« 2015年12月 | トップページ | 2016年2月 »

2016年1月の6件の記事

2016/01/28

今日のブクマあれこれ

お金払うから1位にして 「やらせランキング」実態は:朝日新聞デジタル(2016年1月28日10時44分)

アフィリエイトやランキングのサイトの運営者に様々な業者から「やらせ」の依頼が来るという話。

(日本アフィリエイト協議会によると、)日本語のアフィリエイトサイトは推計約500万あり、商品やサービスのランキングを掲載するサイトも目立つ。企業がお金を払ってまで1位になりたがるのは「1位と2位では販売効果が5倍以上違う」(広告会社)ほど、商品の注目度に差が出るからだ。
とのこと。 それに伴って、訴訟も起きているそうだ。
 裁判も起きている。関西のリフォーム会社は昨年9月、ランキング最下位にされ仕事が減ったとして、ランキングサイト運営にかかわったとされる会社を相手取り1100万円の損害賠償などを求め提訴した。訴状によると、リフォーム会社を比べるサイトでライバルが有名企業を抑え1位に君臨。一方、訴えた会社は「品質」や「アフターサービス」などが最低と評され28社中最下位になっていた。

 同社の社長は「お客さんから『アフターサービス悪いんやて?』ときかれてサイトの存在を知った。『2倍の面積を見積もられた』などと事実無根の口コミを書かれた不自然なランキングサイトがほかにもあり、誰かがお金を払って作らせたのではないか」と疑う。被告会社の代理人弁護士は「サイト運営者の指示で一部作業をしただけで、ランキングは作成していない」と争う姿勢だ。

前述の「やらせ」も含めて、ゲームの舞台と構造が与えられると、次々とプレイヤーが参入して、戦略が発展するという話だなあ…と。プレイヤーの戦略と利得の構造が多層的に積み重なっているのが興味をそそられる。

スピードラーニングをネタにして稼ぐ手法が紹介されていて、これもなかなか味わい深い。

 「知名度の高さ」が狙われるケースもある。CMでおなじみの英語教材「スピードラーニング」は、複数のサイトで「口コミはうそだ」などとこき下ろされる被害に遭った。そうしたサイトの多くは、別の教材を勧める。販売会社の「エスプリライン」(埼玉県川越市)の担当者は「検索で引っかかりやすい商品がターゲットにされている」。今後、悪質なサイトの提訴も予定している。
で、「スピードラーニング」で検索を掛けてみたら、確かにたくさんその種のサイトやブログが見つかる。面白いほどだ。
しかもそれぞれが割と読ませる。すごく「英語に頑張ってます!」「本気で調べました」感が出ている。アフィサイト同士で本気度とコスト投入度の競争、インフレが起きている。この英語教材アフィというニッチだけで、これだけの人たちが競い合っている。

その様がなんとなく鯨骨生物群集を思わせて何とも味わい深いのである。
やはり経済は生態系に似ているんだなあ…としみじみする。

******
血税1兆円をドブに捨てた「住基ネット」〜元祖マイナンバー、あれはいったい何だったのか? 【怒りのレポート】 | 賢者の知恵 | 現代ビジネス+[講談社](2016年01月28日(木) 週刊現代)

カードの普及率は、わずか20人に1人。大半の人が使い道さえ知らないまま、住基ネットがフェードアウトする。ここで責任のありかを明らかにしておかなければ、マイナンバーも同じ道をたどる。
ということで、役所の情報システムは新手の公共工事、無駄で不効率で失敗だらけで、政官財の癒着と天下りの温床だという話。

まあその議論の大筋には取り立てて異論はない。ただ、

高市早苗総務大臣は、昨年末の会見で、住基ネットがもたらしていた経済効果を「年間510億円」と答えた。
だが、せいぜい身分証程度の使い道しかない住基カードが、それほどの経済効果を毎年コンスタントに生んでいたかどうかには疑問符が付く。またそもそも、13年間で計6630億円の経済効果が本当にあったとしても、これまでの1兆円の浪費を考えれば大赤字だ。
というところで、「経済効果」と言われているけれど、その言葉の使い方はちょっと曖昧だ。

