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2019年1月の5件の記事

2019/01/28

毎日新聞、辺野古反対派リスト「国が作成依頼」との警備会社の内部文書を入手。

2015年 防衛局が反対派リスト作成、監視を警備会社に依頼
2016年 沖縄タイムスがリストの存在を報道 → 政府は関与否定の閣議決定
2019年 毎日新聞が内部文書を入手 → 当事者は曖昧証言、会社は防衛省への報告を否定

毎日のスクープ。
政府はいつものように否定。企業側も否定。まあ今の政府の言うことを信じる理由はないわけで。森友に関わった建設会社も政府の嘘に荷担していたわけだし、巻き込まれた関係者でも偽証することは十分あるし。

辺野古反対派リスト「国が作成依頼」 警備会社の内部文書を入手 - 毎日新聞(2019年1月28日 03時00分(最終更新 1月28日 09時12分))

 防衛省沖縄防衛局が発注した沖縄県名護市辺野古沖の海上警備を巡り、業務を委託された警備会社の幹部社員が、米軍普天間飛行場の辺野古への移設反対派リストを作って監視するよう、防衛局側から2015年に依頼されたとする内部文書を作成していたことが明らかになった。リストの存在は沖縄の地元紙が16年に報道。政府はリスト作成の指示を否定する答弁書を閣議決定したが、会社側が記録した内容と政府答弁は食い違いを見せている。

 この警備会社は「ライジングサンセキュリティーサービス」(東京都渋谷区)。辺野古沖で移設反対の抗議活動をする市民らが、立ち入り禁止の海域へ侵入しないよう監視するなどの業務を担っていた。

 毎日新聞は、当時の現場責任者だった幹部社員名で同社代表取締役宛ての複数の「報告書」を入手した。16年5月15日付の文書には15年2月ごろ、当時の沖縄防衛局調達部次長(文書では実名)から「『反対運動を継続的に行っている人及び船舶の傾向を把握し、より安全な作業を実施してゆくために、反対派リストのようなものを作り監視してほしい』旨の依頼があり作成した」と記載されている。

 「反対派リスト」には抗議活動する市民ら60人分が顔写真付きで一覧表になっているほか、特定の市民について年齢や経歴などの情報が記された資料もある。

 文書の日付の前日にあたる16年5月14日、「沖縄タイムス」が「辺野古沖の海上警備で、警備員が新基地建設に抗議する市民の名前を特定し、行動を記録していることが分かった」と顔写真付きのリストの存在を報じた。報道を受け、現場責任者らが同日中に沖縄防衛局を訪れ、リスト作成の経緯を同局幹部らに説明。関係者は毎日新聞に「現場責任者は『次長の指示で作成した』と説明していた」と証言した。

 一方、政府は16年8月8日、仲里利信衆院議員(当時)の質問主意書を受け、「『市民の写真撮影や氏名・顔写真のリスト作成、個人情報の収集、政府への報告』を政府として指示した事実はない」との答弁書を閣議決定している。【松浦吉剛】

防衛省は指示否定
 ライジング社の幹部社員は毎日新聞の取材に、報告書の内容について「書いたかもしれません」と語り、沖縄防衛局調達部次長からの「依頼」については「(反対派の行動の)傾向をつかみなさいという指示だった」と説明した。

 一方、防衛省は「リスト作成を指示した事実はありません」とコメントした。

普天間移設問題
 1995年の米兵による少女暴行事件をきっかけに、日米両政府は96年、沖縄県宜野湾市の市街地にある米軍普天間飛行場の返還に合意。日本政府は99年に名護市辺野古への移設を閣議決定し、沿岸部に滑走路を建設する計画を進めるが、移設に反対する沖縄県との対立が続いている。政府は昨年12月に埋め立て用土砂の投入を開始。一方、移設の賛否を問う県民投票が2月24日に実施される。

