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2016年3月の10件の記事

2016/03/31

質が低い「アベノミクス」批判

安倍首相赤っ恥 クルーグマン教授が極秘会合の中身を暴露 | 日刊ゲンダイDIGITAL(2016年3月31日)

しかし安倍首相らは、教授の提言を聞きたいというよりも、消費増税の判断材料にするなど、政権にとって都合のいい話をつまみ食いしようとしている。クルーグマン教授は、話をつまみ食いされたくないので、自ら議事録を全文公開したのかもしれませんね
私も安倍政権には大反対だし、その経済政策も大部分反対だけれど、この記事は質が低い。

くだんの「議事録」は以下。

Paul KrugmanさんはTwitterを使っています: "What I said in Tokyo: https://t.co/5WgageyKOH Aftermath (no, I don't enjoy this sort of thing): https://t.co/MfV1HHxCTS"
クルーグマンが公開した「議事録」(Paul Krugman: Meeting with Japanese officials, 22/3/16)

誰かの和訳:ポール・クルーグマン 『私が東京で言ったこと』:niconicoffee - ブロマガ

この和訳にざっと目を通しただけだが、ゲンダイの記事も議事録の「つまみ食い」(トリミング)だと思う。

ゲンダイは

後半は政府側との討議になったが、「わざわざ米国から呼んでおいて、日本政府の質問はこの程度?」と思わざるを得ない次元の低い質問がやたら目立つ。
として質疑応答の内容を批判するのだが、上の「議事録」(和訳)を読む限り、安倍、菅、麻生の各氏の質問は悪いとは思えない。むしろ国際協調と拡張政策を重視する日本政府の認識が現れていて好印象だとすら言える。

ゲンダイはこう書いている。

例えば安倍首相は「難民のための住宅投資や教育投資は景気刺激になるのではないか」と質問。

 これに対し教授は「難民受け入れは、とてつもない社会的緊張をもたらすが、実のところ金額的には大したことはない」とやんわり否定。人道問題である難民を、経済的価値でしか見ていない安倍首相の底の浅さが透けて見える。

だがこの批判は難癖としか言い様がないものだ。

この応答はおおよそ以下の文脈でなされた。

クルーグマン:
1.深刻なEUの経済状況を改善するためにはドイツの積極的経済政策が必要だ。
2.だがドイツ(メルケル)は難民問題等でそれどころではなく、彼らには期待できない。
3.先進国経済の状況改善は日本とカナダに期待するしかない。

安倍:
1.ドイツの重要性は理解しており、積極的経済政策を取るよう説得したい。
2.彼らの現在の問題意識に重ねられる説得材料はないか。例えば難民支援など。

クルーグマン:
1.難民支援を経済刺激の面で評価すると、規模が小さすぎる。
2.逆に言えば、支出規模で見ても難民支援は十分手厚くできるはずなのだ。

という話なので、「人道問題である難民を、経済的価値でしか見ていない」と解釈するのは無理筋すぎる。

ゲンダイは

 また、菅官房長官は「商品価格の下落が発展途上国に大きな打撃となっている」と発言したが、教授は「商品価格ではなく、需要不足こそが問題だ」とこれまた否定した。
とも書いているのだが、これもまた奇妙な切り取り方をしている。

この文脈は、

菅:
1.資源価格低下が途上国経済に打撃を与えた。
2.これは世界経済にどんな影響をもたらすか。

クルーグマン:
1.これは世界経済には深刻な問題だ。
2.だが今回のテーマである先進国経済の問題の原因とは異なっている。(つまり先進国経済の問題は需要不足である。)

ということで、別に菅氏のビジョンを批判しているわけでもない。
日本経済を占う上で中国をはじめとする途上国経済の動向が気になるというのは理解できるし、クルーグマンはその面にあまり触れていなかったから尋ねるのももっともだ。強いて言えば、クルーグマンは、景気低迷の原因を海外要因のせいにせず、政治責任として積極財政を決断せよと釘を刺したと言えないこともない。けれども、菅氏がそのような責任回避の言質を取る意図を持ってこのような質問をしたと言い切ることはできないだろう。

******
私はむしろ、安倍、菅、麻生の発言の適切さに感心した、というか、正直な話もっとバカであってほしかったぐらいにちょっと危機感を覚えた。今の野党の誰がこのような水準の発言ができるだろうか。多岐にわたる政治課題にまたがって判断を迫られ多忙に過ごす閣僚が、概略的とは言え特定の専門的領域でそれなりに論点がかみ合った質問をするというのはなかなかできることではない。

実際のところは、閣僚の質問は事前に事務方から指示があったのではないかという気がする。限られた時間を生かし、的を射た質疑応答によって有用な観点を得るために、クルーグマンの講演内容を事前に予習し、質問内容を絞り込んでいたのではないだろうか。そうでないとクルーグマンにも失礼だし、彼からアメリカの政府筋に何と言われるか分からないし。自分が事務方なら、政治家に質問させるよりも、もっと深い知見を持つ官僚層に質問させたいぐらいである。

ともあれ、ゲンダイは安倍内閣の愚かさを強調したかったようだが、この議事録からそれを言うのは無理筋過ぎる。かえってゲンダイの愚かさが際立つ記事になってしまっている。そしてこのことが、「安倍政権を批判している連中はろくなものじゃない」というイメージ操作の格好の材料になることを危惧する。

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2016/03/29

卒業式の日の丸君が代と宗教性

「国歌吹奏の時、起立して敬意を示すのは万国の常識」「その万国ってどことどこよ?」 - 法華狼の日記

こちらのやりとりを見て思ったこと。

そういえば、慰安婦問題でも強制性を認めない人たちがいるなあ。

「マナーや習慣ならそれに従うべき」という論調もそうだけど、
1.自らの「常識」の根拠を微塵も疑わず、
2.「常識」の強制には説明責任は不要だとする一方、
3.非「常識」には「常識」派を納得させるだけの説明責任が必要だとする
主張には、何というか知的柔軟さの欠如を感じるという他はない。「普通」という表現の何と頻出することよ。
あ、ちなみに日の丸君が代反対論者はとっくにその論拠を示しているんだけどねえ。

ところで、日の丸君が代(とりわけ君が代は)は天皇教への帰依を試す踏み絵の一つなんだけど、下記のコメントは象徴的だなあ、と。

冠婚葬祭などの行事では、服装などに一定のルールが存在しますが、それは厳密には強制ではありません。ただ理由もなくそのルールを破ろうとする人はいないでしょう。逆に、何故礼服の着用を強制されなければならないのかなんて問われても大抵の人は困惑するだけです。
思想の自由は無論の事重要ですが、その表現をいついかなる時でも認める事は、少なくとも現時点では世界のどこであろうと不可能だと考えています。 例えば、キリスト教徒じゃなくても教会では、あるいはイスラム教徒でなくてもモスクにおいては、それぞれの儀礼とマナーを守らなければなりませんよね。
それから、このエントリへのはてブコメント
例えば基督教アンチが友達の基督教式の結婚式に参加して「全員御起立ください」「聖歌を斉唱」の時立たないとか歌わないとかどうよ。自分のマナー意識と行為が矛盾して無いか位は考えてみてもいいんじゃね?
これらの論者は、自分は儀式のマナーを取り上げただけで、宗教を取り上げたのは一例に過ぎない、他の例でもかまわないというんだろうけど、主張の適切な事例を考えた時に自然に想起されたのが宗教儀式だったというあたりが、日の丸君が代の本質を表しているんじゃなかろうか。 そしてもちろん、日の丸君が代問題は単なる儀式のマナー問題ではなく、強制と権力への服従、尊厳の蹂躙の問題であるわけなのだが、もちろん自らの宗教性を自覚しない、空気を呼吸するように神に帰依し、自らを無神論者だと信じて疑わないような人々にはその論理は理解できないわけで。