たぶん、高市大臣の元ネタは総務省の「住民基本台帳ネットワークシステムの費用対効果」(魚拓)で、これを見ると、事務手続きや住民の機会費用等の節約額が510億円だと言っている。
その計算はかなり怪しいけれど、とりあえず説明の筋は付いている。たぶん誰かが思いついて、誰かに適当に計算させたんだろうなあ…。
とりあえず、こういうのは「経済効果」ではなくて官僚の作文通り「費用対効果」の方が用語は的確だと思います、マル。

*****
野々村元県議 何らかの発達障害か (2ページ目) - Togetterまとめ

私ももともと彼には滑稽さも腹立ちも感じなかった。ただ、痛々しかった。

ここで@bouengyo氏らが言うように、彼の奇態は彼の自然な反応なのかもしれないし、私が何となく思っていたように、何らかの防衛機制のパターンなのかもしれない。

ちょっと「ほう?」と思ったコメント。

野々村氏が発達障害なのかはしらないけど、社会を混乱させた人を発達障害呼ばわりして定型さんが自分とは違う種類の人間なのだと思いたいだけなのでは?
私自身については、そういうふうに安心したいというよりも、「他人事に思えない」という思いが下地にある。
つまり、一歩間違えば自分も彼と同じような醜態をさらしたり、彼と同じような手法で身を守ろうとするかもしれないという。それゆえに、痛ましいと思ってしまう。

| コメント (0) | トラックバック (0)

感情遅れと相貌失認症の人の記事をブクマ

「感情遅れ」のわたし - 接客業はつらいよ! かんどーのよもやま日記

発達障がいで通院しながら感情表現と人付き合いを学んでいるという話。
世間との意識のギャップについて、当事者の気づきが中心に書かれている。
記述が論理的で自分の感覚を相対化した形になっているので、わかりやすい。

この人はお涙頂戴的な部分が苦手なのかもしれない。何が悲しいのか、切ないのかが人とずれているというか分からないというか。他人への愛情や執着、つながりたいという気持ち、そして、誰かに自分を分かってほしい、自分に共感してほしいという気持ち。

相貌失認症が原因で寝込んでしまった話 - 接客業はつらいよ! かんどーのよもやま日記

顔を覚えられず、お客に失礼をしたりして苦しんだという話。
これも当事者の感覚が分かりやすく説明されている。

私の場合、顔は何となく記憶にあるけれど誰だったのかが出てこないということが多い。
そして、名前やプロフィールをよく他の人のものと混同して、呆れられたりする。割と困ってます。私もいろいろな人と会ったり、打ち合わせしたりしないといけない仕事なので、結構大変。予習復習、記憶に定着させたり適宜思い出したりする作業が欠かせない。

知り合いに人を覚えるのが得意な人がいてびっくりするのだけれど、その人からすると私の方こそ信じられないらしい。ダメな奴という烙印を押されています。
でも面白いのは、その人は地図や地理が苦手で、何度同じ道を通っても経路や周辺施設の関係を覚えられないのに、私は一度行けばその後何年経っても同じ場所にだいたい行けるというところ。場所を忘れていても風景で思い出すということもよくある。
それなのに、不思議なことに、私は忘れ物が多く、ものをどこに置いたかすぐに分からなくなり、そして目の前にあるものでも探し出せない。他方、地図を覚えられない、空間関係把握が苦手なはずのその知り合いには、そういうことが全くないらしい。
ヒトの認知特性って本当に複雑なんだなあ、と、こういうトラブルがあるたびに感心している。……いや、感心するより先に問題を改善しろとよく怒られるんですが。

| コメント (0) | トラックバック (0)

2016/01/27

人の生活能力を奪えば社会的費用が増大する

CNN.co.jp : デンマーク、難民の財産没収法を可決 欧州の強硬姿勢に拍車 - (1/2)(2016.01.27 Wed posted at 10:42 JST)