写真、職歴、家族、出身校・・・ 辺野古反対派市民の情報ズラリ - 毎日新聞(毎日新聞2019年1月28日 03時00分(最終更新 1月28日 09時15分))

 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設を巡り、防衛省沖縄防衛局から委託され海上警備を担っていた警備会社が、移設に反対する市民ら60人を顔写真付きで一覧表にしていた。毎日新聞は「反対派リスト」を入手。家族の名前や所属政党を記されていた人もいて、プライバシーの侵害を指摘する声も出ている。リスト作成の経緯を文書にまとめた幹部社員は防衛局への提供は否定するものの、あいまいな説明を繰り返した。【松浦吉剛、山崎征克】

リストは警備艇に備え付け
 反対派リストは、2014年8月~17年11月に海上警備業務を担当していた「ライジングサンセキュリティーサービス」(東京都渋谷区)の社員らが作成。市民らが船上で抗議活動している様子を撮影し、顔写真を2枚1組にして60人分を一覧表にしていた。

 関係者によると、リストは警備艇に備え付けられていた。顔写真には通し番号が振られてフルネームが記載。氏名を特定できなかった人物については「白髭(ひげ)のもじゃ」「ぱっとしない」「クバ笠(がさ)」など独自の呼称を記しているケースもあった。

 このリストに加え、特定の市民らについては顔写真付きで経歴などを記載した資料も作成され、ライジング社の社員らが出入りする辺野古の現地事務所に保管されていたという。毎日新聞が入手した資料には、ある名護市内の女性については年齢や職業のほか、所属政党名、出身校なども記されていた。手や足を負傷しているとの情報を書かれていた女性もいた。

 沖縄タイムスが16年5月14日に反対派リストを報じて以降、ライジング社はリストを廃棄したと説明している。報道を受け沖縄4区選出の仲里利信衆院議員(当時)は「プライバシーの侵害や違法性があると思われる」と指摘。質問主意書で政府に見解をただしたが、政府は同年8月8日に「『リスト』を保有しておらず、お答えすることは困難」との答弁書を閣議決定した。

 辺野古の海上警備業務は、普天間飛行場の辺野古移設に関連し、沖縄防衛局が14年6月に桟橋などの仮設工事を発注した際の契約内容に含まれていた。工事を受注した大成建設はライジング社に警備を委託。15年7月以降は同社が防衛局から直接請け負っていた。

 リスト作成について、沖縄防衛局の指示や依頼はなかったのか。14年7月~16年6月に局長を務めていた希望の党の井上一徳衆院議員は「やっていないと思う」と語った。

「書いたかも」幹部社員
 辺野古沖の海上警備の現場責任者を務め、リスト作成の経緯を記した報告書を作成したとされるライジング社の幹部社員は今月下旬、大阪市内で毎日新聞の取材に応じた。

 「ふーん、どうでしょうね。何が聞きたいんですか」。記者が報告書を示すと、幹部社員は書面を見つめて1分ほど沈黙した後、口を開いた。質問を重ねると「書いたかもしれませんね。こんな内容あったかもしれませんね」「(代表取締役に)出したかもしれませんね」と語った。

 当時の沖縄防衛局側から反対派リストの作成を依頼されたという記載について問うと、「本当に記憶が分からないんだけど。指示と言うか、どうだろう……」と言葉に詰まることも。「その(リスト作成の)指示ではなくて『(反対派の行動を)把握しなさい』なんですよ。反対する船長を把握しておけば(動向が)分かるよねって意味で」と説明。「結果的にリストになりますよね」と付け加え、沖縄防衛局には提供していないと繰り返した。

 60人分の一覧表の作成は認める一方で、個人情報が詳細に書かれた資料は「見た記憶がない」と述べ、「(従業員が)自発的に作った可能性は否定できない」と語った。

 リストの存在を沖縄タイムスが報じた直後、経緯を説明するため沖縄防衛局を訪ねたかを問うと、「覚えていない。毎日のように、この時期会議があったから」。質問には「かもしれない」というフレーズを何度も繰り返し、記憶が薄れていることをにじませた。

