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2016年4月の9件の記事

2016/04/29

なかなか面白い(ブラック的な意味で)。日本会議が扶桑社に「日本会議の研究」出版差し止めを申し入れとか、朝日新聞に広告を出した企業に抗議のFAXをした人がいるとか。

菅野完氏『日本会議の研究』(扶桑社)の発売日に、日本会議が「出版停止を求める申し入れ」を扶桑社に送付 - NAVER まとめ
買おうか思案中……。扶桑社にカネを落としたくないという気分……。

「扶桑社・育鵬社が発行する中学校教科書……など貴社の各種刊行物の普及拡販に協力してきた」って日本会議本人が言っちゃって大丈夫なのかなぁ。育鵬社の教科書を採択した自治体の立場が(笑)。
というコメントが入っているけど、まあちょっとそう思わないでもない。実際には「大丈夫」だろうけど。

まあ上記まとめにある抗議書の文面をとりあえず起こしておく。これだけではないみたいだけど。

扶桑社新書「日本会議の研究」についての申し入れ

日本会議では、扶桑社・育鵬社が発行する中学校教科書、季刊「皇室」など貴社の各種刊行物の普及各版に協力してきたが、「日本会議の研究」なる書物が扶桑社から刊行されることを聞き及び、驚きと失望を禁じることができない。
「日本会議の研究」は、一部の学生運動・国民運動体験者等の裏付けの取れない証言や、断片的な事象を繋ぎ合わせ、日本会議の活動を貶める目的をもって編集された極めて悪質な宣伝本であり、掲載されている団体・個人の名誉を著しく傷つけるものである。
ことに、日本会議が、宗教的背景を持つ特定の人物によって壟断されていると結論付けていることは、全く事実に反し、日本会議の会員はもとより多くの読者にも誤解と偏見を抱かせる内容である。
もとより、言論の自由、出版の自由は憲法で保障されているが、事実無根の内容に基づく出版が社会に許容されるはずもなく、本会はここに強く抗議し、扶桑社に対し直ちに出版の停止を求める。

これまで営業を支えてきたけれど、これからは営業妨害をさせてもらいますよ?みたいに読めるなあ。

そう言えば昔立花隆が『日本共産党の研究』という本件と似た題名の本を出したことがある。共産党は現在もなおその本を批判しているのだけれど、出版停止を申し入れたりしていたっけ……?

「朝日新聞に広告を出したら「慰安婦を捏造した朝日新聞に広告を出すのは売国企業」というFAXがきた」 - NAVER まとめ

出版広告を出した複数の企業にFAXが来たらしい。…個人なのか組織なのか。

反原発へのいやがらせ全記録――原子力ムラの品性を嗤う | 海渡 雄一 | 本 | Amazon.co.jp
という本があって、反原発運動をしている人に来たいろいろな嫌がらせが載っているのだが、これらの嫌がらせの多くが個人の投書という体裁を取っているんだよね。
まあ、それら全てを組織的行動だとするのは陰謀論に過ぎるだろうけど、何らかの人的つながりがあって、そういうことが起きていると考えるのはそれほど荒唐無稽でもないだろう。

まあこういう事例もあるので、この「売国企業」FAXも個人なのかなあ…と思ったりもする。ある意味、個人である方がもっとイヤかもしれないけど。

で、FAXが来た企業の一つである高文研の本に興味を引かれた。
戦争を悼む人びと : シャーウィン裕子 : 本 : 日本史一般 : Amazon.co.jp

高文研が朝日新聞に広告を出す→見た人が抗議FAXを送る→高文研がツイートする→NAVERまとめにまとめられる→それを見た私が本を買う

というわけで、これは広告の効果があったというべきなのかな……!

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2016/04/27

とりあえずブックマーク:搾取、風俗産業、外国人労働者関係

貧困に喘ぐ女性の現実 | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準

深刻なAV出演強要被害は、大手メーカー作品にも少なくない。業界の自主的改善の動きはあるのか?(伊藤和子) - 個人 - Yahoo!ニュース

自民特命委、外国人労働者の受け入れ提言へ 倍増に対応も | ロイター( 2016年 04月 26日 16:36 JST)

[東京 26日 ロイター] - 自民党の労働力確保に関する特命委員会は26日、人手不足のため労働力が必要な分野で外国人労働者の受け入れを進めるべきなどとする提言の原案について議論した。今後、一部に修正を加え、連休明けに取りまとめる。

「共生の時代に向けた外国人労働者受け入れの基本的考え方(案)」と題した提言は、介護、農業、旅館などを対象に在留期間を当面5年間に限って外国人を受け入れ、「現在の外国人労働者数(90万8000人)を倍増しても対応できる制度を構築すべき」としている。

移民政策ではないことを明記したが、木村義雄委員長は「移民」について「入国の時から永住を許可されて入国する人」と定義すると述べた。

会合では出席した議員から、技術革新が進むと必要な労働力が減り、日本人の失業問題を考えなければならない可能性もある、と外国人受け入れに反対する意見や、「5年と期間を限っても居続ける人が出てきた場合、帰ってくれと言えるのか」などの意見が出された。

これまで明確な定義がないままに「外国人労働者の受け入れに消極的な意味合い」で使われてきた「単純労働者」という用語については、「この用語を用いずに考え方の整理をしていくべき」とした。

技能実習制度は制度として継続することが適当だと指摘。また、外国人の日本社会への定着に関しては「外国人労働者が地域に受け入れられ、自治体ともスムーズな関係を持つために必要な計画や施策について検討を進める」としている。

これまでの政府の基本的考え方は、専門的・技術的分野の労働者については積極的に受け入れ、いわゆる単純労働者の受け入れについては十分慎重に対応するというものだった。

(宮崎亜巳)

自民党って、80年代にはこれら単純労働者を認めると日本社会が崩壊する!みたいなことを叫んでいたよなあ。

あれから20年か30年ほど経って、単純労働者を受け入れても日本は崩壊しなくなったのかなあ?……あ、それとももう崩壊してるってことなのかな?

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2016/04/24

「うれうべき…」検索の副産物:郷土教育と桑原正雄を知ったこと

一つ前の記事の続きになるが、たまたま検索して「郷土教育」の運動を知ったことがむしろ有意義だったので、これをメモしておく。

「うれうべき教科書の問題」をみる: 郷土教育運動のページ(2014年04月21日)

「うれうべき…」が攻撃した教科書「あかるい社会」(中教出版)の執筆者のひとりに郷土教育全国協議会の桑原正雄という人がいたとのこと。このエントリの記述を初め誤読して、桑原が「うれうべき…」執筆者の一人だったと勘違いしてしばらく混乱してしまった。

で、郷土教育全国協議会の桑原正雄の検索結果。

桑原正雄 郷土教育 - Google 検索

ここでいくつか論文が上がっている。

木村博一(1965)「社会科教育と郷土学習」奈良学芸大学教育研究所紀要 1, 1-23(CiNii, 論文PDF
郷土学習と生活綴方運動との関係、郷土教育全国協議会と桑原正雄の活動、理論について。
生活綴方運動や無着成恭がこういうふうにつながっていたとは知らなかったので勉強になった。
ていうか、無着氏、存命だったのね。すみません。(無着成恭氏 「子どもの質問がつまらなくなった」理由語る│NEWSポストセブン2016.02.12 07:00)

白井克尚(2014)「1950年代前半における「新しい郷土教育」実践の創造過程に関する一考察-郷土教育全国連絡協議会の「理論」と「実践」の関わりに焦点を当てて-」東邦学誌 43(2), 59-76(CiNii, 論文PDF
桑原が郷土全協を起こすまでの流れ、郷土全協の運動、思想と時代背景が触れられている。

白井氏の学位論文だが、先行研究のレビューも含めて詳しい。
白井克尚(2015)「1950年代前半における『新しい郷土教育」実践の創造過程に関する歴史的研究―郷土教育全国連絡協議会の教師たちの取り組みを中心に―」兵庫教育大学大学院博士論文(論文PDF

廣田真紀子(2001)「郷土教育全国協議会の歴史:生成期1950年代の活動の特徴とその要因」教育科学研究(18):33-43(論文PDF
桑原が関わった教科書「あかるい社会」に対する「うれうべき教科書の問題」パンフの批判も少し触れられている(注27)。