1.難民認定申請者から当局が現金や貴重品を没収して経費に充てることを認める法案を賛成多数で可決
2.採決では81人が賛成、27人が反対し、1人が棄権。
3.現金や所持品が1万デンマーク・クローネ(約17万円)を超す場合、当局が超過分を没収できる。

同様の規定はスイスとドイツにもあり、スイスでは資産を没収される難民が相次いでいるとのこと。

わずか17万円分の財産しか持たずに亡命先で自活することはほとんど不可能だろう。全く新しく生活基盤を作るためには多額の原資が必要になる。
デンマークの与党自由党は、この財産没収を、福祉や社会保障のためだとしているようだが、それは本末転倒になるだろう。つまり、この没収措置によって、かえって福祉や社会保障のコストを増やしてしまうことになる。

極度に大きな資産を持っている人から没収するのであればまだしも、わずか17万円しか残さないのであれば、一文無しの状態で路上に放置するに等しくなる。つまり、本当に徒手空拳で生活を立て直さねばならない状態の人を大量に国内に滞留させることになる。これがどのような社会不安を生むか。

自活して落ち着いた生活ができる環境を提供することが、結局はもっとも社会に負担を掛けない安上がりの方法なのである。

そしてまた、難民として流入した新たな人々が、貧困と生活苦によってその持つスキルや知識、創意工夫を十全に発揮できなくなれば、デンマーク経済はせっかくの成長機会を活用できずに終わるだろう。

*******
追記(2016年1月28日)

本件について次のような論評があった。

「世界1幸せな国」デンマークの本性 難民の現金や貴重品を没収する法案を可決(木村正人) - 個人 - Yahoo!ニュース(2016年1月28日 5時6分配信)

木村正人氏のプロフィールは次のようなものだそうだ。

在ロンドン国際ジャーナリスト(元産経新聞ロンドン支局長)。憲法改正(元慶応大学法科大学院非常勤講師)や国際政治、安全保障、欧州経済に詳しい。産経新聞大阪社会部・神戸支局で16年間、事件記者をした後、政治部・外信部のデスクも経験。2002~03年、米コロンビア大学東アジア研究所客員研究員。著書に『EU崩壊』『見えない世界戦争「サイバー戦」最新報告』(いずれも新潮新書)。
木村正人の記事一覧 - 個人 - Yahoo!ニュース
記事には参考になる情報も多いが、次の表現に引っかかった。
デンマークは「世界1幸せな国」という仮面を外して、イスラム系移民や難民に対して「最も冷たい国」という本性をさらけ出しました。
難民申請者の財産を没収する措置は実はスイスやドイツの南部バーデン・ビュルテンベルク州とバイエルン州でも導入されているそうです。世界幸福度ランキングで1位と3位の国が難民申請者の財産を没収するとは一体どういうことなのでしょう。これが「偽善」という仮面を剥ぎとった欧州の人道主義の素顔なのだと思います。
上で紹介した記事によれば、今回の措置にはデンマーク国内でも異論が多かったという。それは実際その通りなのだろう。このような政策が異論なく社会に受け入れられたとしたら、相当異質な社会状況が出現しているはずだろうからだ。
そのように賛否両論が渦巻く中で決まった一つの措置をもって「本性をさらけ出す」とか「人道主義の素顔」などと評するのは短絡的で、本質主義に堕していないだろうか。

どんな社会だって一枚岩ではないし、その中にある倫理や道徳、思想や文化は多様であり複雑であるはずだ。デンマークは今回確かに「もっとも冷たい国」(ただし日本を除く)に擬せられる措置を執ったかもしれない。しかし、それがデンマークという国や国民の「本性」だとは言えないし、況んや欧州共通の「人道主義の素顔」を見せたものだとは到底言うことはできない。