げに意識の陥穽とは恐るべきものであることよ。他山の石他山の石。

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学問の府の自殺:愚昧な大学の炎上アレルギー

バカの極みとしか言いようがない反応。

本学卒業生の未成年誘拐について | 2015年度 | トピックス・イベント情報 | 国立大学法人 千葉大学魚拓

掲載日:2016/3/28

 このたび,本学工学部の卒業生が,未成年誘拐の容疑で身柄拘束されましたことは,誠に遺憾であり,事件の被害者の方・ご家族のみなさまはもとより,世間のみなさまに多大なご迷惑とご心配をおかけしましたことを,心よりお詫び申し上げます。大変に申し訳ございませんでした。

 今後,このようなことがないよう学生への指導に努めてまいります。

 なお,当該者の処分については,卒業取り消しも含め,今後学内で検討していく予定になっております。

平成28年3月28日
千葉大学長 徳久剛史

声明には
事件の被害者の方・ご家族のみなさまはもとより,世間のみなさまに多大なご迷惑とご心配をおかけしましたことを,心よりお詫び申し上げます。
とあるが、主語の不在、「世間」や「ご迷惑とご心配」という語句の怪しさ、大学がどのような意味で責任を負っているのかについての説明の欠如など、本当にこれが知の殿堂たる大学の文章なのかと呆れる。さらには「卒業取り消し」という極端な処分案を、まだろくに学内審議も進んでいないであろう状況で表に出してしまう拙速さ。目を疑う愚かしさである。

当たり前のように批判コメントが多数。

はてなブックマーク - 本学卒業生の未成年誘拐について | 2015年度 | トピックス・イベント情報 | 国立大学法人 千葉大学

おそらく、はてブのコメントにあるように、大学にはクレームが殺到しているのだろうし、ネットには千葉大学を誹謗・中傷・嘲笑するコメントがあふれているのだろう。大学上層部と広報関係者が

炎上→早急な謝罪・引責・関係者処分→速やかな鎮火+評判向上

というネット上のリスクマネジメントの方程式を想起したのは理解できないわけではない。

けれども、あまりに過敏かつ無法な声明だったし、上記のリスクマネジメントについての理解の浅さも露呈してしまった。関係が薄弱過ぎる上に妥当性を欠いた処分をちらつかせれば、大慌てで「とりあえず謝らなくては」とうろたえているふうにしか見えない。所詮は経営トップが我が身の責任回避を最優先にすお役人体質。部外者にはそのように映っているはずだ。
理屈と正義のあり方については最も深い造詣を持っている機関であるはずの「大学」が見せたこの狼狽ぶりは、「大学といえども所詮この程度に過ぎない」という印象や、そうでなくても千葉大学という大学組織の底の浅さを示すことになってしまった。
それに、そもそも「千葉大学卒業生」だと報道されていなければ、たとえ犯人が卒業生であることを知ったとしても、果たしてこんな声明を出していただろうか。理非曲直ではなく、世間的に騒がれているかどうかを物差しとして自らの行動を決めるというのは、大学という組織の社会的価値を自ら毀損する自殺行為だという他はない。

そして一番気になるのが次の一文。

今後,このようなことがないよう学生への指導に努めてまいります。
もちろん、これはポーズに過ぎない。
大学当局に「指導に努める」強い意志もなければ、能力も権限もないのだから、これはとりあえず書いてみせた謝罪文の定型でしかない。非行学生が教師に書かされる「反省文」や、事件事故の加害者が弁護士に言われて書く謝罪文と同じようなものだ。
しかし、それでもなお、このように表明してしまうことで、大学組織には一定の「指導」の義務とその評価の責任が生じる。そしてこれは学生(と教職員)の自発性尊重や自由裁量の拡大ではなく、反省の強要と締め付けという方向に作用する。統制と世間的知への迎合のもとでは学問の発展はなく、創造的な人材も輩出できないから、これもまた大学の緩やかな自殺につながる。「常識」に安住しそれを疑うことすら知らない人材しか生めないのであれば、大学である必要はない。高等学校・専門学校で十分である。千葉大学は「大学」という看板を外して「千葉職号訓練校」に改組すればいいだろう。

余談だけど、千葉大学のこの反応は、また海外報道の「奇妙な日本」ネタになるんじゃなかろうか。

*****************
追記(2016年3月30日)

「さかのぼって処分することは困難」少女誘拐「卒業取り消し」問題で揺れる千葉大 - 弁護士ドットコム

千葉大学の「卒業取り消し」検討が波紋を広げているそうだ。そりゃそうだ。

「会見の後、本当にさかのぼって適用できるのか、内部で議論になりました。結論から言うと、現在は『さかのぼっての適用は困難』という見方に傾いています。法学の教授らから『法律的に難しい』という厳しい意見があったためです。対応を慎重に検討しなおしています」

現在、千葉大では、3月23日に卒業した男性が、4月になるまでは同大の学生と言えるのかどうかを調査しているそうだ。

「取り消しを前提にしているわけではありませんが、卒業しても3月の末日まで、大学になんらかの効力があるのではないかと考えられるためです」

さらに、取り消しの根拠についても、「容疑者がまだ逮捕されておらず、大学が当事者から話も聞いていないのに、何をもって、(処分を)一方的に決めるのか、という部分もあります。多角的に検討して、なるべく早めに方針を決めたいと考えています」と語った。

広報担当者は「現役の学生がこういうことをしていたというのはショック。本学だけでなく、社会的に見てもあまり例のない事件だと思うので、手探りで対応を考えている状態です」と話していた。

やはり経営陣の先走りだったようだ。関係者はどうしてこれほど慌ててしまったのかを自問すべきだろう。さらに言えば、なぜ大学として謝罪してしまったのかについても考えてほしい。

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2016/03/25

こりゃ学長もクビになるわ

京都府防衛協会青年部会のイベントに毎年参加し続けている。
京都府防衛協会 » 行事案内

2010年2月6日(土)「平和と防衛シンポジウム」
第一部 講演:青山繁晴氏「愛そう郷土、守ろう日本」
第二部 パネルディスカッション「留学生と考える国防意識」
    コーディネーター 村田晃嗣氏、コメンテーター 青山繁晴氏

2012年3月3日(土)「防衛シンポジウム」2012 in 京都
    「国を衛(まもる)」~今、まもるべきものとは!~
第一部 基調講演:火箱芳文氏「自衛隊の東日本大震災対処及び我が国の安全保障について」
第二部 パネルディスカッション
    コーディネーター 村田晃嗣氏
    パネリスト 火箱芳文氏・福山哲郎氏・佐藤正久氏、村田純一氏

