カテゴリー「個人情報・セキュリティ」の17件の記事

2026/05/26

嫌なニュース

王政・貴族政が新たに電脳による強力な監視と統制力を備えて復活しつつあるような。
著しい力の不均衡と統治不能領域の消滅によって、もはや革命は不可能ではないか。

個人情報法改正案、衆院を通過 企業が同意なき病犯歴収集可能に | NEWSjp
2026/05/26


 個人情報保護法の改正案が26日、衆院本会議で可決され、衆院を通過した。病気や犯罪歴などを企業が本人の同意なしに収集できるようにしつつ、違反業者への課徴金制度を新設する。規制緩和で国産人工知能(AI)の開発を後押しするとともに、適正な利活用に向けて抑止力を高める狙いがある。

 改正案では、統計作成やAI開発といった個人が特定されない用途に限定して規制を緩和。交流サイト(SNS)などで公開されている情報の収集や、企業が保有する情報の他社への提供で、本人の同意は不要とする。

 対象となる情報には、病気や犯罪歴に加え、人種や信条なども含まれる。これらは「要配慮個人情報」として、現状では取得に本人の同意が原則必要と定められている。AI開発ではインターネット上の情報を大規模に収集するため、個々の同意取得が困難だった。

 課徴金制度は、千人分を超える大規模な個人情報を不正に取得、利用した業者などを対象とし、得た利益の相当額の納付を命じる。

 野党議員からは機微情報の漏えいへの懸念が相次いでいた。

共同通信社


国家情報会議設置法案の狙い|しんぶん赤旗|日本共産党
2026.04.11


国家情報会議設置法案の狙い/専修大学名誉教授(行政法)白藤博行さん

戦争遂行へ国家が国民をスパイ/世論広げ人権侵害の悪法阻止へ

首相を議長とする国家情報会議を新設し、内閣情報調査室(内調)を国家情報局に格上げする法案は2日の衆院本会議で審議入りし、衆院内閣委員会では8日に法案の趣旨説明、10日に質疑が始まりました。その狙いや国家による国民監視が強まる危険ついて、専修大学名誉教授の白藤博行さん(行政法)に聞きました。
(伊藤紀夫)

 ―高市早苗政権は、国民の安全や国益を守るためにインテリジェンス(情報の収集・分析)の司令塔機能の強化が不可欠だと言いますが、本当の狙いは何でしょうか。
2015年に成立した安保法制、22年の安保3文書にもとづく「戦争する国づくり」の上に、「戦争する人づくり」を狙っていると思います。米国と一緒に戦う国づくりのベースになる土壌づくりをしているのではないでしょうか。
戦争の遂行は国民の反対が大きければできません。戦争を容認する雰囲気づくりを進め、戦争に反対するものに冷や水を浴びせ、つるし上げてでも抑え込む必要があります。そのために国家が行う諜報(ちょうほう)活動(スパイ活動)で、すべての国民を監視する体制の強化が法案の狙いです。この意味では「国家諜報機関設置法」と言ってもいい代物です。
 ―その点で、高市首相は「本法案は行政機関相互の関係を律するものであり、国民の権利義務に直接関わるような権限の強化等を行うものでない」と答弁しています。どう見ますか。
高市首相は、この法案は行政組織法であり、国民の権利義務の侵害を根拠づける行政作用法ではないから、何も心配することはないとでも言いたいのでしょうが、そこが曲者(くせもの)です。
行政法には組織法と作用法の区別があります。行政組織法は、例えば内閣府設置法や警察法などの法律で、国家や地方公共団体の組織、任務、所掌(しょしょう)事務を定めるものです。
国民の権利義務を変動する活動をする場合には、その組織がどんな時にどのように活動するかは、要件と効果を定めた行政作用法が不可欠です。例えば、警察官職務執行法は作用法で、警察官がどのような権限行使をすることができるかの根拠法規という位置づけです。犯罪捜査については刑事訴訟法が別にあります。
今回の法案は組織法なので、国家情報局に国民に対するあれこれの具体的な権限を与えるものにはなっていません。それだけに、国家情報局は犯罪が起きる前に予防的にかつ秘密裏に広範に情報を集める任務・所掌事務が与えられているにもかかわらず、どんな時にどんな諜報活動をどのように行うのか、プライバシー等の個人情報をどこまで収集できるのか、全く書かれていないことが問題です。
この点、警察の情報収集活動の法的根拠と限界の議論が参考になります。警察法は組織法なのですが、第2条第1項で警察の責務を定めていることから、「公共の安全と秩序の維持」のためであれば、作用法の根拠なしに非権力的な手段で行われる情報収集活動はできるというのが判例・通説になっています。これに倣えば、国家情報局も法案を根拠に、作用法的根拠がなくても、国民監視の諜報活動はできることになります。とても危険なものです。

 ―内調は、自ら行う諜報活動などに加え、警察、外務省、防衛省、公安調査庁などの情報機関の「連絡調整」が役割でした。これが国家情報局では「総合調整」に変えられます。同局の「格上げ」にかかるこのような問題をどう見ますか。
これまでの連絡調整に代えて、政府全体を俯瞰(ふかん)し戦略的な総合調整を実施する意味を考えてみましょう。

01年施行の中央省庁再編は、究極的には内閣総理大臣の権限・機能強化が目的ですが、専ら内閣官房を司令塔にするために権限・機能を集中するとともに、内閣官房と各省庁との間に内閣府を置きました。このため内閣官房と内閣府が「知恵の場」、各省庁は「実施の場」という言われ方もされました。その際、司令塔としての内閣官房・内閣府の役割として盛んに使われ始めたのが「総合調整権」でした。各省バラバラの縦割り行政を統合するため、内閣官房・内閣府に総合調整権を与えたのです。

さらに法案第7条は、内閣官房長官や関係行政機関の長は会議に資する資料・情報を提出するとともに、議長(首相)の求めに応じて、資料・情報の提供および説明、必要な協力を行わなければならないとしています。要するに、議長に重要情報活動や外国情報活動に対処するための情報アクセス権等を保障しているわけです。

だから、国家情報会議・国家情報局が情報活動の司令塔になるために総合調整権やアクセス権を持つことは、「情報は国家なり」と豪語する北村滋元国家安全保障局長の言う通り、国家のあり方を左右するとてつもなく重大な改定です。

 ―自民党と日本維新の会の連立政権合意書は「スパイ防止関連法制」やCIA(米中央情報局)をモデルにした「独立した対外情報庁の創設」も掲げています。今回の法案とセットになっている点はどうですか。

