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2017/04/17

「特定秘密」文書の廃棄が進行中。ほか関連記事(毎日新聞から)

毎日新聞は行政文書の隠蔽や廃棄の問題を重視している印象がある。

特定秘密文書:廃棄手続きが進行中 対象や省庁名は不明 - 毎日新聞(2017年4月17日 07時00分(最終更新 4月17日 10時02分))

14年末の特定秘密保護法施行後、初

 国の行政機関が指定した特定秘密を記録した文書について、廃棄に向けた手続きが進められていることが内閣府などへの取材で分かった。特定秘密文書の廃棄は2014年末の特定秘密保護法施行後、初とみられる。順次廃棄が進められるとみられるが、秘密文書は通常の文書と違って第三者のチェックに制約がある。専門家からは「本来残すべきものまで廃棄される恐れもある」との指摘がある。

 特定秘密文書は、公文書管理法に基づいて一般の文書と同様に、それぞれの保存期間を過ぎれば内閣府のチェックを受けた後に廃棄することができることになっている。ただし、特定秘密保護法の運用基準で、指定から30年を超えた文書は重要性が高いと判断されて一律に公文書館などに移管されて保存されることが定められている。

 廃棄をチェックする内閣府は毎日新聞の取材に対し、特定秘密文書を保有する省庁と廃棄に向けた協議を行っていることを認めた。対象文書の内容や省庁名は明らかにしていないが、保存期間2年以下の文書とみられる。

 内閣府は各省庁から文書目録の提供を受け、「行政文書管理ガイドライン」に沿って廃棄が妥当か点検する。しかし、特定秘密文書の目録は秘密の内容が想起されないようにタイトルを付けることになっており、内閣府は文書の重要度を判断しにくい。省庁側に特定秘密文書の閲覧を求めてチェックすることも制度上は可能だが、文書を作った省庁は「わが国の安全保障に著しい支障を及ぼすおそれ」があるとの理由で閲覧を拒否することができる。

 内閣府のチェックとともに、第三者機関の役割を担う政府内の独立公文書管理監の検証・監察を受けることになっているが、方法は明らかになっていないが、保存期間2年以下の文書とみられる。

 秘密文書の廃棄を巡っては、今月11日の衆院総務委員会で内閣官房の田中勝也審議官が「恣意(しい)的な廃棄はできないと理解している」と答弁した。【青島顕】

特定秘密を記録した文書

 外交、防衛、テロ・スパイ防止に関する重要情報を政府が特定秘密に指定し、漏えいした人などに罰則を科すと定めた特定秘密保護法が2014年に施行され、16年末までに11行政機関が487件を指定した。5年ごとに秘密指定期間が更新され、通算30年(一部は60年)まで可能。特定秘密を記録した文書は15年末段階で27万2020点ある。文書の保存期間は秘密指定期間と別に定められ、特定秘密に指定されたまま文書が保存期間満了を迎え廃棄対象になる場合もある。

掲載図:特定秘密文書廃棄審査の流れ(イメージ)(魚拓)

こちらは2016年12月の記事。よくまとまっている。
特定秘密保護法:施行から2年 行政の情報隠し、発見・指摘に高い壁 - 毎日新聞(2016年12月5日 東京朝刊)

 国の安全保障に関わる重要な情報を厳重に管理し、情報を漏らしたり不正に取得したりした人に重罰を科す「特定秘密保護法」が施行されて10日で2年を迎える。今のところ懸念された国民の「知る権利」をおびやかす事態は発覚していない。しかし行政による情報隠しが起きたとき、行政と並び立つ司法や立法が誤りを指摘し、正すことのできる準備は十分とは言えない。【青島顕】

役所はほぼ不開示

 「情報公開請求で特定秘密をチェックすることができる」。秘密保護法が成立したころ、そう説明をする人たちがいた。自民党のホームページにある「特定秘密の保護に関する法律Q&A」にも「特定秘密の記録された行政文書についても、情報公開法に基づいて、開示・不開示が判断されます」とある。

 本当だろうか。「特定秘密に指定された情報に違法なものがある」と市民が聞きつけたと仮定して、役所に情報公開請求をするケースを考えてみる。役所は特定秘密指定の有無にかかわらず「公開対象外だ」として不開示にするだろう。

 市民が不服審査を求めると、第三者でつくる審査機関は非開示になった文書を実際に見られることになっているので、特定秘密のチェックも一見できそうにも思える。しかし役所が本当に見せるかどうかは分からない。

 仮に審査機関が開示すべきだと判断しても、審査機関は役所に開示を命じるのではなく、開示した方がよいと「答申」できるだけだ。役所は特定秘密に関わる文書の開示を拒否できる。

 そうなった場合、市民は裁判所に情報公開訴訟を起こすしかない。しかし現行の情報公開法では、裁判官が不開示文書を取り寄せることはできない。そのまま市民が敗訴する公算大だ。

 鈴木秀美・慶応大教授(憲法)は、情報公開法を改正して裁判官が文書を実際に見て、開示か不開示かを判断する「インカメラ審理」と呼ばれる仕組みを取り入れるよう訴えている。「裁判所が文書をきちんと見たうえで実質的な判断をできるようにすることが重要だ」と話す。

 インカメラ審理を使って不備のある秘密情報の公開を実現するには、もう一つ高いハードルがある。現行の情報公開法には「公共の安全と秩序の維持に支障を及ぼすおそれがある」などと行政側が判断すれば不開示にできるという条文がある。併せて改正が必要になる。

国会に通報窓口を

 国会は衆参両院に「情報監視審査会」をつくった。所属する議員や職員に守秘義務を課し、携帯電話の電波も届かない特別な部屋を非公開にすることで、政府から特定秘密の提供を受けてチェックする仕組みを整え、2015年春にスタートした。

 厳格な仕組みにもかかわらず、秘密保護法は、政府に提供を拒否する権限を与えている。とくに外国から得た情報について、政府は相手国の了解を得なければ国会には出せないとしている。

 森雅子担当相(当時)は14年、衆院議院運営委員会で「国会から求められた場合は政府としては尊重して適切に対応する。提供できない場合は限定的に解釈していくべきだ」と答弁していた。ところが参院の審査会(会長=中曽根弘文・元外相)に対する担当官僚の説明は森元担当相の答弁より後退したものになっているという。

