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2015/11/11

いろいろメモ

湯浅誠の朝日新聞紙面批評における「1億総活躍社会=ソーシャル・インクルージョン」論は最低だ。湯浅はもはや「強く批判されるべき対象」になった。湯浅は来年の参院選に自民党公認で立候補するのではないか - kojitakenの日記

安倍政権下の「1億総活躍社会」が戦前戦中の「1億一心」スローガンを想起させるという批判があり、さらに、菊池桃子氏がそれについて「ソーシャルインクルージョン」という観点を再確認して、社会的包摂、そして「新しい公共」について再注目されてきたという流れかな、と。

社会的包摂と新しい公共が、公的部門が社会保障、社会福祉から撤退し、民間活力や共同体主義に福祉をゆだねるという発想だという指摘は、これらが唱えられた頃からあった。
で、「1億総活躍社会」では、その側面がさらに強化されるのだろう、という話。
「小さな政府」と国家目標に資する「自治」という全体主義的構造へ「包摂」概念が絡め取られてしまうという。

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「小さな政府」という誤解 / 松尾匡:連載『リスク・責任・決定、そして自由!』 | SYNODOS -シノドス-

新自由主義が流布された経済的基礎条件について、という体の話かな。

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次は、沖縄の基地負担が軽減しないのは、日本政府が意図したことであり、日本政府が表明している見解(基地負担軽減)は、ほとんどウソ同然だ、という話。

アメリカが、「別に沖縄でなくてもいいし、基地を日本の外へ移動しても良い」と考えているらしいことは、以前からあちこちで報じられていた。沖縄は米軍の戦略上、必須の場所ではないという指摘も以前からある。

また、日本政府が米軍の駐留を引き留めているらしいことも昔から時々報じられていた。

岸信介の頃から、アメリカ、あるいは米軍に密着し、その体制に日本を組み込むことに熱心な人たちが政財界にいるらしいことはあちこちで指摘されていた。
沖縄の問題も、米軍の駐留が重要な利益になる人たちが東京にいるということなのだろうというふうに感じる。

普天間移設先「沖縄と言っていない」 モンデール元駐日大使、日本が決定と強調 - 琉球新報 - 沖縄の新聞、地域のニュース(2015年11月9日 05:05)

 【ワシントン=問山栄恵本紙特派員】1995年の米海兵隊員による少女乱暴事件当時に駐日米大使を務め、翌96年に当時の橋本龍太郎首相とともに普天間飛行場返還の日米合意を発表したウォルター・モンデール氏(元副大統領)が事件から20年の節目を迎えたことを機に、琉球新報のインタビューに7日までに応じた。モンデール氏は米軍普天間飛行場の移設先について「われわれは沖縄とは言っていない」と述べた上で「基地をどこに配置するのかを決めるのは日本政府でなければならない」との考えを示し、移設先は日本側による決定であることを強調した。名護市辺野古移設計画については「日本政府が別の場所に配置すると決めれば、私たちの政府はそれを受け入れるだろう」と述べ、米政府が計画見直しに柔軟な姿勢を取る可能性にも言及した。

 また、少女乱暴事件に対する県民の大きな反発を受け、在沖米軍や日米安全保障条約の存続問題へと議論が発展したことを説明し、しかし日本側が沖縄からの米軍撤退を望まなかったこともあらためて明らかにした。
 モンデール氏は少女乱暴事件について「身の毛のよだつような残酷なことで、少女に申し訳ない気持ちになった」と述べ「大衆の怒りが爆発した。デモの人たちが私のオフィス(駐日大使館)の外にもいたことを覚えている。私はとても取り乱した。本当に緊迫していた」と振り返った。その上で、「少女に起きたひどい出来事というだけでなく、日本との同盟条約を維持するかどうか、沖縄の人たちが米軍を周囲に置きたいかどうかの議論に変わっていった」と述べ、米政府が当時、在沖米軍の撤退を懸念していたことを明らかにした。
 一方、米国務省系研究機関による退任後のインタビューで、当時日本側が「われわれが沖縄を追い出されることを望んでいなかった」と証言したことについては「日本政府や外務省で関わった人たちのことを引用したのは確かだ」と述べ、日本側が普天間飛行場をはじめとする沖縄の米軍基地駐留の継続を求めていたとの認識を示した。
 県内移設の条件が付いた普天間飛行場の返還合意については「完全だったとは思わない」と振り返り、合意から19年たっても返還が実現していない現状に「こんなにも長い時間がかかるとは想像もしていなかった。当惑している」と述べた。
 沖縄県が求める日米地位協定の抜本改定については「協定は米軍駐留の基礎だ。私たちがしたように、少しのルール変更は可能だ」と述べ、否定的な見解を示した。

