なかなか面白い(ブラック的な意味で)。日本会議が扶桑社に「日本会議の研究」出版差し止めを申し入れとか、朝日新聞に広告を出した企業に抗議のFAXをした人がいるとか。
菅野完氏『日本会議の研究』(扶桑社)の発売日に、日本会議が「出版停止を求める申し入れ」を扶桑社に送付 - NAVER まとめ
買おうか思案中……。扶桑社にカネを落としたくないという気分……。
「扶桑社・育鵬社が発行する中学校教科書……など貴社の各種刊行物の普及拡販に協力してきた」って日本会議本人が言っちゃって大丈夫なのかなぁ。育鵬社の教科書を採択した自治体の立場が(笑)。というコメントが入っているけど、まあちょっとそう思わないでもない。実際には「大丈夫」だろうけど。
まあ上記まとめにある抗議書の文面をとりあえず起こしておく。これだけではないみたいだけど。
扶桑社新書「日本会議の研究」についての申し入れこれまで営業を支えてきたけれど、これからは営業妨害をさせてもらいますよ?みたいに読めるなあ。日本会議では、扶桑社・育鵬社が発行する中学校教科書、季刊「皇室」など貴社の各種刊行物の普及各版に協力してきたが、「日本会議の研究」なる書物が扶桑社から刊行されることを聞き及び、驚きと失望を禁じることができない。
「日本会議の研究」は、一部の学生運動・国民運動体験者等の裏付けの取れない証言や、断片的な事象を繋ぎ合わせ、日本会議の活動を貶める目的をもって編集された極めて悪質な宣伝本であり、掲載されている団体・個人の名誉を著しく傷つけるものである。
ことに、日本会議が、宗教的背景を持つ特定の人物によって壟断されていると結論付けていることは、全く事実に反し、日本会議の会員はもとより多くの読者にも誤解と偏見を抱かせる内容である。
もとより、言論の自由、出版の自由は憲法で保障されているが、事実無根の内容に基づく出版が社会に許容されるはずもなく、本会はここに強く抗議し、扶桑社に対し直ちに出版の停止を求める。
そう言えば昔立花隆が『日本共産党の研究』という本件と似た題名の本を出したことがある。共産党は現在もなおその本を批判しているのだけれど、出版停止を申し入れたりしていたっけ……?
「朝日新聞に広告を出したら「慰安婦を捏造した朝日新聞に広告を出すのは売国企業」というFAXがきた」 - NAVER まとめ
出版広告を出した複数の企業にFAXが来たらしい。…個人なのか組織なのか。
反原発へのいやがらせ全記録――原子力ムラの品性を嗤う | 海渡 雄一 | 本 | Amazon.co.jp
という本があって、反原発運動をしている人に来たいろいろな嫌がらせが載っているのだが、これらの嫌がらせの多くが個人の投書という体裁を取っているんだよね。
まあ、それら全てを組織的行動だとするのは陰謀論に過ぎるだろうけど、何らかの人的つながりがあって、そういうことが起きていると考えるのはそれほど荒唐無稽でもないだろう。
まあこういう事例もあるので、この「売国企業」FAXも個人なのかなあ…と思ったりもする。ある意味、個人である方がもっとイヤかもしれないけど。
で、FAXが来た企業の一つである高文研の本に興味を引かれた。
戦争を悼む人びと : シャーウィン裕子 : 本 : 日本史一般 : Amazon.co.jp
高文研が朝日新聞に広告を出す→見た人が抗議FAXを送る→高文研がツイートする→NAVERまとめにまとめられる→それを見た私が本を買う
というわけで、これは広告の効果があったというべきなのかな……!
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