 参院の審査会は審査の前提を欠いたまま、本題に入ることができなくなり、さらに環太平洋パートナーシップ協定(TPP)承認案・関連法案をめぐる与野党の対立もあって11月2日以来、丸1カ月開催できていない。15年に指定された特定秘密61件の妥当性がおもな審査課題だが、指定した省庁の説明聴取が始まっていない。来年3月までに年次報告書を作成するのは難しい状況になっている。

 一方、衆院の審査会(会長=額賀福志郎・元財務相)は昨年の特定秘密の指定状況などについて11省庁からの説明を聴取し、来年3月に報告書を公表する方向だ。

 11月30日には、警察庁と経済産業省から特定秘密を記録した文書や画像を提供させてチェックした。審査会に所属する議員たちが実際に秘密の記録を見るのは、今年1月以来だ。

 委員らの説明によると、警察庁の特定有害活動(スパイ活動)にかかわる特定秘密の文書の中に30年以上前の古いものがあり、特定秘密としてふさわしいかを調べたという。

 ただ審査する特定秘密を選ぶ手掛かりは、秘密の概要を記した「指定書」と、担当官僚による説明に限られている。何らかの問題が起きてもそれを発見するのは極めて難しい。

 秘密保護法に詳しい江藤洋一弁護士は「指定書の記載はあいまいで、検証が難しい。国会が監視できなければ特定秘密の問題を見つけることはできないのに、現状は衆参の審査会が機能しているとは言えない」と手厳しい。

 また、審査会や事務局には省庁の職員から通報を受ける窓口が作られていない。通報者を保護する仕組みも作られていない。

 省庁から独立した国会にこそ通報窓口が必要だとする声も識者の間には根強い。

政府内にも監視機関

 政府内にもチェック機関はある。内閣府の佐藤隆文・独立公文書管理監(検事出身)と佐藤氏を室長とする情報保全監察室(20人)がそうだ。守秘義務を課せられた官僚でつくる組織だけに、特定秘密の文書を直接見て妥当性を判断できるようになっている。今年4月、外務省と警察庁の計3件の特定秘密に相当する文書がないとして指定の解除を求めた。監視活動が初めて具体的に機能した。

 独立公文書管理監には官僚からの内部通報を受け付ける窓口があるが、政府内の機関に対して官僚が通報するには相当な決心が求められそうだ。独立公文書管理監の業務についての報告書は来年春に作られる予定だ。佐藤独立公文書管理監は14年12月の就任以来、記者会見を一度も開かず、業務の方針などを国民に説明していない。

 ■ことば

特定秘密保護法

 (1)外交(2)防衛(3)テロの防止(4)スパイなどの防止--の4分野について、政府が重要な情報を特定秘密に指定し、漏らした人や不正に取得しようとした人に最長懲役10年の重罰を科す内容。政府は米国などと安全保障に関する情報を交換、共有しやすくするために必要だとして1980年代以来、制定を目指してきたが、安倍晋三政権が2013年に成立させた。いったん特定秘密になると外部からうかがい知れないため、情報隠しに悪用される余地があるとの懸念が根強い。


掲載図1:衆院の情報監視審査会の開催について説明する額賀福志郎会長(左から2人目)ら=東京都千代田区の衆院第2議員会館で2016年11月30日(魚拓)
掲載図2:各国議会の情報監視機関の開催比較(魚拓)
掲載図3:特定秘密監視の仕組み(魚拓)

特定秘密:「ルーズな運用」に批判…文書なし166件 - 毎日新聞(2017年3月29日 22時10分(最終更新 3月29日 23時03分))

 特定秘密保護法に基づく秘密指定の状況を調査する衆院の情報監視審査会(会長・額賀福志郎元財務相)が29日、年次報告書を衆院議長に提出した。昨年に続いて2回目。調査で文書が存在しない秘密の存在が次々に判明し、指摘を受けた政府は新たに9件の秘密指定を解除した。専門家は「ルーズな運用だ」と批判している。

 防衛省は2014年の特定秘密保護法施行まで「防衛秘密」だった「自衛隊防衛・警備計画」や「情勢等に関する見積もり」など5件を特定秘密に移行させていたが、文書は存在していなかった。「行政文書として保存期間を過ぎており廃棄をした。関係する職員が知識として保有しているため、特定秘密の指定としての維持をしている」。防衛省幹部は昨年11月21日の審査会でこう答弁した。

 こうした対応について、政府の情報保全諮問会議委員の清水勉弁護士は「特定秘密は文書や電子情報といった表示できるものを組織として管理するのが法の趣旨だ。頭の中の知識は原則として秘密指定の対象にならない。防衛省の説明は誤りだ。ルーズな運用で、氷山の一角かもしれない」と批判する。

 15年末時点の特定秘密は443件。政府は27万2020の文書に秘密が記録されていると説明したが、それぞれの秘密に何件の文書があるかは分かっていなかった。審査会が各省庁に提示を求めると、4割弱の166件に対応する文書がなかった。

 暗号を含む「物」の形で存在するものが91件あったが、15件は情報が将来出現する見込みで指定されており、10件は「職員の知識の中に存在する」状態だった。政府は昨年5件の秘密指定を解除したが、さらに今月までに9件を解除した。

 審査会は非公開で開かれ、所属議員には守秘義務が課されているが、行政機関が説明を渋るケースは後を絶たない。国家安全保障会議(NSC)は4大臣会合の結論を秘密指定しており、昨年10月14日の審査会で政府参考人は「安全保障政策の核心が記載されており、極めて機微」と答弁した。

 出席議員の一人は「答弁は初めから(特定秘密を)出さないと言っているに等しい」と指摘した。

 「安全保障に支障がある恐れがある」と政府が判断した場合、特定秘密の提供を拒否できるため、審査会の調査には限界がある。過去1年の調査で特定秘密の提供を受けたのは6件にとどまった。

 昨年は衆院と同じ3月30日に年次報告書を提出した参院の審査会は、2回目の年次報告書提出のめどが立っていない。【青島顕、遠藤拓】

掲載図:衆院情報監視審査会の終了後、2016年の年次報告書を額賀福志郎会長(左)から手渡される同院の大島理森議長(中央)=国会内で2017年3月29日午前10時21分、川田雅浩撮影(略)

