カテゴリー「しらべもの」の39件の記事

2016/05/02

リテラ記事から「安倍叩きは朝日の社是」伝説の流れを要約。

急死した元朝日・若宮啓文にネトウヨと百田尚樹が「ざまあみろ」と攻撃!「安倍叩きは朝日の社是」はデマなのに|LITERA/リテラ(2016.04.30)

これに対する百田氏の反応。
百田尚樹さんのツイート: "リテラのバカ記事のタイトルが「急死した若宮啓文にネトウヨと百田尚樹が『ざまあみろ』と攻撃!」とあるが、私は「ざまあみろ」なんて一言も言ってない。マジで訴えてやろうかな。"
まあ、リテラが引用する百田氏のツイートを見て判断すればいいことだけど…汗。
ちなみに、リテラにある「これは私の妄想です。云々」のツイートは今検索しても見つからない。さすがに削除したのかなあ。

とまれ、「社是」デマ云々の説明が少し長いので記事のその部分を整理してみた。

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●発端

・小川榮太郎氏『約束の日 安倍晋三試論』(幻冬舎)出版(2012年9月)
政治評論家・三宅久之氏が「安倍叩きはうちの社是だと言うんだからねえ」と発言したと紹介。

●拡散

・阿比留瑠比産経新聞記者、『約束の日』書評(産経新聞ウェブ版)で、〈安倍叩きは「朝日の社是」〉と見出しを立てる(同書発売から数日後)。

・晋和会(安倍氏の資金管理団体)、同書を数百万円分購入(2012年)(参考1, 参考2)。

・百田氏など、さまざまな人が「社是」を喧伝。
「安倍叩きは「朝日の社是」」で検索すると、確かに若宮氏や朝日新聞を糾弾するページが多数ヒットする。
例1:

百田尚樹 ‏@hyakutanaoki 2013年2月1日
「安倍叩きは朝日新聞の社是」「竹島を韓国に譲ればいい」などの発言で知られる元朝日新聞の主筆、若宮啓文はこのたび朝日新聞を退社し、韓国の大学教授になった。これから韓国で、日本の悪口を言いまくるのかなあ。(URL

百田尚樹 ‏@hyakutanaoki 2013年8月28日
団塊の世代の代表的なジャーナリストの一人が若宮啓文。朝日人物の主筆で、日本の総理は慰安婦で韓国に謝れと何度も主張した。竹島を韓国に譲れとも主張。5年前「安倍叩きは朝日の社是です」と豪語した。今年、朝日を定年退職して、すぐに韓国の大学教授となり、かの国で反日発言を繰り返している。(URL

・安倍首相、衆院予算委で「朝日新聞は安倍政権を倒すことを社是としているとかつて主筆がしゃべったということです」などと答弁。(14年10月30日)

○安倍内閣総理大臣 きょうの朝日新聞ですかね、撃ち方やめと私が言ったと。そういう報道がありました。これは捏造です。
 朝日新聞は安倍政権を倒すことを社是としているとかつて主筆がしゃべったということでございますが、これはブリーフをした萩生田議員に聞いていただければ明らかでありまして、私に確認すればすぐわかることです、私が言ったかどうか、親しい朝日新聞記者がいるんですから。(URL


●朝日新聞、若宮氏がともにこれらを否定。

・朝日新聞、安倍首相の答弁を全面否定(14年10月31日付朝刊)

・若宮氏、三宅氏の記述内容を全面否定(ウェブメディア「現代ビジネス」15年5月2日付)
・若宮氏、版元(KKベストセラーズ)に厳重抗議(年月日は不明)
・百田氏、若宮氏から謝罪訂正を求める内容証明付郵便が送られてきたとツイート。(2016年4月29日)(28日の間違い?)

百田尚樹 ‏@hyakutanaoki 4月28日
朝日新聞元主筆・若宮啓文氏が亡くなった。韓国中国が異様に好きな人だったが北京のホテルで急死とは驚いた。私は彼から「本に書いたことを訂正謝罪しないと訴えるぞ。返信しろ」という内容証明付郵便を貰ったことがある。出版社はどうしようと言ったが、私は「無視」と言った。結局訴えられなかった。(URL


●依然として残る「デマ」

・期間指定をして検索すると分かるが、最近でも「社是」発言を真として朝日新聞等を批判するブログやツイートが多数見つかる。
・「社是」発言がなくても同じことだとか、社是(同然)であった証拠があるとか、朝日新聞にはそのような雰囲気や気風があるなどという趣旨のブログ等も多数ある。
ここまで主張が拡散すると、「社是」の是非が問題なのではなく、政権(または安倍自民党)批判を許せないという趣旨になってしまっている。

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参考1:「しんぶん赤旗」 日曜版 2015年12月13日号35面の記事として、下記ブログが紹介。「安倍首相、NEWS23岸井成格キャスターは放送法違反と新聞広告を出した人の著書を政治資金で“爆買い” : どこへ行く、日本。
参考2:安倍首相が「自分の絶賛本」「自筆本」を爆買いしていた – FRIDAYデジタル(2016年2月22日)

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2016/04/24

「うれうべき…」検索の副産物:郷土教育と桑原正雄を知ったこと

一つ前の記事の続きになるが、たまたま検索して「郷土教育」の運動を知ったことがむしろ有意義だったので、これをメモしておく。

「うれうべき教科書の問題」をみる: 郷土教育運動のページ(2014年04月21日)

「うれうべき…」が攻撃した教科書「あかるい社会」(中教出版)の執筆者のひとりに郷土教育全国協議会の桑原正雄という人がいたとのこと。このエントリの記述を初め誤読して、桑原が「うれうべき…」執筆者の一人だったと勘違いしてしばらく混乱してしまった。

で、郷土教育全国協議会の桑原正雄の検索結果。

桑原正雄 郷土教育 - Google 検索

ここでいくつか論文が上がっている。

木村博一(1965)「社会科教育と郷土学習」奈良学芸大学教育研究所紀要 1, 1-23(CiNii, 論文PDF
郷土学習と生活綴方運動との関係、郷土教育全国協議会と桑原正雄の活動、理論について。
生活綴方運動や無着成恭がこういうふうにつながっていたとは知らなかったので勉強になった。
ていうか、無着氏、存命だったのね。すみません。(無着成恭氏 「子どもの質問がつまらなくなった」理由語る│NEWSポストセブン2016.02.12 07:00)

白井克尚(2014)「1950年代前半における「新しい郷土教育」実践の創造過程に関する一考察-郷土教育全国連絡協議会の「理論」と「実践」の関わりに焦点を当てて-」東邦学誌 43(2), 59-76(CiNii, 論文PDF
桑原が郷土全協を起こすまでの流れ、郷土全協の運動、思想と時代背景が触れられている。

白井氏の学位論文だが、先行研究のレビューも含めて詳しい。
白井克尚(2015)「1950年代前半における『新しい郷土教育」実践の創造過程に関する歴史的研究―郷土教育全国連絡協議会の教師たちの取り組みを中心に―」兵庫教育大学大学院博士論文(論文PDF

廣田真紀子(2001)「郷土教育全国協議会の歴史:生成期1950年代の活動の特徴とその要因」教育科学研究(18):33-43(論文PDF
桑原が関わった教科書「あかるい社会」に対する「うれうべき教科書の問題」パンフの批判も少し触れられている(注27)。

「ソ連中共を礼賛するタイプ」として批判される。「重大な偏向をしめした教科書で、問題がすこぶる多い。だが、まっさきにとりあげたいのはいわゆる”祖国喪失”の暴状である」とし「あたかも日本共産党と同じゆきかたで、ひたすらにソ連と中共を礼賛し、ついには、日本をソ連中共の膝下におくような記述をなしている」と批判される。具体的には・中国の資料をあつかう・戦争大陸侵略という言葉を扱うという点からの批判であった。宮原誠一等編『資料日本現代教育史』(三省堂1974)pp.329-331

次の本は手っ取り早そうだ。
谷川彰英(1988)『戦後社会科教育論争に学ぶ』(教育新書, 52)明治図書(CiNii

目次

1 社会科は「無国籍」だったか(新教育の花形「社会科」;文部省側の対応)
2 問題解決学習VS系統学習(勝田・梅根論争;大槻・上田論争)
3 郷土教育論争(桑原正雄と郷土全協;“つねに郷土に立脚する”)
4 道徳教育論争(修身科復活論争;「期待される人間像」をめぐって)
5 低学年社会科をめぐって(昔からあった低学年社会科不要論;重松鷹泰の低学年社会科必要論;「生活科」に賭けるもの)
6 神話復活論争(山口康助の神話教育観;神話復活論への対応)
7 教科書問題をめぐって(「うれうべき教科書の問題」;家永教科書裁判;「偏光教科書」問題)
8 〈エピローグ〉日本の社会科をどうするか(社会科解体に直面して;上田薫・梅根悟・柳田国男)

「地域に根ざした教育」って何だろう……と思うことが時々あって、「地域」観の危うさを感じていたりもしたのだけれど、自分が漠然と思うより遙かに長く深い考察と実践の蓄積があったのだなあ……と感じ入った次第。不勉強な人間の思考は所詮独りよがりの浅薄さを免れ得ないなあ。

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2016/04/05

悪趣味ですがちょっとメモ

自分の人生とは全く無縁の華やかな世界だからか、ちょっとのぞき見したくなる。

住吉系 某組長の元妻に群がる 政治家たち|デヴィ夫人オフィシャルブログ「デヴィの独り言 独断と偏見」by Ameba(2016年04月01日 18時20分00秒)(魚拓

はてなブックマーク - 住吉系 某組長の元妻に群がる 政治家たち|デヴィ夫人オフィシャルブログ「デヴィの独り言 独断と偏見」by Ameba

本田實恵子氏の桜りん会のことらしいのは上のはてブのようにすぐ分かる。

公式サイト?
おりんのブログ
おりん(@orin_orinkai)さん | Twitterおりん(@orin_orinkai)さん | Twitterをフォローしている人

池袋駅西口で最も顔が広い…現役演歌歌手「おりん」
「第7回桜りん会」:芸能:ZAKZAK
(ZAKZAK 2009/05/20)(魚拓
一民間人のイベントにわざわざフォーカスを当てた記事で、この会の影響力の強さが伺える。

【聚 Party】600人が集い豪華ゲストとステージに酔う - 芸能 - ZAKZAK(2010.05.11)(魚拓

同会最高顧問で東進通商会長の下根弘氏=同(左)=と同郷(鳥取市)のよしみで毎年欠かさず参加しているという石破氏があいさつ。本田さんの座右の銘に引っかけ、「鶴は千年、亀は万年。でも、鳩は1年ですよ、皆さん」と混迷続きの鳩山内閣を皮肉り会場は大爆笑となった。
桜りん会は民主党人脈とはあまり関係ないのかな。

芸能人とともに
 桜りん会チャリティディナーショー:豊島新聞 ToshimaShinbun
(第3029号 2014年4月16日号)(魚拓

池袋テレビ - 検索
桜りん会の過去の様子を伺える。2011年と2012年。その後はなぜかない。

産経新聞社とのつながり
【桜りん会2012】デヴィ夫人が池袋のチャリティディナーショーに登場! - YouTube

ここの4分ぐらいから寄付金の贈呈式が映っているのだが、その寄付の対象に産経新聞社が入っているのだ。
このビデオで名前が出ている贈呈先は下記の5つ。
豊島区、板橋区、難民を助ける会、南相馬市、那須烏山市、産経新聞社。

桜りん会を伝える上記の記事やリンク先では、寄付先に産経新聞社があることがなぜか書かれていない。

たくさんあるNPOから難民を助ける会をなぜ選んだのかは分からない。ただこのビデオを見る限り、デビ夫人がいろいろ仕切っていた様子がうかがえる(例えば女優の佐久間良子氏が贈呈式で贈呈役を担っているが、佐久間氏を呼んだのはデビ夫人だったと本人が挨拶で述べている)。そして、デビ夫人は自分のブログに、自分のNPOから難民を助ける会に寄付をしてつながりができたと書いている。

相馬雪香様への追悼と感謝|デヴィ夫人オフィシャルブログ「デヴィの独り言 独断と偏見」by Ameba(2009年03月10日 19時16分09秒)

私は相馬由香先生とは、「難民を助ける会」を通して、
今らから11年前にお会いする機会に恵まれました。
私が理事長を務める “NPO法人 アースエイド ソサエティ” が、
日本赤十字社、「難民を助ける会」にご寄付をさせていただくことで、
憲政記念館に相馬先生をお尋ね(原文ママ)致しました。

そして、数ある企業、メディアの中からなぜ産経新聞社が選ばれたのか。これは全く分からない。

数年前の記事だが、そこに前東道雄氏(会長)、下根弘氏(最高顧問)という人が出ている。

面白い話。
雑事雑感20020419

《Yomiuri Online 4/18 00:53 要旨》
   東京都板橋区本町の前東道雄さん方で,夕飯のみそ汁の具
  にしたシジミから小さな真珠が見つかり家族を喜ばせている.
  ……中略……
   シジミは,前東さんの経営する飲食店で出す料理用に築地
  市場で仕入れた島根・宍道湖産だった.