「ソ連中共を礼賛するタイプ」として批判される。「重大な偏向をしめした教科書で、問題がすこぶる多い。だが、まっさきにとりあげたいのはいわゆる”祖国喪失”の暴状である」とし「あたかも日本共産党と同じゆきかたで、ひたすらにソ連と中共を礼賛し、ついには、日本をソ連中共の膝下におくような記述をなしている」と批判される。具体的には・中国の資料をあつかう・戦争大陸侵略という言葉を扱うという点からの批判であった。宮原誠一等編『資料日本現代教育史』(三省堂1974)pp.329-331

次の本は手っ取り早そうだ。
谷川彰英(1988)『戦後社会科教育論争に学ぶ』(教育新書, 52)明治図書(CiNii

目次

1 社会科は「無国籍」だったか(新教育の花形「社会科」;文部省側の対応)
2 問題解決学習VS系統学習(勝田・梅根論争;大槻・上田論争)
3 郷土教育論争(桑原正雄と郷土全協;“つねに郷土に立脚する”)
4 道徳教育論争(修身科復活論争;「期待される人間像」をめぐって)
5 低学年社会科をめぐって(昔からあった低学年社会科不要論;重松鷹泰の低学年社会科必要論;「生活科」に賭けるもの)
6 神話復活論争(山口康助の神話教育観;神話復活論への対応)
7 教科書問題をめぐって(「うれうべき教科書の問題」;家永教科書裁判;「偏光教科書」問題)
8 〈エピローグ〉日本の社会科をどうするか(社会科解体に直面して;上田薫・梅根悟・柳田国男)

「地域に根ざした教育」って何だろう……と思うことが時々あって、「地域」観の危うさを感じていたりもしたのだけれど、自分が漠然と思うより遙かに長く深い考察と実践の蓄積があったのだなあ……と感じ入った次第。不勉強な人間の思考は所詮独りよがりの浅薄さを免れ得ないなあ。

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1950年代の教科書攻撃:「うれうべき教科書の問題」のメモ

以下の記述を簡単にまとめると、「うれうべき教科書の問題」の現物は図書館に行かなければ読めなさそうだということだ。それか大学図書館の相互利用で取り寄せるか。

*****
隅田金属日誌(墨田金属日誌) 魏志倭人伝の採用は中共の礼賛だって(2016.04.23)
隅田金属日誌(墨田金属日誌) 昔は「卑弥呼が教科書に載っている」と文句をつけていた(2013.04.13)

こちら経由で「うれうべき教科書の問題」というパンフレットを旧民主党(自民党前身の方の)が出していたのを知る。1955年というから自民党結成直前、家永裁判が1965年からだそうだから、それより10年前のことだ。

このパンフレット、国会図書館と大学図書館にあるようだが、ネット上で見ることはできないようだ。

1 うれうべき教科書の問題 - 国立国会図書館サーチ
ほかに、群馬、京都、山形、熊本、長崎の県立図書館にもあるらしい。
所蔵大学図書館の一覧は以下にある。
CiNii 図書 - うれうべき教科書の問題

WebCat Plus にこの冊子の目次がある。
まあこんな陰謀論と猜疑心に充ち満ちた作文をよくもまあこんなに長々と書いたなあ……と思わされる。目次だけでお腹いっぱいである。

教科書問題報告 - Webcat Plus

教科書問題報告 第1集 (うれうべき教科書の問題 第1)
日本民主党教科書問題特別委員会 編
[目次]
目次
はじめに
第一部 商品化されてしまつた教科書の実情 / p1
一 教科書の数と価格 / p1
二 教科書出版の現状 / p4
三 教科書は高価すぎる / p7
四 教科書の売りこみ競争 / p10
イ 会社と教職員のつながり / p11
ロ 講習会、研究会とその裏面 / p11
ハ 参与、顧問のセールスマン / p12
五 政治資金を集める教職員組合 / p14
イ 学校生活協同組合 / p14
ロ 夏冬やすみの学習帳 / p15
ハ 日記、テスト・ブツク、ワーク・ブツク、副読本 / p16
第二部 教科書にあらわれた偏向教育とその事例 / p18
一 教科書にあらわれた四つの偏向タイプ / p18
二 四つの偏向タイプ / p19
イ 教員組合をほめたてるタイプ 宮原誠一編の高等学校用の『一般社会』 / p19
ロ 急進的な労働運動をあおるタイプ 宗像誠也編の中学校用の『社会のしくみ』 / p21
ハ ソ連中共を礼讃するタイプ 小学校六年用の『あかるい社会』 / p24
ニ マルクス レーニン主義の平和教科書 長田新編の『模範中学社会』三年用下巻 / p27
第三部 教科書に対する日共と日教組の活躍 / p32
一 ねらわれた教科書の検定制度 / p32
二 検定制度いよいよ発足 / p34
三 教科書研究協議会の実態 / p35
四 赤い教科書の最初のつまずき / p36
五 日教組のドル箱である学習帳 / p38
六 教科書会社への潜入 / p40
あとがき / p43
附録 参考資料
日教組の教科書「採択基準」(昭和三十年六月、日本教育新聞所掲) / p44
教科書問題報告 - Webcat Plus
教科書問題報告 第2集 (うれうべき教科書の問題 第2)
日本民主党教科書問題特別委員会 編
[目次]
目次
はじめに
第一部 不安にたえない教科書発行の実情 / p1
第一 教科書の編集はたいせつな仕事 / p1
第二 教科書問題に関する公正取引委員会の警吿と検察庁の活動 / p3
一 憂慮すべき事態の続出 / p3
イ 公正取引委員会が文部大臣に第一回の警告 / p4
ロ 苦慮のあとがみられる検察当局の活動と措置 / p8
二 公取、さらに第二回の警告を発す / p9
第二部 教科書問題と日本教職員組合 / p13
第一 「日教組」の生いたち / p13
一 政治的地位の獲得を目指す / p13
イ 「全教」(全日本教員組合)の結成と、その組織者 / p13
ロ 「日教」(日本教育者組合)の結成と「全教」との対立 / p14
ハ 「全教」はマ司令部の日本弱体化政策に便乗せんとした / p15
ニ 「全教協」(全日本教員組合協議会)の結成 / p16
ホ 二十二年六月、「日教組」成る / p18
二 「日教組」の政治的進出 / p21
イ 共産党系と社会党系の抗争 / p21
ロ 「日教組」、はでな選挙斗争にのりだす / p23
ハ はつきりしてきた「日教組」の"運動方針" / p24
ニ 割りきつた特定のイデオロギー / p25
第二 「学生協」(学校生活協同組合)と、その本態 / p27
一 書記局の厚生部からスタート / p27
二 手一つぱいの商魂を発揮 / p28
三 供給面と採択面との結びつき / p30
四 表面上、法人組織へ切りかえる / p31
第三 「日政連」(日本民主教育政治連盟、旧名日本教職員政治連盟)の本態 / p32
第四 「教科研」(教育科学研究全国連絡協議会)の本態 / p33
第五 「教研」(教育研究全国集会)の本態 / p36
第六 「講師団」グループの本態 / p39
第三部 ずさんな教科書の內容について / p41
一 カケ足でつくられる教科書の実態 / p41
二 サンフランシスコ平和条約の事例 / p42
三 千島、南樺太の事例 / p47
四 日露戦争の記述の事例 / p50
あとがき / p57
教科書問題報告 - Webcat Plus
教科書問題報告 第3集 (うれうべき教科書の問題 第3)
日本民主党教科書問題特別委員会 編
[目次]
目次
はじめに
第一部 教壇を利用する「日教組」の商売往来 / p1
第一 学習帳などで政治資金をかせぐ日教組 / p1
一 年間五百万円の利潤-(東京都の事例)- / p2
二 北教組のリベート、年間二千三百万円-(北海道の事例)- / p5
(イ)不可解なほど高い北教組の学習帳 / p5
(ロ)あわてて帳簿を合はせる / p6
(ハ)ぬけ目のない北教組の商取引 / p8
(ニ)あまりに恣意的な教育活動 / p8
三 北海道教育評論社と脱税嫌疑 / p10
(イ)出版社も大きな編集費を計上している / p10
(ロ)脱税疑問の金額は一億円をこす / p12
四 年収七百万円以上の使途不明-(福島県の事例)- / p13
(イ)八年間も法規が無視されてきた / p13
(ロ)虚を突かれて正確な証言ができない / p15
五 生徒に出資させ"非売品"で売る-(福岡県の事例)- / p17
(イ)生徒は体よく利用されるばかり / p17
(ロ)不正確な証言に終始する / p18
六 定価のない商品取引-(佐賀県の事例)- / p21
七 日教組の狼敗と秘密指令 / p22
第二 編集-採択-供給を独占する弊害 / p23
一 トンネル口銭まがいのもうけ方 / p24
(イ)初版「科学の世界」の採択数三十万部 / p24
(ロ)結ばれた不思議な契約 / p26
(ハ)協力の具体的内容はゼロ / p27
(ニ)名はかわつても実は同じ / p29
二 特約をおしつぶした佐賀学生協 / p30
(イ)組織をバツクに着々進出 / p30
(ロ)四年目に総売上高が一億円 / p31
(ハ)発行会社との綿密な結合 / p33
(ニ)採択をめぐるみにくい利害争い / p34
三 もうけ一点ばりの"地域教科書"-北海道の事例- / p36
(イ)なぜ文部省が検定を認めたか / p36
(ロ)法の精神を合法的にじゆうりん / p38
第二部 教科書の値段は安くできる / p40
一 スキヤンダルは規定の抜け穴から生れる / p40
(イ)教科書は他に類をみない特殊商品 / p40
(ロ)定価はどうして決められているか / p41
(ハ)検定に切換えられた教科書の値上り率 / p44
(ニ)日教組の値下げ論とその怠慢 / p47
二 業界関係者は、儲からないという / p48
(イ)安易に書かれる教科書 / p48
(ロ)数字の魔術にまどわされる / p50
(ハ)教科書の定価と教師へのサービス / p51
三 印税・編集費・宣伝費を徹底的に是正せよ / p53
(イ)業界の要望は的はずれ / p53
(ロ)水ぶくれしている編集費と宣伝費 / p57
(ハ)三割の値下げは確実に出来る / p58
第三部 枚挙にいとまのない教科書の間違い / p60
第一 間違いの多すぎる『あかるい社会』 / p60
一 誤りの明白なもの十六項 / p61
(1) 吉野朝と正成の戦死 / p61
(2) 王政復古の詔勅 / p62
(3) 上野戦争と慶応義塾 / p62
(4) ペスト菌の発見 / p65
(5) 不平等条約の改正 / p65
(6) 日露戦争の原因 / p68
(7) 与謝野晶子と"非戦論" / p69
(8) 「赤い夕日」と「戦友」の歌 / p71
(9) 日露講和の条件 / p73
(10) 伊藤博文の遭難 / p74
(11) 対支要求問題 / p74
(12) 普通選挙と政党内閣 / p74
(13) 満州国の成立 / p75
(14) ポツダム宣言 / p75
(15) 憲法と軍備 / p76
(16) コロンブスの生国 / p76
二 記述に疑義のあるもの / p77
(1) 逃亡者と氏神と仏教 / p77
(2) 聖徳太子の国書 / p78
(3) 奈良の大仏 / p80
(4) 元寇と中国 / p81
(5) 家康の天下とり / p82
(6) 正しい戦争だと思つて / p82
(7) ロシアの将軍 / p83
(8) 日本電球の話 / p83
(9) ソ連軍の満州国侵入 / p83
(10) 日本の記念日 / p84
第二 際限のない間違いぶり / p85
(イ)事実に誤りがあるもの / p85
(ロ)記述内容の不正確、不適当なもの / p89
(ハ)表現・用語などの不正確、不適当なもの / p92
(ニ)統計表・図表・数学の誤つているもの / p94
(ホ)写真・挿絵が不適当、および説明が不正確なもの / p96
あとがき
附錄(参考資料)