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2017/04/05

東芝問題は過去の経緯の綿密な調査告発をこそ注視すべきではないか

東芝 イギリスの原発会社の全株式の買い取りを発表 | NHKニュース(4月4日 21時24分)

経営再建中の東芝は、イギリスで計画中の原子力発電所の受注を目指して、3年前に買収したイギリスの企業をめぐり、共同で出資しているフランスの企業が保有する、すべての株式を事前の取り決めに基づいて買い取ると発表し、現在、目指している海外の原子力事業からの撤退に影響を与えそうです。
東芝は、3年前にイギリスの原発事業会社「ニュージェネレーション」の株式の60%を買収して子会社化し、当時のアメリカの原子力子会社、ウェスチングハウスを通じて、イギリス北西部で計画中の原発の建設事業の受注を目指してきました。

ニュージェネレーションは、フランスのエネルギー大手「エンジー」が残りの40%の株式を保有していますが、発表によりますと、ウェスチングハウスが先月、連邦破産法11条の適用を申請し経営破綻したことから、重大な事案が発生した場合には東芝が株式を買い取るという3年前の取り決めに基づいて、エンジー側が保有する株式のすべてを買い取るよう求めてきたということです。

東芝による買い取り額は、およそ153億円になる見通しです。東芝は、海外の原子力事業からの撤退を目指していますが、イギリスのニュージェネレーションについては、東芝の保有比率が100%に高まることで、今後の撤退計画に影響を与えそうです。

「重大な事案が発生した場合には東芝が株式を買い取るという3年前の取り決め」
2014年だから、震災以降だし、第2次安倍政権下。アベノミクスで海外原発輸出とか旗を振っていた頃。

こんな債務保証みたいな条項を付けて契約したのはなぜか?
自分たちが自力で市場進出しコンペに勝って案件を獲得するのではなく、外国の地場資本を買収してまでして日の丸を立てたかったのはなぜか?

原発が斜陽だという指摘は震災前からあり、震災以降は明らかに潮目が変わったと各方面から言われていたのに、なぜここまで暴走したのか?なぜ暴走できてしまったのか?
この巨大な失敗に至る過程については、東芝の枠を超えて調査と告発を徹底することが必要だ。

東芝問題については、東芝が今後どうなるのかという関心から語られることが多いように思うが、むしろ我々にとって重要なのは、なぜこんなにひどい判断・行動をしてしまったのかを検証して、他山の石として教訓を得たり、制度的な再発防止策を整備したりすることではないか。

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2017/03/04

文科省:政府見解を「正しい」と断言することが国民教育だと叫ぶ

衝撃的。

とんでもない暴言、およそ教育の意義をはき違えているとしか思えない台詞の数々。
文科省が戦前の軍国主義教育、皇民化教育とほぼ同じ認識でいることが分かる。
国会喚問して歯止めをかけてもらいたい案件だ。
朝日新聞のスクープと言えるんじゃないか。

こんな「教育」が社会認識としても倫理的にもきわめて問題なのは言うまでもない。
だが、実際的にもこの種の偏狭さの刷り込みを「教育」とされると、価値や概念の切り分けや相対化が苦手な人間が増えて実務で困る。

文科省の合田課長が言っていることは、理科で進化論を教えず創造説を教えろと言うのと何も変わらない。文科省はこの愚かしさが分からないのだろうか。

あと、どうでもいいが、ニセ科学批判系の人たちや「絶対的正義はあり得ない」相対主義な人たちには是非抗議の声を上げてもらいたい(私がまだ見つけてないだけかもしれないが)。「日本政府の主張が歴史的にも国際法的にも妥当だ」と断言せよ!なんていう態度(しかも強制力を持つ権力者が!)、科学や真理、正義のどの観点から見てもトンデモ以外の何物でもないでしょう。

(新!学習指導要領)「国の立場、言い切る指導を」 竹島・尖閣どう教えるか、文科省に聞く:朝日新聞デジタル
2017年3月4日05時00分

 学習指導要領の改訂案で、竹島、北方領土、尖閣諸島は「我が国の固有の領土」で、尖閣については「領土問題は存在しない」と明記された。文部科学省は、学校でどう教えることを想定しているのか。改訂を担った合田哲雄・教育課程課長に聞いた。

 ――指導要領の改訂案では、例えば、尖閣諸島については「領土問題は存在しない」としています。中国の「尖閣諸島は自国の領土だ」という主張に授業で触れる場合、文科省はどういう形を想定していますか。

 「中国は領有権を主張しているが、我が国が実効的に支配している固有の領土である」という教え方だと思います。「主張している『が』」ですよ。

 竹島と北方領土については、先方が領有権を主張している。けれど「不法占拠であって、歴史的にも国際法上も我が国固有の領土である」と説明していただく。そのような指導の中で、先方が領有権を主張していることに批判的に言及することはありうるでしょうが、他国の主張を並列で扱い、「みんな違って、みんないい」という指導は不適切です。我が国の領土について正しい理解の妨げになるなら、中国や韓国の主張は教えないで頂きたい。

 ――例えば、クラスに中国人の子がいて「自分の国ではこう言っている」と言われたら、先生はどう答えるべきだと。

 教育基本法は、教育の目的として「国民の育成」と規定しています。我が国の立場をきちんと伝えるのが先生の役割なので、「君はそう思っているかもしれないが、我が国の立場はこうで、国際法的にも、歴史的にも妥当です」と言い切ってもらう必要があります。

 ――グローバル化の中で生きることをめざす指導要領との矛盾は出ませんか。

 グローバルな時代だからこそ、我が国の立場を正しく理解する必要がある。韓国では、竹島は韓国の領土と教えているわけで、日本の主張を子どもたちが理解していないかぎり、平和的解決にならないんです。

 ――自分たちが正しいと主張するためには、相手の言い分も教えた方がいいのでは?