いろいろな人脈で声を掛けているようだ。
デビ夫人名誉会長 「桜りん会」|横浜市青葉区の動画制作ファンクテックスタジオ(2011年04月18日(月) 23時59分16秒)

我が師、川畑秀雄会長が、ホテルメトロポリタンで開かれる、
桜りん会に招待され、私にも声をかけてくださり、
参加させていただきました

……中略……

一番右の「あい」美容室オーナー前東道雄先生は、
Dr’s水素セレブを月200本販売しています!


川畑秀雄物語 | 未病予防や栄養療法、水素関連サプリメントならドクターズファーマ。
セミナーに嵌った友人が行方不明なのです。皆様のご意見をお聞かせ下さ... - Yahoo!知恵袋(2014/2/1923:28:10)

下根氏は次のような活動を支援しているようだ。
インターナショナル儀礼文化教育研究所:研究所について

理事長 永井とも子 エフ・エヌティグループ代表
理 事 下根弘 東進通商(株)会長
理 事 下根貴弘 東進通商(株)社長
本部事務局・研究所:東京都豊島区池袋2-64-13下根ビル3F

下根氏は出身地の鳥取にもつながりがあっていろいろと関係しているようだ。

しみじみと思うが、人はいろいろとつながっていくものであるなあ。

*****************
追記(2016年9月25日)

下根氏らについて、ほほえましい(笑)記述を二つ見つけた。

●銅像設立。
1.下根弘寿像/株式会社竹中銅器
2.下根弘 寿像/株式会社竹中銅器
3.下根弘 寿像/株式会社竹中銅器

弘氏の像を貴弘氏が発注したそうだ。
設置年度は2009年。銅像の除幕式には、「県知事、当時の農林水産大臣、公明党代表もご列席されていました」とのこと。

●京都府公報
京都府公報  第2482号 平成25年6月14日 金曜日

 森林法(昭和26年法律第249号)第33条の3において準用する同法第33条第3項の規定により通知をする相手方の所在が不分明のため、同法第189条の規定により、その通知の内容を京都市役所に掲示し、その要旨を次のとおり公告する。
 平成25年6月14日
京都府知事 山 田  啓 二
1 通知の相手方の登記簿記載の住所及び氏名
  京都市右京区嵯峨柳田町4番地 嵯峨スカイハイツ405号
   原田 隆晴
  京都市北区大宮上ノ岸町17番地
   大東 敏寛
  東京都練馬区平和台二丁目4番5号
   下根 貴弘
  住所の記載なし
   吹上 亀太郎
2 通知の要旨
 ⑴ 農林水産大臣が、保安林の指定施業要件を変更したこと。
 ⑵ 指定施業要件の変更に係る保安林の所在場所、指定された目的及び指定施業要件については、平成25年農林水産省告示第834号による。

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2015/10/10

南京大虐殺の世界遺産登録の関連

日本が申請した2件は二つとも認められた。

中国の申請2件のうち慰安婦関連文書は認められなかったそうだ。
そのうち認定理由がユネスコのサイトに上がるだろうから、論評はそれを見てからでいいだろう。

南京事件が記憶遺産に値する大事件であることは論を待たない。だから文書の範囲と提示方法が順当なら当然のように登録されるだろう。他方、慰安婦問題も意義深いので登録されてもいいと思うのだが、中国一国だけでは包括的に示せないかもしれないし、そういう場合はどうなるのだろう。審査は結果的に却下だった。両者の違いがどこにあるのか、審査の詳細を見たい。

ここではいくつか関連リンクを張っておく。

記憶遺産に中国申請の「南京事件」 NHKニュース(10月10日 3時58分)

旧日本軍が多くの中国人を殺害したなどとされる「南京事件」を巡り、ユネスコ=国連教育科学文化機関は、中国が「記憶遺産」として申請していた資料について登録することを決定しました。一方、同じく中国が申請していたいわゆる「従軍慰安婦」の問題を巡る資料については登録されませんでした。
この決定はユネスコのホームページで9日、発表されました。「記憶遺産」は、世界各地に伝わる重要な古文書や貴重な映像などを人類の財産として保護しようとユネスコが登録するもので、その審査にあたるユネスコの国際諮問委員会が今月4日から3日間にわたってUAE=アラブ首長国連邦で開かれました。
審査の結果はボコバ事務局長に勧告され、事務局長は中国が申請していた、▽旧日本軍が多くの中国人を殺害したなどとされる「南京事件」を巡る資料を登録することを決定しました。
一方、同じく中国が申請していた▽いわゆる「従軍慰安婦」の問題に関係があるとされる資料は登録されませんでした。
中国は、「南京事件」について日中間でも議論がある犠牲者の数について30万人以上だとした南京軍事法廷の資料や、いわゆる「従軍慰安婦」の問題を巡って旧日本軍が慰安所を設立したことなどを示すとされる資料などを提出していました。
これに対して日本政府は、去年の中国の申請以降、何度も抗議をしたうえで申請を取り下げるよう求めてきました。
・旧日本軍が……などとされる「南京事件」
・いわゆる「従軍慰安婦」
・旧日本軍が慰安所を設立したことなどを示すとされる資料
・日本政府は……何度も抗議をしたうえで申請を取り下げるよう求めてきました。

NHKが表現に気を遣い、最後に日本政府の正当性と努力を強調しているのが泣ける。

世界記憶遺産:「南京大虐殺」登録 「慰安婦」は却下 - 毎日新聞(2015年10月10日 11時36分(最終更新 10月10日 14時04分))

 ◇ユネスコが発表

 【パリ宮川裕章】国連教育科学文化機関(ユネスコ)は9日午後(日本時間10日未明)、重要な歴史文書などを認定する世界記憶遺産に、中国が申請した旧日本軍による「南京大虐殺」に関する資料を登録したと発表した。中国による従軍慰安婦に関する資料の登録申請は却下した。一方、日本が申請した第二次大戦後のシベリア抑留者の引き揚げ記録「舞鶴への生還」と京都市の東寺に伝わる国宝「東寺百合文書(とうじひゃくごうもんじょ)」は登録が決まった。日本と中国では南京大虐殺の犠牲者数などで見解が分かれており、記憶遺産への登録は中国の歴史認識にユネスコの「お墨付き」を与えかねない。日本政府は「ユネスコの政治利用」と反発しており、遺産登録を受け、歴史認識を巡る日中両政府の摩擦が再燃する可能性がある。

 南京大虐殺関連では、戦後の極東国際軍事裁判(東京裁判)と南京軍事法廷の記録などが登録された。中国はユネスコに提出した申請書類で「極東裁判での中国人犠牲者数は遺棄された遺体が含まれておらず、南京軍事法廷は『少なくとも30万人の中国人が殺害された』と結論付けている」と指摘。その上で「提出資料は、南京大虐殺が歴史的事実であることの証拠であり、議論の余地のない信頼性と信ぴょう性を有する」と主張している。

 一方、菅義偉官房長官は2日の会見で「中国はユネスコを政治的に利用している。過去の一時期における負の遺産をいたずらに強調し、極めて遺憾だ」と批判。中国に抗議し、ユネスコにも懸念を伝えていることを明らかにしていた。

 ユネスコは今月4〜6日にアラブ首長国連邦のアブダビで国際諮問委員会を開き、各国からの新規申請約90件を審査。専門家らの勧告を受けてボコバ事務局長が登録案件を決定した。南京大虐殺を含めた登録理由、却下理由は近く公表されるが、登録基準には資料の「真正性」が含まれており、中国側の申請理由が大筋で認められたとみられる。

 一方、中国側は却下された「従軍慰安婦」に関する資料の申請書類で、大戦中の日本軍が中国などで、住民女性を「性奴隷」として奉仕させるために「強制的に徴用した」と主張している。日本側の資料からも事実が裏付けられているとして、記憶遺産に登録するよう求めていた。

従軍慰安婦問題では、韓国も独自に記憶遺産への申請準備を進めており、将来、登録される可能性は消えていない。

 ◇記憶遺産

 世界の重要な古文書や絵画、写真などの記録の保護と振興を目的にユネスコが1992年に事業を始めた。選考基準は真正性と世界的重要性の有無など。国際諮問委員会が非公開で議論し、ユネスコの事務局長に勧告。これを基に事務局長が決定する。2014年1月時点で「アンネの日記」やフランスの「人権宣言」など301件が登録され、このうち日本は「山本作兵衛炭坑記録画」など3件。ユネスコに関連する「遺産」にはこのほか、「世界遺産」「無形文化遺産」がある。世界遺産には今年「明治日本の産業革命遺産」が登録され、無形文化遺産には昨年「和紙」が登録されている。

 ◇南京大虐殺

 日中戦争時の1937(昭和12)年12月、旧日本軍が当時中国の首都だった南京を占領する際、多数の市民を殺害、略奪した事件。犠牲者数をめぐって日中間で議論があり、日本側の研究者は「20万人を上限に、4万人、2万人などの推計がある」とする一方、中国側は30万人以上と主張。日本政府は具体的な人数については諸説あり、正確な数の認定は困難との見解を示している。

日中の対立と中国への反感を煽る表現が目立つ記事。まあ産経と読売に比べればマシなのだろう、両紙は見るつもりもないけど。

この記事で中国の申請内容が少し分かる。でも、慰安婦関連文書が却下された理由を推測できる材料はない。

記憶遺産は文書の真正性は見るけれど、そこからの歴史解釈の真正性は問題にしない。というかそんなのはできない。だから、「中国の主張が認められた」とか噴き上がる前に冷静になった方がいい。第一、貴重な資料は日本軍の隠蔽工作から幸運にも漏れた貴重な資料が含まれているのだから、それらの保存を後押しする認定をなぜ喜ばないのだろうか。

「政治利用」とか叫ぶ前に、日中双方が互いの国に残る資料を真摯に収集保存して、それらを相互に閲覧できるよう幅広く公開して「冷静な検証」を促すべきだろう。記憶遺産認定はこのような取り組みに資するもののはずである。

日本政府の反応。

世界記憶遺産:日本政府、抗議へ 「南京大虐殺」登録 - 毎日新聞(2015年10月10日 12時07分(最終更新 10月10日 12時44分))

 日本政府は、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界記憶遺産に「南京大虐殺」が登録されたことを受け、登録申請した中国政府に抗議するとともに、制度に不備があるとしてユネスコに改善を求める方針だ。

 外務省の川村泰久外務報道官は登録決定直後に、中国とユネスコを批判する談話を発表。談話では「南京事件は日中間で見解の相違があることが明らかだ。中国の一方的な主張に基づき申請され、完全性や真正性に問題がある。登録されたことは中立・公平であるべき国際機関として問題であり極めて遺憾だ」とした。

 記憶遺産制度についても「文書遺産の保護やアクセスの確保を目的とするユネスコの事業であり、政治利用されることがないよう制度改革を求めていく」と強調した。

 外務省はこれまで、中国に登録申請を撤回するよう申し入れていたほか、ユネスコにも制度改善を求めていた。外務省幹部は10日、「中国とユネスコに対して早急に抗議をする」と述べる一方で、「この件で日中関係が悪化するのは本意ではなく、感情的に反応すべきではない」と指摘した。

 日中韓首脳会談が10月末にも予定されるなど、中国との関係改善が進む兆しが見え始めていただけに、政府関係者は「関係改善の機運に水を差すことになるのでは」と懸念を示している。【小田中大、高本耕太】

南京登録「中立性欠く」=記憶遺産事業の見直し要求—日本政府 - WSJ(2015 年 10 月 10 日 09:01 JST 更新)
時事通信社の配信記事。

 国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界記憶遺産に中国が申請した南京事件の資料が登録されたことを受け、日本政府は10日、川村泰久外務報道官の談話を発表、「中立・公平であるべき国際機関として問題であり、極めて遺憾だ」と厳しく非難した。政府は、記憶遺産事業が中国に「政治利用」されたとみており、今後、事業の見直しを求めていく方針だ。

 川村報道官は談話で、(1)南京事件をめぐっては日中間で見解の相違がある(2)中国の一方的主張に基づく申請で、資料の真正性に問題がある—と指摘。その上で、「重要なユネスコの事業が政治利用されることがないよう、本件事業の制度改革を求めていく」と表明した。