藤岡信勝氏の自由主義史観研究会が一部を紹介していた。
藤岡信勝「反日教育の果ての尖閣弱腰外交(産経新聞[正論]平成22年10月28日掲載)」, 自由主義史観研究会(歴史論争最前線)

藤岡によれば、今(2010年当時)の日本は以前にも増して左翼勢力の支配が進み「革命政府」を頂いているのだそうだ。戦後70年間一貫して共産主義勢力や中国などが日本を陰に陽に支配しようと策動し続けており、日本は領土も財産はおろか日本人の心も全てが奪われてしまう危険にさらされ続けているらしい。そして、その被支配状況は70年間にわたって刻々と悪化し続けているらしい。
どうでもいいけど、この文章の冒頭の志賀義雄の「批判」の出所はどこなのかな。

まあアレな話はともかく、パンフレットの引用部を孫引きしておく。

55年8月、当時の保守政党である日本民主党(今の民主党とは別の政党)は、「うれうべき教科書の問題」という52ページのパンフレットを発行した。その中で、「ソ連・中共をことさら美化・賛美し、自分たちの祖国日本をこき下ろすタイプ」の教科書として、周郷博、高橋 磌一、日高六郎らの執筆になる小学校社会科の教科書を例にあげ、その日中関係の記述について、次のように評した。
「歴史の前半において、中国をまねし、学び、膝を屈し、貢ぎ物を奉った日本は、その歴史の後半において、一転して、東洋鬼子と化し、あくなき暴虐をつくして、中国人民をいじめぬいたと、この教科書には書きならべてある」
日本民主党のパンフレットは、当時の日本の保守勢力が、国際共産主義勢力と対決し、日本の教育を正常化しようとする意思のあらわれだった。次の一節にその危機感が表明されている。
「他国の侵略とは、必ずしも武力によるものでないとするなら、教科書を通じて、疑いもなく、ソ連や中共の日本攻略ははじめられているのである。日本の教職員たちは、或いはそれに力を貸し、或いはぼう然とそこに立ちすくみ、或いはそれを知らずに、相たずさえて日本の教育の危機をつくっているのである」
鬼畜米英の帝国主義的圧迫を叫んで祖国防衛戦を挑んだもののあえなく鬼畜の軍門に下るや、今度は一転して共産主義勢力の恐怖を叫んで70年間の「戦い」に入る。この種の人々にとって、世界は全て悪意と恐怖に満ちており、一瞬でも気を抜けばたちまち敵の餌食になって食い尽くされ滅ぼされてしまうようなものであるらしい。

で、この「うれうべき…」パンフにたいし、家永三郎氏が批判を加えていたとのこと。
家永三郎「『うれうべき教科書の問題』について」(『世界」1955,12月号)

「うれうべき教科書の問題」をみる: 郷土教育運動のページ(2014年04月21日)
この論評部分を引用する。

家永氏はこのパンフレットの具体的な例を取り上げて、古代史の部分では、学問的に正確な内容を「偏向」と非難していいることを指摘する。また、中国侵略、太平洋戦争に関する部分では、日本が犯したその重大な罪悪を反省することなしに日本は世界の平和に寄与することはできない、とのべている。この論考の基本は、この民主党の主張を憲法、教育基本法に則して明らかにまちがっていることを反論しているのだが、この60年前の論考が危惧し、指摘していることが今や現実化している現状を見ないわけにいかないのである。
 その一つは、当時すぐに民主党に反撃した教科書執筆者25名による抗議書の内容からである。その中に
「このパンフレットは、全体にわたり、学問上の誤りと事実の曲解による低級な中傷に終始し、国民の判断を誤らせようとしている」
「万一このパンフレットに盛られたような主張が通るとすれば、学問の成果が無視されるだけでなく、憲法と教育基本法そのものも偏向として否認されてしまうであろう」
「このパンフレットは単に私たちの名誉を傷つけるだけでなく、学問と思想の自由ならびに民主主義教育全体を脅かすものである」
 このことから、このとき教科書執筆者たちが危惧したことが60年後のいま現実になっていることがわかるのである。教育基本法はすでに改悪され、いまや憲法をも、自衛隊が戦争に参戦できるように改悪する企図が臆面もなく主張されている。
当時の批判が60年後の現在において全く変わらず通用することに、今更ながら唖然とせざるを得ない。「つくる会」などに類する人々の思考が全く進歩していないことを如実に示すものと言えよう。

続「うれうべき教科書の問題」2: 郷土教育運動のページ(2014年04月22日)

「その第一は、民主党の欲しない教科書が『赤』だとか『偏向』とかの烙印を与えられることにより、教育者の自由な教育活動に無形の圧迫が加えられたのではなかろうかと推察せられることである。」とのべている。その氏の推察は当たるのである。その後の動きのなかで、教科書会社は編集、執筆陣を入れ替え、もちろん内容も変わっていった。かつてこの「あかるい社会」は現場教師から支持され多くの発行部数を擁していたが、採択数が落ち、ゆくゆくはこの中教出版社は消えていったのである。
この結末もまた現代の行き先を暗示していて暗然となる。