 その一方で、「調達部次長の指示でリストを作成した」と幹部社員が説明したとの証言があることを伝えると、「ない。はっきりと。そこは言っていないと思う」と否定した。

 幹部社員への取材後、改めてリスト作成の経緯を同社に質問したところ、「公表されている情報を基に警備会社として取りまとめた」とし、「リストを沖縄防衛局へ提供した事実はありません」と文書で回答があった。

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2019/01/21

「捜査関係事項照会」の取扱いについて、とりあえずリンク

捜査機関から「照会」があったとき(日本図書館協会)

こらむ図書館の自由2013-
Vol.108,No.5(2014.5)「図書館の法律顧問-「調査嘱託」の事例から」(山家篤夫)

・個人情報保護法では、利用目的外の第三者に開示する場合は本人の承諾が必要
・「法令に基づく場合」(第8条第1項)は除外
・総務省「本項により利用・提供が義務付けられるものではない」


警察の解釈

捜査関係事項照会書の取扱いについて 平成12年1月21日 愛媛県警
・捜査関係事項照会は、公務所又は公私の団体に報告義務を負わせるもの
・当該公務所等は…回答を拒否できない
・しかし、強制力はない
・帳簿、謄本、書類等の提出は求めないが、自発的に提出した場合は受け取る

「拒否できないが強制力はない」とのこと。


・操作関係事項照会について、各自治体の個人情報保護条例の解説では、個別具体に判断するとしているものもある、とのこと。
・同照会に対応するのは、地公法第34条に規定する守秘義務よりも重大な公益上の必要が認められるときに限られると解釈

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Tカードは会員情報を自由奔放に警察に提供しているという話

Tカード情報令状なく捜査に提供 規約明記せず、当局は保秘 - 共同通信 | This Kiji(2019/1/20 19:381/20 20:03updated)

コンビニやレンタルショップなど、さまざまな店で買い物をするとポイントがたまるポイントカード最大手の一つ「Tカード」を展開する会社が、氏名や電話番号といった会員情報のほか、購入履歴やレンタルビデオのタイトルなどを、裁判所の令状なしに捜査当局へ提供していることが20日、内部資料や捜査関係者への取材で分かった。「T会員規約」に当局への情報提供を明記せず、当局も情報を得たことを本人に知られないよう、保秘を徹底していた。

 Tカードの会員数は日本の人口の半数を超える約6700万人で、提携先は多業種に広がる。

以下の報道の続きのようだ。

2019/01/14 すでに日本も中国並みの監視社会になっているという話: 思いついたことをなんでも書いていくブログ
・顧客情報、令状なく取得 検察、方法記すリスト共有:一面:中日新聞(CHUNICHI Web)(2019年1月4日 朝刊)
・スマホゲームで位置把握か 捜査にGPS利用可能性 - 共同通信 | This Kiji(2019/1/13 19:23)

この記事で、私は「もちろん企業側は断ってもいいのだけれど、いろいろな理由で、応じる企業もあるだろう」と書いたのだけれど、やっぱりそうだったよね、という感じ。
そして、Tカードがそれをやったというのは違和感がない。Tカードなら抵抗なくやるだろうという印象。
というのは、大分前からこういう話があったからだ。過去の記事を再掲しておく。

・2014/05/22 Tポイントカードだけじゃなくてヤフーの利用も危ないことに。: 思いついたことをなんでも書いていくブログ
 ヤフーとCCC、Tカード購買履歴とWeb閲覧履歴を相互提供へ

・2014/07/30 私がTポイントカードを作らない理由: 思いついたことをなんでも書いていくブログ
 Tポイント提携企業から何らかの形でT会員番号を含む売買履歴がいったん漏れると、名簿屋のほうでT会員番号での個人に関する情報が識別化できてしまい、T会員番号つきの個人に関する情報のリストが出回ることに

・2015/01/07 Tポイントと個人情報の記事: 思いついたことをなんでも書いていくブログ
 ツタヤTカード、勝手に個人情報を第三者へ提供?