モンデール氏はこれと同様の話を1995年にしていたという1年前の報道が以下。

はてなブックマーク - 海兵隊の沖縄駐留「日本が要望」 元駐日米大使の口述記録 | 沖縄タイムス+プラス(2014/09/14)

米軍の沖縄駐留は、日本政府の要請に応えたものだというアメリカ政府の公文書

米、在沖海兵隊撤退を検討 復帰直後 日本が残留望む - 琉球新報 - 沖縄の新聞、地域のニュース(2015年11月6日 05:05)

 米国家安全保障会議(NSC)が1973~76年に、72年の沖縄復帰を契機とした政治的圧力で在沖米海兵隊を撤退する事態を想定し、海兵遠征軍をテニアンに移転する案を検討していたことが、機密指定を解除された米公文書などで分かった。遠征軍は米本国以外で唯一沖縄に拠点を置く海兵隊の最大編成単位。米海兵隊は普天間飛行場などを運用しているが、当時米側はその「本体」である海兵遠征軍ごと沖縄から撤退し、テニアンに移転することを想定していた。文書はテニアンに滑走路や港湾などを備えた複合基地を整備する必要性に触れ、同基地は「返還に向けて沖縄の戦略部隊や活動を移転できる」とした上で、対応可能な部隊として「最大で遠征軍規模の海兵隊」と挙げている。日米両政府が沖縄を海兵隊の駐留拠点にする理由として説明する「地理的優位性」の根拠が一層乏しくなった形だ。
米軍統合参謀本部史によると、73年に在韓米陸軍と在沖米海兵隊を撤退させる案が米政府で検討され、国務省が支持していた。同文書もテニアンの基地建設に言及しているが、計画は74年に大幅縮小された。理由の一つに「日本政府が沖縄の兵力を維持することを望んだ」と記し、日本側が海兵隊を引き留めたこともあらためて明らかになった。
 文書は野添文彬・沖国大講師が米ミシガン州のフォード大統領図書館で入手した。野添氏は統合参謀本部史でも詳細を確認した。
 フォード図書館所蔵の文書はNSCが73~76年に作成した「ミクロネシア研究」つづりに含まれている。海外の基地は「受け入れ国からの政治的圧力に対して脆弱(ぜいじゃく)だ」と分析し、米領内での基地運用を増やす利点に触れている。
 一方、米軍統合参謀本部史(73~76年)は、ニクソン政権が73年2月の通達に基づき太平洋の兵力を再検討、在沖海兵隊と在韓米陸軍の撤退を含む4案を議論したと記している。国務省は77~78年度にかけ最大の削減案を支持、軍部は最少の削減を主張した。73年8月、大統領は「現状維持」を選んだ。統合参謀本部史は「沖縄返還で当初予想された部隊移転を強いられることにはならなかった」と振り返っている。(島袋良太)
なお、記事写真には、公文書の文面が掲載されている。その箇所を文字おこししておく。
1973~76年に米政府がテニアンに米軍基地を整備することを検討していた計画案の文書

(d) The base development plan for Tenian includes reactivation and improvement of an airfield on the middle part of the island; restoration of the harbor; development of a port facility and a logistics complex; and establishment of a Joint Service maneuver and training area.(以上、記事写真では緑色のマーカーで下線が引かれている) When fully developed, this military complex would be capable of supporting Air Force strategic, tactical and theater airlift squadrons; an Army depot supply and maintenance unit, a NIKE artillery defense battery, and a Special Forces unit; a Navy ASW patrol squadron; and (以下、緑色のマーカーで下線が引かれている)USMC ground forces up to MAF size.

沖縄の復帰時に沖縄からの米軍移転が検討されていたことを記す米軍統合参謀本部史

Okinawa's reversion to Japan had not compelled the relocations that they originally anticipated. Apparently, for the next few years, Tokyo was willing to accept current US force levels on Okinawa.(以上、記事写真では緑色のマーカーで下線が引かれている) Second, no significant base denials had occurred in the western Pacific. Third, the military budget had grown tighter. In February 1975 Deputy Secretary Clements approved their recommendations about Tinian.