郷土教育全国協議会の桑原正雄は、当時の教科書攻撃によって教科書「あかるい社会」が消えていったことを振り返って

「教える内容が“科学”か“非科学”かというたたかい方では、専門学者でない現場の多くの教師や親たちのたたかいにはならなかった
(桑原正雄「教師であることを恥じないために」「生活と教育」50号記念, 1963年7月、引用元:続3、「うれうべき教科書の問題」をみる: 郷土教育運動のページ
と述べているそうだ。
どのような文脈の言葉なのかは確認が必要だけれども、今の状況においてもいろいろと含蓄がある言葉だと思う。

当時の教科書攻撃に関する論考があった。
浪本勝年(1986)「<論説>一九五〇年代の教科書問題」立正大学文学部論叢 83, 61-80(CiNii, 論文PDF

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2016/04/22

死刑判決に関わった裁判員の苦しみ

正当性が与えられた上に責任を分散されているにも関わらず心の傷を負う例として考えさせられた。

死刑執行、浮かぶあの顔 元裁判員苦悩「殺人行為だ」:朝日新聞デジタル(2016年4月22日09時12分)

 「執行されたことは、いまでも信じたくない」――。川崎市でアパートの大家ら3人を刺殺した津田寿美年(すみとし)・元死刑囚(当時63)に昨年暮れ、死刑が執行された。2009年に始まった裁判員制度の対象事件では、初めての執行。5年前、死刑の判断に加わった元裁判員が執行後初めて、重い口を開いた。

 「死刑がひとごとではなくなってしまった。一般市民が人の命を奪う判決にかかわるのはきつい」。神奈川県横須賀市在住の元裁判員、米澤敏靖さん(27)は心の内を明かした。

 思い出したくないのに、フラッシュバックのようによみがえってくる。4カ月前に東京拘置所で刑を執行された津田元死刑囚の顔だ。「法廷での無表情な顔が、浮かぶんです。最期はどんなことを思ったのだろうかと考えてしまう」

 津田元死刑囚に、検察の求刑通り死刑が言い渡されたのは、11年6月17日。米澤さんは当時、大学4年生だった。

 「判決は遺族感情や被告の生い立ちを十分に考慮した結果。自分のやったことを反省し、真摯(しんし)に刑を受けてもらいたい」。判決後の会見でそう話した。死刑制度はあった方がいいし、死刑にせざるを得ないケースもあると思っていた。

 翌月、津田元死刑囚が控訴を取り下げ、判決が確定。「悩んで出した結果を受け入れてくれた」と感じて、ほっとした。

 まもなくして、裁判員の経験を話した親しい友人にこう問われた。

 「人を殺したのか?」

 胸を突かれた。考えてもいないことだった。死刑は誰かが実行する「最も重い刑」という認識で、間接的にでも自分がかかわって「人を殺す」という意識はまるでなかった。

 「本当によかったのだろうか」。振り払っても振り払っても疑問がわき上がった。つらかった。心にふたをし、忘れようとした。

 だが、死刑が執行されたというニュースが流れると、そのたびにびくびくし、津田元死刑囚の名前がないか探した。見当たらないと、人知れず安堵(あんど)した。

 そんな中での、昨年12月18日の執行。「現実として受け入れることができなかった。自分が執行を信じなければ、津田さんがまだどこかで生きていると思えるかも、と」。取材依頼が殺到したが、応じなかった。何も話したくなかった。卒業後に就職した会社の仕事に没頭した。

 それから4カ月。「信じたくない」という気持ちは変わらない。だが、津田元死刑囚はもうこの世にはいない。「死刑は、法という盾に守られた殺人行為に変わりない」。我がこととして悩み、苦しむうちに、いまは死刑反対の気持ちが強くなった。

 一昨年には、ほかの裁判員経験者らと20人で、死刑についての情報を公開し、国民的議論を促すことや、それまでの刑の執行停止を法相に求めた。

 「僕らが要請しているにもかかわらず、執行していることに憤りを感じる。津田さんを皮切りに、裁判員裁判による死刑判決がバタバタと執行されていくのではないか」と危機感を抱く。

 自分と同じ思いをする人が出ないためにも声を上げる必要があると、今回、実名で取材に応じた。「話し合いの場をもつなど、立ち止まって考えてほしい」

 人の命を奪う判断にかかわったという事実は、一生消えることはない。向き合い続けなければならない現実だ。「もう二度と裁判員はしたくない」。いつもは物静かな米澤さんが、少し強い口調でそう言った。

 津田元死刑囚のほかに、裁判員裁判を経て9人の死刑がこれまでに確定している。(編集委員・大久保真紀)

     ◇

 裁判員裁判と死刑 裁判員が加わるのは刑事裁判の一審で、殺人や強盗致死傷などの重罪事件が対象。裁判官3人と裁判員6人が有罪か無罪かを議論し、有罪なら次に量刑を決める。全員が一致しなければ、多数決。裁判官1人以上を含む5人以上が賛成した刑に決める。裁判員は評議の経過や多数決の結果などは守秘義務が課せられているが、感想は語っても構わない。

 市民が死刑の判断にかかわることについては、制度導入前から危惧する声があった。最高裁は裁判員の精神的負担を考え、カウンセリングなどを紹介する窓口を設けている。世界的にみると死刑の判断に市民がかかわるのは珍しい。欧州などでは死刑が廃止されている。死刑を廃止する州が増えている米国では、陪審員は原則として量刑は決めないが、死刑の場合は全員が一致して「死刑相当」と事実認定しなければ判決は出せない。

この記事には米澤さんの写真が付いている。キャプションは以下の通り。
「名前と顔を出して話すのは、僕の苦しみも含めて知ってもらいたいから。裁判員裁判で初めて死刑が執行された判決にかかわった裁判員としても、責任があるかなと思う」。米澤敏靖さんはよく足を運ぶという自宅近くの海を見ながら言った=神奈川県横須賀市、大久保真紀撮影
この米澤さんの苦しみを理解できないという反応もあるのではないか。
・社会正義のために正しいことをしたのだから悩む必要はない
・死刑になることをした被告が悪いのであり、死刑を命じた側は悪くない
・仮に判決が適切でなかったとしてもその責任を負う必要はない
   裁判員は自ら志願してなるものではない
   裁判員の役割は法の専門家でなく市民の立場で意見を述べる補助的役割に過ぎない
   被告を殺したくて死刑にしたのでなくそうするしかなかった
・裁判官や死刑執行官の重圧に比べれば大したことはない、軟弱だ
など。
不正義をただしてくれて良くやった、嫌な仕事を引き受けてくれてありがとうなどと賞賛する声もありそうだ。

ただ、推測に過ぎないが、おそらく米澤さん本人は、これらの正当化ないし弁明、慰めはすでに何度も考えたのではないか。そして、それにも関わらずぬぐいきれない苦しみがあるということなのではないか。

******
私がこの記事を興味深く思ったのは、米澤さんの苦しみが、最近読んだデーヴ・グロスマンの『戦争における「人殺し」の心理学』(ちくま学芸文庫)の論点を拡張するように思ったからだ。

グロスマンの本は実際に殺人を犯した人(兵士ら)の苦悩に焦点を合わせたもので、裁判員のようなケースは考慮されていない。にも関わらず、殺人に荷担してしまったという苦しみを負う米澤さんの心の動きはグロスマンが詳述するプロセスにとてもよく似ている。

殺人に荷担したということを自覚した時点から罪悪感が始まっていることも興味深い。米澤さんは被告の顔が忘れられないと言う。グロスマンは対象を自分と同じ人間だと思うと容易に殺せないと述べている。米澤さんは被告の存在を自分と地続きなものと悟ってしまったのだと言える。また、米澤さんは自分が関わったと思っていなかったと述べているが、これは言い換えると、死刑執行=殺害行為とその決定行為との心理的切り離しが成功している場合には、直接手を下さない側には罪悪感が生まれにくいということを表しているように思える。これもグロスマンが殺人を容易化する方策として繰り返し述べていることである。

グロスマンは、実際に手を下す兵士よりも将校の方がPTSDになる割合は相当低いと述べている。しかし、米澤さんの例は、非自発的にやむを得ず関わり、法の正義を体現し、さらに間接的かつ責任を分散した状態ですら、殺人過程に関与したという罪悪感はときに耐え難いほどの心の傷をもたらすということを示している。