いわゆる防諜(ぼうちょう)法規としての「スパイ防止法」は、直接スパイ活動をする人をターゲットにして捜査し、制裁するための法律です。諜報機関としての国家情報局の仕事をセーブするものではありません。日本における国家によるスパイ活動は合法だけれども、外国によるスパイ活動は違法という、もともと道理のない特殊な世界の話なのです。

ドイツのカール・シュミットが唱えた「敵・味方論」にでも立っているのでしょうか。世の中には敵と味方しかなく、敵には厳しく、味方は守るということになるわけです。安保3文書は、米国などの同盟国は味方で、中国、北朝鮮、ロシアは敵だとする「敵・味方論」に基づいた安全保障政策になっています。本法案や「スパイ防止法」も、こうした考え方に立ち、国民を戦争に動員するものになるのではないでしょうか。

 ―憲法が保障する国民のプライバシー権や表現の自由・報道の自由などの人権を侵害し、戦争に導く法案の成立を阻止するために何が必要でしょうか。

私は、日本には日本国憲法体系と日米安全保障条約法体系という対立する二つの法体系が存在すると頭にたたき込まれた世代ですが、今まさにそれが鋭く問われています。
高市首相は口先では「法の支配」を掲げながら、国際法違反のイラン攻撃を拡大するトランプ米大統領に物申せない対米従属の姿勢が際立っています。そんな首相が、国家スパイ機関を設置したら、何をするかわからないじゃないですか。「プライバシー等を無用に侵害するようなことはありません」と言っても信用できるはずがありません。
この法案は、国家諜報機関が私たちの大切な個人情報や大事な生活の核心部分をスパイしても、それを国会や第三者機関がチェックする仕組みさえない乱暴なものです。「こんなことが許されますか」と国民に問い、反対の世論を広げて人権侵害の悪法を阻止しなければならないと思います。

 しらふじ・ひろゆき 1952年三重県生まれ。専修大学名誉教授(公法学)。弁護士。専修大学法学部長などを歴任。『国家安全保障と地方自治―「安保三文書」の具体化ですすむ大軍拡政策』(共著)など。


「首相案件」、懸念置き去り 国旗損壊、自民提出急ぐ:時事ドットコム
2026年05月24日19時01分配信


 日本国旗を傷つける行為を罰する「国旗損壊罪」制定へ、自民党が法案骨子をまとめた。高市早苗首相の「肝煎り」でもあり、執行部は6月前半の国会提出を目指して条文化を急ぐ。ただ、憲法が保障する思想・良心の自由や表現の自由が侵害される懸念は拭えず、野党は法案審議で徹底追及する構えだ。

国旗損壊罪、法案骨子を大筋了承 アニメ・漫画「対象外」強調―自民

 「国旗を大切に思う方々が不快に思うことがないよう守っていきたい」。党プロジェクトチーム(PT)の松野博一座長は22日、骨子が大筋で了承されると記者団にこう強調した。

 骨子は、公の場での損壊や自身が損壊した様子の配信を処罰する内容。意図や目的は考慮せず、「著しく不快または嫌悪の情を催させる方法」かどうかを外形的に判断する。違反した場合は、2年以下の拘禁刑か20万円以下の罰金が科される。

 15日の会合では「過剰規制だ」などと慎重論が続出。22日の説明資料には「アニメ・漫画・ゲーム、生成AI(人工知能)等による創作物」と、「実物を用いた実写映画等の芸術的表現で、社会通念上相当と認められるもの」は対象外との記述が加えられた。文化・芸術への目配りをアピールして議論を収束させた形だが、政治的表現への配慮はなお不明確だ。

 国会審議ではそもそも法律が必要なのかどうかも論点となりそうだ。骨子は立法目的を「国旗を大切に思う国民感情の保護」と位置付けた。損壊事案が多発しているとは言えない中で法整備を目指す理由については、「将来に向かって抑止する」としている。

 中道改革連合の小川淳也代表は22日の記者会見で、「表現活動や自由、人権を過剰に制約することには慎重な立場だ」とけん制。共産党の山添拓政策委員長は「国旗を大切に思わない国民がいても問題はない」とした上で、「処罰の判断が恣意(しい)的になる恐れが強い。処罰の根拠、対象行為も曖昧だ」と批判した。

 損壊罪創設は首相の宿願で、日本維新の会との連立政権合意にも明記された。22日のPTは首相に近い議員が出席を呼び掛けたこともあり、意見表明した17人のうち16人が賛意を示した。だが会合後、出席者からは「本来は良識の範囲の話」「権利と制約のバランスはこれでいいのか」といった疑問が漏れた。

あと、唖然としたニュース。


トランプ氏がIRSと和解、自らと家族などに対する税務調査を禁止する条項を追加 - BBCニュース
2026年5月21日


アメリカの司法省は、ドナルド・トランプ大統領が自身の納税申告書の流出をめぐって起こしていた訴訟で、18日に前例のない和解が成立し、内国歳入庁(IRS)は今後、トランプ氏と家族、および関連企業の過去の納税申告を調査することが認められなくなったと発表した。

調査の禁止は、和解で付帯条項として加えられた。一部の議員や法律の専門家らは、現在進行中の税務調査や捜査を停止させるもので、司法省による連邦法違反だとしている。一方、同省は、和解において慣例的に用いられる免責条項に過ぎないとしている。

トランプ氏と年長の息子2人は今年1月、自身の事業や個人の納税申告書が流出したことをめぐり、IRSを相手に100億ドル(約1兆5900億円)の損害賠償を求める訴訟を起こした。アメリカの大統領が自国の政府を訴えたのは初めてだった。

司法省は18日、この訴訟が和解に至ったと発表。さらに、不当な調査を受けたと考える人々を補償するため、政府が約18億ドル(約2860億円)の基金の設立で合意したと明らかにした。

付帯条項の内容は?
司法省は、トランプ氏との和解を発表した翌19日、同氏に関連した継続中の税務調査をすべて終了させるとした付帯文書を公表した。

この1ページの付帯文書には、個人や企業が適切な納税を行っているかを判断し、未納税があった場合に是正措置を求めるなどのIRSの通常の措置を、トランプ氏と家族、その信託、企業、子会社による納税申告に対しては「永久に禁止され、排除される」と明記してある。

重要なのは、対象の納税申告が2026年5月19日より前のものとされている点だ。司法省は声明で、この措置は「既存の監査にのみ適用され、将来の監査には適用されない」と明言した。

