カテゴリー「農山村・漁村」の3件の記事

2009/06/29

田植え体験

昨日の日曜日、棚田で田植え体験をさせてもらいました。
朝方に車を走らせること約1時間、谷間の集落に到着すると、なんと50人ほどもの参加者がいてびっくり。子供連れ、大学生、おばちゃん集団と多士済々の顔ぶれ。Tシャツに裸足の人あり、レインコートに田植え足袋の人ありと、こしらえも実に様々でした。

お天気はあいにくの雨模様でしたが、前日に買い込んだ雨合羽を着て、手植えを初体験。
はじめは息が合わなくてもたもたしましたが、徐々に慣れて苗を植える手も早くなり、三角枠を転がすタイミングも合うようになって、1時間半もすると無事終了。
ねっとりした泥の感触も楽しくて、疲れを感じる間もない感じでした。遊びに来ていた子供たちは泥だらけ。川から引いた清水を頭からかぶって即席シャワーにしてましたが全身ずぶ濡れ。寒くないんですねえ…。

手植えした田んぼは小さいのが2枚。田植機が入らないので…ということでしたが、それでも30人くらいは参加していたでしょうか。素人集団とはいえ、これだけの人手でこれだけしかできないんだなあと実感。隣のその10倍くらい広い田んぼは田植機で1時間もかからず終了。これにかかった人手は実質一人です。戦後農業の来し方を改めて考えさせられました。

田植えと並行して、すぐ脇の渓流で魚取りもしました。地区の人が前夜に仕掛けをしておいてくださったのですが、あいにくの土砂降りのせいか、数匹ハヤ(カワムツ?)がかかっていたくらいでした。

その後、地区の人たちにお昼をごちそうになったあと、近くの畑で梅ちぎり(梅狩り?)をさせてもらいました。びっくりするくらいたくさん実った梅園で、嫌と言うほど梅をちぎらせてもらいました。
案内してくださった方々は、みんな「完熟したのは使えないから青いのを持って行きなさい」というのです。梅=梅酒という方程式が完成しているんですね…。
でも、完熟した梅はほんのり桃のような香りで、本当に美味しそう。「そのまま食べたらいいよ」の言葉通り、もいだら皮をむいてそのまま口の中へ。甘酸っぱくて本当にスモモみたいです。「ジャムにしたら美味しいよ」とも言われたのも納得です。
結局、大きな袋に一杯梅をもらったのですが、一人ではとても処理しきれないので少しだけにしてもらいました。梅酒なんか漬けたことないのに、えらい宿題をもらってしまいました。

◆ ◆ ◆ ◆ ◆

田植え体験のあと、ついでに近くをいろいろドライブしてみました。
温泉をはしごして(こことかこことかこことか)、ガラス工芸の実演を見て、旧国鉄の線路跡をたどり、濃い霧の中、夜の峠道参考)をさまよって、途中で豪雨に遭遇したりしながら、夜中近くに帰りつきました。

久しぶりに遠出してみて改めて感じましたが、やっぱり鹿児島は奥が深いですね。食べ物はうまく、温泉などのスポットにあふれ、方々で思いがけず深い歴史に遭遇し、自然は荒々しく。いくらでも遊べますねえ。ただ時間とカネがないだけで…。

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2009/04/07

廃村を残す

@nifty:デイリーポータルZ:廃村に泊まる

どこかに行った: 家で焚き火(大平宿総集編)

NPO法人 大平宿をのこす会

鹿児島にもどこに集落があったのかわからないほど荒れ果てた集落跡が散在するのだけれど、よく眺めると本来すごく魅力的なロケーションだったりもする。そういうところを見るたびに、もったいないなあと思ってきた。
決して村おこしとか活性化とかそんな大げさなものではなく(もちろんそうなればもっといいのだけれど)、ただその場所をなるべく生きたままの姿に近くとどめておきたい。そんな気持ちになるのだけれど、この大平宿の取り組みは、そうした夢を現実にしている希有な事例じゃないだろうか。

大平宿をのこす会が記す「大平宿の歴史」を見ると、昭和45年の廃村後、3~4年後という短期のうちに、この集落を守る取り組みが始まっている。現在の姿はその40年ほどの積み重ねの上にあるものだということがわかる。これは廃村を守るということが容易なことではないということを意味しているのかもしれない。
けれどもやはり夢を見てしまう。いつかそんなことを実現できないかと思ってしまう。

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2008/11/25

ドイツ・黒い森の持続可能な森林管理

200年前の森林破壊から学んだ――ドイツ・黒い森の持続可能な森林管理 (1/2)
http://bizmakoto.jp/makoto/articles/0811/25/news070.html
http://bizmakoto.jp/makoto/articles/0811/25/news070.html
http://bizmakoto.jp/makoto/articles/0811/25/news070_2.html

自然の営みを助ける


  • 植林しない。下草狩りも枝打ちもしない。→「人件費の抑制や後継者不足という現実に対応」
  • 皆伐は行わず、 あえて搬出コストが2~3倍かかる択伐を行っている。
  • 森の土壌を傷めるので樹木の搬出にキャタピラは使用しない。
  • “成長する分”だけを伐採する。具体的には各区画から5年に1度、10~15本/ヘクタールの樹木を切り出す。

天然林に近づける

 昔、トウヒが黒い森の主要樹木として選ばれたのは、湿潤寒冷な気候に適し、成長が早く、良質な木材を生産できるからだった。しかし特定の樹木だけが育つ人工林は生態系としてはもろく、このまま気候の温暖化が進むと壊滅的な被害が発生すると危惧されている。実際、猛暑の夏には木を食い荒らす甲虫が大発生し、冬の嵐では何万本という単位で木がなぎ倒されてしまうが、さまざまな種類の木が混じる天然林ならば自然災害に対してはるかに強いはずだ。

 黒い森を天然林に近づけていくと木材の生産効率や収益は落ち、短期的にはどうしても経済的デメリットが生じる。しかし、長い目で見れば虫にも嵐にも強い健康な森が育ち、結局は林業に大きなメリットをもたらすと考えられている。


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