権威によって強制的にその状況に置かれ、集団内で「人を殺す」ことに自ら関わる選択を迫られるという点で、兵士と裁判員はよく似ている。そして、グロスマンによれば、軍隊は殺人に対する兵士の抵抗を弱めるさまざまな仕掛けを持っている。裁判員には死刑選択をしやすくする必然性はないが、量刑の相場感と裁判官の権威、そして集団同調圧力はグロスマンが指摘する「権威者の要求」と「集団免責」、「相互監視」によく似ている。その上に上述した正当化と分散化の仕掛けがあれば、「死刑判断もやむを得ない」と自分を説得するのは容易になるのではないだろうか。グロスマンの著書全体に流れる最も基本的な認識は、個人的動機がない場合、人は決して自発的には殺人に関与しようとしないということだ。そのように考えると、裁判員制度は一般市民が人(被告)に危害(刑罰)を加える判断を容易化する仕組みだと言えるかもしれない。

ただし、これらの仕掛けが殺人後の罪悪感を和らげるわけではないことには注意が必要である。実際、軍は兵士が人を殺せるようにすることには成功したが、殺した後の罪悪感の除去には成功していないというのがグロスマンの基本的問題意識なのであるから。

グロスマンの本の後半は、ベトナム戦争に従軍した多数の兵士が深刻なPTSDに苦しんだ理由の解明に焦点を当てている。その主な結論は、兵士が負った殺人の罪悪感を社会が癒そうとしなかったからだというものだ。殺人を犯した兵士らを社会が受け入れ、彼らの苦しみに耳を傾け、彼らの行為に正当性を与えるべきだったとグロスマンは言う(注1)。彼の言に従えば、米澤さんはベトナムを経験した兵士のように孤独に置かれたために、苦しみを負い、それが彼をして死刑廃止運動へ駆り立てる原因となったと考えることもできる。そのような考えに基づけば、元裁判員が死刑廃止運動へ傾くような事態を避けるためには、裁判員の心のケアをして、死刑宣告に荷担した自分自身を受容するように仕向けることが大切だということになる(注2)。最高裁はカウンセリングの紹介を行っているようだが、帰還兵の一般社会順応プロセスのようにもっと踏み込んだシステムが必要なのかもしれない。

グロスマンはベトナムの教訓としてこう言っている。

「人を殺すために兵士を送り出す国家は、一見すると本国とは無縁に思える遠い国での行為にたいし、最終的にはどんな代償を支払わねばならないか理解せねばならない。」(p.450)

裁判員、裁判官、死刑執行人たる刑務官、これらの人の苦悩を前にすれば、我々は同じことを理解しなければならないのではないか(注3)。死刑存置論者であれば一層真剣に考えるべきことであるように思われる。

***

注1:話は全然異なるが、ベトナム従軍兵士のPTSD問題は、我々の日本社会が先の大戦の従軍兵士をどのように扱ったのかという問題を提起する。残虐な侵略戦争の尖兵とされた彼らを社会が受容することはベトナム従軍兵士の受容よりもさらに難しい。旧日本軍兵士の苦悩とトラウマに十分に向き合えなかったことが、強固な歴史修正主義に生存理由を与えてしまったと言えば言い過ぎだろうか。

注2:帰還兵が加害経験を正当化せず反戦運動に参加する例としては、例えば以下のリンク先がある。「ある反戦ベトナム帰還兵の回想、刀水書房」はベトナムの元海兵隊員であるエアハートが反戦運動に加わるようになった回想録。また、「NATO会場に向けて従軍メダルを投げ返すイラク帰還兵たち「メダル返還の理由」 - みんな楽しくHappyがいい♪」にはタイトル通りの「反イラク帰還兵の会」の活動に加えて、1971年に起きたベトナム帰還兵による勲章投げ捨て事件に触れられている。日本では中帰連の活動もそれに当たるだろう。

注3:刑務官の苦悩については、例えば櫻井悟史「死刑存廃論における「死刑執行人」の位置についての一考察―日本の公文書に見る死刑執行現場の生成と消滅―」コア・エシックス Vol. 4(2008)に若干の言及と参考文献がある(p.100と注43)。(『コア・エシックス』 | 立命館大学大学院 先端総合学術研究科

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2016/04/11

日本政府のサボタージュが沖縄問題をこじらせる

なかなかすごい話なのでメモしておく。
沖縄県もきちんと筋を通して、日本政府から米軍へというルートを使い、当然正確に連絡してくれているものと見なしていたのだろう。しかし政府はその信頼を裏切っていたわけだ。それに、連絡状況について県に報告もしないという……。横柄すぎやしないか。

それにしても、役所から文書を出させそれをチェックすることの大切さが浮き彫りになる。
市民のこういう仕事をサポートする国会議員の存在も貴重。正に民主主義のインフラ。
タイトルには「沖縄問題」と書いたけど、沖縄に限った話でもないなあ。

沖縄防衛局、ずさんな英訳と矮小化 米軍汚染物質巡る県の要請文 | 沖縄タイムス+プラス(2016年4月8日 10:25)

 米軍嘉手納基地周辺で高濃度の残留性有機汚染物質のフッ素化合物PFOS(ピーホス)が検出された問題で、沖縄防衛局が米軍に対し、沖縄県企業局の要請文をずさんな英訳で提出した上、県の要望を矮小(わいしょう)化する内容の要請文を提出していたことが分かった。県に事前連絡はなく、7日までに英訳文や要請文を出したことも報告していない。日本政府の窓口となる防衛局が、米軍と水面下で交渉している“ブラックボックス”のずさんな一端が浮き彫りになった。(社会部・篠原知恵)

 環境問題の調査団体「The Informed-Public Project(インフォームド・パブリック・プロジェクト)」の河村雅美代表が、赤嶺政賢衆院議員(共産)の協力を得て、防衛局と米軍間でやりとりした文書を入手し検証した。

 リポートをまとめた河村氏は「防衛局は米軍に県の意思を正しく伝えていない。今回のケースを例に、仲介役として防衛局が機能しているという前提を疑うべきだ」とし、さらなる検証の必要性を訴えている。

 ピーホスの高濃度検出を受けて県は1月21日、防衛局長宛てで、米軍にピーホス使用の即時中止を働き掛けるよう要請。防衛局が県の要請文を英訳し、米軍に提出したが、その英訳が第一文から「企業局が調査した」と記載すべき箇所を「企業局が調査された」と受け取られかねない表記。

 また、英単語の誤用も判明。要請提出者の「企業局」も、県の公式英訳名を確認せず、異なる表記を用いるなど不正確さが目立った。

 加えて防衛局は2月22日、企画部次長名で米軍第18施設群施設管理部長に英語の要請文を提出。その中で、県が求めた「(ピーホス使用の)ただちに中止」が「可能な限りの抑制」の文言に変わっていたほか、県が「誠意を感じない」と批判した米軍の対応方針をほぼ踏襲する要請内容になっていた。

 県によると、防衛局が米軍に提出した英訳文、22日付の要請文ともに事前調整や報告は一切なかった。

 河村氏は「要請を何度重ねても、防衛局の仲介がこのようなものである限り、米軍の姿勢が変わることは期待できない」と話した。

■コメント避ける

 沖縄防衛局は本紙取材に対し、不正確な英訳文となったことにはコメントを避け、「米軍に対しては、(ピーホスの)可能な限りの抑制、物質が漏出した場合の封じ込め対策に一層万全を期すよう要請し、ピーホスを含まない製品への早期の交換を求めた」と説明するにとどめた。

防衛局英訳、最初の文でミス 専門家「簡易な翻訳ソフト」示唆 | 沖縄タイムス+プラス(2016年4月8日 11:02)

 日本政府を通して米軍に県の訴えが正しく伝わっている、という大前提が崩れかねないずさんな対応の一端が明らかになった。2007年の沖縄防衛局設置から、県が同局経由で米軍基地問題の解決を訴えて要請した回数は少なくとも110回以上。基地提供の責任を担い、県と米軍を仲介する立場であるはずの防衛局が逆に障壁になりかねない事態で、要請の在り方が根本から問われそうだ。(社会部・篠原知恵)

 「防衛局の職員が全く無能であるか、沖縄県の姿勢を伝える気が全くない、ということを瞬時に結論付ける英文書簡だ」。全文に目を通した大学教員で元米軍属の米国籍男性は指摘し、「コミュニケーション手段としての英語に全く注意を払っていないか、あるいは簡易な翻訳ソフトの使用が示唆される」。

 防衛局が英訳した1月21日付の県要請文は最初の一文から質の低さを露呈した。県が示す「企業局(Enterprise Bureau)」の公式表記を使わず、「調査した(能動態)」とするべき箇所を「調査された(受動態)」と受け止められる不正確な英訳。