IRSは調査内容を公表しないため、トランプ氏や家族、関連企業に関して調査が進められていたのか、そうだとしたらどんな内容だったのか、といったことは不明だ。

これは合法なのか?
上院財政委員会の民主党筆頭委員のロン・ワイデン氏は、今回の付帯条項について、「IRSの監査への行政当局による干渉を禁じる法律に明らかに違反している」と述べた。

そして、「民主党はこの利益相反的な和解のあらゆる点について闘うつもりだが、その結果がどうあれ、将来の政権やIRS幹部は、この違法な指示を完全に無効なものとして扱うべきだ」とした。ワイデン氏はオレゴン大学ロースクールを修了している。

連邦法では、大統領、副大統領、および行政府の他のほとんどの高官は、直接または間接的にIRSに対し調査の中止を求めることはできない。

主な例外は司法長官だ。今回の付帯文書にはトッド・ブランチ司法長官代行が署名している。そのため、トランプ政権は、法律に従ったと主張することも可能だ。

市民団体「パブリック・シチズン」共同代表のロバート・ワイスマン氏とリサ・ギルバート氏らは、トランプ氏が間接的に監査の終了を狙っていたとみている。

両氏は声明で、トランプ氏が「悪意のある訴訟」を提起し、和解を通じて「IRSの監査から逃れようとした」とした。

IRS職員は、監査の中止を求める違法な要請を受けた場合、それを報告しなければならない。報告しなければ刑事訴追される可能性があることから、専門家らは、IRS職員にはこれで、法的リスクにさらされる可能性が生じたと警告している。

税務の専門家らは、今回の合意には他にも、連邦法に反する点があるとしている。

IRSは、関係する納税者と合意に達するか、司法省に案件を移送することで、個々の事案を終わらせる。だが今回は、IRSがいずれかの措置を取ったことを示す記録はない。

今回の付帯条項は、税務案件ではなく、IRSを相手とした訴訟の中で盛り込まれた。また、調査を阻止する広範かつ包括的な権利放棄であり、標準的なものとは言えず、IRSが合意したものでもない。

「タックス・ロー・センター」の政策担当ディレクター、ブランドン・デボット氏は「これは、大統領、その関連団体、およびその家族を、税法よりも上位に置くことを意図している。司法省は単独で、そのような特例的な保護を提供する権限を持っていないのにだ」と声明で主張。和解全体を「税制および法制度の驚くべき乱用」だとした。

(英語記事 How Trump's IRS settlement could block tax audits of him, his family and their businesses


トランプ氏、税務情報漏洩巡る訴訟取り下げ 司法の「武器化」被害補償基金設立へ | ロイター
2026年5月19日更新


[ワシントン 18日 ロイター] - トランプ米大統領は18日、自身の税務申告情報がメディアに漏洩した問題で財務省と内国歳入庁(IRS)に対して起こした訴訟を​取り下げた。
この訴訟はIRSの契約職員がトランプ氏の税務情報を不正‌に取得してメディアに提供したことが理由。トランプ氏は情報の適切な管理がなされていなかったとして100億ドルの損害賠償を請求したが、自らが統括する政府機関​を訴えるケースは前代未聞とされた。
今回トランプ氏が訴訟を自主的​に取り下げる代わりに、当事者間の和解協議の結果として⁠司法省は、「政府による不当な捜査・訴追の武器化」で被害を受けた人々に​補償するために約18億ドル規模の基金を設立することを決めた。
トランプ氏自身​は謝罪を受けるものの、金銭的な補償は一切受け取らない。
ただこうした訴訟とその結果としての和解は、税金をトランプ氏の政治目的のために利用する試みだとの批判が​広がっている。
下院司法委員会の野党民主党トップ、ジェイミー・ラスキ​ン議員は声明で「このケースは、財務省から税金を奪い取り、巨大な裏金(スラ‌ッシュ・⁠ファンド)に注ぎ込むために設計された『ゆすり行為』にほかならない」と非難した。

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2019/12/11

「令和」時代の中央集権国家にふさわしい顔認証ゲート。維新が民営化した「大阪メトロ」が試験導入

国内初 顔認証の改札 大阪メトロが導入へ あすから実証実験 | NHKニュース(2019年12月9日 17時20分)


切符やICカードを使わず、顔認証で改札を通れるシステムを国内の鉄道事業者で初めて大阪メトロが導入することになり9日、試作機が駅に設置されました。

顔認証による改札の試作機は大阪メトロのドーム前千代崎駅に設置されました。

改札に取り付けたセンサーが利用客の顔の輪郭や目や口のバランスなどの情報を読み取り、事前に登録した顔写真の特徴と一致するか判断する仕組みです。

試作機ではマスクやサングラスなどで顔の一部が隠れてしまうと正しく認証ができませんが、大阪メトロでは10日から来年9月まで、4つの駅に設置した試作機で、社員による実証実験を行うなどして改良を重ね、2024年度にはすべての駅で顔認証システムを導入することにしています。

切符もICカードも使わず顔認証だけで改札を通るシステムは中国ではすでに導入されていますが、国内の鉄道事業者では初めてです。

導入後も切符やICカードは使えるということですが、大阪メトロは将来的には顔認証で乗客の乗り降りをすべて管理したいとしています。

大阪メトロを運営する「大阪市高速電気軌道」の井手貴大係長は「最新の技術を取り入れることでICカードをかざす手間をなくし、お客様にとってより便利で快適な鉄道を目指していきたい」と話していました。

大阪メトロ 万博前にチケットレス化実現目指す

大阪メトロは、将来的には既存の改札をすべてなくし、顔認証だけで乗客の乗り降りを管理したいとしていて、まずは2025年に開かれる大阪 関西万博を前に2024年度までに顔認証による「チケットレス化」を実現したいとしています。

利用者は、乗車券やICカードを使わず、いわば「顔パス」で地下鉄に乗れるようになり大阪メトロは利用客の利便性が高まるほか、駅の混雑解消にもつながるとしています。

大阪メトロ側にとっても、乗車券の発行など駅での業務が削減でき、コストの削減につながるほか、駅構内や地下街の商業施設などでも顔認証を導入することで利便性を売りに利用客の囲い込みを進めたいねらいもあります。

一方で顔写真とともにいつ誰がどこに移動したかといった膨大な個人情報について、大阪メトロは「本社にあるサーバーで厳格に管理する」としていますが、具体的な方策については示していません。

また警察が捜査目的で提供を求められた際には協力するとしているほか、個人情報から性別や年齢などの属性データを抽出して活用する考えを示していて、この際のルールについては今後、利用客の意見を聞きながら決めていきたいとしています。