 南京事件の犠牲者数について、中国側は「30万人が殺害された」(習近平国家主席)と主張している。これに対し、日本は「諸説あり、正しい数を認定するのは困難」(外務省)との立場だ。日本政府関係者は「記憶遺産は歴史事実を認定する場ではない」とけん制しているが、「対日戦勝70周年」をアピールする中国が今回の登録を自らの主張の補強材料とし、発信を強める事態が予想される。

 外務省幹部は「日中関係を改善しようとしているときに日本の『負の歴史』にいたずらに焦点を当てるべきでない」と不快感を示した。

努めて冷静さを保とうとする日本側と、対立を煽ってくる悪辣な中国側という構図を描き出す。まあ「時事通信社」なので仕方ないが、認知のゆがみは深刻である。

ただ、日本政府の抗議内容の概要が分かる。この通りだとすると、記憶遺産の認定条件に基づいた本質的な異議申し立てにもなっていないし、まさか中国提出の個別資料についてその真正性を疑う根拠を出すわけでもないだろうし(それこそ世界の笑いもの)、重箱の隅を突いて愚痴を言う程度の「非難」。情けない……。

それと、外務省幹部の発言が哀れを誘う。「負の歴史」を直視することは日中関係の改善を阻害するのだそうだ。
加害者の傲慢さとひがみ根性も、ここまで肥大すると無残だとしか言いようがない。

たった一言、
「認定を祝う。日中の認識には未だ開きがあるが、両国の貴重な資料を活用すれば相互理解に至れると信じている」
などとコメントしておけば、世界の評判は遙かに高くなっただろうに。度量の大きさを示せる絶好の機会なのに、なぜわざわざ自分の顔に泥を塗るようなまねを続けるのだろうか……(嘆)。

最後にユネスコのサイト。

New inscriptions on the International Memory of the World Register (2014-2015) | United Nations Educational, Scientific and Cultural Organization
2014・15年度の認定された記憶遺産の一覧。

Archives about "Comfort Women" | United Nations Educational, Scientific and Cultural Organization
慰安婦関連の申請紹介ページ。

China - Archives about "Comfort Women" | United Nations Educational, Scientific and Cultural Organization

慰安婦関連の申請文書の画像。

慰安婦関連文書の申請書(PDF)

Documents of Nanjing Massacre | United Nations Educational, Scientific and Cultural Organization
南京大虐殺の申請紹介ページ。

南京大虐殺の申請書

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2015/09/18

「一般社団法人今井光郎幼児教育会」が助成した幼稚園と保育園

ソースは以下。
一般社団法人今井光郎幼児教育会の幼稚園・保育園への助成先決定について」(平成27年3月4日)

この文書によると、この「教育会」は、
・今井光郎氏が私財(フジ住宅株式268万株、約17億円相当)を寄付して平成26年3月に設立された。
・「日本人としての自信と誇りを持ち、困難や障害を乗り越えていく力をつける子供たちを育成すること」が目的の一つだそうだ。
・年間約5700万円のフジ住宅株式会社からの配当金を原資として、今回はその全額かな?5700万円を10の幼稚園、保育園に助成したとのこと。結構すごい助成額である。

で、その助成先は以下の通り。


  • (学)真曜学園 安松幼稚園 (大阪府泉佐野市)
  • (学)樹弘学園 認定こども園 しもさかべ幼稚園 (兵庫県尼崎市)
  • (福)因明会 ぱる (大阪府泉大津市)
  • (社)ユメ保育園 (大阪府高槻市)
  • (学)竹田学園 茶山台幼稚園 (大阪府堺市南区)
  • (学)竹田学園 東金剛幼稚園 (大阪府富田林市)
  • (福)以和貴会 むぎの穂保育園 (大阪府東大阪市)
  • (福)千喜利会 天神山保育園 (大阪府岸和田市)
  • (福)竹栄会 竹城台東保育園 (大阪府堺市南区)
  • (学)下福島学園 下福島幼稚園 (大阪府大阪市福島区)

このうち、「(福)竹栄会 竹城台東保育園」の助成対象は「国旗掲揚ポール設置、5インチゲージ購入、知覧研修費」とのこと。
知覧がしっかりアレな形で認識されていることが分かる。まあ知覧も本望でしょう。

ところで、この助成先に、鴻池祥肇氏が賞賛し、教育勅語を教えることで話題になった幼稚園が入っているかと思ったら、入っていなかった。その幼稚園は以下。

(学)塚本幼稚園塚本幼児教育学園

鴻池祥肇氏との関係の一例
『教育再生地方議員百人と市民の会』第10回定期総会
これの基調講演を鴻池祥肇氏が行っている。
で、その会場が塚本幼稚園。
参考:軍歌を教える幼稚園に自民党、在特会の関与事件発生で炎上中…(#動画 #軍歌 #教育勅語 #安倍 #政治 #北朝鮮 #中国 #朝日) - Togetterまとめ

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2015/09/07

リテラが言う「I氏」をググったメモ。

辛坊治郎にヨイショされ竹田恒泰と嫌韓トーク…安倍首相が『そこまで言って委員会』でネトウヨに癒されてご満悦!|LITERA/リテラ 本と雑誌の知を再発見(2015.09.07)

安倍首相の「そこまで言って委員会」出演を手引きした人として、Iという人物が挙がっている。記事に拠れば、このI氏は、

・「委員会」製作会社A社の代表。
・やしきたかじんの相続問題でさくら夫人側の人間として、「OSAKAあかるクラブ」へ寄付放棄を迫った一人。
・毎日放送に対して、たかじん追悼番組の放映中止を要求した。
・右翼人脈、在特会などとのつながりがあり、「委員会」にI氏の志向が反映されている。
・最も深く食い込んでいる政治家が、安倍首相。

とのこと。

で、このI氏だが、AZITO代表の井関猛親(たけちか)氏だという。
OSAKAあかるクラブ寄付金放棄騒動 : たかじん本 付箋だらけの殉愛(2015/04/2301:32)(魚拓

で、次の「知恵袋」にある、OSAKAあかるクラブにさくら氏が遺贈放棄を迫った場に、「何の予告もなしに」同席した百田氏ともうひとりの「有力な放送関係者」というのが、井関氏のようだ。

たかじんさんの妻、さくらさんと百田さんが手を組んでたかじんさんが自ら設立... - Yahoo!知恵袋

Wikipediaでは、AZITO(アジト)の代表として井関氏の名前が挙がっている。

AZITO (テレビ制作) - Wikipedia

Wikipediaに挙げられている製作番組をいくつか挙げてみる。

・探偵!ナイトスクープ(朝日放送)
  周知の通り、百田氏が放送作家をしていた番組。つながっている。

・賢者の行進~宮崎哲弥・橋下徹・金村義明のそこまで遊んで委員会(読売テレビ)
辛坊・宮根のワケあり!?ジャパン(読売テレビ)

・発掘!あるある大事典(関西テレビ)
  多数のウソ・捏造があったとして制作中止に至った番組。
  関西テレビによる捏造疑惑の調査報告書
  この「報告書」によれば、「あるある大事典」は複数の制作会社が担当していたが、捏造疑惑の10件は全てアジト社の制作分だったとのこと。

・「たかじん」の名を冠した番組が目立つ。
  たかじんのそこまで言って委員会(読売テレビ)
  たかじんNOマネーBLACK(テレビ大阪)
  ムハハnoたかじん(関西テレビ)
  やしきたかじんプロデュース(やっぱ、OSAKA)(テレビ大阪)
  たかじんTV非常事態宣言(読売テレビ)
  偉人変人たかじん(関西テレビ)

まあ、本当なら「たかじん」の番組に占める「アジト」社のシェアを見るべきではあるが、一応の目安にはなる。

怪文書的になるが、
まさおさんさんはTwitterを使っています: "後妻業サイドの井関猛親さんに関するタレこみ? Sさんは気に入らないとすぐに豹変して攻撃的になる方みたいなので、ありえますねー。 #殉愛 #たかじん #殉愛の真実 http://t.co/9VbfxAdInR"(2015年6月14日)

さくら氏がよみうりテレビに井関氏と関係を絶つように言い、よみうりテレビはそうしたが、それは形の上だけだ、という話をしている。だが、もし上記リテラ記事の通りなら、井関氏とのつながりは結局切れていないということになるかもしれない。


「関西防衛を支える会(関防会)」という会の「講話」で話をしている。

2014年09月29日の記事 | 関西防衛を支える会(関防会)

テーマ:「番組制作によせて」
     毎回、多彩なゲストをお迎えしているにもかかわらず、番組には一切
      お顔が出ない方、ウラ仕事のウラ事情もお聞きできると思います。
日  時:平成26年12月6日(土)午後4時から
場  所:天満橋・中華料理「錦城郭」参加費:学生:2,000円 40才未満:3,000円 その他:5,000円
                         (いずれも懇親会費含む)
     地下鉄谷町線、京阪電車天満橋駅直上・キャッスルホテル7F
講  師:井関 猛親 氏(読売テレビ、10チャンネルプロデューサー)
     株式会社AZITO(アジト)代表。テレビ番組・ドラマ等の企画・制作を行う。
      代表的なTV番組は「やしきたかじんのそこまで言って委員会」。

この「関西防衛を支える会」、「設立趣旨」によれば、会の目的は、
「広く国民に防衛について理解を訴え政治と防衛の正しい関係を築き、自衛官が誇りを持てる地位と処遇が与えられるよう、又、防衛省・自衛隊をバックアップし、防衛諸団体等と連携を保ち、国民の防衛意識の普及、自衛官の地位向上に努める」
ことだという。

「関西防衛を支える会」の会長は濱野晃吉(はまのあきよし)氏とのこと。濱野氏は「新しい歴史教科書をつくる会大阪」の会長だそうだ。

「つくる会」はそのサイトを見ても分かるが、極右カルトと言って問題ない団体で、育鵬社の教科書ですら「自虐史観」と批判している(で、自由社を自画自賛している)。

ところで、「関西防衛を支える会」の講話では、他の講師には自衛隊関係者が多い。そのほかに、「そこまで言って委員会」で第一回「日本オッサン大賞」を受賞した木村三浩氏も登壇したようだ。なんでもこの木村氏、「猪瀬元東京都知事を徳州会の徳田虎雄理事長に紹介して選挙資金の提供を持ちかけた大物右翼」なのだとか。

参考に、「関西防衛を支える会」の役員名簿を引用しておく。安倍首相の人脈がぞろぞろ出てくる。

役員名簿
平成26年9月29日現在
関西防衛を支える会 役員名簿(順不同)
特別顧問:稲田 朋美大前 繁雄小池百合子高市 早苗西村 真悟佐藤 正久
三宅 博
相 談 役:小林庄一郎小寺 一矢津村 忠臣井上 礼之田母神俊雄
顧  問:竹本 恒雄三好 榮治山根  穣森   實長田 雅恵
会  長:濱野 晃吉
副 会 長:松田  清大道 欣孝
監  事:梶川 勝平山本 賢一
事務局長:前田  稔(兼常任理事)事務局次長:奥  久嗣(兼常任理事)
総務部長:山本  均(兼常任理事)総務副部長:河合 雄一(兼常任理事)
財務部長:渡辺寿一郎(兼常任理事)財務副部長:高井 臣一(兼常任理事)
事業部長:山下 弘文(兼常任理事)事業副部長:保口 廣幸(兼常任理事)
広報部長:新川 貞敏(兼常任理事)広報副部長:一ノ瀬翔治(兼常任理事)
渉外部長:古澤  清(兼常任理事)渉外副部長:赤田 正和(兼常任理事)
常任理事:赤阪 昇三飯田美智子釈迦郡文雄田中 正剛筒井 信雄濵野やよひ
北島 一憲
理  事:遠藤 莞爾小西 正之塚原 照一澤頭 利男軸原 博文橋田  肇
津田 孝雄杉本 延博大安 秀雄長野 おさむ原田 光生泉谷 成紀
簗瀬 正秀中村 恵英大畑 可奈子
相談役以下    49 名
特別顧問を含む総員 56 名

井関氏は以前の尖閣諸島上陸騒動に加わって船に乗っていたらしい。
総合国防マガジン 自衛隊FAN不肖!宮嶋茂樹のウェブサイト

2014年3月21日に安倍首相が「笑っていいとも!」に出演した。そこに井関氏が花を寄せている。

いいとも!花2「成蹊なかよし会」「(株)AZITO代表取締役、井関猛親」 |jrmmnisiの投稿画像
完全版】笑っていいとも 安倍首相のテレフォンショッキング‬ - YouTube

他に、松村邦洋氏、谷村新司氏、EXILEの花が見える。他には、ニコニコ動画、稲田知美、自民党青年部、成蹊なかよし会、(株)関西地学協会梅本龍一氏など。

※この梅本氏、フェイスブックページがある。
梅本 龍一

駒澤大学を1983年に卒業、海部俊樹事務所で議員秘書。30年間東京住まいとのこと。その後、ここ数年の間に実家の会社を継いだらしい。現在代表取締役とのこと。
軽く眺めてみたところ、右派系の投稿が多い。安倍首相について、