2013年3月2日(土)「防衛シンポジウム」2013 in 京都
    領土を衛(まもる)~このままでいいのか日本の防衛~
第一部 基調講演:ベマ・ギャルボ氏「過去が物語る中国の覇権主義」
第二部 パネルディスカッション
    コーディネーター 村田晃嗣氏
    パネリスト ベマ・ギャルボ氏、宮本邦彦氏

2014年2月9日(日)「防衛シンポジウム」2014 in 京都
    語ろう!平和と安全 繋げよう!府民の防衛意識
第一部 基調講演:石破茂氏
第二部 パネルディスカッション「真実を見極める」
    コーディネーター 村田晃嗣氏
    パネリスト 石破茂氏、恵隆之介氏、鳴霞氏

2015年2月7日(土)「防衛シンポジウム」2015 in 京都
    語ろう!平和と安全 繋げよう!府民の防衛意識
第一部 基調講演:井上和彦氏「日本を取り巻く安全保障環境のいま」
第二部 パネルディスカッション「平和実現のための紛争抑止力について」
    コーディネーター 村田晃嗣氏
    パネリスト 井上和彦氏、宇土隆史氏、北神圭朗氏

2016年2月28日(日)「防衛シンポジウム」2016 in 京都
    ふるさとを~衛(まもる)~使命感と志、平安の都から
第一部 基調講演:小野寺五典氏「ふるさとを~衛(まもる)~」
第二部 パネルディスカッション「安全保障と平和と国論」
    コーディネーター 村田晃嗣氏
    パネリスト 小野寺五典氏、桜林美佐氏、京本和也氏、兼次映利加氏

とのこと。
しかし、見事にアレな人選ですなぁ。そのコーディネーターというね(苦笑)。
ここまで明瞭なら大学という建前からもちょっと都合が悪い。同大の教員諸氏はよく落としたものである。

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2016/03/23

技能実習生問題を取り上げたブルームバーグの記事

低賃金に逃げ出す技能実習生、「強制労働」と米報告書-爆買い無縁 - Bloomberg(野原良明、Ma Jie, 2016年2月23日 08:15 JST)

問題企業の経営者に取材してコメントを得ているのが貴重。ごく短く、一般論に限られてはいるけれども。JITCOや羽島商工会議所のコメントも得ている。

>転職できない制度、待遇に耐えかねシェルターに避難する人も
>政府は監視機関創設などの法案を国会提出、抜本解決には疑問の声

日本で3年働いてお金をため、中国でマイホームを建てる。2013年に来日した際、唐夕利 (トウ・ユウリ)さん(35)はそんな希望を抱いていた。しかし今は労働組合のシェルターに身を寄せる。派遣された会社の待遇に耐えかねて逃げて来たのだ。日本に来る中国人は爆買いする観光客ばかりではない。
  唐さんは中国東部の儀征市出身。シェルターのある岐阜県羽島市でインタビューに応じた。実習生になろうと3万元(約52万円)以上を中国の送り出し機関に払った。3年後には500万円程度を貯金して帰国できるという触れ込みだった。現在9歳になる娘を残して単身で来日し、タカラ繊維(香川県小豆郡)で約30人の中国人実習生と共に働き始めた。
  唐さんの説明によると、仕事は午前7時から午後8時半すぎまで昼休みを挟み13時間半、時給は9時間が香川県が定める最低賃金程度の700円で、残業と土曜勤務は400円だった。寮では1部屋を5人でシェアすることもあり、ボタン付けや糸くず取りの内職もした。こちらは時給ではなく単価の出来高払い。作業は午前2時ぐらいまで続くこともあったという。

  家賃や光熱費、福利厚生費、インターネット料金が天引きされ、直近の手取りは月14万円程度、儀征市時代に比べ給料は2倍になったが仕事量も2倍になったと唐さん。携帯電話を持つことは禁止され、一時帰国の際は預金通帳を会社に預けさせられたという。唐さんは「日本に来たことを本当に後悔しているし、友人にも勧めない。苦しんでほしくないから」と語った。唐さんによると、未払い賃金は350万円程度あるという。
  タカラ繊維の真砂吉弘常務は、唐さんの労働条件に関してはコメントを控えるとした上で、経営に外国人労働者は不可欠だと話す。日本人は募集しても集まらず、政府と企業には「考え方にねじれがある」と指摘。外国人を単純労働者として受け入れる制度を政府は作るべきだと主張する。実習生は賃金を得たくて日本側は人手不足を埋めたいという「利害関係だけが一致している」と話す。
  外国人技能実習制度は1993年に創設された。法務省によると、2012年末から15年6月末までに約20%増え、18万人以上が利用する。厚生労働省によると、農業、漁業、建設、食品製造、繊維などの分野の72職種で受け入れ、ソーセージや段ボール箱製造など単純労働もある。制度の本来の目的は技術普及を通じて国際貢献を図ることにあるが、政府や関係者への取材で見えてきたのは、実際には外国人を安価な労働力として使う抜け道となっている事実だ。

単純労働者

  厚労省は14年に実習実施機関に3918件の監督指導を行った。うち76%で労働基準法違反が認められたと企業名を明かさず発表。違反には最低賃金の半分近い時給約310円での就労や、月120時間の残業(労働基準法では原則最長月45時間)、安全措置が講じられていない機械などがあった。法務省入国管理局は14年中に241の受け入れ団体と企業に対して最大で5年間の受け入れ停止命令を出した。
  米国務省は15年の人身売買報告書で、実習制度の中で労働者が強制労働の状態を経験しているとし、借金による束縛、パスポートの押収、拘束といった実質的証拠があるにもかかわらず、日本政府は強制労働の被害者を把握していないと指摘した。同報告書によると、実習生の中には最高で1万ドル(約113万円)を支払って職を得て、辞めようとすると数千ドル相当が没収される契約で働く者もいるという。過剰な手数料や保証金、「罰則」の規定も報告されていると指摘した。
  国連薬物犯罪事務所によると、人身売買とは搾取を目的に強制的あるいは詐欺などの不正な手段によって人の身柄を獲得すること。また強制労働の被害者は借金によって束縛された移住者も含まれると国連は定めている。
  技能実習制度はほとんどの場合、日本の受け入れ団体と海外の送り出し団体が中間に入って日本で働きたい人を企業とマッチングしている。法務省によると、15年1月時点で国内受け入れ団体の数は1924で、企業は3万1320。