利用には大きなリスク 専門家から懸念の声

顔認証が社会のさまざまな分野に広がっていることについて、専門家からは懸念の声も上がっています。

顔認証を含む生体認証について詳しい国立情報学研究所の越前功副所長は「顔の情報と、それにひもづく個人情報がひとたび漏れれば、あらゆる情報を第三者が入手できてしまうし、パスワードなどと違って変更することもできない」と述べ、利用には大きなリスクが伴うと指摘しました。

そのうえで「データをどのように活用されるのか利用目的などをしっかりと確認することが必要だ。みずからが差し出す個人情報と、受ける利便性を比べ、利用すべきかどうか、これからの時代はみずからで判断していかなければならない」と話し、個人情報を企業などに差し出すリスクを個人が慎重に判断する必要があると強調していました。

ここが邪悪。

一方で顔写真とともにいつ誰がどこに移動したかといった膨大な個人情報について、大阪メトロは「本社にあるサーバーで厳格に管理する」としていますが、具体的な方策については示していません。

また警察が捜査目的で提供を求められた際には協力するとしているほか、個人情報から性別や年齢などの属性データを抽出して活用する考えを示していて、この際のルールについては今後、利用客の意見を聞きながら決めていきたいとしています。

政治家や官僚、大企業などを含め、国を挙げて「平気で嘘をつく」国づくりに邁進している本邦において、「厳格に管理する」という言葉など信じられるはずがない。
おまけに、人権保護では前近代的とまで揶揄されている我が国の警察に情報提供すると言い切っていて、何が「厳格に管理する」だという話。すでに鉄道では防犯カメラ映像の解析と警察への提供は行われているので今更感もあるが、個人を完全に特定して行動を把握し、それを本人が分からないようにして各所に提供するというのは邪悪さが更に増していると言える。習近平体制はトップダウンの統制だが、日本で進行してるのは人民自らが統制システムの構築に参画していくボトムアップのディストピア建設。

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2019/11/25

国家公務員全員にマイナンバーカードを取得しない理由を書かせる調査

取得強制ではないと言うが……。
国の行政組織が色々な意味でひどいことが分かる。

業者の利権も絡んでいるのではと勘ぐりたくなる話。マイナンバーカード未取得「理由提出を」 各省庁職員に:朝日新聞デジタル

 国家公務員らによるマイナンバーカードの一斉取得を進めるため、各省庁が全職員に対し、取得の有無や申請しない理由を家族(被扶養者)も含めて尋ねる調査をしている。内閣官房と財務省の依頼を受けたもので、氏名を記入して上司に提出するよう求めている。調査を受けた職員からは、法律上の義務でないカード取得を事実上強要されたと感じるとの声が出ている。

 政府はマイナンバーカードを2021年3月から健康保険証として使えるようにする計画で、6月に閣議決定した「骨太の方針」に、国と地方の公務員らによる今年度中のカード取得の推進を盛り込んだ。22年度末までに国内のほとんどの住民がカードを保有するとも想定し、「普及を強力に推進する」としている。

 朝日新聞は各省庁などに送られた7月30日付の依頼文を入手した。内閣官房内閣参事官と国家公務員共済組合(健康保険証の発行者)を所管する財務省給与共済課長の役職名で、骨太の方針に基づき、各省庁などの部局長から全職員に対し、家族も含めてカード取得を勧めるよう依頼。10月末時点の取得状況の調査と集計・報告、12月末と来年3月末時点の集計・報告を求めている。

 文書に添付された調査用紙には個人名の記入欄、家族を含む取得の有無や交付申請の状況、申請しない場合は理由を記す欄があり、「所属する部局長に提出してください」ともある。

 財務省給与共済課によると、調査対象は国家公務員や独立行政法人職員ら共済組合員約80万人と被扶養者約80万人を合わせた約160万人。同課は取材に「回答に理由を記載するかは自由で、決して強制ではない。人事の査定に影響はない」と話している。調査は取得に向けた課題を洗い出すためで、今後は各省庁などを通じて取得率の低い部局に取得を促すという。

 マイナンバー法で、マイナンバーは全住民に割り振られているが、カードを取得するかどうかは任意だ。調査を受けた経済産業省の関係者は「公務員は政府の方針に従い、率先してカードを持つべきだというのは分かるが、記名式で家族の取得しない理由まで聞かれ、取得の強要と感じた」。財務省の関係者は「取得を迫るようなやり方に違和感を覚える。3年余でほぼ全住民が保有すると閣議で風呂敷を広げたせいで、普及に必死になっている」と漏らす。

 地方公務員ら約310万人については総務省が6月から調査。同省福利課によると、職員の名前は明記させず、本人や家族の取得の有無を職場全体で取りまとめる形で行った。取得しない理由などは尋ねていない。担当者は「事務作業の負担を考えて調査項目は必要最低限にした」と話す。

 マイナンバーカードは16年1月に交付が始まった。利便性の低さや個人情報の漏洩(ろうえい)への懸念などから普及が進まず、11月1日現在の交付枚数は約1823万枚、取得率は全住民の14・3%にとどまる。総務省所管の団体は7月、普及が進むとの政府の想定に基づいて5500万枚分の製造を2業者に発注している。(座小田英史、横枕嘉泰)

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2019/10/21

Tポイントカードと個人情報

876246さんはTwitterを使っています: 「怖いというかキモい。 CCCの新卒採用サイトのTポイント "T会員の一つのIDに180社のリアルとネットの購買履歴が紐付いているので、誰がある店舗でどんな食べ物を買ったか、別店舗でどんな本買ったか見える。""トクホを多く買った健康志向の人がジャンクフードを買うのが見える。その瞬間が面白い。" https://t.co/65VY8hUX8Y」 / Twitter

ここから始まる一連のツイート。

元ネタは以下。
データベースを分析し、プロモーションにとって最適なセグメントを打ち出していく。 | カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社 CCC
魚拓1:Wayback Machine, 魚拓2:ウェブ魚拓

CCC(カルチュア・コンビニエンス・クラブ(株))のデータアナリストの人が語るデータの活用方法。CCCの新卒リクルートページで語っている。

今更と言えば今更だけれども、やっぱり怖い。

私たちの強みは180社を超えるTポイントアライアンス先を通じて日々蓄積され続ける、リアルとネット上の多種多様なライフスタイルのデータを活用したマーケティングのソリューションを打ち出せること。