本質主義には、社会を「本性」や「素顔」などという言葉で解釈し、単純化した構図で満足するという思考力の吝嗇がつきまとう。たった一人の人間ですら「本性」や「素顔」などがあるのか、仮にあるとしても一体「素顔」がいくつあるのかなど、疑問はいくらでも出てくるのに、人間の集団である社会を「本性」などと呼べるシンプルな本質から語ることで何が明らかになるというのだろう。

そのような志向に囚われている限り、どれほど多くの見聞を深めようとも物事の本質には迫れないだろう。レンズが歪んでいれば、何枚写真を撮っても使い物になる画像は撮れないのである。

| コメント (0) | トラックバック (0)

2016/01/25

あれこれメモ

木村岳史の極言暴論! - 技術者不足への対策ですか。諦めてください。それが日本のためです:ITpro(2016/01/25)
木村氏は日経コンピュータの編集長らしい。確かに放言しまくりという感じの文章だけど、そうだろうなあ……という感じ。

ご存知の通り、システム開発の需要は景気などの影響を受けて大きく変動する。今のように需給が逼迫している時にかき集めた技術者の多くは、不況になり需要が大きく落ち込むとお払い箱になる。技術者を増やすという対策は、人でなしの所業である。
人間を使い捨てにするな、という非常に真っ当な主張。
少子化から「若者」=希少資源という議論が目立ちやすいが、そもそも、人間はみな唯一一回限りの人生を生きていて、その人生をすりつぶすような使い方をさせるのは悪だという観点の方が重要だと思う。日本軍で兵隊が1銭5厘で交換できる消耗品だと言われたエピソードを思い出す。
ITベンダーは日頃、顧客に向かっては「これからはITを活用したイノベーションが必要」とご宣託を語る。これはもう悪い冗談にしか思えない。自分たちはというと、そんな“お告げ”に自ら耳を傾けず、人海戦術の労働集約型産業からいつまでたっても“イノベーション”しようとしない。そして技術者が足らないとなると、「素人でもいいから、人をかき集めろ」となる。
まさに人月商売、IT業界の多重下請け構造の恐ろしさである。SIerをはじめとするITベンダーは人月商売にどっぷりとつかっているから、需要に対する技術者の頭数でしかビジネスを考えることができなくなっている。しかもSIerなど大手ITベンダーは、技術者不足だからといって正社員を増やす必要はない。業界の多重下請け構造により、外部の技術者を安く“調達”できるのである。

 さらに人月商売が始末に負えないのは、技術者不足だからといってもITベンダーは本質的には何も困らない点だ。……中略……。

 人月商売のITベンダーの場合、作るものは一品モノの情報システム。技術者不足で外部調達もままならないのなら、官公庁や金融機関などの上客の案件に技術者を回して、それ以外の客の案件は断ればよいだけだ。客は困るだろうが、知ったことでない。しかもSIerなど大手ベンダーは不景気になっても、下請けベンダーを切り内製率を上げれば、容易にしのぐことができる。

 まさに労働集約というローテク産業の特権。人月商売万歳、多重下請け構造さまさまである。

下請と職人を調整弁に使って上前を弾く商売っていうと、建設業界と構造がそっくりだが、建設業も商品と顧客の性質がこんな感じだなあ。市場環境が似ているからなのか、製品と技術の経済的特性が似ているからなのか。

で、このあと、この『暴論』は最大顧客の一つである官公庁批判に続くのだが、それもまあ、そうだよなあ……という印象。

*****
ヘイトスピーチ「法整備が必要」 国連担当者が日本視察:朝日新聞デジタル(2016年1月25日07時16分)

基本的に良い方向だと思うけど、今の国会だと「従軍慰安婦=性奴隷」と言えば「ヘイトスピーチだ!」とかいう法律ができてしまいそうで恐ろしい。
さらに怖いのは、その類の主張を「リベラル」(とか言われる人たち)がしていることなんだよね。