 英単語も「独自(independently)」を使うべき箇所に「独特(uniquely)」を用い、これでは「県企業局が“独特”に調査“された”」となり、本来の「独自に調査した」との意味は伝わりにくい。

 「防衛省は基地の提供責任があり、米軍の事件事故に責任を持って対応していただかないといけない」(県基地対策課)との考えで、県は防衛局に米軍基地問題の改善を訴える要請を重ねてきた。一方で防衛局が県要請にどう対応しているかは厚いベールに包まれたまま、ブラックボックスと化している。

 検証レポートをまとめたインフォームド・パブリック・プロジェクトの河村雅美代表は「今回は氷山の一角かもしれない。稚拙な英文書簡の作成者が県だと米軍に認識され、無能力な交渉相手に見えている可能性もある。要請を繰り返しても、なぜ米軍が沖縄側の要望を反映した政策を取らないのか。コミュニケーションの能力の観点からさらに検証すべきだ」と訴えた。

記事に不正確な英訳の例として、
原文:「企業局が独自に調査した」
訳文:OPG business Administration has uniquely been surveyed ....
というものが挙げられている。
OPGって何だろうと思ったら、Okinawa Prefectural Government の略らしい。
"business Administration" と、大文字小文字が混乱しているのはいくら何でも新聞側のミスだと思いたいけれど、"business Administration" は「企業局」ではないよね。英文からだと「沖縄県庁の企業経営(企業の管理監督?)に調査が入った」みたいに読めてしまう。

琉球新報は軽めの報道。比較までに。

比謝川有害物質 「直ちに中止」→「可能な限り抑制」 防衛局、県の要求弱める - 琉球新報 - 沖縄の新聞、地域のニュース(2016年4月9日 05:05)

 米軍嘉手納基地周辺の比謝川などから、国内で原則使用が禁止されている有機フッ素化合物(PFOS)が検出された問題で、沖縄防衛局が県企業局からのPFOS使用中止要求を米軍側に正確に伝えていなかったことが分かった。企業局は米軍との窓口である防衛局に対し「(PFOSを含む泡消火薬剤などを)直ちに使用中止」することを求めたが、防衛局は県の要請を英訳して伝えた上で、要請から1カ月後に米軍に別の文書で「可能な限りの使用抑制」と表現を弱めて要請していた。さらに防衛局が英訳した文書には英単語の誤用もあり、市民団体は「県企業局の懸念や要請が反映されていないことは問題だ。日本政府は仲介役としてマイナス方向の役割を果たしている」と指摘している。

 環境問題の調査団体「インフォームド・パブリック・プロジェクト」の河村雅美代表が、赤嶺政賢衆院議員(共産)の協力を得て防衛局と米軍がやりとりした文書を入手し、検証した。
 企業局は1月、沖縄防衛局にPFOS使用の即時中止を文書で要求。防衛局は「Immediately cease to use it(すぐに使用をやめる)」などと英訳して米側に伝えた。ただ防衛局が米軍に要請書を出したのは約1カ月後の2月22日で、同局の要請文書では(1)PFOS含有物質の漏出時の封じ込め(2)泡消火薬剤の使用の可能な限りの抑制(3)PFOSを含まない製品への早期の変換-を求めるにとどまった。
 さらに県企業局を「Enterprise Bureau」と正しく訳さないなど、不適切な英訳もあった。

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2016/04/07

とりあえずクリップのみ

時間がないなあ……。

パナマ文書はどうやって世に出たのか | 小林恭子(投稿日: 2016年04月06日 10時49分 JST 更新: 2016年04月06日 11時04分 JST)

世界各国のジャーナリストがアメーバ的に離合集散し、有機的にプロジェクトを自生させるという現象。
相手が相手だけに皆が相当に神経を使っているはずで、キーパーソンや指揮系統もあったはずだが、鉄の掟を持った軍団組織であるはずもないのに大きな仕事ができたのは、個々人の練度の高さと同時に、ジャーナリストとして国際的に共通のプロトコルがあって、それを熟知した人たちしか加われないような何かがあったのではないだろうか。その水準を超えていた人が、日本で言えば、朝日新聞と共同通信にはいたということなのだろう、いや、他の報道機関にそのレベルの人がいないということではないけれど。

初めての「任務」は母親の腕を切り落とすこと-子ども兵問題の実態(前編) | 原貫太(投稿日: 2016年04月02日 16時39分 JST 更新: 2016年04月02日 16時39分 JST)

著者の原貫太さんは早稲田大学の4年生なのだそうだ。プロフィールページによれば

1994年、神奈川県生まれ。
早稲田大学4年。2014年に学生NGOバングラデシュ国際協力隊を創設。第一期代表としてストリートチルドレン問題に取り組み、現在も活動を継続中。国内での講演多数。
派遣留学生として、カリフォルニア州立大学チコ校にて国際関係論を専攻。関心領域は国際政治全般・ジェノサイド研究・児童労働問題。
とのこと。
昔も少数民族問題や紛争の中に関わりを持ちながら国際問題に取り組む学生はいろいろいたけれど、こんなふうに告発や報告を一般に見やすい形で出していくということはなかなかできなかった。ネット時代だなあと思いつつ、児童兵問題は昔よりも一層深刻さ(問題の先鋭化)を増しているということもあるのかなあと思ったりもする。

以上とは全然違う話。

嵐のチケット、ついに顔認証 1枚数十万円で転売やまず:朝日新聞デジタル(2016年4月7日05時05分)

 1万円のチケットが数十万円――。音楽ライブ市場が拡大するなか、人気コンサートのチケットがネット上で高額転売される事例が後を絶たない。音楽業界は、入場時の「顔認証」による本人確認を導入し、対策に乗り出している。

 23日に福井県で始まる人気アイドルグループ「嵐」の全国アリーナツアー。ファンクラブ(FC)向けのメールで2月、入場時に「顔認証」で本人確認することが告知され、ファンの間に衝撃が走った。

 ネット上には「ついに嵐も!」といった書き込みが相次いだ。

 嵐のチケットは「日本一入手困難」とも言われる。ファンらによると、申し込めるのは基本的にはFC会員のみで、抽選で購入できる人が決まる。当選確率を上げようと、家族や友達の名義で何口も入会する人もいる。ツイッター上には「27名義使ったのに全滅」との書き込みもあった。

 入手できなかった人が頼るのが、「チケットキャンプ」などのネット上の売買サイトだ。嵐が所属するジャニーズ事務所側は「ネットオークションなど営利目的で転売されたチケットでの入場を認めない」と明記。ただ、数万人が訪れる会場での本人確認は難しく、1枚1万円弱のチケットが数十万円で売買される事例も常態化していた。

 チケット争奪戦が過熱するなか、同事務所は申込時にメールで顔写真を送信することを求め、当日の入場時に顔認証を行うと公表。顔写真などの個人情報は厳重に管理すると規約に定めており、取材に対して「正規販売で購入したチケットで公演をご覧いただくため」と説明した。

 ファンの受け止めは様々だ。栃木県の女子高生(16)は「他人名義のFC会員からの申し込みがなくなりそう」と喜ぶ。顔写真提供への抵抗感は「ない。だって当選しやすくなるんだから」。一方で40代の女性は、今回のツアーをあきらめた。「これまでは高額であっても、どうしても行きたいファンの間で融通しあえたのに」と嘆く。

 顔認証でネット転売は大幅に減ったと見られるが、売買サイトには6日時点で、1枚20万~30万円台での出品が10件ほどあった。事務所が具体的な認証方法を公表していないため、ツイッター上では「目視確認なら入れるのでは」との見方も。一方で、急に行けなくなった時に転売できないことを心配する声もある。

■ももクロが先駆け

 音楽ライブの顔認証の先駆けは、2014年に導入した人気アイドルグループ「ももいろクローバーZ」。チケット申し込みの際にサイト上に顔写真を登録。公演当日は会場の入り口に設置されたタブレットの前に立つと、本人の顔と写真が照合される仕組みだ。入場管理業務を担う「テイパーズ」(東京都渋谷区)が、電機大手「NEC」が開発したシステムを使って運営している。

 以前は免許証や住民票などの本人確認書類を提示してもらい、スタッフが登録住所などを目視で確認していた。だが、手間とコストがかかる上、他人から借りた確認書類でチェックをすり抜ける人も現れた。そこで、警察捜査や税関の入管審査向けに開発されたシステムを活用することを思いついたという。