 やれたら、やった方がいいかもしれない。ただ、例えば竹島なら、古地図を持ち出した綿密な実証作業をしなければ、我が国の立場を実証することは難しい。小中では発達の段階を踏まえると難しいと思います。

 ――では、教え方のストライクゾーンはどこだと考えますか。指導のあり方は白黒の判断がつきにくく、そこに文科省が線を引き始めると、教える最低基準という指導要領の性格から逸脱するのではないですか。

 白黒の判断がつきにくいというのが、この問題では理解できかねます。例えば、韓国や中国のテレビニュースをみせて「向こうはこう言ってますよね」で終わったら、我が国の領土に関する正しい理解にいたらないのは当然です。

 日本の公教育とは要するに、教育基本法の言葉を使えば「国家及び社会の形成者」を育てることをめざしている。領土の問題について、他国の主張があり、それには理があるという風に思っていただくのは困る。

 ――指導要領に基づき、具体的な教え方にまで踏み込む必要はありますか。

 教え方に踏み込んでいるのではなく、子どもたちが我が国の領土について正しく理解するために、定められた内容を指導してくださいと規定しています。その目的に沿わない指導は不適切だということです。(聞き手 編集委員・氏岡真弓、木村司、水沢健一)

 ■<視点>対立する考え、どう扱うのか

 学習指導要領の改訂案に盛り込まれた領土問題の内容をどのように教えるか。

 文科省の合田課長は報道各社への説明の際、「他国の立場を並列で扱うのは妥当ではない」と述べた。では、どんな指導を想定するのか。インタビューでは、このことを問うた。

 論点は二つある。

 一つは政府の見解と対立する考えをどう扱うかだ。今回の指導要領は多面的、多角的に考える力を育てることをめざしている。政府見解を教えることは大切だが、領土問題をめぐるさまざまな見方も十分に学び、自分の頭で考えることで、理解はより深まるのではないか。

 二つ目は、国がどこまで現場の指導に踏み込んでよいかだ。指導要領は法的な性格を持つ「大綱的な基準」とされ、文科省は教え方にふれるのを抑制してきた。その原則を超え、文科省が指導のありかたに言及することは、子どもの多様な実態に合わせて教える教員の裁量を縛りかねない。さらに慎重な議論が必要だ。(氏岡真弓)

 

 ■「領土」に関する記述

 <社会> 次期・学習指導要領改訂案

     *

 <小学5年> 世界における我が国の国土の位置、国土の構成、領土の範囲などをおおまかに理解すること/「領土の範囲」については、竹島や北方領土、尖閣諸島が我が国の固有の領土であることに触れること

 <中学(地理)> 竹島や北方領土が我が国の固有の領土であることなど、我が国の領域をめぐる問題も取り上げるようにすること。その際、尖閣諸島については我が国の固有の領土であり、領土問題は存在しないことも扱うこと

 <中学(歴史)> 領土の画定などを取り扱うようにすること。その際、北方領土に触れるとともに、竹島、尖閣諸島の編入についても触れること

 <中学(公民)> 「領土(領海、領空を含む。)、国家主権」については関連させて取り扱い、我が国が、固有の領土である竹島や北方領土に関し残されている問題の平和的な手段による解決に向けて努力していることや、尖閣諸島をめぐり解決すべき領有権の問題は存在していないことなどを取り上げること

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2017/02/22

これでは「不可逆的な解決」など到底望めない。本当に分からないんだなあ。

日韓合意からまもなく書かれたコラム。
著者は布施広氏。毎日新聞の専門編集委員。

布施広の地球議:日本人は残忍か - 毎日新聞(2016年1月13日 東京朝刊)

 日本人は「とても残忍な人種」(very cruel race)。現代のコメディー映画「ブリジット・ジョーンズの日記」の中で、主人公の母親はそう話す。前回紹介したフィナンシャル・タイムズの記者、デビッド・ピリングさん(51)。だから困る。

 他方、ピリングさんの本「日本-喪失と再起の物語」(早川書房)の中で、実業家の稲盛和夫さんは「欧米人にとって戦うことは本能なのです。日本人にはそういうところがありません」と語っている。侵略の過去はあるにせよ、日本は「平和国家として世界をリードしてきた」というのが稲盛さんの見方だ。

 どちらが妥当か。当然稲盛さんの方だと私は思うが、中露首脳は日本の「歴史の歪曲(わいきょく)」を警戒し、米議会は慰安婦問題で日本の謝罪要求決議を挙げた。韓国民は日本大使館前の慰安婦像の移動・撤去に反対する。日本への視線が冷たい。

 ピリングさんは私にこう語った。

 「日本人のイメージは内外で対照的です。戦後70年、日本は平和的な憲法を持ち、自衛隊が敵に1発の銃弾も撃っていないのは確かだが、多くの外国人は旧日本軍の行為を覚えている。平和的か残忍かは一概には言えない。他国民同様、環境によって日本人も変わりうると思います」

 「日本には戦国時代があったし、開国を余儀なくされると欧州の植民地勢力を見習って攻撃的に帝国建設を試みた。欧州諸国も昔は争い、今や欧州連合の“平和的な″加盟国になったけれど、フランスや英国は『イスラム国』(IS)を空爆している。状況によって変わるのです」

 と同時にピリングさんは「プロパガンダ戦争」という言葉を使い、近隣国の見方が世界の日本観に影響するとも語った。中国や韓国が戦略的に「ゴールポスト」を動かせば日本はいつまでもゴールできず、欧米にある「残忍な」印象も消えないということでは困ってしまうが。

 私はステレオタイプで極端な日本観は欧米が率先して正してほしいと考える。昨年、米国の識者らが日本の歴史認識をたしなめるべく発表した声明は、肝心の慰安婦問題で「償い事業」や首相の「おわびの手紙」に言及せず、目配りに疑問を残した。中心になった大学教授は日本の領土的主張を「拡張主義」「瀬戸際外交」と表現するが、日本人は納得しないだろう。南シナ海に人工島を造り、「水爆」実験をする国にこそふさわしい批判ではないか、と。

 年明け、慰安婦問題で多くの学生と話をする機会があった。日韓合意は成ったが、問題再燃を警戒し「なぜ日本ばかり非難されるのか」と悩む若者の姿が痛ましい。不可逆的に問題を解決して、若者の目を未来に向けてやりたい。(専門編集委員)

これは連載の後編で、前編は以下。

布施広の地球議:「喪失と再起の物語」 - 毎日新聞(2016年1月6日 東京朝刊)