週末テレビ出演した安倍総理に対して、司会者ふぜいが面と向かって「安倍さん」などと気安く呼ぶのは失礼極まりない。と父が申しておりました。宮根、辛坊、おまえらのことだよ。
と述べている。
なお、(株)関西地学協会でググると、「司興業」と提案されるのでちょっとびっくりする。

************
追記(2015年9月17日20時22分)

関西地学協会と司興業とは所在地が一致するのだった。
下記のニュースで取材された司興業の本部ビルに関西地学協会の看板が掛かっている映像があった。

司興業:名古屋市中区上前津1-8-3-東海ビル3F(出所:司興業 - YAKUZA Wiki
関西地学協会:名古屋市中区上前津1丁目8番3号東海ビル2F(出所:会社概要 - 株式会社関西地学協会

ストリートビューで見ると、実質4階建てのビルで、2階・3階部分を関西地学協会が大きく使っているように見える。(Google マップ

たまたま同居しているだけなのだろうか。
この「東海ビル」は誰が所有しているのだろうか。

「山口組組長出身母体の幹部を恐喝容疑で逮捕、本部を家宅捜索」 News i - TBSの動画ニュースサイト

 山口組組長の出身母体「司興業」の幹部らが知人男性に因縁をつけ、現金を脅し取ったとして警視庁に逮捕されました。警視庁は、名古屋市の本部事務所を家宅捜索に入りました。

 家宅捜索が行われているのは、名古屋市にある山口組の司忍こと篠田建市六代目組長の出身母体「司興業」で、警視庁の捜査員が本部事務所に入りました。

 この捜索は、「司興業」の幹部・川崎誠治容疑者(49)ら3人を恐喝の疑いで逮捕したことを受け行ったものです。川崎容疑者らは去年6月、知人男性(46)に対しトラブルを持ち込んだと因縁をつけ、「ふざけたことを言っているとただじゃあすまねえぞ」などと言って、現金90万円を脅し取った疑いが持たれています。川崎容疑者らはいずれも容疑を否認しているということです。

 山口組をめぐっては、先月以降、「山健組」などが分裂し新たな組織を発足させていて警視庁は新たな抗争に繋がる可能性もあるとみて警戒を強めています。(17日11:26)


***************
追記(2015年10月4日)

(株)関西地学協会の梅本龍一氏が顧問、梅本氏が秘書を務めていた海部俊樹元首相が代表を務めている「IPSジャパン」が、創価学会の池田大作氏のコラムを掲載したことがあったそうだ。

2011年8月 特集/「原発の闇」に翻弄される池田大作&創価学会 | Forum21(2011年11月14日)

破綻・無内容の池田大作「震災寄稿」
溝口 敦 ジャーナリスト

自動マシーンが作動している(?)池田コラム

 『聖教新聞』は7月21日付の1面に、
 〈国際通信社IPSのウェブサイトにSGI会長のコラム記事 東日本大震災『復興へ創造的応戦を』〉
 という見出しを立て、池田大作氏の短文を転載している。
 内容は例により「庶民」を強調する妄言である。

……中略……

 だが、自動マシーンが作動しているにしろ創価学会の退潮は覆いようがない。早い話、今回のコラム記事を配信したIPSとは、どのような組織なのか。通信社としては、とんと名を聞かない。
 IPSについて、聖教紙は麗々しく次のように紹介している。
 「世界150カ国に取材・報道のネットワークを持つ国際通信社IPS(インタープレスサービス)」「IPSから各国メディアに対して配信される。IPSジャパンのウェブサイトで公開されている日本語の全文」……。
 これを読むと、ご大層な通信社のようだが、実態は国連の傘下組織と組んで、途上国の実態や声を伝えるだけのようだ。影響力はゼロに近い。仮に世界のメディアがIPSから池田氏のコラムを転載するにしろ、転載するのはSGI傘下の機関紙ぐらいだろう。
 IPSジャパンにしろ、かなりいかがわしいイメージがある。ホームページによると、同組織はNPO法人で、所在地が東京都墨田区千歳、会長が海部俊樹元首相、顧問にアンワルル・K・チョウドリ前国連事務次長、長井浩・一美総業代表取締役、小林茂和弁護士、梅本龍一(株)関西地学協会代表取締役など。理事長は浅霧勝浩・国際協力評議会(GCC)アジア・太平洋総局次長、理事は石田尊昭・尾崎行雄記念財団事務局長、谷本晴樹「政策空間」編集委員、土屋彰・城北税理士法人代表の三人である。
 こうした雑多な組み合わせと池田氏のコラムは案外相性がいいのかもしれない。(後略)


関西地学協会について、2chのログのようなものがあったので、保存しておく。

弘道会2(過去ログ)

<> 名無番長<>sage<>02/03/03 00:33<>
おいらはヤクザのことに関しては、
全くウトくてズブな素人ですが、

2ヶ月くらい前、だったかな?
弘道界の会長さんとバッタリお会いし
それはもう、首都高の渋滞中に
偶然、隣の車を覗いて99の岡村と出くわしたくらい
衝撃でした!

ここの人なら解ると思うんだけど、
会長さんとお会いしたのは
上前津(いや下前津だったかな?)
茶色の煉瓦風テナント兼マンション前の路上でした。

そこの2階にある(関西地学協会)に出向いた際に、
かわいらしい2,3歳の女の子の手を引いて(お孫さんかな?)
スウェット姿で散歩に出かける途中みたいでしたね。

もちろん、会長さんのそばには
ピタリとお付きの方が付いていたのは
云うまでもありません。

しかし、実物を初めて見ても
あの会長さんは如何にも極道と
人目で認識できるほどだったなぁ(w

もう二度とあの会社には行きたくない・・・。

<> 名無番長<><>02/03/03 01:45<> 452
名古屋は姐さんより姉さんがおおい。
地方によって呼び方がいろいろある(組織によっても)

<> 名無番長<><>02/03/03 01:48<> 457
司興業の組長の間違いでは? <> 457<>sage<>02/03/03 02:06<>

>>459
> 司興業の組長の間違いでは?

すんません、、、、

最初にも申したとおり、おいらは
ヤクザのことに関しては全くウトく、ズブな素人でして
失礼ではありますが、”司興業の組長”さんというお方は元より
司興業という組織の存在もよくわかりませぬ・・・。

ただ、会長さん?と思ったのは、
以前に見かけた、雑誌や指名手配されてたときの
顔写真そのものでパンチパーマ&髭で、
実物は意外と小柄(187cmの私から見てですが)な方だったと
今でも覚えています。

<> 名無番長<><>02/03/03 02:09<> 460
ご丁寧に。
私も確かではありません。 ?

<> 名無番長<><>02/03/03 02:15<>

弘道会は山健組、山健派に嫌われてますね。

<> 457<><>02/03/03 02:20

<> あともうひとつ

なんで、ズブな素人が弘道会の会長さんに関心があったかというと

今から20年くらい前だったかな?
自分が6,7歳の頃、その当時は弘道会の前身?の広田組の
本部事務所(今はワケわからぬ宗教団体の事務所)前の路上に
もの凄い数の黒服を着たイカついおじさん達がスラーと立ち並び
ある方のお帰りをお待ちしていた(と、近所のオバサンが云っていた)
出来事に遭遇したのが興味深く今でも記憶に残っています。

云うまでもなく、出迎えを受けたお方というのは、
弘道会の会長さんらしく(これも情報元は近所のオバサン)
後から、あの出来事は会長さんの放免祝いだったと知りました。

<> 名無番長<><>02/03/03 02:28<>

>>459
司興業の森さんは、そんなに年寄りでない。
ましてや孫などおらん。

<> 457<>sage<>02/03/03 02:29<>

>>463
X 広田組

○ 弘田組

多分、間違ってたかも…。
が正しいのかも知れないので、訂正入れときます。
何度もすんません、、、(sageておきます)

 住吉会の幸平一家の組長が、山口組が絶縁した山健組に挨拶。山口組に喧嘩を売った形に | ログ速@2ちゃんねる(sc)


1 : ストマッククロー(岐阜県)@\(^o^)/[] 投稿日:2015/09/05(土) 19:37:22.77 ID:KH9T4KbS0.net BE:723460949-PLT(13000) ポイント特典 [1/4回]

山口組離脱団体の幹部が会合 新組織結成への動きか

 国内最大の指定暴力団山口組から離脱した団体の幹部らが神戸市内で会合を開きました。
新組織の結成に向けた動きとみられています。

 5日午前、神戸市中央区の山健組事務所に山口組から離脱した十数団体の幹部らが集まり、
会合を開きました。山口組の分裂騒健組動では、山健組や宅見組をはじめ、関西を中心とする
13団体の組長に「絶縁」や「破門」の処分が下されました。5日の会合は、山健組の井上組長を
中心とする新たな組織の結成に向けた動きとみられます。また、午後には、指定暴力団住吉会系
の団体のトップが山健組の事務所に姿を現しました。あいさつに訪れたとみられます。
http://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000058171.html


【スレタイの元ネタ】
幸平一家十三代目加藤英幸が司忍に喧嘩を売る
http://kanae.2ch.net/test/read.cgi/4649/1441435682/

……中略……

74 : 男色ドライバー(愛知県)@\(^o^)/[sage] 投稿日:2015/09/05(土) 20:32:48.60 ID:egdrxfhJ0.net [1/1回]
上前津の関西地学協会の人 今すぐ逃げて~~~

関西地学協会は、海部俊樹氏に政治献金をしている。
官報に公告が載っていた。

平成16年(2004年)9月10日金曜日付官報(号外第203号)104ページ

7 政治資金パーティーの対価に係る収入の内訳
海部俊樹政策研究会政経セミナー(平成15年6月6日開催)
(団体からの対価の支払)
(株)関西地学協会   500,000 名古屋市

……中略……

海部俊樹政策研究会政経セミナー(平成15年10月7日開催)
(団体からの対価の支払)

……中略……

(株)関西地学協会   500,000 名古屋市

……後略

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2015/09/02

フジ住宅と今井光郎氏の研究会

(2015年9月2日15時03分若干の追記とリンク抜けを修正)
さらに追記(2015年9月14日20時42分)神谷宗幣氏の樋渡氏との記事を追加。
さらに追記(2015年9月25日20時03分)ラジオNIKKEIと読売新聞大阪の記事を追加。
さらに追記(2015年11月20日10時46分)産経WESTの記事を追加。
さらに追記(2016年2月24日13時58分)市民アンケートにフジ住宅が大量動員していた→滅びの道は私たちが作っている: 思いついたことをなんでも書いていくブログ
*****

下記に触発されて少し調べてみた結果をメモしておく。

フジ住宅がヘイトスピーチ文書を大量配布し提訴された件、いろいろ恐ろしい模様 - NAVER まとめ

差別や教科書採択運動で訴訟されたフジ住宅について | 興味乱舞に引きこもれず

企業活動の一環として右翼運動を行っている企業といえばおかきの播磨屋が有名だ。
参考:日本一おかき処 播磨屋本店

アパグループの方が有名かもしれない。
真の近現代史観 懸賞論文

悪質さで言うと、播磨屋さんよりも圧倒的にアパグループの方がひどいと思う。
フジ住宅は、このアパグループと基本的に同じベクトルを持っているように見える。

ともあれ、下記に調べたことを簡単にメモしておく。
調べたことは、フジ住宅会長が作った団体が助成金を出した先がどんなところかということと、転職サイトにあるフジ住宅の口コミだけである。

なお、資料は、フジ住宅が(正確には「一般社団法人今井光郎文化道徳歴史教育研究会」が)公表している下記の文書である。

一般社団法人今井光郎文化道徳歴史教育研究会、助成先決定について

1.今井光郎氏の「研究会」について

一般社団法人「今井光郎文化道徳歴史教育研究会」(名前が長い……汗)
「日本人として正しい文化・道徳・歴史・教育を広く後世へと伝えていく」のだそう。

「株式会社フジ住宅従業員共済会」が株式を寄付して2014年11月に設立。

設立が比較的新しいので、未だ病が昂進中ということかな。

なお、この「従業員共済会」、今井光郎氏が代表取締役。
「従業員の自発的総意で研究会に寄付」という形を取っているように見える。…見える…。
この「研究会」に寄付した株式は2,561,000株で、2015年7月23日にはその配当金が5700万円だったとか。
で、そこから2000万円あまりを下記へ助成したとのこと。
下記の田並劇場保存会のブログに出てくるが、使い道を申請して、それを審査して助成するという手順を取っているようだ。