 国連少数者(マイノリティー)問題特別報告者を務めるリタ・イザックさんが初来日し、24日に東京・新宿のコリアンタウンなどで在日外国人らから、日本国内の少数者に対する差別やヘイトスピーチデモの現状などについて話を聞いた。イザックさんは「差別をなくすための法整備や指導者の取り組みが必要だ」との考えを明らかにした。

 イザックさんはハンガリー出身の弁護士で2011年に国連の特別報告者に就任した。人権問題の専門家として各国で調査し、各国の人権状況や政府の責任について国連総会や人権理事会に報告書を提出する。今回は非公式で訪日したが、年内にも日本政府が受け入れる形での公式訪問を希望している。

 この日は在日コリアンや在日外国人のイスラム教徒、被差別部落出身者らから話を聞き、ヘイトスピーチデモのビデオを見て、ヘイトスピーチに反対する市民らから話を聞いた。

 日本の現状については、差別やヘイトスピーチに対する法整備や、人権問題を扱う独立した機関の必要性に言及。「日本の市民にヘイトスピーチなどの差別をやめさせようと行動している人がいることはすばらしい。政府指導者も『差別は許されない』と明言するリーダーシップを示すべきだ」と語った。(編集委員・北野隆一)

「人権問題を扱う独立した機関」ってところが本質的に重要。今回の発言の最重要点だと思うけど、聞こえてないことにするんだろうなあ…。
あと「差別は許されない」というのは当たり前で、日本の政府指導者もそれを表面的には言っている。ただ、何が「差別」に当たるのかについての理解が決定的に誤っているだけで。

*****
大雪長崎:水族館広場ではペンギン13羽興奮気味 - 毎日新聞(2016年1月24日 19時47分(最終更新 1月25日 07時38分))

長崎市の長崎ペンギン水族館ってのが割と面白いらしい。長崎観光の候補地の一つにメモ。しかし当面行く予定はない。

*****
はてなブックマーク - ソマリアの海賊を壊滅させたのは『すしざんまい』の社長だったという、なんかスゴイかっこいい話に驚きの声 - Togetterまとめ(2016/01/21 08:20)

眉唾。

*****
(2) 5分でわかる近代神道Facebook(門屋 温·2016年1月23日)

門屋さんという方の解説。面白い。
以下、項目だけ上げておく。

(1)神社改め:由緒や社名の変更を強制した

(2)社格の制定:神社間に上下関係を導入。
   そもそも神社同士は無関係だったものが多かった。寺院はフランチャイズチェーンみたいな関係という表現は面白いなあ。

(3)神職の官制化:世襲制だったのを変更。
   士族の失業対策とか、祭式の伝統が断ち切られたとか。

(4)祭式の統一:にわか神主の大量発生→統一マニュアル化。
   確かに祝詞の上げ方やお辞儀の仕方はどこでも同じだなあ。以前はまちまちだったのだとか。

(5)神社の規格統一:神社のレイアウトを具体的に決めた。
   「上地令」→境内以外の社有地を没収、「制限図」→社殿や境内の規模や配置を統一。

(6)氏子制度の制定:「一村一社制」→神社のない地域をなくす。
   「「寺請制度」を神社に置き換えて、神社に戸籍管理等行政事務の一端を担わせようとした」のだそう。

いろいろ目から鱗が落ちて面白いのは言うまでもないが、漠然と感じていた「神聖なもの」への根幹が揺らいで自分にとってはなかなかショッキング。

おまけで、「伊勢神宮だって、近世の参詣案内を見れば今とはまったく異なる様相であった」とか「伊勢内宮の「神苑」と称している空き地にはびーっしり家が建っていて営業活動してた」とか言われると、非常に気になる。

解説書などを読みたいけれど、何がいいんだろうか。

*****
『ふなっしーに、くまもん、ご当地ゆるキャラの経済効果とは!?』経済アナリストの森永卓郎さんが登場!:垣花正 あなたとハッピー|AMラジオ 1242 ニッポン放送
2014年9月の記事みたい。
経済アナリストの森永卓郎氏の話ということで、