この前編では、前半の日本文化とか大和魂とかの、何が言いたいかよく分からない枕がある。それはどうでもいい。

布施氏は「ステレオタイプで極端な日本観は欧米が率先して正してほしい」と言いながら、稲盛氏の「欧米人にとって戦うことは本能」「日本人にはそういうところがありません」というステレオタイプは「当然妥当」だと思うのだそうだ。
こういうの、最近の流行では「日本スゴイ」というのではないかな。

そして、

日韓合意は成ったが、問題再燃を警戒し「なぜ日本ばかり非難されるのか」と悩む若者の姿が痛ましい。不可逆的に問題を解決して、若者の目を未来に向けてやりたい。
と言いながら
中国や韓国が戦略的に「ゴールポスト」を動かせば日本はいつまでもゴールできず、欧米にある「残忍な」印象も消えないということでは困ってしまうが。
と言う。若者が悩む原因を作っている側の主張をしている人が「若者を救いたい」と言う皮肉。日本の夜明けは遠いなあ……。

まあ要するに、布施氏は因果関係の逆転に全く気づいていないわけだ。これこそ正すべき「ステレオタイプ」だと思うのだが、布施氏からすれば、諸外国の「日本憎し」が先に立った強硬姿勢こそが「不可逆的な解決」とか「真の和解」とかを阻害していると映るのだろう。
布施氏は、ピリング氏の、国民が「平和的か残忍かは環境や状況によって変わる」という言葉を引きながらも、「残忍か平和的か」という問に拘泥している。これこそが彼がステレオタイプにとらわれていることの証だろう。
私などは、「日本」などがどのように見られようが別にかまわないのだが(まあ実害があると困る。外国で差別を受けたこともあるし。だがこれは「日本良い国」像の流布を肯定しない)、布施氏は「日本」が批判されるとなぜか自分が攻撃されたように感じてしまうのだろう。毎日新聞が批判されても彼は同じように自己への攻撃だと見なすのだろうか。ちょっとだけ興味がある。

◆ ◆ ◆

全然関係ないが、上記コラム前編には、アブデュルレシト・イブラヒム著「ジャポンヤ」の話がちょっと出てくる。
ジャポンヤ――イブラヒムの明治日本探訪記 (イスラーム原典叢書) | アブデュルレシト・イブラヒム, 小松 香織, 小松 久男 |本 | 通販 | Amazon

この書評:山崎典子(2013)史學雜誌 122(11), 2013-11-20, CiNii

イブラヒムは、日露戦争で強国ロシアに打ち勝ったアジアの新興国である日本と、ヨーロッパ列強の支配に喘ぐイスラーム世界の連携を構想していたとされ、伊藤博文や大隈重信をはじめとする要人と交流をもち、頭山満や犬養毅率いるアジア主義団体「亜細亜義会」の設立発起人にも名を連ねたという。(中略)
本書は、イブラヒムとその時代に関する基礎研究、とりわけ第二次世界大戦時における日本の対イスラーム工作に彼が関与した背景を探るための重要な研究成果として、今後大いに参照されていくだろう。

また、朝日新聞の聞蔵IIで当時の記事を検索すると、こんな記事がある。

1909年3月22日付「回教管長の演説 韃靼人イブラヒム氏」
その一節。

……氏は露国人と云ふものヽ実は韃靼人にして此度日本に来たりたる目的も全く露国の横暴に堪え切れず親好を我国に求めんが爲めなりと云ふ……
……余等は最早表面の偽善をのみ看板として裏面の汚穢極まりなき欧州より教育を受くるを欲せず、行く行くは日本に留学生を送る考へなり若し日本政府にして余等が此乞を許されなば余の幸福は実に之に過ず……
……日本が最近五十年間に世界を驚かす長足の進歩を遂げたるも余の考へにては是皆其歴史の古来明瞭となり居れる賜のなりと思ふ……
日本人相手の演説でかなりリップサービスが入っていると思うが、まあロシア包囲網(ちょっと「保守」的表現をまねてみた)を作るという政治的動機が下地にあるんだなあというのが分かる。なんとなく世界ウイグル会議の人を思い出してしまった。

参考:隅田金属日誌(墨田金属日誌) 「ウイグル会議代表は桜井誠のお仲間ですよ」(産経)

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2017/02/03

「人権派」であるなら日本の慰安婦問題も盛んに追及すればいいだけでは……

追記:下のtogetter記事、現在はタイトルが変更され、追記もあるようだ。

私が慰安婦問題で転向した理由~「強制連行は論点ではない」「他国の例を批判しても日本の罪は消えない」の一点突破で、問題は解決するのだろうか? - Togetterまとめ

人権派は「国際社会で強制連行の有無は論点になっていない」といいます。
返す刀で「そんなことに拘る人間は人権意識の低い馬鹿な右翼だ」と罵ります。

人権派は他国の人権侵害や問題点について話題を避ける傾向にあります。
そのことを指摘すると「日本の罪が消えるわけではない」と正論で返されます。

こういった態度や正論に納得できる人は、相当良く訓練された人権派だけではないだろうか?
違和感を持ってしまった自称人権派の私は、どうすればいいのだろうか?

基本的な論理は抑えつつ、
・「こういった態度や正論に納得できる人」は少数だ
・これらの主張は理解できるが違和感がある
というので、途中でメモを取りながら読んでみた。でも率直に言ってがっかりした。

「なぜ日本ばかり悪者にされるのか」
「なぜ日本の罪ばかり強調し、他国の同様な罪には目をふさぐのか」
「慰安婦問題追及者の真の動機は日本の責任を膨らませたいという欲望だ」

結局まとめるとこういう趣旨になるのではないか。
だとすれば「いつものアレ」を超えるものではない。時間を無駄にしたついでに自分用の記録を書いておく。

この方はドイツの慰安婦問題を例にして、日本でも外国でも日本の事例ばかり問題になる一方で、ドイツなどの類似問題は問題視されていないことを指摘している。また、日本の慰安婦問題追及者たちが「本質は人権問題だ」と言いつつ、他国の類似事例への言及を避けたり免責したりしていると批判している。
その批判にはまっとうな点もあるだろうし、日本の責任追及論者の中には嗜虐的な加害者バッシングに傾く人もいるかもしれない。
でもまあ、それなら「日本のことばかり言うな」ではなくて、「もっと言おう、誰も言わないなら私が言おう」になればいいのではないか。「ドイツの慰安婦問題追及者たちと連帯しよう」でいいのではないか。