3年から5年へ

  批判の高まりを受けて政府は制度改正に乗り出している。国会に提出中の外国人技能実習適正実施法案では、実習生を不当に扱う受け入れ機関や企業を取り締まる新しい監視機関を創設することなどを盛り込んだ。実習生に対する人権侵害行為について禁止規定と罰則規定を設け、実習生への相談や情報提供も行う。受け入れ期間も3年から5年に延長する。
  制度見直しで政府有識者会議の座長を務めた独協大学法学部の多賀谷一照教授(67)は、移民政策を取っていない日本で移民問題は一種の「タブー」で、共生すべきだという主張があっても「庶民の大部分はそれは認めないでしょう」と話す。期間延長だけでは制度の悪用は減らないと指摘し、「人身売買的に使っているのをこれ以上平気でこのまま続けるのはそれは無理」と、監視機能強化の必要性を強調した。
  石破茂地方創生相は1月25日、ブルームバーグのインタビューで、現行制度は技能実習を志してきた人たちを劣悪な労働条件で働かせている部分も「相当ある」と述べ、移民政策を議論する前に「もっと技能実習生に対する処遇をきちんとしますという方が先」と述べた。
   技能実習制度を推進する国際研修協力機構(JITCO)は違反を取り締まる権限がないと総務部企画調整課の尾池昭課長は話す。JITCOの運営は受け入れ団体からの会費や厚労省の事業委託費で支えられていて、企業や団体の訪問調査は基本的には事前通告するという。現制度の問題点に関して尾池氏はコメントを控えた。

中国からシフト

  実習生の国籍は中国以外にも広がり始めている。法務省によれば、中国人技能実習生の数は12年12月末から15年の6月末までに約14%減り9万6120人となった。背景に中国での人件費の上昇がある。タカラ繊維の真砂氏によると、最低賃金で中国人を雇用するのが難しくなっているという。大量に押し寄せる安い輸入品との価格競争もあり、賃上げも難しいと語った。
   
  北京市の統計によると、14年の北京の平均月収は6463元(約11万1500円)だった。一方、14年度の日本の平均最低賃金で1日8時間労働で得られる月収は12万4800円ほど。加えて、12年末に第2次安倍政権が誕生して以来、円は対元で約20%下落しており、日本で稼いだお金が中国に持ち帰ると目減りする状況となっている。
  こうした背景から、ベトナム、フィリピンやインドネシアからの実習生が増えている。法務省の統計によると、技能実習生の国別内訳は12年末には中国が74%を占めていたのに、15年6月末には53%に減少。同じ期間にベトナムは11%から25%に増えた。
  電子部品の一部であるコネクターの自動組み立て機を製造するTSS(東京都大田区)では6人の実習生をベトナムから昨年初めて受け入れたと、経営企画室の荒川信行室長(35)は話す。現在は8人の中国人技能実習生もグループ会社である富山精研社(富山県下新川郡)とともに受け入れている。実習生は富山県の工場の生産ラインで働いている。

転職できない

  荒川氏によると、両社とも基本給、割り増し残業代、組合の管理費などを合わせ1人当たり月約20万円のコストをかけているという。とはいえ、3年間の期限のある従業員はたとえ有能であっても昇進させるのは難しいという。荒川氏は制度を「ある程度フレキシブルにしてほしい」と訴える。「高く払って意味があるのは中長期的にコミットできる人」であり、「3年しかいないならそんな投資はできない」という。
  他の近隣諸国の賃金も上昇すれば、安価な労働力を確保するのは難しくなると指摘するのは、全国中小企業団体中央会労働人材政策本部長の小林信氏(58)だ。制度改正の有識者会議のメンバーも務めた小林氏は、実習制度の拡充だけでは本質的な解決にはならないと指摘する。
  外国人技能実習生をサポートする指宿昭一弁護士は、期間が5年に延長されても自由に転職ができない点を問題視する。「時給300円でも、セクハラがあっても、黙って働け」という職場でも転職はできず、送り出した団体に多額の借金を抱える実習生は帰るに帰れない状況になるという。「日本の非正規労働者はひどい状況だと辞めていくが、技能実習生は動けない」と指摘。受け入れ側からすれば「やめない労働力が必要なんです」と話す。
  失踪する人もいる。法務省入国管理局によると、14年の失踪者数は4847人で、15年はそれを上回る見込みだという。14年は失踪者のうち60%以上が中国人だった。

シェルター

  新幹線・岐阜羽島駅の南口から徒歩数分。黒い外壁の3階建てビルに岐阜一般労働組合が実習生向けに提供するシェルターがある。1月中旬に訪れると、唐さんら中国人9人が生活していた。1階にはスーツケースがいくつも並んでいる。あたりはシャッターやカーテンの閉まった店舗が多い。駅北口の小さな塔は「HASHIMA せんいの街」とうたわれているが、地元の繊維産業は衰退を続けている

  張文坤(チョウ・ブンコン)さんがここに来てから数カ月。建設廃棄物処理などを業務とする野辺工業(栃木県下都賀郡)で働いていたときに、木材を粉砕する機械が誤作動し手を負傷した。3カ月の休養から復帰後、手の別の部分が痛み出したことを訴えると、会社は仕事を辞めるよう迫ったという。実習制度は「大失敗だ」「死んだも同然で無意味だ」と話した。
  張さんの元同僚3人も逃げた。そのうちの1人、林希俊 (リン・キシュン)さんは日本人同僚のいじめに苦しめられたという。その後、身元を隠して短期の仕事を複数した後に中国に戻った。中国の送り出し団体に6万元を支払って来日した林さんは、ほぼ文無しで帰国。大連近郊の町、瓦房店にいる林さんは電話取材に対し、「自分の夢はつぶされてしまった」「現実はずっと過酷だった」と話した。野辺工業はブルームバーグの取材依頼に応じなかった。
  厚労省労働基準局監督課の恩田基弘監察係長は、タカラ繊維と野辺工業を調査しているかどうかの問い合わせに対し、個別の案件の情報は開示しないと述べた。

共生

  労働人口が減り続ける中で、技能実習生を含む外国人労働者は羽島市の将来に不可欠だと羽島商工会議所の清水政男専務理事は言う。実習生を「労働力として見ているのは否定しませんし、否定できません」と清水氏。
  松井聡羽島市長も、自治体活性化のために外国人労働者を受け入れるべきだとの考えだ。繊維産業の海外との価格競争、製造業の空洞化といった地域経済の課題を克服するにはもっと労働力が必要で、女性や高齢者の活用だけでは追いつかないと、松井氏と清水氏は口をそろえる。松井氏は、グローバル社会で頑張る外国人が一カ所に固まるのではなく、日本人と「共生するようなコミュニティーにすることが必要」と語った。

一つ興味深いのは、この記事で出ているコメントの全てが、実習生=労働力という認識で一致していて、制度本来の趣旨であったはずの途上国技術支援・国際貢献というお題目が全く消えてしまっていることだ。政府や関係機関ですら、もはや本音を隠そうともしない段階にあることを象徴しているのだろう。

ちなみにブルームバーグなので、もちろん英文記事もある。英文だと、見出しが日本語記事よりも率直になっていて面白い。日本語記事だとニュアンスを柔らかくしてあって、誰に阿る必要があるのだろうと勘ぐってしまう。

How Japan Exploits Low-Paid Foreign Workers - Bloomberg Business(Yoshiaki Nohara Jie Ma, February 23, 2016 — 7:00 AM KST)

> Foreign-intern plan brought 180,000 workers for low-paid jobs
> Panel found widespread abuse, proposed changes in new bill

Tang Xili came to Japan in 2013, hoping to earn enough in three years to build a new home for her daughter. Instead, she ended up in a labor-union shelter, after leaving an employer she says owes her about 3.5 million yen ($31,000) in unpaid wages.
The 35-year-old from Yizheng City in China says she worked long hours, six days a week, was paid less than the minimum-wage rate for her overtime, and couldn,t change her employer because of the terms of her visa.