……中略……

CCCのデータの強みは何と言っても膨大な購買履歴がシングルIDという一つのカードに紐づいているところ。例えばコンビニであるジュースを買った人は、どんな雑誌を購買して、別の飲食店では何を食べているのかといったように、消費者の多様な購買行動を読み解くことができるのです。
これほどまでライフスタイルが把握できるデータは世の中に他にないのではないかと思います。

……中略……

クライアント様が自社の商品を買っている人はこんな人だと言っていたとしても、実際にデータで見たときに違った結果が導きだされることがあります。例えばトクホ飲料をいつも購入していて健康に気を遣っていると思われている人が、別のデータを見るとジャンクフードも一緒に購入していたりする。
つまり健康志向の人だけではなく、ジャンクフードの罪悪感を拭うための同時購入をしている人も存在するといった人物像が浮かび上がってくるのです。そういった瞬間がすごく面白い。

一個人の消費データを全て一つのデータベースに集めることで、その人の私生活をほぼ丸裸にすることができる。
やるかやらないかは、その企業、もっと言えば、そのデータにアクセスできる個人の倫理観のみに委ねられている。
そして、そういうストーキングや監視を本当にしていないのか、その監視情報を誰かに引き渡したりしていないのかは、外の人間には決して分からない。

膨大な個票データを自由に操って統計的事実を見つけていくのがとても刺激的なのはその通りなのだが、そこには医学者が生体実験で人間を切り刻んだり、原爆投下後の広島で被爆者を「診察」して業績を作ったりしたのと似た、人間存在への無関心の怖さを感じる。

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2019/02/04

Tカード以外のカードの個人情報の扱い

令状なしの、「照会」だけで個人情報を渡す対応。各社の対応を朝日新聞が記事にしていた。

Tカード
既述。

Ponta(ロイヤリティマーケティング)
・誰がどの店でカードを使ったかという情報
・購入内容は開示していない

dポイント(NTTドコモ)と楽天ポイント(楽天)
・応じている。

PASMO(パスモ)(東京メトロ)
・自動改札機の通過記録(カード番号と時刻)
・利用者名は提供していない
※でも、「○○氏のカードの記録がほしい」と言われて出しているなら「利用者名は提供していない」とか、意味がないのでは。

Suica(スイカ)(JR東日本)
・必要な範囲で提供。詳細はコメントできない。
※さすがJR。国家権力にべったりで市民に高飛車ですな。

・LINE(ライン)
・適法性などを審議した上で応じる
・電話番号やメールアドレスといった登録情報や、送信元IPアドレスなどの通信情報を提供
・メッセージの内容は令状なしでは提供していない。
・要請件数や応じた割合、分類は16年7月以降、半年ごとに公表

なんとラインがまだ一番まともに近い。

Tカードだけじゃなかった 個人情報提供どこまで:朝日新聞デジタル(2019年2月4日05時00分)

 「捜査協力が社会貢献につながると判断した」。ポイントカード「Tカード」を展開するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)は1月21日、一部報道を受け、会員規約への明記なしに会員情報を捜査当局に任意提供していたことを公表した。同社は「利用者が増え、情報インフラとして貢献する」と説明する。

 Tカードはレンタル大手「TSUTAYA」やコンビニ、ドラッグストアなど幅広い業界で使われる。カード利用者の趣味や嗜好(しこう)も含めた多くのプライバシー情報が蓄積される。会員が知らないまま個人情報が捜査当局に提供されていれば、心理的抵抗は大きい。

 CCCによると、会員情報の捜査当局への提供は以前、裁判所が出す令状に基づいて実施していた。2012年、捜査当局が内部の手続きで出す「捜査関係事項照会書」のみで応じるよう、社内手続きを変えた。

 捜査当局から照会書に応じるよう依頼もあったといい、「長く要請を受けていた。応じるのは法令違反ではないという面もあり、方針を変えた」。今後会員規約へ記載する方針という。

 照会書に応ずる個人情報の任意提供は、同様のサービス各社でも行われている。

 「Ponta」を運営するロイヤリティマーケティングは「誰がどの店でカードを使ったかという情報は任意提供に応じているが、購入内容は開示していない」。「dポイント」を運営するNTTドコモや、「楽天ポイント」の楽天も任意提供に応じている。

 情報提供はポイントカードだけではない。交通系ICカード「PASMO(パスモ)」を扱う東京メトロは照会書での依頼に対し、自動改札機の通過記録(カード番号と時刻)を提供。利用者名は提供していないという。

 「Suica(スイカ)」を扱うJR東日本は「照会書があれば必要な範囲で提供する。詳細はコメントできない」とする。

 無料通信アプリ「LINE(ライン)」は「原則令状を必要とするが、照会書での要請にも適法性などを審議した上で応じる」と説明。利用者の電話番号やメールアドレスといった登録情報や、送信元IPアドレスなどの通信情報を提供している。メッセージの中には暗号化されていないものもあるが、その内容は令状なしでは提供していない。要請件数や応じた割合、その分類については16年7月以降、半年ごとに公表している。(荒ちひろ、稲垣千駿)

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2019/01/21

「捜査関係事項照会」の取扱いについて、とりあえずリンク

捜査機関から「照会」があったとき(日本図書館協会)

こらむ図書館の自由2013-
Vol.108,No.5(2014.5)「図書館の法律顧問-「調査嘱託」の事例から」(山家篤夫)

・個人情報保護法では、利用目的外の第三者に開示する場合は本人の承諾が必要
・「法令に基づく場合」(第8条第1項)は除外
・総務省「本項により利用・提供が義務付けられるものではない」


警察の解釈

捜査関係事項照会書の取扱いについて 平成12年1月21日 愛媛県警
・捜査関係事項照会は、公務所又は公私の団体に報告義務を負わせるもの
・当該公務所等は…回答を拒否できない
・しかし、強制力はない
・帳簿、謄本、書類等の提出は求めないが、自発的に提出した場合は受け取る

「拒否できないが強制力はない」とのこと。


・操作関係事項照会について、各自治体の個人情報保護条例の解説では、個別具体に判断するとしているものもある、とのこと。
・同照会に対応するのは、地公法第34条に規定する守秘義務よりも重大な公益上の必要が認められるときに限られると解釈

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Tカードは会員情報を自由奔放に警察に提供しているという話

Tカード情報令状なく捜査に提供 規約明記せず、当局は保秘 - 共同通信 | This Kiji(2019/1/20 19:381/20 20:03updated)

