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2016/02/02

ヨーロッパの難民問題と子どもの行方不明問題の記事

とりあえずクリップのみ。

移民の子ども、1万人超が行方不明に ユーロポール 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News(2016年02月01日 07:51 発信地:ハーグ/オランダ)

【2月1日 AFP】欧州警察機構(ユーロポール、Europol)は1月31日、欧州に同伴者なしで到着した移民の子どものうち、過去1年半~2年の間に行方不明となった数が1万人以上に上ることを明らかにした。その多くが売春や奴隷化を目的とした人身売買の犠牲となっている恐れがあるという。

 英紙オブザーバー(Observer)が報じ、ユーロポールの広報部がAFPの取材に対し明らかにした。

 ユーロポールのブライアン・ドナルド(Brian Donald)参謀総長によると、こうした子どもたちは、欧州到着時に国家当局による登録手続きを終えた後、システム上から姿を消した。同氏は「われわれが調べている子どもは、1万人を超えると言っても過言でない」と述べ、イタリアだけで5000人が姿を消したと付け加えた。

「その全員が犯罪の犠牲になるわけではないだろう。一部は血縁者に引き渡された可能性がある。ただ、誰とどこで何をしているのか、把握できていないのだ」

 オブザーバー紙の報道によると、ユーロポールは、欧州連合(EU)に人を運ぶ密航業者と、移民を性的に搾取したり奴隷としたりする人身売買組織との結びつきを示す証拠を発見した。「ドイツとハンガリーには、移民危機に乗じた犯罪行為に関与したとして拘束された者が被収容者の大半を占める勾留施設が存在する」とドナルド氏は述べている。

 ドナルド氏は同紙に対し「登録の有無にかかわらず、われわれが扱っているのは27万人の子どもたちだ。その全てに同伴者がいないわけではないが、多くに同伴者がいないことを示す証拠がある」と述べ、1万人という数字は低く見積もったものだとも付け加えた。

 子ども支援の国際機関「セーブ・ザ・チルドレン(Save the Children)」のイタリア欧州プログラムのディレクター、ラファエラ・ミラノ(Raffaela Milano)氏は、「大人の同伴者なしで渡航する未成年者は、移民集団の中で最も狙われやすいグループだ」と指摘している。(c)AFP/Nicolas DELAUNAY

記事は慎重だが、これらの行方不明の子どもたちの中に人身売買組織に拉致された人がいたとする。
その子どもたちの中には、おそらく、生活支援や人身保護、甘言などに釣られて付いていった者もいたのではないか。人身売買組織の側も、子ども(未成年者)を拉致するに当たって、対象の全てを暴力的に捕まえたり狩ったりということはしないだろう。子どもたちの意志や抵抗の有無に関係なく、狩り出し、追い詰め、捕縛するというのは、いろいろと面倒が多すぎるからだ。おそらく、実際の拉致の現場では、非暴力的な、しばしば非常に親切で優しく、人の温かみを感じられる、思いやりに富んだ人物が現れ、子どもたちもその人を信頼し、安心して付いていくということが起こっているのではないか。そして、実際に、一定程度の庇護は与えているのだろう。
人さらいというものはそういうものだと、親などから良く聞かされたのを思い出す。

さて、こういう形で子どもを連れて行った場合、日本ではそういう連れて行き方は問題ないのだそうだ。少なくとも、そのように主張する政治家が日本にはたくさんおり、そうした政治家は与党の一員として多数派を形成しているのであるから、社会常識だとまでは言わなくても、そうした考えが社会的に容認されているとは言えるだろう。

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追記(2016年2月10日)

Fondriestさんから下記エントリにコメントをいただきました。
他人事ではない: 思いついたことをなんでも書いていくブログ

上記ニュースについて、「公共放送のニュースによれば彼らが登録の後連絡なしにさらに別地域に移動したりしてそこでまた登録したりする事によるデータ管理上の問題が多く、警察によれば人身売買等の犯罪の増加というのはみられないそうです」ということだそうです。ご教示ありがとうございます。


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