“I really regret coming to Japan,” she said at the shelter in Hashima, Gifu Prefecture in central Japan, where she is staying in an effort to get her back wages. “I won't recommend that my friends come here to suffer.”
Tang is among more than 180,000 foreign workers in Japan who gained employment permits as part of a government program to train people from developing nations with skills they could use back home. Instead, the plan became a way for some Japanese companies to circumvent the nation's strict foreign-labor rules and gain a supply of cheap workers, according to government documents and interviews with officials, employers and staff.
Tang's former employer, Takara Seni, is a textile-maker in Kagawa Prefecture in southern Japan. Managing director Yoshihiro Masago declined to discuss Tang's position, but said his company needs the overseas workers.
“We can't make it with Japanese alone,” he said in a phone interview. “We can't fill openings when we advertise them.”
Masago wants Prime Minister Shinzo Abe to create a proper immigration program for foreign workers to do low-paid and semi-skilled work. Abe, who just lost his economy minister over a graft scandal and is struggling to lift inflation from near zero, is unlikely to tackle that task.
“Abe's administration isn't pursuing an immigration policy,” said Kazuteru Tagaya, professor of law at Dokkyo University in Saitama Prefecture who chaired a panel of experts to overhaul the so-called Technical Intern Training Program. “It's a taboo because of the premise that Japan is racially homogeneous. A majority of the general public won't accept it.”

Extended Program

Instead, to counter Japan's shrinking workforce and high wages, Abe's administration plans to extend the intern system, a back door into the country's labor market that has seen increasing accusations of abuse. A bill in parliament aims to extend the program to five years from three and create a new watchdog to prevent exploitation of trainees.
The bill would require domestic agencies to obtain a permit, while the watchdog would review training plans for interns, keep track of companies using the program, and investigate potential abuses. The bill also aims to define what constitutes “human rights violations against trainees” and decide on penalties for such violations as well as helping interns with consultation and information.
Tagaya, 67, is concerned that, without proper oversight, an expanded program would lead to continued abuses that include some companies paying agencies to supply workers and in effect deducting the costs from the workers' wages. “We can no longer let it go rampant when it's being used for what appears to be human trafficking,” he said.
Some workers in the program “experience conditions of forced labor,” the U.S. Department of State said in its July 2015 Trafficking in Persons Report, which covers countries around the world. Japan has never identified a victim, “despite substantial evidence of trafficking indicators, including debt bondage, passport confiscation, and confinement,” the report said.
The U.S. report said some interns “pay up to $10,000 for jobs and are employed under contracts that mandate forfeiture of the equivalent of thousands of dollars if workers try to leave.” There were reports of excessive fees, deposits, and “punishment” contracts, the State Department said.
The United Nations Office on Drugs and Crime says human trafficking is the acquisition of people by improper means such as force, fraud or deception, with the aim of exploiting them, while the UN says forced labor can involve “migrants trapped in debt bondage.”
Documents from Japan's Labor Ministry, Justice Ministry and the government panel appointed to examine the program, cite cases of companies paying less than the minimum wage, demanding deposits from workers and confiscating passports and mobile phones.
“Current regulations don't work,” Tagaya said. “We have to tighten the legal framework.”
The number of interns has grown about 20 percent in the 2 1/2 years through June 2015, according to the Ministry of Justice.
“The reality is, a lot of those who come for training work under poor labor conditions rather than as real trainees,” Shigeru Ishiba, Japan's minister of regional revitalization, said in an interview on Jan. 25. “Before you talk about immigration policy, you first need to correct their treatment.”
The program, started in 1993, recruits trainees for 72 occupations in areas such as agriculture, fishing, construction, food processing and textiles. They erect scaffolding, stuff sausages and make cardboard boxes, among much else. In most cases, agencies in Japan and abroad match workers with companies. As of January 2015, 31,320 companies used the program, according to the Ministry of Justice.
Tang said she paid a recruiting agency in China more than 30,000 yuan ($4,600) to find a place for her after it promised she would come home with savings of 5 million yen ($44,000). She left her daughter, now 9, behind and joined some 30 Chinese trainees at Takara Seni.
On weekdays, they worked from 7 a.m. to 8:35 p.m. with an hour break, Tang said. Hourly pay was 700 yen for nine hours of the day during the week -- around the minimum-wage rate -- with overtime and Saturdays paid at 400 yen an hour, she said. In a dormitory with up to five to a room, workers had the chance to earn extra money doing piecework, sewing buttons and cleaning lint, sometimes till 2 a.m., she said.

Long Hours

Tang said she was earning about 140,000 yen a month after her employer subtracted rent, utilities, benefits and Internet service. While that's twice what she got in her hometown of Yizheng, it was also double the work hours. She said her boss banned her and colleagues from having a mobile phone and held their bankbooks when they visited home, preventing them from gaining access to their money.
Masago, the managing director, said it's getting harder to recruit Chinese workers with the minimum wage, but it's difficult to raise wages because of competition from cheap imported garments.
“They should be allowed to come as unskilled workers” as part of a proper immigration program, he said. “They come 100 percent for money. Japan lacks people. That's the only mutual interest.”
Japan's labor ministry investigated 3,918 companies with trainees and found 76 percent of them broke labor rules in 2014. Violations included an hourly pay of 310 yen per hour -- less than half the national average minimum wage -- 120 overtime hours in a month, compared with 45 allowed under the law, and the use of unsafe machinery. It didn't identify the companies.
In 2014, the Ministry of Justice banned 241 agencies and companies from accepting trainees for up to five years for violations.

Inspection Warning

The Japan International Training Cooperation Organization, which is partly funded by membership fees from recruiting agencies, often warns employers before inspecting them and has no authority to punish violations, according to Akira Oike, a manager in the organization's planning and coordination division. He declined to comment on abuse or exploitation of trainees.
With tales of hardship from former interns and rising wages in China, the number of Chinese trainees has fallen 14 percent to 96,120 during the two and a half years to June 2015, according to the Ministry of Justice.
In Beijing, average monthly pay was 6,463 yuan ($990) in 2014, compared with about 124,800 yen ($1,100) a month for an eight-hour day in Japan at the national average minimum wage. The yen's 21 percent plunge versus the yuan since Abe took office in late 2012 has cut the value of wages in Japan when repatriated to China.
That has led some Japanese employers to seek recruits in Vietnam, the Philippines and Indonesia.
TSS Co., a maker of industrial machinery, accepted six trainees from Vietnam last year for the first time. It employs eight Chinese women with its group firm Toyama Seikensha Co., according to Nobuyuki Arakawa, manager at TSS. They work on production lines in Toyama Prefecture in central Japan.
The two companies follow the rules and spend about 200,000 yen a month per trainee to cover base salary, overtime and agency fees, he said, adding that it's hard to promote interns because they will only be with the company until their three-year visa expires.
“We want to invest in people who are committed to stay medium-to-long term,” Arakawa, 35, said. “If they stay only for three years, we can't make that investment.”