2.「研究会」が助成した先について

●呉善花氏:著書の英訳版3千部をアメリカの政治家、研究科、図書館に送付

●テキサス親父日本事務局:国連本部調査団、UNESCO対策団

要するに国連に押しかけたときの旅費とかじゃないかな。

この二つについては冒頭に掲げた二つの記事を参照されたい。一言で言うとトホホ…な思いを禁じ得ない。

●(株)グランドストラテジー:日本史解説動画、古事記の紙芝居作成

吹田市議の神谷宗幣氏の会社。
神谷宗幣氏は「龍馬プロジェクト全国会」会長。
参考:CGS公式グッズの販売 神谷宗幣グッズやDVDを販売
古事記の紙芝居などが「グッズ」として売られている。
「龍馬プロジェクト」についても冒頭の記事を参照されたい。まあ何というか…汗。

************
追記(2015年9月14日20時42分)
神谷氏は樋渡啓祐氏と仲良しのようである。
樋渡氏とは、元佐賀県武雄市長であり、今はCCC子会社の社長であり、武雄市が市民病院を売却した相手である一般社団法人巨樹の会の理事である。

神谷 宗幣さんはTwitterを使っています: "樋渡市長の左手が、、、 私をこそばしています(^^;; 沖縄から佐賀の武雄市に移動し、龍馬プロジェクト九州ブロックの行政視察。 テーマは、ICT教育、民間と連携した教育、市立図書館です。... http://t.co/Rc7VkF0Kqg"

樋渡市長の左手が、、、

私をこそばしています(^^;;

沖縄から佐賀の武雄市に移動し、龍馬プロジェクト九州ブロックの行政視察。

テーマは、ICT教育、民間と連携した教育、市立図書館です。... http://fb.me/6RJqCwJEu

高木一郎 ‏@takagiichiro 10月21日
@jinkamiya くすぐられてどんな気分でしたか。
神谷 宗幣 ‏@jinkamiya 10月22日
@takagiichiro いつも市長にはやられますf^_^;
高木一郎 ‏@takagiichiro 10月22日
@jinkamiya 仲良しですね。今度やり返してみてください。
神谷 宗幣 ‏@jinkamiya 10月22日
@takagiichiro 樋渡市長はくすぐりに強いんですf^_^;

参考:【閲覧注意】武雄市樋渡市長のマウンティング - Togetterまとめ

佐賀 武雄市の挑戦 反省しない | 政治家 神谷宗幣(かみやソウヘイ)の公式サイト政治家 神谷宗幣(かみやソウヘイ)の公式サイト

今日は那覇から福岡経由で佐賀の武雄市にきました!
……中略……
市長からもプレゼンをお願いしました。
……中略……
3期を迎えた樋渡市長はますますパワーアップされ、笑にも磨きをかけられてました。
8月に出された本も買ったのでまた帰りの新幹線で読みます。
************

●大樹会(和歌山市):皇居勤労奉仕活動

大樹会の内容は検索でははっきりしない。「大樹」という名は医療・福祉法人に多数ある。また「大樹会」・「大樹」という団体には、特定郵便局長らの政治団体「全国郵便局長会」もあり、その団体は以前国民新党に献金していた。官報に記録がある。
他方、和歌山にある「大樹会青年部」という組織がたびたびNPO法人「震災から命を守る会」に協力しているようだ。このNPOは「危機管理セミナー」を2014年5月に開き、ヒゲで有名な佐藤正久参議院議員を招いたとのこと。この「大樹会青年部」が今回の助成と関係がありそうだが、よく分からなかった。
参考:もし、和歌山に地震や災害が起こったら?   守ろう、わかやま!!:「危機管理セミナー」のご報告

なお上述した神谷宗幣氏のお知り合いである樋渡啓祐氏が武雄市民病院を売った先は「巨樹の会」という名前である。

●田並劇場保存会:田並劇場再生プロジェクト

直接関係なかったが、人づてに関係が付いてしまったらしい。
参考:プロジェクトのブログ2015年7月16日の記事「田並を故郷に持つ方々がつないでくれた縁で、この助成を知り応募しました。」とのこと。

●株式会社ママピット:「赤ちゃん先生クラス」受託事業

「赤ちゃん先生クラス」で検索すると、「ママの働き方応援隊」というNPO法人がヒットする。(サイト

「赤ちゃん先生」とは、「赤ちゃんとママが教育機関や高齢者施設、企業、団体に訪問し、学び・癒し・感動を共有し、人として一番大切なことを感じてもらう人間教育プログラム」とのこと。

このサイトでは、「人として一番大切なこと」とか「赤ちゃんには、人が元々持っている善なるこころを引き出すチカラがあります」とか「いのちの偉大さ」とか「赤ちゃんによる癒しと子育て文化継承」という言葉が踊っている。そして、「赤ちゃん先生」は商標登録されており、かつ、「赤ちゃん先生」の「ママ講師」や「インストラクター」になるにはこのNPOの講座を受講して認定されねばならないとのこと。また、別事業の「ママ脳大学」では「ママ脳を使って夢を叶えよう」というタイトルが見える。保守系スピリチュアル育児ビジネスの流れをくんでいるようだ。
役員には、恵夕喜子、上野至大、宝田ひか里、入江優子という人たちが挙がっている。

恵夕喜子氏には次のページがある。
未来の名刺 5年先のあなたの名刺 - 世界をちょっとよくする夢を名乗る
ここに書かれたプロフィールが下記。
「「赤ちゃん先生プロジェクト」を主催
赤ちゃんのエンパシーを使い、日本の無縁社会を解消することで高齢者には生きる希望を!
子どもたちにはいじめのない教育環境を!
子連れで働く仕組みを次々と生み出し、「育児中がメリットになる働き方を創る」をミッションに、ママの働き方に革命を起こします。」

「エンパシー」というある種のキーワードが出ている。あと乳児を「使う」という表現が少し気になるなあ。
ちなみに、この「未来の名刺」サイトは、「ワタミグループ創業者渡邉美樹・みんなの夢をかなえる会主催」が主催しているとのこと。

●吹田夢☆志団:夢☆親子座学「日本を知って未来を考えよう」

吹田夢☆志団(こころざしだん)は、2010年頃にできた高校生ぐらいまでの子供のダンス・演劇サークルのようだ。
参考:吹田夢★志団 | ラコルタ"Raccolta"(吹田市立市民公益活動センター)

この団体の代表者は瀬川昇という人だが、この人が青年会議所の関係でか、神谷宗幣氏と知り合いのようだ。
参考:2010年度公益社団法人吹田青年会議所新規事業報告書
ここに吹田青年会議所の2010年度の「夢☆志委員会」委員として二人の名前が挙がっている。
その関係があるためだろうか、神谷宗幣氏の公式ブログで、吹田夢☆志団の公演案内が取り上げられている。
参考:吹田夢★志団・龍平カンパニー 音楽劇「君よ生きて」 | 政治家 神谷宗幣(かみやソウヘイ)の公式サイト政治家 神谷宗幣(かみやソウヘイ)の公式サイト

「日本を知る」というのが、事実をつまみ食いした一面的な紹介と偏狭な愛国心とに彩られていないことを祈る。

3.フジ住宅の社風について

フジ住宅の評判/評価/社風のクチコミ【転職会議】
なお、このサイトで口コミ全文を見るには登録に加えて自分の勤務先の口コミを書き込まなければならない。二段階で個人の情報提供を求められるので要注意。

こちらを見ると、

地域差別発言
とにかく社風が異質。皆が一様に気を使い合い、表面上にこにこしている様は客観的に見ると異様に違いない。会社や上司、同僚に対するちょっとした愚痴・批判もうっかり口にできない雰囲気が社内に蔓延している。少しでもそれっぽい発言や行動を上司に見つけられると、個室に呼ばれ1対1で徹底的に指導(洗脳)される。(中略)会長からは毎日のように「右寄り」の記事が載った雑誌などのコピーが配布される。それに関して個人的には特に何とも思わなかったが、そこでよく批判している北朝鮮の体質にこの会社も似ているのは何とも皮肉(会長礼賛および全体主義気質)。
まず会長はすごい話から始まり、前職の悪口を話した後の、フジ住宅に転職してよかった話、さらにはお客さんの苦労話を聞きだし、人間関係をつくるみたいなトークをさせられます。営業中はその会話を全て録音しておいて、後で上司にチェックされます。
また人間関係もうわべだけで愛想のいいフリをしている従業員がほとんど。本音を言うと後々360度評価システムで悪口を書かれ自分の評価が下がってしまうので、誰も本音を話さない。
また毎日のように戦争や俗にいう右翼系の記事(新聞の切り抜きやネットの記事)が山積みのように渡される。読んでる者は評価されるので、みんな読んだフリして捨てていました。
その他、感想文を書かされたり、いろいろ面相くさいことが山積みです。
普通の不動産営業会社と思っていたら痛い目にあいます。はっきり言って宗教団体です。
逆に上司にゴマをすると社員になれます。
会社として、明確な昇格、降格制度はなく、タダ単に気に入られるか?気に入られないか?だけ。
「聞けばいいだけ言えばいいだけの精神があるのでストレスなく業務が出来、なんでも意見具申できる」と聞いていましたが、そのため「愚痴も上司に言え」という方針で同僚が社外で会うことが禁止されていました。(実際社員同士が休日に外で会っていたのを他の方が上司に伝え、始末書を書かされていました)そのため友達はできません。360度評価制度で悪いところも書かれるため、みんなその対策からか自分のことをあまり話さないようになり業務や政治の話ばかりでした。正直信頼できる人がいませんでした。
愛車(ママ)精神が高く、創業者の考えに共感出来る人材が求められております。その実は愛車精神が高い振りが出来、創業者に共感出来る様に振る舞える人材とも言えます。(中略)
評価制度は360度評価といい上司や同僚、パートさんまでをも評価出来る制度です。本当に人間性の良い方にとっては良い制度ですが、印象が悪く取られてしまいがちな方にとっては色んな方からこっそり悪い評価をされるので残念な制度です。会社のグチを誰かにこぼそうものなら、その方からこっそり告げ口される事になります。年に二回評価の時期がありますので、その評価時期前には社員の態度が急に良くなるのが面白いです。
まず、経営理念を徹底的に理解するように上司から指導されます。そして、毎月一回経営理念に関する作文を書かされます。この作文は、いかに会長を褒め称えるか、そして、会社、会長や上司に対しての感謝の言葉を、退社するまで、ひたすら書き続けることになります。残業は、毎日夜遅くまでありますが、残業代を請求すれば最後、退社することになります。
などなど、興味深い記述が出てくる。戦前の日本社会を彷彿とさせるが、この今井光郎氏が設立発起人をしている「日本教育再生機構」が目指しているのは、確かにこういう社会なのだから、非常に腑に落ちる話ではある。

また、

会社・上司は社員教育に大変力を入れてくれており、社内回覧文書は仕事上役立つものもありますが、人間力を高めるもの等もあったり、会社の費用で書籍を配布してくれたりもします。
という記述もある。口コミという形式ながら、会社が文書や書籍を配付しているという訴状に挙げられた事実を傍証していると言えよう。

*****
追記(2015年9月25日20時03分)

フジ住宅の社風について興味深い記述を見つけたので記録しておく。

ラジオNIKKEI 朝イチマーケットスクエア アサザイ「11月13日放送「今日の1社」フジ住宅(8860)の取材後記です!」(2013/11/13(水))(魚拓

ラジオNIKKEIの井上哲男氏がフジ住宅取締役の石本賢一氏にインタビューしたときの取材後記とのこと。

井上氏は、フジ住宅が顧客から広く支持される理由として定性的な企業の魅力を挙げている。その例として井上氏は次の二つを挙げる。曰く、

1.「ホームページ全てが血の通った人間の言葉で出来ていること」
2.「会長から新入社員まで同じ経営理念で結ばれていること」

である。少し引用する。

一見、何も奇をてらっていない普通のホームページではあるが、右下の「創業者 今井光郎の哲学」と「株主・投資家情報」を見ていくにつれて、このホームページが只者ではないことに気がつくと思う。お勧めの読み方としては、まずは「創業者 今井光郎の哲学」をクリックして最下段にある「家族からはじまる物語」を読み、それから、「フジ住宅が出来た理由」、「創業者 今井光郎の哲学」の細目を見たのちに、「株主・投資家情報」で社長のコメントに入っていくパスである。ここまで来ると、このホームページ全てが血の通った人間の言葉で出来ていることが分かる。そして、会長から新入社員まで同じ経営理念で結ばれていることも、である。
これだけ言葉を尽くしても、私は同社の定性面での素晴らしさを十分の一も伝えられていないと思う。……中略……最後に一つ加えるとしたら、お話頂いた石本取締役が、会長、社長、社員の話をしだしたら止まらなくなってしまったということである。まるで子煩悩な親が子供の話を続けるようにである。経営理念を会長から新入社員まで同じ熱さで感じている企業は間違いなく強い。
このように井上哲男氏は、フジ住宅では取締役が社員を我が子のように愛しており、会長から平社員までが同じ経営理念の元に結ばれていることが同社の魅力を生んでいるとしている。
これを上に拾い上げた口コミと対比させると、いかにも戦前戦中に称揚された麗しき家制度の美徳とその裏にある面従腹背のリアルとが透けて見えてくる。
そして、この家族的な愛情に彩られた麗しい欺瞞に感動し、それを礼賛し、競争市場が優位性を実証する合理性として受け止めてしまう評論家の存在もまた、日本軍の強さを信じ、礼賛した往時の記者や知識人の姿を彷彿とさせてくれる。