1.ふなっしー:これまでの経済効果がおよそ8000億円

2.ふなっしーの年収:

ふなっしー自体は...
「年収?梨2000トンぐらいなっし」と
答えているそう。

ちなみに、梨2000トンを円に換算すると、
およそ7億2000万円!
森永さん曰く、あながちこの数字は
間違っていないくらい儲かっていると
仰っていました!
とのこと。テキトー過ぎる……。ヨタ話程度の信頼性だよなあ。

3.くまモンの経済効果
2年間で熊本県にもたらした経済効果は1244億円
2013年12月に日本銀行熊本支店が試算。

とのこと。
「経済効果」って、算数の計算問題の答と同じで、計算方法はだいたい決まっているんだけど、計算のもとの数字をどうするかで答が全く変わってしまう。そしてそのもとの数字の根拠はかなり曖昧(適当)だったりする。
だから、誰が試算するかで、初めの数字の見積もりが変わるので、「経済効果」の数字もかなり変わったりする。
だから、「経済効果」の計算の答の数字だけが一人歩きするのは誤解を広げるばかりだと思うのだけど。

この8000億円という数字も、結局誰が計算しているのか、どんな計算をしたのかが全く分からないままになっている。

で、この8000億円という数字や年収7億円という話が、根拠抜きで他の芸能ニュースとかで使われている。

ふなっしー 経済効果8000億円、偽者まで現れる大人気の秘密とは!? | アサ芸プラス(2014年6月23日 9:59 AM)

何しろ、ふなっしーによる経済効果はおよそ8000憶円と言われ、連日のテレビ出演に加え、全国からイベントのオファーも殺到。昨年末にはCDデビューを果たしている。
ふなっしー主演ドラマ「全局最低視聴率」でわかった凋落現場 | アサ芸プラス( 2016年1月24日 5:57 PM)
「デビュー当時は腰が低かったのに、ふなっしーの『中の人』はブレイクしたことで人が変わったように尊大な態度になりましたね。年収7億円とも言われ、日夜シビアなギャラ交渉を繰り返しているので、やむなしかもしれませんが‥‥」
こうやって、テキトーな数字が「既成事実」になっていくのだなあ。

| コメント (0) | トラックバック (0)

2016/01/18

こんなふうに利用されるから知覧は世界記憶遺産になれない

「知覧研修」(陸上自衛隊 幹部候補生学校)魚拓リスト

このページは mod.go.jp 即ち防衛省・自衛隊の公式サイトにあり、かつ、陸自の幹部候補生学校の公式ページである。幹部候補生学校では、毎年、知覧の特攻平和会館で研修を行っているという。

この研修を続けている理由は、「特攻隊員の自己犠牲を伴う献身の精神は、「質実剛健にして清廉高潔」たる校風に酷似した気風で涵養されたであろう事に鑑み」たのだそうだ。
このページによれば、特攻隊と特攻隊員を評して曰く、
「散華された特攻勇士の魂魄の息吹」とか、
「大儀に殉ずる潔さと強さと勇気」とか、
「私欲や汚れがなく、清らかで気高いもの」とか
「崇高なもの、至誠至純なもの、美しく気高いもの」なのだという。

特攻隊員を理想化し、「武人」の鑑として学べというわけである。

このような、悲劇の中の美談という扱いこそ、歴史の平板化と戯画化の最たるものであり、単純な英雄譚の中に歴史を回収する愚挙なのだが、知覧の特攻平和会館は、まさにその格好の素材として利用されているのである。
実際には、特攻隊員の遺書や他の証言などには、「武人」とはほど遠い苦悩し逡巡する特攻隊員の姿や、戦争や指導者への批判が書かれているものもある。特攻隊員が志願制とは自発性とはほど遠い事実上の強制だったという話もあるし、そもそも当時の若い世代に「自分たちはどうせ死ぬものだ」という意識が充満していたことを伺わせる証言はもっとたくさんある。特攻平和会館に残されている遺書や写真などは、その全体状況の表層のごく一部を切り取ったものに過ぎない。

