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2016/04/07

とりあえずクリップのみ

時間がないなあ……。

パナマ文書はどうやって世に出たのか | 小林恭子(投稿日: 2016年04月06日 10時49分 JST 更新: 2016年04月06日 11時04分 JST)

世界各国のジャーナリストがアメーバ的に離合集散し、有機的にプロジェクトを自生させるという現象。
相手が相手だけに皆が相当に神経を使っているはずで、キーパーソンや指揮系統もあったはずだが、鉄の掟を持った軍団組織であるはずもないのに大きな仕事ができたのは、個々人の練度の高さと同時に、ジャーナリストとして国際的に共通のプロトコルがあって、それを熟知した人たちしか加われないような何かがあったのではないだろうか。その水準を超えていた人が、日本で言えば、朝日新聞と共同通信にはいたということなのだろう、いや、他の報道機関にそのレベルの人がいないということではないけれど。

初めての「任務」は母親の腕を切り落とすこと-子ども兵問題の実態(前編) | 原貫太(投稿日: 2016年04月02日 16時39分 JST 更新: 2016年04月02日 16時39分 JST)

著者の原貫太さんは早稲田大学の4年生なのだそうだ。プロフィールページによれば

1994年、神奈川県生まれ。
早稲田大学4年。2014年に学生NGOバングラデシュ国際協力隊を創設。第一期代表としてストリートチルドレン問題に取り組み、現在も活動を継続中。国内での講演多数。
派遣留学生として、カリフォルニア州立大学チコ校にて国際関係論を専攻。関心領域は国際政治全般・ジェノサイド研究・児童労働問題。
とのこと。
昔も少数民族問題や紛争の中に関わりを持ちながら国際問題に取り組む学生はいろいろいたけれど、こんなふうに告発や報告を一般に見やすい形で出していくということはなかなかできなかった。ネット時代だなあと思いつつ、児童兵問題は昔よりも一層深刻さ(問題の先鋭化)を増しているということもあるのかなあと思ったりもする。

以上とは全然違う話。

嵐のチケット、ついに顔認証 1枚数十万円で転売やまず:朝日新聞デジタル(2016年4月7日05時05分)

 1万円のチケットが数十万円――。音楽ライブ市場が拡大するなか、人気コンサートのチケットがネット上で高額転売される事例が後を絶たない。音楽業界は、入場時の「顔認証」による本人確認を導入し、対策に乗り出している。

 23日に福井県で始まる人気アイドルグループ「嵐」の全国アリーナツアー。ファンクラブ(FC)向けのメールで2月、入場時に「顔認証」で本人確認することが告知され、ファンの間に衝撃が走った。

 ネット上には「ついに嵐も!」といった書き込みが相次いだ。

 嵐のチケットは「日本一入手困難」とも言われる。ファンらによると、申し込めるのは基本的にはFC会員のみで、抽選で購入できる人が決まる。当選確率を上げようと、家族や友達の名義で何口も入会する人もいる。ツイッター上には「27名義使ったのに全滅」との書き込みもあった。

 入手できなかった人が頼るのが、「チケットキャンプ」などのネット上の売買サイトだ。嵐が所属するジャニーズ事務所側は「ネットオークションなど営利目的で転売されたチケットでの入場を認めない」と明記。ただ、数万人が訪れる会場での本人確認は難しく、1枚1万円弱のチケットが数十万円で売買される事例も常態化していた。

 チケット争奪戦が過熱するなか、同事務所は申込時にメールで顔写真を送信することを求め、当日の入場時に顔認証を行うと公表。顔写真などの個人情報は厳重に管理すると規約に定めており、取材に対して「正規販売で購入したチケットで公演をご覧いただくため」と説明した。

 ファンの受け止めは様々だ。栃木県の女子高生(16)は「他人名義のFC会員からの申し込みがなくなりそう」と喜ぶ。顔写真提供への抵抗感は「ない。だって当選しやすくなるんだから」。一方で40代の女性は、今回のツアーをあきらめた。「これまでは高額であっても、どうしても行きたいファンの間で融通しあえたのに」と嘆く。

 顔認証でネット転売は大幅に減ったと見られるが、売買サイトには6日時点で、1枚20万~30万円台での出品が10件ほどあった。事務所が具体的な認証方法を公表していないため、ツイッター上では「目視確認なら入れるのでは」との見方も。一方で、急に行けなくなった時に転売できないことを心配する声もある。