ついでに、読売新聞+竹田恒泰氏というタッグがフジ住宅社長の宮脇宣綱氏にインタビューした記事のリンクを置いておく。

FUJI フジ住宅株式会社:読売新聞大阪本社魚拓

いくつか印象深い文言を抜粋する。

その企業姿勢は、社員を家族のように大切にし、「お客様の幸せ」をひたむきに追求する経営理念に貫かれています。社員から父・兄のように慕われる宮脇宣綱社長が、作家の竹田恒泰さんと対談。目先の利益より「世のため人のため」に尽くす意義と、そこから生まれるプラス効果を語り合い、フジ住宅の“強さ”の源を探りました。
 経営陣は社員に生き生きと働いてもらおうと知恵を絞り、社員はお客様に喜んでもらおうと努力する――それが良い循環を生んでいます。
「だれかのため」が良い連鎖を生む例が「親孝行月間」です。年に1度、全社員約1100人に1万円を支給し、親孝行を呼びかけます。一見、仕事と無関係ですが、人を喜ばせる力がつき、自己肯定感が高まります。実施後は「お客様に喜んでもらいたい」「仕事への意欲が高まった」など、前向きな感想が寄せられます。
……中略……
(※)親孝行月間
毎年4月1日にパート・派遣を含む全社員約1100人に1人1万円を支給。平成16年から導入し、必ず親のために使う(用途は自由)ことと、どのように使ったかを感想文として提出することを課している。
フジ住宅は、社員が明るく、率先して仕事に取り組んでいて、社員を家族のように大切にする社風が伝わってきます。
ここにもまた儒教的家族主義の麗しさへの陶酔と、その背後にある建前の強制とが見られる。
*****
追記(2015年11月20日10時46分)

産経は見ないことにしているのだけれど、本項の目的は気持ち悪い記事を記録することにもあるので、やむを得ず記録しておく。2013年の記事。

【わが社のオキテ】「親孝行月間」に1000万円を支給 フジ住宅が社員に求めるものは… - 産経WEST(2013.1.27 07:00更新 )

 大阪府を中心に分譲住宅事業などを手がけるフジ住宅は、毎年4月を「親孝行月間」と定めている。全社員に“金一封”が手渡され、親孝行のためならどう使おうと自由。そこには「一社会人である前に、一人の人間として立派であれ」という社員へのエールが込められている。ともすれば、人を押しのけてでも“結果”で勝負するのがビジネスの世界。もちろん、それを一概に否定するわけにはいかないが、人として最も大切なものは何か、とこの制度は社員に問いかけている。


■4月1日、全社員に1万円の「寸志」を支給

 「自分の家族を大切にできないような社員が、取引先を大切にできるはずがない。感謝の気持ちを常に持ってほしい」

 「親孝行月間」導入のねらいについて、石本賢一取締役はこう説明する。

 親孝行月間は平成16年に導入した。毎年4月1日、宮脇宣綱社長が「寸志」と書かれた封筒を社員全員に渡す。その額1万円。正社員だけでなく、契約社員やパート社員も含めた全在職者が対象で、支出額は1千万円を超え、半端な金額ではない。

 それでも「それに見合うだけの効果は十分にある」と石本取締役は断言する。その理由は何だろう。

 社員は1万円をどのように使ったかを文書で報告することになっている。その内容を見ていて、社内外に対して思いやりのある、優しい社員の比率が高くなっていることを実感するからだという。


■「母を焼き肉を食べに連れて行った」とある社員

 設計管理課に所属するある社員は「母が少し前から行きたいと言っていた焼き肉を食べに行った。母が喜んでくれたことがとてもうれしかった」という文書を提出した。

 また、あるパート社員は「鹿児島の母の墓前に花を手向けた。母も喜んでくれていると思う」と記し、合わせて会社への感謝の気持ちをつづった。

 他愛もない内容かもしれないが、こうした“ちょっとした行為”に、家族への「感謝」の気持ちが十分に見てとれる。

 この親孝行月間を導入したのは創業者の今井光郎会長。貧しい家庭に生まれた今井会長は、家計を助けるために進学をあきらめた兄や姉のおかげで高校を卒業することができた。

 そうした自身の経験が、会社創業時に掲げた『社員のため』『社員の家族のため』という経営理念になり、現在の親孝行月間につながっている。

 一方、同社には親の誕生日など、社員それぞれの記念日に会社から花束を贈る制度もある。

 また、一風変わった「表彰推薦書制度」というものもある。『社員のため』という経営理念を具体化したので、全社員が推薦権を持ち、会社に対して特に貢献した社員(契約社員、パート社員を含む)の表彰を要望するというもの。


■家族への感謝の気持ちは、やがて社外に向かう

 推薦者は推薦したい社員や社内のグループなどについて、表彰推薦書に推薦理由を明記。その表彰推薦書は上司(部門長)に回され、上司の承認が得られれば、宮脇社長のもとに届けられる。そして、最終的に宮脇社長が表彰の有無を決定する。

 表彰式は年4回実施。それぞれの行為や貢献度に応じて賞金などが贈られる。表彰推薦書は全社員に回覧され、「ほかの社員に評価されることで、大きな自信とやりがいにつながる」(石本取締役)という。

 家族や社員に対する感謝の気持ちを育て、社員が「人」として成長する。その姿勢は自然と社外に向かうのが人というもの。同社発展のカゲには「感謝の経営」がある。

(香西広豊)

◇会社データ◇

本社=大阪府岸和田市土生町1-4-23

設立=昭和49年4月

事業内容=住宅分譲など

売上高=715億円(平成24年3月期)

従業員数=1026人(同9月末現在、パート含む)

「感謝の経営」…。こういう主語と目的語が欠けたコトバには要注意だ。きちんと表現すれば「経営者が従業員に感謝を強制する経営」という意味だろう。

フジ住宅の経営は儒教的な価値観に彩られているようだが、こうした観念を持つ経営者は少なくない。
一見麗しく平和的に見える儒教的な価値観だが、その中核をなす仁愛には強い排他性と差別性があるという批判をしたのが墨家なのだとどこかで読んだ覚えがある。

つまり、孝悌を基本とする儒教的な仁愛では、自分の親や祖先、目上の者への敬愛と従順を中心とし、そこから隔たるにつれて徐々に敬意の量を低めていく。これが差別性と排外性を生んでいるというのである。

孔子が説いた相手は本来支配者であって、支配者の身を慎むための哲学であったはずのものが被支配者の従順を引き出すための道具として使われることにそもそもの転倒があるのではないかという気がするのだが、目下の者を躾けることも儒学的には大切なことであろうから、結局は支配者の自己愛の肥大と増長とを促す作用を必然的に持っているのかもしれないなあと思ったりもする。

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2015/02/16

エアコンぐらい付けてあげたらいいのに…と思ったら、思わぬ勉強をしてしまったでござるの巻

エアコン設置「賛成」 3分の1には達せず NHKニュース(2月15日 23時50分)

埼玉県所沢市で航空自衛隊の基地周辺にある小中学校にエアコンを設置するかどうかの是非を問う住民投票が15日行われ、設置に賛成する票が反対を上回りました。しかし賛成票は「結果の重みをしん酌しなければならない」とする有権者の3分の1には達しておらず、結果を受けて市長がどのような判断をするのか注目されます。
…中略…
一方で投票率は31.54%で、賛成票は「結果の重みをしん酌しなければならない」と市の条例が定める有権者の3分の1には達しませんでした。
住民投票の結果について、所沢市の藤本正人市長は「結果についてはこれから分析を行うが、これまで国内の自治体で実施した住民投票と比べると、決して高くない投票率だったのが残念です」というコメントを出しました。(後略)
市長のコメントからはそこはかとないアレな香りが漂ってくるような気がしますが、それは措いておいて。

「『結果の重みをしん酌しなければならない』と市の条例が定める有権者の3分の1」
ここに引っかかりました。

今回の投票率はそもそも3分の1未満なので、賛成も反対も3分の1未満。
すると、市長は賛成も反対も「斟酌」できない or する必要はないのでは?
賛成にせよ反対にせよ、3分の1を超えることが要件だとかなり大変では?
そもそも、「斟酌する」って具体的にどういうこと?

というような疑問が浮かんだわけです。

仮に無効票がゼロとしても、賛否が拮抗していたら片方が3分の1を超えるためには投票率が3分の2以上、即ち67%程度を越えなければいけない。それって都市部では非常に大変なハードルではないか。
逆に片方がほぼ圧倒的なら投票率は3分の1でいいけれど、そんなことはあり得ないだろう。言い換えると、投票率を40%とか50%とか以上にすることを住民投票に要求されているということになる。こんな二重のハードルを設置するのは要するに住民投票の結果に拘束されたくないという行政(というか市長かな責任者だから)の思惑が反映しているのじゃないか。

とまあ、こう思ってですね、とりあえず本件条例を見てみました。

市条例第67号「防音校舎の除湿工事(冷房工事)の計画的な実施に関する住民投票条例」(所沢市)

(投票結果の尊重)
第11条 市長及び市議会は住民投票の結果を尊重しなければならない。この場合において、投票した者の賛否いずれか過半数の結果が投票資格者総数の3分の1以上に達したときは、その結果の重みを斟酌しなければならない。
「結果尊重」の義務を課していながら、さらにその上に「結果の重みの斟酌義務」を課すという二重構造になっているみたいに見えます。
そうすると、初めの「結果尊重」と「結果の重みの斟酌」とはどのように区別されるものなのだろうという疑問が出てきます。「尊重」+「斟酌」なので、たぶん、ただの「尊重」よりも投票結果に従う必要が高まるのだろうとは思います。

ただ、今回の結果は賛否どちらも3分の1に達していないので、この規定によれば、「斟酌」はどちらについても必要ないわけです。
すると「結果尊重」だけが残ります。「結果」は賛成多数だったわけで、それを「尊重」すればいいわけですが、さて「尊重」って何をすればいいのか。別に市長は従う義務はないわけですし。まあそもそも「斟酌」を付けても従う義務はないのですけど。

で、こういう「斟酌」は他の事例ではどう扱われているのか。
そう思って他の自治体の条例がどうなっているか見てみたわけです。

で結果を先に言うと、「斟酌」という言葉は見つからなかったのですが、類似規定のある先例がありました。それと、もっと厳しい制限のある条例もありました。
感想を言うと、基本的にはこういう制約は設けるべきではないと思いますが、常設型ならまだ分かる気もします。でも個別問題ごとに住民投票条例を作る場合は、こういう規定は良くないと思いましたね。
……ただ、結局「斟酌」って具体的に何なのかは分からないままでしたけれど……。

さて、以下はちょっと検索してみた結果です。
まず、条例を探したら下記2件がとりあえずヒットしました。

「神戸空港」建設の是非を問う住民投票条例案(1998)神戸空港を考える神大の会

(住民投票に関する市長の義務)
第14条 2 市長は、地方自治の本旨に基づき、住民投票における有効投票の賛否いずれか過半数を得た結果を尊重しなければならない。

佐久市総合文化会館の建設の賛否を問う住民投票条例(素案)(2010)佐久市
(投票結果の尊重)
第14条 市長は、住民投票の結果を尊重するものとする。

上の二つには「斟酌」は出てきません。
どうも必要が生じると、その都度その問題にだけ絞って住民投票条例を作るみたいなんですね。いくつも事例はあるようなんですが、肝心の条例がなかなかヒットしません。

ただ、常設型の住民投票条例というのがあるそうです。
鳥取県が事例研究をした文書がヒットしまして、それから見てみると、「斟酌」規定は出てこないんですね。
1. 住民投票条例を常設している市町村が4つある(川崎市、北栄町、日吉津村、広島市)。
2. 各市町村の住民投票結果の取り扱いの条文は下記の通り。
常設型住民投票条例を持つ4市町村の条文(投票結果の取扱い該当部分)(鳥取県)