コンビニやレンタルショップなど、さまざまな店で買い物をするとポイントがたまるポイントカード最大手の一つ「Tカード」を展開する会社が、氏名や電話番号といった会員情報のほか、購入履歴やレンタルビデオのタイトルなどを、裁判所の令状なしに捜査当局へ提供していることが20日、内部資料や捜査関係者への取材で分かった。「T会員規約」に当局への情報提供を明記せず、当局も情報を得たことを本人に知られないよう、保秘を徹底していた。

 Tカードの会員数は日本の人口の半数を超える約6700万人で、提携先は多業種に広がる。

以下の報道の続きのようだ。

2019/01/14 すでに日本も中国並みの監視社会になっているという話: 思いついたことをなんでも書いていくブログ
・顧客情報、令状なく取得 検察、方法記すリスト共有:一面:中日新聞(CHUNICHI Web)(2019年1月4日 朝刊)
・スマホゲームで位置把握か 捜査にGPS利用可能性 - 共同通信 | This Kiji(2019/1/13 19:23)

この記事で、私は「もちろん企業側は断ってもいいのだけれど、いろいろな理由で、応じる企業もあるだろう」と書いたのだけれど、やっぱりそうだったよね、という感じ。
そして、Tカードがそれをやったというのは違和感がない。Tカードなら抵抗なくやるだろうという印象。
というのは、大分前からこういう話があったからだ。過去の記事を再掲しておく。

・2014/05/22 Tポイントカードだけじゃなくてヤフーの利用も危ないことに。: 思いついたことをなんでも書いていくブログ
 ヤフーとCCC、Tカード購買履歴とWeb閲覧履歴を相互提供へ

・2014/07/30 私がTポイントカードを作らない理由: 思いついたことをなんでも書いていくブログ
 Tポイント提携企業から何らかの形でT会員番号を含む売買履歴がいったん漏れると、名簿屋のほうでT会員番号での個人に関する情報が識別化できてしまい、T会員番号つきの個人に関する情報のリストが出回ることに

・2015/01/07 Tポイントと個人情報の記事: 思いついたことをなんでも書いていくブログ
 ツタヤTカード、勝手に個人情報を第三者へ提供?

・2015/01/30 個人情報とビッグデータ:原論文を見ないとよく分からないが原論文に当たる余裕もない。: 思いついたことをなんでも書いていくブログ
 クレジットカードの利用情報わずか4件から、カード利用者の大半の身元を特定できる

それにTカードをやっているCCCという会社自体、ツタヤ図書館や樋渡氏が云々…というあたりから、企業倫理や社会性を信用できない印象が出来た。

そして、Tカードの発行枚数は日本の人口を超えている。既に2012年の段階で、1億3,255万枚、ほぼ2011年1年の利用者数(名寄せ済み)が3,865万人、20代保有率は64%だった。
Suicaの利用記録を勝手に流用されたくない場合の手続き: 思いついたことをなんでも書いていくブログ

まあ、要するに、Tカードは警察が自由に使える個人情報窓口であり、Tカードを通じて、警察は日本人の大多数の個人情報を集められる、ということである。そして、いつ、どこで、どのように、自分が監視されているかは、全く知らされないし、尋ねても教えてくれない、ということである。

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追記(19/01/21(月)18:52:35)

お知らせ|CCC カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社

Tカードの情報に関する一部報道について
カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社
2019年01月21日

 このたびは、Tカードの情報に関する一部報道により、みなさまに多大なるご心配をおかけし申し訳ございません。

 弊社グループは、1983年からTSUTAYA事業、2003年からTカード事業を行っておりますが、顧客価値向上に向け、従来よりお客さまから個人情報をお預かりするとともに、データベースの適切な管理を実施してまいりました。
 その個人情報の取り扱いに関し弊社は、捜査令状があった場合にのみ、必要最小限の個人情報を提供するという協力姿勢をとってまいりました。

 一方、弊社の保有する個人情報は年々拡大し、社会的情報インフラとしての価値も高まってきたことから、捜査機関からの要請に基づき、2012年から、「捜査関係事項照会書」があった場合にも、新たに施行された個人情報保護法に則り、一層の社会への貢献を目指し捜査機関に協力してまいりました。

 今後につきましては、T会員のみなさまに個人情報の取り扱いについて、よりご理解いただけるよう、個人情報保護方針およびT会員規約に明記するようにいたします。個人情報保護方針およびT会員規約への明記につきましては、すでに具体的な手続きに着手しております。

 みなさまの個人情報の取り扱いにつきましては、今後さらに細心の注意を払ってまいります。

1.2012年までは、捜査令状があったときのみ、個人情報を提供していた。
2.2012年以降、捜査関係事項照会には応じていた。
3.今後、この方針を会員規約に明記する。
ということらしい。

捜査関係事項照会に応じることにした理由が振るっている。
「保有する個人情報は年々拡大し、社会的情報インフラとしての価値も高まってきた」からなのだそうだ。
要するに、客の個人情報にどういう価値があるか、どう扱うかは、自分たちが勝手に決めてよい、客に相談する必要はないという趣旨だろう。まさにCCCらしい。

このコメントについて記事が出ている。

Tカード情報を令状なしで捜査当局に提供 CCC「社会貢献のため」 - ねとらぼ(2019年01月21日 16時01分 公開)

CCCのコメントは以下の通りらしい。

広報に問い合わせたところ、「弊社としては犯罪者が捕まることでよりよい社会に貢献できるのではないかという思いがあり、捜査に協力してきた」とコメント。また、情報提供要請の頻度に関しては「捜査に関わるので回答できない」としています。

「犯罪者が捕まることでよりよい社会に貢献できるのではないかという思いがあり」

とのこと。この無邪気さが正にCCCらしい。そしてこんな「お子様」たちが日本人の大多数の個人情報を蓄積・管理していることに慄然とする。

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2019/01/14

すでに日本も中国並みの監視社会になっているという話

クレジットカード、ポイントカード、Suicaなどの交通系カードから、警察や検察などが情報提供を受けられるらしい。

顧客情報、令状なく取得 検察、方法記すリスト共有:一面:中日新聞(CHUNICHI Web)(2019年1月4日 朝刊)

 検察当局が、顧客情報を入手できる企業など計約二百九十団体について、情報の種類や保有先、取得方法を記したリストを作り、内部で共有していることが分かった。共同通信がリストを入手した。情報の大半は裁判所など外部のチェックが入らない「捜査関係事項照会」で取得できると明記。提供された複数の情報を組み合わせれば、私生活を網羅的かつ容易に把握できるため、プライバシーが「丸裸」にされる恐れがある。