 NECによると、6年前の段階で誤判定の可能性は「1千人に3人」というレベルで、今はさらに向上している。目尻や鼻先など顔の「特徴点」を抽出し、それぞれの位置関係が写真と実物で一致するか照合。顔の傾きを補正する3D技術や顔の陰影を把握する仕組みも搭載している。テイパーズはこのシステムを「B’z」や「ミスターチルドレン」などのライブでも活用。これまでチケット転売や「なりすまし入場」は確認されていないという。

 20年の東京五輪で、今年から交付が始まったマイナンバーカードを使って顔認証する構想も、自民党が提言している。

 顔認証が広がる背景には過剰な高額転売がある。コンサート主催会社などでつくる「コンサートプロモーターズ協会」の山本幸治常務理事は「ファンが入手しにくくなり、転売者が公演中止のリスクも負わずに利益を得ることも見過ごせない」と指摘する。

 同協会によると、ライブ市場は拡大の一途で、15年の加盟社の総チケット売り上げは3186億円と15年前の4倍近い。さらに、ネットやスマートフォンの普及でチケットを申し込みやすくなり、転売市場も伸びている。

 チケットキャンプを運営するフンザ社の推計では、国内の転売市場は15年の500億円から、19年には800億円に増える。同社は「行けなくなったチケットを紙切れにせず、欲しい人に渡る仕組み」(担当者)。ただ、転売目的でチケットを買う「ネットダフ屋」も横行している。同協会にも「同一人物が転売目的で複数枚を購入したとみられる例が3分の1を占めた公演があった」との情報が寄せられたこともある。

 転売問題に詳しい谷原誠弁護士によると、ダフ屋行為は多くの都道府県が迷惑防止条例で禁止しているが、「駅やチケット売り場などの公共の場」での転売を禁じているケースが多く、ネットで買ってネットで転売した場合は対象外と解釈されるという。谷原弁護士は「公衆に迷惑をかけることを防止する条例なので、ネット上は想定されていない」と話している。(佐藤恵子、千葉卓朗)

人はなぜ転売を嫌うのか。これはなかなか興味深い問題だと思うのだけれど、その一事例。NECの顔認証システムの応用とか、経済的には非合理だけど、その非合理性が産業にまでなりうるという点も面白い。
下記の反応はいろいろ参考になる。

はてなブックマーク - 嵐のチケット、ついに顔認証 1枚数十万円で転売やまず:朝日新聞デジタル

最後。

こちらの掲示板の投稿[5366]で知った、小保方さん関連のAmazonの検索結果。
Amazon.co.jp: 小保方

小保方さん・STAP細胞問題を主題にした本が並ぶのは分かるんだけど、所々ナゾな本が挟まっている。そのナゾな本が、妙に「愛国者さま」向けの本が多いような感じになっているのが興味深い。

陰謀論的な志向に共通性があるということかもしれないけれど、それにしても、Amazonの検索システムは、どういう仕組みでこういう結果を出してきたのだろうか。ユーザのクリックの順序とか、注文結果の類似性とか、そういう要素を入れているのだろうか。

******
おまけ

「やさしさ」が導く“一発レッド社会”――ベッキー、宮崎議員、ショーンK、“謝罪”の背景にある日本社会(松谷創一郎) - 個人 - Yahoo!ニュース(松谷創一郎 | ライター、リサーチャー 2016年4月7日 5時30分配信)

謝罪や優しさについての本の紹介。文化論でもある。
昔、斎藤美奈子が「日本人は日本論が大好き」みたいに半分揶揄していたけれど、やっぱり日本論ってついつい引き込まれてしまうなあ。

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2016/04/05

技能実習生の記事メモ:茨城県はさき漁協の件

単なるリンク集。

茨城の漁協に入るインドネシアの研修生たちに日本の闇を垣間見る。5時半起床で月10万円。 | netgeek(2016年4月5日)

この記事で紹介されている下記記事が分かりやすい。
【流出】外国人実習生を奴隷として雇うことをオススメするFAXが届いている実態 | netgeek(2016年1月8日)

この記事から分かる実態としては、
・漁協側としては人手不足を補う目的。日本人の労働力を確保できないから。
・午前5時半起床、午後10時消灯で手取り月10万円。
・2段ベッドが並ぶ4〜8人部屋。

実習生雇用斡旋業者のFAX
・「給与は最低賃金が可能」
・外国人実習生は仕事をサボらず、「残業、休日出勤は喜んでします!」

・仕事環境が悪くても転職を許されない制度→正当な方法で辞められない→逃げるしかない

ちなみに、技能実習制度についての政府の説明は下記の通り。

JITCO - 外国人技能実習制度のあらまし

「外国人技能実習制度」の趣旨
 開発途上国等には、経済発展・産業振興の担い手となる人材の育成を行うために、先進国の進んだ技能・技術・知識(以下「技能等」という。)を修得させようとするニーズがあります。我が国では、このニーズに応えるため、諸外国の青壮年労働者を一定期間産業界に受け入れて、産業上の技能等を修得してもらう「外国人技能実習制度」という仕組みがあります。
 この制度は、技能実習生へ技能等の移転を図り、その国の経済発展を担う人材育成を目的としたもので、我が国の国際協力・国際貢献の重要な一翼を担っています。

「外国人技能実習制度」の利用によって、以下に役立ててもらうことにしています。
……略……
(3) 我が国の実習実施機関等にとっては、外国企業との関係強化、経営の国際化、社内の活性化、生産に貢献

人手不足の解消、低賃金労働力の利用という話は一言もない。

技能実習制度 |厚生労働省

技能実習制度は、我が国が先進国としての役割を果たしつつ国際社会との調和ある発展を図っていくため、技能、技術又は知識の開発途上国等への移転を図り、開発途上国等の経済発展を担う「人づくり」に協力することを目的としております。
あくまで、国際協力が趣旨。

日本の国際評価を高め、世界から尊敬される日本を作るはずの施策が、国連やアメリカ政府からも批判され、人身売買国家と侮蔑される原因となってしまっているわけだ。これらの企業や農協、漁協などはまさに非国民・売国奴と言って良いであろう。政府、自民党は、なぜこれらの反日売国奴を厳格に取り締まり一掃しないのであろうか。また、日本の優れた技術へのあこがれと向学心に燃え、厳しい境遇に苦労しながらも貧しい自国に貢献しようと出てきたアジアの若者達を搾取し使い捨てようとするなど、我ら美しい国の国民たる日本人の風上にも置けない連中ではないか。愛国者の諸君は、なぜこれらの反日勢力の拠点に押しかけて攻撃し、FAXや抗議電話を殺到させ、その罪状を街頭宣伝し、排撃しないのであろうか。

最後に、上の記事に出ている漁協の記事。
【茨城新聞】はさき漁協・外国人実習生 受け入れ定着の試金石 将来の人材不足に対応 環境整備、実績づくり(2015年4月14日(火))(魚拓

はさき漁協(神栖市波崎、石田洋一代表理事組合長)が4月から、県内で初めて受け入れた外国人漁業技能実習生の研修を進めている。実習生はインドネシアの16人で、6月から始まる漁船での漁業実習に向けて日本語講習に励んでいる。農業などで外国人実習生の受け入れが定着する中、同漁協も将来的な人材不足が見込まれることなどから、初の受け入れに踏み切った。「選ばれる地域を目指す」と、受け入れ環境の充実を図る構えで、今回の実績が今後の受け入れ拡大に向けた試金石にもなりそうだ。 (鹿嶋支社・三次豪)


はさき漁協によると、実習生は、水産高校や水産専門学校の卒業生で、面接試験に合格して来日した。母国でも約5カ月間の厳しい日本語講習を受けてきたため、簡単な文法などはお手の物という。

実習生が日本語講習を受ける教室には、元気な声が響く。「『日本へ行きます』と『日本に行きます』の違いは何ですか?」。微妙な助詞の使い方に踏み込んだ質問も飛び出す。講師を務める神栖市国際交流協会のメンバーは、間を取りながらゆっくりと質問に応じ、冗談も交えて和やかな雰囲気で講習が進む。

同漁協総務次長の宮本聡さんは「話す方はまだまだだが、聞き取る力は予想以上。若いからどんどん吸収する」と評価する。

実習期間は3年間で、最初の2カ月間の座学のうち、日本語講習が約1カ月、残りは漁業の知識や安全の講習のほか、銀行員から送金の仕方の講習などを受ける予定。

■選ばれる地域に
現在、外国人技能実習制度は全国に広まり、農業や製造業など幅広い分野で、受け入れ側の人手不足を補う仕組みとしても定着している。このうち県内の実習生受け入れは約7千人で、国内有数とされる。今回、漁業実習生の受け入れは県内初となったが、同漁協も受け入れの理由に「将来的な人材不足への対応」を挙げる。