……あと、「どうして日本だけこんなにクローズアップされるの」と不満をお持ちのようだけど、それは「人権派」が努力したというよりは、どちらかと言えば日本の責任を否定する人たちの長年の努力の成果じゃないかと思いますよ……。

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追記

そういえば、タイトル部分で「……問題は解決するのだろうか?」とあるのだけれど、この人にとっての「解決」とはどういう意味・状態なのだろう。読んでいてそれが気になっていた。

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2017/01/20

山本一郎氏がアパホテル批判へのカウンターをリツイート

山本一郎(やまもといちろう)さんのツイート: "@bci_ @tamai1961 @johannessm2k この手の話はもっと知られてもいいよね"

山本氏らしいなあという印象。さりげなくヘイトを煽る。
元はこの話。

黒色中国さんのツイート: "この数日、アパホテルについては賛否両論出てますけど、中国だと便器に日の丸をつけたホテルとか、日の丸を玄関マットにしたレストランがあります。アパホテルの部屋に「本」が置かれている…と大騒ぎする前に、中国は自省すべきことがたくさんあるんじゃないでしょうかw @johannessm2k https://t.co/5jBngFtKex"

関連して追加されたツイート。

黒色中国さんのツイート: "中国には「日本人と犬は立入禁止」というホテルもありました。アパホテルはホテルの本業を越えた歴史的主張をしたのかも知れない。でも、客を侮辱して拒否したわけでもない。批判も当然ですが、とりあえず中国は文句を言う前に自らを正せ…と私は思いますw @johannessm2k https://t.co/kbpmHjZwx4"

これらのツイートに賛同する反応がぶら下がって読める。

この元ツイートをした人も、中国だって同じことをしているだろう、他人を批判する前にまずわが身を正せ、という論調だ。リツイートした人たちは、相対化できる材料をもらえて喜んでいる。
アパホテルが悪いことをしているという点は否定できないが、しかしアパホテルを擁護したい、あるいは日本や自分が悪いわけではないと切断したい人たちが引っかかっている。

こういう人たちは、日中の言説の非対称性に気づいていないか、意図的に無視している。
ツイートで紹介されている中国のホテルや店の行為が醜悪で排外的なことは当然だ。だが両者は相対化できるものではない。

そもそも、他人を批判する前にわが身を正せと言うのなら、それを人に言う前に同じことを自分がしたらどうだろうか。つまり、「中国」の反日的な振る舞いを非難(あるいや揶揄)する前に、「日本」の排外的な振る舞いを批判・抑止するということだ。彼らはなぜ、今回の騒動の発端となったアパホテルと元谷氏の、そしてそれに連なる人々の暴言を厳しく批判しないのだろうか。
「先ず隗より始めよ」である。

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追記(2017年1月20日)

ちょっと違ったか。

彼らは、中国側の反日行為への批判はしないから、おまえたち中国人も日本の反中行為への批判はするな、と言いたいのだろう。きっと、お互い様だからお互いなじり合いは止めておこうよ、ということなのだ。

もしそう思うなら、単純に言えば、両方とも批判・告発すればいいと思うのだが。
極右的な人々はどちらの国にもいるのだから、きりがないのは確かだが、それに、そんなことばかりに関わっていられないのもその通りだが、「どっちもどっち」として排外主義への批判を無力化するのではなく、「確かにこっちは悪い。批判に賛同・協力する。それとともにそっちの排外主義への批判も強めよう」という方が正当ではないか。
だが、中国での排外主義を「中国人としても許せない」と同調した中国人のツイートには、「日本側への批判は誤りだ」という反応が付いた。この非対称性こそが偏りである。

私からすると、この件は「どっちもどっち」ではなく日本側に禍根があるのだから、日本側がまず改めるべきものだ。その意味で中国側の排外主義を併置して「どっちもどっち」とするのは間違いだし、そもそもアパホテルの件に限れば元谷氏の本と「日本人お断り」の差別とを対置して相殺するのも難しいものだ。

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メモ:類似性

https://pbs.twimg.com/media/C2hkmrRUUAACbKD.jpg(切り抜き画像)
※インタビュイーの除本理史氏による紹介。(ツイッター

[戦後責任]日本政府はなぜ「法的責任」を否認するのか -Apes! Not Monkeys! はてな別館

上記ツイッターで除本氏が言及した記事:(記者有論)水俣と福島 「人間の被害」国は直視を 石川智也 朝日新聞デジタル2017年(1月19日05時00分)

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2017/01/19

(元)閣僚(現国会議員)による買春とそれへの反応

安倍総理側近の元大臣、吉原超高級ソープ通い 後援者の葬儀後に | デイリー新潮

「硫黄島の戦い」を指揮した栗林陸軍大将を祖父にもち、2年4か月前まで総務大臣を務めていた新藤義孝衆院議員(58)。安倍総理の側近としても知られる“名門”代議士の姿が、吉原ソープ街にあった。

 ***

 新藤議員が吉原の超高級ソープを訪れたのは1月10日、地元・埼玉県川口市で行われた後援者の葬儀後のことだった。

「週刊新潮」の直撃取材に、新藤議員は「そんなの、言いたくないでしょう」を連呼。風俗通いをとやかく言うつもりはないけれど、斎場から“登楼”とは……。

Yahoo!ニュースのコメント一覧 -
はてなブックマークのコメント一覧

これらのコメントのほとんどは、新藤議員の買春行為は全く問題ないとしている。また、新藤議員の買春行為を報じた雑誌や、新藤議員を追い取材した記者を批判するコメントも多い。典型的なものをいくつか抜粋しておく。


・何が問題なの?
・完全にプライバシーの侵害。誰か不利益被っとるんか?
・びっくりするくらいどうでもよかった
・ 弔問客の後をつけた記者のモラルのほうが問題だと思うんだが。「風俗通いをとやかく言うつもりはない」と書いてあるから性風俗に対する批判でもないし。
・ほっといてやれ
・公人だからって業務に関係ない合法な趣味を晒すのは違法にして欲しい。ただただ他人を貶める事を仕事にしてるこの記者は本当に恥ずかしい人間。
・全く問題ないし、週刊新潮がいかにゲスいかって事。