 リストは、捜査当局が裁判所の令状なしで、個人情報を広く取得していることを示す。令状主義を定めた憲法に反するとの指摘もあり、手続きの不透明さが問題視されそうだ。

 入手したリスト「捜査上有効なデータ等へのアクセス方法等一覧表」によると、顧客情報は公共交通機関や商品購入の履歴、位置情報といった個人の生活に関わるもので計約三百六十種類。

 検察関係者によると、リストは最高検が捜査への活用を目的に、警察の協力を得て作成し、検察内部のサーバーに保管、随時更新している。

 最高検は情報公開請求に対し、リストの存在を認めた上で「企業側の利益を害し、捜査手法が明らかになる恐れがある」として開示を拒否した。

 捜査関係事項照会は、捜査当局が独自に企業側に出す要請にすぎず、捜査に必要かどうか外部のチェックは働かない。取得後の使用方法なども不明で漏えいリスクもある。当局への提供は顧客本人に通知されない。

 対象に挙げられた企業は、主要な航空、鉄道、バスなど交通各社やクレジットカード会社、消費者金融、コンビニ、スーパー、家電量販店などさまざま。買い物の際に付与され、加盟店で使用できるポイントカードの発行会社や、携帯電話会社も含まれている。

 入手可能とされた情報は、ICカードなどの名義人や使用履歴に加え、カード作成時に提出された運転免許証などの写し、顔写真も含まれる。リストにあるドラッグストアやレンタルビデオ店、書店の購入情報を加えれば、対象者の健康状態や思想信条、趣味嗜好(しこう)を把握することも可能だ。

 リストの約三百六十種類のうち、捜索差し押さえ許可状などの令状が必要と明示しているのは二十二種類だけ。残りの大半は捜査関係事項照会などで取得できるとしている。

 企業側の多くは、利用規約や個人情報保護指針に「法令に基づく外部提供の可能性がある」と記載しており、任意提供の根拠としている。

要するに、警察や検察が照会すれば、交通系ICカード、クレジットカード、各種ポイントカードなどの大抵の会社は、データを提供する(しても問題ない)ということ。
もちろん企業側は断ってもいいのだけれど、いろいろな理由で、応じる企業もあるだろう。そして、自分の個人情報が提供されていても、企業からそのことが知らされることはない。なかなか怖い。

スマホゲームで位置把握か 捜査にGPS利用可能性 - 共同通信 | This Kiji(2019/1/13 19:23)

 捜査当局がスマホゲームの運営会社を通じ、GPS機能を使って事件関係者の位置情報を取得している可能性が高いことが13日、分かった。検察の内部文書に取得方法を示した記載があり、当局が捜査上必要な場合に企業などに令状を示さず報告を求める手続き「捜査関係事項照会」で取得できるとされていた。

 大手携帯電話会社から当局が位置情報の提供を受ける際は、令状が必要とされているため、ゲーム会社を通じる手法が抜け道になり得る。GPSでは、17年の最高裁判決が令状なく端末を取り付ける捜査手法を違法と認定。当局が実際にゲーム会社から取得していれば、問題性の高い取り扱いと言える。

こちらは、要するに、アプリ(ゲーム以外でも何でも)から位置情報が警察などに流されているかもしれないということ。

近頃は中国の監視社会ぶりを報じて情報社会への問題提起をする報道が増えてきているが、何のことはない、自分たちの国でも事態は着々と進んでいたんだという話。
これらの話は共同通信の配信記事だが、取り上げた報道機関はそれほど多くないようだ。
一つ、琉球新報の社説が見つかったので採集しておく。
<社説>検察の個人情報リスト 過剰な収集は憲法違反だ - 琉球新報 - 沖縄の新聞、地域のニュース(2019年1月7日 06:01)

 強大な権力を持つ捜査機関によるプライバシーの侵害に当たるのではないか。

 検察当局が企業などから膨大な個人情報を集め、本人の許可を得ず、捜査に活用していることが分かった。顧客情報を入手できる約290の企業や団体名に加え、その入手方法などを記したリストを作り、検察内部で共有している。
 検察が取得している顧客情報は、公共交通機関や商品購入の履歴、位置情報、ICカード作成時に提出された運転免許証の写しなど、約360種類にも及ぶ。
 対象企業も、クレジットカード会社、コンビニ、スーパー、量販店、交通各社、ポイントカード発行会社、携帯電話会社と、実に幅広い。
 問題は、こうした複数の情報を組み合わせると、私生活が丸裸にされてしまう点だ。何を買ったか、いつどこにいたか―などが網羅的に把握できる。思想信条や趣味嗜好(しこう)、健康状態まで容易に分かってしまう恐れがある。
 その入手に使われたのが、裁判所の令状を必要としない「捜査関係事項照会」だ。刑事訴訟法で定められており、捜査当局が官公庁や企業などに捜査上必要な事項の報告を求めることができる。
 通常、捜査当局が対象者を強制捜査する際には、裁判所の令状が必要だ。憲法35条は、令状に基づかない住居や書類、所持品への侵入、捜索、押収を禁じている。さらに個々の捜索・押収ごとに令状が必要だと記している。
 公権力による人権侵害を防ぐために、裁判所がチェックをする仕組みだ。個人のプライバシーや財産権は最大限に守られなければならない。
 事件解決が目的なら、幅広い個人情報の収集は必要であろう。ただ、犯罪とは関係なく、捜査当局が目を付けた人物の個人情報を得ようとする危険性もある。捜査関係事項照会を必要以上に乱用すると、令状主義を定めた憲法に抵触する。
 最高裁は2017年、捜査対象者の車に衛星利用測位システム(GPS)端末を取り付ける警察の捜査は違法だという判決を下した。情報の過剰把握と認めたのである。公権力による私的領域への侵入は抑制的であるべきだ。
 しかし、現時点で捜査当局が個人情報をどう管理し、どう使っているかは全くうかがい知ることができない。
 捜査関係事項照会で得た情報の扱い方について、第三者的機関がしっかりチェックできる仕組みが不可欠だ。法的規制も必要になろう。
 一方で、企業側にも課題が残る。情報のデジタル化が進み、膨大な個人情報を結び付けることが容易になった。こういう時代だからこそ、企業は今まで以上にプライバシーを重視すべきだ。
 顧客情報を本人の承諾も得ないまま安易に提供してしまうのは企業倫理にもとる。捜査機関に対しても毅然(きぜん)と対応することを求めたい。