・2015/01/30 個人情報とビッグデータ:原論文を見ないとよく分からないが原論文に当たる余裕もない。: 思いついたことをなんでも書いていくブログ
 クレジットカードの利用情報わずか4件から、カード利用者の大半の身元を特定できる

それにTカードをやっているCCCという会社自体、ツタヤ図書館や樋渡氏が云々…というあたりから、企業倫理や社会性を信用できない印象が出来た。

そして、Tカードの発行枚数は日本の人口を超えている。既に2012年の段階で、1億3,255万枚、ほぼ2011年1年の利用者数(名寄せ済み)が3,865万人、20代保有率は64%だった。
Suicaの利用記録を勝手に流用されたくない場合の手続き: 思いついたことをなんでも書いていくブログ

まあ、要するに、Tカードは警察が自由に使える個人情報窓口であり、Tカードを通じて、警察は日本人の大多数の個人情報を集められる、ということである。そして、いつ、どこで、どのように、自分が監視されているかは、全く知らされないし、尋ねても教えてくれない、ということである。

***************************************
追記(19/01/21(月)18:52:35)

お知らせ|CCC カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社

Tカードの情報に関する一部報道について
カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社
2019年01月21日

 このたびは、Tカードの情報に関する一部報道により、みなさまに多大なるご心配をおかけし申し訳ございません。

 弊社グループは、1983年からTSUTAYA事業、2003年からTカード事業を行っておりますが、顧客価値向上に向け、従来よりお客さまから個人情報をお預かりするとともに、データベースの適切な管理を実施してまいりました。
 その個人情報の取り扱いに関し弊社は、捜査令状があった場合にのみ、必要最小限の個人情報を提供するという協力姿勢をとってまいりました。

 一方、弊社の保有する個人情報は年々拡大し、社会的情報インフラとしての価値も高まってきたことから、捜査機関からの要請に基づき、2012年から、「捜査関係事項照会書」があった場合にも、新たに施行された個人情報保護法に則り、一層の社会への貢献を目指し捜査機関に協力してまいりました。

 今後につきましては、T会員のみなさまに個人情報の取り扱いについて、よりご理解いただけるよう、個人情報保護方針およびT会員規約に明記するようにいたします。個人情報保護方針およびT会員規約への明記につきましては、すでに具体的な手続きに着手しております。

 みなさまの個人情報の取り扱いにつきましては、今後さらに細心の注意を払ってまいります。

1.2012年までは、捜査令状があったときのみ、個人情報を提供していた。
2.2012年以降、捜査関係事項照会には応じていた。
3.今後、この方針を会員規約に明記する。
ということらしい。

捜査関係事項照会に応じることにした理由が振るっている。
「保有する個人情報は年々拡大し、社会的情報インフラとしての価値も高まってきた」からなのだそうだ。
要するに、客の個人情報にどういう価値があるか、どう扱うかは、自分たちが勝手に決めてよい、客に相談する必要はないという趣旨だろう。まさにCCCらしい。

このコメントについて記事が出ている。

Tカード情報を令状なしで捜査当局に提供 CCC「社会貢献のため」 - ねとらぼ(2019年01月21日 16時01分 公開)

CCCのコメントは以下の通りらしい。

広報に問い合わせたところ、「弊社としては犯罪者が捕まることでよりよい社会に貢献できるのではないかという思いがあり、捜査に協力してきた」とコメント。また、情報提供要請の頻度に関しては「捜査に関わるので回答できない」としています。