■ももクロが先駆け

 音楽ライブの顔認証の先駆けは、2014年に導入した人気アイドルグループ「ももいろクローバーZ」。チケット申し込みの際にサイト上に顔写真を登録。公演当日は会場の入り口に設置されたタブレットの前に立つと、本人の顔と写真が照合される仕組みだ。入場管理業務を担う「テイパーズ」(東京都渋谷区)が、電機大手「NEC」が開発したシステムを使って運営している。

 以前は免許証や住民票などの本人確認書類を提示してもらい、スタッフが登録住所などを目視で確認していた。だが、手間とコストがかかる上、他人から借りた確認書類でチェックをすり抜ける人も現れた。そこで、警察捜査や税関の入管審査向けに開発されたシステムを活用することを思いついたという。

 NECによると、6年前の段階で誤判定の可能性は「1千人に3人」というレベルで、今はさらに向上している。目尻や鼻先など顔の「特徴点」を抽出し、それぞれの位置関係が写真と実物で一致するか照合。顔の傾きを補正する3D技術や顔の陰影を把握する仕組みも搭載している。テイパーズはこのシステムを「B’z」や「ミスターチルドレン」などのライブでも活用。これまでチケット転売や「なりすまし入場」は確認されていないという。

 20年の東京五輪で、今年から交付が始まったマイナンバーカードを使って顔認証する構想も、自民党が提言している。

 顔認証が広がる背景には過剰な高額転売がある。コンサート主催会社などでつくる「コンサートプロモーターズ協会」の山本幸治常務理事は「ファンが入手しにくくなり、転売者が公演中止のリスクも負わずに利益を得ることも見過ごせない」と指摘する。

 同協会によると、ライブ市場は拡大の一途で、15年の加盟社の総チケット売り上げは3186億円と15年前の4倍近い。さらに、ネットやスマートフォンの普及でチケットを申し込みやすくなり、転売市場も伸びている。

 チケットキャンプを運営するフンザ社の推計では、国内の転売市場は15年の500億円から、19年には800億円に増える。同社は「行けなくなったチケットを紙切れにせず、欲しい人に渡る仕組み」(担当者)。ただ、転売目的でチケットを買う「ネットダフ屋」も横行している。同協会にも「同一人物が転売目的で複数枚を購入したとみられる例が3分の1を占めた公演があった」との情報が寄せられたこともある。

 転売問題に詳しい谷原誠弁護士によると、ダフ屋行為は多くの都道府県が迷惑防止条例で禁止しているが、「駅やチケット売り場などの公共の場」での転売を禁じているケースが多く、ネットで買ってネットで転売した場合は対象外と解釈されるという。谷原弁護士は「公衆に迷惑をかけることを防止する条例なので、ネット上は想定されていない」と話している。(佐藤恵子、千葉卓朗)

人はなぜ転売を嫌うのか。これはなかなか興味深い問題だと思うのだけれど、その一事例。NECの顔認証システムの応用とか、経済的には非合理だけど、その非合理性が産業にまでなりうるという点も面白い。
下記の反応はいろいろ参考になる。

はてなブックマーク - 嵐のチケット、ついに顔認証 1枚数十万円で転売やまず:朝日新聞デジタル

最後。

こちらの掲示板の投稿[5366]で知った、小保方さん関連のAmazonの検索結果。
Amazon.co.jp: 小保方

小保方さん・STAP細胞問題を主題にした本が並ぶのは分かるんだけど、所々ナゾな本が挟まっている。そのナゾな本が、妙に「愛国者さま」向けの本が多いような感じになっているのが興味深い。

陰謀論的な志向に共通性があるということかもしれないけれど、それにしても、Amazonの検索システムは、どういう仕組みでこういう結果を出してきたのだろうか。ユーザのクリックの順序とか、注文結果の類似性とか、そういう要素を入れているのだろうか。

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おまけ

「やさしさ」が導く“一発レッド社会”――ベッキー、宮崎議員、ショーンK、“謝罪”の背景にある日本社会(松谷創一郎) - 個人 - Yahoo!ニュース(松谷創一郎 | ライター、リサーチャー 2016年4月7日 5時30分配信)

謝罪や優しさについての本の紹介。文化論でもある。
昔、斎藤美奈子が「日本人は日本論が大好き」みたいに半分揶揄していたけれど、やっぱり日本論ってついつい引き込まれてしまうなあ。


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