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2015/08/09

元武雄市長の樋渡氏、CCC子会社の社長になっていた。

樋渡氏が絡む事業については、以前ちょっとメモしたことがある。
中小自治体連合で販促しようという話とその裏側?: 思いついたことをなんでも書いていくブログ

中小企業の社長的な発想で武雄市を引っかき回し、いろいろなものを瓦礫にしていった樋渡氏だが、公職から離れてまた新たな商売を始めたようだ。

スマホで地域活性化目指す「ふるさとスマホ」、CCCグループが設立 社長に前武雄市長の樋渡氏 - ITmedia ニュース(2015年07月29日 12時26分 更新)(魚拓

スマホやります! | 樋渡社中(※掲載日付が不明)
ちなみに、7月1日付で武雄市から「地方創生アドバイザー」に委嘱されたそうだ。武雄市もまだまだ食われ続けますな。

ニュースリリース|CCC カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社(2015年07月28日)(魚拓

ふるさとスマホ
コンテンツが1枚の大きな画像でできている。文字情報も画像化されている。すごい違和感。(魚拓
「天下り」「露骨」との声続出! 樋渡啓祐・前武雄市長がCCC子会社ふるさとスマホ社長就任 | ガジェット通信(2015.07.29)

自治体スマホ連絡協議会というものを作らせたようだ。南砺市が中心になっているらしい。しっかり自治体に食い込んでいる。
お知らせ - 自治体におけるスマートフォン利活用をめざし自治体スマホ連絡協議会設立へ | 南砺市(2015年7月29日(水曜日) 00時00分)

近年急速に普及しているスマートフォンを利活用して、高齢化や医療費増加などの自治体共通の課題を解決するために、情報交換や相互協力をする連絡機関として、「自治体スマホ連絡協議会」を設立することとしました。
【趣旨】
○急速に普及しているスマートフォンを、地域課題解決のためのツールと捉える
○各自治体の知恵を結集することで、地域課題解決さらには地域の活性化まで見据えた具体的な取組を実践する

発起人
富山県南砺市長(代表発起人)
奈良県奈良市長
大阪府東大阪市長
香川県宇多津町長
福岡県鞍手町長

イメージ図 魚拓

ふわふわした話で自治体からカネを集めてメシを食うというビジネス。
地域振興政策に寄生する生き物のようだ。

地域振興政策には多かれ少なかれこの種の話は付きもので、怪しい事業はいろいろ見た。役所、代議士、地元の名士、地元企業、一部上場の大手企業、たいていいろいろ絡んでいる。ネタに群がる構図。

武雄市の事例は市民や有志の人たちが丹念に事実を掘り起こして、そのすさまじい悲惨さを浮き彫りにしてくれているので、この種の事業の危なさがよく分かる。また、私たち市民がしっかり監視して自分たちのこととして問題を引き受けなければ、公共部門というものはすぐに駄目になってしまうということも。

次のまとめが興味深い。
武雄市図書館にTSUTAYAの在庫が押しつけられる - Togetterまとめ

要約すると、ツタヤの不良在庫(資産価値ゼロ)の本1万冊を約1000万円(1冊千円)で引き取らされたという話。
ツタヤはおそらく1冊10円程度で引き取った不良本、つまり10万円程度を1000万円にできただけでなく、在庫コストも圧縮できた。
その本とされる一覧がものすごい。公共図書館とは思えないが、賞味期限切れのムック本などがあることが上記まとめでは指摘されている。

この図書館では以前、郷土史資料などを大量に除却したことが問題になっていたが、こうなると、これらの在庫処分のためのスペースを空けるために以前の資料を処分したのではないかという疑いが出てくる。

他に興味深い指摘も。

ぴよこ・鳥バード @piyoko99
本の内容まで詳しく見てなくていうんだけど、ディズニーランドガイドやさいたまラーメンガイド辺りはL期限(返品期限が決まっていて過ぎると返品できなくなる不良在庫)http://www.nihon-zassi.co.jp/02books.html の書籍を新品扱いで購入したんじゃないかと推測される。店員が書籍だと思ってたけど実はL期限のついたムックで返品しそこねたって事は本屋あるあるネタ…
「L期限」というルールと関係しているのではないかという指摘。
h_tsczy @tzccijah
東洋大の南学(客員教授)の経営感覚。“高給の公務員が会議を開き「どの本を買うか」と検討するだけで大きなコストがかかる。寄付を受け付けると修復などでさらに高くつく。買うほうが安い。”http://www.niji.or.jp/home/hideko/report_minami_manabu.html
南学教授は横浜市立大学で、東洋大学は間違い。しかし南氏は横浜市の中田市政を支えた人。行政を「経営する」としてコスト感覚を強調し、「サービス」を民間委託や低賃金労働者の活用に切り替えて公務員を削減すべきと主張した人。ちなみに、上山信一氏と中田横浜市政を称える共著を出しているのだが、この上山氏は維新の会の橋下氏を支えている人で、大阪府、大阪市の特別顧問になっている。元はマッキンゼー、今は慶應義塾大学の教授になっている。
話がそれた。東洋大学が出てきたのは、樋渡氏を支持して連携した松原聡教授が念頭になったのだろう。
とは言え、この南氏の議論は武雄市の図書館問題と同じ方向を向いているように見える。
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追記(2015年9月3日)

図書館の選書がひどいという問題の続報?が出ていた。

関連会社から“疑惑”の選書 武雄市TSUTAYA図書館、委託巡り住民訴訟に発展 〈週刊朝日〉|dot.ドット 朝日新聞出版(更新 2015/9/ 3 07:00)