琉球新報の怒りは非常にもっともだ。

<社説>モンデール氏証言 米は辺野古見直し唱えよ - 琉球新報 - 沖縄の新聞、地域のニュース(2015年11月11日 06:02)

 米海兵隊の撤退や大幅削減の芽を、日本政府が摘んできたことがあらためて浮かび上がった。
 1993~96年に駐日米大使を務めたウォルター・モンデール氏が本紙インタビューに応じた。96年4月に橋本龍太郎首相との共同記者会見で普天間飛行場の返還合意を表明した人物だが、インタビューで移設先の選定を振り返り「われわれは沖縄だとは言っていない」と語った。
 同氏は「沖縄も候補の一つ」と述べた上で「基地をどこに配置するかを決めるのは日本政府でなければならない」と付け加えた。
 返還合意の際に付した県内移設の条件は日本側の要望に沿ったものであることを示唆した証言だ。同氏が2004年に米国務省外郭団体のインタビューで語った内容と照合すると、さらにはっきりする。
 95年の米兵による少女乱暴事件に関し、こう述懐している。「(事件から)数日のうちに米軍は沖縄から撤退すべきか、最低でも駐留を大幅に減らすかといった議論に発展した」が、「彼ら(日本側)はわれわれが沖縄を追い出されることを望んでいなかった」
 日本政府の意向で県外・国外移設の大きな機会を逸したといっても過言ではない。沖縄の犠牲を黙認するどころか、負担が劇的に軽減する機運を水面下でかき消していたとなれば、国民への背信にほかならない。犯罪的でさえある。
 海兵隊は米統治下にあった50~60年代、本土での反対運動を背景に沖縄に移転してきた。復帰直後の70年代前半には、米政府内で在沖海兵隊の撤退や大幅削減が検討されながら日本政府がこれに反対したことも分かっている。
 軍事的必然性ではなく、政治的理由から沖縄に負担が強いられていく構図は、辺野古の新基地建設問題につながる。モンデール氏は「日本政府が別の場所に決めれば米政府は受け入れるだろう」との見解を示した。安倍政権が移設作業を強行する非民主的な姿勢を改めることがまずは必要だ。
 ただ米国も当事者であることを忘れてはならない。合意から19年も返還が実現していないのは、移設計画の混迷を見ながら「日本の国内問題」として距離を置いてきた米側の責任も大きい。民意に反した基地建設やそれに基づく安全保障の在り方に対し、日本に再考を促すことこそが世界のリーダーを自任する超大国の最低限の義務であるはずだ。

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次は、安倍首相が報道の自由を国会で否定した、という話。
政府、政治家が、メディアに圧力をかけるのは当然だとのこと。

まあ、たいしたニュースにすらならなくなったという情勢が一番恐ろしい。

首相「事実まげない報道か確認 国会議員が議論は当然」 NHKニュース(11月10日 20時18分)

安倍総理大臣は、衆議院予算委員会の閉会中審査で、NHKの報道番組「クローズアップ現代追跡”出家詐欺”」など2つの番組を巡り、自民党の情報通信戦略調査会がNHKの経営幹部から事情聴取したことについて、「放送法第4条が求める事実をまげない報道だったかを確認したもので、議論するのは至極当然のことだ」と述べました。
衆議院予算委員会の閉会中審査で、維新の党の今井幹事長は、NHKの報道番組「クローズアップ現代追跡”出家詐欺”」など2つの番組を審議していたBPO=放送倫理・番組向上機構の委員会が、総務大臣がNHKに対し放送法を根拠に厳重注意をしたことは「極めて遺憾である」などと指摘したことや、自民党の情報通信戦略調査会がNHKの経営幹部から事情聴取したことを「政権党による圧力そのもの」などと指摘したことについて、「政権与党として、真摯(しんし)に受け止めるべきではないか」とただしました。
これに対して安倍総理大臣は、「法規に違反しているのだから、法的に責任を持つ総務省が対応するのは当然のことだ」と述べました。
また、安倍総理大臣は、「自民党が放送事業者に対して行ったヒアリングは、放送法第4条が求める、事実をまげない報道であったかを確認したものだと思う。国会で、NHKの予算が正しく使えているかどうかを責任を持って議論して、予算を承認しなければならないという責任がある。その責任がある国会議員が、事実をまげているかどうかを議論するというのは、至極当然のことだろうと思う」と述べました。
前回の記事でクリップした記事の通り、安倍内閣の支持率は上昇して50%近い訳で。闇はどんどんと深まっている。

自民党も当然のごとく、メディアへの介入を正当化しているらしい。
まあ、同じことを民主党政権がやったら鬼の首を取ったように「報道の自由の侵害」と大批判するんだろう。

「権力のおごりだ」 放送業界、自民党の反論に困惑と反発 : 47トピックス - 47NEWS(よんななニュース)(2015/11/10 10:13)