Can't Change

While the proposed changes may extend that to five years, they won't allow trainees to change jobs freely.
“It's telling these people to shut up and work even if they get paid 300 yen an hour, even if they are sexually harassed,” said Shoichi Ibusuki, a Tokyo-based lawyer who supports troubled trainees. He said many can't leave because they borrowed money to pay agency fees to get the job. “If they can't recover at least their initial investment, all they have will be debt.”
Even so, many flee. In 2014, 4,847 trainees went missing -- almost two thirds of them Chinese -- and the 2015 total is expected to increase, according to the Ministry of Justice.
In January, Tang and eight other Chinese workers were staying in the shelter in a run-down part of Hashima, which calls itself “Textile Town.” Zhang Wenkun, 36, had been there for months. He worked at Nobe Kogyo, a construction-waste recycling firm in Tochigi Prefecture, north of Tokyo, and had his hand injured by a wood grinder. He said he received insurance payments while he was off work for three months recovering. But when he returned to work his hand began to hurt again and the company threw out his belongings and told him to quit, he said.

“The program is a big failure,” Zhang said, showing his scarred wrist. “It's dead and meaningless.”
Three of his former colleagues went missing from their jobs, said Zhang, who used to work in Dalian, China. One of them, Lin Xijun said he fled because his Japanese colleagues bullied him. He held temporary jobs hiding his identity in Japan, before making his way back to China, almost broke. He paid more than 60,000 yuan to an agency to come to Japan.
“They ruined my dream,” he said by phone from Wafangdian, a suburb of Dalian. “Reality turned out to be much more cruel.”
Nobe Kogyo, the company Zhang worked for, declined an interview request and wouldn't comment on the accusations.
Motohiro Onda, who works for the labor standards bureau at the labor ministry, wouldn't say whether there was an investigation into Takara Seni or Nobe Kogyo, because the bureau doesn't disclose information about individual cases.
Industry in Hashima, the town where Tang is staying at the shelter, has been hollowed out as overseas competition caused mills to shut down. If it is going to survive, Japan needs to change its attitude toward foreign workers, said Satoshi Matsui, Hashima's mayor.
“We need to have people willing to work hard with us in the global society,” Matsui, 64, said. “We need to make our community a place where those people can live with us, rather than huddling in their own group.”

これと同じ記事をジャパンタイムスも配信している。ただし見出しは変わっている。

Forced labor allegations, abuses continue to dog Japan's foreign trainee program | The Japan Times

で、この記事はなんと、ベトナム語に訳されているようだ。

Lao động giá rẻ nước ngoài và cuộc sống không như mơ tại Nhật - Thông báo tuyển dụng công chức, viên chức của các cơ quan nhà nước năm 2016

27/02/201
Lao động giá rẻ nước ngoài và cuộc sống không như mơ tại Nhật
Tang Xili (35 tuổi) từ Trung Quốc đến Nhật năm 2013, với mong muốn kiếm đủ tiền xây nhà cho con gái trong 3 năm, nhưng sau đó cô đã phải thất vọng.

Tang hiện sống trong một khu nhà của công đoàn lao động tại thành phố Hashima, cố gắng đòi 3,5 triệu yên (31.000 USD) tiền công chưa được trả. Cô cho biết đã phải làm việc nhiều giờ liền, 6 ngày một tuần với tiền công dưới mức lương tối thiểu. Cô cũng không thể thay đổi nơi làm việc do quy định trong visa.

Tang chỉ là một trong hơn 180.000 lao động nước ngoài tham gia một chương trình của Chính phủ Nhật. Chương trình này sẽ đào tạo nhân lực từ các quốc gia đang phát triển, trang bị cho họ những kỹ năng có thể dùng được khi về nước. Tuy nhiên, nó lại vô tình giúp cho một số công ty Nhật lách quy định về lao động nước ngoài và tận dụng được lượng lớn nhân công giá rẻ.

Chủ cũ của Tang – Toshihiro Masago – Giám đốc hãng dệt may Takara Seni đã từ chối bình luận trường hợp của cô. Ông chỉ cho biết công ty mình rất cần lao động nước ngoài. Ông hy vọng Thủ tướng Shinzo Abe sẽ tạo ra một chương trình nhập cư phù hợp cho lao động nước ngoài làm các công việc phổ thông lương thấp.

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Tang trong nơi ở dành cho các nhân viên học việc Trung Quốc tại Hashima. Ảnh:Bloomberg

Dù vậy, giới phân tích cho rằng việc này khó xảy ra. “Người Nhật rất coi trọng dân tộc và đa phần sẽ không chấp nhận điều này”, Kazuteru Tagaya – Giáo sư luật ở Đại học Dokkyo cho biết.

Để đối phó với việc lực lượng lao động co lại và chi phí nhân công tăng, Chính quyền ông Abe đã lên kế hoạch kéo dài chương trình thực tập. Một dự luật được trình lên Quốc hội sẽ tăng thời gian của chương trình từ 3 lên 5 năm, đồng thời thành lập một cơ quan giám sát nhằm bảo vệ quyền lợi của người tham gia.

Chương trình này gặp khá nhiều điều tiếng. Theo báo cáo về nạn buôn người, công bố tháng 7/2015 của Bộ Ngoại giao Mỹ, một số công nhân đã bị cưỡng ép lao động. Họ phải trả tới 10.000 USD để được nhận việc làm. Hợp đồng cũng quy định họ sẽ phải bồi thường hàng nghìn USD nếu bỏ việc.

Tài liệu của Bộ Lao động, Bộ Tư pháp Nhật Bản và cơ quan giám sát của Chính phủ cũng phát hiện ra những trường hợp công ty trả dưới lương tối thiểu, yêu cầu tiền đặt cọc từ phía người lao đông hay tịch thu hộ chiếu và điện thoại di động của họ.

Chương trình này bắt đầu từ năm 1993, tuyển dụng nhân công cho 72 ngành nghề như nông nghiệp, xây dựng, chế biến thực phẩm và may mặc. Thông thường, lao động sẽ được giới thiệu việc làm qua các công ty môi giới. Tang cho biết cô đã phải trả cho trung tâm tuyển dụng tại Trung Quốc 30.000 NDT (4.600 USD) để tìm một công việc phù hợp, với cam kết mang về nhà 44.000 USD.

Tang là một trong 30 nhân viên học nghề ở Takara Seni. Ngày thường, họ phải làm việc từ 7 giờ sáng đến 8h35 tối, 6 ngày một tuần, với mức lương xấp xỉ lương tối thiểu. Tang kiếm được khoảng 140.000 yên mỗi tháng sau khi người chủ trừ đi tiền nhà, điện nước và Internet. Cô và đồng nghiệp bị cấm dùng điện thoại di động. Sổ tiết kiệm cũng bị giữ lại mỗi khi về thăm nhà, khiến cô không thể sử dụng tiền của mình.

Năm 2014, Bộ Lao động Nhật điều tra hơn 3.900 công ty có nhân viên thực tập và phát hiện 76% số đó vi phạm luật lao động, như trả lương thấp (chỉ bằng nửa lương cơ bản), vượt thời gian làm thêm giờ hoặc sử dụng máy móc không an toàn.