・市の教育委員会「CCCに選書を委託、その後市が確認した。」
・CCC「ネットオフ社より調達。中古流通からの調達は事前に市から承諾を得ている」
  ネットオフ社:CCC傘下の新古書店。
・ネットオフ:本の費用や当時の単価について問い合わせ→回答なし

・ネットオフのHPから、疑惑がもたれている選書の単価を調べた
  最低価格の108円で購入できるものが多数。1万冊のうち、本誌記者が各ジャンルから抽出した計100冊の平均価格を出すと一冊あたり“272円”だった。
  「108円は最低価格なので、簿価としては0に近い。ネットの新古書店で流通し、売れなかった本が多数含まれていることになる」(市立図書館の司書)

CCCは在庫処分ではないと否定しているが、実態はそう言わざるを得ないだろう。

●そのほかの問題

・貴重な書物、視聴覚資料などが大量に廃棄された。
  これはよく知られている問題。
・蘭学資料館がツタヤのレンタルスペースに改修された。

・自動貸出機を使うと1日1回3円分のTポイントがたまるシステム。
  公共施設が特定の店での購買を誘導しており、公平性を欠いている。

●住民訴訟
武雄市に対し、樋渡啓祐前市長に1億8千万円の損害賠償を求めるよう、訴えを起こしている。
大変面倒でいろいろ消耗するだろうのに頑張っている市民の活動には敬意を表したい。

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追記(2015年8月10日)

樋渡氏は、さらに市民病院の民営化を引き受けた団体の理事に収まっているそうだ。
元佐賀県武雄市長時代に利益供与したCCCから子会社社長職と市民病院売却先の理事職を事後収賄中の樋渡啓祐狂信者政治家一覧 | Do Not Track Me !

いろいろ問題視されている樋渡氏であるが、武雄市から地方創生アドバイザーを委嘱されている。

武雄市地方創生アドバイザーをお受けしました | 樋渡社中

市長は樋渡氏を高く評価しているようである。
樋渡さんに地方創生アドバイザーを委嘱 - こまっちゃん、走ります!

また、樋渡氏に共感を示している自治体は武雄市以外にもいろいろある。

地方創生アドバイザー | 樋渡社中
こちらによれば、
南砺市、三条市、那須町、横須賀市、奈良市、柏原市、平戸市、宇多津町が「地方創生アドバイザー」を依頼しているそうだ。
ちなみに、南砺市と宇多津町は樋渡氏・武雄市が旗振り役になった地元特産品の通販事業「日本自治体等連合」にも入っている。

参考:「高い授業料だった」武雄市発自治体通販脱退の三島市長 - 高圧☆洗浄機

なお下記によれば横須賀市の「地方創生アドバイザー」については、市の公認ではなく市長の「個人的な」アドバイザーとのこと。
樋渡啓祐氏(吉田雄人市長のお友達)を「地方創生アドバイザー」として横須賀市が雇用するのか否かの問題について(その2) | 横須賀市議会・無所属・藤野英明

樋渡氏に好感を示す人の例
地方から日本をゆさぶる政治の力 | 前野智純(まえのともずみ)ブログ | 「通販型」集客支援とASEANマーケティングの、エクストラコミュニケーションズ社長Blog | エクストラコミュニケーションズ社長・前野智純のブログのブログです。excomのこと、ゴルフのこと、日々の雑感などを書いています。

政治家としての自分の役割を明確にわかっていて、ユーモアと行動力とスピードがあり、人を想い、人を恐れず、信じた道を断行する、とても尊敬すべき人です。

おそらく、このような人が、地方から日本を変えていくんだろうなと思います。私は、ビジネスという切り口で、日本を変えたいという気持ちがずっとあります。同じく地方にいる私は、樋渡さんの実行力をもっともっと見習わないといけません。

現在、樋渡さんは市長の職を辞し、佐賀県の知事選の真っ最中です。明日が投票日です。佐賀県民の皆さん、樋渡さんは将来の国政をにらんで当たらず障らずの地方政治家ではありません。本気でドラスティックに地方を変えようとしています。
地域で何かに取り組むとこういう感覚になるのは自分も経験があるから、この人の気持ちはよく理解できる。実際、産業振興には通常の役所の論理では割り切れないことがたくさんあり、民間との癒着のような要素を避けられない…というか、それが仕事の核心だったりする。そして私が知っている産業振興担当の公務員たちは、この狭間で苦労している人が多いから、この辺りの壁を易々と乗り越えたり壁自体を壊してくれる人が首長になってくれることを期待する気持ちもよく分かる。
しかし、こうした「行動力」や「スピード」の行使には常に危機感を持って臨まなければならないし、それに期待し要求する立場の「市民」や「産業」の立場の人間も際どさを自覚しなければならない。「公共」の価値や役割、その縛りの意義について、勉強しなければならない。「民間」の論理とは明らかに異質な論理が行政にはあり、それが「民間」からは桎梏に見えることもよくあるが、しかしそれは民間ではカバーできない価値を守る重要な仕組みであったりする。精密な機械である行政システムを、その仕組みも知らずに改造しようとすることは、子供が何も勉強せずに機械を修理しようとしていることに等しい。樋渡氏だけでなく、近年地方自治体において「改革派」の首長たちが引き起こしているさまざまな見苦しい事態は、この「民間」という名にあぐらをかいた無知の傲慢の一つの帰結であると思う。地域振興に関心がある者、とくに「民間」の立場の者こそ謙虚にならねばならない。
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