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2015/01/07

Tポイントと個人情報の記事

まあ「ビジネスジャーナル」=サイゾーの記事なので、眉につばを付けて楽しむぐらいなものではあるんですけど…。
Tポイント、会員情報を広告会社提供の“気味悪さ” あらゆる買い物履歴、年収、住所… | ビジネスジャーナル

 12月3日、カルチュア・コンビニエンス・クラブの100%子会社で、Tポイント会員データを取り扱うCCCマーケティングと、広告配信サービス会社のマイクロアドは業務提携を発表しました。これによりマイクロアドは、ネット広告のターゲティング(掲出先指定)において、Tポイント会員の購入履歴データを利用することが可能になります。
従来のネット広告の多くの業者は、ユーザーのサイト訪問履歴をもとに、年齢や性別、趣味、嗜好などのおおまかなターゲティング機能を広告主に提供していました。
 しかし、Tポイント会員登録の際に提供する属性情報の「年齢、性別、世帯年収、住所、同居子どもの年代、職業」とマイクロアドが持つユーザーのサイト訪問履歴に、Tポイント利用者の購買データを掛け合わせることで、より繊細で正確な広告のターゲティングが可能になるのです。
Tポイントで記録されるリアルでの行動とネット上での行動とが合わせて個人が追跡されるという話ではないようにも思うのだけれど、
・「旅行ガイド・旅行関連グッズの購入履歴から「旅行予定者」を割り出し、広告を流すこともできる」
・「「東京都目黒区の中古マンションを探している、自動車を所有する3人世帯で年収800万円以上」などの指定も可能に」
などの記述を見ると、Tポイントデータから旅行予定者を見つけて、その人の見ている端末に旅行関係の広告を流すというようなことをするようにも見える。つまり、例えばコンビニであんパンを買ったらあんパンの広告が出てくるという感じでリアルの行動がネットでの表示に反映されるということみたいなのだけど、実際、そのレベルでネット上の行動を追跡できるのかな?携帯電話会社やプロバイダと連携したら実現できそうだけれど…。
 ここまで書くと、自分の情報がすべてダダ漏れになっているような気味の悪さを感じます。しかし、広告主は、広告を見ているユーザーが誰かを知ることはできません。個人を特定する情報は、広告主には提供されないからです。つまり自分が誰かは知られていないが、それ以外の情報はほとんど知られている、という不思議な状況がここにあります。
実際、徐々に「不思議な状況」が実現する方向に進んでいくのだろうけれど、それって大阪城の外堀を埋められているような話で、あとは城攻めをするかしないかだけ、ほぼチェックメイト状態ということなのだろう。何かの拍子で、その詳細な情報が「私のもの」だと見えてしまえば、一気に「私」の私生活や趣味嗜好、思想などまで丸裸になってしまう。そんな時代がもうすぐ来るのかもしれない。

ツタヤTカード、勝手に個人情報を第三者へ提供?規約改定炎上騒動の真相 CCCに聞く | ビジネスジャーナル

 とはいえ、「第三者への個人情報提供」がデフォルト設定となっており、会員はそれを拒否する場合には個人ページにログインしてオプトアウトの手続きをしなければならないという仕組みについては、問題視する指摘も多い。なおかつ、会員ページ上の「提供先への個人情報提供の停止」というページには、「提供先への個人情報提供の停止をご希望の方は、以下提供先のチェックを外してください」という表記の下に、約80社に上る提供先企業リストとチェックボックスがずらりと並んでおり、それらをすべてひとつずつ手作業でチェックを外し、煩わしさを抱いたユーザーも多いだろう。ちなみに、リストの一番下に「すべてのチェックをはずす」というボタンが設けられている。少なくとも、個人情報の提供を許可する会員のみ許諾の手続きを取るという仕組みにすべきだ、という指摘も多い。
「CCCにとってTカード利用者全員、同社発表では約5000万人から『第三者への提供に関する同意』を取り付けるのは、あまりにも煩雑です。そのため『個人情報の第三者提供に反対する人はいつでも提供を停止するという制度を設けたから、必要があったら知らせてね』という方法を採用したわけです。これは個人情報保護法の観点からは合法です。法をよく理解した上での“よくできた”対応だといえます」
「CCCは本気で個人情報を保護しようと思っているのかもしれません。しかし実際の運用は結局のところブラックボックスであり、一般消費者がチェックすることはできません。そこに究極的な『不快感』を感じる人は必ず存在します。
結局、個人情報を握っている側のモラルに期待するしかないという状況そのものが、危険性を感じさせるんだよね。営利企業が利益のタネを握っていて、それを使うか使わないかが企業のモラルに頼るしかないという状態は、事故が起きやすい状態を放置して交通マナーを呼びかけているのと同じようなこと。しかも交通事故よりタチが悪いのは、個人情報が実際に使われていてもそのことを被害者が直ちに知ることは難しく、漏れていることが分かったとしてもそれがどこから漏れたのか、故意なのか過失なのかを確かめるのも、その企業側に頼らなければならず、しかも漏れてしまうと原状回復がほとんど無理だということ。結局、CCCがどれほど「ちゃんとやります、やっています」と言っても、それは結局安倍総理が「秘密保護法の濫用は私が許しません」と言っているのと同じくらいの意味しか感じられないわけで。

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2014/12/28

経済産業省が個人情報保護を放棄しようとしているらしい。

高木浩光@自宅の日記 - 情報経済課は恥を知って解散せよ(パーソナルデータ保護法制の行方 その12)

経産省が発注した個人情報保護に関するセミナーが、ぼろぼろで悲惨な様子。
本当に電通なのか、驚くほどの怪しさ満点な受け答えが泣けてきます。
しかしそれよりも怖いのはこちらの指摘。

情報経済課の様子はここ数年ほど見てきたが、……中略……利用目的関係の義務違反や、個人データ該当性の判断に関わる事案について、結局決断できないままやり過ごしてきた。

そんな情報経済課が、さらに今、個人情報保護法の改正案で、利用目的変更のオプトアウト方式を導入させようとしている。当局が自ら取締りを怠ってきたばかりか、法の根幹に大穴を開け、制度の意義そのものを瓦解させようとしている。

「利用目的変更のオプトアウト」!
契約後に利用目的が無断で変更されても文句は言いませんよ、言い換えれば、「私の個人情報はどんなふうに流用されても文句ありません」という条項を紛れ込ませる話ではないですかね、これ。

まあ経産省なので、人権を守ることより企業利益を守ることを第一優先にするわけで、そもそもこういう役所に個人情報保護の監督権を与えていることが間違いなわけですね。
我々はこういうところでも注意しないといけないわけです。

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