問題で年に1、2回しかコンサートを開けなかった。運営費が赤字になるので、10回以上のコンサートを開けば黒字になる」との試算を明らかにした。

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2015/06/01

リンク。なかなか。

趣味の方法

山下泰平とおっしゃる方のブログだが、なかなかである。

「スタジオジブリ出版部の小冊子『熱風』で『忘れられた物語 講談速記本の発見』を連載していました」
とのこと。

で、その講談速記本についてのサイトがこちら。→かのとみ: Home

ここで挙げられている『あらすじ』がものすごい要約になっている。

電子書籍っぽいのをインストールするのは面倒なので、ブラウザ上で読めるようにしてほしいなあ。

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