代車で軽トラのサンバーに乗ってみました。

第一印象は、運転席が前輪の前に突き出していて、頭でっかちに見えます。前にこけるんじゃないかとか回転時に振り回されるんじゃないかとか思ってしまいます。あと、事故とかのとき怖そうな。
内装はすごく簡素。
ドアはオートロックじゃないし窓も電動じゃない。ラジオはAMだけ。メーターも速度計が大きいのが一つ。
足下の中央に変な棒が立っているので聞いたら、ハンドルの回転を伝える軸だとのこと。確かにハンドルを回すと棒が回ります。むき出し。
本当に実用第一なんだと妙に感心しながら乗ります。
それが、走り出すと…これがびっくり。
うちのヴィヴィオちゃんより快適なんです…(汗)
まず音が静か。サンバーはエンジンが後ろにあるんですね。でエンジン音が遠い。よく聞いていないと高回転でどんどん回してしまいそうになるくらい、エンジン音が聞こえません。うちのヴィヴィオちゃんは音で無意識にシフトチェンジしているので、サンバーでは永遠にセカンドとかサードで走りそうになって困りました。
で、まあラジオがよく聞こえること。時速60kmとか70kmでもラジオが快適に聞こえてくるという驚きの静粛性。
エンジンが遠いのもありますが、ロードノイズもずいぶん小さい。背が高いからか、サスペンションとかの性能なのかわかりませんが、路面の状態があまり気になりません。サスペンションもちょっと柔らかいというか、うちのヴィヴィオちゃんが、もうヘタヘタにへたっているのかもしれませんが。なんでトラックのくせに乗用車より乗り心地がいいんだよと思います。
で、もっと困ったことに、ヴィヴィオちゃんよりも加速性がずーっといいという。すぐ60kmとか70kmとか出ます。
エンジン音が小さいので気がつくと高回転まで引っ張ってしまっているんですが、それでも全然加速性に違和感を感じません。低速ギヤのままずーっと引っ張って加速できそうな印象です。
逆に高速のギヤでも結構坂を登ります。ヴィヴィオなら3速に落とす坂でも4速で登ったりして、「え~なんなの、これ~」と思わずぼやきが出るほど。
あとから諸元表を比較してみたら、ヴィヴィオ(NA)とサンバーだと、サンバーの方が若干力強いようですが、性能上はあまり変わらないみたいに見えます。なのに、こんなに印象が変わるのは、どうも設定の方向性が違うのが理由じゃないかという印象です。
ヴィヴィオはエンジンを高回転で回して力を出していくタイプ、サンバーは低回転で力強いタイプという感じです。
だから発進時の加速とか、坂やカーブの多い市街地とかだと、サンバーの方が元気よく走れるみたいなんですね。私は元々あまりエンジン回転数を上げないで走るタイプなので、ヴィヴィオの方が非力に感じることになったみたいです。
ただ一つ難点を言うと、ギヤの入れ方がよくわからなかったです。どこに入っているかわからないんですね。トランスミッションはセレクティブ4WDのエクストラロー(超低速ギヤ)付って奴でしたが、結局エクトラローなのか普通のローなのかわからずじまい。あと、はじめは5速が入りにくくて、4速までしかないのかと思いました。バックも4速に入っているのと感触が変わらないし。
ただ、サンバーだと背は当たり前だけど高くて見晴らしはいいし、音は静かだし、路面のでこぼこはあまり気にならないし、エンジンが低回転でも元気がいいし、うーん、気持ちいいなあーと。
というわけで、思いがけず、うちのヴィヴィオさん(ヴィヴィオ一般じゃなくて)の限界をいろいろと知らされてしまったのでした。うーん…。
でも、乗り続けますけどね。