「犯罪者が捕まることでよりよい社会に貢献できるのではないかという思いがあり」

とのこと。この無邪気さが正にCCCらしい。そしてこんな「お子様」たちが日本人の大多数の個人情報を蓄積・管理していることに慄然とする。

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2019/01/20

日本学生支援機構の奨学金の保証人になっている人→機構から返済を求められたらまず「分別の利益」を主張しろという話。

学生支援機構、奨学金の不当回収認める 保証人に返金へ:朝日新聞デジタル(諸永裕司、大津智義 2019年1月19日09時17分)

 奨学金の返還をめぐり、日本学生支援機構が保証人に半額の支払い義務しかないことを伝えずに全額を求めてきた問題で、機構は取材に対し、その後に取った対応の中で、過大請求によって一部の保証人から不当な回収をしていたと明らかにした。機構は「法解釈を誤った」と認め、保証人に謝罪したうえで、取りすぎた分を返金するという。

 朝日新聞は昨年11月、機構が過去8年間に延べ825人の保証人に、全額の支払いを求めたと報じた。これを受けて機構は、半額しか支払い義務がないとする「分別の利益」を保証人が主張した場合、返還を終えた人や裁判で返還計画が確定した人は減額しない一方で、機構と協議して返還中の人らには応じる方針を示した。ただ、減額するのは主張時の「残金の半分」とした。

 この点について、朝日新聞は、一昨年の民法改正に携わった法制審議会(民法部会)で委員や幹事を務めた法学者18人に意見を求めた。取材に応じた10人のうち9人が「法的に誤りで過大請求になる」と答えた。

 松岡久和・立命館大教授は「借りた本人が返せない場合、機構は残りの全額を払うよう保証人に求めることはできる。だが、保証人の支払い義務はその半額を超えず、分別の利益をいつ主張するかによって変わるものではない」。野村豊弘・学習院大名誉教授は「機構にとって都合のよい解釈ではないか」と述べた。

 一方、「分別の利益については定説がない。当初、機構が考えたように解釈できる可能性もある」とする学者も1人いた。

 朝日新聞が法学者の見解を機構に伝え、説明を求めたところ、機構は誤りだったと認めた。

 機構によると、奨学金を借りた本人の未返還額の半額を超えて返している保証人が、主張後に支払った分を返金する。過大請求や不当回収をした保証人の数や金額は精査中で、利息をつけるかも検討している。ただし、半額を超えていても、主張前の分は「弁済は有効で債務は消滅している」として返金しない。

 機構の大谷圭介理事は「弁護士と相談して対応を決めたが、法解釈が不適切で不当な回収だった。今後、分別の利益の主張があれば、本人の未返還額の半額しか求めないよう改める」と話した。一方で、「分別の利益は保証人から主張すべきだ」とする見解は変えず、機構から積極的に伝える考えはないという。

 山野目章夫・早大法科大学院教授(民法)は「保証人に分別の利益を知らせずに全額払いを求めていたことが判明した後に、誤った法解釈で『不当利得』を得ていた事実は重い。奨学金事業への信頼を損ないかねない」と話す。(諸永裕司、大津智義)

     ◇

 〈分別の利益〉 民法では、連帯保証人も含めた複数の保証人がいる場合、各保証人は等しい割合で義務を負う。国の奨学金の人的保証(父か母が連帯保証人、4親等以内の親族1人が保証人)では、保証人の義務は半分になり、残りは本人や連帯保証人が負う。現在の奨学金の返還者は約426万人で、3カ月以上の延滞者は約16万人。

素人には理屈がわかりにくいので、この記事は丁寧に読む方がいい。
記事の付図:「分別の利益と不当回収」が分かりやすいので、内容をまとめる。
→100万円貸与され、本人が20万円を返済したとする。すると残金は80万円。
ここで連帯保証人が全く返済しなかったとする。すると、機構は残金の全額80万円を保証人(自分)に請求する。
この請求に応じて自分(保証人)が60万円を支払い、その時点で「分別の利益」を機構に主張すると、機構は残りの20万円のうち、半額の10万円だけを負けてくれる、という話。