さらに問題なのは、このヒロイズムと「武人」精神とを強調する幹部候補生学校の姿勢からは、この戦争と特攻作戦への反省が一切見られないことである。軍の将来を担う幹部の養成学校が、特攻作戦の愚挙が兵に何を強いたのか、それが社会にどのような圧力を生んだのかを一切顧みることなく、自爆突撃の命令に従順だった兵らを「気高いもの」と美化し、その「大義に殉ずる潔さと強さと勇気」を称揚するだけだとすれば、そのような教育を受けた幹部らが部下をどのように扱うようになるか、社会に何を要求するようになるかは、火を見るよりも明らかであろう。

おまけに、陸自の幹部候補生学校では、当時の戦争を「大東亜戦争」だと称しているらしい。自衛隊が、自らを大日本帝国と旧日本軍とを受け継ぐものだと認識していることの証拠であろう。
知覧研修の「基本的な考え方」に上がっている「正しい歴史認識をもつこと」という節から引いてみる。

 現在の学校の歴史教育は、史実、特に大東亜戦争に至った経緯や戦後の占領政策等を故意に削除するか、正しく伝えていない面が多く、隣国に過度に配慮した自虐的史観に覆われているため、多くの若者達が日本民族の伝統や文化に誇りを持ち難い状況を呈している。従って、日本人の伝統的美徳や倫理観が継承されずに腐朽し、愛国心すら希薄になってきているが、そうした影響を受けた若者達が、幹部候補生学校に入校していることは現実として認識しなければならない。残念なことであるが、義務教育等では、平和教育という名のもとで、或いは一部のメディアや評論家達が、沖縄戦等での特攻作戦、散華された英霊や生き残った特攻隊員を誹謗中傷する言動や報道がいまだになされ、こうした影響を受け疑問を抱く候補生が少なからずいることを承知しておかなければならないし、また、本研修間にそうした質問が投げ掛けられることを予期しなければならない。この種質問に対して、論理的で公正な説明がなされなくてはならないが、そのためには、知覧研修担当者は、当時の世界情勢及び知覧を含む特攻作戦に関する文献・資料を熟読して正しい歴史認識を持つ必要がある。また、回答に当たっては、憂国の至情に燃えて散華された特攻勇士が、平和な日本再建への先駆けとなったという事実は強調されるべきであり、彼等は、同じ武人として我々の大先輩に当たるとの矜持を候補生に扶植する着意が重要である。
典型的な右翼的歴史修正主義の塊であるが、これが自衛隊の公式サイトに掲載されている、幹部候補生学校の公式見解なのである。

自衛隊から田母神氏などの絶望的な人材が次々と排出(誤記ではない)されるのは、実にその制度的・組織的必然によるものであって、決して彼らはたまたま出現した外れ値のようなものではないということなのであろう。

そして、知覧の遺書群がこのようなものに好都合な存在であり続ける限り、それは決して世界史的な意義を持つものにはなりえないし、その歴史的価値を評価されることもないであろう。単なるお涙頂戴式「愛国」プロパガンダのネタとして消化されるのみである。

***********************
追記(2016年3月7日)

幹部候補生学校の記述が削除されていたとのこと。

他が見つからないので産経の記事を挙げておく。まあ産経だからどこに誤りが隠れているか分からないけれど…。

「現在の教育は自虐史観」「愛国心すら希薄」陸自学校、公式HPに教官が記述  - 産経WEST(2016.1.29 17:44)

 陸上自衛隊の幹部候補生学校(福岡県久留米市)の公式ホームページに、現在の歴史教育について「隣国に過度に配慮した自虐的史観に覆われている」などとする担当教官の記述があったことが29日までに分かった。同校は27日に該当部分を削除した。