条例名対象事項に関する条文
川崎市住民投票条例(結果の尊重)第 28 条 議会及び市長は、住民投票の結果を尊重する。
広島市住民投票条例(投票結果の尊重)第 15 条 市民、市議会及び市長は、住民投票の投票結果を尊重しなければならない。
北栄町住民投票条例(投票結果の尊重)第 15 条 町民、町議会及び町長は、住民投票の結果を尊重しなければならない。
日吉津村住民投票条例(投票結果の尊重)第 22 条 村民、議会及び村長は、住民投票の結果を尊重しなければならない。

3. 「尊重」に関する上記自治体の考え方は下記の通り。
常設型住民投票条例を持つ4市町村の考え方(結果の取扱い該当部分)(鳥取県)
○川崎市住民投票条例逐条解説
○「尊重」とは、単に投票結果を参考とすることにとどまらず、投票結果を慎重に検討し、これに十分な考慮を払いながら、議会と市長が意思決定を行っていくことと考えられる。このため、議会と市長は、それぞれの意思決定について、住民に対する十分かつ明確な説明責任を果たす必要があると考えられる。
○住民投票の結果は、本来、誰もが尊重すべきものであるが、市長・議会と住民とではその責任の重さが異なり、また、住民投票は、議会と市長の意思決定にその投票結果を反映させるものであるという点を考慮する必要がある。このことから、自治基本条例第31条でも、投票結果を尊重するとされているのは市長と議会であり、住民に対する尊重義務は規定されていない。
○北栄町自治基本条例逐条解説
住民投票の結果は、法的拘束力はありませんが、町民の意思を真摯に受け止め、町長と議会は、住民投票の結果を尊重すべきものとしています。
○日吉津村住民投票条例逐条解説
住民投票は法的拘束力をもたぬものの、村民による総意として、その結果については、村民、議会そして村長が当然尊重すべきものと明記しています。
○広島市住民投票条例逐条解説なし。
というわけで、「斟酌」的な何かは「尊重」という表現に既に含まれていているという考え方のようにも見えます。

で、この鳥取県の研究よりも包括的で日付が新しそうな論文が見つかりました。
小川正「常設型住民投票条例における住民投票の対象事項該当性 広島高判平成24年5月16日(LEX/DBインターネット25481762)」自治総研通巻429号 2014年7月号
これによると、常設型の住民投票条例を持つのはこの時点で54団体だそうです。
で、この論文末に資料の表がありまして、ここに常設型住民投票条例の「成立条件」というのがあるんですね。これによれば、
1.投票率が一定割合(2分の1や3分の1など)を超えないと不成立
という規定を設けている自治体が結構多いです。

で、今回の所沢市のケースの先例に当たるのが、
2.賛否どちらかが有権者の一定割合(3分の1)を超えたら結果を尊重
という規定を設けている自治体で、それは2例ありました。我孫子市と小金井市です。

これらの例から見ると、今回の所沢市の条例は、投票率で住民投票の有効性を判定する基準としては中間的な厳しさを持ったものだと言えるでしょう。すなわち、投票率が低ければ不成立というON/OFF2値の判定基準が最も厳しいと言え、こうした制限を設けないのが最も易しいと言えます。そして今回の条例は、ただ投票率が低ければその結果尊重の程度が低くなるという規定なので、上記2者の中間的存在だろうということです。

しかしながら、上で述べたとおり、本来はこうした制限は設けるべきではないのではないかと思います。
常設型の場合は、一旦住民投票にかかってしまえば極めて低い投票率による結果に政策判断が左右されるという危険を避ける意味はあると思います。実際、市町村長の単独判断で実施可能とする条例が多いので、歯止めを掛けないと長の専横の道具になりかねませんし。ただ、これはそもそも住民による住民投票発議の要件と市町村長の要件との非対称性が原因だとも言え、そう考えると、この権利の非対称性の弊害をこういう制限で押さえるという方法は正当だとは言えないと思います。
そして、非常設型の場合は、住民投票条例が成立するまでに、条例制定の直接請求を通した上に議会で可決されなければならないというかなりのハードルが住民側にはあるわけです。既にそのハードルを超えてきているものにさらにこうしたハードルを付けるのは、代議制の限界を補完する制度という意味でもその存在意義を弱めすぎるのではないかと思います。そもそも住民投票結果は「尊重」しさえすればよくそれに従う義務はないという弱い意味しかないのですから、余計にそのように思います。

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2015/01/20

日本におけるカニバリズム(人肉食という概念とはちょっと違うかも?)の話で。

大変だ、秦郁彦先生に「社会的制裁」が加えられてしまうかも! - Apes! Not Monkeys! はてな別館

まあ秦先生がすっかりアレな人になってしまった…という話は、こちらのエントリでも少し書いたのですけど、それはともかくとして、上記のコメント欄に紹介されている論文が面白い。

近藤雅樹(2012)「現代日本の食屍習俗について」国立民族学博物館研究報告36(3): 395– 407

戦時に限らず、現代日本の平時においても、人間の体を口にする習俗はあちこちにあった…という話が紹介されています。

遺骨を粉にして服用するという話で、私がすぐに思い出すのは、「はだしのゲン」に出てくる、薬として人骨を粉にして飲むシーンです。漢方では骨は薬の材料として用いられるので、そういう発想から人骨を薬剤と見る感覚が発生しても不思議ではないなあ、と初めて読んだときには漠然と思ったものでした。もちろん、薄気味悪さも一緒に感じたのですけれど。
*******
追記(2015年1月24日)
原爆被災後に人骨を薬とした例は、検索するといくつか出てきます。後述。
*******
ただ、こうしたことはやはり被爆直後の広島という異常な状況だから起きたのだろう…ぐらいに思っていたのですけれど、今回の論文を見て、実は、人体を口にする、食べるという行為には、もっと根強い習俗というか伝統というか、そういう下地があったのかもしれないという、ちょっと目から鱗が落ちるような思いをしました。すごく刺激的で、自分が漠然とイメージしていた日本人の死生観みたいなものについて、改めてそんな平板じゃないんだという面白さを感じています。

ずっと以前に、「土葬への嫌悪感について」という記事で与論島の洗骨儀式についてテレビで見た感想を書いたのもそうなのですが、人間の死体や人骨それ自体に気味悪さを感じてしまう自分としては、こうした洗骨や遺骨などを食べるという行為自体がショッキングで、奇習のように思えてしまう…それゆえに興味を惹かれてしまうわけです。しかしこうした「奇習」が、実は非常に自分に身近なものであったということには、改めて自他の異質性への懐疑や、自分のルーツへの関心を呼び起こすという意味で、アイデンティティを揺り動かされるような面白さを感じます。
*******
追記(2015年1月24日)
今更ながら知りましたが、他に「ヒトに由来する生薬 - Wikipedia」には、日本における薬用とする人体の使用例としていくつか文献が紹介されています。古い事例ばかりのようですが、人体を材料として利用する発想や感覚は決して珍しいものではなかったらしいことが分かります。ですから、現代的な死生観と禁忌が浸透しているごく最近であっても、同様の習俗があってもおかしくはないだろうと思います。
*******
私があちこちの集落で断片的に聞いただけでも、埋葬方法とお墓の作り方・維持の仕方は、この数世代のうちにもずいぶん変わったんだなあと思わされます。例えば土葬が火葬になったり、家の裏や田畑の脇の墓が集落の共同墓地になったり、移転したり、納骨堂になったりということは、よく聞きました。これらの変化には、それぞれ現実的な事情があって、ある意味では割とドライに変更されたりします。そんなことを想像すると、今現在、私たちが「これが伝統だ、正しい方法だ」と何となく信じていることは、実はここ数十年ほどに次第に形ができてきたスタイルにすぎないのかもしれないと改めて思います。また、「気持ち悪い、醜い、倫理的でない」として受け入れられないような行為、習俗が、実は、自分たちの身近な土地で、ほんの数世代前まではごく当たり前のように行われていたということもたくさんあるのかもしれないと思います。

この話の延長線上で、ちょっと興味深いなあと思うのは、「人肉食=実は日本の風俗」というイメージには(右翼的な人たちから)拒否反応が出ているのに、「性風俗の乱れは日本の伝統的習俗」というイメージにはあまり拒否反応が出ないように見えることです。

上のApeman氏の記事のモチーフの一つは、『アンブロークン』という映画への産経新聞的な拒絶反応にあるわけですが、下記の記事で町山氏が示しているところによれば、父島人肉事件は映画には出てこず、原作にごくわずか現れるにすぎないそうなのです。

町山智浩 アンジェリーナ・ジョリー監督作『アンブロークン』を語る

なのに、ここまで吹き上がる拒絶反応を見ると、この種の人たちには、人肉食への強い忌避感があるのだということが分かります。
ところが他方で、従軍慰安婦問題等で「性奴隷」表記には強いアレルギーを示し、慰安婦と兵士との性行為は正当な商取引であって、複数の男女が入れ替わり立ち替わりセックスする状況が恒常的にあっても、それは乱交や変態行為として指弾されることですらないというわけです。

また、昔の性風俗が「夜這い」のように「おおらかであった」というイメージについては、今回の「アンブロークン」のように強い拒絶反応が出たという話は寡聞にして知りません。今で言えば婦女暴行や強姦未遂、建造物侵入に当たるような行為だし、「日本人は性的に乱脈な民族だ」という偏見?にもつながるように思うのですけれど、愛国的な人たちがこうしたイメージの流布に怒っているということは聞いたことがないですね。
*******
●被曝後に人骨を薬として利用したという証言の例
以下は、いずれも火傷の外用薬としての利用となっています。それにしても語られる悲惨さと苦悩の何と重いことか。
1.久保田訓章「原民喜「五年後」に感じて」 広島に文学館を!市民の会 ホームページ, 広島文学館(広島大学)サイト内

 当時、「人骨を粉にしてふりかけると火傷によく効く」との風評があった。宮下の練兵場では毎晩、大穴を掘って多くの遺体を荼毘に付す炎が暗闇のなかで揺れていた。姉妹と一緒に夜、人目を避けて熱々の小骨を持ち帰り、すり鉢で粉にして火傷の顔にふりかけた。粉は膿を吸収してカサブタとなり、効いているように思えた。みんな、必死の思いであった。

2.聴取録「7.弟が帰ってこない(後編)」被爆二世の会第30回学習会, 2002年7月12日更新分, 被爆体験, 被爆二世の会
こちらでは、広島で被曝したTさんという方(当時広島市旧霞町在住)の話として以下のように記録されています。
 そうするうちに、「人の骨を金槌で砕いて粉にしてベチャベチャに脂ぎってる皮膚につけると乾燥する。従って人骨を粉にして焼けたあとに塗れ」と誰とはなしに言ったので私はそこに行っては他の人と一緒に骨を砕いて家に持って帰った。家に持って帰って弟にずーっと塗ってやった。

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2015/01/19

天皇教の一事例

サザン桑田 ラジオ謝罪【ほぼ全文】/芸能/デイリースポーツ online2015年1月18日

上の記事で。なお、以下の引用で下線・強調は引用者による。
また、朝日新聞の報道記事をこのデイリースポーツの記事の下に置いておく。

ちなみに、朝日新聞は桑田氏の「現政権批判ではない、反日ではない」という弁明を残しているが、上記デイリースポーツ記事はこの分を省いている。この弁明を読むと、「ピースとハイライト」という楽曲には幼児に「みんなで仲良くしましょう」というのと同じ意味しかなく、要するに全く無内容で無価値なものだと制作者自ら説明していることが分かる。
桑田氏の弁明が本心か本心でないかは別にして、著名人の言動が不敬不遜、政権批判として問題視され、それに対してこのような発言があったということを記録しておく。また、ヒトラーを模したという「批判」等の騒ぎになったということ自体が、一般世間の間でも現政権について独裁的・タカ派的イメージが強く流布していることを示していると言えよう。
では閑話休題。

1.勲章をぞんざいに扱ってはいけないというタブー

(1)紫綬褒章をポケットから取り出した件
 年越しライブの4日間のライブの中で、4日間ともお客様にお披露目しようとする場面を(ステージで)いたしました。3日間は木箱に入れて、白い手袋をしたスタッフが私に丁寧に手渡してたんですが、4日目のライブだけは、紅白と年越しというのがありまして。すでに言い訳になってしまってますけども、時間調整に舞い上がったりしたのもあり、段取りを間違えてあのように扱ってしまいました。
 大変反省しておりますし、心より、心よりお詫び申し上げます。
(中略)
(3)紫綬褒章をオークションにかけるギャグ
 オークションのパロディーはジョークにしたつもりだったんですけども、軽率。こういう場面で下品なじょうだんを言うべきじゃありませんでした。
 うちの神棚から紫綬褒章を持ち出す時も、家内が「大丈夫?」なんて言ってたんですが、家内の杞憂が現実になってしまいました。
特に、勲章を神棚に上げていた、家人が「大丈夫?」と心配するというところは天皇教が明瞭になっている。