 放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送倫理検証委員会が総務省や自民党を批判した意見書に対し、政府、自民から反論が相次いだ9日、放送業界には困惑が広がり、識者からは「まさに権力のおごりだ」と批判する声も上がった。

 「放送法は表現の自由のためにあるのか、それとも行政によるかせなのか」―。自民党が今後も放送局幹部を呼んで説明を聴く可能性を示し、ある放送関係者は、放送法の解釈をめぐる対立の深刻化を嘆いた。

 立教大の 砂川浩慶 (すなかわ・ひろよし) 准教授(メディア論)によれば、放送法が放送による表現の自由を保護しているとの解釈は研究者の定説だという。「自民の行為は表現の自由を侵しかねない。政権与党が個別の番組で放送局幹部を呼びつけるなんてことは、民主主義が成熟した国ではあり得ない」と非難する。

 政治家が個別の番組に異議を申し立てる事例は増えている。放送局関係者はこう言ってため息をついた。「選挙がらみの思惑が見え見えだ。政権党の議員には、自分の胸に手を当てて考えてほしい」
(共同通信)

ちょっと違うけど似ている話で、こんなものも。

非公開のはずが… 韓日首脳の発言 日本で相次ぎ報道 (聯合ニュース) - Yahoo!ニュース(11月10日(火)17時8分配信)

【東京聯合ニュース】韓国と日本の双方が非公開とすることで合意したとされる首脳会談の少人数会合での発言内容が相次いで日本のメディアで報じられている。韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領と安倍晋三首相は会談の前半、約1時間にわたり外相らを含めた少人数会合を行った。
 読売新聞は10日付の記事で、安倍首相が旧日本軍の慰安婦問題をめぐり、ソウルの日本大使館前に設置されている少女像を撤去するよう求めたことなど、会合での発言を紹介した。また、安倍首相が冒頭、「日本国民が慰安婦問題で感じていることを率直に言わせてもらう。大統領も正直に話してもらっていいので、(話した内容は)口外しないことにしませんか」と話したと伝えた。
 日本経済新聞も7日、慰安婦問題の解決案として韓国側が求めている法的責任について、安倍首相が「できないことはできない」と拒否したと紹介するなど、会談での両首脳の発言を報道した。
 韓国政府は日本メディアの報道について、「事実と距離がある」と表明するにとどめるなど、消極的な対応をしている。日本政府が慰安婦問題をめぐり都合の良い内容をメディアに公開し、それが既成事実として受け止められる側面を無視できない状況となっている。
 東京都市大の李洪千(イ・ホンチョン)准教授は聯合ニュースに対し、「両国の首脳が非公開を条件として発言した内容が片方のメディアに報道されるのは信頼の問題だと思う」と指摘。「基本的な信頼が構築されないと韓日関係の回復が難しい状況で首脳同士が約束したことが守られなければ問題がある」と語った。
安倍政権が反日の韓国に「がつんと言ってやったぜ!」的アピールをリークしているんだろう。

自民党にせよ現政権にせよ、基本的に他人への配慮という発想がないと思える。専横というか、私物化というか。

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意気盛ん。

日本会議の改憲集会に、安倍首相がメッセージを送った。
衛藤晟一首相補佐官、下村博文・前文部科学相などの国会議員も参加したとのこと。

改憲派が大規模集会 日本会議主導、首相がメッセージ:朝日新聞デジタル(2015年11月11日05時00分)


「憲法改正の賛同者が445万人集まった」と集会主催者が述べたそうだが、たぶんこれ。
憲法改正を実現する1,000万人ネットワーク | 美しい日本の憲法をつくる国民の会

賛同署名について | 憲法改正を実現する1,000万人ネットワーク | 美しい日本の憲法をつくる国民の会

憲法改正には国会発議とともに、国民投票で過半数(約3,000万票以上)の賛成が必要となります。そのため、私たちは今、「美しい日本の憲法をつくる1,000万人賛同者(ネットワーク)」を全国に呼びかけています。美しい日本を大切な子供たちに伝えていくため、どうか皆さんご協力ください。
「美しい日本」という文言が笑える。

で、この署名運動、日本青年会議所(JC)が実働部隊を担っている。

日本青年会議所が改憲に向けて行う、学校への『出前授業』 | ハーバービジネスオンライン

JCは、企業や市民向けのいろいろなセミナーや集会を開いているが、そこでも署名運動や動因を展開しているらしい。以前見かけたのだけれど見つからない……。


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