 防衛省は削除理由について「省の公式見解ではなく教官個人の見解であり、公式ホームページに掲載することは閲覧者の誤解を招く恐れがある」ためとしている。

 記述があったのは同校が伝統行事としている「知覧研修」を紹介するページ。太平洋戦争末期に特攻隊が出撃した鹿児島県南九州市の知覧飛行場跡地などで行われる研修に関連し「現在の学校の歴史教育は、史実、特に大東亜戦争に至った経緯や戦後の占領政策等を故意に削除するか、正しく伝えていない面が多く」などと書かれていた。

 「多くの若者たちが日本民族の伝統や文化に誇りを持ち難い状況を呈している」「愛国心すら希薄になってきている」と指摘し、こういった若者らが幹部候補生学校に入校していることを「認識しなければならない」とも強調していた。

 少なくとも数年前からホームページに掲載されていたとみられるが、外部からの問い合わせを受けて削除されたという。

 防衛省は「先の大戦に関する政府の認識については、昨年8月14日の(戦後70年)首相談話などで示されている通りだ」とコメントした。

本日時点で上記のリンク "http://www.mod.go.jp/gsdf/ocsh/tirankensyuu.html"をクリックすると、コンテンツが一切削除されたページになっている。ページのソースは次の通り。










てっきり問題箇所を一部だけ削ったのだと思っていたので、ちょっと驚いた。この反応はかえって杜撰というか、きちんと自分たちのメッセージを伝えようという意欲を持たず、「とにかく消せばいいんだろ」と感情的に反発しただけのように見えてしまう。

私自身は、知覧に行くこと自体はかまわないと思う、外形的には。つまり、軍の学校が過去の戦争について学ぶことは当然のことだし、それが真摯な反省に立ち、過去の過ちの大きさを知るためであれば、国の機関として知覧研修をする意義はあると思う。
しかし、おそらく、今回の削除は誤りを理解した反応ではないだろうし、そして知覧研修が継続するにしても今後は決してそれが公表されることはないだろうし、その右翼的な内容が改められることもないのだろう。

| コメント (2) | トラックバック (0)

2016/01/08

萌え絵のポルノ性についてのtogetterまとめがあった

とりあえずリンク先をメモしておく。

各種メディアに溢れ返る"萌えエロ絵"ないし"萌えポルノ"の悪質性 - Togetterまとめ

上で紹介されていた別のリンク。
上の「まとめ」の論調には対立していて、おまけに紹介者のツイートの文脈とはかなり異なる論説のように見えるのだが。

「性欲」を支配したい性嫌悪と「生殖」に囚われた性嫌悪について - messy|メッシー

「おっぱい募金」への反対運動を、「性欲を健全化し、生殖を管理したい」という「健全化」と「管理」の欲望の表れだとし、それはマイノリティーの差別迫害につながると批判している。ちょっと穿ちすぎというか藁人形論法っぽく見えるけれど。

*****
上の人は「萌え絵」を糖衣にくるまれた毒薬や「命名される前のセクハラ」にたとえたりしている。私も似た印象を持っていて、「萌え絵」は薄められた毒ガスというか、日本を薄く覆う大気汚染のようなもののように感じている。

ミンキーモモなどの時代には、まだ性的な眼差しは公然とは露出されていなかった。しかし今はそれがすっかり市民権を得て、その眼差しの対象となる女性ですら美意識やアイデンティティにそれを内面化するようになった。その表出の一つが「おっぱい募金」などの活動だと思うのだけれど。

こうした解釈とは別に、「おっぱい募金」を支持する立場の中には、性の自己決定=私の身体の処分は私が自由に行ってよいという考え方もある。なぜ性的サービスを売ってはいけないのかという観点につながる。他方、ヨーロッパには売春の合法化という動きがあり、それは性産業従事者の人権擁護というある種の緊急避難的な根拠がある。これらは相互に補完的でもあり対立的でもある主張を含んでいる。結論的には性的サービスの商品化を支持する論拠が相互に矛盾対立する主張を含んでいるのは興味深いことではある。

| コメント (0) | トラックバック (0)

« 2015年12月 | トップページ | 2016年2月 »