一方で、実習生をめぐっては、賃金の問題や仲間同士のトラブル、受け入れ先からの失踪など、さまざまな問題も露呈している。

宮本さんは「5年後、10年後に『波崎に行きたい』と指名してもらえるようになるのが目標。実習生とのウィンウィンの関係をつくり『はさきスタイル』を構築したい」と、より充実した受け入れ環境を目指す。

■自炊に四苦八苦
漁業実習生は、波崎漁港そばの鉄骨2階建て宿舎で寝泊まりする。宿舎は、漁業会社など実習実施機関6機関の出資で総工費約1億3千万円かけて整備した。最大76人収容できる。

午前5時半に起床し、午後10時に消灯。2段ベッドが並ぶ4〜8人部屋に分かれて共同生活する。食費や光熱費、宿泊費は全て実習実施機関が負担する。実習生には初年度、手取りで月約10万円を支給する。

食事は自炊が基本といい、自炊に慣れていない実習生も多い。宮本さんは「インドネシアは外食文化で、特に都市部出身者は自炊に慣れていない。なぜか鶏の空揚げばかり作っている」といい、今後は料理講習などを取り入れて、実習生の健康管理に配慮する方針という。

■実習生の声 日本企業に勤めたい
実習生の一人、エドウィン・ウィチャクサナさん(18)はジャワ島出身で、水産専門学校を卒業した。親元を離れ、初めて踏んだ海外の地だが「さみしくない。友達がたくさんいるから」と笑顔で話す。「最初は日本人の皆さんと仲良くやれるか不安だったが、日本語の先生が優しいので不安がなくなってきた」といい、「実習が終わったらインドネシアで日本語の大学に入りたい。日本に来て、日本の文化をもっと知りたくなってきた。将来は日本の企業に勤めたい」と意気込む。

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悪趣味ですがちょっとメモ

自分の人生とは全く無縁の華やかな世界だからか、ちょっとのぞき見したくなる。

住吉系 某組長の元妻に群がる 政治家たち|デヴィ夫人オフィシャルブログ「デヴィの独り言 独断と偏見」by Ameba(2016年04月01日 18時20分00秒)(魚拓

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本田實恵子氏の桜りん会のことらしいのは上のはてブのようにすぐ分かる。

公式サイト?
おりんのブログ
おりん(@orin_orinkai)さん | Twitterおりん(@orin_orinkai)さん | Twitterをフォローしている人

池袋駅西口で最も顔が広い…現役演歌歌手「おりん」
「第7回桜りん会」:芸能:ZAKZAK
(ZAKZAK 2009/05/20)(魚拓
一民間人のイベントにわざわざフォーカスを当てた記事で、この会の影響力の強さが伺える。

【聚 Party】600人が集い豪華ゲストとステージに酔う - 芸能 - ZAKZAK(2010.05.11)(魚拓

同会最高顧問で東進通商会長の下根弘氏=同(左)=と同郷(鳥取市)のよしみで毎年欠かさず参加しているという石破氏があいさつ。本田さんの座右の銘に引っかけ、「鶴は千年、亀は万年。でも、鳩は1年ですよ、皆さん」と混迷続きの鳩山内閣を皮肉り会場は大爆笑となった。
桜りん会は民主党人脈とはあまり関係ないのかな。

芸能人とともに
 桜りん会チャリティディナーショー:豊島新聞 ToshimaShinbun
(第3029号 2014年4月16日号)(魚拓

池袋テレビ - 検索
桜りん会の過去の様子を伺える。2011年と2012年。その後はなぜかない。

産経新聞社とのつながり
【桜りん会2012】デヴィ夫人が池袋のチャリティディナーショーに登場! - YouTube

ここの4分ぐらいから寄付金の贈呈式が映っているのだが、その寄付の対象に産経新聞社が入っているのだ。
このビデオで名前が出ている贈呈先は下記の5つ。
豊島区、板橋区、難民を助ける会、南相馬市、那須烏山市、産経新聞社。

桜りん会を伝える上記の記事やリンク先では、寄付先に産経新聞社があることがなぜか書かれていない。

たくさんあるNPOから難民を助ける会をなぜ選んだのかは分からない。ただこのビデオを見る限り、デビ夫人がいろいろ仕切っていた様子がうかがえる(例えば女優の佐久間良子氏が贈呈式で贈呈役を担っているが、佐久間氏を呼んだのはデビ夫人だったと本人が挨拶で述べている)。そして、デビ夫人は自分のブログに、自分のNPOから難民を助ける会に寄付をしてつながりができたと書いている。

相馬雪香様への追悼と感謝|デヴィ夫人オフィシャルブログ「デヴィの独り言 独断と偏見」by Ameba(2009年03月10日 19時16分09秒)

私は相馬由香先生とは、「難民を助ける会」を通して、
今らから11年前にお会いする機会に恵まれました。
私が理事長を務める “NPO法人 アースエイド ソサエティ” が、
日本赤十字社、「難民を助ける会」にご寄付をさせていただくことで、
憲政記念館に相馬先生をお尋ね(原文ママ)致しました。

そして、数ある企業、メディアの中からなぜ産経新聞社が選ばれたのか。これは全く分からない。

数年前の記事だが、そこに前東道雄氏(会長)、下根弘氏(最高顧問)という人が出ている。

面白い話。
雑事雑感20020419

《Yomiuri Online 4/18 00:53 要旨》
   東京都板橋区本町の前東道雄さん方で,夕飯のみそ汁の具
  にしたシジミから小さな真珠が見つかり家族を喜ばせている.
  ……中略……
   シジミは,前東さんの経営する飲食店で出す料理用に築地
  市場で仕入れた島根・宍道湖産だった.

いろいろな人脈で声を掛けているようだ。
デビ夫人名誉会長 「桜りん会」|横浜市青葉区の動画制作ファンクテックスタジオ(2011年04月18日(月) 23時59分16秒)

我が師、川畑秀雄会長が、ホテルメトロポリタンで開かれる、
桜りん会に招待され、私にも声をかけてくださり、
参加させていただきました

……中略……

一番右の「あい」美容室オーナー前東道雄先生は、
Dr’s水素セレブを月200本販売しています!


川畑秀雄物語 | 未病予防や栄養療法、水素関連サプリメントならドクターズファーマ。
セミナーに嵌った友人が行方不明なのです。皆様のご意見をお聞かせ下さ... - Yahoo!知恵袋(2014/2/1923:28:10)

下根氏は次のような活動を支援しているようだ。
インターナショナル儀礼文化教育研究所:研究所について

理事長 永井とも子 エフ・エヌティグループ代表
理 事 下根弘 東進通商(株)会長
理 事 下根貴弘 東進通商(株)社長
本部事務局・研究所:東京都豊島区池袋2-64-13下根ビル3F

下根氏は出身地の鳥取にもつながりがあっていろいろと関係しているようだ。

しみじみと思うが、人はいろいろとつながっていくものであるなあ。

*****************
追記(2016年9月25日)

下根氏らについて、ほほえましい(笑)記述を二つ見つけた。

●銅像設立。
1.下根弘寿像/株式会社竹中銅器
2.下根弘 寿像/株式会社竹中銅器
3.下根弘 寿像/株式会社竹中銅器

弘氏の像を貴弘氏が発注したそうだ。
設置年度は2009年。銅像の除幕式には、「県知事、当時の農林水産大臣、公明党代表もご列席されていました」とのこと。

●京都府公報
京都府公報  第2482号 平成25年6月14日 金曜日

 森林法(昭和26年法律第249号)第33条の3において準用する同法第33条第3項の規定により通知をする相手方の所在が不分明のため、同法第189条の規定により、その通知の内容を京都市役所に掲示し、その要旨を次のとおり公告する。
 平成25年6月14日
京都府知事 山 田  啓 二
1 通知の相手方の登記簿記載の住所及び氏名
  京都市右京区嵯峨柳田町4番地 嵯峨スカイハイツ405号
   原田 隆晴
  京都市北区大宮上ノ岸町17番地
   大東 敏寛
  東京都練馬区平和台二丁目4番5号
   下根 貴弘
  住所の記載なし
   吹上 亀太郎
2 通知の要旨
 ⑴ 農林水産大臣が、保安林の指定施業要件を変更したこと。
 ⑵ 指定施業要件の変更に係る保安林の所在場所、指定された目的及び指定施業要件については、平成25年農林水産省告示第834号による。

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