つまり、「分別の利益」を主張すれば、保証人はその時点以降の残債については半額にできる、ということ。
機構は、「分別の利益」の主張前に支払った分は丸取りして返金しないと主張しているらしい。

この理屈に従えば、日本学生支援機構から保証人に「支払え」と連絡が来たら、即座に「分別の利益」を主張するのが一番良いということになる。(それでも半額は背負うことになるけれど……)。

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2019/01/14

すでに日本も中国並みの監視社会になっているという話

クレジットカード、ポイントカード、Suicaなどの交通系カードから、警察や検察などが情報提供を受けられるらしい。

顧客情報、令状なく取得 検察、方法記すリスト共有:一面:中日新聞(CHUNICHI Web)(2019年1月4日 朝刊)

 検察当局が、顧客情報を入手できる企業など計約二百九十団体について、情報の種類や保有先、取得方法を記したリストを作り、内部で共有していることが分かった。共同通信がリストを入手した。情報の大半は裁判所など外部のチェックが入らない「捜査関係事項照会」で取得できると明記。提供された複数の情報を組み合わせれば、私生活を網羅的かつ容易に把握できるため、プライバシーが「丸裸」にされる恐れがある。

 リストは、捜査当局が裁判所の令状なしで、個人情報を広く取得していることを示す。令状主義を定めた憲法に反するとの指摘もあり、手続きの不透明さが問題視されそうだ。

 入手したリスト「捜査上有効なデータ等へのアクセス方法等一覧表」によると、顧客情報は公共交通機関や商品購入の履歴、位置情報といった個人の生活に関わるもので計約三百六十種類。

 検察関係者によると、リストは最高検が捜査への活用を目的に、警察の協力を得て作成し、検察内部のサーバーに保管、随時更新している。

 最高検は情報公開請求に対し、リストの存在を認めた上で「企業側の利益を害し、捜査手法が明らかになる恐れがある」として開示を拒否した。

 捜査関係事項照会は、捜査当局が独自に企業側に出す要請にすぎず、捜査に必要かどうか外部のチェックは働かない。取得後の使用方法なども不明で漏えいリスクもある。当局への提供は顧客本人に通知されない。

 対象に挙げられた企業は、主要な航空、鉄道、バスなど交通各社やクレジットカード会社、消費者金融、コンビニ、スーパー、家電量販店などさまざま。買い物の際に付与され、加盟店で使用できるポイントカードの発行会社や、携帯電話会社も含まれている。

 入手可能とされた情報は、ICカードなどの名義人や使用履歴に加え、カード作成時に提出された運転免許証などの写し、顔写真も含まれる。リストにあるドラッグストアやレンタルビデオ店、書店の購入情報を加えれば、対象者の健康状態や思想信条、趣味嗜好(しこう)を把握することも可能だ。

 リストの約三百六十種類のうち、捜索差し押さえ許可状などの令状が必要と明示しているのは二十二種類だけ。残りの大半は捜査関係事項照会などで取得できるとしている。

 企業側の多くは、利用規約や個人情報保護指針に「法令に基づく外部提供の可能性がある」と記載しており、任意提供の根拠としている。

要するに、警察や検察が照会すれば、交通系ICカード、クレジットカード、各種ポイントカードなどの大抵の会社は、データを提供する(しても問題ない)ということ。
もちろん企業側は断ってもいいのだけれど、いろいろな理由で、応じる企業もあるだろう。そして、自分の個人情報が提供されていても、企業からそのことが知らされることはない。なかなか怖い。

スマホゲームで位置把握か 捜査にGPS利用可能性 - 共同通信 | This Kiji(2019/1/13 19:23)

 捜査当局がスマホゲームの運営会社を通じ、GPS機能を使って事件関係者の位置情報を取得している可能性が高いことが13日、分かった。検察の内部文書に取得方法を示した記載があり、当局が捜査上必要な場合に企業などに令状を示さず報告を求める手続き「捜査関係事項照会」で取得できるとされていた。