日本人男性による海外買春ツアー、アダルトビデオの出演強要、従軍慰安婦問題。これらへの冷淡な反応を思い出す。
また、性暴力被害者、時折報じられる拉致監禁され救出された女性などへのいわゆるセカンドレイプ。そして痴漢対策としての女性専用車両への抵抗、最近では「私たちは買われた展」への批判などを思い出す。他方で痴漢えん罪問題での女性敵視も。

「集団レイプする人は、まだ元気があるからいい。まだ正常に近いんじゃないか」と言ったのは自民党の太田誠一衆院議員(2003年当時)だったが、彼は今71歳になる。我々の社会の感覚は彼の時代とほとんど変わっていないようである。

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メモ

・「合法だ」→うわべが取り繕われていれば何をしてもいいという話だろうか。賭博でも売春でも麻薬・覚醒剤などでも。
・「プライバシーの侵害」→元閣僚、現国会議員は公人で、しかも良識が問われる。不倫スキャンダルなど私生活での倫理性を問われて失脚した政治家は世の東西を問わずたくさんいる。そして、人格において尊敬・信頼・共感できない政治家を自分の代表として政治過程の代行を任せられるだろうか。
・「報道するな」→我々が選んだ代表がどういう人格の人間かを知らせることに意義はないだろうか。私的スキャンダルで政界を追われた世界の政治家たちは皆報道の犠牲者なのだろうか。

「超高級ソープ」で買春している新藤議員を擁護する人たちは、
「直撃取材に「そんなの、言いたくないでしょう」を連呼」したという新藤議員に
「堂々と自分の行為の正当性を主張しろ」
「買春は正しい行為だ。正々堂々と通い続けろ」
と励ましてやったらどうだろうか。

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追記(2017年1月22日)

参考
流出した硫黄島・栗林大将の孫=新藤義孝代議士の女性スキャンダル写真: 情報紙「ストレイ・ドッグ」(山岡俊介取材メモ)(2008.07.16)
<ミニ情報> 総務相就任で飛び出した新藤義孝代議士の下半身スキャンダル: 情報紙「ストレイ・ドッグ」(山岡俊介取材メモ)(2013.01.04)
安倍内閣 現職議員を襲った公然ワイセツ写真・・・どうも新藤義孝らしい - アルコール・カフェイン中毒と広告の影響(2013-11-21)

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2017/01/12

ソウルで僧侶が慰安婦問題に抗議して焼身自殺した件と国内報道

Buddhist monk sets himself on fire in South Korea over 'comfort women' deal | World news | The Guardian(Sunday 8 January 2017 07.01 GMT)

このニュース、知らなかった。
ガーディアンによれば、

A South Korean Buddhist monk was left in critical condition after setting himself on fire in Seoul to protest against the country’s settlement with Japan on compensation for wartime sex slaves.
また、
In his notebook, police said, the man called South Korea’s embattled president, Park Geun-hye, a “traitor” over the 2015 agreement.
とのことで、焼身自殺を図ったこの僧侶の動機は日韓合意への抗議だとされている。
後の報道によれば、この方は亡くなったそうだ。
人によっては「当てつけだ」と立腹しているかもしれないが、日韓合意が市民の反発を生むことは当初から予想されていたし、その後の日本政府・政治家の行動も慰謝どころか傷を逆なでするものばかりであったわけで、この方の死を我々が全く無視していいというわけではない。というか、我々が死に追いやったようなものだ。この僧侶は朴大統領を非難しているそうだが、それは彼が韓国社会の一員であるからであって、その批判の先には我々が主権者である日本政府と議員らがある。謝罪とともにご冥福をお祈りする。

この件について日本での報道が気になったので検索したが、日本語記事は限られている。見つけられたのはAFPとレコードチャイナだけだ。

朴氏の退陣求める集会で僧侶が焼身自殺図る 韓国 写真3枚 国際ニュース:AFPBB News(2017年01月08日 18:39 発信地:ソウル/韓国)

【1月8日 AFP】(写真追加)韓国ソウル(Seoul)で、朴槿恵(パク・クネ、Park Geun-Hye)大統領の退陣を求める抗議集会に参加していた僧侶が焼身自殺を図り、重体となっている。当局が8日、明らかにした。

 60代の僧侶は7日夜、11週目に入った週末の反朴大統領の大規模集会の最中、自身の体に自ら火をつけた。僧侶の氏名は明らかにされていない。

 聯合(Yonhap)ニュースによると、僧侶は、不正疑惑の渦中にある朴大統領を「国家反逆」を犯したとして逮捕するよう求めるメモを残していたという。また慰安婦問題についても、2015年の日韓合意を受け入れたとして朴氏を「売国奴」と非難している。

 警察当局と僧侶が搬送されたソウルの病院によると、僧侶は全身に第三度熱傷を負っており意識のない状態が続いている。(c)AFP

朴氏退陣要求デモで焼身図った僧侶が死亡、韓国 写真2枚 国際ニュース:AFPBB News(2017年01月10日 20:11 発信地:ソウル/韓国)

【1月10日 AFP】韓国の朴槿恵(パク・クネ、Park Geun-Hye)大統領の退陣を求める抗議集会で先週、焼身自殺を図った僧侶(64)が搬送先の病院で9日、死亡した。病院側が10日、明らかにした。

 僧侶はソウル(Seoul)中心部で7日夜、11週目に入った大規模な朴氏退陣要求デモの最中、自らの体に自ら火をつけた。集会には数十万人規模の参加者が集まっていた。

 治療を行っていたソウル大学病院(Seoul National University Hospital)の説明によると、僧侶は顔と全身に重度のやけどを負っており、9日夜に死亡した。

 この僧侶は「チョン・ウォン(Jung-Won)」という法名で、不正疑惑の渦中にある朴大統領を「国家反逆」の罪で逮捕するよう求めるメモを残していたという。また聯合(Yonhap)ニュースによると、僧侶は慰安婦問題についても日韓合意を受け入れた朴氏を「売国奴」と非難していたという。

 大韓仏教曹渓宗(Jogye Order)の社会的公正委員会は「高僧チョン・ウォンは朴大統領辞任の要求を含んだ民衆の気持ちを伝えるため、自らの命を犠牲にした。このように人々の命が失われないよう、また国全体がいち早く安定するよう願う」との声明を発表した。(c)AFP