Điều kiện làm việc cực khổ tại Nhật, cộng thêm tình trạng lương bổng được cải thiện ở Trung Quốc đã khiến lượng lao động Trung Quốc sang Nhật giảm mạnh. Kết quả là các công ty Nhật chuyển sang tìm kiếm nhân công đến từ Việt Nam, Philippines và Indonesia.

Năm ngoái, TSS – một công ty chuyên sản xuất máy móc công nghiệp, lần đầu tiên nhận 6 nhân công Việt Nam vào làm việc. Họ chi cho mỗi nhân công 200.000 yên mỗi tháng, đã bao gồm lương cơ bản, lương ngoài giờ và lệ phí môi giới.

Dù vậy, những người này rất khó có thể thăng tiến do họ chỉ làm việc với công ty cho tới khi visa hết hạn (3 năm). Kể cả được gia hạn lên 5 năm, những lao động này cũng không được tự do nhảy việc.

Zhang Wenkun (36 tuổi) từng làm việc ở Nobe Kogyo – một công ty tái chế chất thải xây dựng phía bắc Tokyo. Tay anh bị thương bởi máy nghiền gỗ và được nghỉ phép 3 tháng kèm khoản tiền bảo hiểm. Nhưng khi trở lại làm việc, vết thương tái phát, công ty đã sa thải và chuyển hết đồ đạc của anh ra ngoài.

Trên Bloomberg, Motohiro Onda – nhân viên phòng tiêu chuẩn lao động thuộc Bộ Lao động Nhật Bản không cho biết liệu những công ty như Takara Seni hay Nobe Kogyo có bị điều tra hay không, do quy định bảo mật thông tin.

Ngành công nghiệp ở Hashima đang gặp khó do cạnh tranh từ các doanh nghiệp nước ngoài, khiến nhiều nhà máy phải đóng cửa. Nếu tiếp tục hoạt động, Nhật Bản nhiều khả năng phải thay đổi thái độ với lao động nước ngoài. “Chúng ta phải khiến họ sẵn sàng làm việc chăm chỉ ở đây, giúp họ hòa đồng và có cuộc sống tốt đẹp, thay vì bị cô lập và phân biệt”, Satoshi Matsui – Thị trưởng thành phố này kết luận.

Theo: vnexpress.net

Các bài đã đăng

最後に。ブルームバーグのこの記事で感心するところは、記事中のキーワードにリンクが貼ってあり、そのリンクが関係省庁の制度紹介や関連文書につないであることだ。論文とかの参考文献リストみたいなものだが、便利だし、記事がどのように書かれたのかを推測できる。可能なら、リンクだけでなくて、ウェブページタイトルや文書名がポップアップ等で分かるようになっているといいなあ。リンクはよく切れてしまうので。ここにクリップした分にはリンクは含めなかったので、必要に応じて元記事を要参照。元記事が長く残っているといいのだけれど……。

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技能実習生への賃金不払い+労基署調査妨害→逮捕

時事通信ニュース:労基署が異例の逮捕=賃金未払いの社長ら-岐阜(2016/03/22-19:05)

 中国人技能実習生に賃金を適切に支払わず、労基署の調査も妨害したとして、岐阜労働基準監督署は22日、最低賃金法と労働基準法違反容疑で、縫製会社社長粟谷浩司(50)=岐阜県笠松町米野=、技能実習生受け入れ事務コンサルタント伊藤智文(50)=岐阜市中=両容疑者を逮捕した。同署によると、労基署が容疑者を逮捕するのは異例。
 逮捕容疑は、2014年12月~15年8月、中国人技能実習生の女性4人に最低賃金計約165万円と時間外手当計約310万円を支払わなかった上、虚偽の賃金台帳を提出するなど労基署の調査を妨害した疑い。(2016/03/22-19:05)
逮捕された社長の名前が読めない。技能実習生のコンサルって聞くだけで悪質そうなイメージになってしまう(苦笑)

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2016/03/07

備忘用のクリップ

「原発はコスト高い」 事故費用13兆円、大島教授が札幌で講演 | どうしんウェブ/電子版(社会)(2016/03/07 07:00、03/07 15:26 更新)

 東京電力福島第1原発事故から5年を迎えるのを前に、市民団体「泊原発の廃炉をめざす会」(札幌)が6日、立命館大の大島堅一教授を招いた講演会を札幌市内で開いた。

 原発のコストについての著書も多い大島教授は、今もなお収束しない原発事故の被害の大きさをあらためて示し「原発のコストは高い」と訴えた。

 約200人が参加した。大島教授は福島第1原発事故で発生した損害賠償や除染などにかかる費用が13兆円以上に上るとの試算を提示。その上で原発の立地自治体への交付金や技術開発費が国民の税金で賄われていることを説明し「国や電力会社が原発の費用を安いというのは、リスクやコストを国民に転嫁しているからだ」と指摘した。

 4月からの電力小売りの全面自由化についても「原発を保護したままの自由化は間違いだ」と強調。国が保護をやめれば「既存の電力会社と、再生可能エネルギーで発電する会社が競争し、変化が起きるかもしれない」と述べ、割高な原発は支持されないとの見方を示した。

というわけで、アマゾンでの検索結果 → Amazon.co.jp: 大島堅一: 本

損害賠償をいくら払ってもらっても、失われた時間や地域とのつながり、それまでに築いた経験や工夫などは二度と返ってこない。本当は「償う」ことなど決してできない。加害ということの重さを改めて考えてしまう。

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サービス残業は会社が万引きしてるのと同じ

サービス残業で未払い 昨年度142億円余に NHKニュース(3月7日 4時06分)

従業員にいわゆる「サービス残業」をさせたとして、労働基準監督署の指導を受け、100万円以上の残業代を支払った企業は、昨年度、全国でおよそ1300社になり対象になった従業員は過去最も多い20万人余りに上りました。
厚生労働省によりますと、残業代や休日出勤の割増賃金を従業員に支払わず、「サービス残業」をさせたとして、労働基準監督署の指導を受け、100万円以上の残業代を支払った企業は、昨年度、1329社に上りました。
前の年に比べて88社減りましたが、大手企業が労務管理システムの不備で残業代の一部を一律に支払っていないケースがあったことなどから、対象になった従業員は20万3507人と調査を始めた平成14年以降で最も多くなりました。
未払いとなっていた残業代は合わせて142億4576万円に上り、なかには14億円余りの残業代を支払っていなかった企業もありました。
厚生労働省は「残業代の未払いはあってはならないことで、指導を徹底していきたい」としています。
要するに、この142億円は氷山の一角に過ぎないということですね。

給与・賃金は労働者にとっての売上であり、労働というサービスの料金であるわけです。

会社の売上を横領されたり店の商品を万引きされたりして怒らない経営幹部はいないと思うんだけど、労働サービスへの代金未払いは平気でやるわけですよ。
経営哲学とか偉そうに語る暇があるなら、まずは小学生でも知ってる「万引きしちゃダメ」というルールを守ってもらいたいものです。

