自慢するときにも恨みを言わずにいられない人。
安倍さんって、本当に、何か正邪二元論というか、悪意を持って自分を攻撃し続ける邪悪な存在をひしひしと感じているというか、自分の外の世界に対して何か根深い恨みを抱き続けているんだなあ。
安倍首相「子供の貧困は大きく改善した」→ネットから疑問の声「使ったデータは?」(The Huffington Post | 執筆者: Chitose Wada
投稿日: 2016年12月09日 12時30分 JST 更新: 2016年12月09日 12時30分 JST)
随分、私も国会において、安倍政権で相対的貧困率が悪くなっているのではないか、とこういう批判を受けてきたわけですが、安倍政権の間はまだどうなっているのかという指標がこれ、出なかったんですね。出ないにも関わらず、どういうわけか安倍政権は批判をされていた状況が続いていたわけですが、幸い私たちが進めている政策によって改善した。そりゃ世耕さんだし「大きく拍手」するよなあ(苦笑)。
特に、子供の相対的貧困率が、大きく改善をしました。……中略……安倍政権で下がった。これは拍手をする場所ですから、さっそく世耕経済産業大臣が大きく拍手をしていただきました。
ところで安倍氏のこの発言、事務的に要約すると
「私たちが進めている政策によって相対的貧困率が改善した。」
というだけのことなんだけど、彼が本当に言いたいことを要約すると、
「安倍政権は結果指標もないのに批判されてきたが、実は状況は改善していた。ざまあみろ。」
ということになる。
厚顔無恥のように見えながらも意外に心が弱くて、実はいろいろ批判が心に応えているのかもしれないなあとか、他人からの指摘や批判を人格攻撃や尊厳の侵害のように感じてしまう人なのかもなあとか、深層心理に絶えず不安を抱えているので一見自分を包容してくれるように見える人々や言説には無防備に飛びついてしまう傾向があるのかなあとか、思わず想像してしまう。
かわいそうな人ではあるなあと思いつつも、一番かわいそうなのは、この人から敵認定というか邪悪な存在側と認定されてしまった側の人間である。何と言っても、彼は国家の最高権力者なのだから。
閑話休題。
記事の指摘は、
1.「子供の相対的貧困率が低下している」とする安倍氏の根拠は、全国消費実態調査。
2.全国消費実態調査に基づく貧困指標は適切ではない恐れがある。
3.資料としてはまだ国民生活基礎調査の方がましで、政府やOECDが利用する(というか政府がOECDに報告している)データもこっち。
4.通例を破って今回わざわざ消費実態調査の結果を出したのは欺瞞ではないか。
という感じ。
全国消費実態調査と国民生活基礎調査との貧困率のズレの話は勉強になるので一読の価値あり。
*******
貧困率の話は技術的にいろいろ簡単ではなく、日本の格差が国際的に見てどうなのか、時間的に拡大縮小どっちの傾向なのかにも議論がある。ただ、報道などや人々の実感としては拡大傾向にあるとする向きが多いようだし、いろいろな指標を総合して見ても、大まかにはそういう傾向だとは言えるようだ。
近頃見た貧困率関係の話題
トランプ旋風 日本でも? 格差貧困実態は|NHK NEWS WEB(11月29日 22時45分)
上記のhuffingtonpostの記事に関連したNHKの記事。上記の二つの統計の違いについて書いている。
まずジニ係数について:全国消費実態調査と所得再分配調査の比較。
●平成26(2014)年の全国消費実態調査、2人以上の世帯のみのジニ係数
・年間収入のジニ係数:
平成21(2009)年に比べて格差拡大。昭和59(1984)年以降、一貫して拡大。
・等価可処分所得のジニ係数:
平成21(2009)年に比べて格差縮小。
●平成26(2014)年の所得再分配調査(平成26(2014)年)
再分配前のジニ係数:調査開始以降最も高い。昭和55(1980)年頃から増加傾向?
再分配後のジニ係数:平成16(2004)年をピークに縮小傾向。長期的には横ばい。
次に相対的貧困率について:全国消費実態調査と国民生活基礎調査との比較。
●平成26(2014)年の全国消費実態調査
平成21(2009)年に比べ0.2ポイント低下。データが捕捉できる平成11(1999)年以降では初めて。
●平成24(2012)年の国民生活基礎調査
平成21(2009)年に比べ0.1ポイント上昇。調査開始の昭和60(1985)年以降最悪。
国民生活基礎調査では確かにまだ安倍政権下の「結果」は出ていないので分からない。
記事では他に、「中間層の所得は減少の一途」として等価可処分所得の中央値が減少し続けていると報じている。
みずほ総合研究所の堀江奈保子上席主任研究員のコメント
1.アベノミクスによって格差や貧困が一段と拡大したという批判はあたらない
2.富の集中度が高いアメリカと日本では社会状況が異なっている
3.格差や貧困は拡大していないが、一部の例外を除いて、全所得階層がシフトダウンしている可能性がある
4.中間層が貧困層に転落するリスクも高まっている
とのこと。
「アベノミクス」が貧困を拡大したかどうかは別にして、貧困化や不平等化が緩やかに進んでいるとはおおよそ言えるのではないか。
おまけ
駐日デンマーク大使館さんのツイート: "デンマークは貧困率が最も低い国です! 母子家庭など一人親家庭の貧困率は世界最低です。 https://t.co/9bJ81PYH5A"(16:50 - 2016年11月30日)
これはちょっと牽強付会かなあとは思うけれども。例えば成人の単身世帯や二人世帯の貧困率で見れば日本はそれほど高くない。
子どもの貧困 「昔のほうが大変だった」への対処法(湯浅誠) - 個人 - Yahoo!ニュース(12/6(火) 7:16)
反対者をどうやって巻き込んでいくか、という運動論みたいなもの。
よく言われていることではあるし、包摂的な立場からすればその通りなのだけど、反対者の怒りや不満や恨みを抱き留めてあげればその人が善良な協力者になるとは限らないわけで。人を変えることはできないが、反対行動を取るのを止めるぐらいならしてもらえるかも、というような話かなあと。赤旗とかを読むとこの種の辛抱強い働きかけの話はよく出てくる。
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