2.天皇のものまねをしてはいけないというタブー

 昨年秋の(紫綬褒章の)皇居での伝達式の話をみなさんにお話する時に、伝達式の陛下のご様子を皆さんにお伝えしようとしたというとこが…私の浅はかなところで。大変失礼にあたり、私自身、大変反省しております。
「天皇の様子を伝えること自体が失礼にあたる」というところが特徴的。大御神への直接言及はしてはならない、畏れ多い存在だという認識があることがわかる("He who must not be named." の類型)。

以下に上記記事の全文を示しておく。

 サザンオールスターズの桑田佳祐(58)が17日、パーソナリティーを務めるTOKYO FM「桑田佳祐のやさしい夜遊び」で、昨年の年越しライブでの一部演出について、14分間かけてあらためてファンに説明し、謝罪した。

 お正月休み、いただいていたんですけども、私、ネットとかやらないものですから、世間の話題に疎いといいますか。最近になってご批判をいただいていることを知りました。1月3日と先週の放送も3日に収録したものだったんですけども。その時点では私自身気付いておりませんで、ノーテンキで申し訳ございません。対応が遅くなって申し訳ないんですが。今週の木曜日(15日)にお詫び出させていただいたいたんですが、それについて私の口からご説明させていただきたいと思います。

(ファンからのメールを読み上げる)『オークションギャグはやるべきじゃなかった。客観的に見ても批判されても仕方がないかな、と思いました』

(続いて桑田がネット上で批判された内容などについて状況と経緯を説明)

(1)紫綬褒章をポケットから取り出した件

 年越しライブの4日間のライブの中で、4日間ともお客様にお披露目しようとする場面を(ステージで)いたしました。3日間は木箱に入れて、白い手袋をしたスタッフが私に丁寧に手渡してたんですが、4日目のライブだけは、紅白と年越しというのがありまして。すでに言い訳になってしまってますけども、時間調整に舞い上がったりしたのもあり、段取りを間違えてあのように扱ってしまいました。

 大変反省しておりますし、心より、心よりお詫び申し上げます。

(2)天皇陛下のモノマネを披露した件

 昨年秋の(紫綬褒章の)皇居での伝達式の話をみなさんにお話する時に、伝達式の陛下のご様子を皆さんにお伝えしようとしたというとこが…私の浅はかなところで。大変失礼にあたり、私自身、大変反省しております。

(3)紫綬褒章をオークションにかけるギャグ

 オークションのパロディーはジョークにしたつもりだったんですけども、軽率。こういう場面で下品なじょうだんを言うべきじゃありませんでした。

 うちの神棚から紫綬褒章を持ち出す時も、家内が「大丈夫?」なんて言ってたんですが、家内の杞憂が現実になってしまいました。

(4)紅白出演時につけていたちょびヒゲ

 アドルフ・ヒトラーという人もいたようですが、ヒットラーのつもりは全くありません。31年ぶりに紅白出させていただくというということで、緊張しておりまして、笑いをとりたいな、と。本当ははげヅラかぶろうかな、と思ってたんですが。結局、ちょびひげを頼んでおいたんです。

 ちょびひげというとコントの定番なんですが、そこをヒトラーと結びつける人がいるということに驚いております。

(5)「ピースとハイライト」の歌詞について

 これについていろいろな方がネットで私の意図とは違う解釈をされていることに驚いておりまして。この曲、一昨年の夏に発売して、歌詞は春に作ったのかな。集団的自衛権とかも話題になる前だったと思うんですけども。東アジア全体で起こってる問題として作った歌詞なんでございます。二度と戦争などが起きないように仲良くやっていこうよ、という思いを私は込めたつもりなんですけども。

 たかが歌ですのでたいした力はないかもしれませんけども、希望の苗を植えていこうよ、地上に愛を植えていこうよ、というメッセージをね。平和を願う者として今後も時折こういうメッセージを発信していきたいと私は思っております。

 ※ここで「ピースとハイライト」をオンエア。

 ◆ここで改めてファンへ。

 今までもいろんなことを言われたり書かれたり、語られたことはあるんですけども。大衆芸能を生業にしてると、誤解とか曲解とか避けて通れない。今後ともよろしくお願いします。

 昨年の年越しライブの一部の内容についてお詫びを説明させていただきました。いい年して失敗したり、相変わらずのおっちょこちょいなことをやったりしてますけどもね、これからもサザンオールスターズをどうぞよろしくお願いしたいと思います。

 不愉快極まりない思いをさせた方々には、ごめんなさいとか申し訳ないじゃ済まないと思うんですけども。ファンの方がとても温かくて、頑張れよ、とかどんまいどんまいというメールやお手紙をいただきまして。きちっと反省するところは反省して、気持ちを切り替えてアルバムとツアーに、サザン、舵を切らせていただけたらと思うわけでございます。


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渦中の桑田さん「曲解は避けて通れぬ」 褒章扱いは謝罪:朝日新聞デジタル(河村能宏2015年1月18日01時05分)

 サザンオールスターズの桑田佳祐さんは17日深夜、「TOKYO FM」のラジオ番組「桑田佳祐のやさしい夜遊び」で、大みそかのライブでの紫綬褒章の取り扱い方などをめぐり批判が出ていることを受け、「不快に思われた方にはおわびを申し上げないといけない」と述べ、謝罪した。

 おわびのコメントを15日に発表していたが、公の場での本人の言及は初めて。

 桑田さんは会場で褒章をズボンのポケットから出して披露。褒章伝達式の様子を伝えようとして天皇陛下のものまねをしたり、褒章をオークションにかけるそぶりをしたりしていた。

 桑田さんによると、白手袋をしたスタッフが木箱に入れられた褒章を丁寧に桑田さんに渡す予定だったが、段取りを間違え、早く受け取った。「ポケットに慌てて入れた。ぞんざいに扱う気持ちは毛頭ないが、大変反省している」とおわびした。オークションについても「ジョークのつもりだったが、下品な冗談を言うべきじゃなかった」と語った。

 サザンは会場から中継でNHK紅白歌合戦に出演。桑田さんはちょび髭(ひげ)を付けて登場した。これがネット上でナチス・ドイツの指導者ヒトラーをまねているとする声があがったが、「ヒトラーのつもりはない。私の世代はちょび髭はコントの定番」と否定した。紅白でも演奏した「ピースとハイライト」に、集団的自衛権行使容認に反対するなどのメッセージが込められているとの解釈は「デマだ」とし、「曲の発表当時東アジアで歴史認識が違うことで摩擦があり、仲良くやっていこうよというメッセージを込めた」と述べた。また過去のライブの演出が反日的だとの指摘に対して「反日だとか、日本人ではないだとか言い出すのは残念。明確に否定させていただきます」と強調、同曲をラジオで流した。「大衆音楽を生業にしていると、誤解、曲解を避けて通れない。腹を決めなくてはいけない」とも述べた。(河村能宏)


「政府批判の指摘こそ都合いい解釈」 桑田さん発言要旨:朝日新聞デジタル
 サザンオールスターズの桑田佳祐さんは17日深夜、「TOKYO FM」のラジオ番組で、紫綬褒章の取り扱い方などをめぐり批判が出ていることを受けて謝罪し、考えを述べた。桑田さんのラジオでの発言要旨は次の通り。

■段取り間違え、褒章をポケットに

 周囲の方々から「サザンの年越しライブがネットで話題になっているよ」と聞き、最近になって、一部の内容でご批判をいただいていることを知りました。

 今週の木曜日、この前の年越しライブに関するおわびの文章を発表しました。それについて説明させていただきます。

 サザンは年末にライブをやって、4日間のライブの中で毎回、昨秋いただいた紫綬褒章をお披露目する場面をやっていました。歌謡曲「ラブユー東京」の替え歌を、「ラブユー褒章」として、大きな感謝を込めて歌詞を作り替えました。会場にいたみなさんには感謝の気持ちをお伝えできました。ただ、4日目のライブは、紅白歌合戦と年越しという一大イベントがありました。そこにぴったりと時間を合わせないといけなくて、言い訳になるが、その時イヤーモニターにスタッフから巻き(の連絡が)入ってくる。時間調整に舞い上がっていた部分もあり、それまでの3日間は、紫綬褒章を正式な木箱に入れて、白い手袋をしたスタッフが私に丁寧に手渡す感じでやっていました。でも最後の日だけは、うっかりあせったのか段取りを間違え、一曲早めに手にしてしまい、慌てて衣装のポケットに入れてしまった。段取りを間違え、あのような状況になりました。もちろん、褒章をぞんざいに扱う気持ちは毛頭ありませんでしたが、結果としてポケットに入れて出すということになり、大変反省していますし、心より心よりおわび申し上げたい。

 それから昨秋の皇居における伝達式の様子をライブでみなさんにお話しする時、私、日頃からずっと平和の大切さを述べておられる天皇陛下を心から尊敬しておりますが、伝達式の陛下のご様子をみなさんにお伝えしようとしたということが私の浅はかなことでした。結果として大変失礼にあたり、不快に感じた方がいらっしゃったことを大変反省しています。

 紫綬褒章のオークションをするというパロディーは冗談のつもりだったが、下品な冗談を言うべきではなかった。心よりおわび申し上げます。

■ちょび髭はコントの定番アイテム

 紅白に出演した時に「ちょび髭(ひげ)」を付けたことが臆測を呼んでしまったということですが、「あれはアドルフ・ヒトラーだ」「だから現在の政権を批判しているんだ」というデマも流れていたようですが、はっきり申し上げて、ヒトラーのつもりはまったくございません。(サザンとしては)31年ぶりの紅白で緊張もありましたし、重々しい雰囲気で出て行くよりも、出落ちというか、にぎやかしというか、笑いを取りたいなというか。こういうところも浅はかなんですが、直前にスタッフと相談して、ハゲヅラかぶろうかなとも思ったが、結局つけ髭の用意を頼んだ。結果(用意した)つけ髭が、ちょび髭だった。加藤茶だとかチャプリンだとか、そういう方たちのものまねさえ私の頭にはなくて、私の世代は、ちょび髭はコントの定番アイテムですから。それをヒトラーと結びつける人がいるのは大変驚いています。

 紅白で「ピースとハイライト」を演奏したのですが、これについてネットで私の意図とは異なる解釈をしていることに驚きました。(曲は)一昨年の夏発売したが、当時、東アジア、特に日本の周辺の国で緊張が高まっていたんですよね。心配になる状況がありました。歴史認識が違うことでいろんな摩擦もありました。そういうこともあって書いたんです。「都合のいい大義名分(かいしゃく)で/争いを仕掛けて/裸の王様が牛耳る世は...狂気(Insane)」とも書いたが、この部分を日本政府を批判していると一部のメディアが報道したそうなんですね。はっきり言ってそれこそが都合のいい解釈です。作ったのは、一昨年ですから、集団的自衛権も話題になる前だったと思う。東アジア全体で起こっている問題として作った歌詞なんでございます。その上で「20世紀で懲りたはずでしょう?」と。まだやっているのか。二度と戦争が起きないように仲良くやっていこうよというメッセージを込めたつもりなんですけど。「色んな事情があるけどさ/知ろうよ/互いのイイところ!!」ということも書きました。

■「ピースとハイライト」は平和を願う曲

 それから一昨年のサザンのライブで「ピースとハイライト」を演奏した時にバックに使用した映像がある。日の丸にバッテンをした映像だとか、領土問題に対するデモ映像だとか、それが全部サザンの主張であるかのようにね……、とにかく「ピースとハイライト」は平和を願う曲ですから、一昨年当時世界で起こっていたデモなんかのニュース映像を使いまして、「世界ではこういうのが起こっているよ」「このままじゃまずいんじゃないの」という意味で使用させていただきました。それを「反日だ」「お前は日本人じゃない」と言い出す方がいるのは本当に残念ですし、明確に否定させていただきます。

 たかが歌なのでたいした力はありませんけど、「希望の苗を植えていこうよ/地上に愛を育てようよ/この素晴らしい地球(ふるさと)に生まれ」というメッセージをね、私は日本を愛するものですし、平和を願うものとして、お伝えしたいなと思っていますし、今後も時折、こういうメッセージを発信していきたいと思っています。

 それではいろいろございましたが、聴いてください。サザンオールスターズで「ピースとハイライト」。

 (曲の終了後)

 いい曲じゃない、って自分でいっちゃ駄目ですよね。

 ということで、いろいろ不快な思いをした方には心よりおわびさせていただきます。

 今までもいろんなことを言われ書かれましたが、全然事実と違うこととか、語られたことがあるんですけど、語られ続けると思うんですけど、大衆音楽というか大衆芸能というか、そういうことを生業(なりわい)にしていると誤解と曲解とか、そこはさけて通れないし、我々は腹を決めなければいけないし、覚悟していますよ。今後ともよろしくお願いします。

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