それと、サービス残業は代金未払いなので、きちんと請求しましょう。お客さんに請求書出すのは正しい商行為ですから。

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「五十六神話」と鹿屋航空基地史料館

戦争を語るブログ : 映画『聨合艦隊司令長官山本五十六』

「五十六神話」→「日独同盟に反対し陸軍と対立、アメリカとの開戦を望まぬまま国のため戦った悲劇の軍人」

「(山本が身を賭して反対した)三国同盟に日本が参加したから米国は敵対した」
「大使館の不手際で通達が遅れたせいで真珠湾奇襲はだまし討ちとなり、アメリカ人を本気で怒らせ、早期講和の目論見が挫折した」

二点とも、ちょっと調べれば簡単にわかる道理だから、ネット右翼以外の御仁が大真面目に主張するとも思えない。
いや、鹿屋航空基地史料館の展示が正にそんな感じです。

ああ、海自がネット右翼の一員かもしれません、確かに。

以前、
こんなふうに利用されるから知覧は世界記憶遺産になれない: 思いついたことをなんでも書いていくブログ
というエントリで、陸自の幹部候補生学校が香ばしすぎる件を話題にしましたが、海自も似たり寄ったりだという…。


自衛隊がこんなていたらくだから、余計に9条改憲に賛成できないわけですよ。旧軍と同じように愚かで危険な武装組織が跋扈する社会なんて怖すぎて。改憲したいのなら、まずは自衛隊が徹底した旧体制批判のもとに自己規定する組織にしてから話を出してもらいたいものです。

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2016/03/04

功利主義の罠かね

はてなブックマーク - この国は何も学んでいない 東京大学名誉教授 畑村洋太郎氏(元政府事故調査委員長) :日本経済新聞(2016/3/2付日本経済新聞 朝刊)

 ――福島第1原発事故は天災だったのか、人災だったのか。

 「現象をきちんとみれば人災そのもの。天災だと、本来見なければいけないものをわざとみないで通ってきたのを正当化する言葉のようにみえるので、おかしい」

 「人災という言葉は使った瞬間に誰かが悪いというところに入り込んでしまうが、我々も当事者だ。日本の社会が事故が起こる脈絡をずっと蓄積しているのを放置し、電気を使いたいだけ使う利便性を享受しながら、…
この記事は会員限定です。電子版に登録すると続きをお読みいただけます。

ここについた以下のようなコメントについて。
同意なんだけど、原子力規制委員会が「これからも事故は起きる」と宣言したら世論から袋叩きにあうんじゃないかな。ことこの件については、冷静な判断ができない空気が支配している気がする

失敗学の先生は本質を分かっている。“数量的なリスクをきちんととらえていない人が多い”ことに尽きるんじゃないのかね。だから震災前には事故防止対策を軽視するし、事故後も放射線リスクを妥当に判断できない。

しばしば原発推進派・容認派の立場から出てくる声として、原発反対派(や世論・マスコミ)が極端な安全要求圧力をかけ続けてきたことが、原発の事故隠しや「絶対安全です、事故は起こるはずがない」という強弁を生んできたのだというものがある。
いかなる不安材料も、どんな小さなミスでも認めないという立場に頑固にこだわり、リスクという概念を拒絶する人たちが相手だと、トラブルや失敗があり得るという前提を取れなくなるし、コストベネフィットから見ると過剰な安全性追求をやらなければならなくなって、危険回避のためのシステムが膨大になり複雑化して余計に制御が難しくなる。さらに、組織も責任回避体質が広がって、誰が責任者なのか分からない、迅速な危機対応もできない組織になってしまう。結局、原発反対派の過激な感情的反応と無理解、妥協のない圧力とに対応させられてきた結果が現在の原発の問題を引き起こしている。こういう筋の考え方だ。
この考え方からすると、日本の社会は反原発ヒステリーが根強く存在していて、そのために、原発の是非に関する「冷静な判断ができない」。科学者や一部の政治家などがいくら理を説いても、その道理は決して聞かれることはない。このため「(本質的には)事故は防げない、だからこそ事故が起きた時にどうするか、事故の潜在的損害をどう評価するかについての合意形成が必要なのだ」という真っ当な問題提起は決して顧みられないばかりか、「世論から袋だたきに遭う」ということになる。

私はこの意見は表面的だなあと思う。簡単に言えば、ベネフィットとリスクとの受け手が異なっているからだ。損益の分配がそもそも大きくずれている。迷惑施設の立地であるわけだ。この状態で、原発立地の自治体担当者が「事故はいつか必ず起きます」と言って原発近隣の住民を納得させられるだろうか。どうやって納得させるのかやってみてほしい。

では、外部性を内部化したらいいのではないか。それで電源交付金を付けたわけである。だが、そこでも、潜在的な損害を前提とした合意形成はなされなかった。それは無理だからである。
功利的な(ミクロ経済学的な)考え方からは、原発近隣住民には次のような説得を行えばいいことになっている。

しばしば起きる放射能漏れやシステム故障による被害の期待値はこれくらい、過酷事故で転居しなければならない時の損害の期待値はこれくらい……、全部で潜在的な損失額はこれくらいになります。それに対して、補償額はこれだけ付けます、あなたの期待効用関数に従って、原発を受け入れるか拒否するか決めて下さい。必要な補償額を合計して、それが原発の社会的便益より小さいならば、原発を立地しましょう。

実際にこういう進め方は可能だろうか。私は無理だと思う。端的に言えば、そういう「説得」が失敗し続けてきたのがこの何十年かの原発の歴史だったのではないか。

時間がないので乱暴な言い方をするが、功利的な主張、特に期待効用理論のように確率や不確実性を伴った功利的主張は、個別の人間が、ただ一回限りの人生を生きていること、時間を巻き戻してやり直すことができない生を日々生きていることを理解していないのではないか。また、確率的事象というものが本質的には統計的表現であって、個別の人間にとっては、その事象は期待値のスペクトルで評価できるものでなく、不連続な「ある」か「ない」かのただ一つしかない「現実」として経験されるものでしかないということを理解していないのではないか。
仮に人間が合理的経済人であると認めたとしても、この個別性と固有性とがあるかぎり、「リスク」というものへの態度を全ての人間を期待効用論的に改めさせることはできないのではないか。

そのことが現れているのが、原発(とそれ以外の大規模開発問題)をめぐる上の人が言う「世論」なるものなのではないかと思うのである。

****************
追記(2016年8月10日)

反原発運動の人々の、わずかなリスクも許さない要求が「安全神話」を生んだのだという意見に対して、「そもそもそんなゼロリスク要求を掲げた運動があったか」という批判。
『野尻抱介(尻P)氏のブロマガ まつろわぬ人々の東京電力福島第一原発ツアー』を読んで - Togetterまとめ

合わせて、
「想定する災害が10年に一度、100年に一度、1000年に一度、と頻度が下がるほど、対策の規模とコストは指数的に大きくなる」
というコストベネフィット論に対して、そもそも必要性が指摘されていた対策はコストの「指数的増加」が問題になるようなレベルですらなかった、という指摘もされている。

単純で分かりやすい(理論上の)論理に対して、実際にはその想定が根拠を持たないことを現実の資料を用いて説明している。この論法は手間が掛かるが有効だし、こうした検証の積み重ねこそが重要だ。

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