朴大統領の退陣求める集会で僧侶が焼身自殺図り重体、慰安婦合意に不満、メモ残す―韓国 - Record China(2017年1月9日(月) 10時10分)

2017年1月7日、韓国・ソウルで朴槿恵(パク・クネ)大統領の退陣を求める11回目の抗議集会に参加していた僧侶(64)が焼身自殺を図り、重体となっている。英BBCの中国語ニュースサイトが伝えた。

ロイター通信によると、僧侶はすぐにソウル大学病院に搬送された。病院の関係者によると、全身に第3度熱傷を負っており、意識不明の重体だという。

警察によると、僧侶はメモを残しており、慰安婦問題をめぐる2015年の日韓合意への不満や朴大統領を「国家反逆」を犯したとして逮捕するよう求める内容が記されていたという。(翻訳・編集/柳川)

レコードチャイナのこの記事はBBC、ロイターを下敷きにしている。
AFPも配信していることから、日本のメディアが全く知らなかったということはなさそうだ。

どうして日本メディアの報道が見つからないのだろう。Googleで検索しただけなので、ひょっとしたら検索に載ってこなかっただけかもしれないし、もう流れてしまっただけかもしれないし、ネットに上げていないだけかもしれない。

ただ、この件で検索すると嫌韓な人たち、排外的な人たちが書いたものばかりがたくさんヒットするのだが、それらが情報源にしているのも、AFPやレコードチャイナ、VOA、ロシア系のアレなスプートニクなどで、国内メディアの報道が見当たらない。……それにしても抗議の自殺を遂げた人を嘲笑している様を見ると、人間のむごたらしさを改めて感じる。日本人の残虐な行為(戦時暴力や関東大震災の朝鮮人虐殺など)について「日本人がそんなことをするわけがない」という人が時々いるけれども、いやいやどうして、今まさにここに存在していますよと言いたくなる。そしてもちろんこれは他人事ではない。

で、本題に戻すと、国内メディアが報じた痕跡を見つけられないのだけれども、どうしてなのだろうか。少なくとも中国、イギリス、アメリカ(、ロシア?)のメディアでは報道があったみたいなのだが。

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2017/01/10

メモ

61.金言:「和解 こそ真の勝利 」=西川恵
毎日新聞 2012年04月27日 東京朝刊

「日英の和解に尽力 してきた元英兵、フィリップ・メイリンズ氏」に関するコラム。
出典:吉田祐起氏のサイト

山梨学院大学の小菅信子教授
Amazon.co.jp: 小菅 信子:作品一覧、著者略歴

近現代史・国際関係論・平和研究が専門分野です。戦時・災害時などの極限状況で、いかに人間性を保護してきたのか(しうるのか否か)、それがのちにどのような意味をもったのか(もつのか否か)について研究しています。
毎日新聞で何度か紹介されていた……というか、氏の著作に沿った記事が出ていたように思う。

毎日新聞に載ったコメント記事
安倍首相:真珠湾慰霊 和解を確認/わだかまり消えず - 毎日新聞(2016年12月29日 中部朝刊)

 安倍晋三首相の真珠湾慰霊と演説について、山梨学院大の小菅信子教授(近現代史)は「真珠湾訪問は、オバマ大統領の広島訪問よりインパクトや外交的意義は小さかったが、和解の重要性を日米間で相互確認できたのは良かった」と評価した。さらに「日中、日韓間ではなぜこのようなセレモニーができないのか、考えるきっかけにしたい。日米の和解を参考にして、知恵を絞ってアジアでの和解につなげる道を探っていくべきだ」と提言した。

「沖縄」矛盾指摘も
 評論家の小沢遼子さん(79)は「オバマ政権は末期。トランプ政権下で日米同盟がどう変質するか、日本政府は予測できているのだろうか」と話す。首相が「希望の同盟」と表現したことにも「米軍普天間飛行場を辺野古に移設する工事が再開され、沖縄県民が猛反発している」と指摘した。

 旧満州(現中国東北部)で旧ソ連兵から銃で撃たれた経験を持つ俳優、宝田明さん(82)は「大統領が広島を、首相が真珠湾をともに慰霊に訪れたことは非常に良いこと」と評価する一方で、「遺族の心から真にわだかまりが消えることはないはずだ」と話す。また「安倍首相は戦争をしないと公言しながら、安全保障関連法を強行採決して戦争ができる国に変えた。矛盾があると思う」と述べた。

 漫画家の小林よしのりさん(63)は「日米同盟は軍事同盟。『不戦の誓い』と言われても意味が分からない」と手厳しい。さらに「大戦で多くの民間人が犠牲になり、その後も米軍基地が集中する沖縄を、あれくらいの言葉で慰めるべきではないのか」と話した。【岸達也、山崎征克】

「日中、日韓間ではなぜこのようなセレモニーができないのか、考えるきっかけにしたい。」
例えば首相が南京を訪問しない理由を考えるとかの話だろうか。それとも南京訪問を可能にするための国内政治的土壌をどう作れるかというようなことだろうか。あるいは加害責任を不問にさせるための条件作りとか……?

小菅信子 꼬스게 노부꼬(@nobuko_kosuge)さん | Twitter

以下をリツイートしている。

スルメロックさんのツイート: "差別者を消せ https://t.co/GXsxd0MxvH"

ykoさんのツイート: "かのやなせたかし先生がおっしゃるにはそれぞれ各国の独自の正義があってそれを掲げて戦うと。 正義のすり合わせほど難しいものはないですな… https://t.co/zmIXUO0kDZ"

精神科医 Dr.Snowmanさんのツイート: "いろんなことが複雑になりすぎて誰もが生きづらい時代。時と場に応じて多くの生き方の引き出しを駆使する柔軟さが求められる。様々な立場のできるだけ多くの声に真摯に耳を傾けたい。自分は絶対正しいと確信し、同調者にしか耳を貸さず、意見の異なる他者を排除する姿勢では引き出しは増えていかない。"

なんとなく、毎日新聞が好きそうな「和解」……。
かなり距離があるはずなのに、どうしてか曾野綾子を思い出してしまう……。

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