 大手携帯電話会社から当局が位置情報の提供を受ける際は、令状が必要とされているため、ゲーム会社を通じる手法が抜け道になり得る。GPSでは、17年の最高裁判決が令状なく端末を取り付ける捜査手法を違法と認定。当局が実際にゲーム会社から取得していれば、問題性の高い取り扱いと言える。

こちらは、要するに、アプリ(ゲーム以外でも何でも)から位置情報が警察などに流されているかもしれないということ。

近頃は中国の監視社会ぶりを報じて情報社会への問題提起をする報道が増えてきているが、何のことはない、自分たちの国でも事態は着々と進んでいたんだという話。
これらの話は共同通信の配信記事だが、取り上げた報道機関はそれほど多くないようだ。
一つ、琉球新報の社説が見つかったので採集しておく。
<社説>検察の個人情報リスト 過剰な収集は憲法違反だ - 琉球新報 - 沖縄の新聞、地域のニュース(2019年1月7日 06:01)

 強大な権力を持つ捜査機関によるプライバシーの侵害に当たるのではないか。

 検察当局が企業などから膨大な個人情報を集め、本人の許可を得ず、捜査に活用していることが分かった。顧客情報を入手できる約290の企業や団体名に加え、その入手方法などを記したリストを作り、検察内部で共有している。
 検察が取得している顧客情報は、公共交通機関や商品購入の履歴、位置情報、ICカード作成時に提出された運転免許証の写しなど、約360種類にも及ぶ。
 対象企業も、クレジットカード会社、コンビニ、スーパー、量販店、交通各社、ポイントカード発行会社、携帯電話会社と、実に幅広い。
 問題は、こうした複数の情報を組み合わせると、私生活が丸裸にされてしまう点だ。何を買ったか、いつどこにいたか―などが網羅的に把握できる。思想信条や趣味嗜好(しこう)、健康状態まで容易に分かってしまう恐れがある。
 その入手に使われたのが、裁判所の令状を必要としない「捜査関係事項照会」だ。刑事訴訟法で定められており、捜査当局が官公庁や企業などに捜査上必要な事項の報告を求めることができる。
 通常、捜査当局が対象者を強制捜査する際には、裁判所の令状が必要だ。憲法35条は、令状に基づかない住居や書類、所持品への侵入、捜索、押収を禁じている。さらに個々の捜索・押収ごとに令状が必要だと記している。
 公権力による人権侵害を防ぐために、裁判所がチェックをする仕組みだ。個人のプライバシーや財産権は最大限に守られなければならない。
 事件解決が目的なら、幅広い個人情報の収集は必要であろう。ただ、犯罪とは関係なく、捜査当局が目を付けた人物の個人情報を得ようとする危険性もある。捜査関係事項照会を必要以上に乱用すると、令状主義を定めた憲法に抵触する。
 最高裁は2017年、捜査対象者の車に衛星利用測位システム(GPS)端末を取り付ける警察の捜査は違法だという判決を下した。情報の過剰把握と認めたのである。公権力による私的領域への侵入は抑制的であるべきだ。
 しかし、現時点で捜査当局が個人情報をどう管理し、どう使っているかは全くうかがい知ることができない。
 捜査関係事項照会で得た情報の扱い方について、第三者的機関がしっかりチェックできる仕組みが不可欠だ。法的規制も必要になろう。
 一方で、企業側にも課題が残る。情報のデジタル化が進み、膨大な個人情報を結び付けることが容易になった。こういう時代だからこそ、企業は今まで以上にプライバシーを重視すべきだ。
 顧客情報を本人の承諾も得ないまま安易に提供してしまうのは企業倫理にもとる。捜査機関に対しても毅然(きぜん)と対応することを求めたい。

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